JPH10188498A - 光学ピックアップ送り用ラック - Google Patents

光学ピックアップ送り用ラック

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JPH10188498A
JPH10188498A JP34760196A JP34760196A JPH10188498A JP H10188498 A JPH10188498 A JP H10188498A JP 34760196 A JP34760196 A JP 34760196A JP 34760196 A JP34760196 A JP 34760196A JP H10188498 A JPH10188498 A JP H10188498A
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rack
teeth
screw shaft
tooth
optical pickup
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Tetsuo Nagami
哲郎 永見
Naoyuki Ekusa
尚之 江草
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価な構造で安定した光学ピックアップの送
り特性を確保するとともに、耐衝撃性を向上させた光学
ピックアップの送り機構のラックを得る。 【解決手段】 スクリューシャフト6に常時噛み合う第
1の歯21と、衝撃が加わったときだけスクリューシャ
フト6に噛み合う第2の歯22を合成樹脂で一体成形す
るとともに、上記第1の歯21および上記第2の歯22
を上記スクリューシャフト6に押し当てる板ばね15と
一体に形成したラック10を光学ピックアップ3の支持
台4に取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、円盤状記録媒体
(以下、「ディスク」という)に情報を記録または再生
する記録再生装置において、光学ピックアップをディス
クの径方向に移動させる光学ピックアップ送り機構を構
成する光学ピックアップ送り用ラックに関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、例えば特開平4−29886
6号公報に示された従来の光学ピックアップ送り機構を
示す斜視図、図12はそのラックの構成を示す側面図、
図13はラックの分解斜視図である。
【0003】図において、ディスク5はターンテーブル
1に載置され、スピンドルモータ2の駆動力により回転
駆動される。光学ピックアップ3はピックアップ支持台
4に載置固定されており、対物レンズ3aを備えてい
る。ピックアップ支持台4にはラック100がネジ30
により取り付けられ、このラック100は、ピックアッ
プ支持台4に取り付けられる取付部15aを有する板ば
ね15、およびその一端に支持されてスクリューシャフ
ト6に常時噛み合う第1の歯11aを有する第1のラッ
ク11と、衝撃が加わったときに上記スクリューシャフ
ト6に噛み合う第2の歯12aを有する第2のラック1
2とを備えたラック基体13とで構成されており、上記
スクリューシャフト6が回転すると、ラック100を介
してピックアップ支持台4がディスク5の径方向に移動
し、スピンドルモータ2により回転しているディスク5
の記録面の信号を光学ピックアップで読み取るように構
成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来のラック100では、第1の歯11aを有する第
1のラック11の板ばね15の取付部15aと、第2の
歯12aを有する第2のラック12を備えたラック基体
13とを、ピックアップ支持台4にネジ30で共締めす
る構造となっていたため、組立性が悪く、また、第2の
ラック12は、図13に示すようにスクリューシャフト
6の軸方向に対して直角方向に直歯状に形成されている
ため、ラック100にディスク5の径方向(スクリュー
シャフト6の軸方向)の衝撃が加わったとき、図6に示
すように第2の歯12aのある1点で力を受けるため破
損し易いという問題点があり、さらに部品点数が多いた
めにコスト高となっていた。
【0005】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、光学ピックアップ送り機構にお
いて新規構造のラックを提供し、上述の問題点を解決す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るラック
は、駆動モータによって回転されるスクリューシャフト
に噛み合わされる第1の歯と、この第1の歯とは異なる
方向から上記スクリューシャフトに接する向きに形成さ
れて衝撃が加えられたとき上記スクリューシャフトに噛
み合う第2の歯と、ピックアップ支持台に取り付けられ
て上記ラックを付勢して上記第1の歯および上記第2の
歯を上記スクリューシャフトに押し当てる板ばねとを有
し、上記第1の歯と上記第2の歯と上記板ばねとが一体
に形成されたものである。
【0007】また、上記第2の歯の形状を、スクリュー
シャフトのネジ溝に沿う円弧状に形成したものである。
【0008】さらにまた、ピックアップ支持台に取り付
けられるラックの板ばねで形成されている取付部に、合
成樹脂をインサート成形した補強部を備えたものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態であるラッ
クにおいては、スクリューシャフトに板ばねの弾性力に
よって第1の歯が常時噛み合っているので、スクリュー
シャフトの振れ等による負荷変動の要因を吸収し、安定
した送り特性が得られる。また、スクリューシャフトの
軸方向に衝撃が加わると第1の歯がスクリューシャフト
の歯面に押されて径方向に逃げるが、第2の歯がスクリ
ューシャフトに噛み合ってピックアップの暴走を抑える
ように働く。また、第1の歯と、第2の歯とを一体に形
成しているので、第1の歯と第2の歯との寸法の精度を
成形精度で容易に確保でき、さらに板ばねをも一体に形
成したので、部品点数が減少する。
【0010】また、第2の歯が、スクリューシャフトの
ネジ溝に沿う円弧状に形成されているので、衝撃が加わ
ったときにスクリューシャフトのネジ溝に第2の歯が面
接触して第2の歯に加わる力が分散されるように働くの
で、第2の歯の耐衝撃性が向上する。
【0011】さらにまた、ピックアップ支持台に取り付
けられるラックの板ばねで形成されている取付部に、合
成樹脂をインサート成形した補強部を備えたので、取付
部の剛性が増し、スクリューシャフトの軸方向の力に対
して、取付部のねじれ変形を抑えるように働くので、取
付けネジの数を削減できる。
【0012】以下、この発明をその実施の形態を示す図
面に基づいて具体的に説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1の光学
ピックアップ送り機構を示す斜視図で、1はターンテー
ブル、2はスピンドルモータ、3は光学ピックアップ、
4は上記光学ピックアップ3が載置固定されているピッ
クアップ支持台、5はディスク、6はスクリューシャフ
トである。
【0013】図2は、実施の形態1のラック10とスク
リューシャフト6の構成を示す平面図、正面図および側
面図を示す3面図である。図において、15は負荷変動
の要因を吸収するための板ばねで、ピックアップ支持台
4に取り付けるための取付部15aが設けられている。
21はスクリューシャフト6に常時噛み合う第1の歯、
22は第2の歯で、第1の歯とは異なる方向からスクリ
ューシャフト6に接する向きに形成され、ラック10に
衝撃が加えられたとき上記スクリューシャフト6に噛み
合うように構成されている。第1の歯21と第2の歯2
2は合成樹脂の一体成形品で構成され、さらに板ばね1
5と第1の歯21と第2の歯22は、インサート成形に
より一体に形成されてラック10を構成している。
【0014】図3は、実施の形態1のラック10の分解
斜視図で、30はラック10をピックアップ支持台4に
取り付けるためのネジである。図4は、ラックにディス
クの径方向の衝撃が加わったときのラック10の作用を
説明するための図である。
【0015】上記のように構成された光学ピックアップ
送り機構では、ラック10の第1の歯21は板ばね15
の弾性力によってスクリューシャフト6に常時噛み合っ
ており、一方、第2の歯22は通常時は0.1mm程度
のクリアランスを保ってスクリューシャフト6とは噛み
合っておらず、ラック10にディスクの径方向(クリュ
ーシャフト6の軸方向)の衝撃が加わって第1の歯21
がスクリューシャフト6のネジ溝の片面で押されて逃げ
たとき、スクリューシャフト6の軸心方向に移動して噛
み合うように作用する。
【0016】この実施の形態1のラック10は、板ばね
15の弾性力によって第1の歯21がスクリューシャフ
ト6に常時噛み合っているので、スクリューシャフト6
に軸振れがあっても第1の歯21が円滑に追従し、負荷
変動を吸収して安定した送り特性が得られる。
【0017】また、第2の歯22は、ラック10にスク
リューシャフト6の軸方向Bの衝撃が加わると、図6
(c)に示すようにネジ溝6aの片面に押されて第1の
歯21がA方向に逃げるために、図4に示すように板ば
ね15がネジ30のネジ頭の端部Eを支点に変形し、第
1の歯21と一体に成形された第2の歯22がスクリュ
ーシャフト6の軸心方向に移動してスクリューシャフト
6に噛み合うので、安定な送り特性が確保でき、ピック
アップの暴走を防ぐことができる。
【0018】さらに、このラック10は、第1の歯21
と第2の歯22とが合成樹脂で一体成形されているの
で、第1の歯21と第2の歯22の寸法精度が確保でき
るとともに、板ばね15も一体にインサート成形されて
いるので部品点数が減少し、組立作業性も向上する。
【0019】実施の形態2.図5は、この発明の実施の
形態2のラック10を示す斜視図である。図において、
図3と同一符号はそれぞれ同一または相当部分を示して
おり、33は第1の歯21に対向してスクリューシャフ
ト6を挟む位置に形成された第2の歯で、歯形がスクリ
ューシャフト6のネジ溝6aに沿う円弧状に形成されて
いる。
【0020】図6は図11〜図13に示した従来例のラ
ック100を使用したピックアップ送り機構において、
ラック100にスクリューシャフト6の軸方向(矢印B
方向)の衝撃が加わったときの作用を説明するための第
2のラック12とスクリューシャフト6との位置関係を
示した図である。
【0021】図7は、本実施の形態2のラック10を使
用したピックアップ送り機構において、ラック10にス
クリューシャフト6の軸方向(矢印B方向)の衝撃が加
わったときの作用を説明するための第2の歯33とスク
リューシャフト6との位置関係を示す図である。
【0022】図6において、従来のラック100では図
6(a),(b)に示すように、直歯状の第2の歯12
aが設けられているので、ラック100に矢印B方向の
衝撃が加わると、第2の歯12aは図6(a)に示すよ
うに安定位置から矢印B方向に動き、第2の歯12aが
スクリューシャフト6のネジ溝6aの片面にC部で当た
るためC部に力が集中し、第2の歯12aが破損するこ
とがあった。
【0023】これに対し、本実施の形態2の第2の歯3
3は、図7(a),(b)に示すように、スクリューシ
ャフト6のネジ溝6aに沿う円弧状に形成されているの
で、ラック10に矢印B方向の衝撃が加わると、第2の
歯33はB方向に動くが、スクリューシャフト6のネジ
溝6aの斜線を施した片面Dに面で当たって力が一点に
集中しないので、破損することが少なくなる。
【0024】図8は、従来のラック100と本実施の形
態2のラック10の耐衝撃性を示す図で、ラック100
と10にスクリューシャフト6の軸方向の衝撃を加えて
それぞれ第2の歯が破損したときの衝撃力Gの値を示し
ている。この図からも明らかなように、本実施の形態2
の第2の歯33は、従来例の第2の歯12aに比べて破
損しにくく、より大きい衝撃力に耐えることができる。
【0025】実施の形態3.図9は、前記実施の形態1
および2のラック10をピックアップ支持台4への取り
付け方法を示す斜視図である。図において、31は板ば
ね15の取付部15aに形成された透孔で、2本のネジ
30でピックアップ支持台4に取り付けられる。
【0026】図10は、この発明の実施の形態3のラッ
ク10を示す斜視図である。図において、34は板ばね
15の取付部15aに合成樹脂をインサート成形した補
強部で、この補強部34を設けることで、取付部15a
の剛性を高めている。図9に示した平板板金状の取付部
15aでは、ラック10にスクリューシャフト6の軸方
向の衝撃が加わったとき取付部15aが衝撃力によりね
じれ変形するのを抑えるために、取付部15aの両端2
ヶ所に透孔31を設け、2本のネジ30で固定していた
が、本実施の形態3では、板ばね15の取付部15aが
インサート成形した合成樹脂によって剛性が増し、ねじ
れにくい形状となっているため1本のなじ30で取り付
けることができ、部品点数を削減することができる。
【0027】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0028】この発明に係るラックは、常時スクリュー
シャフトに噛み合う第1の歯およびこの第1の歯とは異
なる方向から上記スクリューシャフトに接する向きに形
成されて衝撃が加えられたとき上記スクリューシャフト
に噛み合う第2の歯とを一体成形したので第1の歯と第
2の歯の機構的精度のばらつきが生じにくく、また、ピ
ックアップ支持台に取り付けられて上記第1の歯および
上記第2の歯を上記スクリューシャフトに押し当てるよ
うに付勢する板ばねをも一体に形成したので、部品点数
を減らすことができ、低コスト化が図れる効果がある。
【0029】また、第2の歯をスクリューシャフトのネ
ジ溝に沿う円弧状に形成したので、第2の歯とスクリュ
ーシャフトのネジ溝とが面接触し、第2の歯の耐衝撃性
が向上する。
【0030】さらにまた、ピックアップ支持台に取り付
けられるラックの板ばねで形成されている取付部に、合
成樹脂をインサート成形した補強部を設けて取付部の剛
性を増したので、取り付け用のネジ数が減少して低コス
ト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の光学ピックアップ
送り機構を示す斜視図である。
【図2】 実施の形態1のラックとスクリューシャフト
の構成を示す3面図である。
【図3】 実施の形態1のラックの分解斜視図である。
【図4】 実施の形態1のラックに軸方向の衝撃が加わ
ったときのラックの動きを示した図である。
【図5】 この発明の実施の形態2のラックを示す斜視
図である。
【図6】 従来例のラックに衝撃が加わったときの作用
を説明するための図である。
【図7】 実施の形態2のラックに衝撃が加わったとき
の作用を説明するための図である。
【図8】 従来例のラックと実施の形態2のラックの耐
衝撃性を示す図である。
【図9】 実施の形態1および2のラックの取り付け構
造を示す斜視図である。
【図10】 この発明の実施の形態3のラックを示す斜
視図である。
【図11】 従来の光学ピックアップ送り機構を示す斜
視図である。
【図12】 従来例のラックの構成を示す図である。
【図13】 従来例のラックの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ターンテーブル、2 スピンドルモータ、3 光学
ピックアップ、3a 対物レンズ、4 ピックアップ支
持台、5 ディスク、6 スクリューシャフト、10
ラック、15 板ばね、15a 取付部、21 第1の
歯、22,33 第2の歯、31 透孔、34 補強
部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動モータによって回転されるスクリュ
    ーシャフトに噛み合わされる歯を有し、ピックアップ支
    持台に取り付けられた光学ピックアップをディスクの径
    方向に送るラックであって、上記ラックに設けられた第
    1の歯およびこの第1の歯とは異なる方向から上記スク
    リューシャフトに接する向きに形成されて衝撃が加えら
    れたとき上記スクリューシャフトに噛み合う第2の歯
    と、上記ピックアップ支持台に取り付けられ、上記ラッ
    クを付勢して上記第1の歯および上記第2の歯を上記ス
    クリューシャフトに押し当てる板ばねとを有し、上記第
    1の歯と上記第2の歯と上記板ばねとが一体に形成され
    ていることを特徴とする光学ピックアップ送り用ラッ
    ク。
  2. 【請求項2】 上記第2の歯がスクリューシャフトのネ
    ジ溝に沿う円弧状に形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の光学ピックアップ送り用ラック。
  3. 【請求項3】 上記ピックアップ支持台に取り付けられ
    るラックの板ばねで形成されている取付部に、合成樹脂
    をインサート成形した補強部を備えたことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の光学ピックアップ送り
    用ラック。
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