JPH10186848A - トナー規制部材 - Google Patents

トナー規制部材

Info

Publication number
JPH10186848A
JPH10186848A JP9306200A JP30620097A JPH10186848A JP H10186848 A JPH10186848 A JP H10186848A JP 9306200 A JP9306200 A JP 9306200A JP 30620097 A JP30620097 A JP 30620097A JP H10186848 A JPH10186848 A JP H10186848A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
regulating member
rubber
blade
elastic body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9306200A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukinobu Okaura
幸伸 岡裏
Kozo Otani
耕三 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP9306200A priority Critical patent/JPH10186848A/ja
Publication of JPH10186848A publication Critical patent/JPH10186848A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】均一かつ良好な帯電量が得られるとともに多層
のトナー層の搬送が可能なトナー規制部材を提供する。 【解決手段】 ゴム状弾性体20の現像ローラ側の表面
に薄膜のガラスコート層21を被覆することにより、表
面を硬質化してトナーの滑り性を向上させ、トナー8の
帯電性を良好にするとともに、ゴム状弾性体20の弾性
により、トナーとの摩擦帯電距離を長くとれるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば複写機やペ
ージプリンタなどの電子写真方式あるいは静電記録方式
の画像形成装置に使用される現像装置において、現像ロ
ーラなどのトナー担持体上に当接してトナー担持体上の
トナー量を規制し、均一に塗布するトナー規制部材に関
し、特に、非磁性一成分カラー現像装置に使用すれば好
適なトナー規制部材に係るものである。
【0002】
【従来の技術】近年の画像形成装置においては、フルカ
ラー化に伴い、磁性粉による色のくすみを改善するた
め、透明性のよい非磁性トナーを使用した一成分カラー
現像装置が出現している。
【0003】この非磁性一成分カラー現像装置では、現
像ローラの表面にトナー供給ローラを圧接することによ
り、非磁性トナーはトナー供給ローラ側から現像ローラ
の表面に擦りつけられて搬送される。次に現像ローラに
接触するゴム部材や金属板等からなるトナー規制部材に
より、現像ローラの表面のトナー層の膜厚が規制される
と共に、規制部材と現像ローラとの間を通過する非磁性
トナーが、規制部材および現像ローラとの接触摩擦によ
り所望の摩擦帯電電荷が付与される。このときの摩擦帯
電電荷を基本として感光体側へトナー粒子が転移して、
感光体側の静電潜像を顕像化している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記非
磁性一成分カラー現像装置においては、トナー規制部材
が金属板等の剛性体である場合、現像ローラとの圧接状
態でも規制部材が撓むことがなく、両者の接触面積が小
さいため、この間を通るトナーの摩擦時間が短くなる。
したがって、初期でのトナー帯電性はよいが、一箇所で
集中的に帯電するため、強く帯電したトナーが規制部材
の表面に固着しやすくなる。また、以後搬送されてくる
非磁性トナーが、固着したトナーにより規制部材と十分
接触できなくなるため、徐々に非磁性トナーの帯電量が
低下し、所望の帯電量が得られなくなるといった難点が
あった。
【0005】また、最近は、鮮明な画像を得て現像効率
の上げるために、搬送されるトナー層を多層にする場合
が多い。このような場合、金属板等による現像ローラへ
の圧接強度が高いと、所望の多層トナーを搬送すること
ができなくなるといった難点がある。
【0006】一方、規制部材がゴム部材等の弾性体であ
る場合には、表面が柔らかいため、所望量のトナーを搬
送できる点で有利であるが、表面が柔らかいため、規制
部材に搬送されてくるトナーの滑りが悪くなる。そのた
め、非磁性トナーに良好な帯電量が得られず、感光体の
非画像部にトナーが付着するといった、いわゆるカブリ
現象が発生するといった難点があった。
【0007】これらの難点を解決するために、特開平7
−128977号公報記載の技術では、トナー規制部材
の前段に2段以上の弾性ローラを設置し、この弾性ロー
ラと現像ローラとの接触によって非磁性トナーにさらに
大量の摩擦帯電電荷を付与するようにし、カブリの解消
と所定量のトナーの搬送とを可能としているが、規制部
材そのものを改善しているものではないばかりか、弾性
ローラを現像装置の構成部材として追加しているため部
品点数が多くなり、コスト高となる難点があった。
【0008】また、この技術は、弾性ローラが、金属ロ
ーラに発泡ウレタンを被覆して形成しているものであ
り、前述した規制部材の弾性体と同様に、トナーの滑り
が悪くなってトナーの良好な帯電が得られにくいといっ
た本質的な欠点は解決されていない。
【0009】そこで、本発明は、トナー規制部材そのも
のの改善により、均一かつ良好な帯電量が得られるとと
もに多層のトナー層の搬送が可能なトナー規制部材の提
供を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明者は鋭意研究した結果、トナーの帯電性を良好にす
る剛性体の特性と、トナーとの摩擦帯電時間を長くとれ
る弾性体の特性とを兼ね備えたトナーブレードならば、
ブレードの撓みによりトナーとの摩擦距離(摩擦時間)
が長くとれることになり、かつブレード表面を硬くする
ことで滑り性が向上してトナー同士の摩擦も多くなり、
トナーの帯電量も多くなるとの知見が得られた。
【0011】この知見に基づいて、トナーブレードの材
質を検討した結果、ゴム状弾性体の表面にガラスコート
層を形成すれば、均一かつ良好な帯電量が得られるとと
もに多層のトナー層の搬送が可能となる上で最適であっ
た。
【0012】すなわち、表面材質として、金属等の導電
性材料を使用すると、トナーとの間の摩擦帯電が良好に
行えず、また、ナイロン樹脂等の合成樹脂を使用する
と、トナーの搬送量としては問題ないが、高温多湿条件
下においてガラス転移点の関係から滑り性が悪くなり、
良好な帯電が得られなくなる難点がある。この点、Si
を主成分とするガラスコートの場合、高温多湿下におい
ても物性の変化がなく、良好な帯電量を維持できた。一
方、弾性体としては、現像ローラに摺擦するトナーブレ
ードとして良好な撓みが得られる点で、ゴム状弾性体が
良好であった。
【0013】そこで、本発明では、トナーブレードとし
て、ゴム状弾性体のトナー担持体側の表面にガラスコー
ト層が被覆された構成を採用し、非磁性トナーを良好に
帯電させ、かつ多層のトナーの搬送も可能となるように
した。
【0014】ただ、ガラスコートして表面を硬化したト
ナーブレードであっても、弾性体の特徴を兼ね備える必
要があるため、ガラスコート層をあまりにも厚くして弾
性を失なわうことのないようにしなければならない。
【0015】そのため、ガラスコート層の膜厚は1μm
〜10μmの薄膜であることが望まれる。ここで、ガラ
スコート層の膜厚を1μm以上としたのは、均一な膜厚
を確保するためであり、また、10μm以下としたの
は、トナーブレードとしての弾性特性を発現させる限界
である点、および弾性体との積層構造故に発生するガラ
スコート層のクラック内に微粒子トナー(5〜8μm)
が侵入した場合でも容易に抜け出る程度の膜厚にする必
要があるからである。また、好ましい膜厚の範囲として
は1〜3μmである。
【0016】ガラスコート層の材質としては、Siのア
ルコキシド、またはTiのアルコキシド等を加水分解さ
せ、中間で生成するシラノール基を架橋点として、シラ
ノール基及び(又は)アルコキシシリル基と反応させて
ネットワークを形成したものが例示できる。また、ガラ
スコート層を、上記金属アルコキシドを加水分解させた
中間生成物に、アクリポリオール、ポリエステルポリオ
ール、アクリルシリコーン、エポキシ樹脂、ポリエーテ
ルポリオールなどから選ばれる1種又は2種以上の硬化
剤を加え、シラノール基及び(又は)アルコキシシリル
基との反応によりネットワークを形成した有機と無機の
ハイブリッド材とすることもできる。さらには、ゴム状
弾性体との接着性を向上させるために、硬化剤に代え
て、又は硬化剤と併用してエポキシ基、アクリル基、ビ
ニル基、メルカプト基、アミノ基などを持つシランカッ
プリング剤を使用することもできる。
【0017】ガラスコート層の成形方法としては、CV
D(chemical vapor deposition)やゾル−ゲル法を用
いることができるが、上述のようなハイブリッド複合体
の成形にはゾル−ゲル法が好適である。この場合、均一
な膜厚のガラスコート層に仕上げるために、ガラス原液
に有機溶剤で希釈したものも使用可能である。また、ガ
ラスコート層の硬度としても鉛筆硬度H〜9Hと使用環
境に応じて適宜選択できる。このように、ガラスコート
層によりブレード表面を硬くすると、トナー粒子の滑り
性が向上するのは、硬いトナー粒子がブレード表面に減
り込まなくなるからであると考えられる。
【0018】ゴム状弾性体は、ウレタンエラストマー、
シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、あるいはク
ロロプレンゴムなどを素材として、その硬度としてはJ
IS−A40〜80°のものが好ましい。これらの材質
の中で、耐摩耗性および現像ローラとの接触により起こ
る欠けに対する強度を考慮すれば、ウレタンエラストマ
ーを使用するのが最適である。
【0019】上記のようなトナー規制部材は、その機能
からいって、一成分のみならず、二成分トナーの現像方
式にも採用できるばかりでなく、磁性トナーおよび非磁
性トナーのいずれの現像方式でも使用できる。特に、非
磁性一成分カラー現像装置に使用すれば、非磁性トナー
を使用しているにもかかわらず、良好なトナー帯電量を
得ることができる上、ブレードの撓みによりトナー搬送
量も多くすることができるので、良好なトナー濃度を得
る上でも極めて有効である。
【0020】なお、トナー規制部材は、通常、現像ロー
ラに摺擦するトナーブレードと、このトナーブレードを
現像装置本体に取り付けるための取付金具とを備えた概
念である。また、トナー規制部材はローラとの摺擦のみ
ならず、その以外のトナー担持体との摺擦においても使
用できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係るトナー規制部
材を使用した現像装置を含む画像形成装置の概略構成
図、図2は同じくトナー規制部材と現像ローラとの接触
状態を示す概略図、図3はトナー規制部材の構成図であ
る。
【0022】まず、図1に基づいて画像形成装置1の概
略構成を説明すると、画像形成装置1は、感光体2の周
囲に、帯電ローラ3、現像装置4、転写ローラ5、およ
びクリーニング装置6が配されている。この画像形成原
理は、帯電ローラ3によって一様に帯電した感光体2の
帯電層にレーザー光7を照射することにより静電潜像を
形成し、この静電潜像に現像装置4から帯電トナー8を
ジャンピング現像方式によって飛翔させ、感光体2上の
静電潜像に転移させ、顕像化させる。この顕像化したト
ナー像を、搬送されてきた転写紙に転写ローラ5で転写
させ、図示しない定着ローラで定着させる。転写後に感
光体2上に残存したトナーはクリーニング装置6のクリ
ーニングブレード9で掻き落とされて回収され、感光体
表面は図示しない除電器で除電された後、再び帯電ロー
ラ3で一様に帯電されるサイクルを繰り返す。
【0023】カラー現像の場合は、容器内部にそれぞれ
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各非磁性トナ
ー7が内蔵された4個の現像装置4が感光体2の周囲に
配置されることになる。
【0024】各現像装置4は、カートリッジ式の現像容
器11の感光体側開口に現像ローラ12が回転自在に配
置され、この現像ローラ12の周囲に非磁性トナー8の
攪拌羽根13およびトナー規制部材14が配置されてい
る。攪拌羽根13は、現像容器11内の非磁性トナーを
攪拌してトナー同士の摩擦帯電を起こさせ、非磁性トナ
ーに弱い帯電電荷を付与させるもので、現像ローラ12
のトナー規制部材よりも下流側に配置されている。な
お、非磁性トナーに摩擦帯電電荷を付与する手段として
は、攪拌羽根13に限らず、搬送スクリューあるいは搬
送ローラなどであってもよい。
【0025】現像ローラ12は、現像容器11に対して
アルミニウム製筒体15が回転自在に支持されたもので
あり、本実施の形態では、非磁性トナーを使用し、かつ
トナー規制部材14による摩擦帯電のみにより非磁性ト
ナーに電荷を付与するものであるため、内部に磁性トナ
ーなどに使用されるようなマグネットローラは内蔵され
ていない。このアルミニウム筒体15の表面には、使用
条件により適宜表面コーティング層が形成され、表面粗
さも適宜選択設定され、非磁性トナーの摩擦帯電が良好
に行われるように設定されている。例えば、本実施の形
態では、筒体15の表面にアルミナ膜が形成され、その
表面粗さが5μm程度に設定されている。なお、非磁性
トナー8を現像ローラ12の表面に付着搬送させるた
め、現像ローラ12には図示しないバイアス電源が接続
されている。
【0026】本発明に係るトナー規制部材14は、現像
ローラ12に摺擦するトナーブレード17と、このトナ
ーブレード17を現像容器11に取り付けるための取付
金具18とを備えている。トナーブレード17は、ゴム
状弾性体20の現像ローラ側の表面にガラスコート層2
1が被覆されたものである。
【0027】また、取付金具18は、亜鉛メッキ鋼板又
はステンレス板(SUS板)あるいはリン青銅のような
ばね板等から構成されており、その表面にトナーブレー
ド17が接着剤23により接合されてトナー規制部材1
4を構成している。この取付金具18の後端部はねじ等
により現像容器11に固定されている。
【0028】トナー規制部材の現像ローラ12への圧接
力としては、0.2〜20g/cmの範囲で設定でき、
2〜3g/cmの線圧が好適である。現像ローラ12と
トナーブレード17との間を通過する非磁性トナー8は
数層の非磁性トナーが通過可能に設定されている。
【0029】前記ゴム状弾性体20は、ウレタンエラス
トマーを素材として、硬度がJIS−A72、反発弾性
が40%、弾性率が800N/cm2で、厚さ1.5m
mのものを使用している。ただ、ゴム状弾性体20とし
ては、上記のものを限らず、シリコーンゴム、エチレン
プロピレンゴム、あるいはクロロプレンゴムなどを素材
として採用でき、また、硬度としてJIS−A40〜8
0、反発弾性が20〜60%、弾性率が400〜120
0N/cm2の範囲のものを使用でき、厚さもその使用
条件に応じて適宜選択できるものである。
【0030】このゴム状弾性体20は、加硫成形されて
シート状に押し出し成形(遠心成形又はモールド成形さ
れたものでもよい)された素材を所定幅(15mm程
度)のストリップ片に切断し、その後、現像ローラの軸
方向長さに合わせて、例えば200mm程度に切断して
形成される。
【0031】ガラスコート層21は、ゾルーゲル法によ
り厚さ3μmの薄膜状に形成された絶縁膜であり、その
硬度としては使用条件に応じてH〜9Hの範囲で適宜選
択できる。このガラスコート層21は、Siのアルコキ
シド及びTiのアルコキシドを加水分解し、縮重合させ
て造ったゾル溶液を、ゴム状弾性体の表面に塗布、乾
燥、熱処理することにより形成された薄膜状のものであ
る。このゾル溶液に、ゴム状弾性体20との接着性の向
上を図るためにシランカップリング剤を添加し、これを
均一な膜厚に仕上げるために有機溶剤で希釈したものを
使用している。
【0032】金属アルコキシドとしては、TMOS(テ
トラメトキシシラン)、TEOS(テトラエトキシシラ
ン)などを使用して硬度の高いガラス質の塗膜を形成で
きるが、本実施の形態では、ファイングラス テクノロ
ジー株式会社製のガラス原液(ゾル溶液:品番GO15
0SX)を使用して鉛筆硬度2Hで膜厚3μmの塗膜を
形成した。
【0033】ガラスコート層としては、上記の他、金属
アルコキシドであるTMOSにエポキシ基又はメタクリ
ロイル基、あるいはビニル基を導入したものに、アクリ
ル樹脂やポリエステル樹脂を共重合したものを使用する
ことができる。具体的には、三菱化学株式会社製のMK
Cシリケート(TMOSの低重合体であるメチルシリケ
ート(品番:MS51SG1,MS56)とポリエステ
ル樹脂(品番:TA22−239J)との共重合品)、
ファイングラステクノロジー株式会社製のガラス原液
(品番:GO200CL)を使用することができる。ま
た、ガラスコート層の形成には、大日本色材工業株式会
社製のシリケート/アクリルワニス(品番:XP−10
30−1)も使用することができる。このワニスは、ポ
リメトキシポリシロキサンを主成分とする主剤にシラン
カップリング剤と水とを加えて熟成(室温24時間)
し、アクリルポリオールを硬化剤として加えた混合液で
あり、この混合液をブレードにコーティングし、150
℃で30分加熱して硬化させてガラスコート層21を形
成することができる。上記混合液を使用すれば、アクリ
ル樹脂で変成したことにより、塗膜中のシリカ含有量は
35%に低下するが、表面硬度は、鉛筆硬度で6〜7H
となり、ウレタンブレードとの密着性が向上し、ブレー
ドを曲げてもクラックが発生しなかった。また、帯電性
能もカブリが発生せず、良好であった。
【0034】シランカップリング剤としては、ゴム状弾
性体20との密着性を高めるために、末端官能基として
アミノ基やエポキシ基が存在する、例えば東レダウシリ
コーン株式会社製のカップリング剤(例えば、SH60
20、SH6040等)が使用可能である。また、硬化
剤としては、上記のアクリルポリオールの他に、アクリ
ルシリコーン、ポリエーテルジオール、エポキシ樹脂な
どが例示できる。
【0035】このガラスコート層21をゴム状弾性体2
0に形成する時期としては、押し出し成形されたシート
状のゴム状弾性体の素材段階か、あるいは素材を長手方
向に切断したストリップ片の段階か、さらには取付金具
18に組み立てた後の段階かのいずれの工程段階におい
ても形成することができる。
【0036】図4(a)(b)(c)はガラスコート層
21を成形工程のそれぞれ異なる段階で形成した例を示
すもので、(a)は、ゴム状弾性体のシート状素材の段
階でガラスコート層21を形成した例を示し、ガラスコ
ート層の塗布後に焼き付け、長手方向および幅方向に切
断してトナーブレードを形成した後、ホットメルト接着
剤23(以下、「HM接着剤」という)を貼付け、これ
を取付金具18に加熱・接合して組立てて完成品(AS
SY)とした例である。同図(b)は、ゴム状弾性体の
シート状素材を長手方向に切断してストリップ片とし、
このストリップ片にガラス溶液をディッピングして焼き
付け、その後ストリップ片を幅方向に切断してトナーブ
レードを形成した後、これにHM接着剤23を貼付けて
取付金具18に加熱・接合してトナー規制部材14とし
た例である。さらに、同図(c)は、ゴム状弾性体20
を長手方向および幅方向に切断した後、これにHM接着
剤を貼り付けて取付金具18に加熱・接合して組立てた
後、ゴム状弾性体部分をガラス溶液にディッピングして
焼き付けてトナー規制部材14としている。
【0037】なお、図3(a)は本実施の形態を示すト
ナー規制部材14であって、トナーブレード17を取付
金具18の先端から突出させた状態で接合されている例
を示すものであるが、これに限らず、同図(b)のよう
にトナーブレード17の先端と取付金具18の先端とが
合致した状態での接合形態を採用してもよいことは勿論
である。
【0038】また、非磁性トナー8は、例えば、バイン
ダ樹脂としてのポリエステル樹脂と、シアン、イエロ
ー、マゼンタ、ブラックなどの染顔料と、荷電制御剤お
よび外添加剤とを混練したもので、5μm〜8μmの粒
子径に設定されている。
【0039】上記構成において、攪拌羽根13の回転に
よって攪拌された非磁性トナー8は、攪拌により互いに
弱く摩擦帯電して現像ローラ12に搬送付着される。現
像ローラ12に付着された非磁性トナー8はトナー規制
部材14のトナーブレード17によりトナー量が数層程
度に規制されて、トナーブレード17と現像ローラ12
との間を通過する。このとき、トナーブレード17およ
び現像ローラ12と接触して、その摩擦により、所望の
摩擦帯電電荷が与えられ、トナーブレード17を通過し
たトナー層は感光体2に対向したときに、感光体2側に
飛翔して静電潜像を顕像化する。
【0040】このようなトナー規制部材14において
は、ブレード全体として弾性体18の特徴をもっている
ため、現像ローラ12と圧接することで、ブレード17
が撓み、トナーが摩擦する距離が長くなる。一方、トナ
ーブレード17の表面においては、ガラスコート層21
が存在するため、表面が硬く、ブレード表面の滑り性が
向上する。そのため、トナー同士の摩擦が多くなり、ト
ナーの帯電量が多くなる。したがって、トナー規制部材
14を通過した非磁性トナー8には、最適な電荷が付与
されており、カブリ現象の発生が防止できることにな
る。
【0041】また、数層のトナーのうち下層のトナーは
現像ローラ12と、また上層のトナーはガラスコート層
21とそれぞれ接触することになり、しかも、中間層部
分も含めてトナー同士の摩擦帯電が行われることになる
から、各層とも良好な帯電電荷が与えられ、均一かつ多
層の電荷層が形成されることになる。
【0042】次に、本実施の形態で完成したトナー規制
部材14の性能評価を表1に示す。比較例として、同じ
ウレタンエラストマーからなるゴム状弾性体にナイロン
樹脂コート層を形成したトナーブレード、およびコート
層のないトナーブレードも評価対象とした。評価条件と
して、常温(23℃)常湿(65%RH)、高温(40
℃)多湿(85%)の環境でそれぞれ6000枚の転写
後に評価した。帯電量の良否は、転写紙に「カブリ」が
発生しているか否かで判断した。また、トナー固着は、
トナーブレードのニップ点前後にトナーが固着している
か否かで判断した。
【0043】
【表1】
【0044】表1による評価結果から、いずれのトナー
ブレードにも金属板等の剛性体による場合に比べてトナ
ー固着は見られなかったが、コート層のないゴム状弾性
体の場合、高温多湿下のみならず常温常湿下でも良好な
帯電量が得られなかった。また、ナイロン樹脂コート層
の場合、常温常湿下では帯電量が良好であったが、高温
多湿下では良好な帯電量が得られなかった。これはナイ
ロン樹脂のガラス転移点との関係でコート層表面の硬度
が低下し、トナー粒子の滑り性が低下したものと考えら
れる。これに対し、本実施の形態のガラスコート層を有
するトナーブレードでは、常温常湿下のみならず高温多
湿下でも帯電量が良好であった。
【0045】なお、上記実施の形態では、非磁性一成分
カラー現像装置に本発明に係るトナー規制部材を使用し
たが、その機能からいって、非磁性トナーのみならず、
磁性トナーを使用した現像装置のトナー規制部材として
も利用できることは勿論である。また、上記実施の形態
において、カラー現像装置の各色トナーによって帯電量
が変化する場合もあるが、この場合、トナー自体の帯電
制御剤を調整するばかりでなく、現像ローラにバイアス
電源を接続して、そのバイアス電圧を各色で調整するこ
とにより、各色で最適な帯電量とすることもできる。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したところから明らかな通り、
本発明によると、トナーブレードのゴム状弾性体の表面
にガラスコート層を被覆したので、ブレード全体として
弾性体の特性を持ち、トナーが摩擦する距離が長くな
り、多層のトナーの搬送が可能となるとともに、表面が
硬質化に伴い滑り性が良好となり、トナー同士の摩擦も
多くなって所望の摩擦帯電性能が得られるといった効果
がある。
【0047】特に、ガラスコート層の膜厚が1μm〜1
0μmであると、その効果が顕著となり、この規制部材
を非磁性一成分トナーを使用した現像装置に利用すれ
ば、カラー現像においても鮮明な画像が得られるといっ
た有利な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトナー規制部材を使用した現像装
置を含む画像形成装置の概略構成図
【図2】同じくトナー規制部材と現像ローラとの接触状
態を示す概略図
【図3】(a)(b)はそれぞれトナー規制部材の別の
実施形態を示す構成図
【図4】(a)(b)(c)はガラスコート層のそれぞ
れ別の成形工程を示す図
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 感光体 3 帯電ローラ 4 現像装置 5 転写ローラ 6 クリーニング装置 11 現像容器 12 現像ローラ 13 攪拌羽根 14 トナー規制部材 17 トナーブレード 18 取付金具 20 ゴム状弾性体 21 ガラスコート層 23 接着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー担持体上に当接してトナー担持体
    上のトナーの量を規制し、均一に塗布するトナーブレー
    ドを含むトナー規制部材において、前記トナーブレード
    は、ゴム状弾性体のトナー担持体側の表面にガラスコー
    ト層が被覆されたことを特徴とするトナー規制部材。
  2. 【請求項2】 ガラスコート層の膜厚が1μm〜10μ
    mである請求項1又は2記載のトナー規制部材。
  3. 【請求項3】 ガラスコート層が、金属アルコキシドの
    加水分解生成物と硬化剤との反応により形成されたもの
    である請求項1又は2記載のトナー規制部材。
  4. 【請求項4】 非磁性一成分トナー用として使用される
    請求項1、2又は3記載のトナー規制部材。
JP9306200A 1996-11-07 1997-11-07 トナー規制部材 Pending JPH10186848A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9306200A JPH10186848A (ja) 1996-11-07 1997-11-07 トナー規制部材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-294762 1996-11-07
JP29476296 1996-11-07
JP9306200A JPH10186848A (ja) 1996-11-07 1997-11-07 トナー規制部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10186848A true JPH10186848A (ja) 1998-07-14

Family

ID=26559981

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9306200A Pending JPH10186848A (ja) 1996-11-07 1997-11-07 トナー規制部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10186848A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008104995A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Mitsubishi Polyester Film Copp バーホルダ及びそれを備える塗布装置
CN100462856C (zh) * 2004-11-04 2009-02-18 柯尼卡美能达商用科技株式会社 图像形成方法以及图像形成装置
WO2012051812A1 (zh) * 2010-10-23 2012-04-26 珠海市奔码打印耗材有限公司 一种用于激光打印机硒鼓中的控粉装置
CN113031416A (zh) * 2021-04-23 2021-06-25 中山市奔码打印耗材有限公司 激光打印机处理盒控粉结构

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62272277A (ja) * 1986-05-21 1987-11-26 Canon Inc 電子写真感光体の製造方法
JPH04155732A (ja) * 1990-10-19 1992-05-28 Toshiba Corp 反射防止膜および陰極線管
JPH06186838A (ja) * 1992-12-18 1994-07-08 Canon Inc 現像装置
JPH0876591A (ja) * 1994-07-07 1996-03-22 Mita Ind Co Ltd 静電潜像現像装置
JPH0962097A (ja) * 1995-08-25 1997-03-07 Sanyo Electric Co Ltd 画像形成装置
JPH1063073A (ja) * 1996-08-14 1998-03-06 Konica Corp 電子写真現像装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62272277A (ja) * 1986-05-21 1987-11-26 Canon Inc 電子写真感光体の製造方法
JPH04155732A (ja) * 1990-10-19 1992-05-28 Toshiba Corp 反射防止膜および陰極線管
JPH06186838A (ja) * 1992-12-18 1994-07-08 Canon Inc 現像装置
JPH0876591A (ja) * 1994-07-07 1996-03-22 Mita Ind Co Ltd 静電潜像現像装置
JPH0962097A (ja) * 1995-08-25 1997-03-07 Sanyo Electric Co Ltd 画像形成装置
JPH1063073A (ja) * 1996-08-14 1998-03-06 Konica Corp 電子写真現像装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100462856C (zh) * 2004-11-04 2009-02-18 柯尼卡美能达商用科技株式会社 图像形成方法以及图像形成装置
JP2008104995A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Mitsubishi Polyester Film Copp バーホルダ及びそれを備える塗布装置
WO2012051812A1 (zh) * 2010-10-23 2012-04-26 珠海市奔码打印耗材有限公司 一种用于激光打印机硒鼓中的控粉装置
CN113031416A (zh) * 2021-04-23 2021-06-25 中山市奔码打印耗材有限公司 激光打印机处理盒控粉结构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1079280B1 (en) Developing roller for electrophotography, developing apparatus and image forming apparatus
US7378139B2 (en) Use of aminosilane as an adhesion promoter between a silcone layer and a fluoropolymer layer
US6458063B2 (en) Semiconductive roller and image forming apparatus
US5142330A (en) Development unit having a toner layer thickness regulation member
JP2008003458A (ja) 半導電性ローラ及び画像形成装置
JPH10186848A (ja) トナー規制部材
JP3910031B2 (ja) 現像ロール及びその製造方法
JP2004037551A (ja) 現像ローラ及びそれを有する現像装置
JPH05150617A (ja) 帯電部材およびそれを用いた装置
JP5071017B2 (ja) 現像装置、現像方法及び画像形成装置
JP2008089656A (ja) 現像カートリッジ
JP3360432B2 (ja) 現像部材及びこれを用いた電子写真装置
JP3035628B2 (ja) 静電潜像現像方法
JPH0431883A (ja) 現像剤担持体
US6629915B1 (en) Semi-conducting roll and developing device
JP5013510B2 (ja) 導電性ローラ及び画像形成装置
JP2003131460A (ja) 導電性ローラおよびその製造方法
JP2881215B2 (ja) 現像装置
JP3054658B2 (ja) 静電潜像現像方法
JPH09311540A (ja) 現像装置
JPH0962086A (ja) 現像ローラ
JPH0431882A (ja) 現像剤担持体
JP3273484B2 (ja) トナー担持体
JPH07311493A (ja) 帯電部材及び帯電装置
JP3006903B2 (ja) 現像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041013

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060808

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061205