JPS62272277A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 ［産業上の利用分野］ 本発明は電子写真感光体の製造方法に関する。

［従来の技術〕 一般にカールソンタイプの電子写真感光体は、帯電−露
光を縁り返した時に一定の画像濃度と地汚れのない画像
を形成する上で、暗部電位と明部電位の安定性が重要に
なっている。

このため、感光層と導電層との間に、バリヤ一層として
機能する層を設けることが提案されている。このような
バリヤ一層としての機能を有する層は、同時に導電層お
よび感光層に対して良好な接着性を有していることが要
求される。

これまで、感光層と導電層との間に設ける層として、ポ
リウレタン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、エポ
キシ樹脂、カゼイン、メチルセルロース、フェノール樹
脂、ニトロセルロースなどの樹脂を用いることが知られ
ているが、これらの層を用いた感光体は繰り返し使用し
たとき、明部電位の上昇と暗部電位の変動を生じ、特に
低湿度の環境下では綴り返し使用したとき、明部電位の
上昇と暗部電位の変動が著しく、変動する環境下では一
定の画質を有するコピーを繰り返し得られないという欠
点を有していた。そこで、これらの欠点を解消する目的
でＴｉＯλ、Ｚｎ○、カーボンブラックなどの粉体をフ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などの高分
子バインダー中に分散した塗料を塗布して成膜すること
により、変動する環境下でも抵抗、容量などの電気特性
の変化が少なく、電位安定性に優れるバリヤ一層が提案
された。しかしながら、上記のバリヤ一層においても、
主にバインダーとして用いる樹脂に起因する電気特性の
環境変動および塗料の分散性、塗工性などに起因する画
質の劣化などの問題が生じ易かった。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明の目的は、変動する環境下でも安定した電気特性
を有し、かつ上層に感光層を積層しても画質上のトラブ
ルを生じにくいバリヤ一層を有する電子写真感光体の製
造方法を提供することである。

［問題点を解決する手段、方法］ 本発明者は、導電性基体上に主にケイ素、チタン、アル
ミニウム、ジルコニウム、鉄などのアルコラート系セラ
ミックコーティング剤をａ層することにより、上記の目
的が達成できることを実い出し、本発明を完成した。

本発明は、金属または金属蒸着プラスチックフィルム製
基体上にセラミックコーティング剤よりなる層を塗工し
、この上に感光層を積層することを特徴とする電子写真
感光体の製造方法から構成される。

前述ノドオリ、ＴｉＯ２−１ＺｎＯ１ＳｉＯｚなどを高
分子バインダー中に分散した塗膜をバリヤ一層として使
用する系においては、本来Ｔ　ｉ　Ｏｚ、ＺｎＯ１Ｓｉ
Ｏλなどがもっている電気特性の安定性をバインダーで
ある樹脂成分が損いがちであった。また、この対策とし
てバインダーの比率を小さくすると、塗膜の塗工性、均
一性が損われるという欠点があった。

これに対して、本発明方法においては、主にケイ素、チ
タン、アルミニウム、ジルコニウム、鉄などのアルコラ
ート系セラミックコーティング剤を用いることにより、
バインダーとして樹脂成分を用いることなく、金属酸化
物のみで成膜が可能でガラス質のピンホールのない緻密
なバリヤ一層を得ることを可能とした。

セラミックコーティング剤とは、一般にセラミックスの
原料を用いて製造されたバインダーを塗料化したもので
、種類としては、大別して■アルカリ金属塩、■酸性リ
ン酸金属塩、■シリカゾル、■金属アルコキシドに分類
される。

そのうち、アルコラート系セラミックコーティング剤と
は、ケイ素、チタン、アルミニウム、ジルコニウムなど
のアルコラート溶液を常温またはそれに近い温度で加水
分解し、同時に生起する重縮合反応によってゾルを生成
し、これを常温〜３ｏｏ’ｃで加熱して薄いガラス膜を
生成するものである。

塗布する膜厚としては、１回塗りで０．５〜５０ルの範
囲が可能であるが、電子写真特性や加熱乾燥時の塗布膜
のひびわれなどを考慮すると、材質にもよるが、１〜２
０ＪＬの範囲が好ましい。

塗工方法としては、前記セラミックコーティング剤をイ
ソプロピルアルコールなどで適宜希釈した後、浸漬塗布
、スプレー塗布、ロールコータ−塗布などの通常の方法
によることができ、塗布後、１００〜２００℃の比較的
低温で加熱乾燥することにより成膜できる。

塗工する導電性基体としては、アルミニウム、真ちゅう
、銅などの金属製のドラムやシートばかりでなく、金属
蒸着プラスチックフィルムも適当である。

基体表面は通常の塩素系溶剤洗浄による脱脂処理で充分
であるが、若干のブラスト処理により更に強固な塗膜が
得られる。

本発明で用いる感光層としては、単層型だけでなく、電
荷発生層と電荷輸送層に機能分離した端層構造を有する
ものも可能であり、電荷発生層は各種アゾ顔料、ペリレ
ン顔料、フタロシアニン顔料、キノン顔料、その他の電
荷発生物質をポリビニルブツラール、ポリスチレン、ア
クリル樹脂などの樹脂中に分散させた分散液を塗布、乾
燥することにより形成され、電荷輸送層はヒドラゾン化
合物、ピラゾリン化合物、スチルベン化合物、その他の
電荷搬送性物質をポリカーボネート、ポリエステル、ポ
リスチレンなどの樹脂中に溶解させた溶液を塗布、乾燥
することにより形成される。

単層型感光層の例としては、硫化カドミウムや酸化亜鉛
を樹脂中に分散した無機系光導電層、ポリ−Ｎ−ビニル
カルバゾールやセレン蒸着層あるいはアモルファスシリ
コン層などを挙げることができる。

本発明により製造された電子写真感光体は、電子写真複
写機に利用する他、レーザープリンター、液晶シャッタ
ープリンター、ＬＥＤプリンターなどの広い利用分野を
有する。

［実施例］ 実施例Ｉ ＡｆＬ工０３６５％、５ｉＯ１３４％からなる加水分解
型の１液性セラミツクコーテイング剤（商品名グラヌカ
３００．８日新漬究所製）（組成比は、加水分解後、加
熱して最終的にガラス状態となった時点のｋｌｚ０３　
、Ｓ　ｉｏユの組成比）の２０ｗｔ％イソプロピルアル
コール溶液を調製し、外径６０ｍｍ、長さ２５０ｍｍ、
肉厚１　ｍｍ（７）アルミニウム製シリンダーに２牌の
膜厚となるように浸ｆｆｌ塗布した。その後、１５０℃
で３０分間加熱することにより、ガラス質でｍ密な塗膜
が形成されているのが確認された。

次にε型銅フタロシアニン（東洋インキ■製）ｔｏｏｉ
ＩＩ量部、ブチ置部ル樹脂（商品名工スレックＢＭ、ａ
水化学■製）５０重量部およびシクロヘキサノン１３５
０重量部を１φガラスピーズを用いたサンドミル装置で
２０時間分散した。この分散液にメチルエチルケトン２
７００ｆｆｉ量部を加え、上記処理したアルミニウムシ
リンダー上に浸漬塗布し、５０℃で１０分間加熱乾燥し
て、０゜１５　ｇ　／　ｍ　２の塗布量の電荷発生層を
設けた。

次いで、ｐ−ジエチルアミノベンズアルデヒド−Ｎ−β
−ナフチル−Ｎ−フェニルヒドラゾンを１０部およびス
チレン−メタクリル酸メチルコポリマー（商品名ＭＳ−
２００、製鉄化学■製）を１５部をトルエン８０部に溶
解した。この液を上記電荷発生層上に塗布して、１００
　’Ｃで１時間の熱風乾燥をして、１６ＪＬの電荷輸送
層を設けた。

このようにして、電子写真感光体を製造した。

実施例２ ＳｉＯ２からなる加水分解型の１液性セラミツクコーテ
イング剤（商品名グラス力９０、■日板研究新製）の２
０ｗｔ％イソプロピルアルコール溶液を調製し、実施例
１と同様にして、電子写真感光体を製造した。

実施例３ ＳｉＯ：Ｌ７０％、Ｔ　ｉ　Ｏユ３０％カラナル加水分
解型の１液性セラミツクコーテイング剤（商品名グラス
力４０１、輛日板研究所製）の２０ｗｔ％イソプロピル
アルコール溶液を調製し、他は実施例１と同様にして電
子写真感光体を製造した。

比較例Ｉ Ａ文２０３　１％、Ｓｉ０２９９％からなる乾式性超微
粉（商品名アエロジルＭＯＸ８０、−次粒径約３０ｍ牌
、日本アエロジル株製）１００重量部に、フェノール樹
脂メタノール溶液（商品名プライオーフェン５０１０、
固形分６０％、大日本インキ株製）５０重量部、シリコ
ーンオイル（商品名５Ｈ２８ＰＡ、東しシリコーン■製
）０．０１重量部、メタノール２０重量部、ｎ−ブタノ
ール２０重量部を充分に混合後、サンドミル分散機にて
２０時間分散して、酸化物粉体／樹脂バインダー系のバ
リヤー履用塗料を得た。

その後、実施例と同様な手順を経て電子写真感光体を製
造した。

比較例２ 実施例におけるセラミックコーティング剤に代えて、カ
ゼイン水溶液（１０％）を塗布、乾燥して、２．０ｇ厚
のバリヤ一層を形成した。

その後、実施例と同様にして、電荷発生層、電荷輸送層
を形成して電子写真感光体を製造した。

上記実施例で製造した電子写真感光体と比較例で製造し
た電子写真感光体のそれぞれを、発振波長７８８ｎｍの
半導体レーザーを備えたレーザービームプリンターに装
填し、測定環境を変化させて、感光体表面電位を測定し
た結果を次に示す。

環境　２３℃／６０％ Ｖ　Ｏ／　Ｖ　Ｌ 実施例１　初期　　　　７１０Ｖ／１８０Ｖ１．０００
枚後　７００Ｖ／１９０Ｖ 実施例２　初期　　　　７００Ｖ／１８０Ｖ１　、００
０枚後　７１０Ｖ／２００Ｖ実施例３　初期　　　　７
１０Ｖ／ｌ　９０Ｖ１　、０００枚後　７００Ｖ／２０
０Ｖ比較例１　初期　　　　７００Ｖ／１８０Ｖ１．０
００枚後　６８０Ｖ／１４０Ｖ 比較例２　初期　　　　７１０Ｖ／１７０Ｖｔ、ｏｏｏ
枚ｉ　　６７０Ｖ／１２０Ｖ環境　３５℃／８０％ Ｖ　Ｄ　　／　Ｖ　Ｌ 実施例１　初期　　　　６９０Ｖ／１７０Ｖ１．０００
枚後　７ＱＱＶ／１５０Ｖ 実施例２　初期　　　　６９０Ｖ／１６０Ｖ１．０００
枚後　６８０Ｖ／１４０Ｖ 実施例３　初期　　　　７００Ｖ／１８０Ｖ１．０００
枚後　６９０Ｖ／１６０Ｖ 比較例１　初期　　　　８９０Ｖ／１５０Ｖ１．０００
枚＠　　６５０Ｖ／１００Ｖ比較例２　初期　　　　６
５０Ｖ／１２０Ｖｔ　、ｏｏｏ枚後　５５０■１５０Ｖ 環境　１５℃／１０％ ＶＤ／ＶＬ 実施例１　初期　　　　７２．ＯＶ／２２０Ｖ１．００
０枚＠　　７１０Ｖ／２５０Ｖ実施例２　初期　　　　
７２０Ｖ／２３０Ｖ１．０００枚後　７２０Ｖ／２７０
Ｖ 実施例３　　初期　　　　７２０Ｖ／２００Ｖｉ、ｏｏ
ｏ枚＠　　７２０Ｖ／２６０Ｖ比較例１　初期　　　　
７１０Ｖ／２３０Ｖ１．０００枚後　６９０Ｖ／２９０
Ｖ 比較例２　初期　　　　７２０Ｖ／２３０Ｖ１．０００
枚後　７００Ｖ／３４０Ｖ 上記結果に見られるように、実施例により製造した電子
写真感光体は、温湿度環境が変動しても電位が安定して
おり、かつ、繰り返しによっても電位変動が少ない。

［発明の効果］ 以上のように、本発明方法によって、変動する環境下で
安定した電気特性を有し、かつ、感光層を積層しても画
質トラブルを生じにくいバリヤ一層を有する電子写真感
光体を容易に製造することができたのである。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属または金属蒸着プラスチックフィルム製基体
   上にセラミックコーティング剤よりなる層を塗工し、こ
   の上に感光層を積層することを特徴とする電子写真感光
   体の製造方法。
2. （２）セラミックコーティング剤がケイ素のアルコラー
   トよりなる特許請求の範囲第１項記載の電子写真感光体
   の製造方法。
3. （３）セラミックコーティング剤がアルミニウムのアル
   コラートよりなる特許請求の範囲第１項記載の電子写真
   感光体の製造方法。