JPH1018288A - ラジエータ内蔵型振動杭打機 - Google Patents

ラジエータ内蔵型振動杭打機

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JPH1018288A
JPH1018288A JP17316396A JP17316396A JPH1018288A JP H1018288 A JPH1018288 A JP H1018288A JP 17316396 A JP17316396 A JP 17316396A JP 17316396 A JP17316396 A JP 17316396A JP H1018288 A JPH1018288 A JP H1018288A
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oil
shaft end
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 はねかけ給油式の振動杭打機を高回転型にす
ると潤滑油温度が上昇して潤滑油の早期劣化等を生じて
安定した運転が困難になる。潤滑油の温度上昇を防止す
るための装置としては地上に冷却装置を設けた大型装置
しかない。 【解決手段】 軸端に設けたオイルポンプ26でケーシ
ング9下部の油槽20内に溜めた潤滑油をラジエータ2
5へ供給し、他の軸端に設けたファン28でラジエータ
25内の潤滑油を冷却して軸受12,14へ強制給油す
る。これにより、振動杭打機V1 自体が自己の潤滑油を
冷却して潤滑油温度の上昇と振動杭打機内の温度上昇を
抑えるので、潤滑油の早期劣化を防止して長期使用がで
きるとともに、安定した振動杭打機の作業ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、土木
工事の一種である鋼管杭等の打込作業や引抜作業を行う
杭打機に関し、詳しくは振動を利用して鋼管杭等を地中
に打込んだり引抜いたりするための振動杭打機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、土木工事において鋼矢板や鋼
管杭等(以下、「杭」という。)を地中に打込む場合
や、打込んだ杭を引抜く場合に振動杭打機が用いられて
いる。この振動杭打機の一種としてケーシング内に設け
た不平衡重錘を回転させることによって生じる遠心力の
反力によって振動を発生させる振動杭打機がある。この
振動杭打機は、ほぼ水平に配設された不平衡重錘を互い
に反対方向へ回転させることによって水平方向の遠心力
を打消させて垂直方向の遠心力のみを発生させ、上下方
向のみに振動させて杭を打込んだり引抜いたりするもの
である。
【0003】このような振動杭打機によって杭の打込作
業を行う場合、振動杭打機の下部に設けられたチャック
装置で杭をつかみ、パイルドライバ等によって全体を所
定位置に吊上げた状態で振動杭打機を振動させることに
より、上下方向に振動させられながら地中に打込まれ
る。
【0004】このような回転する軸に設けた不平衡重錘
で振動を発生させる振動杭打機の場合、これらの軸を回
転支持する軸受や軸間を連結しているギア等に潤滑油を
供給する必要があるが、この種の振動杭打機は上記した
ような空中に吊下げた状態での使用形態から、特別な配
管や駆動ポンプを必要とすることなく潤滑できる「はね
かけ給油方式」が一般的に採用されている。
【0005】このはねかけ給油方式の場合、振動杭打機
のケーシング下部に形成した油浴に溜めた潤滑油を不平
衡重錘が回転して潤滑油内を通過した時にかき上げるよ
うにしてはねかけ給油するものであり、かき上げて飛散
させた霧状あるいはミスト状になった油が各回転部分の
潤滑油として供給されている。そのため、不平衡重錘の
下端がかき上げることができる一定油量の潤滑油が常に
ケーシング下部に溜められている。
【0006】なお、振動杭打機に関する従来技術として
実公平6−19629号公報記載の考案があるが、この
考案は水中振動式杭打ち装置における冷却機構に関する
ものであり、この出願に係る発明のように潤滑油を強制
給油するとともに冷却しようとするものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、振動
や騒音を低減させるために振動杭打機の振動数を高周波
化した高回転型の振動杭打機の要望が高まり、また、打
込み力を大きくする要望も高まっている。
【0008】しかしながら、高回転型の振動杭打機にお
いて上記はねかけ給油方式を採用した場合、不平衡重錘
が油面と接触する回数が増加し、しかも、高速で油面を
叩くように潤滑油をかき上げることとなるため、攪拌熱
によって潤滑油温度が急激に上昇するとともに機械内部
の温度も急激に上昇する。その一例を〔表1〕に示す
が、これらの温度はいずれも夏場では検出不可能な程に
変動してしまう。
【0009】
【表1】
【0010】このように潤滑油温度が急激に上昇した場
合、潤滑油の早期劣化等を生じてしまい、安定した振動
杭打機の運転が困難になる場合もある。
【0011】一方、打込み力を大きくするためには不平
衡重錘を大型化させたり4軸構成にして不平衡重錘を増
やす必要があるが、上記したように回転数を増加させる
と重心が偏心させた軸を支持する軸受に対する負荷とし
ては大幅に増加してしまうので、上記温度上昇した潤滑
油では十分な潤滑を行うことが困難になる。
【0012】そのため、振動杭打機内の潤滑油温度が急
激に上昇するのを防止するために、振動杭打機内の潤滑
油をホースによって一旦地上まで降ろして冷却装置によ
って冷却する技術もある。しかし、この場合には大量の
潤滑油が必要となるとともに装置全体として大型化して
しまい、設備費用の大幅な増加や、煩雑な配管の接続作
業やそれらのメンテナンスが必要となって維持管理費用
も増加してしまう。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために、この出願に係る発明は、振動杭打機自体に
ラジエータを内蔵させるとともに強制給油することによ
り、振動杭打機自体が自己の潤滑油を冷却して潤滑油温
度の上昇と振動杭打機内の温度上昇を抑制できるように
している。このように潤滑油温度を抑制して強制給油す
ることにより、潤滑油の早期劣化を防止して長期使用が
できるとともに、安定した振動杭打機の作業ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】この出願に係る発明は、不平衡重
錘を具備した複数の軸と、該軸をケーシングに回転自在
に支持する軸受とを有し、該軸の回転によって生じる前
記不平衡重錘の遠心力で振動を発生させる振動杭打機に
おいて、前記ケーシングの下部に前記不平衡重錘と干渉
しない量の潤滑油を溜める油槽を形成し、該油槽内の潤
滑油を前記軸受に強制給油するオイルポンプと送風用の
ファンとを前記軸の端部に設け、該ファンの反軸側にラ
ジエータを設けて前記潤滑油を冷却している。このよう
に、潤滑油を強制給油するためのオイルポンプを不平衡
重錘を回転させる軸で駆動し、この潤滑油を冷却するラ
ジエータを振動杭打機に内蔵させるとともにこのラジエ
ータを空冷するファンを軸によって駆動しているので、
振動杭打機自体が潤滑油を冷却する手段を自己完結型と
して具備して潤滑油の温度上昇を抑えて安定した作業を
行うことができる。
【0015】前記ファンを設けた軸端以外の軸端で2個
のオイルポンプをそれぞれ駆動し、前記ラジエータに2
系統の冷却通路を形成し、該ラジエータの2系統に前記
2個のオイルポンプで潤滑油を別々に供給し、該ラジエ
ータで冷却した潤滑油を駆動側と反駆動側とに別系統で
供給すれば、駆動側と反駆動側とにほぼ同量の潤滑油を
常に供給することができるので、振動中においてもより
確実な潤滑が可能となる。
【0016】また、不平衡重錘を具備した2本の軸を水
平方向に対向して設けるとともに該2本の軸を垂直方向
に並設して4軸構成とし、該4軸の駆動側の駆動手段を
有しない軸端に2個のオイルポンプを設け、他の軸端に
ファンを設ければ、4軸構成の振動杭打機において駆動
側のみに強制給油と潤滑油の冷却を行うための構成を配
置することができ、これにより、駆動側のみから保守点
検等が容易に可能となる。この構成で駆動手段を有する
軸端の対角位置の軸端にファンを設ければ、ラジエータ
を駆動手段と干渉しない最大の大きさで形成して冷却効
果を最大にすることができる。
【0017】さらに、不平衡重錘を具備した2本の軸を
水平方向に並設して2軸構成とし、該2軸の駆動側の駆
動手段を有しない軸端と反駆動側の一方の軸端に2個の
オイルポンプを設け、該オイルポンプを設けた軸端以外
の軸端にファンを設ければ、2軸構成の振動杭打機にお
いて、強制給油と潤滑油の冷却を行う構成を自己完結型
として具備させて潤滑油の温度上昇を抑えた安定作業を
行うことができる。
【0018】また、これらの構成において、ファンの吐
き出し方向を、ケーシング側からラジエータ側へ吐き出
す外向き方向にすれば、ケーシングの熱も外方へ排出す
るので効率の良い空冷を行うことができる。
【0019】
【実施例】以下、この出願に係る発明の一実施例を図面
に基づいて説明する。図1はこの出願に係る発明の第1
実施例を示す振動杭打機の正面図であり、図2は図1の
A−A断面図、図3は図1のB−B断面図、図4は図2
のC−C断面図である。
【0020】図示するように、図1では正面側のカバー
を取り外した状態を示しており、この第1実施例では、
水平方向に対向して設けた一対の軸1,2と、この軸
1,2に対して垂直方向に並設した一対の軸3,4とか
らなる4軸構成の振動杭打機V1 を示している。
【0021】図1において上部左側に位置する第一軸1
には駆動手段たるプーリー5が設けられており、このプ
ーリー5は振動杭打機V1 の上部に設けられた駆動モー
タ6のプーリー7との間に掛けられた複数本のVベルト
8によって駆動されている。このプーリー5を設けた側
が駆動側Fである。
【0022】この第一軸1の水平方向側部に第二軸2が
対向して設けられ、第一軸1の垂直方向下部に第三軸3
が設けられ、第二軸2の垂直方向下部で第三軸3の水平
方向側部に第四軸4が設けられており、これら第一〜第
四軸1,2,3,4は軸間距離が同一となるように上下
左右に等間隔で配設されている。そして、これら第一〜
第四軸1,2,3,4は、それぞれ軸受11,12,1
3,14によってケーシング9に支持されている。10
は、ケーシング9の吊下げ用フランジであり、9aはケ
ーシング9内の圧力変化に応じて内圧を調節する調圧部
材である。
【0023】この第一〜第四軸1,2,3,4は、反駆
動側Rに設けられた駆動力伝達手段たるギア15,1
6,17,18によって連結されており、これらのギア
15,16,17,18で連結された第一〜第四軸1,
2,3,4は、左右位置で逆回転となるとともに上下位
置でも逆回転となるので、第一軸1と第四軸4とが同一
方向に回転し、第二軸2と第三軸3とが同一方向に回転
することとなる。
【0024】そして、これら第一〜第四軸1,2,3,
4には全て同一の遠心力を発生させる不平衡重錘19が
設けられており、第一軸1と第四軸4とは軸受11,1
4に近接して設けられ、第二軸2と第三軸3とは中央位
置に設けられている。このように位相をずらして配置す
ることにより、所望の起振力を発生させ得る不平衡重錘
19を最小の軸間距離で振動杭打機V1 内に設けて全体
の小型化を図っている。これら4軸1,2,3,4によ
れば、水平方向に対向する軸1,3と軸2,4とが互い
に逆回転して不平衡重錘19による水平方向の起振力を
打消すので、垂直方向の起振力のみで垂直振動を発生さ
せる。
【0025】また、ケーシング9の下部には油槽20が
形成されており、振動杭打機V1 の下部に形成されたチ
ャック装置(図示せず)を取付けるためのフランジ21
との間の連設部22内に形成されている。この油槽20
内の下部中央には鉄粉除去用の磁石23が設けられてお
り、強制給油による潤滑流量の増加に対応して大型化さ
れている。24はドレン配管である。
【0026】このような4軸構成の振動杭打機V1 にお
いて、この出願に係る発明では、上記軸受11,12,
13,14への潤滑油の供給を強制給油方式とするとと
もに、この潤滑油を冷却するためのラジエータ25を設
けている。
【0027】以下、軸受11,12,13,14へ強制
給油する構成を、上記図1〜図4および図5(a) に示す
正面視の配管図と同図(b) に示す側面視の一部配管図に
基づいて説明する。
【0028】すなわち、駆動側Fに位置する第一軸1以
外の3軸2,3,4の軸端に強制給油に要するオイルポ
ンプ26,27とその吐出油を冷却するラジエータ25
用のファン28とが設けられており、第二軸2と第三軸
3とにオイルポンプ26,27、第四軸4にファン28
が設けられている。これらオイルポンプ26,27はベ
アリング押え12a,13aに固定され、第二軸2と第
三軸3の端部で駆動される軸直結型が用いられている。
【0029】第四軸4に設けられたファン28の外側で
ある反軸側にはラジエータ25が設けられており、ファ
ン28によって外向きに吐出する風でラジエータ25内
の潤滑油を冷却するように構成されている。このように
駆動手段であるプーリー5を有する第一軸1の対角位置
にある第四軸4にファン28とラジエータ25を設ける
ことにより、ラジエータ25をプーリー5と干渉せずに
最大の大きさに形成して冷却効果を向上させることがで
きる。このラジエータ25は、図の左右が別個独立した
2系統の通路を有する2パス方式である。また、このラ
ジエータ25は、冷却効率が許容されるのであれば第二
軸2や第三軸3に設けてもよい。
【0030】なお、この実施例では同一仕様の軸で同一
方向へ回転する第二軸2と第三軸3とによってオイルポ
ンプ26,27を駆動することにより、オイルポンプ2
6,27の駆動条件を同一にして潤滑油の吐出量等の条
件を同一にしている。
【0031】このように構成された各構成間の配管を以
下に説明する。油槽20の側部にはストレーナー30a
を有する第1配管30が設けられており、この第1配管
30の上端に主管31が設けられている。この主管31
から2本に分岐した第2配管32A,32Bは2個のオ
イルポンプ27,26の入側に接続されている。オイル
ポンプ27,26の出側に設けられた第3配管33A,
33Bはフィルター34A,34Bの入側に接続され、
フィルター34A,34Bの出側に設けられた第4配管
35A,35Bはラジエータ25に形成された2系統の
通路の入側25a,25bにそれぞれ接続されている。
そして、このラジエータ25のそれぞれの出側25c,
25dに接続された第5配管36A,36Bはケーシン
グ9のほぼ中心に位置する潤滑油供給口37A,37B
に接続されている。このように2系統で潤滑油を供給す
ることにより、配管長さの違いによる給油量の偏りを防
止している。
【0032】上記潤滑油供給口37A,37Bは、図2
に示すように、駆動側Fのケーシング9上部に位置し、
上側に位置する潤滑油供給口37Bに供給された潤滑油
は、ケーシング9の上部に設けられた給油部材38によ
って反駆動側Rへ供給され、この給油部材38の下部に
水平方向に設けられた案内部材39によって第一軸1と
第二軸2の反駆動側R上部へと供給される。この潤滑油
は、軸受11,12の支持部材11a,12aからこれ
ら軸受11,12内へと給油される。この潤滑油は、軸
受11,12内を通って支持部材11a,12aから軸
受13,14へ供給されてから油槽20へと戻る。この
ように駆動側Fから反駆動側Rへの潤滑油供給を給油部
材38で行うことにより外部配管を不要としている。
【0033】一方、下側に位置する潤滑油供給口37A
に供給された潤滑油は、水平方向に設けられた案内部材
40によって第一軸1と第二軸2の駆動側F上部へと供
給され、この潤滑油は、軸受11,12の支持部材11
a,12aから軸受11,12内へと給油される。この
潤滑油も、軸受11,12内から支持部材13a,14
aを通って軸受13,14へ供給されてから油槽20へ
と戻る。
【0034】なお、この第1実施例では、反駆動側Rに
設けられたギア15,16,17,18への給油を、ケ
ーシング9の側部に形成した油溜29の潤滑油をギア1
7,18がかき上げる「はねかけ給油方式」で行ってい
るが、軸受13,14から流れ落ちる潤滑油によって給
油するようにしてもよい。29aは磁石である。
【0035】以上のように構成された第1実施例の振動
杭打機V1 によれば、以下のようにして潤滑油の強制給
油と冷却とが行われる。
【0036】すなわち、振動杭打機V1 をパイルドライ
バー等によって所定位置に吊下げ、駆動モータ6によっ
てVベルト8を介してプーリー5を駆動すると、この駆
動力が第一軸1の反駆動側Rに設けられたギア15から
第二軸2と第三軸3とに伝達され、これら第二軸2と第
三軸3の反駆動側Rに設けられたギア15,16によっ
て第四軸4に伝達される。すると、第一,第四軸1,4
と第二,第三軸2,3とが互いに反対方向に回転するよ
うに駆動されて、水平方向に対向する各軸に設けられた
不平衡重錘19による起振力は互いに打消されて垂直方
向のみの振動を発生する。
【0037】このように各軸が駆動されると、第二軸2
と第三軸3との軸端に設けられたオイルポンプ26,2
7が駆動され、油槽20内の潤滑油を第1配管30と主
管31および第2配管32A,32Bを介して吸い上げ
られる。この潤滑油はフィルター34A,34Bによっ
て濾過されてラジエータ25へ供給され、第四軸4で駆
動するファン28の吐出空気によって冷却された後、潤
滑油供給口37A,37Bを介して駆動側Fと反駆動側
Rの軸受11,12,13,14へと別系統で供給され
る。この潤滑油は、同一方向へ回転する第二軸2と第三
軸3とで駆動されるオイルポンプ26,27で供給され
るので、ほぼ同一量を駆動側Fと反駆動側Rとに供給す
ることができる。
【0038】また、駆動側Fと反駆動側Rとに別系統で
冷却した潤滑油を供給しているので、振動体である振動
杭打機V1 を振動させた状態でも常に充分な潤滑油の供
給量を確保することができるので、潤滑油の温度上昇を
抑えた安定作業を行うことが可能となる。
【0039】したがって、このラジエータ25を内蔵し
た振動杭打機V1 を高回転で運転したとしても、〔表
2〕に示すように常に検出可能な温度上昇に抑えること
ができ、しかも、強制給油時にフィルター34A,34
Bで潤滑油を常時浄化しているので、潤滑油の洗浄度を
長期間保って安定した運転を行うことが可能となる。
【0040】
【表2】
【0041】また、この第1実施例では4軸構成である
ため、駆動側Fに位置する4箇所の軸端のみに強制給油
と潤滑油の冷却に要する構成を設けることができ、プー
リー5以外の駆動側Fの空間を有効に利用し、しかも、
駆動側Fのカバーを外せばこれら配管30〜33,3
5,36やフィルター34等の保守・点検を容易に行う
ことが可能となるようにしている。
【0042】次に、図6に示す第2実施例の振動杭打機
の正面図と、図7に示す図6の縦断面図(左半分が駆動
軸側、右半分が従動軸側)と、図8に示す同背面図に基
づいて第2実施例を以下に説明する。この第2実施例は
2軸構成の振動杭打機V2 であり、上述した第1実施例
と異なる各軸とオイルポンプ,ファン,およびラジエー
タの配置構成についてのみ説明し、第1実施例と同一の
構成には同一符号を付してその説明は省略する。
【0043】図示するように、正面視における左側の第
一軸41に駆動手段たるプーリー42が設けられてお
り、このプーリー42の駆動力は反駆動側Rに設けられ
たギア43によって従動側の第二軸44へ伝達される。
これら第一軸41と第二軸44とは軸受45,46によ
ってケーシング9に支持されている。
【0044】この第2実施例では第二軸44の反駆動側
Rにファン47が設けられており、このファン47の反
軸側にラジエータ48が設けられている。また、第一軸
41の反駆動側Rと第二軸44の駆動側Fには、ベアリ
ング押え46a,45aにオイルポンプ49,50がそ
れぞれ設けられている。
【0045】以上のように構成された第2実施例の振動
杭打機V2 によれば、駆動モータ6でVベルト8を介し
てプーリー42を駆動すると、第一軸41と第二軸44
とが互いに反対方向に回転して不平衡重錘19が垂直方
向のみの起振力を発生させる。
【0046】これらの軸41,44の回転により、オイ
ルポンプ49,50が駆動されるとともにファン47が
駆動され、ケーシング9の下部に形成された油槽20か
らオイルポンプ49,50で吸い上げた潤滑油をラジエ
ータ48で冷却し、上述した第1実施例と同様に駆動側
Fと反駆動側Rの軸受45,46に別系統で潤滑油が供
給される。
【0047】したがって、上述した第1実施例と同様
に、駆動側Fと反駆動側Rとに別系統で冷却した潤滑油
を強制給油して潤滑油の温度上昇を抑えた安定作業を行
うことが可能となる。
【0048】この第2実施例では、従動側の第二軸44
にファン47を設けることによって両軸に作用する負荷
の差を小さくしているが、このファン47とラジエータ
48は第一軸41の反駆動側Rに設けてもよく、特に設
ける場所は限定されるものではない。
【0049】なお、上述した第1,第2実施例共に、不
平衡重錘19を横配置した構成を説明したが、縦方向に
配置した振動杭打機であっても同様にしてオイルポンプ
とファンおよびラジエータを設けることができ、上記構
成に限定されるものではない。
【0050】
【発明の効果】この出願に係る発明は、以上説明したよ
うな形態で実施され、以下に記載するような効果を奏す
る。
【0051】振動杭打機自体に潤滑油を強制給油するた
めの構成と、この潤滑油を冷却する構成を内蔵させたの
で、高回転型で使用しても潤滑油の温度上昇を抑えて早
期劣化を防止して安定した作業を行うことが可能とな
る。また、潤滑油を強制冷却する構成を自己完結型とし
て振動杭打機に内蔵させているので、機械全体をコンパ
クトに形成することができるとともに、保守点検も容易
に可能となる。
【0052】上記構成において、潤滑油を2個のオイル
ポンプで供給するとともにラジエータの2系統で別々に
冷却して駆動側と反駆動側とに別系統で供給すれば、駆
動側と反駆動側とにほぼ同量の潤滑油を供給することが
できるので、振動中の杭打機であってもより確実な潤滑
が可能となって信頼性がより向上する。
【0053】また、4軸構成の振動杭打機において駆動
側のみに強制給油と潤滑油の冷却を行うための構成を配
置すれば、駆動側のみから保守点検等が容易に可能とな
り、作業時間の短縮や管理費用の削減も可能となる。し
かも、この構成で駆動手段を有する軸の対角に位置する
軸にファンとラジエータを設ければ、ラジエータの冷却
効果を最大に発揮させることが可能となる。
【0054】さらに、2軸構成の振動杭打機であっても
駆動軸と従動軸の軸端にオイルポンプとファンを設けれ
ば、強制給油と潤滑油の冷却を行うための構成を振動杭
打機自体に内蔵させて、高回転型で使用しても潤滑油の
温度上昇を抑えて早期劣化を防止して安定した作業を行
うことが可能となる。
【0055】また、ファンの吐き出し方向を外向き方向
にすれば、ケーシングの熱も外方へ排出するので効率の
良い空冷を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願に係る発明の第1実施例を示す振動杭
打機の正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図2のC−C断面図である。
【図5】図1に示す第1実施例における配管図であり、
(a) は正面視の配管図、(b) は側面視の一部配管図であ
る。
【図6】この出願に係る発明の第2実施例を示す振動杭
打機の正面図である。
【図7】図6に示す中央縦断面図で、左半分が駆動軸
側、右半分が従動軸側を示す。
【図8】図6に示す第2実施例の背面図である。
【符号の説明】
1…第一軸 2…第二軸 3…第三軸 4…第四軸 5,7…プーリー 6…駆動モータ 8…Vベルト 9…ケーシング 10…吊下げ用フランジ 11,12,13,14…軸受 15,16,17,18…ギア 19…不平衡重錘 20…油槽 21…フランジ 22…連設部 23…磁石 24…ドレン配管 25…ラジエータ 25a,25b…入側 25c,25d…出側 26,27…オイルポンプ 28…ファン 29…油溜 30…第1配管 31…主管 32A,32B…第2配管 33A,33B…第3配管 34A,34B…フィルター 35A,35B…第4配管 36A,36B…第5配管 37A,37B…潤滑油供給口 38…給油部材 39,40…案内部材 41…第一軸 42…プーリー 43…ギア 44…第二軸 45,46…軸受 47…ファン 48…ラジエータ 49,50…ラジエータ F…駆動側 R…反駆動側 V1,V2 …振動杭打機

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不平衡重錘を具備した複数の軸と、該軸
    をケーシングに回転自在に支持する軸受とを有し、該軸
    の回転によって生じる前記不平衡重錘の遠心力で振動を
    発生させる振動杭打機において、 前記ケーシングの下部に前記不平衡重錘と干渉しない量
    の潤滑油を溜める油槽を形成し、該油槽内の潤滑油を前
    記軸受に強制給油するオイルポンプと送風用のファンと
    を前記軸の端部に設け、該ファンの反軸側にラジエータ
    を設けて前記潤滑油を冷却したことを特徴とするラジエ
    ータ内蔵型振動杭打機。
  2. 【請求項2】 前記ファンを設けた軸端以外の軸端で2
    個のオイルポンプをそれぞれ駆動し、前記ラジエータに
    2系統の冷却通路を形成し、該ラジエータの2系統に前
    記2個のオイルポンプで潤滑油を別々に供給し、該ラジ
    エータで冷却した潤滑油を駆動側と反駆動側とに別系統
    で供給したことを特徴とする請求項1記載のラジエータ
    内蔵型振動杭打機。
  3. 【請求項3】 不平衡重錘を具備した2本の軸を水平方
    向に対向して設けるとともに該2本の軸を垂直方向に並
    設して4軸構成とし、該4軸の駆動側の駆動手段を有し
    ない軸端に2個のオイルポンプを設け、他の軸端にファ
    ンを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    のラジエータ内蔵型振動杭打機。
  4. 【請求項4】 駆動手段を有する軸端の対角位置の軸端
    にファンを設けたことを特徴とする請求項3記載のラジ
    エータ内蔵型振動杭打機。
  5. 【請求項5】 不平衡重錘を具備した2本の軸を水平方
    向に並設して2軸構成とし、該2軸の駆動側の駆動手段
    を有しない軸端と反駆動側の一方の軸端に2個のオイル
    ポンプを設け、該オイルポンプを設けた軸端以外の軸端
    にファンを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載のラジエータ内蔵型振動杭打機。
  6. 【請求項6】 ファンの吐き出し方向を、ケーシング側
    からラジエータ側へ吐き出す外向き方向にしたことを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のラジエー
    タ内蔵型振動杭打機。
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