JPH10188397A - テープカセットの記録及び/又は再生装置 - Google Patents

テープカセットの記録及び/又は再生装置

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JPH10188397A
JPH10188397A JP8354482A JP35448296A JPH10188397A JP H10188397 A JPH10188397 A JP H10188397A JP 8354482 A JP8354482 A JP 8354482A JP 35448296 A JP35448296 A JP 35448296A JP H10188397 A JPH10188397 A JP H10188397A
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JP
Japan
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recording
tape cassette
mode
tape
magnetic head
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JP8354482A
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English (en)
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Hiroyuki Ebihara
洋之 海老原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録又は再生中に供給電源が消耗して装置の
駆動ができなくなる場合であっても、テープカセットが
取り出せ、また、記録又は再生中に供給電源を強制的に
取り外した後に供給電源を再度投入した際すぐにテープ
カセットが取り出せるテープカセットの記録及び/又は
再生装置を提供する。 【解決手段】 テープカセットの記録及び/又は再生装
置は、制御部が電池の電圧を常時モニタしている。この
制御部は、電池の電圧が低下すると(ステップS1
5)、装置の動作モードを検出する(ステップS1
6)。動作モードがテープカセットを取り出せないモー
ドである場合は、例えば記録や再生中である場合は、こ
の動作を強制的に終了させる。そして、装置のモードを
テープカセットを取り出せるモード、例えば停止モード
にする(ステップS17)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録、再生、停止
等の各状態により磁気ヘッド等の動作位置が移動される
テープカセットの記録及び/又は再生装置に関し、特に
カムギヤ等のモード切換機構を介してこの磁気ヘッドを
移動させるモード切換モータを有するテープカセットの
記録及び/又は再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テープカセットを使用して音声信
号等の記録及び再生を行うテープカセットの記録及び/
又は再生装置が提案されている。
【0003】例えば、磁気テープを記録媒体として用い
るテープカセットの記録及び/又は再生装置300は、
図23に示すように、テープカセットに収納された磁気
テープに音声信号の記録及び/又は再生をする記録再生
部303を有する本体301と、本体301に取り付け
られ開閉自在に回動する蓋体302とから構成される。
上記テープカセットは、カセット内の一対の回転可能な
テープリールに磁気テープが巻装されている。そして、
このテープカセットは、テープリールが回転することに
より磁気テープが走行するように構成されている。
【0004】本体301には、装置の操作入力を行う操
作入力ボタン305が設けられている。また、本体30
1に有する記録再生部303は、一対のテープリールに
係合されるリール軸と、上記磁気テープを定速走行させ
るキャプスタン軸及びピンチローラと、この磁気テープ
に音声信号の記録及び再生をする磁気ヘッド等を有して
いる。蓋体302は、この記録再生部303を閉塞する
ように取り付けられ、内側にテープカセットを保持する
カセットホルダ304が設けられている。
【0005】このテープカセットの記録及び/又は再生
装置300は、蓋体302が開いている状態で、テープ
カセットが蓋体302の内側に設けられたカセットホル
ダ304に挿入される。このテープカセットは、長辺方
向の背面側を挿入端としている。このカセットホルダ3
04は、テープカセットが挿入された状態でこのテープ
カセットを保持する。また、蓋体302は、テープカセ
ットがカセットホルダ304に挿入された状態から、閉
じられることでテープカセットを本体301の記録再生
部303に装填する。そして、テープカセットの記録及
び/又は再生装置300は、テープカセットが記録再生
部303に装填されて、本体301に設けられた操作入
力ボタン305が押圧されると記録再生等の動作を開始
する。例えば、再生ボタンが押圧されると、磁気ヘッド
がテープカセットの磁気テープの記録面に接触し、さら
に、この磁気テープが走行することにより音声信号が再
生される。
【0006】このテープカセットの記録及び/又は再生
装置300は、フォワード再生(記録)モード、リバー
ス再生(記録)モード、停止モード等の各モードの切り
換えを行い、この各モードに対応してテープカセットの
フォワード又はリバース方向の記録再生やテープカセッ
トの停止等の動作の制御を行う。テープカセットの記録
及び/又は再生装置300は、この各モードでの記録又
は再生等の動作をするにあたり、まず、記録再生部30
3の磁気ヘッドやピンチローラ等の動作位置を変更する
モード切換動作を行う。
【0007】ここで、テープカセットの記録及び/又は
再生装置300がこのモード切換動作をしたときの磁気
ヘッドとピンチローラの動作位置を、図24〜図26の
テープカセットと磁気ヘッド及びピンチローラの関係を
示す模式図を用いて説明する。なお、ここで説明するテ
ープカセットの記録及び/又は再生装置300は、フォ
ワード再生(記録)磁気ヘッド311及びリバース再生
(記録)磁気ヘッド312と、この2つの磁気ヘッド3
11,312の中心の位置にキャプスタン軸314及び
ピンチローラ213を有するものである。また、テープ
カセットには、一対のテープリールに磁気テープ315
が収納され、長辺部分の側面部にこの2つの磁気ヘッド
311,312とピンチローラ313を外方に臨んだ開
口部が対応して形成されている。
【0008】フォワード再生(記録)モードでは、図2
4に示すように、フォワード再生(記録)磁気ヘッド3
11が図24中の矢印Aの方向にテープカセットの開口
部から進入して磁気テープ315と接触している。ま
た、リバース再生(記録)磁気ヘッド312は、図24
中の矢印Bの方向にテープカセットの開口部から退出し
て磁気テープ315から離脱している。また、ピンチロ
ーラ313は、対応する開口部から進入して磁気テープ
315を介して上記キャプスタン軸314と圧接してい
る。
【0009】そして、このフォワード再生(記録)モー
ドでは、キャプスタン軸314とピンチローラにより図
24中の矢印Cの方向に磁気テープ315を定速で走行
させて、上記フォワード再生(記録)磁気ヘッド311
を介して音声信号の記録又は再生を行う。
【0010】また、リバース再生(記録)モードでは、
図25に示すように、リバース再生(記録)磁気ヘッド
312が図25中の矢印Dの方向にテープカセットの開
口部から進入して磁気テープ315と接触している。ま
た、フォワード再生(記録)磁気ヘッド311は、図2
5中の矢印Eの方向にテープカセットの開口部から退出
して磁気テープ315から離脱している。また、ピンチ
ローラ313は、対応する開口部から進入して磁気テー
プ315を上記キャプスタン軸314と介して圧接して
いる。
【0011】そして、このフォワード再生(記録)モー
ドでは、キャプスタン軸314とピンチローラにより図
25中の矢印Fの方向に磁気テープ315を定速で走行
させて、上記リバース再生(記録)磁気ヘッド312を
介して音声信号の記録又は再生を行う。
【0012】また、停止モードでは、図26に示すよう
に、フォワード再生(記録)磁気ヘッド311及びリバ
ース再生(記録)磁気ヘッド312は、図26中の矢印
G,Hの方向に両者とともにテープカセットの開口部か
ら退出して磁気テープ315から離脱している。また、
ピンチローラ313もテープカセットの開口部から退出
してキャプスタン軸314と圧接していない。
【0013】この停止モードにおいては、磁気テープ3
15をテープリールに高速で巻き取る早送り及び巻き戻
しを行う。また、テープカセットの記録及び/又は再生
装置300は、この停止モードにおいてテープカセット
の装填及び取出しを行う。
【0014】従って、このテープカセットの記録及び/
又は再生装置300では、各モードの切り換えをするこ
とにより、フォワード再生(記録)及びリバース再生
(記録)をすることができ、また、停止モードにおいて
テープカセットの装填および取出しをすることができ
る。
【0015】また、このようなテープカセットの記録及
び/又は再生装置300では、上述したモードの切り換
えを、リール軸を駆動して磁気テープ315を走行させ
る為の駆動モータとは別にモード切換モータにより行
う。つまり、テープカセットの記録及び/又は再生装置
300は、操作入力ボタン305からの操作入力等がさ
れると、このモード切換モータがカムギヤ等のモード切
換機構を介して2つの磁気ヘッド311,312及びピ
ンチローラ314等を移動させる。
【0016】従って、テープカセットの記録及び/又は
再生装置300は、このモード切換モータを有すること
により、電気的にモード切換を行うことができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述したテープカセッ
トの記録及び/又は再生装置300が、例えば携帯用の
小型の装置である場合は、市販の1次電池又は小型の2
次電池を電源に用いて駆動させるのが一般的である。
【0018】ところが、例えばテープカセットの記録及
び/又は再生装置300では、記録又は再生の動作中に
電池の電力が無くなると、つまり電池が消耗すると、上
述した磁気ヘッド311,312がテープカセットの開
口部に進入した状態で停止してしまう。そのため、磁気
ヘッド311,312が開口部から離脱している状態で
テープカセットの取出しを行うテープカセットの記録及
び/又は再生装置300では、テープカセットが取り出
せなくなってしまう。
【0019】また、このテープカセットの記録及び/又
は再生装置300は、記録又は再生の動作中に電池が強
制的に取り外されたときも、同様に磁気ヘッド311,
312がテープカセットの上記開口部に進入した状態で
停止してしまう。そのため、再度電池を投入しても再生
又は記録等の動作が開始されてしまうのですぐにはテー
プカセットを取り出すことができない。
【0020】特に、テープカセットの記録及び/又は再
生装置300が、図23に示すように、テープカセット
が長辺方向の背面側を挿入端としてカセットホルダ30
4に挿入される装置であれば、記録再生部303の蓋体
302の開放辺側に対応した位置に磁気ヘッドを有して
いるので強制的に蓋体302を開き、テープカセットを
取り出すこともできない。
【0021】本発明は、このような実情を鑑みてなされ
たものであり、記録又は再生中に供給電源が消耗して装
置の駆動ができなくなる場合であっても、テープカセッ
トが取り出せ、また、記録又は再生中に供給電源を強制
的に取り外した後に供給電源を再度投入した際すぐにテ
ープカセットが取り出せるテープカセットの記録及び/
又は再生装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係るテープカセットの記録及び/又は再
生装置は、テープカセットに収納された磁気テープに信
号の記録及び/又は再生をする磁気ヘッドを、記録及び
/又は再生の動作モードに対応した動作位置に移動させ
るモード切換機構を有するテープカセットの記録及び/
又は再生装置であって、記録又は再生の動作をするとき
にはテープカセットに収納された磁気テープに接触した
位置に、また、テープカセットを装置に装填或いは取り
外すときには磁気テープから離脱した位置に移動される
磁気ヘッドと、上記モード切換機構を介して上記磁気ヘ
ッドを移動させるモード切換モータと、上記モード切換
モータに駆動信号を供給して上記磁気ヘッドの位置を制
御する制御部と、装置に動作電力を供給する電源の電圧
を検出する電源電圧検出部とを備え、上記制御部は、上
記電源電圧検出部の検出出力に対応して、記録又は再生
の動作中に上記電源の電圧が所定電圧以下となったとき
に、上記磁気ヘッドを上記磁気テープから離脱した位置
に移動させることを特徴とするテープカセットの記録及
び/又は再生装置。
【0023】このテープカセットの記録及び/又は再生
装置では、記録又は再生の動作中に上記電源の電圧が所
定電圧以下となったときに、上記磁気ヘッドを上記磁気
テープから離脱した位置に移動させることにより、動作
中に供給電源が無くなってもテープカセットの装填及び
取り外しをすることができる。
【0024】また、本発明に係るテープカセットの記録
及び/又は再生装置では、テープカセットが装置に装填
されているか否かを検出するテープ検出スイッチを備
え、上記制御部が、記録又は再生の動作中に上記電源が
取り外された後この電源を再度装填した時に、テープカ
セットが装置に装填されていて且つ上記磁気ヘッドが磁
気テープが接触する位置にある場合、この磁気ヘッドを
磁気テープから離脱した位置に移動することにより、再
生又は記録等の動作が開始されずにテープカセットを取
り出すことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る記録及び/又
は再生装置が適用されたテープカセットレコーダについ
て図面を用いて詳細に説明する。このテープカセットレ
コーダは、通常のテープカセットの約4分の1程度の大
きさを有する小型のテープカセットに音声信号を記録
し、又は、このテープカセットから音声信号を再生する
ものである。
【0026】本発明に係るテープカセットレコーダ30
は、例えば図1及び図2に示すように、テープカセット
の記録再生ユニット31と、この記録再生ユニット31
に対し着脱自在に取り付けられるスピーカユニット32
とから構成される。
【0027】記録再生ユニット31は、外筐体が例えば
アルミニウム(Al)等の金属材料により形成され、全
体としてテープカセットの外形形状よりやや大きい直方
体形となっている。
【0028】記録再生ユニット31は、テープカセット
に収納された磁気テープに音声信号の記録及び/又は再
生をする記録再生部35を有する本体33と、本体33
に取り付けられ開閉自在に回動する蓋体34とから構成
される。この記録再生部35にはテープカセットが装填
され、テープカセットに収納された磁気テープを走行さ
せるリール軸、キャプスタン軸、ピンチローラ等や、磁
気テープから音声信号の記録又は再生をする磁気ヘッド
等を有している。また、蓋体34は、本体33にこの記
録再生部35を閉塞するように取り付けられ、内側には
テープカセットを保持するカセットホルダ36が設けら
れている。
【0029】本体33には、その前面側に、テープカセ
ットの磁気テープに音声信号を記録する操作を行うため
の操作入力ボタンである録音ボタン41と、録音又は再
生動作を一時停止させるための操作入力ボタンである一
時停止ボタン42とが設けられている。これらの操作入
力ボタンは、押圧操作されると、本体33内に設けられ
た詳細は後述するマイクロコントローラにオン信号を供
給する。
【0030】また、本体33には、一方の側面部に、テ
ープスピード切換えつまみ43、音量つまみ44、イヤ
ホン/マイクジャック45が設けられている。そして、
この側面部には、録音状態時に限って点灯される動作識
別ランプも設けられている。
【0031】また、本体33には、蓋体34を回動させ
て記録再生部35を開放した状態にするための蓋体34
のロック解除つまみ46が設けられている。このロック
解除つまみ46は、例えばスプリングにより付勢され、
本体33の図示しないロック爪が蓋体34の係合部に係
合することにより、蓋体34を閉じた状態に保持してい
る。また、ロック解除つまみ46は、この本体33のロ
ック爪と蓋体34の係合部との係合を解除させることに
より、上記スプリングの弾性力で蓋体34を開き記録再
生部35を開放した状態にさせる。
【0032】一方、蓋体34には、テープカセットの磁
気テープの巻き戻し操作を行うための巻戻しボタン51
と、早送りボタン52と、再生,録音等の動作を停止さ
せる停止ボタン53と、再生動作を開始させる再生ボタ
ン54とが設けられている。これら各操作入力ボタン5
1〜54は、上述した本体33の前面側に設けられた操
作入力ボタンと同様に、押圧操作されると本体33内に
設けられたマイクロコントローラにオン信号を供給す
る。
【0033】また、蓋体34には、液晶表示パネル55
が設けられている。この液晶表示パネル55には、装置
の現状を示す例えば再生、録音状態を示すマーク、ま
た、電源となる電池の残量表示を示すマークが表示され
ると共に、磁気テープの走行量を表示するテープカウン
タが表示される。この液晶表示パネル55の電池の残量
表示は、マイクロコントローラにより制御がされる。ま
た、蓋体34には、装置の操作をホールドするためのホ
ールドつまみと、磁気テープの進行状況を表示するカウ
ンタのリセット操作を行うカウンタボタンが設けられて
いる。
【0034】スピーカユニット32は、記録再生ユニッ
ト31のイヤホン/マイクジャック45等が設けられて
いない反対側の側面に着脱自在に取り付けられる。この
スピーカユニット32は、その内部にスピーカが備えら
れている。そして、スピーカユニット32は、記録再生
ユニット31に取り付けられた場合に限って音声出力を
する。
【0035】記録再生ユニット31とスピーカユニット
32は、それぞれ電源部が備えている。それぞれの電源
部には、いわゆる市販の1次電池が1本ずつ装填できる
ように構成されている。この電源部からテープカセット
レコーダ30の各電子回路に1.5ボルトの電源が供給
される。
【0036】以上のように構成される本発明に係るテー
プカセットレコーダ30は、図2中の矢印X方向に、テ
ープカセットが、蓋体34が開いている状態で蓋体34
の内側に設けられたカセットホルダ36に挿入される。
このとき、テープカセットは、図2中の矢印Xで示すよ
うに、長辺方向の背面側を挿入端としてカセットホルダ
36に挿入される。カセットホルダ36は、テープカセ
ットが挿入された状態でこのテープカセットを保持す
る。
【0037】また、蓋体34は、図2中の矢印Y方向
に、テープカセットがカセットホルダ36に挿入された
状態から閉じられる。この蓋体34は、閉じられること
でテープカセットを本体33の記録再生部35に装填す
る。そして、テープカセットが記録再生部35に装填さ
れて例えば上述した再生ボタン54が押圧されると、磁
気ヘッドがテープカセットの前面部に進入して磁気テー
プの記録面に接触し、さらに、この磁気テープが走行す
ることにより音声信号が再生される。
【0038】また、蓋体34は、図2中の矢印Z方向
に、閉じられた状態からロック解除つまみ46を解除す
ることにより開放される。このとき、テープカセットが
記録再生部35に装填されている場合は、テープカセッ
トレコーダ30の動作が停止している状態で蓋体34が
開放される。
【0039】ここで、このテープカセットレコーダ30
は、蓋体34が開いている状態やテープカセットが記録
再生部35に装填されていない状態で再生や記録の動作
をしないようにするために、テープカセットが記録再生
部35に装填されているか否かを検出するテープ装填検
出スイッチを備えている。このテープ装填検出スイッチ
は、例えば凸状の押しボタン等により形成され、テープ
カセットが装填されたときにテープカセットが当接され
る記録再生部35の当接面等に設けられる。そして、テ
ープカセットがカセットホルダ36に挿入され蓋体34
が閉じられることにより、テープカセット自体がこのテ
ープ装填検出スイッチを押圧する。そして、このテープ
装填検出スイッチは、押圧されると、本体33内に設け
られたマイクロコントローラにオン信号を供給する。
【0040】つぎに、上述したテープカセットレコーダ
30の制御回路について説明する。図3は、テープカセ
ットレコーダ30の制御回路を示すブロック図である。
【0041】テープカセットレコーダ30は、内部にア
ナログ/デジタル変換器1aを有するマイクロコントロ
ーラ1と、このマイクロコントローラ1等に電源電圧を
供給するシステム電源回路2と、装置のバッテリ電圧を
供給する電池3と、装置の各電子回路にシステム電源回
路2からの電源電圧を供給する電源供給回路4と、各操
作入力スイッチが接続されるKEY入力回路5と、テー
プ装填検出スイッチ6とを備える。また、テープカセッ
トレコーダ30は、テープカセットのリール軸等を回転
させ磁気テープを走行させる駆動モータを駆動するモー
タ駆動回路7と、モード切換モータ10を駆動するモー
ド切換モータ駆動回路8及びモード切換モータブレーキ
回路9と、モードポジションスイッチ11とを備える。
【0042】マイクロコントローラ1は、例えばいわゆ
る中央処理装置(CPU)からなり、市販のIC(Inte
grated Circuit)により実現できる。また、このマイク
ロコントローラ1は、処理プログラムを記憶するメモリ
を有する。マイクロコントローラ1は、この処理プログ
ラムに基づいて、テープカセットレコーダ30に備える
各電子回路を制御する。
【0043】また、このマイクロコントローラ1は、ア
ナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタ
ル変換器1aを備える。このアナログ/デジタル変換器
1aには、後述するKEY入力回路5から出力されるア
ナログ信号と電池3からのバッテリ電圧が入力される。
アナログ/デジタル変換器1aは、このKEY入力回路
5から出力されるアナログ信号と電池3からのバッテリ
電圧をデジタルデータに変換する。マイクロコントロー
ラ1は、このデータに基づき処理及び制御を行う。な
お、アナログ/デジタル変換器1aは、入力段に例えば
デマルチプレクサを有し、KEY入力回路5から出力さ
れるアナログ信号と電池3からのバッテリ電圧を選択的
に検出する。
【0044】システム電源回路2は、直流電圧の電圧変
換をするいわゆるDC−DCコンバータである。このシ
ステム電源回路2には、いわゆる市販の1次電池である
電池3の1.5ボルトのバッテリ電圧が入力され、この
1.5ボルトのバッテリ電圧を3ボルトの電源電圧に変
換する。また、システム電源回路2は、例えばスイッチ
ングレギュレータにより構成されることにより、電池3
のバッテリ電圧が変動しても安定した3ボルトの電源電
圧を出力することができる。このシステム電源回路2か
ら出力される3ボルトの電源電圧は、マイクロコントロ
ーラ1に供給される。また、システム電源回路2は、電
源供給回路4を介してテープカセットレコーダ30に備
える各電子回路に3ボルトの電源電圧を供給する。
【0045】電源供給回路4は、システム電源回路2か
ら供給される3ボルトの電源電圧をテープカセットレコ
ーダ30に備える各電子回路に供給する。この電源供給
回路4は、マイクロコントローラ1によるパワーダウン
制御信号に基づき各電子回路への電源電圧の供給を制御
する。例えば、このテープカセットレコーダ30が所定
時間の間何等動作せずまた何等操作入力が無い場合、各
電子回路への電源電圧の供給を停止する。そして、この
電源電圧の供給の停止中に操作入力等があった場合、各
電子回路に電源電圧の供給をする。テープカセットレコ
ーダ30は、この電源供給回路4が電源電圧の供給を制
御することにより、消費電力の節約が図れる。
【0046】KEY入力回路5は、本体33及び蓋体3
4に設けられた各操作入力ボタンである録音ボタン4
1,一時停止ボタン42,巻戻しボタン51,早送りボ
タン52,停止ボタン53,再生ボタン54からの信号
が供給される。これらの各操作入力ボタンが押圧される
とON信号がこのKEY入力回路5に供給される。この
KEY入力回路5は、各操作入力ボタンからのON信号
をそれぞれ重みを変えたアナログ信号に変換してマイク
ロコントローラ1のアナログ/デジタル変換器1aに供
給する。つまり、KEY入力回路5は、例えば抵抗のR
−2Rラダー回路等により各スイッチに対応して所定ス
テップ単位の電流値を出力させ、その電流値を電圧値に
変換してアナログ/デジタル変換器1aに供給するとい
ったものである。
【0047】なお、各操作入力ボタンからの信号は、こ
のようなKEY入力回路5を用いずに直接マイクロコン
トローラ1のデジタル入力端子に供給するものであって
も良い。
【0048】テープ装填検出スイッチ6は、上述したよ
うに、蓋体34が開いている状態やテープカセットが記
録再生部35に装填されていない状態で再生や記録の動
作をしないようにするために、テープカセットが装置に
装填されているか否かを検出するスイッチである。この
テープ装填検出スイッチ6は、テープカセットレコーダ
30の記録再生部35にテープカセットが装填される
と、マイクロコントローラ1にオン信号を供給する。
【0049】モータ駆動回路7は、テープカセットに収
納された磁気テープを走行させるためのリール軸及びキ
ャプスタン軸等を回転させる駆動モータに駆動電流を供
給する回路である。このモータ駆動回路7は、マイクロ
コントローラ1により制御される。このマイクロコント
ローラ1は、モータ駆動回路7に対して、例えばモータ
のON/OFFのコントロール信号、モータの回転方向
のコントロール信号、モータのスピードのコントロール
信号等を供給する。モータ駆動回路7は、これらの制御
信号に対応して、モータのON/OFFをし、早送り,
再生等で異なるモータの回転速度を可変し、また、再生
方向で異なるモータの回転方向の切換をする。
【0050】モード切換モータ駆動回路8は、テープカ
セットの磁気テープに信号の記録又は再生をする磁気ヘ
ッドやピンチローラのモード切換をするモード切換モー
タ10に駆動電流を供給する回路である。このモード切
換モータ駆動回路8は、マイクロコントローラ1からの
PWM信号により制御され、モード切換モータ10に供
給する駆動電流を安定化している。例えば、モード切換
モータ駆動回路8は、テープカセットレコーダ30の蓋
体34に設ける再生ボタン54が押圧されると、このマ
イクロコントローラ1からPWM制御信号が供給され、
この制御信号に基づいてモード切換モータ10を駆動す
る。なお、このモード切換についての詳細は後述する。
【0051】モード切換モータブレーキ回路9は、モー
ド切換モータ10が駆動していないとき、つまり、モー
ド切換モータ駆動回路8からモード切換モータ10に駆
動電流が供給されていないときに、モード切換モータ1
0のコイルの両端を短絡する回路である。例えば、モー
ド切換モータ10が駆動状態から駆動を停止する際に、
モード切換モータブレーキ回路9がコイルの両端を短絡
することにより、急峻に動作を停止することができる。
【0052】モード切換モータ10は、上述したように
モード切換モータ駆動回路8及びモード切換モータブレ
ーキ回路9に駆動制御される。このモード切換モータ1
0は、磁気ヘッドやピンチローラ等の動作位置の移動を
させる。この磁気ヘッドやピンチローラ等の動作位置の
移動は、このモード切換モータ10から所定の伝達ギ
ヤ、カムギヤ、スライダ等のモード切換機構を介して行
われる。
【0053】モードポジションスイッチ11は、磁気ヘ
ッド等の各モードの状態を検出するスイッチである。例
えば、モードポジションスイッチ11は、上述したモー
ド切換モータ10により駆動されるカムギヤの回転位置
を検出し、この検出信号をマイクロコントローラ1に供
給する。
【0054】このテープカセットレコーダ30は、モー
ド1〜モード4までの4つのモードを有して磁気ヘッド
等の位置を移動させている。モードポジションスイッチ
11は、上述した磁気ヘッド等がモード1〜モード4の
いずれのポジションにあるか検出し、マイクロコントロ
ーラ1にこの検出信号を供給する。
【0055】ここで、モード切換によって移動される磁
気ヘッド等の動作位置を、図4に示すテープカセットと
磁気ヘッド及びピンチローラの関係を示す模式図を用い
て説明する。テープカセットレコーダ30は、モード切
換モータ10を駆動して磁気ヘッド等の位置をモード1
からモード4までの4つのモード位置に切り換えてい
る。このテープカセットレコーダ30は、図4に示すよ
うに、フォワード再生(記録)磁気ヘッド62及びリバ
ース再生(記録)磁気ヘッド61の2つの磁気ヘッド
と、この2つの磁気ヘッドの中心にキャプスタン軸59
とピンチローラ63を有するものである。また、テープ
カセットには、長辺部分の側面部にこの2つの磁気ヘッ
ド61,62とピンチローラ63を外方に臨んだ開口部
が、2つの磁気ヘッド61,62とピンチローラ63に
対応して形成されている。
【0056】モード1では、図4(a)に示すように、
リバース再生(記録)磁気ヘッド61がテープカセット
の開口部から進入して磁気テープと接触している。ま
た、フォワード再生(記録)磁気ヘッド62は、テープ
カセットの開口部から退出して磁気テープから離脱して
いる。また、ピンチローラ63は、対応する開口部から
進入して上記キャプスタン軸59と磁気テープを介して
圧接している。このモード1においては、キャプスタン
軸59とピンチローラ63により磁気テープを走行させ
て、上記リバース再生(記録)磁気ヘッド61を介して
磁気テープにリバース方向の音声信号の記録又は再生を
行う。
【0057】また、モード2及びモード3では、図4
(b)及び図4(c)に示すように、フォワード再生
(記録)磁気ヘッド62及びリバース再生(記録)磁気
ヘッド61は、両者とともにテープカセットの開口部か
ら退出して磁気テープから離脱している。また、ピンチ
ローラ63も、また、テープカセットの開口部から離脱
してキャプスタン軸59と圧接していない。このモード
2及びモード3においては、磁気テープをテープリール
に高速で巻き取る早送り及び巻き戻しを行う。また、こ
のモード2及びモード3はいわゆる停止モードの状態で
あり、このモードでテープカセットの装填及び取出しが
行える。
【0058】モード4では、図4(d)に示すように、
フォワード再生(記録)磁気ヘッド62がテープカセッ
トの開口部から進入して磁気テープと接触している。ま
た、リバース再生(記録)磁気ヘッド61は、テープカ
セットの開口部から退出して磁気テープから離脱してい
る。また、ピンチローラ63は、対応する開口部から進
入して上記キャプスタン軸59と磁気テープを介して圧
接している。このモード4においては、キャプスタン軸
59とピンチローラ63により磁気テープを定速走行さ
せて、上記フォワード再生(記録)磁気ヘッド61を介
して磁気テープにフォワード方向の記録及び再生を行
う。
【0059】このテープカセットレコーダ30は、モー
ド1〜モード4の各モードをモード切換モータ10によ
り、モード1、モード2、モード4、モード3、モード
1、モード2、モード4・・・の順で切り換えている。
なお、このモード切換モータ10は、反対方向には回転
駆動をしない。例えば、フォワード方向の再生を行って
いる状態からリバース方向の再生をする場合は、モード
4からモード1に切り換える。また、モード3の停止状
態からフォワード方向の再生をする場合は、モード3か
らモード1及びモード2を通過してモード4に切り換え
る。
【0060】なお、このモード切換モータ10が行うモ
ード切換は、磁気ヘッド61,62及びピンチローラ6
3のモード切換のみではなく、駆動モータの回転動作を
リール軸及びキャプスタン軸等に伝達する伝達ギアの位
置等のモードの切換も行う。
【0061】つぎに、上述したマイクロコントローラ1
の制御内容を図5及び図6に示すフローチャートを用い
て以下に説明する。
【0062】テープカセットレコーダ30は、記録又は
再生の動作中に電池3のバッテリ電圧が低下して装置の
駆動ができなくなる場合であっても、テープカセットを
取り出すことができるようにするため、図5に示すステ
ップS11からステップS17までの処理をマイクロコ
ントローラ1が行う。
【0063】マイクロコントローラ1は、ステップS1
1からステップS17までの処理を所定の時間毎繰り返
し行う。例えば、マイクロコントローラ1がメインプロ
グラムを起動している間に、所定時間毎に割り込み処理
を行い上述のステップS11からステップS16の処理
を行うといったものである。この割り込み処理を行う上
記所定時間は、例えば1秒である。
【0064】割り込み処理が開始されるとステップS1
1において、マイクロコントローラ1は、アナログ/デ
ジタル変換器1aで電池3のバッテリ電圧を検出する。
【0065】ステップS12において、ステップS11
で検出したバッテリ電圧のデータをメモリ上に格納す
る。なお、このステップS11からステップS16まで
の処理が所定時間毎繰り返されることから、このメモリ
上には、過去に処理をした数サンプル分のデータ、例え
ば5回分のデータを格納しておく。
【0066】ステップS13において、上記メモリに格
納している数サンプル分のバッテリ電圧のデータに基づ
き、バッテリ電圧の平均値を算出する。例えば5回分の
データに基づき平均値を算出する。
【0067】ステップS14において、このバッテリ電
圧の平均値を、蓋体34に設けている液晶表示パネル5
5に表示するためのデータに変換する。マイクロコント
ローラ1は、このデータに基づき液晶表示パネル55の
表示を制御する。
【0068】ステップS15において、上記バッテリ電
圧が所定電圧以下に低下したか、例えば電池3のバッテ
リ電圧が0.9ボルト以下に低下したかを判断し、そし
て、この電圧の低下が一定時間、例えば5秒間続いたか
を判断する。バッテリ電圧の低下が一定時間続いた場合
は、ステップS16に進み、また、バッテリ電圧の低下
が一定時間続いていない場合は、例えばメインプログラ
ムの処理に戻り、所定時間経過した後ステップS11か
らの処理を繰り返す。
【0069】ステップS16において、テープカセット
レコーダ30の動作モードをモードポジションスイッチ
11により検出する。動作モードが停止の状態である場
合は、そのままのモードで処理を終了する。具体的に
は、動作モードがモード2或いはモード3である場合は
そのままのモードで処理を終了する。また、動作モード
が停止の状態でない場合は、具体的には動作モードがモ
ード1或いはモード4の場合は、ステップS17に進
む。
【0070】ステップS17において、マイクロコント
ローラ1が強制終了の処理を行う。このステップS17
での強制終了の処理は、まず、動作モードが、再生或い
は記録の動作中で走行している磁気テープを停止する。
そして、テープカセットレコーダ30は、モード切換駆
動モータ10を駆動して、モードを最短の停止モードに
する。ここで、最短の停止モードとは、モード1の状態
で駆動していればモード2にし、また、モード4の状態
で駆動していればモード3にする。そしてステップS1
7の強制終了処理を終えると、テープカセットレコーダ
30は、液晶表示パネル55に電池3の電力残量が無い
ことを表示したり、また、所定のビープ音等を出力した
りし処理を終了する。
【0071】以上のステップS11からステップS17
の処理によって、テープカセットレコーダ30は、記録
又は再生の動作中に電池3のバッテリ電圧が消耗して装
置の駆動ができなくなる場合であっても、磁気ヘッドが
テープカセットの開口部に進入した状態で停止してしま
うことはなく、テープカセットが取り出せる。従って、
テープカセットレコーダ30では、操作性の向上を図る
ことができる。
【0072】また、テープカセットレコーダ30は、記
録又は再生の動作中に電池が強制的に取り外された後再
度電池を投入した場合であっても、テープカセットを取
り出すことができるようにするため、図6のフローチャ
ートに示すステップS21からステップS23までの処
理を行う。この図6に示すフローチャートの処理は、マ
イクロコントローラ1により行われる。
【0073】マイクロコントローラ1は、図6に示すス
テップS21からステップS23までの処理を、マイク
ロコントローラ1のメインプログラムを起動する前の、
装置の電池投入時の初期化処理の1つとして行う。従っ
て、マイクロコントローラ1は、電池3が投入された時
にステップS21から処理を開始する。
【0074】ステップS21においてマイクロコントロ
ーラ1は、テープ装填検出スイッチ2から供給される信
号を検出することによりテープカセットが本体33の記
録再生部35に装填されているか否かを判断する。テー
プカセットが装填されていないと判断する場合は処理を
終了し、例えばメインプログラムの処理を開始する。な
お、ここで、テープカセットが装填されていない場合に
何等処理を行わない理由は、テープカセットが装填され
ていない状態では動作モードが必ず停止モード(モード
2又はモード3)であり、テープカセットの取出し又は
装填が可能な状態にあるからである。また、テープカセ
ットが装填されていると判断する場合はステップS22
に進む。
【0075】ステップS22において、テープカセット
レコーダ30の動作モードをモードポジションスイッチ
11により検出する。動作モードが停止の状態である場
合は、そのままのモードで処理を終了する。具体的に
は、動作モードがモード1或いはモード3である場合は
そのままのモードで処理を終了する。また、動作モード
が停止の状態でない場合は、具体的には動作モードがモ
ード1或いはモード4の場合は、ステップS17に進
む。
【0076】ステップS23において、マイクロコント
ローラ1が動作モードのイニシャルリセットの処理を行
う。動作モードは、モード1或いはモード4であるた
め、再生或いは記録のモードにある。従って、なんら処
理をしなければ電池3を投入後すぐに磁気テープが走行
して記録等の動作が開始されてしまう。そこで、マイク
ロコントローラ1は、モード切換駆動モータ10を駆動
してモードを最短の停止モードに移動して処理を終了す
る。
【0077】以上のステップS21からステップS23
の処理によって、テープカセットレコーダ30は、記録
又は再生の動作中に電池が強制的に取り外され再度電池
を投入した場合、再生又は記録等の動作が開始されずに
テープカセットをすぐに取り出すことができる。従っ
て、テープカセットレコーダ30では、操作性の向上を
図ることができる。
【0078】以上、通常のテープカセットの約4分の1
の大きさを有するテープカセットのテープカセットレコ
ーダ30について詳細に説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、小型のテープカセットレコーダ
のみならず通常の大きさを有したテープカセットレコー
ダに適用してもよいのは勿論である。
【0079】つぎに、上述したテープカセットレコーダ
30のモードポジションスイッチ11及びモード切換機
構等の具体的な実施例について、図面を用いて以下に説
明する。
【0080】テープカセットレコーダ30のモード切換
え機構は、図7に示すように、メカシャーシ64上に、
モード切換モータ10と、この切換モータ10の駆動軸
に取り付けられるピンオンギヤ66と、このピンオンギ
ヤ66に噛合される伝達ギヤ67と、この伝達ギヤ67
に噛合されるウォームギヤ68とを有する。そして、こ
のウォームギヤ68には、大径のギヤ部69aと小径の
ギヤ部69bが構成された第1の中間ギヤ69の大径の
歯部69aが噛合される。小径の歯部69bには、第2
の中間ギヤ70が噛合され、この第2の中間ギヤ70
は、第3の中間ギヤ71に噛合される。この第3の中間
ギヤ71は、第4の中間ギヤ72に一体に設けられた大
径のギヤ部72aに噛合される。そして、第4の中間ギ
ヤ72に一体に設けられた小径のギヤ部72bには、カ
ムギヤ73が噛合される。
【0081】このカムギヤ73は、図7及び図8に示す
ように、メカシャーシ64に植立された支軸74により
軸支され、第4の中間ギヤ72により回転される。この
カムギヤ73には、一方の主面に磁気ヘッド61、62
の操作を行う第1のカム溝75が設けられ、他方の主面
には、磁気テープが高速走行されるモード2又はモード
3時にリール軸55、56を回転させるリール軸回転ギ
ヤ107、108を選択するための第2のカム溝76が
設けられている。第1のカム溝75には、連結レバー1
35の凸部136が填め込まれる。そして、ここで、凸
部136は、図8で示す第1のカム溝75の斜線で示す
各モードの位置において、カムギヤ73が停止する。ま
た、第2のカム溝76には、モード切換スライダ101
の支持ピン104が填め込まれる。そして、この支持ピ
ン104は、図8に示す第2のカム溝76の斜線で示す
各モードの位置でカムギヤ73が停止する。また、カム
ギヤ73には、穴部79が設けられている。この穴部7
9には、図9に示すように、上記モード1、モード2、
モード3、モード4の各状態をカムギヤ73の回転角に
より検出する位置検出スイッチ81が取り付けられる。
なお、この位置検出スイッチ81は、上述したモードポ
ジションスイッチ11を具体的に実現したスイッチであ
る。
【0082】この位置検出スイッチ81は、図9に示す
ように、プリント基板82に取り付けられる。この位置
検出スイッチ81は、図10乃至図12に示すように、
プリント基板82に固定される円盤状の基台83と、こ
の基台83に回転自在に取り付けられる回転体84とか
ら構成される。基台83には、図10に示すように、円
周方向に、モード1に対応したモード1用固定接点部8
5と、モード2に対応したモード2用固定接点部86
と、モード3に対応したモード3用固定接点部87と、
モード4に対応したモード4用固定接点部88とが形成
されてる。また、基台83の一側縁には、並列してプリ
ント基板82へ電気的接続を図るための端子89〜93
が設けられている。そして、モード1用固定接点部85
は、周回りに形成されたパターンにより外側の端子89
に接続され、モード2用固定接点部86は、同じく周回
りに形成されたパターンにより外側の端子90に接続さ
れる。また、モード3用固定接点部87は、パターンに
より端子91に接続され、モード4用固定接点部88
は、パターンにより端子92に接続されている。さらに
は、基台83には、各固定接点85〜88の内周側に円
環状のGND用の固定接点部94が設けられ、この固定
接点部94は、端子93にパターンを介して接続されて
いる。また、固定接点部94の内周側の中央部には、回
転体84を支持する支軸95が設けられている。なお、
基台83には、これら固定接点部85〜88、94が設
けられない領域は絶縁領域が形成されている。
【0083】また、回転体84は、図11に示すよう
に、基台83に設けられた支軸95が挿通される軸穴9
5が設けられている。これにより、回転体84は、回転
自在に支持される。また、回転体84の裏面には、金属
板98よりなる端子96、97が設けられている。端子
96は、回転体84の外周側に設けられ、上記モード1
〜4用の固定接点部85〜88に接触される。端子97
は、回転体84の内周側に設けられ、GND用の固定接
点部94に接触される。また、この回転体84は、図1
2に示すように、表面に凸部99が設けられている。こ
の凸部99は、上述したカムギヤ73の穴部79に嵌合
される。
【0084】このような検出スイッチ81は、カムギヤ
73が回転されることにより、回転体84が図12中矢
印X1方向に回転することにより、端子96が順次モー
ド1〜4用の固定接点部85〜88に接触し導通が図ら
れることにより各モードの状態が検出される。
【0085】また、メカシャーシ64には、上記図7に
示すように、各モードを切り換えるモード切換スライダ
101が取り付けられている。このモード切換スライダ
101は、メカシャーシ64の前面側の長手方向に亘っ
てスライド自在に取り付けられている(図7中矢印X3
方向、X4方向)。具体的には、このモード切換スライ
ダ101には、2カ所にスリット102a、102bが
設けられている。そして、スリット102a、102b
には、ガイドピン103a、103bが挿通されること
により、モード切換スライダ101をメカシャーシ64
の長手方向のスライドをガイドする。そして、モード切
換スライダ101は、これに一体に設けられた支持ピン
104がカムギヤ73に設けられた上述の第1のカム溝
75に填め込まれる。したがって、モード切換スライダ
101は、モード切換モータ10が駆動されカムギヤ7
3が図7中矢印X3方向に回転されると、各モードに対
応して矢印X3方向、X4方向にスライドすることにな
る。
【0086】また、モード切換スライダ101には、カ
ムギヤ73の下側に対応する場所に支軸105が設けら
れている。この支軸105には、モード1又はモード4
時の磁気テープの定速走行を行う際リール軸を回転させ
るリール軸回転ギヤ107、108を選択するための連
結部材106が図7中矢印X5方向又は矢印X6方向に回
動自在に取り付けられている。また、この連結部材10
6は、リール軸回転ギヤ107と同軸にして取り付けら
れている。このような連結部材106は、モード切換ス
ライダ101が矢印X3方向、X4方向にスライドするこ
とにより矢印X5方向又は矢印X6方向に回動する。そし
て、連結部材106には、リール軸回転ギヤ107近傍
に所定の間隔離間して設けられた一対のストッパ片10
9a、109bが設けられている。これらストッパ片1
09a、109bの間には、リール軸回転ギヤ107、
108の何れかを選択する回動基台111に設けられた
係止片112が配置される。
【0087】この回動基台111は、支軸113に軸支
され、図7中矢印X7方向、矢印X8方向に回動可能にさ
れている。そして、この回動基台111には、支軸11
3を回転軸とする主動ギヤ114が取り付けられてい
る。この主動ギヤ114は、第1のギヤ部114aと第
2のギヤ部114bとが一体に形成されている。第1の
ギヤ部114aは、磁気テープを高速走行させるモード
2又はモード4時にリール軸回転ギヤ107、108の
何れか一つを回転させるメインギヤ117の第2のギヤ
部117bと噛合される。また、第2のギヤ部114b
には、主動ギヤ114の両隣に取り付けられる従動ギヤ
115、116と噛合される。
【0088】このような主動ギヤ114及び従動ギヤ1
15、116が取り付けられた回動基台111は、連結
部材106が矢印X6方向に回動されると、ストッパ片
109aにより係止片112押されて矢印X8方向に回
動され、リール軸回転ギヤ107と従動ギヤ115が噛
合される。この状態は、磁気テープの逆転方向の定速走
行させるモード1の状態とされる。
【0089】また、回動基台111は、連結部材106
が矢印X5方向に回動されると、ストッパ片109bに
より係止片112が押されて矢印X7方向に回動され、
リール軸回転ギヤ108と従動ギヤ116が噛合され
る。この状態は、磁気テープの正転方向の定速走行させ
るモード4の状態とされる。
【0090】さらには、この回動基台111は、係止片
112が連結部材106が回動されストッパ片109
a、109bの何れにも押されない状態においては、回
動基台111が連動して回動し従動ギヤ115、116
がリール軸回転ギヤ107、108の何れにも噛合され
ない状態とされる。この状態は、磁気テープが高速走行
されるモード2及びモード3の状態とされる。すなわ
ち、主動ギヤ114の第1のギヤ部114aのみが、磁
気テープを高速走行させるモード2又はモード4時にリ
ール軸回転ギヤ107、108の何れか一つを回転させ
るメインギヤ117の第2のギヤ部117bと噛合され
る。
【0091】また、カムギヤ73には、図7に示すよう
に、第2のカム溝76に、磁気テープを高速走行させる
モード2及びモード3においてリール軸回転ギヤ10
7、108を何れかを選択する第2の選択手段を構成す
る連結レバー135が取り付けられている。この連結レ
バー135は、一方の端部に設けられた凸部136が第
2のカム溝76に填め込まれ、中央部がフライホイール
ギヤ110を支持する支軸120に軸支される。したが
って、このような連結レバー135は、図7中矢印X9
方向、矢印X10方向に回動されることになる。他方の端
部は、ギヤの取付け面として構成され、メインギヤ11
7が軸支される。このメインギヤ117は、大径の第1
のギヤ部117aと小径の第2のギヤ部117bが一体
に形成されている。第1のギヤ部117aは、X9
向、X10方向の回動動作する場合においても、常時、フ
ライホイールギヤ110に噛合されてる。また、第1の
ギヤ部117aは、カムギヤ73がX2方向に回転され
ることにより、連結レバー135がX8方向に回動され
た際には、リール軸回転ギヤ107に噛合され、連結レ
バー135がX10方向に回動された際には、リール軸回
転ギヤ108に噛合され、リール軸回転ギヤ107、1
08をそれぞれ回転させ、磁気テープを高速走行させ
る。第2のギヤ部117bは、主動ギヤ114の第1の
ギヤ部114aに常時噛合されている。このフライホイ
ールギヤ110は、図7に示すように、連結レバー13
5を支持する支軸120と共に回転自在に軸支されてい
る。そして、このフライホイールギヤ110の上側に
は、同軸にしてフライホイール130が固定して取り付
けられている。フライホイール130は、無端ベルト1
31を介して駆動モータ132に接続されている。さら
には、この支軸120は、キャプスタン軸59となる。
【0092】また、メカシャーシ64の前面側には、そ
の両側に磁気ヘッド61、62が取り付けられている。
なお、二つの磁気ヘッドは、支持方法を同じくするた
め、以下、磁気ヘッド61について図13乃至図15を
用いて詳細に説明する。
【0093】磁気ヘッド61は、図13に示すように、
メカシャーシ64上に植立された支軸118を回動支点
として回動される磁気ヘッド用支持アーム119により
支持される。そして、この磁気ヘッド用支持アーム11
9には、一方の面側に磁気ヘッド61が取り付けられた
磁気ヘッド支持部材121がネジ止めされて固定されて
いる。また、磁気ヘッド用支持アーム119には、磁気
ヘッド61が取り付けられない側の他方の面の三カ所に
ボス122a、122b、122cが設けられている。
これらボス122a、122b、122cは、図13に
示すように、様々な段差を有する磁気ヘッド用支持アー
ム119の面から基準面となるメカシャーシ64までの
間隔に対応した高さを有して設けられている。
【0094】このように磁気ヘッド61が支持された磁
気ヘッド用支持アーム119は、図14及び図15に示
すように、支軸118に支持される。すなわち、メカシ
ャーシ64には、図15に示すように、軸径を最も大き
くする第1の基台118aと、この基台118a上にこ
の第1の基台118aの軸径よりやや小さな軸径を有す
る第2の基台118bと、この基台118上に最も軸径
を小さくする軸部118cとから構成される。一方、磁
気ヘッド用支持アーム119には、この支軸118が挿
入される円筒状のスリーブ123が設けられている。こ
のスリーブ123は、その穴径が軸部118cとほぼ同
じくして開口され、支軸118の根本部に対応する側の
側縁部は、第1の基台118aと第2の基台118bに
より構成される段差に対応して段差を有して形成され
る。そして、磁気ヘッド用支持アーム119が支軸11
8に挿入されると、スリーブ123の外周側に捻りコイ
ルバネ124が取り付けられる。この捻りコイルバネ1
24は、一方の端部がメカシャーシ64の側縁に立ち上
がって設けられた立上がり壁125に設けられた係止部
126に係止され、他方の端部が磁気ヘッド用支持アー
ム119に植立して形成された支持ピン127に係止さ
れる。そして、この捻りコイルバネ124は、その上端
がワッシャ128により収縮された状態で止められ取り
付けられる。
【0095】したがって、磁気ヘッド用支持アーム11
9は、支軸118に軸支されることで縦方向及び横方向
の位置決めがされ、捻りコイルバネ124の弾性力によ
り下方向に押圧されることで高さ方向の位置決めをして
いる。捻りコイルバネ124による高さ方向の位置決め
は、上述した磁気ヘッド61が取り付けられない側の他
方の面に設けられたボス122a、122b、122c
を介して磁気ヘッド用支持アーム119が着実に基準面
となるメカシャーシ64に押圧されることにより着実に
行われる。また、ボス122a、122b、122c
は、支軸118を中心にして分散して設けられているこ
とから、均等に押圧力が加わり磁気ヘッド用支持アーム
119をメカシャーシ64に対し平行な状態で支持する
ことができる。すなわち、磁気ヘッド用支持アーム11
9の取り付けは、縦横方向の位置決めが支軸118によ
り行われ、高さ方向の位置決めが捻りコイルバネ124
により行われることになる。また、この捻りコイルバネ
124は、図12に示すように、一方の端部が立上がり
壁125に設けられた係止部126に係止され、他方の
端部が磁気ヘッド用支持アーム119に植立して形成さ
れた支持ピン127に係止されることから、磁気ヘッド
用支持アーム119に支持された磁気ヘッド61を図1
1中矢印X11方向に付勢する。
【0096】さらには、磁気ヘッド用支持アーム119
には、図13に示すように、ボス122a、122b、
122cの設けられる面に支持ピン129が植立されて
いる。この支持ピン129は、モード切換スライダ10
1に設けられたカム面に押圧され磁気ヘッド用支持アー
ム119を図13中矢印X12方向に回動させる。
【0097】このように支持される磁気ヘッド61、6
2は、各モードにおいて次のような状態にされる。先
ず、モード1においては、図16に示すように、磁気テ
ープの逆転方向の走行時に用いられる逆転用磁気ヘッド
61がテープカセットの記録再生用開口部よりカセット
本体内に進入した状態にある。すなわち、図16に示す
ように、主動ギヤ114及び従動ギヤ115、116が
取り付けられた回動基台111は、連結部材106が矢
印X6方向に回動されると、ストッパ片109aにより
係止片112押されて矢印X8方向に回動され、リール
軸回転ギヤ107と従動ギヤ115が噛合される。一
方、カムギヤ73の第1のカム溝75と接続された連結
レバー135に取り付けられたメインギヤ117の第1
のギヤ部117aは、リール軸回転ギヤ107、108
の何れにも噛合されず、フライホイールギヤ110にの
み噛合された状態にある。メインギヤ117の第2のギ
ヤ部117bは、主動ギヤ114の第1のギヤ部114
aに噛合されている。したがって、リール軸回転ギヤ1
07は、駆動モータ132が駆動されることにより、無
端ベルト130、フライホイール130を介して回転さ
れるフライホイール130が回転され、これによりメイ
ンギヤ117を介して主動ギヤ114が回転され、従動
ギヤ115が回転されることにより回転される。これに
より、テープカセットの磁気テープの記録及び/又は再
生が行われる記録再生部53内のリール軸55、56が
回転されることになる。
【0098】この時、磁気ヘッド61、62は、図16
に示すような状態とされる。すなわち、モード切換スラ
イダ101には、三段の段差を有して構成されたカム面
133、134が設けられている。このカム面133、
134には、磁気ヘッド用支持アーム119の他方の面
に設けられた支持ピン129、129が当接されてい
る。そして、このカム面133、134の当接された支
持ピン129、129は、モード切換スライダ101が
矢印X3方向又はX4方向にスライドされることにより、
第1の位置と、これより一段上がった第2の位置とさら
にこれより一段上がった第3の位置に亘って移動するこ
とにより、磁気ヘッド61、62が矢印X11又は矢印X
12方向に回動されることになる。ここで、支持ピン12
9が第1の位置にある時磁気ヘッド61、62は、カセ
ット本体内に進入した状態とされ、第2及び第3の位置
にある時は、カセット本体から待避した位置にされてい
る。したがって、モード1の状態においては、磁気ヘッ
ド61側の支持ピン129は、第1の位置にあり、磁気
ヘッド61を矢印X11方向に回動させ記録再生部53の
カセット本体内に進入した状態にされる。一方、磁気ヘ
ッド62側の支持ピン129は、第3の位置にあり、磁
気ヘッド62を矢印X12方向に回動されカセット本体内
より待避した状態にある。
【0099】次に、モード2においては、図17に示す
ように、磁気ヘッド61、62及びピンチローラ63が
カセット本体内から待避した状態にある。すなわち、回
動基台111は、連結部材106が矢印X6方向に回動
されると、ストッパ片109a、109bの何れにも押
されない状態になり、これに併せて従動ギヤ115、1
16がリール軸回転ギヤ107、108の何れにも噛合
されない状態とされる。一方、カムギヤ73の第1のカ
ム溝75と接続された連結レバー135に取り付けられ
たメインギヤ117の第1のギヤ部117aは、フライ
ホイールギヤ110に噛合されると共に、矢印X10方向
に回動されることにより、リール軸回転ギヤ108に噛
合された状態にある。メインギヤ117の第2のギヤ部
117bは、主動ギヤ114の第1のギヤ部114aに
噛合されている。すなわち、リール軸回転ギヤ108
は、従動ギヤ116により回転されるのではなく、メイ
ンギヤ117の第1のギヤ部117aにより回転される
ことになる。
【0100】この際、磁気ヘッド61、62は、図17
に示すような状態とされる。すなわち、磁気ヘッド61
側の支持ピン129は、モード切換スライダ101が矢
印X4方向にスライドされることにより、第1の位置か
ら第2の位置に移動し、磁気ヘッド61がカセット本体
から待避された状態にされる。一方、磁気ヘッド62側
の支持ピン129は、第3の位置から第2の位置に近い
第3の位置に移動される。したがって、磁気ヘッド6
1、62共にカセット本体から待避した状態とされる。
【0101】次に、モード4においては、図18に示す
ように、磁気テープの正転方向の走行時に用いられる正
転用磁気ヘッド62がテープカセットの記録再生用開口
部よりカセット本体内に進入した状態にある。すなわ
ち、回動基台111は、連結部材106が矢印X6方向
に回動されると、ストッパ片109bにより係止片11
2が押されて矢印X7方向に回動され、リール軸回転ギ
ヤ108と従動ギヤ116が噛合される。一方、カムギ
ヤ73の第1のカム溝75と接続された連結レバー13
5に取り付けられたメインギヤ117の第1のギヤ部1
17aは、矢印X6方向に回動され、リール軸回転ギヤ
107、108の何れにも噛合されず、フライホイール
ギヤ110にのみ噛合された状態にある。メインギヤ1
17の第2のギヤ部117bは、主動ギヤ114の第1
のギヤ部114aに噛合されている。したがって、リー
ル軸回転ギヤ107は、駆動モータ132が駆動される
ことにより、無端ベルト130、フライホイール130
を介して回転されるフライホイール130が回転され、
これによりメインギヤ117を介して主動ギヤ114が
回転され、従動ギヤ116が回転されることにより回転
される。
【0102】この時、磁気ヘッド61、62は、図18
に示すような状態とされる。すなわち、モード切換スラ
イダ101が矢印X4方向にスライドされることによ
り、磁気ヘッド61側の支持ピン129は、第2の位置
から第3の位置に移動し、磁気ヘッド61がカセット本
体から待避された状態にされる。一方、磁気ヘッド62
側の支持ピン129は、第3の位置から第1の位置、す
なわち、カセット本体内に進入する位置に移動される。
したがって、磁気ヘッド62は、矢印X11方向に回動さ
れ、記録再生部53のカセット本体内に進入した状態に
される。
【0103】次に、モード3においては、図18に示す
ように、磁気ヘッド61、62がカセット本体内から待
避した状態にある。すなわち、回動基台111は、連結
部材106が矢印X5方向に回動されると、ストッパ片
109a、109bの何れにも押されない状態になり、
これに併せて従動ギヤ115、116がリール軸回転ギ
ヤ107、108の何れにも噛合されない状態とされ
る。一方、カムギヤ73の第1のカム溝75と接続され
た連結レバー135に取り付けられたメインギヤ117
の第1のギヤ部117aは、フライホイールギヤ110
に噛合されると共に、矢印X9方向に回動されることに
より、リール軸回転ギヤ107に噛合された状態にあ
る。メインギヤ117の第2のギヤ部117bは、主動
ギヤ114の第1のギヤ部114aに噛合されている。
すなわち、リール軸回転ギヤ107は、従動ギヤ115
により回転されるのではなく、メインギヤ117の第1
のギヤ部117aにより回転されることになる。
【0104】この時、磁気ヘッド61、62は、図19
に示すような状態とされる。すなわち、モード切換スラ
イダ101が矢印X3方向にスライドされることによ
り、磁気ヘッド61側の支持ピン129は、第3の位置
でも第2の位置側に移動し、磁気ヘッド61がカセット
本体から待避された状態にされる。一方、磁気ヘッド6
2側の支持ピン129は、第1の位置から第2の位置、
すなわち、カセット本体から磁気ヘッド62が待避した
状態にされる。
【0105】次に、メカシャーシ64の前面中央に設け
られるピンチローラ63の支持機構について詳細に説明
する。
【0106】このピンチローラ63は、図20に示すよ
うに、一方の端部がメカシャーシ64の前面側コーナ部
に植立された支軸141に図20中矢印X13方向、矢印
14方向に回動可能に支持される支持アーム142によ
り支持される。すなわち、ピンチローラ63は、支持ア
ーム142の他方の端部に設けられた支軸143に回転
自在に支持される。また、この支持アーム142は、メ
カシャーシ64に図20中矢印X15方向、矢印X16方向
に回動自在に取り付けられた回動アーム144より回動
される。この回動アーム144は、支軸146を中心に
回動される。この回動アーム144には、一方の端部に
被押圧部147が設けられている。この被押圧部147
は、回動アーム144に平行して位置するモード切換ス
ライダ101に設けられた一対のカム片148、149
に押圧され、矢印X15方向へ回動される。また、支持ア
ーム142と回動アーム144とは、メカシャーシ64
に植立された支軸141に取り付けられるトーションス
プリング151により関係付けられている。すなわち、
このトーションスプリング151は、一方の端部が回動
アーム144に設けられたボス152に係止され、他方
の端部が支持アーム142に設けられた係止部153に
係止される。このようにトーションスプリング151
は、回動アーム144を矢印X16方向に付勢すると共に
支持アーム142をX13方向に付勢する。
【0107】このように支持されるピンチローラ63
は、モード1の状態においては、図20に示す状態にさ
れる。このモード1では、磁気テープを逆転方向に定速
走行がされ、記録又は再生が行われることから図4に示
すように、磁気ヘッド61がカセット本体内に進入した
状態にある。そして、モード1では、ピンチローラ63
は、フライホイール130と同軸のキャプスタン軸59
とにより磁気テープを狭持して磁気テープを逆転定速走
行させる。ここで、モード切換スライダ101のカム片
148は、トーションスプリング151により矢印X16
方向に付勢されている回動アーム144の被押圧部14
7を押圧して矢印X15方向に回動させている。そして、
これに伴い、支持アーム142は、トーションスプリン
グ151により矢印X13方向に回動し、カセット本体内
に進入した状態にされる。
【0108】次に、ピンチローラ63は、モード2の状
態において、図21に示すような状態にされる。このモ
ード2は、図4及び図17に示すように、磁気テープの
正転方向に走行する際の停止状態及び磁気テープの正転
又は逆転方向の高速走行の状態である。したがって、ピ
ンチローラ63は、磁気ヘッド61、62と共にピンチ
ローラ63がカセット本体内から待避された状態にあ
る。したがって、モード2では、モード切換スライダ1
01が図中矢印X4方向にスライドされ、被押圧部14
7がカム片148、149の間に位置し、これらに押圧
されていない状態にある。これにより、回動アーム14
4は、トーションスプリング151により矢印X16方向
に回動された状態にされる。これにより、支持アーム1
42は、トーションスプリング151により図中X14
向に回動されカセット本体内から待避された状態にされ
る。
【0109】次に、このように支持されるピンチローラ
63は、モード4の状態において、図22に示すような
状態にされる。このモード4は、図4及び図18に示す
ように、磁気テープを正転方向に定速走行がされ、記録
又は再生が行われることから磁気ヘッド62がカセット
本体内に進入した状態にある。そして、モード4では、
ピンチローラ63は、フライホイール130と同軸のキ
ャプスタン軸59とにより磁気テープを狭持して磁気テ
ープを正転定速走行させる。ここで、このモード4で
は、モード切換スライダ101が図中矢印X4方向にス
ライドされ、被押圧部147がカム片149により押圧
され、回動アーム144が矢印X15方向に回動させてい
る。そして、これに伴い、支持アーム142は、トーシ
ョンスプリング151により矢印X13方向に回動し、カ
セット本体内に進入した状態にされる。
【0110】なおモード3は、上述したモード2状態と
同様に、磁気テープの逆転方向に走行する際の停止状態
及び磁気テープの正転又は逆転方向の高速走行の状態で
あり、ピンチローラ63が磁気ヘッド61、62と共に
ピンチローラ63がカセット本体内から待避された状態
にある。すなわち、この状態は、モード4の状態からモ
ード切換スライダ101が図22中矢印X3方向にスラ
イドされることにより上記モード2で説明した被押圧部
147がカム片148、149の間に位置し、これらに
押圧されていない状態になる。回動アーム144は、ト
ーションスプリング151により矢印X16方向に回動さ
れた状態にされる。これにより、支持アーム142は、
トーションスプリング151により図中X14方向に回動
されカセット本体内から待避された状態にされる。
【0111】このようなテープカセットレコーダ30
は、磁気テープを駆動させる駆動モータ132の他に別
途モード切換えモータ10を設けている。そして、この
モード切換えモータ10は、カムギヤ73を回転させる
ことにより、モード切換え機構を動作させ磁気ヘッド6
1、62及びピンチローラ63の昇降をさせると共にリ
ール軸回転ギヤ107、108の選択を行うことにより
モード1〜モード4への切り換えを行う。このように、
テープカセットレコーダ30は、駆動モータ132とモ
ード切換えモータ10の2つのモータを設け、それぞれ
磁気テープの走行のためとモードを切り換えるためとで
役割を分担している。したがって、テープカセットレコ
ーダ30は、モード切換え機構の構成の簡素化を図ると
共に装置全体の小型化を図ることができる。
【0112】さらには、テープカセットレコーダ30
は、各モードにおける磁気ヘッド61、62及びピンチ
ローラ63の位置を位置検出スイッチ81により検出を
行っている。この位置検出スイッチ81は、上述の通り
カムギヤ73に直接取り付けられ薄型に構成されている
ことから、装置のスペース効率の向上が図られ、装置全
体の小型化を図ることができる。また、位置検出スイッ
チ81は、直接カムギヤ73に取り付けられていること
から、各モードの磁気ヘッド61、62及びピンチロー
ラ63の位置を正確に検出することができる。
【0113】
【発明の効果】本発明に係るテープカセットの記録及び
/又は再生装置では、記録又は再生の動作中に上記電源
の電圧が所定電圧以下となったときに磁気ヘッドを上記
磁気テープから離脱した位置に移動させることにより、
動作中に供給電源が無くなったときであってもテープカ
セットの装填及び取り外しをすることができ、操作性の
向上を図ることができる。
【0114】また、本発明に係るテープカセットの記録
及び/又は再生装置では、記録又は再生の動作中に上記
電源が取り外された後この電源を再度装填した時にこの
磁気ヘッドを磁気テープから離脱した位置に移動させる
ことにより、再生又は記録等の動作が開始されずにテー
プカセットを取り出すことができ、操作性の向上を図る
ことができる。
【0115】また、本発明に係るテープカセットの記録
及び/又は再生装置では、磁気ヘッドとともにピンチロ
ーラを上記磁気テープから離脱した位置に移動させるこ
とにより、動作中に供給電源が無くなってもテープカセ
ットの装填及び取り外しをすることができ、操作性の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態で説明するテープカセットレコーダ
の全体斜視図である。
【図2】実施の形態で説明するテープカセットレコーダ
の全体斜視図である。
【図3】実施の形態で説明するテープカセットレコーダ
の制御回路のブロック構成図である。
【図4】テープカセットと、実施の形態で説明するテー
プカセットレコーダの磁気ヘッド及びピンチローラの関
係を示す模式図である。
【図5】マイクロコントローラの制御内容を示すフロー
チャートである。
【図6】マイクロコントローラの制御内容を示すフロー
チャートである。
【図7】メカシャーシに設けられた駆動系を説明するた
めの平面図である。
【図8】カムギヤに設けられた第1のカム溝、第2のカ
ム溝を説明するための平面図である。
【図9】カムギヤ上に取り付けられる検出スイッチの取
り付け状態を説明するための断面図である。
【図10】検出スイッチの基台に設けられた固定接点部
を説明するための平面図である。
【図11】検出スイッチの回転体に設けられた端子を説
明するための斜視図である。
【図12】検出スイッチの平面図である。
【図13】磁気ヘッドの取り付け状態を説明するための
平面図である。
【図14】磁気ヘッドの取り付け状態を説明するための
側面図である。
【図15】磁気ヘッド用支持アームがメカシャーシに支
持される状態を説明するための要部側面図である。
【図16】モード1における磁気ヘッドとその駆動系と
の関係を説明するための平面図である。
【図17】モード2における磁気ヘッドとその駆動系と
の関係を説明するための平面図である。
【図18】モード4における磁気ヘッドとその駆動系と
の関係を説明するための平面図である。
【図19】モード3における磁気ヘッドとその駆動系と
の関係を説明するための平面図である。
【図20】ピンチローラの支持機構を説明するための平
面図である。
【図21】モード2の状態におけるピンチローラの位置
を説明するための平面図である。
【図22】モード4の状態におけるピンチローラの位置
を説明するための平面図である。
【図23】従来の記録及び/又は再生装置の全体斜視図
である。
【図24】テープカセットと磁気ヘッド及びピンチロー
ラの関係を示す模式図である。
【図25】テープカセットと磁気ヘッド及びピンチロー
ラの関係を示す模式図である。
【図26】テープカセットと磁気ヘッド及びピンチロー
ラの関係を示す模式図である。
【符号の説明】
1 マイクロコントローラ、1a アナログ/デジタル
変換器、2 システム電源回路、3 電池、4 電源供
給回路、5 KEY入力回路、6 テープ装填検出スイ
ッチ、7 モータ駆動回路、8 モード切換モータ駆動
回路、9 モード切換モータブレーキ回路、10 モー
ド切換モータ、11 モードポジションスイッチ、30
テープカセットレコーダ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープカセットに収納された磁気テープ
    に信号の記録及び/又は再生をする磁気ヘッドを、記録
    及び/又は再生の動作モードに対応した動作位置に移動
    させるモード切換機構を有するテープカセットの記録及
    び/又は再生装置において、 記録又は再生の動作をするときにはテープカセットに収
    納された磁気テープに接触した位置に、また、テープカ
    セットを装置に装填或いは取り外すときには磁気テープ
    から離脱した位置に移動される磁気ヘッドと、 上記モード切換機構を介して上記磁気ヘッドを移動させ
    るモード切換モータと、 上記モード切換モータに駆動信号を供給して上記磁気ヘ
    ッドの位置を制御する制御部と、 装置に動作電力を供給する電源の電圧を検出する電源電
    圧検出部とを備え、 上記制御部は、上記電源電圧検出部の検出出力に対応し
    て、記録又は再生の動作中に上記電源の電圧が所定電圧
    以下となったときに、上記磁気ヘッドを上記磁気テープ
    から離脱した位置に移動させることを特徴とするテープ
    カセットの記録及び/又は再生装置。
  2. 【請求項2】 テープカセットが装置に装填されている
    か否かを検出するテープ検出スイッチを備え、 上記制御部は、記録又は再生の動作中に上記電源が取り
    外された後この電源を再度装填した時に、テープカセッ
    トが装置に装填されていて且つ上記磁気ヘッドが磁気テ
    ープが接触する位置にある場合、この磁気ヘッドを磁気
    テープから離脱した位置に移動させることを特徴とする
    請求項1に記載のテープカセットの記録及び/又は再生
    装置。
  3. 【請求項3】 上記磁気ヘッドがピンチローラとともに
    位置を移動されることを特徴とする請求項1に記載のテ
    ープカセットの記録及び/又は再生装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7046603B2 (en) 2000-09-29 2006-05-16 Fujitsu Limited Information storage apparatus

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US7046603B2 (en) 2000-09-29 2006-05-16 Fujitsu Limited Information storage apparatus

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