JPH10182648A - Tan−2474関連化合物、その製造法および用途 - Google Patents

Tan−2474関連化合物、その製造法および用途

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JPH10182648A
JPH10182648A JP9285910A JP28591097A JPH10182648A JP H10182648 A JPH10182648 A JP H10182648A JP 9285910 A JP9285910 A JP 9285910A JP 28591097 A JP28591097 A JP 28591097A JP H10182648 A JPH10182648 A JP H10182648A
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carbon atoms
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compound
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JP9285910A
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English (en)
Inventor
Shigetoshi Tsuboya
重利 坪谷
Kyoko Iida
恭子 飯田
Kozo Hayashi
浩三 林
Hideki Matsui
英起 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】下記式(1) 〔式中、R1およびR4は同一または異なって、オキソ
基、置換されていてもよいヒドロキシイミノ基又は置換
されていてもよい水酸基及び水素原子、R2およびR3
同一または異なって、オキソ基、置換されていてもよい
ヒドロキシイミノ基又は置換されていてもよい水酸基、
Xは水素原子またはS(O)n-R5(R5は水素原子、または
置換されていてもよい炭化水素基、またはアシル基、n
は0から2の整数を示す。)で表される基、 は単結合または二重結合を示す。〕で表される化合物ま
たはその塩、その製造法及びそれらを含有してなるC5
a拮抗薬。 【効果】上記化合物は、C5a拮抗作用を有しており、
C5aが引き起こす炎症に起因する疾患あるいは症候群
〔例えば、敗血症、成人呼吸窮迫症候群、喘息、粥状動
脈硬化症、心筋梗塞、脳梗塞、乾癬など〕の治療・予防
剤等として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、補体第五成分(C5)
のフラグメントC5aが引き起こす炎症に起因する疾患
あるいは症候群、例えば、敗血症、成人呼吸窮迫症候
群、喘息、粥状動脈硬化症、虚血性心筋梗塞、脳梗塞、
肺炎、腎炎、肝炎、膵炎または乾癬などの治療・予防剤
として有用なTAN−2474関連化合物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】補体系の活性化が起こると、補体系タン
パクが酵素分解され、種々の生物活性を有する断片が産
生される。これらの補体タンパク断片のうちの3つ、C
3a、C4a、C5aは、アナフィラトキシンと総称さ
れ、アナフィラキシーショックを含む様々な炎症反応を
引き起こす化学媒体である。また、これらの化学伝達物
質は、免疫調節物質としての作用も有していることが明
らかにされている。3つのアナフィラトキシンのうちC
5aは、最も強い炎症作用を引き起こす物質である。C
5aは、補体第5成分C5が、C5転換酵素によって2
つの断片に切断される時に産生される小さい方の断片す
なわち、C5α鎖のN末端74個のアミノ酸から構成さ
れる分子量約11,000の糖タンパク質である。C5
aは、白血球遊走作用、血管透過性亢進作用、平滑筋収
縮作用をもち、単球に作用してサイトカインを産生させ
ることにより免疫反応を調節する作用も有する。そし
て、敗血症、成人呼吸窮迫症候群、喘息、粥状動脈硬化
症、虚血性心筋梗塞、脳梗塞、乾癬、および虚血や外
傷,火傷,外科侵襲などに起因する白血球活性化による
重要臓器損傷(例、肺炎、腎炎、肝炎、膵炎など)を引
き金として起こる多くの疾患の原因物質となっている。
C5a拮抗作用を有する化合物としては、ペプチド系化
合物(オー・ディー・ヘンセンズ(O. D. Hensens)
ら、ジャーナル・オブ・アンチビオチックス(Journal
ofAntibiotics)、44巻、249頁、1991年;ジェー・エイ
・エムバー(J. A. Ember)ら、ジャーナル・オブ・イ
ミュノロジー(Journal of Immunology)、148巻、3165
頁、1992年)が報告されている。また、本発明の化合物
TAN−2474Aと同一の分子式を有する化合物とし
て、コクリオキノンB〔エル・カノニカ(L. Canonic
a)ら、ギャゼッタ・キミカ・イタリアーナ(Gazzetta
Chimica Italiana)、106巻、147頁、1976年;エイチ・
ミヤガワ(H. Miyagawa)ら、バイオサイエンス・バイ
オテクノロジー・アンド・バイオケミストリー(Biosci
ence, Biotechnology, and Biochemistry)、58巻、114
3頁、1994年〕およびエピ−コクリオキノンB〔ケイ・
ローレンゼン(K. Lorenzen)ら、ツァイトシュリフト
・フュア・ナツルフォルシュング・タイルC(Zeitschr
ift fur Naturforschung, Teil C)、49巻、312頁、199
4年〕が報告されているが、これらはTAN−2474
Aとは構造が異なり、C5a拮抗作用も報告されていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】C5aRへのC5aの
結合を阻害することによって、C5aが引き起こす炎症
に起因する疾患あるいは症候群〔例えば、敗血症、成人
呼吸窮迫症候群、喘息、粥状動脈硬化症、虚血性心筋梗
塞、脳梗塞、乾癬、および虚血や外傷,火傷,外科侵襲
などに起因する白血球活性化による重要臓器損傷(例、
肺炎、腎炎、肝炎、膵炎など)〕の治療、予防効果をも
つ薬剤は現在のところ得られておらず、このような作用
を有する非ペプチド性の低分子化合物は、新しいタイプ
の薬剤として期待できる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な事情に鑑み、C5a拮抗剤を微生物代謝産物の中に求
め、鋭意探索した結果、TAN−2474AおよびBと
命名した新規化合物を培養液中より単離することに成功
し、本化合物がC5aのC5aRへの結合を阻害し、C
5a拮抗作用を有することを見いだした。本発明者ら
は、これらの知見に基づき、さらに研究を重ねた結果、
【化9】 で表される部分構造に構造上の特徴を有する下記式(I)
で表される化合物またはその塩が優れたC5a拮抗作用を
有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、 (1)式
【化10】 〔式中、R1およびR4は同一または異なって(1)オキソ
基、(2)置換されていてもよいヒドロキシイミノ基、ま
たは(3)置換されていてもよい水酸基および水素原子
を、 R2およびR3は同一または異なって(1)オキソ
基、(2)置換されていてもよいヒドロキシイミノ基、ま
たは(3)置換されていてもよい水酸基を、Xは水素原子
またはS(O)n-R5(R5は水素原子、または置換されてい
てもよい炭化水素基または置換されていてもよいアシル
基を、nは0から2の整数を示す。)で表される基を、
【0006】
【化11】 は単結合または二重結合であることを示す。〕で表され
る化合物またはその塩、
【0007】(2)R1、R2、R3またはR4で示される
置換されていてもよい水酸基が、保護されていてもよい
水酸基である第(1)項記載の化合物、 (3)R1、R2、R3またはR4で示される置換されてい
てもよい水酸基における置換基が、(i)(1)(a)炭素数
1ないし6のアルキル、(b)炭素数1ないし7のアルカ
ノイル基、(c)炭素数7ないし11のアロイル、(d)炭素
数2ないし7のアルコキシカルボニル基または(e)炭素
数8ないし17のアラルキルオキシカルボニルで置換さ
れていてもよいアミノ基、(2)(a)炭素数1ないし6のア
ルキル、(b)炭素数7ないし16のアラルキル、(c)炭素
数1ないし7のアルカノイルまたは(d)炭素数7ないし
11のアロイルで置換されていてもよい水酸基、(3)(a)
炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数7ないし16
のアラルキル、(c)炭素数1ないし7のアルカノイルま
たは(d)炭素数7ないし11のアロイルで置換されてい
てもよいメルカプト基、(4)カルボキシル基、(5)カルバ
モイル基、(6)炭素数2ないし7のアルコキシカルボニ
ル基、(7)炭素数8ないし17のアラルキルオキシカル
ボニル基、(8)ニトロで置換されていてもよいグアニジ
ル基、(9)ニトロ基、(10)ハロゲン原子および (11)炭素
原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ原子
を1ないし4個含む5または6員複素環基またはその縮
合複素環基からなる群から選ばれる置換基で置換されて
いてもよい炭素数1ないし16の炭化水素基、 (ii)(1)(a)炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数
7ないし16のアラルキル、(c)炭素数1ないし7のア
ルカノイルまたは(d)炭素数7ないし11のアロイルで
置換されていてもよい水酸基、(2)(a)炭素数1ないし6
のアルキル、(b)炭素数7ないし16のアラルキル、(c)
炭素数1ないし7のアルカノイルまたは(d)炭素数7な
いし11のアロイルで置換されていてもよいメルカプト
基、(3)カルボキシル基、(4)カルバモイル基、(5)炭素
数2ないし7のアルコキシカルボニル基、(6)炭素数8
ないし17のアラルキルオキシカルボニル基、(7)ニト
ロで置換されていてもよいグアニジル基、(8)ニトロ
基、(9)ハロゲン原子または(10)炭素原子以外に酸素、
硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含
む5または6員複素環基またはその縮合複素環基からな
る群から選ばれる置換基で置換されていてもよい炭素数
1ないし13の有機カルボン酸由来のアシル基、または (iii)炭素数1ないし6のアルキル基または炭素数2
ないし7のアルコキシカルボニルで置換されていてもよ
いアミノ酸由来のアシル基である第(1)項記載の化合
物、
【0008】(4)R1またはR4が、(i)炭素数6
ないし14のアリール、ハロゲン原子、カルボキシ
ル、炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれる
ヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環基ま
たはその縮合複素環基で置換されていてもよい炭素数1
ないし7のアルカノイル基で置換されていてもよい水酸
基および水素原子、または(ii)炭素数1ないし6のア
ルキルまたは炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル
で置換されていてもよいアミノ酸由来のアシル基で置換
されていてもよい水酸基および水素原子である第(1)
項記載の化合物、 (5)R1、R2、R3またはR4で示される置換されてい
てもよいヒドロキシイミノ基における置換基が、(1)(a)
炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数1ないし7の
アルカノイル、(c)炭素数7ないし11のアロイル、(d)
炭素数2ないし7のアルコキシカルボニルまたは (e)炭
素数8ないし17のアラルキルオキシカルボニル基で置
換されていてもよいアミノ基、(2)(a)炭素数1ないし6
のアルキル、(b)炭素数7ないし16のアラルキル、(c)
炭素数1ないし7のアルカノイルまたは(d)炭素数7な
いし11のアロイルで置換されていてもよい水酸基、
(3)(a)炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数7ない
し16のアラルキル、(c)炭素数1ないし7のアルカノ
イルまたは(d)炭素数7ないし15のアロイル基で置換
されていてもいメルカプト基、(4)カルボキシル基、(5)
カルバモイル基、(6)炭素数2ないし7のアルコキシカ
ルボニル基、(7)炭素数8ないし17のアラルキルオキ
シカルボニル基、(8)ニトロで置換されていてもよいグ
アニジル基、(9)ニトロ基、(10)ハロゲン原子および (1
1)炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれるヘテ
ロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環基または
その縮合複素環基からなる群から選ばれる置換基で置換
されていてもよい炭素数1ないし16の炭化水素基であ
る第(1)項記載の化合物、
【0009】(6) R5で示される置換されていてもよ
い炭化水素基、または置換されていてもよいアシル基
が、 (i)(1)(a)炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数
1ないし7のアルカノイル基、(c)炭素数7ないし11
のアロイル、(d)炭素数2ないし7のアルコキシカルボ
ニル基または(e)炭素数8ないし17のアラルキルオキ
シカルボニルで置換されていてもよいアミノ基、(2)(a)
炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数7ないし16
のアラルキル、(c)炭素数1ないし7のアルカノイルま
たは(d)炭素数7ないし11のアロイルで置換されてい
てもよい水酸基、(3)(a)炭素数1ないし6のアルキル、
(b)炭素数7ないし16のアラルキル、(c)炭素数1ない
し7のアルカノイルまたは(d)炭素数7ないし11のア
ロイルで置換されていてもよいメルカプト基、(4)カル
ボキシル基、(5)カルバモイル基、(6)炭素数2ないし7
のアルコキシカルボニル基、(7)炭素数8ないし17の
アラルキルオキシカルボニル基、(8)ニトロで置換され
ていてもよいグアニジル基、(9)ニトロ基、(10)ハロゲ
ン原子および (11)炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等
から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6
員複素環基またはその縮合複素環基からなる群から選ば
れる置換基で置換されていてもよい炭素数1ないし16
の炭化水素基、 (ii)(1)(a)炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数
7ないし16のアラルキル、(c)炭素数1ないし7のア
ルカノイルまたは(d)炭素数7ないし11のアロイルで
置換されていてもよい水酸基、(2)(a)炭素数1ないし6
のアルキル、(b)炭素数7ないし16のアラルキル、(c)
炭素数1ないし7のアルカノイルまたは(d)炭素数7な
いし11のアロイルで置換されていてもよいメルカプト
基、(3)カルボキシル基、(4)カルバモイル基、(5)炭素
数2ないし7のアルコキシカルボニル基、(6)炭素数8
ないし17のアラルキルオキシカルボニル基、(7)ニト
ロで置換されていてもよいグアニジル基、(8)ニトロ
基、(9)ハロゲン原子または(10)炭素原子以外に酸素、
硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含
む5または6員複素環基またはその縮合複素環基からな
る群から選ばれる置換基で置換されていてもよい炭素数
1ないし13のアシル基である第(1)項記載の化合
物、 (7) Xが水素原子またはS(O)nR6(R6は(i)ヒドロ
キシ、カルボキシルまたは炭素数1ないし6のアル
キル基で置換されていてもよいカルバモイルで置換され
ていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、(ii)炭
素数1ないし6のアルキル、ニトロ、炭素数1ない
し6のアルキルで置換されていてもよい水酸基、カル
ボキシル、アミノ、またはハロゲン原子で置換され
ていてもよい炭素数6ないし14のアリール基、(ii
i)炭素数7ないし16のアラルキル基、(iv)炭素数
1ないし7のアルカノイル基または(v)炭素数3ない
し6のシクロアルキル基を示し、nは0ないし2の整数
を示す)である第(1)項記載の化合物、
【0010】(8)R1がオキソ基、R4が(1)炭素数1
ないし7のアルカノイルで置換されていてもよい水酸基
および水素原子または(2)炭素数1ないし6のアルキ
ル、炭素数2ないし7のアルコキシカルボニルまたは炭
素数8ないし17のアラルキルオキシカルボニルで置換
されていてもよいグリシルで置換されていてもよい水酸
基および水素原子、部分構造式
【化12】 が、式
【化13】 〔式中、R6は (i)ヒドロキシ、カルボキシルまた
は炭素数1ないし6のアルキル基で置換されていても
よいカルバモイルで置換されていてもよい炭素数1ない
し6のアルキル基、(ii)炭素数1ないし6のアルキ
ル、ニトロ、炭素数1ないし6のアルキルで置換さ
れていてもよい水酸基、カルボキシル、アミノまた
はハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6ない
し14のアリール基、(iii)炭素数7ないし16のア
ラルキル基、(iv)炭素数1ないし7のアルカノイル基
または(v)炭素数3ないし6のシクロアルキル基を、
nは0から2の整数を示す。〕で表わされる第(1)項
記載の化合物、
【0011】(9)R1が(1)炭素数1ないし7のアル
カノイルで置換されていてもよい水酸基および水素原子
または(2)炭素数2ないし7のアルコキシカルボニルま
たは炭素数8ないし17のアラルキルオキシカルボニル
基を有していてもよいグリシルで置換されていてもよい
水酸基および水素原子、R4が水酸基および水素原子、
部分構造式
【化14】 が、式
【化15】 〔式中、R6は(i)ヒドロキシ、カルボキシルまたは
炭素数1ないし6のアルキル基で置換されていてもよ
いカルバモイルで置換されていてもよい炭素数1ないし
6のアルキル基、(ii)炭素数1ないし6のアルキル、
ニトロ、炭素数1ないし6のアルキルで置換されて
いてもよい水酸基、カルボキシル、アミノ、または
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6ないし
14のアリール基、(iii)炭素数7ないし16のアラ
ルキル基、(iv)炭素数1ないし7のアルカノイル基ま
たは(v)炭素数3ないし6のシクロアルキル基を、n
は0から2の整数を示す。〕で表わされる請求項(1)
記載の化合物、 (10)式
【化16】 で表される化合物TAN−2474Aである第(1)項
記載の化合物、
【0012】(11)式
【化17】 で表される化合物TAN−2474Bである第(1)項
記載の化合物、
【0013】(12)グリオクラディウム属に属し、化
合物TAN−2474Aおよび/またはBを生産する能
力を有する微生物を培地に培養し、培養物中に化合物T
AN−2474Aおよび/またはBを生成蓄積せしめ、
これを採取することを特徴とする第(10)項または
(11)項記載の化合物TAN−2474Aおよび/ま
たはBの製造法、 (13)FERM BP−5717で標示されるグリオ
クラディウム エスピーFL−66930株、 (14)第(1)項記載の化合物またはその塩を含有し
てなる医薬、 (15)第(1)項記載の化合物またはその塩を含有し
てなるC5a拮抗薬、 (16)白血球活性化に起因する疾患の治療・予防剤で
ある第(14)項記載の医薬、および (17)白血球活性化に起因する疾患が、敗血症、成人
呼吸窮迫症候群、喘息、粥状動脈硬化症、虚血性心筋梗
塞、脳梗塞、肺炎、腎炎、肝炎、膵炎または乾癬である
第(16)項記載の治療・予防剤に関する。
【0014】上記式中、R2またはR3で示される「置換
されていてもよい水酸基」、およびR1またはR4で示さ
れる「置換されていてもよい水酸基および水素原子」の
「置換されていてもよい水酸基」における置換基として
は、(1)置換されていてもよい炭化水素基、(2)置
換されていてもよいアシル基(3)スルホ基(−SO3
H)または(4)置換されていてもよいカルバモイル基
等が用いられる。該「炭化水素基」としては、炭素数1
ないし16の炭化水素基などが好ましく、具体的には、
例えば、 (1)炭素数1ないし8のアルキル基(例、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル等、より好ましくは炭素数1ないし6の
アルキル基等)、 (2)炭素数2ないし8のアルケニル基(例、ビニル、ア
リル、イソプロペニル、1−プロペニル、2−ブテニ
ル、3−ブテニル、2−ヘキセニル、2−オクテニル
等)、 (3)炭素数2ないし8のアルキニル基(例、エチニル、
1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−
ブチニル、3−ブチニル、2−ヘキシニル、2−オクチ
ニル等)、 (4)炭素数3ないし6のシクロアルキル基(例、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル等)、 (5)炭素数6ないし14のアリール基(例、フェニル、
ナフチル等)および (6)炭素数7ないし16のアラルキル基(例、ベンジ
ル、フェネチル等のフェニル−C1-6アルキル基、ナフ
チル−C1-6アルキル基等)等が用いられる。該「炭化
水素基」として好ましくは、例えば、(1)炭素数1ない
し8のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert
−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル
等、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル等の炭素数1ないし6のアルキ
ル基、より好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert
−ブチルなどの炭素数1ないし4のアルキル基等)、
(2)炭素数2ないし8のアルケニル基(例、ビニル、ア
リル、イソプロペニル、1−プロペニル、2−ブテニ
ル、3−ブテニル、2−ヘキセニル、2−オクテニル
等、好ましくは、ビニル、アリル、イソプロペニル、1
−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ヘキ
セニル等の炭素数2ないし6のアルケニル基、より好ま
しくは、ビニル、アリル等の炭素数2ないし4のアルケ
ニル基等)および (3)炭素数7ないし16のアラルキル
基(例、ベンジル、フェネチル等のフェニル−C1-6
ルキル基、ナフチル−C1-6アルキル基等)等が用いら
れる。
【0015】これら「炭化水素基」の置換基としては、
例えば、(1)(a)炭素数1ないし6のアルキル基(例、メ
チル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル、イソ
ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル等)、(b)炭素数1ないし7のアルカノイル基(例、
ホルミル、アセチル,プロピオニル,イソプロピオニ
ル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリ
ル、ピバロイル、ヘキサノイル等)、(c)炭素数7ない
し15のアロイル基(例、ベンゾイル、ナフトイル
等)、(d)炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基
(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロ
ポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、tert-ブトキ
シカルボニル等)および (e)炭素数8ないし17のアラ
ルキルオキシカルボニル基(例、ベンジルオキシカルボ
ニル,フェネチルオキシカルボニル等のフェニル−C
1-6アルキルオキシ−カルボニル基等)から選ばれる1
ないし2個の置換基を有していてもよいアミノ基、(2)
(a)炭素数1ないし6のアルキル基(例、メチル,エチ
ル,プロピル,イソプロピル,ブチル、イソブチル、se
c-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、(b)
炭素数7ないし16のアラルキル基(例、ベンジル,フ
ェネチル等のフェニル−C1-6アルキル基、ナフチル−
1-6アルキル基等)、(c)炭素数1ないし7のアルカノ
イル基(例、ホルミル、アセチル,プロピオニル,イソ
プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イ
ソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル等)および(d)
炭素数7ないし15のアロイル基(例、ベンゾイル、ナ
フトイル等)から選ばれる置換基を有していてもよい水
酸基、(3)(a)炭素数1ないし6のアルキル基(例、メチ
ル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル、イソブ
チル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル
等)、(b)炭素数7ないし16のアラルキル基(例、ベ
ンジル,フェネチル等のフェニル−C1-6アルキル基、
ナフチル−C1-6アルキル基等)、(c)炭素数1ないし7
のアルカノイル基(例、ホルミル、アセチル,プロピオ
ニル,イソプロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バ
レリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル等)
および(d)炭素数7ないし15のアロイル基(例、ベン
ゾイル、ナフトイル等)から選ばれる置換基を有してい
てもよいメルカプト基、(4)カルボキシル基、(5)カルバ
モイル基、(6)炭素数2ないし7のアルコキシカルボニ
ル基(例、メトキシカルボニル,エトキシカルボニル
等)、(7)炭素数8ないし17のアラルキルオキシカル
ボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル等)、(8)ニ
トロ基で置換されていてもよいグアニジル基、(9)ニト
ロ基、(10)ハロゲン原子(例、ふっ素原子,塩素原子,
臭素原子,よう素原子等)および (11)炭素原子以外に
酸素、硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ原子を1ないし
4個含む5または6員複素環基またはその縮合複素環基
(例、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキ
サゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾ
リル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、キノリ
ル、インドリル等)等が用いられ、置換基の数は通常1
ないし3個程度である。また、本願明細書で用いられる
用語、「炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれ
るヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環基
またはその縮合複素環基」としては、例えば、炭素原子
以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ原子を1
ないし4個含む5または6員複素環とベンゼン環とが縮
合して形成する縮合複素環基などを意味する。但し、上
記「炭化水素基」が「炭素数1ないし8のアルキル基」
以外の炭化水素基である場合には、炭化水素基の置換基
として、上記の(1)ないし(10)で表される置換基の他に
「炭素数1ないし8のアルキル基(例、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル等、より好ましくは炭素数1ないし6の
アルキル基等)」等が置換基としてあげられる。
【0016】上記の「置換されていてもよいアシル基」
の「アシル基」としては、例えば、有機カルボン酸また
はアミノ酸由来のアシル基が用いられる。該「有機カル
ボン酸由来のアシル基」としては、炭素数1ないし13
の有機カルボン酸由来アシル基が好ましく、具体的に
は、例えば、(1)炭素数1ないし7のアルカノイル基
(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、イソプロピ
オニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレ
リル、ピバロイル、ヘキサノイル等、好ましくは、ホル
ミル、アセチル等の炭素数1ないし3のアルカノイル
基)、(2)炭素数3ないし6のアルケノイル基(例、ア
クリロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロ
トノイル等)、(3)炭素数4ないし7のシクロアルキル
カルボニル基(例、シクロプロピルカルボニル、シクロ
ブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロ
ヘキシルカルボニル等)、(4)炭素数7ないし15のア
ロイル基(例、ベンゾイル、ナフトイル等)、(5)炭素
数8ないし13のアリールアルカノイル基(例、フェニ
ルアセチル、フェニルプロピオニル、フェニルブチリル
等のフェニル−C1-6アルキル−カルボニル等)、 (6)
炭素数9ないし13のアリールアルケノイル基(例、シ
ンナモイル、アトロポイル等のフェニル−C2-6アルケ
ニル−カルボニル等)および(7)炭素数1ないし6の
アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル等)等が用いられる。該「有機カル
ボン酸由来のアシル基」として好ましくは、例えば、
(1)炭素数1ないし7のアルカノイル基(例、ホルミ
ル、アセチル、プロピオニル、イソプロピオニル、ブチ
リル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロ
イル、ヘキサノイル等、好ましくは、ホルミル、アセチ
ル等の炭素数1ないし3のアルカノイル基)、(2)炭素
数3ないし6のアルケノイル基(例、アクリロイル、メ
タクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイル等)、
(3)炭素数7ないし15のアロイル基(例、ベンゾイ
ル、ナフトイル等)、(4)炭素数8ないし13のアリー
ルアルカノイル基(例、フェニルアセチル、フェニルプ
ロピオニル、フェニルブチリル等のフェニル−C1-6
ルキル−カルボニル等)および(5)炭素数1ないし6
のアルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル等)等が用いられる。
【0017】これら「有機カルボン酸由来のアシル基」
の置換基としては、例えば、(1)(a)炭素数1ないし6の
アルキル基(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロ
ピル,ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチ
ル、ペンチル、ヘキシル等)、(b)炭素数7ないし16
のアラルキル基(例、ベンジル,フェネチル等のフェニ
ル−C1-6アルキル基、ナフチル−C1-6アルキル基
等)、(c)炭素数1ないし7のアルカノイル基(例、ホ
ルミル、アセチル,プロピオニル,イソプロピオニル、
ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピ
バロイル、ヘキサノイル等)および(d)炭素数7ないし
15のアロイル基(例、ベンゾイル、ナフトイル等)か
ら選ばれる置換基を有していてもよい水酸基、(2)(a)炭
素数1ないし6のアルキル基(例、メチル,エチル,プ
ロピル,イソプロピル,ブチル、イソブチル、sec-ブチ
ル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、(b)炭素数
7ないし16のアラルキル基(例、ベンジル,フェネチ
ル等のフェニル−C1-6アルキル基、ナフチル−C1-6
ルキル基等)、(c)炭素数1ないし7のアルカノイル基
(例、ホルミル、アセチル,プロピオニル,イソプロピ
オニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレ
リル、ピバロイル、ヘキサノイル等)および(d)炭素数
7ないし15のアロイル基(例、ベンゾイル、ナフトイ
ル等)から選ばれる置換基を有していてもよいメルカプ
ト基、(3)カルボキシル基、(4)カルバモイル基、(5)炭
素数2ないし7のアルコキシカルボニル基(例、メトキ
シカルボニル,エトキシカルボニル等)、(6)炭素数8
ないし17のアラルキルオキシカルボニル基(例、ベン
ジルオキシカルボニル等)、(7)ニトロ基で置換されて
いてもよいグアニジル基、(8)ニトロ基、(9)ハロゲン原
子(例、ふっ素原子,塩素原子,臭素原子,よう素原子
等)および (10)炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等か
ら選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員
複素環基またはその縮合複素環基(例、チエニル、フリ
ル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサ
ゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、
ピリジル、ピリミジル、ピペラジニル、キノリル、イン
ドリル等)等が用いられ、置換基の数は通常1ないし3
個程度である。
【0018】該アミノ酸由来のアシル基としては、例え
ば、天然型あるいは非天然型アミノ酸由来のアシル基が
用いられ、具体的には、中性アミノ酸由来のアシル基
(例、グリシル、L-およびD-アラニル、L-およびD-
バリル、L-およびD-ロイシル、L-およびD-イソロイ
シル、L-およびD-プロリル、L-およびD-ヒドロキシ
プロリル、L-およびD-セリル、L-およびD-トレオニ
ル、L-およびD-メチオニル、L-およびD-システイニ
ル、L-およびD-シスチル、L-およびD-アスパラギニ
ル、L-およびD-グルタミニル等)、酸性アミノ酸由来
のアシル基(例、L-およびD-アスパルチル、L-およ
びD-グルタミル等)、塩基性アミノ酸由来のアシル基
(例、L-およびD-リシル、L-およびD-アルギニル、
L-およびD-ヒスチジル等)、芳香族アミノ酸由来のア
シル基(例、L-およびD-チロシル、L-およびD-フェ
ニルアラニル、L-およびD-トリプトフィル等)などが
用いられる。なかでも、グリシルなどの中性アミノ酸由
来のアシル基が好ましい。また、該アミノ酸由来のアシ
ル基としては、式 −CO−CH(R7)−NH2 〔式中、R7は水素原子または置換されていてもよいC
1-6アルキル基を示し、R7はアミノ基と結合し、隣接す
る炭素原子と共にピロリジン環を形成してもよい。〕で
表わされるα−アミノ酸由来のアシル基なども好まし
い。R7で示されるC1-6アルキル基としては、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが用
いられる。該C1-6アルキル基の置換基としては、例え
ば、グアニジノ、カルバモイル、カルボキシル、メルカ
プト、イミダゾリル、アミノ、メチルチオ、水酸基で置
換されていてもよいフェニル、水酸基、インドリルなど
が用いられる。R7としては、水素原子が好ましい。
【0019】該「アミノ酸由来のアシル基」の置換基と
しては、例えば、(1)炭素数1ないし6のアルキル基
(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル等)、(2)炭素数7ないし16のアラルキ
ル基(例、ベンジル、フェネチル等のフェニル−C1-6
アルキル基、ナフチル−C1-6アルキル基等)、(3)炭素
数1ないし7のアルカノイル基(例、ホルミル、アセチ
ル、プロピオニル、イソプロピオニル、ブチリル、イソ
ブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキ
サノイル等)、(4)炭素数7ないし15のアロイル基
(例、ベンゾイル、ナフトイル等)、(5)炭素数2ない
し7のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブト
キシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等)、(6)炭
素数8ないし17のアラルキルオキシカルボニル基
(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカ
ルボニル等のフェニル−C1-6アルキルオキシ−カルボ
ニル基等)、(7)ニトロ基および(8)ハロゲン原子(例、
ふっ素、塩素、臭素、よう素等)等が用いられ、なかで
も、炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基などが
好ましい。置換基の数は、通常1ないし3個程度であ
る。特に、α位のアミノ基に置換する場合が好ましい。
上記の「置換されていてもよい水酸基」における置換基
としての「置換されていてもよいアシル基」として表さ
れる「置換されていてもよい炭素数1ないし6のアルコ
キシ−カルボニル基」として具体的には、式
【化18】 〔式中、がハロゲン原子を、他方が水素原子、アルキル
基、またはトリハロゲノアルキル基を示す。〕で表され
る基などが用いられる。上記式中、 R8およびR 9のい
ずれか一方で表されるハロゲン原子としては、例えば、
ふっ素、塩素、臭素、またはよう素等が用いられ、中で
も塩素、臭素、およびよう素等が好ましい。上記式中、
8およびR9のいずれか一方で表されるアルキル基と
しては、例えば、炭素数1ないし8のアルキル基(例、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘ
キシル、ヘプチル、オクチル等)等が用いられる。その
中でも炭素数1ないし6のアルキル基(例、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)
が好ましい。上記式中、R8およびR9のいずれか一方で
表されるトリハロゲノアルキル基としては、例えば、ト
リクロロメチル、トリブロモメチル、トリフルオロメチ
ル等の炭素数1ないし8(好ましくは1ないし6)のトリ
ハロゲノアルキル基等が用いられ、中でも、トリクロロ
メチル等が好ましい。上記の「置換されていてもよい水
酸基」における置換基としての「置換されていてもよい
カルバモイル基」としては、式
【化19】 〔式中、R10およびR11は同一または異なって水素原
子、置換されていてもよいアルキル基または置換されて
いてもよいシクロアルキル基を示し、R10とR11は隣接
する窒素原子と共に置換基を有していてもよい含窒素複
素環基を形成していてもよい。〕で表される基が用いら
れる。上記式中、「置換されていてもよいアルキル基」
としては、炭素数1ないし8のものが好ましく、具体的
には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等が用いられる。上
記式中、「置換されていてもよいシクロアルキル基」と
しては、炭素数3ないし6のシクロアルキル基が好まし
く、具体的には、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル等が用いられる。上記のR
10とR11は互いに結合して隣接する窒素原子と共に置換
基を有していてもよい含窒素複素環基を形成していても
よく、該「置換基を有していてもよい含窒素複素環基」
の「含窒素複素環基」としては、例えば、(1)炭素原
子および窒素原子からなる4ないし7員の芳香族含窒素
複素環(好ましくは5員の芳香族含窒素複素環)または
(2)炭素原子および窒素原子以外に硫黄原子および酸
素原子から選ばれた1種または2種のヘテロ原子を1個
以上(例えば、1個ないし4個、好ましくは1個ないし
3個)含んでいてもよい4ないし7員の非芳香族含窒素
複素環(好ましくは5または6員の非芳香族含窒素複素
環)などの窒素原子から水素原子1個を除いてできる基
などがあげられる。前記(1)の「芳香族含窒素複素
環」としてより具体的には、例えば、ピロール、イミダ
ゾール、ピラゾールおよびトリアゾール環などの芳香族
含窒素複素環などがあげられる。前記(2)の「非芳香
族含窒素複素環」としてより具体的には、例えば、テト
ラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピ
リジン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダ
ジン、ピロリン、イミダゾリン、ピラゾリン、チアゾリ
ン、ジヒドロイソチアゾール、オキサゾリン、ジヒドロ
イソオキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、ヘキサヒ
ドロピリミジン、ヘキサヒドロピリダジン、モルホリ
ン、チオモルホリン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピ
ラゾリジン、チアゾリジン、テトラヒドロイソチアゾー
ル、オキサゾリジン、テトラヒドロイソキサゾール環な
どの非芳香族含窒素複素環などがあげられる。R10とR
11が互いに結合して隣接する窒素原子と共に置換基を有
していてもよい含窒素複素環基を形成する場合の含窒素
複素環基として好ましくは、炭素原子および窒素原子以
外に硫黄原子および酸素原子から選ばれた1種または2種
のヘテロ原子を1個以上(例えば、1個ないし4個、好ま
しくは1個ないし3個)含んでいてもよい4ないし7員の非
芳香族含窒素複素環(好ましくは5または6員の非芳香族
含窒素複素環)などの窒素原子から水素原子1個を除い
てできる基などが好ましく、なかでも、ピラゾリン、ピ
ペリジン、モルホリンまたはピロリジンなどの非芳香族
含窒素複素環などの窒素原子から水素原子1個を除いて
できる基などが好ましい。該アルキル基、シクロアルキ
ル基、または含窒素複素環基が有してもよい置換基とし
ては、前述の炭化水素基が有していてもよい置換基と同
様のものが用いられる。
【0020】また、上記式中、R2またはR3で示される
「置換されていてもよい水酸基」、およびR1またはR4
で示される「置換されていてもよい水酸基および水素原
子」の「置換されていてもよい水酸基」の置換基として
は、水酸基の保護基が好適に用いられる。該水酸基の保
護基としては、容易に除去しうる水酸基の保護基であれ
ばいずれの基であってもよく、本発明の分野で常用され
ている基を用いることができる。該保護基としては、例
えば、(1)炭素数1ないし8のアルキル基(例、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル等)、(2)炭素数2ないし8の
アルケニル基(例、ビニル、アリル、イソプロペニル、
1−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ヘ
キセニル、2−オクテニル等)、(3)炭素数6ないし1
4のアリール基(例、フェニル、ナフチル等)および
(4)炭素数7ないし16のアラルキル基(例、ベンジ
ル、フェネチル等のフェニル−C1-6アルキル基、ナフ
チル−C1-6アルキル基等)等の炭素数1ないし16の
炭化水素基や、(1)炭素数1ないし7のアルカノイル基
(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、イソプロピ
オニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレ
リル、ピバロイル、ヘキサノイル等、好ましくは、ホル
ミル、アセチル等の炭素数1ないし3のアルカノイル
基)、(2)炭素数7ないし15のアロイル基(例、ベン
ゾイル、ナフトイル等)、(3)炭素数8ないし13のア
リールアルカノイル基(例、フェニルアセチル、フェニ
ルプロピオニル、フェニルブチリル等のフェニル−C
1-6アルキル−カルボニル等)等の炭素数1ないし13
のアシル基、(1)炭素数1ないし8のアルキル基(例、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘ
キシル、ヘプチル、オクチル等)、(2)炭素数6ないし
14のアリール基(例、フェニル、ナフチル等)、(3)
炭素数7ないし16のアラルキル基(例、ベンジル、フ
ェネチル等のフェニル−C1-6アルキル基、ナフチル−
1-6アルキル基等)、(4)炭素数1ないし6のアルコキ
シ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ter
t−ブトキシ等)等の置換基を1ないし3個有するシリル
基が用いられる。なお、これら炭化水素基およびアシル
基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例え
ば、(1)炭素数1ないし6のアルキル基(例、メチル,
エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル、イソブチ
ル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル
等)で置換されていてもよい水酸基、(2)炭素数1ない
し6のアルキル基(例、メチル,エチル,プロピル,イ
ソプロピル,ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-
ブチル、ペンチル、ヘキシル等)で置換されていてもよ
いメルカプト基、(3)ニトロ基、(4)ハロゲン原子(例、
ふっ素原子、塩素原子、臭素原子、よう素原子等)等が
用いられる。置換基の数は通常1ないし3個程度であ
る。
【0021】上記式中、R1、R2、R3またはR4で示さ
れる「置換されていてもよいヒドロキシイミノ基」にお
ける置換基としては、例えば、置換されていてもよい炭
化水素基などが用いられる。該「置換されていてもよい
炭化水素基」としては、前述のR1等で表わされる置換
されていてもよい水酸基における置換基の説明で記載し
た「置換されていてもよい炭化水素基」と同様のものな
どが用いられる。該「置換されていてもよいヒドロキシ
イミノ基」の置換基として表される「置換されていても
よい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、例えば、
(1)炭素数1ないし8のアルキル基(例、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル等、好ましくは、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等の炭素数1な
いし6のアルキル基)、(2)炭素数2ないし8のアルケ
ニル基(例、ビニル、アリル、イソプロペニル、1−プ
ロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−ヘキセニ
ル、2−オクテニル等、好ましくは、ビニル、アリル、
イソプロペニル、1−プロペニル、2−ブテニル、3−
ブテニル、2−ヘキセニル等の炭素数2ないし6のアル
ケニル基)および (3)炭素数7ないし16のアラルキル
基(例、ベンジル、フェネチル等のフェニル−C1-6
ルキル基、ナフチル−C1-6アルキル基等)等が好まし
い。
【0022】上記式中、R5で示される「置換されてい
てもよい炭化水素基」としては、前述のR1等で表わさ
れる「置換されていてもよい水酸基」における置換基の
説明で記載した「置換されていてもよい炭化水素基」と
同様のものなどが用いられる。該、R5で示される「置
換されていてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」とし
ては、例えば、(1)炭素数1ないし8のアルキル基
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等、好ましくは、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキ
シル等の炭素数1ないし6のアルキル基)、(2)炭素数
6ないし14のアリール基(例、フェニル、ナフチル
等)または(3)炭素数7ないし16のアラルキル基
(例、ベンジル、フェネチル等のフェニル−C1-6アル
キル基、ナフチル−C1-6アルキル基等)などが好まし
い。特にフェニル基などが好ましい。R5で示される
「置換されていてもよい炭化水素基」の「置換基」とし
ては、例えば、(1)炭素数1ないし8のアルキル基
(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等、好ましくは、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキ
シル等の炭素数1ないし6のアルキル基)、(2)ニトロ
基、(3) 炭素数1ないし8のアルキル基(例、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル等、好ましくは、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等の炭
素数1ないし6のアルキル基)で置換されていてもよい
水酸基、(4)カルボキシル基、(5)アミノ基または(6)ハ
ロゲン原子(例えば、ふっ素原子、塩素原子等)などが
あげられ、例えば、炭素数1ないし3のアルキル基
(例、メチル基、エチル基等)、ハロゲン原子(例、ふ
っ素原子、塩素原子等)、ニトロ基などが好ましい。上
記式中、R5で示される「置換されていてもよいアシル
基」としては、前記のR1で示される「置換されていて
もよい水酸基」における置換基の説明で記載した、「置
換されていてもよいアシル基」と同様のものが用いられ
る。R5で示される「置換されていてもよいアシル基」
の「アシル基」としては、例えば、炭素数1ないし13
(好ましくは炭素数1ないし7)のアルカノイル(ホル
ミル、アセチル、プロピオニル等)が好ましい。R1
しては、オキソ基、または置換されていてもよい水酸基
および水素原子が好ましく、具体的には、(i)オキソ基
または(ii)ヒドロキシル基または炭素原子以外に
酸素、硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ原子を1ないし
4個含む5または6員複素環基またはその縮合複素環基
(例、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキ
サゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾ
リル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピペラジ
ニル、キノリル、インドリル等、好ましくは、ピペラジ
ニルなど)で置換されていてもよい炭素数1ないし7の
アルカノイル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピ
オニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレ
リル、ピバロイル、ヘキサノイル等)などで置換されて
いてもよい水酸基および水素原子、(iii)α位のアミノ
酸に炭素数2ないし7のアルコキシカルボニルを有して
いてもよいアミノ酸由来のアシル基で置換されていても
よい水酸基および水素原子などがあげられる。またR1
としては、(i)炭素数1ないし7のアルカノイル基
(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイ
ル、ヘキサノイル等)で置換されていてもよい水酸基お
よび水素原子、または(ii)α位のアミノ酸に炭素数2
ないし7のアルコキシカルボニルを有していてもよいア
ミノ酸由来のアシル基で置換されていてもよい水酸基お
よび水素原子である場合も好ましく、(1)炭素数1ない
し7のアルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、プ
ロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソ
バレリル、ピバロイル、ヘキサノイル等)で置換されて
いてもよい水酸基および水素原子または(2)炭素数2な
いし7のアルコキシカルボニル、またはα位のアミノ酸
に炭素数8ないし17のアラルキルオキシカルボニル基
を有していてもよいグリシルで置換されていてもよい水
酸基および水素原子である場合も好ましい。R1として
は特にオキソ基が好適である。R2、R3としては、
(i)オキソ基また(ii)炭素数1ないし7のアルカ
ノイル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリ
ル、ピバロイル、ヘキサノイル等)または炭素数1な
いし6のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)などで置換
されていてもよい水酸基などが好ましく、特にオキソ基
が好適である。特に、R2およびR3がともにオキソ基で
あるか共に水酸基である場合が好ましい。
【0023】また、部分構造式
【化20】 としては、
【0024】
【化21】 〔式中、R6はi) ヒドロキシ、カルボキシル、炭
素数1ないし6のアルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)で
置換されていてもよいカルバモイル基で置換されていて
もよい炭素数1ないし6のアルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル等)、ii) 炭素数1ないし6のアルキル(例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘ
キシル等)、ニトロ、炭素数1ないし6のアルキル
(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル等)で置換されていてもよい水酸基、
カルボキシル、アミノまたはハロゲン原子で置換
されていてもよい炭素数6ないし14のアリール基(例
えば、フェニル、ナフチル等)、iii) 炭素数7ないし
16のアラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル等
のフェニル−C1-6アルキル基、ナフチル−C1-6アルキ
ル基等)、iv) 炭素数1ないし7のアルカノイル基(例
えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、
イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、
ヘキサノイル等)またはv )炭素数3ないし6のシクロア
ルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシル等)、nは0から2の整
数を示す。〕で表わされる基などが好ましい。
【0025】R4としては、「置換されていてもよい水
酸基および水素原子」が好ましい。該「置換されていて
もよい水酸基」の置換基としては、置換されていてもよ
い有機カルボン酸由来のアシル基または置換されていて
もよいアミノ酸由来のアシル基などのアシル基が好まし
い。該「置換されていてもよい有機カルボン酸由来のア
シル基」および「置換されていてもよいアミノ酸由来の
アシル基」としては、R1ないしR4で示される「置換さ
れていてもよいアシル基」として説明した「置換されて
いてもよい有機カルボン酸由来のアシル基」および「置
換されていてもよいアミノ酸由来のアシル基」と同様の
もの等が用いられる。
【0026】なかでも、R4で示される「置換されてい
てもよい水酸基および水素原子」の「置換されていても
よい水酸基」としては、(1)炭素数6ないし14のア
リール(例、フェニル、ナフチルなど)ハロゲン原子
(塩素、臭素など)、カルボキシル、炭素原子以外
に酸素、硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ原子を1ない
し4個含む5または6員複素環基またはその縮合複素環
基(例、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オ
キサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、トリア
ゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピペラ
ジニル、キノリル、インドリル等、好ましくは、ピペラ
ジニルなど)で置換されていてもよい炭素数1ないし7
のアルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、プロピ
オニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレ
リル、ピバロイル、ヘキサノイル等)で置換されていて
もよい水酸基および水素原子または(2)α位のアミノ酸
が炭素数1ないし6のアルキル、炭素数2ないし7のア
ルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル等)、または炭素数8ないし17のアラル
キルオキシカルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル
等)を有していてもよいグリシルで置換されていてもよ
い水酸基および水素原子なども好ましい例としてあげら
れ、特に(1) 炭素数6ないし14のアリール(例、フ
ェニル、ナフチルなど)ハロゲン原子(塩素、臭素な
ど)、カルボキシル、炭素原子以外に酸素、硫黄、
窒素等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5ま
たは6員複素環基またはその縮合複素環基(例、チエニ
ル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イ
ソオキサゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラ
ゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピペラジニル、キノリ
ル、インドリル等、好ましくは、ピペラジニルなど)で
置換されていてもよい炭素数1ないし7のアルカノイル
基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチ
リル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロ
イル、ヘキサノイル等、好ましくは、炭素数1ないし3
のアルカノイル基など)や(2) α位のアミノ酸が炭素数
1ないし6のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)または炭
素数2ないし7のアルコキシカルボニル基(例、メトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル等)で置換されてい
てもよい天然型あるいは非天然型アミノ酸由来のアシル
基(例えば、グリシル等)などで置換されていてもよい
水酸基などが好適である。また、R4が水酸基および水
素原子である場合も好ましい例としてあげられる。
【0027】特に、後記の〔表1〕〜〔表4〕に示した
化合物において、R41が水酸基、炭素数1ないし7のア
ルカノイルオキシ基(好ましくは、炭素数1ないし3の
アルカノイルオキシ基)、または炭素数2ないし7のア
ルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル等)で置換されていてもよいグリシルオ
キシ基であり、R42が水素原子である化合物などが好ま
しい。Xとしては、水素原子またはS(O)nR6(R6
はi)ヒドロキシ、カルボキシル、炭素数1ない
し6のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)で置換され
ていてもよいカルバモイル基で置換されていてもよい炭
素数1ないし6のアルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等)、i
i) 炭素数1ないし6のアルキル(例えば、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル
等)、ニトロ、炭素数1ないし6のアルキル(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル等)で置換されていてもよい水酸基、カ
ルボキシル、アミノまたはハロゲン原子で置換され
ていてもよい炭素数6ないし14のアリール基(例え
ば、フェニル、ナフチル等)、iii) 炭素数7ないし1
6のアラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル等の
フェニル−C1-6アルキル基、ナフチル−C1-6アルキル
基等)、iv) 炭素数1ないし7のアルカノイル基(例え
ば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イ
ソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘ
キサノイル等)またはv )炭素数3ないし6のシクロアル
キル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル等)、nは0から2の整数
を示す)場合などが好ましく、特に水素原子などが好ま
しい。R1またはR4の組み合わせとしては、R1または
4が、(i)炭素数6ないし14のアリール、ハ
ロゲン原子、カルボキシル、炭素原子以外に酸素、
硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含
む5または6員複素環基またはその縮合複素環基で置換
されていてもよい炭素数1ないし7のアルカノイル基で
置換されていてもよい水酸基および水素原子、または
(ii)炭素数1ないし6のアルキルまたは炭素数2ない
し7のアルコキシカルボニルを有していてもよいアミノ
酸由来のアシル基で置換されていてもよい水酸基および
水素原子である場合などが好ましい。また、各置換基の
組み合わせとして、R1がオキソ基、R4が(1) 炭素
数6ないし14のアリール、ハロゲン原子、カルボ
キシル、炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ば
れるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環
基またはその縮合複素環基で置換されていてもよい炭素
数1ないし7のアルカノイルで置換されていてもよい水
酸基および水素原子または(2) α位のアミノ酸が炭素
数1ないし6のアルキル、炭素数2ないし7のアルコキ
シカルボニル、または炭素数8ないし17のアラルキル
オキシカルボニルを有していてもよいグリシルで置換さ
れていてもよい水酸基および水素原子、部分構造式
【化22】 が、式
【化23】 〔式中、R6は(i)ヒドロキシ、カルボキシルまたは
炭素数1ないし6のアルキル基で置換されていてもよ
いカルバモイルで置換されていてもよい炭素数1ないし
6のアルキル基、(ii)炭素数1ないし6のアルキル、
ニトロ、炭素数1ないし6のアルキルで置換されて
いてもよい水酸基、カルボキシル、アミノ、または
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6ないし
14のアリール基、(iii)炭素数7ないし16のア
ラルキル基、(iv)炭素数1ないし7のアルカノイル
基または(v)炭素数3ないし6のシクロアルキル基
を、nは0から2の整数を示す。〕で表される場合また
はR1が(1) α位のアミノ酸が炭素数1ないし7のアル
カノイルで置換されていてもよい水酸基および水素原子
または(2)炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル、
または炭素数8ないし17のアラルキルオキシカルボニ
ル基を有していてもよいグリシルで置換されていてもよ
い水酸基および水素原子、R4が水酸基および水素原
子、部分構造式
【化24】 が、式
【化25】 〔式中、R6およびnは前記と同意義を示す。〕で表わ
される場合などが挙げられる。上記式(I)で表される
化合物中、特に式
【化26】 で表される化合物TAN−2474A、または式
【化27】 で表される化合物TAN−2474Bなどが最も好まし
い化合物としてあげられる。また、本発明の化合物
(I)を注射剤として用いる場合、化合物(I)は水溶
性であることが好ましい。化合物(I)に水溶性を付与
する官能基としては、例えば、(1)アミノ基、(2)カル
ボキシル基、(3)グアニジノ基または(4)スルホ基等が
用いられる。具体的な化合物としては、例えば、R1
たはR4が(1)カルボキシル基で置換された炭素数1な
いし7のアルカノイル基、(2)天然型あるいは非天然型
アミノ酸由来のアシル基または(3)スルホ基等で置換さ
れた水酸基および水素原子(4)Xがカルボキシル基ま
たは、アミノ基で置換された炭素数6ないし14のアリ
ール基を有するメルカプト基である化合物などが用いら
れる。本発明の化合物(I)は不斉炭素を持つため、立
体異性体が存在しうるが、それらの各種異性体、および
それらの混合物も本発明に含まれる。本発明の化合物
(I)としては、前記した各記号の中から任意に選択し
た基を適当に組み合わせた全ての化合物が好ましく用い
られ、なかでも好ましい具体例を〔表1〕〜〔表4〕に
示す。
【0028】本発明で使用されるTAN−2474Aお
よび/またはBを生産する微生物としては、グリオクラ
ディウム属に属しTAN−2474Aおよび/またはB
を生産する微生物であればいずれでも良い。例えば、山
形県村山市の土壌より分離された糸状菌の一菌株FL−
66930株が使用し得る例として挙げられる。本菌株
は以下の性質を示す。 (I)培養的性質 (1)麦芽エキス寒天培地 生育は比較的速く、24℃、2週間後のコロニーの直径
は80mmであった。表面は平坦でビロード状の菌糸体
よりなり、外縁はほぼ規則正しく縁取られている。気生
菌糸の発達は良好であるが、分生子の形成は認められな
い。中央部は白色を呈し、中間部から周辺部にかけて淡
灰白色を呈する。裏面中央部は淡黄白色を呈し、中間部
から周辺部にかけて淡黄色を呈する。可溶性色素の生成
は認められない。 (2)バレイショ−ブドウ糖寒天培地 生育は比較的速く、24℃、2週間後のコロニーの直径
は80mmであった。表面は平坦で羊毛状の菌糸体より
なり、外縁は規則正しく縁取られている。気生菌糸の発
達は良好であるが、分生子の形成は認められない。中央
部は白色を呈し、中間部は淡灰黄色、周辺部は淡白色を
呈する。裏面中央部から中間部にかけて淡灰黄色を呈
し、周辺部は淡黄白色を呈する。可溶性色素の生成は認
められない。
【0029】(3)ツァペック寒天培地 生育は貧弱で、24℃、2週間後のコロニーの直径は2
0mmであった。表面は平坦な菌糸体よりなり、外縁は
やや不規則に縁取られている。気生菌糸の発達は貧弱で
あるが、分生子の形成が認められる。中央部から周辺部
にかけてほとんど透明の象牙色を呈する。裏面も同様に
中央部から周辺部にかけてほとんど透明の象牙色を呈す
る。可溶性色素の生成は認められない。 (4)オートミール寒天培地 生育は速く、24℃、2週間後のコロニーの直径は85
mmであった。表面はやや盛り上がった羊毛状から縄状
の菌糸体よりなり、外縁は規則正しく縁取られている。
気生菌糸の発達は良好であるが、分生子の形成は認めら
れない。中央部から周辺部にかけて淡灰白色を呈する。
裏面中央部から周辺部にかけて黄灰色を呈する。灰黒色
の可溶性色素の生成が認められる。 (5)生育pHおよび生育温度 バレイショ−ブドウ糖寒天培地を用いたとき、pH3〜
pH12のいずれでも生育し、生育温度範囲は約8℃〜
31℃で、約20℃〜28℃が至適温度である。
【0030】(II)形態的特徴 気生菌糸:無色で隔壁を有する。表面は滑面。分枝を繰
り返す。 分生子柄:無色で気生菌糸上に直立して形成される。菌
糸から単生し、2〜3回分枝する。大きさは、28.3
〜56.6×2.4〜3.3μm。 フィアライド:無色で表面は滑面。2〜5本が密生す
る。円筒形、先細。大きさは、10.3〜22.6×2.
0〜2.8μm。 分生子:フィアロ型分生子。一細胞。亜球形または楕円
形。無色で表面は滑面。フィアライドの先端に粘塊状に
集合する。大きさは、3.0〜4.7(6.6)×2.8〜
3.8μm。 以上の諸性質を、D.Malloch 著「Moulds:their Isolat
ion, Cultivation andIdentification」(1981. Univer
sity of Toronto Press)記載の同定検索表と照合する
と、本菌の胞子は1細胞からなり、分生子柄は単生、先
端は分枝し、先細のフィアライドを生じ、胞子はフィア
ライドの先端で粘塊状となることから、グリオクラディ
ウム属(Gliocladium)に属することが明らかである。
つぎに、C.V.Subramanian ら著「Hyphomycetes」(197
1. Indian Council of Agricultural Research New Del
hi)および K.H.Domsch ら著 「Compendium of Soil Fu
ngi」(1980.IHW-Verlag)記載の Gliocladium 属に含
まれる種の諸性質と照合したが、本菌はいずれの菌種記
載とも一致しないため新種の可能性があり、FL-66930株
をグリオクラディウム エスピー(Gliocladium sp.)F
L−66930と称する。本菌株は平成8年10月16
日に財団法人発酵研究所(IFO)に受託番号IFO−
32877として、また平成8年10月21日に通商産
業省工業技術院生命工学工業技術研究所(NIBH)
に、受託番号FERM BP−5717としてそれぞれ
寄託されている。
【0031】本発明の化合物TAN−2474Aおよび
/またはBは、この菌株に限らず、遺伝子操作技術を含
め、自体公知の方法により、それから誘導される本化合
物の生産能を有する変異株をはじめ、当該生産能を有す
る微生物を培地中で培養し、本化合物を培地中に生成蓄
積せしめ、それを採取することにより製造できる。本発
明の化合物TAN−2474Aおよび/またはB生産菌
の培養に用いる培地は、該菌が利用し得る栄養源を含む
ものなら液状でも固体状でもよいが、大量に処理すると
きに液体培地を用いるのがより適当である。培地には、
当該化合物生産菌が同化し得る炭素源、窒素源、無機物
質、微量栄養源を適宜配合する。炭素源としては、例え
ば、グルコース、乳糖、ショ糖、麦芽糖、デキストリ
ン、澱粉、グリセリン、マンニトール、ソルビトール、
油脂類(綿実油、大豆油、ラード油、チキン油など)、
n-パラフィンなどが、窒素源としては、例えば、肉エキ
ス、酵母エキス、乾燥酵母、大豆粉、コーン・スティー
プ・リカー、ペプトン、生大豆粉、綿実粉、トマトペー
スト、ピーナッツミール、廃糖蜜、尿素、アンモニア塩
類(硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモ
ニウム、酢酸アンモニウムなど)などが用いられる。さ
らに、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ
ムなどを含む塩類、鉄、マンガン、亜鉛、コバルト、ニ
ッケルなどの金属塩類、りん酸、ほう酸、硫酸などの塩
類や酢酸、プロピオン酸などの有機酸の塩類を適宜用い
てもよい。その他、アミノ酸(グリシン、グルタミン
酸、アスパラギン酸、アラニン、リシン、メチオニン、
プロリンなど)、ペプチド(ジペプチド、トリペプチド
など)、ビタミン類(B1、B2、ニコチン酸、B12、Cな
ど)、核酸類(プリン、ピリミジン、その誘導体など)
などを含有させてもよい。もちろん、培地中のpHを調整
する目的で無機または有機の酸またはアルカリ類、緩衝
剤などを加え、あるいは消泡の目的で油脂類、界面活性
剤などの適量を添加して差し支えない。
【0032】培養の手段は静置培養、振とう培養あるい
は通気撹拌培養法等の手段を用いても良い。大量の処理
には、いわゆる深部通気撹拌培養によるものが望まし
い。培養の条件は培地の状態、組成、菌株の種類、培養
の手段によって異なるが、通常、約12℃〜44℃の温
度、初発pH約5〜9付近を選択するのがよい。とりわ
け培養中期の温度は約14℃〜30℃が、初発pHは約
6〜8の条件が望ましい。培養時間も前記の諸条件によ
り一定しないが、諸生理活性物質濃度が最大となるまで
培養するのが望ましい。これに要する時間は、液体培地
を用いる振とう培養または通気撹拌培養の場合、通常約
1〜14日間である。培養液から目的とする化合物TA
N−2474Aおよび/またはBを採取する方法を以下
に述べる。該化合物は脂溶性であるので、この性質を利
用する一般手段を採用すればよい。まず、培養液または
培養濾過液を水と混和しない有機溶媒、例えばジクロロ
メタン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル等のエス
テル類、メチルイソブチルケトン等のケトン類あるいは
イソブタノール等のアルコール類などを加え、TAN−
2474Aおよび/またはBを抽出する。得られた有機
溶媒層を水で洗浄後、濃縮するとTAN−2474Aお
よび/またはBを含有する粗物質が得られる。粗物質を
さらに精製し、純粋なTAN−2474Aおよび/また
はBを得るには周知の種々のクロマトグラフィー法が有
利に用いられる。担体としては、例えば、活性炭、シリ
カゲル、微結晶セルロース、吸着性樹脂など化合物の吸
着性の差を利用するもの、または分子ふるい性樹脂など
化合物の分子量の差を利用するもの等が有利に用いられ
る。これら担体から目的とする化合物を溶出するために
は、担体の種類、性質によって組み合わせが異なるが、
適当な有機溶媒(例、ジクロロメタン、クロロホルム等
のハロゲン化炭化水素類、ヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、トルエン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル等のエ
ステル類、アセトン等のケトン類、メタノール、エタノ
ール、イソブタノール等のアルコール類、アセトニトリ
ル等のニトリル類など)、有機酸(例、酢酸、ギ酸
等)、水溶液〔例えば、水、アルカリ(例、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム等)含有
水溶液、酸(例、塩酸、酢酸、ギ酸、りん酸、トリフル
オロ酢酸(TFA)等)含有水溶液、塩類含有水溶液
(例、食塩水、酢酸緩衝液、りん酸緩衝液等)など〕の
単独あるいは適宜の割合の混合溶媒が用いられる。
【0033】さらに詳しくは、担体として、例えば、ク
ロマト用活性炭(武田薬品工業社製)、キーゼルゲル6
0(メルク社製、ドイツ)、微結晶セルロース〔例、ア
ビセル(旭化成社製)、フナセル(フナコシ株式会社
製)等〕、吸着性樹脂〔例、ダイヤイオンHP−20ま
たはSP−207(三菱化学社製)、アンバーライトX
AD−IまたはII(ローム・アンド・ハース社製、米
国)等〕、分子ふるい性樹脂〔例、セファデックスLH
−20(ファルマシア社製,スウェーデン)等〕などが
有利に用いられる。さらに、化合物を精製する場合に、
分取用高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法も有
利に用いられる。この方法を適用する場合、担体として
は、例えば、オクタデシルシラン(ODS)系、ポリマ
ー系およびシリカゲル系のものが有利に用いられる。例
えば、ODSの場合、YMCゲル(ワイエムシイ社製)
あるいはTSKゲル(東ソー社製)などが、ポリマー系
の場合、ポリマーにオクタデシル基を導入したODP
(旭化成社製)あるいはポリマーにポリアミンを導入し
たNH(旭化成社製)などが用いられ、移動相として
は、例えば、メタノールあるいはアセトニトリルと水あ
るいは酸または塩類含有水溶液の混合溶液が有利に用い
られる。TAN−2474Bは酸性物質なので、自体公
知の方法により、例えば、アルカリ金属(例、ナトリウ
ム、カリウム等)との塩、アルカリ土類金属(例、カル
シウム、マグネシウム等)との塩などの塩基塩としても
得ることができる。
【0034】後述する実施例2で得られたTAN−24
74AおよびBは、物理化学的データおよびNMRスペ
クトルの詳細な検討、さらに誘導体のX線結晶解析、お
よび新モッシャー法(柿澤(H. Kakisawa)ら、ジャー
ナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイティー(Jou
rnal of American Chemical Society)、113巻、40
92頁、1991年)により、絶対立体配置も含め下記
構造式と決定した。 TAN−2474A
【化28】
【0035】TAN−2474B
【化29】
【0036】次に、本発明の化合物(I)またはその塩
(以下、本発明化合物と略記する場合がある)の製造法
について述べる。反応に際して、原料の反応に関与して
はならない官能基の保護、ならびにその保護基の脱離な
どは、自体公知の手段から適宜選択しうる。反応温度
は、反応が進行する限り特に限定されないが、通常約−
70℃ないし150℃、好ましくは約−30℃ないし8
0℃で行われる。反応時間は、用いられる原料,塩基,
反応温度,溶媒の種類により異なるが、通常数十分から
数十時間反応させる。式(I)においてR1またはR4
置換された水酸基(例えば、置換されていてもよい炭化
水素基で置換された水酸基)および水素原子である化合
物は、例えば、式(I)においてR1またはR4が水酸基
および水素原子である化合物を、塩基の存在下、脱離基
を有する化合物と反応させることにより製造することが
できる。脱離基を有する化合物とは、化学反応によって
容易に置換される官能基を有する化合物を表し、具体的
にはハロゲン化物(例、よう化メチル、よう化エチル、
よう化プロピル、よう化イソプロピル、よう化ブチル、
よう化ペンチル、臭化アリル、臭化ベンジル等)、スル
ホン酸エステル類(例、メタンスルホン酸メチル、p-ト
ルエンスルホン酸メチル、p-トルエンスルホン酸エチ
ル、ベンゼンスルホン酸メチル、トリフルオロメタンス
ルホン酸メチル、トリフルオロメタンスルホン酸エチル
等)、硫酸エステル類(例、ジメチル硫酸、ジエチル硫
酸等)などが用いられる。
【0037】塩基としては、例えば、水素化アルカリ金
属(例、水素化ナトリウム、水素化カリウム等)、水素
化アルカリ土類金属(例、水素化カルシウム等)、アル
カリ金属の水酸化物(例、水酸化ナトリウム,水酸化カ
リウム等)、アルカリ金属の炭酸塩(例、炭酸ナトリウ
ム,炭酸カリウム)、アルカリ金属の炭酸水素塩(例、
炭酸水素ナトリウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物
(例、水酸化カルシウム等)などの無機塩基、例えば、
3級アミン(例、トリメチルアミン、トリエチルアミン
(TEA)、トリプロピルアミン、N-メチルピペリジ
ン、N-メチルピロリジン、シクロヘキシルジメチルアミ
ン、N-メチルモルホリン等)、2級アミン(例、ジ-n-
ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジシクロヘキシル
アミン等)、芳香族塩基(例、ピリジン、4-ジメチルア
ミノピリジン、ルチジン、コリジン等)、アルキルリチ
ウム(例、メチルリチウム、ブチルリチウム等)、アル
カリ金属のアルコキシド(例、ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシド等)などの有機塩基が用いられ
る。本反応は通常、反応に悪影響を与えない溶媒中で行
われる。該溶媒としては、例えば、アミド類(例、ホル
ムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-
ジメチルアセアミド、N-メチルピロリドン等)、スルホ
キシド類(例、ジメチルスルホキシド等)、芳香族炭化
水素類(例、ベンゼン、トルエン等)、芳香族塩基類
(例、ピリジン等)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロ
ロホルム,ジクロロメタン等)、エーテル類(例、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等)、ニトリル類(例、アセトニト
リル、プロピオニトリル等)、エステル類(例、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、ギ酸エチル等)など、あるいはこれ
らの適宜の割合の混合物などが用いられる。
【0038】式(I)においてR2およびR3が置換され
た水酸基(例えば、置換されていてもよい炭化水素基で
置換された水酸基)である化合物は、例えば、式(I)
においてR2およびR3が水酸基である化合物を、前述と
同様に塩基の存在下、脱離基を有する化合物と反応させ
るか、もしくは原料化合物をジアゾアルカン(例、ジア
ゾメタン、フェニルジアゾメタン、ジフェニルジアゾメ
タン等)と反応させることにより製造することができ
る。式(I)においてR2またはR3が置換されていても
よいアシル基で置換された水酸基、あるいはR1または
4が水素原子と置換されていてもよいアシル基で置換
された水酸基である化合物、そのエステルまたは塩は、
例えば、式(I)においてR2またはR3が水酸基、ある
いはR1またはR4が水素原子と水酸基である化合物を、
アシル化反応に付すことにより製造することができる。
反応に際して、原料の反応に関与してはならない官能基
の保護、ならびにその保護基の脱離などは、自体公知の
手段から適宜選択しうる。水酸基のアシル化は、溶媒中
で原料化合物とアシル化剤、例えば、有機酸(例、有機
カルボン酸等)あるいはその反応性誘導体を反応させる
ことにより行なうことができる。有機酸の反応性誘導体
としては、例えば、酸ハライド、酸無水物、混合酸無水
物、活性エステルなどが用いられ、このような反応性誘
導体を具体的に述べると次の通りである。 1) 酸ハライド ここで酸ハライドとしては,例えば酸クロリド、酸ブロ
ミドなどが用いられる。 2) 酸無水物,混合酸無水物 ここで酸無水物としては、例えば脂肪族カルボン酸
(例、酢酸、吉草酸、ヘキサン酸等)からなる混合酸無
水物、芳香族カルボン酸(例、安息香酸等)からなる混
合酸無水物、対称型酸無水物などが用いられる。 3) 活性エステル ここで活性エステルとしては、例えば、メチルエステ
ル、エチルエステル、メトキシメチルエステル、プロパ
ルギルエステル、4-ニトロフェニルエステル、2,4-ジニ
トロフェニルエステル、トリクロロフェニルエステル、
ペンタクロロフェニルエステル、メシルフェニルエステ
ルなどのエステルの他、1-ヒドロキシ-1H-2-ピリドン、
N-ヒドロキシコハク酸イミド、N-ヒドロキシフタールイ
ミド、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)等とのエ
ステルが用いられる。
【0039】有機カルボン酸と直接反応させる場合に
は、例えば、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド(D
CC)、塩酸 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カ
ルボジイミド(WSC)、N,N'-ジイソプロピルカルボジイ
ミド(DIC)などの縮合剤が用いられる。これらの縮合
剤は、上述の活性エステル、例えば1-ヒドロキシ-1H-2-
ピリドン、N-ヒドロキシコハク酸イミド、N-ヒドロキシ
フタールイミド、1-ハイドロキシベンゾトリアゾール(H
OBT)などとのエステル合成に用いてもよい。本反応にお
いて塩基の存在下実施される場合がある。用いられる塩
基は、前記したものと同様のものが用いられる。本反応
は通常、反応に悪影響を与えない溶媒中で行われる。該
溶媒としては、前記と同様のものが用いられる。
【0040】式(I)においてR2またはR3がスルホ基
で置換された水酸基、あるいはR1またはR4が水素原子
とスルホ基で置換された水酸基である化合物は、例え
ば、式(I)においてR2またはR3が水酸基、あるいは
1またはR4が水素原子と水酸基である化合物を、濃硫
酸、ピロ硫酸塩(例、ピロ硫酸カリウム等)、クロルス
ルホン酸等と反応させることにより製造することができ
る。本反応は通常、反応に悪影響を与えない溶媒中で行
われる。該溶媒としては、前記と同様のものが用いられ
る。本反応において塩基の存在下実施される場合があ
る。用いられる塩基としては、前記と同様のものが用い
られる。
【0041】式(I)においてR1が水酸基および水素
である化合物は、例えば、式(I)においてR1がオキ
ソ基である化合物を、還元反応に付すことにより製造す
ることができる。還元反応は、還元剤を用いて好適に実
施される。還元剤としては、例えば金属水素化合物
(例、水素化リチウムアルミニウム、水素化ほう素ナト
リウム、シアノ水素化ほう素ナトリウム、ジボラン等)
等が用いられる。本反応は酸の存在下で実施してもよ
い。用いられる酸としては、例えば、鉱酸(例、塩酸、
硫酸等)、ルイス酸(例、塩化アルミニウム、三フッ素
化ほう素、四塩化チタン等)等の無機酸や、例えば、酢
酸、プロピオン酸、TFA等)等の有機酸が挙げられ
る。反応は通常、反応に悪影響を与えない溶媒中で行わ
れる。該溶媒としては、前記と同様のものが用いられ
る。
【0042】式(I)においてR1、R2、R3またはR4
が置換されたヒドロキシイミノ基(例えば、置換されて
いてもよい炭化水素基で置換されたヒドロキシイミノ
基)である化合物は、例えば、式(I)においてR1
2、R3またはR4がオキソ基である化合物と、置換さ
れたヒドロキシアミン(例えば、置換されていてもよい
炭化水素基で置換されたヒドロキシアミン(例、ヒドロ
キシアミン、O-メチルヒドロキシアミン、O-ベンジルヒ
ドロキシアミン等)またはその塩を反応させることによ
り製造することができる。反応は通常、反応に悪影響を
与えない溶媒中で行われる。該溶媒としては、前記と同
様のものが用いられる。本反応において塩基の存在下実
施される場合があり,用いられる塩基としては、前記と
同様のものが用いられる。
【0043】式(I)においてR4がオキソ基である化
合物は、例えば、式(I)においてR4が水酸基および
水素である化合物を、酸化反応に付すことにより製造す
ることができる。酸化反応で用いられる酸化剤として
は、例えば、セレン誘導体(例、酸化セレン等)、過酸
類(例、過酢酸、過ギ酸、過安息香酸、m-クロロ過安息
香酸等)、過酸エステル類(例、過安息香酸 tert-ブチ
ル、m-クロロ過安息香酸 tert-ブチル等)、クロム酸類
(例、無水クロム酸、クロム酸硫酸、クロム酸酢酸
等)、クロム酸塩類(例、クロム酸カリウム、クロム酸
ナトリウム、クロム酸ピリジニウム、クロロクロム酸ピ
リジニウム等)、重クロム酸塩類(例、重クロム酸カリ
ウム、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸ピリジニウム
等)、過マンガン酸塩類(例、過マンガン酸カリウム、
過マンガン酸ナトリウム等)、過ハロ酸類(例、過よう
素酸、過臭素酸、過塩素酸等)、過ハロ酸塩類(例、過
よう素酸ナトリウム、過臭素酸カリウム、過塩素酸ナト
リウム等)、過酸化物(例、過酸化水素、ブチルヒドロ
ペルオキシド等)、酸化金属(例、酸化銀、酸化水銀
等)などが挙げられる。本反応は通常溶媒中で行われ
る。該溶媒としては、前記と同様のものが用いられる。
【0044】式(I)においてR2およびR3が水酸基で
ある化合物は、例えば、式(I)においてR2およびR3
がオキソ基である化合物を、還元反応に付すことにより
製造することができる。還元反応は、例えば、1) パラ
ジウム触媒(例、パラジウム/硫酸バリウム、パラジウ
ム活性炭素、パラジウム黒等)、白金触媒(例、酸化白
金、白金黒等)またはロジウム触媒等を用いた接触水素
添加還元、2) 金属水素化合物(例、水素化リチウムア
ルミニウム、水素化ほう素ナトリウム、シアノ水素化ほ
う素ナトリウム、ジボラン等)等を用いる還元により好
適に実施される。本反応は酸の存在下で実施してもよ
い。用いられる酸としては、前記と同様のものが用いら
れる。反応は通常、反応に悪影響を与えない溶媒中で行
われる。該溶媒としては、前記と同様のものが用いられ
る。
【0045】式(I)においてXが置換されたメルカプ
ト基である化合物は、例えば、式(I)においてXが水
素原子である化合物を、各種チオール化合物と反応させ
ることにより製造することができる。本反応は通常、反
応に悪影響を与えない溶媒中で行われる。該溶媒として
は、前記と同様のものが用いられる。本反応において塩
基の存在下実施される場合がある。用いられる塩基とし
ては、前記と同様のものが用いられる。式(I)におい
て、nが1または2である化合物またはその塩は、例え
ば、式(I)においてnが0である化合物またはその塩
を酸化することにより製造することができる。この酸化
反応は酸化剤を用いて好適に実施される。該酸化剤とし
ては、上記酸化反応と同様のものが用いられる。本反応
は通常、反応に悪影響を与えない溶媒中で行われる。該
溶媒としては、上記酸化反応と同様のものが用いられ
る。式(I)においてR2またはR3が「置換されていて
もよい炭素数1ないし6のアルコキシ−カルボニル
基」、あるいは、R1またはR4が「水素原子と置換され
ていてもよい炭素数1ないし6のアルコキシ−カルボニ
ル基で置換された水酸基」である化合物、またはその塩
は、例えば、式
【化30】 〔式中、R8およびR9のいずれか一方がハロゲン原子
を、他方が水素原子、アルキル基、またはトリハロゲノ
アルキル基を示す。〕で表される基を含むカーボネート
ハライド、または酸無水物との反応により製造すること
ができる。本反応は通常、反応に悪影響を与えない溶媒
中で行われる。該溶媒としては、前記と同様のものが用
いられる。本反応において塩基の存在下実施される場合
がある。用いられる塩基としては、前記と同様のものが
用いられる。式(I)においてR2またはR3が置換され
ていてもよいカルバモイル基、あるいは、R1またはR4
が水素原子と置換されていてもよいカルバモイル基で置
換された水酸基である化合物、またはその塩は、例え
ば、前述のカーボネートを導入後、該基に、例えば式
【化31】 〔式中、R10およびR11は同一または異なって水素原
子、置換されていてもよいアルキル基または置換されて
いてもよいシクロアルキル基を示し、R10とR11は隣接
する窒素原子と共に置換されていてもよい含窒素複素環
基を形成し、該複素環基は置換基を有していてもよ
い。〕で表されるアミン類を反応させることにより製造
することができる。本反応は通常、反応に悪影響を与え
ない溶媒中で行われる。該溶媒としては、前記と同様の
ものが用いられる。本反応において塩基の存在下実施さ
れる場合がある。用いられる塩基としては、前記と同様
のものが用いられる。上述の製造法によって得られる本
発明の化合物(I)は、塩として用いてもよく、好まし
くは薬理学的に許容される塩が用いられる。このような
塩と しては、化合物(I)が酸性基(例、カルボキシ
ル基、スルホ基(−SO3 H)、フェノール性水酸基
等)を有する場合、例えば、アルカリ金属(例、 ナト
リウム、カリウム等)との塩、アルカリ土類金属(例、
カルシウム、マ グネシウム等)との塩などの塩基塩が
用いられる。化合物(I)が塩基性基 (例、アミノ
基、グアニジノ基等)を有する場合、例えば、無機酸
(例、塩 酸、硫酸、りん酸等)との塩あるいは有機酸
(例、酢酸、プロピオン酸、く えん酸、酒石酸、リン
ゴ酸、シュウ酸、メタンスルホン酸等)との塩などの
酸付加塩が用いられる。
【0046】後述の実施例によって得られた化合物の構
造式を下記に示す。
【化32】
【表1】
【表2】
【化33】
【表3】
【化34】
【表4】
【化35】
【0047】本発明化合物は、C5a拮抗作用を有して
おり、C5aが引き起こす炎症に起因する疾患あるいは
症候群(例、敗血症、成人呼吸窮迫症候群、喘息、粥状
動脈硬化症、心筋梗塞、脳梗塞、乾癬、および虚血や外
傷、火傷、外科侵襲などに起因する白血球活性化による
重要臓器損傷(例、肺炎、腎炎、肝炎、膵炎など))の
治療・予防剤などの医薬として有用である。本発明化合
物は、毒性も低く、ヒトまたは哺乳動物(例、ラット、
マウス、モルモット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、サルな
ど)に対し、安全に用いられる。本発明化合物を、例え
ばヒトに投与する場合は、それ自体あるいは適宜の薬理
学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤と混合し、医薬
組成物として経口的または非経口的に安全に投与するこ
とができる。上記医薬組成物として、経口剤としては、
例えば、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤等が用いら
れ、非経口剤としては、例えば、注射剤、点滴剤、外用
剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤等)、坐剤(例、直腸
坐剤、膣坐剤等)等が用いられる。これらの製剤は、製
剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法に
より製造することができる。経口剤は、本発明化合物
に、例えば、賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプン、マン
ニトールなど)、崩壊剤(例、炭酸カルシウム、カルボ
キシメチルセルロースカルシウムなど)、結合剤(例、
α化デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロ
ース、ポリビニールピロリドン、ヒドロキシプロピルセ
ルロースなど)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン
酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000な
ど)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味
のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体
公知の方法でコーティングすることにより製造される。
コーティング剤としては、例えば、エチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ポリオキシエチレングリ
コール、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースフタレートおよびオイドラギ
ット(ローム社製、ドイツ、メタアクリル酸・アクリル
酸共重合物)などが用いられる。
【0048】注射剤は、本発明化合物を分散剤(例、ツ
イーン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、
HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリ
コール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナト
リウムなど)、保存剤(例、メチルパラベン、プロピル
パラベン、ベンジルアルコール、クロロブタノールな
ど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、グリセリン、ソ
ルビトール、ブドウ糖など)などと共に水性注射剤とし
て、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油な
どの植物油、プロピレングリコールなどに溶解、懸濁あ
るいは乳化して油性注射剤として成形することにより製
造することができる。外用剤は、本発明化合物を固状、
半固状または液状の組成物とすることにより製造され
る。例えば、上記固状の組成物は、本発明化合物をその
まま、あるいは賦形剤(例、ラクトース、マンニトー
ル、デンプン、微結晶セルロース、白糖など)、増粘剤
(例、天然ガム類、セルロース誘導体、アクリル酸重合
体など)などを添加、混合して粉状とすることにより製
造される。上記液状の組成物は、注射剤の場合とほとん
ど同様で、油性あるいは水性懸濁剤とすることにより製
造される。半固状の組成物は、水性または油性のゲル
剤、あるいは軟骨状のものがよい。また、これらの組成
物は、いずれもpH調節剤(例、炭酸、りん酸、くえん
酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)、防腐剤(例、パラ
オキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、塩化ベ
ンザルコニウムなど)などを含んでいてもよい。
【0049】坐剤は、本発明化合物を油性または水性の
固状、半固状あるいは液状の組成物とすることにより製
造される。該組成物に用いる油性基剤としては、例え
ば、高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプ
ゾル類(ダイナマイトノーベル社製)など〕、中級脂肪
酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製)
など〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油
など)などが挙げられる。水性基剤としては、例えばポ
リエチレングリコール類、プロピレングリコールなどが
挙げられる。また、水性ゲル基剤としては、例えば、天
然ガム類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリ
ル酸重合体などが挙げられる。本発明化合物を、ヒトに
用いる場合の投与量は対象疾患の種類、程度、患者の年
齢などで変動し得るが、例えば、喘息患者に経口的に投
与する場合、通常有効成分として、1日成人(体重50
Kg)1人当たり約2mg〜1g、好ましくは約10m
g〜500mgが用いられることが好ましい。これらの
製剤は、1日1〜3回に分けて投与することができる。
本発明化合物を、注射剤として非経口的に皮下、静脈内
または筋肉内に投与する場合、その投与量は1日成人1
人当たり約1mg〜200mg、好ましくは約2mg〜
100mgである。
【0050】
【発明の実施の形態】以下に実施例をあげて本発明を更
に詳しく説明する。なお、パーセント(%)は、特に断
りの無い限り、重量/容量パーセントを示す。また、溶
媒の混合比率は、特に断りの無い限り、容量比を示す。
NMRスペクトルは、ブルカーDPX−300型スペク
トルメーター(1H NMR; 300 MHz, 13C NMR ; 75 MHz)
を用いて測定した。内部基準としてテトラメチルシラン
を用い、全δ値をppmで示した。また、本明細書中の記
号は次のような意味を有する。s:シングレット,d:ダ
ブレット、t:トリプレット、dd:ダブルダブレット、d
t:ダブルトリプレット、dq:ダブルカルテット,m:マ
ルチプレット,br:幅広い、Q:4級炭素、CH:メチ
ン、CH2:メチレン、CH3:メチル
【0051】
【実施例】
実施例1 TAN−2474AおよびB生産株の培養 4℃で一週間保存したTAN−2474産生株(グリオ
クラディウム エスピー FL-66930株)の種培養液の2
mlを、直径9mmのテフロンボールが3個入っている
200ml容三角フラスコ内のグルコース2%、マルト
ース3%、生大豆粉1.5%、コーン・スティーブ・リ
カー1%、ペプトン0.5%、酵母エキス0.3%、N
aCl 0.3%を含む40mlの種培地(pH6.
0)に接種し、28℃、72時間回転振とう機上で培養
した。この培養液の2mlを200ml容三角フラスコ
内のデキストリン4%、グルコース1%、生大豆粉0.
5%、麦芽エキス0.5%、ペプトン0.5%、酵母エ
キス0.5%、FeSO4・7H2O 0.05%、Mg
SO4・7H2O 0.05%、MnSO4・4H2O 0.
05%、KH2PO4 0.1%を含む40mlの主培地
(pH7.5)に移植し、28℃、12日間回転振とう
機上で培養し、培養液を得た。
【0052】実施例2 TAN−2474A(化合物1)およびTAN−247
4B(化合物2)の単離実施例1で得られた培養液
(3.4リットル)のpHを7.0に調整後、酢酸エチ
ル(3.4リットル)で抽出し、濾過補助剤(ハイフロ
スーパーセル、ジョンズ・マンビル・プロダクト社製、
米国)を用いて濾過した。得られた有機層をN/100
塩酸および2%炭酸水素ナトリウム水(各1.7リット
ル)、水(2x1.2リットル)で順次洗浄した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固し油状物
(6.4g)を得た。得られた油状物をシリカゲル(キ
ーゼルゲル60、100g)のカラムクロマトグラフィ
ーに付し、ヘキサン/酢酸エチル〔9:1(800m
l)、4:1(800ml)〕で洗浄後、ヘキサン/酢
酸エチル(2:1、6x200ml、フラクション1−
6)で溶出分画した。フラクション4および5を濃縮乾
固してTAN−2474Aを含有する粉末(700m
g)、フラクション6を濃縮乾固してTAN−2474
Bを含有する粉末(125mg)を得た。TAN−24
74Aを含有する粉末を分取HPLC〔カラム;YMC-Pa
ck SH-363-15, ODS(ワイエムシイ社製)、移動相;5
7%(v/v)アセトニトリル/0.01Mりん酸緩衝液
(pH3.0)、流速;20ml/分〕に付し、溶出容
量425−565mlの画分を集め、減圧下アセトニト
リルを留去し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固して、TA
N−2474A(化合物1、547mg)を黄色粉末と
して得た。TAN−2474Bを含有する粉末を分取H
PLC〔カラム;YMC-Pack SH-363-15, ODS(ワイエム
シイ社製)、移動相;50%(v/v)アセトニトリル/
0.01Mりん酸緩衝液(pH3.0)、流速;20m
l/分〕に付し、溶出容量500−580mlの画分を
集め、減圧下アセトニトリルを留去し、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、濃縮乾固して、TAN−2474B(化合物2、4
6mg)を得た。
【0053】〔TAN−2474A〕 1)外観:黄色粉末 2)比旋光度:〔α〕D+38゜(c 0.84,エタノー
ル,24℃) 3)分子量:EI−マススペクトル;m/z 472(M+) 4)分子式:C28H40O6 5)元素分析値:(%) 計算値;C,71.16 ; H,8.53 実測値;C,70.92 ; H,8.64 6)UVスペクトル:アセトニトリル中 極大値(ε);258 nm (10900), 318 nm(肩、1600), 40
0 nm (1200) 7)IRスペクトル:KBr 錠剤中,主な吸収を示す(波
数,cm-1)。〔図1〕 3465, 2975, 2940, 1715, 1675, 1650, 1605, 1215, 10
70 8)13C NMR スペクトル:75 Mz, 重クロロホルム中,
δppm 〔図2〕 212.9(Q), 186.4(Q), 180.9(Q), 153.3(Q), 145.3(Q),
133.7(CH), 119.0(Q), 79.5(CH), 78.4(Q), 76.8(Q), 7
4.8(CH), 47.0(CH), 44.9(CH), 43.2(CH), 41.9(CH2),
41.4(Q), 36.6(CH2), 29.8(CH2), 26.8(CH3), 26.0(C
H2), 25.9(CH2), 24.5(CH3), 21.8(CH3), 17.6(CH2), 1
5.9(CH3), 15.1(CH3), 12.7(CH3), 11.7(CH3)
【0054】9)呈色反応:陽性;リンモリブデン酸、
濃硫酸 陰性;ドラーゲンドルフ、坂口試薬、ニンヒドリン 10)高速液体クロマトグラフィー(HPLC): カラム;YMC-Pack A-312, ODS, 6.0 x 150 mm(ワイエ
ムシイ社製) 移動相;50%(v/v)アセトニトリル/0.05%トリフ
ルオロ酢酸水 流 速;2.0ml/分 検出法;UV 214nm 保持時間;10.2分 11)薄層クロマトグラフィー(TLC): 担体;シリカゲル60F254(メルク社製,ドイツ) 展開溶媒;酢酸エチル/ヘキサン(1:1) Rf値;0.61
【0055】〔TAN−2474B〕 1)分子量:EI−マススペクトル;m/z 474(M+) 2)分子式:C28H42O6 3)元素分析値:(%)(水分0.5モルとして計算) 計算値;C,69.54 ; H,8.96 実測値;C,69.24 ; H,8.71 4)UVスペクトル:アセトニトリル中 極大値(ε);294 nm (3300) 5)IRスペクトル:KBr 錠剤中,主な吸収を示す(波
数,cm-1)。 3440, 2965, 2935, 1700, 1450, 1385, 1070, 1030 6)13C NMR スペクトル:75 Mz, 重クロロホルム中,
δppm 216.0(Q), 146.3(Q), 141.5(Q), 136.6(Q), 121.9(Q),
108.8(Q), 104.5(CH), 79.7(CH), 76.7(Q), 75.6(Q), 7
5.1(CH), 46.3(CH), 45.5(CH), 43.3(CH), 42.0(CH2),
41.3(Q), 37.4(CH2), 29.9(CH2), 26.5(CH3), 26.2(C
H2), 25.5(CH2), 24.5(CH3), 21.9(CH3), 18.4(CH2), 1
7.3(CH3), 16.2(CH3), 12.7(CH3), 11.6(CH3) 7)高速液体クロマトグラフィー(HPLC): カラム;YMC-Pack A-312, ODS, 6.0 x 150 mm(ワイエ
ムシイ社製) 移動相;50%(v/v)アセトニトリル/0.05%トリフ
ルオロ酢酸水 流 速;2.0ml/分 検出法;UV 214nm 保持時間;6.3分
【0056】実施例3 化合物1(5.0mg)をピリジン(0.5ml)に溶
解後、無水酢酸(0.5ml)を加え室温で2時間静置
した。反応液を濃縮後、酢酸エチル(30ml)で希釈
し、N/50塩酸および水で順次洗浄した。有機層を無
水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮乾固して黄色油状残渣を
得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(5.0ml)に付し、ヘキサン(20ml)およびヘ
キサン/酢酸エチル(90:10,15ml)で洗浄
後、ヘキサン/酢酸エチル(80:20,6x5.0m
l,フラクション1−6)で溶出分画した。フラクショ
ン3、4を濃縮乾固して化合物3(5.0mg)を黄色
粉末として得た。(収率92%)1 H NMR (CDCl3) ;0.68 (3H, s), 0.89 (3H, t, J= 7.4
Hz), 1.10 (3H, d, J =6.9 Hz), 1.13 (3H, s), 1.17
(3H, s), 1.19 (3H, s), 1.27 (1H, m), 1.32 (3H, d,
J = 7.2 Hz), 1.41 (4H, m), 1.59 (1H, m), 1.84 (3H,
m), 1.97 (1H, m), 2.04 (3H, s), 2.26 (1H, dt, J =
13.9, 2.6 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 19.8, 8.0 Hz),
2.63 (1H, d, J = 19.8 Hz), 2.70 (1H, m), 3.32 (1H,
dd, J = 11.6, 4.1 Hz), 4.12 (1H,dq, J = 1.2, 7.2
Hz), 4.78 (1H, d, J = 10.2 Hz), 6.51 (1H, d, J =
1.2 Hz)
【0057】実施例4 N−(tert-ブトキシカルボニル)グリシン(6.7m
g、ペプチド研究所製)をジクロロメタン(1.0m
l)に溶解し、WSC(7.3mg)、4-ジメチルア
ミノピリジン(1.6mg)および化合物1(12m
g)を加え、室温で13時間攪拌した。反応液を酢酸エ
チル(30ml)で希釈後、N/100塩酸および飽和
食塩水で洗浄し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウム
で脱水、濃縮乾固して黄色油状残渣を得た。これをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(5.0ml)に付
し、ヘキサン(15ml)およびヘキサン/酢酸エチル
〔90:10 (15ml),80:20(20m
l)〕で洗浄後、ヘキサン/酢酸エチル(70:30,
15x2.0ml,フラクション1−15)で溶出分画
した。フラクション5−12を濃縮乾固して化合物4
(3.9mg)を黄色粉末として得た。(収率24%)1 H NMR (CDCl3) ; 0.69 (3H, s), 0.89 (3H, t, J = 7.
5 Hz), 1.10 (3H, d, J= 6.9 Hz), 1.12 (3H, s), 1.17
(3H, s), 1.19 (3H, s), 1.24 (1H, m), 1.32(3H, d,
J = 7.2 Hz), 1.42 (4H, m), 1.45 (9H, s), 1.59 (1H,
m), 1.84 (3H,m), 2.00 (1H, m), 2.27 (1H, dt, J =
14.4, 2.8 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 19.8, 8.0 Hz), 2.
63 (1H, d, J = 19.8 Hz), 2.71 (1H, m), 3.30 (1H, d
d, J =11.6, 4.0 Hz), 3.87 (2H, d, J = 5.4 Hz), 4.1
2 (1H, dq, J = 0.9, 7.2 Hz),4.83 (1H, d, J = 10.3
Hz), 4.96 (1H,br t, J = 5.4 Hz), 6.51 (1H, d, J =
0.9 Hz)
【0058】実施例5 化合物1(15 mg)とN−Z−グリシン(20 m
g、ペプチド研究所製)を実施例4と同様の条件で反応
すると、化合物5(19 mg)が黄色粉末として得ら
れた。(収率 90%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.89 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.09 (3H,s), 1.10 (3H, d, J = 6.8 H
z), 1.17 (3H, s), 1.19 (3H, s), 1.25 (1H, m),1.32
(3H, d, J = 7.2 Hz), 1.42 (4H, m), 1.59 (1H, m),
1.84 (3H, m), 1.99 (1H, m), 2.27 (1H, dt, J = 14.
4, 2.8 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 19.8, 7.9Hz), 2.63
(1H, d, J = 19.8 Hz), 2.71 (1H, m), 3.29 (1H, dd,
J = 11.5, 3.9 Hz), 3.95 (2H, d, J = 5.6 Hz), 4.12
(1H, dq, J = 1.0, 7.2 Hz), 4.83 (1H, d, J = 10.3 H
z), 5.13 (2H, s), 5.20 (1H, br t, J = 5.6 Hz), 6.5
1 (1H,d, J = 1.0 Hz), 7.35 (5H, m)
【0059】実施例6 化合物1(30 mg)とN−Boc−ロイシン(47
mg、ペプチド研究所製)を実施例4と同様の条件で
反応すると、化合物6(34 mg)が黄色粉末として
得られた。(収率 78%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.88 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 0.94 (6H,d, J = 6.5 Hz), 1.10 (3H, d,
J = 6.9 Hz), 1.13 (3H, s), 1.16 (3H, s), 1.19 (3
H, s), 1.26 (1H, m), 1.32 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.3
8 (1H, m), 1.43(2H, m), 1.44 (9H, s), 1.48 (1H,
m), 1.55 (1H, m), 1.60 (1H, m), 1.70 (1H, m), 1.82
(3H, m), 1.87 (1H, m), 2.00 (1H, m), 2.27 (1H,
m), 2.45 (1H,dd, J = 19.8, 8.0 Hz), 2.63 (1H, d, J
= 19.8 Hz), 2.71 (1H, m), 3.31 (1H, dd, J = 11.7,
3.7 Hz), 4.12 (1H, dq, J = 1.0, 7.2 Hz), 4.24 (1
H, m),4.79 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.82 (1H, m), 6.5
1 (1H, d, J = 1.0 Hz)
【0060】実施例7 化合物1(30 mg)とN−Boc−グルタミン酸−
t−ブチルエステル(58 mg)を実施例4と同様の
条件で反応すると、化合物7(48 mg)が黄色粉末
として得られた。(収率 100%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.89 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.10 (3H,d, J = 6.9 Hz), 1.13 (3H,
s), 1.17 (3H, s), 1.19 (3H, s), 1.26 (1H, m),1.32
(3H, d, J = 7.2 Hz), 1.40 (3H, m), 1.43 (9H, s),
1.44 (9H, s), 1.46 (1H, m), 1.59 (1H, m), 1.83 (2
H, m), 1.90 (2H, m), 2.00 (1H, m), 2.10(1H, m), 2.
27 (1H, m), 2.31 (2H, m), 2.45 (1H, dd, J = 19.8,
7.9 Hz), 2.63 (1H, d, J = 19.8 Hz), 2.71 (1H, m),
3.30 (1H, dd, J = 11.6, 3.9Hz), 4.12 (1H, dq, J =
1.0, 7.2 Hz), 4.25 (1H, m), 4.80 (1H, d, J = 10.5
Hz),5.06 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.51 (1H, d, J = 1.0
Hz)
【0061】実施例8 化合物1(30 mg)とαN,εN−ジ−Boc−リ
シン(66 mg)を実施例4と同様の条件で反応する
と、化合物8(41 mg)を黄色粉末として得られ
た。(収率 81%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H,
s), 0.88 (3H, t, J = 7.4
Hz), 1.10 (3H,d, J = 6.9
Hz), 1.12 (3H, s), 1.15
(3H, s), 1.18 (3H, s), 1.
24 (1H, m),1.32 (3H, d, J
= 7.2 Hz), 1.35 (1H, m),
1.41 (4H, m), 1.43 (18H,
s), 1.47 (1H, m), 1.52
(3H, m), 1.60 (1H, m), 1.
82 (3H, m), 1.87 (1H, m),
1.99(1H, m), 2.27 (1H,
m), 2.45 (1H, dd, J = 19.
8, 7.9 Hz), 2.63 (1H, d,
J= 19.8 Hz), 2.71 (1H,
m), 3.10 (2H, m), 3.30 (1
H, dd, J = 11.5, 4.2 Hz),
4.12 (1H, q, J = 7.2 Hz),
4.22 (1H, m), 4.55 (1H,
br), 4.79 (1H, d, J =10.3
Hz), 5.50 (1H, br), 6.51
(1H, s)
【0062】実施例9 化合物1(30 mg)とマロン酸−t−ブチルエステ
ル(29 μl、アルドリッチ社製)を実施例4と同様
の条件で反応すると、化合物9(37 mg)が黄色粉
末として得られた。(収率 95%) H NMR (CDCl) δ ppm; 0.69 (3H,
s), 0.89 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.10 (3H,d, J = 6.9
Hz), 1.13 (3H, s), 1.19 (3H, s), 1.20 (3H, s), 1.2
5 (1H, m),1.32 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.41 (3H, m),
1.45 (1H, m), 1.46 (9H, s), 1.59 (1H, dt, J = 3.9,
14.4 Hz), 1.85 (3H, m), 2.00 (1H, m), 2.27 (1H, d
t,J = 14.4, 3.0 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 19.8, 8.0 H
z), 2.63 (1H, d, J = 19.8 Hz), 2.71 (1H, m), 3.27
(2H, s), 3.32 (1H, dd, J = 11.7, 4.1 Hz), 4.12(1H,
dq, J = 1.0, 7.2 Hz), 4.84 (1H, d, J = 10.4 Hz),
6.51 (1H, d, J =1.0 Hz)
【0063】実施例10 化合物1(30 mg)と4−ブロモベンゾイルクロリ
ド(80 mg、和光純薬社製)を実施例3と同様の条
件で反応すると、化合物10(25 mg)が黄色粉末
として得られた。(収率 60%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.72 (3H, s), 0.89 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.11 (3H,d, J = 6.9 Hz), 1.21 (3H,
s), 1.23 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.32 (3H, d,J = 7.
2 Hz), 1.40 (2H, m), 1.52 (3H, m), 1.62 (1H, m),
1.86 (3H, m), 2.09 (1H, m), 2.29 (1H, dt, J = 14.
4, 2.9 Hz), 2.47 (1H, dd, J = 19.8, 8.0Hz), 2.65
(1H, d, J = 19.8 Hz), 2.71 (1H, m), 3.38 (1H, dd,
J = 11.6, 4.1 Hz), 4.12 (1H, dq, J = 0.8, 7.2 Hz),
5.01 (1H, d, J = 10.3 Hz), 6.51 (1H, d, J = 0.8 H
z), 7.58 (2H, d, J = 8.5 Hz), 7.85 (2H, d, J = 8.5
Hz)
【0064】実施例11 化合物4(20 mg)を20%トリフロロ酢酸(TF
A)-ジクロロメタン溶液(2.0 ml)に溶解し、
室温で30分間攪拌した。反応液を濃縮後アセトニトリ
ル(1.0 ml)に溶解し、0.6N塩酸(53 μ
l)および水(10 ml)を加えた。減圧下アセトニ
トリルを留去後、得られた水溶液を凍結乾燥すると、化
合物11(17 mg)が黄色粉末として得られた。
(収率 100%)1 H NMR (D2O) δ ppm; 0.67 (3H, s), 0.85 (3H, t, J
= 7.3 Hz), 1.07 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.19 (3H, s),
1.21 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.36 (3H, d, J= 6.8 H
z), 1.49 (4H, m), 1.74 (4H, m), 1.90 (1H, m), 2.12
(2H, m), 2.57(2H, br s), 2.92 (1H, m), 3.67 (1H,
m), 3.92 (1H, d, J = 18.3 Hz), 3.97(1H, d, J = 18.
3 Hz), 4.14 (1H, q, J = 6.8 Hz), 4.99 (1H, d, J =
10.1 Hz), 6.67 (1H, s)
【0065】実施例12 化合物6(24 mg)を実施例11と同様の条件で反
応すると、化合物12(22 mg)が黄色粉末として
得られた。(収率 100%)1 H NMR (CD3OD) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.89 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 0.99 (3H,d, J = 6.0 Hz), 1.02 (3H, d,
J = 6.0 Hz), 1.07 (3H, d, J = 6.9 Hz), 1.14 (3H,
s), 1.20 (3H, s), 1.24 (3H, s), 1.32 (3H, d, J =
7.2 Hz), 1.38 (1H, m), 1.43 (3H, m), 1.50 (1H, m),
1.63 (1H, d, J = 7.6 Hz), 1.66 (1H, m), 1.76 (3H,
m), 1.82 (1H, m), 1.88 (1H, m), 2.03 (1H, m), 2.1
2 (1H, m),2.49 (1H, dd, J = 19.8, 7.6 Hz), 2.61 (1
H, d, J = 19.8 Hz), 2.79 (1H, m), 3.50 (1H, m), 3.
99 (1H, m), 4.11 (1H, dq, J = 1.0, 7.2 Hz), 4.96
(1H,d, J = 10.3 Hz), 6.51 (1H, d, J = 1.0 Hz)
【0066】実施例13 化合物7(30 mg)を20%TFA-ジクロロメタ
ン溶液(2.0 ml)に溶解し、室温で4時間攪拌し
た。反応液を濃縮後、酢酸エチル(30 ml)に溶解
し、2%NaHCO3(2x20 ml)で抽出した。
得られた水層を減圧濃縮後し、pH9.0に補正後、ダ
イヤイオンHP−20(5.0 ml)のカラムクロマ
トグラフィーに付し水(25ml)で洗浄後、80%ア
セトニトリル水(80 ml)で溶出した。溶出液を濃
縮後凍結乾燥すると、化合物13(19 mg)が黄色
粉末として得られた。(収率 77%)1 H NMR (CD3OD) δ ppm; 0.67 (3H, s), 0.88 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.07 (3H,d, J = 6.9 Hz), 1.15 (3H,
s), 1.20 (3H, s), 1.23 (3H, s), 1.32 (3H, d,J = 7.
2 Hz), 1.34 (1H, m), 1.40 (3H, m), 1.43 (1H, m),
1.63 (1H, d, J =7.7 Hz), 1.74 (1H, m), 1.78 (1H,
m), 1.85 (1H, m), 1.90 (1H, m), 2.01 (1H, m), 2.05
(1H, m), 2.13 (1H, m), 2.29 (2H, t, J = 7.5 Hz),
2.48 (1H, dd, J = 19.7, 7.7 Hz), 2.62 (1H, d, J =
19.7 Hz), 2.78 (1H, m), 3.50 (1H,m), 3.63 (1H, dd,
J = 7.5, 4.8 Hz), 4.11 (1H, aq, J = 1.1, 7.2 Hz),
4.91 (1H, d, J = 10.3 Hz), 6.51 (1H, d, J = 1.1 H
z)
【0067】実施例14 化合物8(25 mg)を実施例11と同様の条件で反
応すると、化合物14(19 mg)が黄色粉末として
得られた。(収率 90%)1 H NMR (CD3OD) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.88 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.07 (3H,d, J = 6.8 Hz), 1.16 (3H,
s), 1.19 (3H, s), 1.24 (3H, s), 1.32 (3H, d,J = 7.
2 Hz), 1.40 (1H, m), 1.45 (3H, m), 1.50 (1H, m),
1.62 (1H, d, J =7.4 Hz), 1.75 (5H, m), 1.80 (1H,
m), 1.90 (1H, m), 1.95 (2H, m), 2.08 (1H, m), 2.12
(1H, m), 2.48 (1H, dd, J = 19.7, 7.4 Hz), 2.61 (1
H, d, J = 19.7 Hz), 2.78 (1H, m), 2.94 (2H, m), 3.
49 (1H, m), 4.05 (1H, m), 4.10 (1H, q, J = 7.2 H
z), 4.98 (1H, d, J = 10.4 Hz), 6.52 (1H, s)
【0068】実施例15 化合物9(20 mg)を20%TFA-ジクロロメタ
ン溶液(2.0 ml)に溶解し、室温で11時間攪拌
した。反応液を濃縮乾固すると、化合物15(17 m
g)が黄色粉末として得られた。(収率 94%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.69 (3H, s), 0.89 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.10 (3H,d, J = 6.9 Hz), 1.13 (3H,
s), 1.20 (6H, s), 1.25 (1H, m), 1.32 (3H, d,J = 7.
2 Hz), 1.38 (1H, m), 1.44 (2H, m), 1.47 (1H, d, J
= 8.0 Hz), 1.59(1H, dt, J = 3.6, 14.5 Hz), 1.83 (2
H, m), 1.89 (1H, m), 2.02 (1H, m), 2.27 (1H, dt, J
= 14.5, 3.0 Hz), 2.45 (1H, dd, J = 19.7, 8.0 Hz),
2.63 (1H, d, J = 19.7 Hz), 2.71 (1H, m), 3.31 (1
H, dd, J = 11.7, 4.0 Hz), 3.42 (2H, s), 4.12 (1H,
dq, J = 1.0, 7.2 Hz), 4.86 (1H, d, J = 10.4 Hz),
6.51(1H, d, J = 1.0 Hz)
【0069】実施例16 化合物1(30 mg)と(R)−(+)−2−メトキ
シ−2−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸(45
mg、アルドリッチ社製)を実施例4と同様の条件で反
応すると、化合物16(35 mg)が黄色粉末として
得られた。(収率80%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.69 (3H, s), 0.89 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.02 (3H,s), 1.10 (3H, d, J = 6.6 H
z), 1.11 (3H, s), 1.20 (3H, s), 1.30 (1H, m),1.32
(3H, d, J = 7.2 Hz), 1.41 (1H, m), 1.45 (1H, m),
1.47 (1H, d, J =7.9 Hz), 1.52 (1H, m), 1.59 (1H, d
t, J= 3.9, 14.3 Hz), 1.83 (2H, m), 1.92 (1H, m),
2.08 (1H, m), 2.46 (1H, dd, J = 19.9, 7.9 Hz), 2.6
3 (1H, d, J= 19.9 Hz), 2.71 (1H, m), 2.75 (1H, dt,
J = 14.3, 2.8 Hz), 3.30 (1H, dd, J = 11.6, 4.0 H
z), 3.54 (3H, s), 4.12 (1H, dq, J = 1.0, 7.2 Hz),
4.94(1H, d, J = 10.4 Hz), 6.51 (1H, d, J = 1.0 H
z), 7.41 (3H, m), 7.50 (2H,m)
【0070】実施例17 化合物1(30 mg)と(S)−(−)−2−メトキ
シ−2−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸(45
mg、アルドリッチ社製)を実施例4と同様の条件で反
応すると、化合物17(38 mg)が黄色粉末として
得られた。(収率87%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.67 (3H, s), 0.89 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.06 (3H,s), 1.10 (3H, d, J = 6.9 H
z), 1.20 (6H, s), 1.28 (1H, m), 1.32 (3H, d,J = 7.
2 Hz), 1.41 (1H, m), 1.42 (1H, m), 1.46 (1H, m),
1.47 (1H, d, J =8.0 Hz), 1.59 (1H, dt, J = 3.8, 1
4.3 Hz), 1.83 (2H, m), 1.90 (1H, m), 2.00 (1H, m),
2.28 (1H, dt, J = 14.3, 3.0 Hz), 2.46 (1H, dd, J
= 19.8, 8.0Hz), 2.63 (1H, d, J = 19.8 Hz), 2.71 (1
H, m), 3.31 (1H, dd, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.49 (3H,
s), 4.12 (1H, dq, J = 1.1, 7.2 Hz), 4.93 (1H, d, J
= 10.3 Hz), 6.51 (1H, d, J = 1.1 Hz), 7.42 (3H,
m), 7.49 (2H, m)
【0071】実施例18 化合物1(200 mg)をジクロロメタン(10 m
l)に溶解し、ピリジン(170 μl)およびクロロ
ギ酸−α−クロロエチル(43%ジクロロメタン溶液、
530 μl)を加え室温で2時間攪拌した。反応混合
液を濃縮後、酢酸エチル(50 ml)を加え、N/1
00塩酸および飽和食塩水各々(2x30ml)で洗浄
した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃
縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにて精製すると、化合物18(243 mg)が黄
色粉末として得られた。(収率 99%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.69 (3H, s), 0.89 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.10 (3H,d, J = 6.9 Hz), 1.14 (3H,
s), 1.20 (3H, s), 1.23 (1.5H, s), 1.25 (1.5H,s),
1.26 (2H, m), 1.32 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.43 (3H,
m), 1.59 (1H, m),1.83 (3H, d, J = 5.8 Hz), 1.85 (3
H, m), 2.06 (1H, m), 2.27 (1H, m), 2.46 (1H, dd, J
= 19.8, 7.9 Hz), 2.63 (1H, d, J = 19.8 Hz), 2.71
(1H, m), 3.28 (1H, dd, J = 11.5, 2.8 Hz), 4.12 (1
H, q, J = 7.2 Hz), 4.64 (0.5H, d,J = 10.3 Hz), 4.6
7 (0.5H, d, J = 10.3 Hz), 6.41 (1H, q, J = 5.8 H
z), 6.51 (1H, s)
【0072】実施例19 化合物18(250 mg)をジクロロメタン(10
ml)に溶解し、トリエチルアミン(301 μl)お
よびピペラジン(186 mg、和光純薬社製)を加え
室温で45分間攪拌した。反応混合液に酢酸エチル(5
0 ml)を加え、2%NaHCO3(2x30 m
l)およびN/100塩酸(2x25 ml)で洗浄し
た。有機層をさら2%NaHCO3(2x30 ml)
および飽和食塩水(2x30 ml)で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮すると黄色粉末(1
70 mg)が得られた。この粉末をアセトニトリル
(20ml)に溶解し、0.6N塩酸(475 μl)
および水(20 ml)を加えた。減圧下アセトニトリ
ルを留去後、得られた水溶液を凍結乾燥すると、化合物
19(176 mg)が黄色粉末として得られた。(収
率 66%)1 H NMR (CD3OD) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.89 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.08 (3H,d, J = 6.8 Hz), 1.13 (3H,
s), 1.20 (3H, s), 1.24 (3H, s), 1.25 (1H, m),1.32
(3H, d, J = 7.2 Hz), 1.38 (1H, m), 1.40 (2H, m),
1.45 (1H, m), 1.62 (1H, d, J = 6.3 Hz), 1.74 (1H,
m), 1.78 (1H, m), 1.85 (1H, m), 2.02 (1H, m), 2.14
(1H, m), 2.48 (1H, dd, J = 19.7, 7.3 Hz), 2.62 (1
H, d, J = 19.7 Hz), 2.78 (1H, m), 3.21 (4H, br s),
3.47 (1H, dd, J = 11.0, 4.1 Hz),3.69 (4H, br s),
4.11 (1H, dq, J = 1.1, 7.2 Hz), 4.76 (1H, d, J = 1
0.3Hz), 6.51 (1H, d, J = 1.1 Hz)
【0073】実施例20 化合物1(100 mg)をジクロロメタン(2.0
ml)に溶解し、t−ブチルジメチルシリルトリフルオ
ロメタンスルホン酸(100 μl、アルドリッチ社
製)および2、6−ルチジン(50 μl、和光純薬社
製)を加え0℃で1時間攪拌した。反応混合液を濃縮
後、酢酸エチル(30 ml)を加え、N/50塩酸お
よび飽和食塩水各々(2x30 ml)で洗浄した。有
機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮して得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて
精製すると、化合物20(103 mg)が黄色粉末と
して得られた。(収率 83%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.03 (3H, s), 0.04 (3H, s),
0.67 (3H, s), 0.86 (9H, s), 0.89 (3H, t, J = 7.5
Hz), 1.03 (1H, m), 1.06 (3H, s), 1.10 (3H, d, J =
6.9 Hz), 1.19 (6H, s), 1.28 (1H, m), 1.32 (3H, d,
J = 7.2 Hz), 1.39 (2H, m), 1.42 (1H, d, J = 8.0 H
z), 1.58 (1H, m), 1.77 (1H, m), 1.83 (2H, m), 1.99
(1H, m), 2.26 (1H, m), 2.43 (1H, dd, J = 19.4, 8.
0 Hz), 2.64(1H, d, J = 19.4 Hz), 2.71 (1H, m), 3.2
3 (1H, dd, J = 11.6, 3.9 Hz), 3.56 (1H, d, J = 10.
0 Hz), 4.12 (1H, q, J = 7.2 Hz), 6.50 (1H, s)
【0074】実施例21 化合物1(10 mg)をアセトニトリル(1.0 m
l)に溶解し、ナトリウムチオメトキシド(1.6 m
g、アルドリッチ社製)を加え室温で30分間攪拌し
た。反応混合液にさらに1%塩化第二鉄水溶液(1.0
ml)を加え15分間攪拌した後、酢酸エチル(20
ml)を加え、N/100塩酸および水各々(2x1
0 ml)で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナト
リウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーおよび分取高速液体ク
ロマトグラフィーにて精製すると、化合物21(3.2
mg)が橙色粉末として得られた。(収率 29%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.70 (3H, s), 0.79 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.05 (3H,d, J = 7.0 Hz), 1.09 (3H,
s), 1.14 (1H, m), 1.20 (3H, s), 1.26 (3H, s),1.28
(1H, m), 1.36 (3H, d, J = 6.9 Hz), 1.44 (3H, m),
1.55 (1H, m), 1.68 (1H, m), 1.80 (1H, m), 1.90 (1
H, m), 2.02 (1H, m), 2.26 (1H, dt, J = 14.4, 2.8 H
z), 2.38 (1H, m), 2.46 (1H, dd, J = 19.6, 8.0 Hz),
2.60 (3H, s), 2.68 (1H, d, J = 19.6 Hz), 3.23 (1
H, dd, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.63 (1H,d, J = 10.3 H
z), 4.20 (1H, q, J = 6.9 Hz)
【0075】実施例22 化合物1(10 mg)をアセトニトリル(1.0 m
l)に溶解し、エタンチオール(1.9 μl、和光純
薬社製)およびトリエチルアミン(3.5 μl)を加
え室温で15分間攪拌した。反応混合液にさらに1%塩
化第二鉄水溶液(1.0 ml)を加え15分間攪拌し
た後、酢酸エチル(20 ml)を加え、N/100塩
酸および水各々(2x10 ml)で洗浄した。得られ
た有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮す
ると、化合物22(11 mg)が橙色粉末として得ら
れた。(収率 98%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.70 (3H, s), 0.78 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.05 (3H,d, J = 7.0 Hz), 1.09 (3H,
s), 1.14 (1H, m), 1.20 (3H, s), 1.27 (3H, s),1.28
(1H, m), 1.29 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.35 (3H, d, J
= 6.9 Hz), 1.43(3H, m), 1.58 (1H, m), 1.65 (1H,
m), 1.80 (1H, m), 1.90 (1H, m), 2.02 (1H, m), 2.26
(1H, dt, J = 14.3, 3.0 Hz), 2.36 (1H, m), 2.47 (1
H, dd, J =19.8, 8.0 Hz), 2.67 (1H, d, J = 19.8 H
z), 3.12 (1H, m), 3.24 (2H, m), 3.63 (1H, d, J = 1
0.2 Hz), 4.24 (1H, q, J = 6.9 Hz)
【0076】実施例23 化合物1(10 mg)と1−プロパンチオール(2.
3 μl、和光純薬社製)を実施例22と同様の条件で
反応すると、化合物23(11 mg)が橙色粉末とし
て得られた。(収率 95%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.69 (3H, s), 0.77 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.01 (3H,t, J = 7.3 Hz), 1.05 (3H, d,
J = 6.8 Hz), 1.09 (3H, s), 1.14 (1H, m), 1.20 (3
H, s), 1.27 (3H, s), 1.28 (1H, m), 1.35 (3H, d, J
= 6.9 Hz), 1.43(3H, m), 1.58 (1H, m), 1.65 (3H,
m), 1.80 (1H, m), 1.90 (1H, m), 2.02 (1H, m), 2.25
(1H, dt, J = 14.3, 3.0 Hz), 2.35 (1H, m), 2.46 (1
H, dd, J =19.6, 7.9 Hz), 2.66 (1H, d, J = 19.6 H
z), 3.14 (2H, m), 3.23 (1H, dd, J= 11.5, 4.0 Hz),
3.62 (1H, br d, J = 10.0 Hz), 4.25 (1H, q, J = 6.9
Hz)
【0077】実施例24 化合物1(10 mg)と2−メルカプトエタノール
(1.8 μl、和光純薬社製)を実施例22と同様の
条件で反応すると、化合物24(11 mg)が橙色粉
末として得られた。(収率 95%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.70 (3H, s), 0.84 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.08 (3H,s), 1.09 (3H, d, J = 6.7 H
z), 1.12 (1H, m), 1.19 (3H, s), 1.26 (3H, s),1.36
(1H, m), 1.43 (3H, m), 1.46 (3H, d, J = 7.0 Hz),
1.60 (1H, m), 1.68 (1H, m), 1.80 (1H, m), 1.90 (1
H, m), 2.02 (1H, m), 2.25 (1H, dt, J = 14.3, 3.0 H
z), 2.47 (1H, dd, J = 19.6, 8.0 Hz), 2.64 (1H, m),
2.67 (1H, d, J = 19.6 Hz), 2.84 (1H, m), 3.25 (3
H, m), 3.62 (1H, br d, J = 9.3 Hz),3.79 (2H, m),
4.34 (1H, q, J = 7.0 Hz)
【0078】実施例25 化合物1(10 mg)とチオ酢酸(1.8 μl、和
光純薬社製)を実施例22と同様の条件で反応すると、
化合物25(0.7 mg)が黄色粉末として得られ
た。(収率 6%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.72 (3H, s), 0.76 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.01 (3H,d, J = 7.0 Hz), 1.09 (3H,
s), 1.12 (1H, m), 1.22 (3H, s), 1.27 (3H, s),1.28
(1H, m), 1.36 (3H, d, J = 6.9 Hz), 1.43 (3H, m),
1.58 (1H, m), 1.64 (1H, m), 1.79 (1H, m), 1.90 (1
H, m), 2.02 (1H, m), 2.26 (1H, dt, J = 14.4, 3.0 H
z), 2.34 (1H, m), 2.48 (3H, s), 2.52 (1H, dd, J =
19.8, 7.9 Hz), 2.70 (1H, d, J = 19.8 Hz), 3.23 (1
H, dd, J = 11.6, 4.1 Hz), 3.62 (1H,d, J = 10.3 H
z), 4.08 (1H, q, J = 6.9 Hz)
【0079】実施例26 化合物1(20 mg)とN−アセチル−L−システイ
ン(7.6mg 、和光純薬社製)を実施例22と同様
の条件で反応すると、化合物26(15 mg)が黄色
粉末として得られた。(収率 76%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.71 (3H, s), 0.88 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.08 (3H,s), 1.11 (3H, d, J = 7.0 H
z), 1.13 (1H, m), 1.19 (3H, s), 1.27 (3H, s),1.34
(1H, m), 1.41 (1H, m), 1.45 (3H, d, J = 7.0 Hz),
1.46 (2H, m), 1.61 (1H, m), 1.70 (1H, m), 1.79 (1
H, m), 1.90 (1H, m), 2.02 (1H, m), 2.12(3H, s), 2.
25 (1H, m), 2.49 (1H, dd, J = 19.8, 7.7 Hz), 2.64
(1H, d, J =19.8 Hz), 2.75 (1H, m), 3.23 (1H, dd, J
= 11.3, 3.7 Hz), 3.47 (1H, dd,J = 14.4, 3.7 Hz),
3.55 (1H, dd, J = 14.4, 5.1 Hz), 3.64 (1H, d, J =
10.2 Hz), 4.23 (1H, q, J = 7.0 Hz), 4.73 (1H, m),
7.39 (1H, d, J = 5.7 Hz)
【0080】実施例27 化合物1(10 mg)とシクロヘキサンチオール
(1.8 μl 、和光純薬社製)を実施例22と同様
の条件で反応すると、化合物27(12 mg)が橙色
粉末として得られた。(収率 96%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.70 (3H, s), 0.77 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.05 (3H,d, J = 7.0 Hz), 1.09 (3H,
s), 1.12 (1H, m), 1.20 (3H, s), 1.26 (3H, s),1.28
(1H, m), 1.34 (3H, d, J = 6.9 Hz), 1.42 (3H, m),
1.44 (2H, m), 1.60 (1H, m), 1.66 (1H, m), 1.77 (4
H, m), 1.80 (1H, m), 1.93 (5H, m), 2.02(1H, m), 2.
25 (1H, dt, J = 14.2, 3.0 Hz), 2.33 (1H, m), 2.48
(1H, dd, J= 19.6, 8.0 Hz), 2.67 (1H, d, J = 19.6 H
z), 3.23 (1H, dd, J = 11.6, 4.0Hz), 3.63 (1H, d, J
= 10.1 Hz), 3.80 (1H, m), 4.29 (1H, q, J = 6.9 H
z)
【0081】実施例28 化合物1(10 mg)とベンジルメルカプタン(3.
0 μl 、和光純薬社製)を実施例22と同様の条件
で反応すると、化合物28(11 mg)が橙色粉末と
して得られた。(収率 87%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.66 (3H, s), 0.69 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 0.91 (3H,d, J = 6.9 Hz), 1.09 (3H,
s), 1.15 (3H, d, J = 6.9 Hz), 1.16 (1H, m), 1.17
(3H, s), 1.20 (1H, m), 1.27 (3H, s), 1.42 (2H, m),
1.55 (3H, m), 1.77 (1H, m), 1.91 (1H, m), 2.03 (1
H, m), 2.08 (1H, m), 2.23 (1H, dt, J = 14.3, 2.9 H
z), 2.50 (1H, dd, J = 19.6, 7.8 Hz), 2.67 (1H, d,
J = 19.6 Hz), 3.23 (1H, dd, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.6
4 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.09 (1H,q, J = 6.9 Hz),
4.23 (1H, d, J = 12.8 Hz), 4.58 (1H, d, J = 12.8 H
z), 7.23 (5H, m)
【0082】実施例29 化合物1(10 mg)とチオフェノール(2.6 μ
l 、和光純薬社製)を実施例22と同様の条件で反応
すると、化合物29(12 mg)が橙色粉末として得
られた。(収率 98%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.69 (3H, s), 0.79 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.06 (3H,d, J = 7.0 Hz), 1.07 (1H,
m), 1.09 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.25 (3H, s),1.32
(1H, m), 1.38 (1H, m), 1.40 (3H, d, J = 7.0 Hz),
1.41 (2H, m), 1.56 (1H, m), 1.65 (1H, m), 1.80 (2
H, m), 2.00 (1H, m), 2.25 (1H, dt, J = 14.4, 3.0 H
z), 2.39 (1H, dd, J = 19.8, 7.9 Hz), 2.49 (1H, m),
2.57 (1H, d, J = 19.8 Hz), 3.21 (1H, dd, J = 11.
7, 4.0 Hz), 3.60 (1H, d, J = 10.3 Hz), 4.33 (1H,
q, J = 7.0 Hz), 7.30 (5H, m)
【0083】実施例30 化合物1(30 mg)とp−ニトロチオフェノール
(12 mg 、東京化成社製)を実施例22と同様の
条件で反応すると、化合物30(12 mg)が橙色粉
末として得られた。(収率 98%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.70 (3H, s), 0.81 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.05 (1H,m), 1.07 (3H, d, J = 6.9 H
z), 1.10 (3H, s), 1.21 (3H, s), 1.27 (3H, s),1.34
(1H, m), 1.41 (1H, d, J = 7.8 Hz), 1.44 (2H, m),
1.52 (3H, d, J =7.1 Hz), 1.60 (1H, m), 1.66 (1H,
m), 1.82 (2H, m), 2.01 (1H, m), 2.27 (1H, dt, J =
14.3, 3.0 Hz), 2.42 (1H, dd, J = 19.8, 7.8 Hz), 2.
56 (1H, d,J = 19.8 Hz), 2.63 (1H, m), 3.22 (1H, d
d, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.61 (1H, d, J = 10.0 Hz),
4.34 (1H, q, J = 7.1 Hz), 7.39 (2H, d, J = 8.9 H
z), 8.15(2H, d, J = 8.9 Hz)
【0084】実施例31 化合物1(30 mg)と4−クロロベンゼンチオール
(11 mg 、東京化成社製)を実施例22と同様の
条件で反応すると、化合物31(12 mg)が赤色粉
末として得られた。(収率 87%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.80 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.05 (1H,m), 1.07 (3H, d, J = 7.3 H
z), 1.08 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.26 (3H, s),1.33
(1H, m), 1.38 (1H, d, J = 7.9 Hz), 1.42 (2H, m),
1.45 (3H, d, J =7.0 Hz), 1.57 (1H, dt, J = 4.0, 1
4.4 Hz), 1.66 (1H, m), 1.81 (2H, m), 1.99 (1H, m),
2.25 (1H, dt, J = 14.4, 3.0 Hz), 2.39 (1H, dd, J
= 19.8, 7.9Hz), 2.54 (1H, m), 2.55 (1H, d, J = 19.
8 Hz), 3.21 (1H, dd, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.60 (1H,
d, J = 10.0 Hz), 4.33 (1H, q, J = 7.0 Hz), 7.29 (4
H, m)
【0085】実施例32 化合物1(30 mg)と4−トルエンチオール(9.
6 mg 、東京化成社製)を実施例22と同様の条件
で反応すると、化合物32(39 mg)が赤色粉末と
して得られた。(収率 100%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.78 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.04 (1H,m), 1.06 (3H, d, J = 7.0 H
z), 1.09 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.25 (3H, s),1.31
(1H, m), 1.37 (1H, m), 1.40 (3H, d, J = 6.9 Hz),
1.43 (2H, m), 1.56 (1H, dt, J = 3.9, 14.3 Hz), 1.6
5 (1H, m), 1.80 (2H, m), 1.99 (1H, m),2.25 (1H, d
t, J = 14.3, 2.9 Hz), 2.32 (3H, s), 2.38 (1H, dd,
J = 19.7, 8.0 Hz), 2.47 (1H, m), 2.56 (1H, d, J =
19.7 Hz), 3.20 (1H, dd, J = 11.0,4.0 Hz), 3.60 (1
H, d, J = 10.3 Hz), 4.31 (1H, q, J = 6.9 Hz), 7.11
(2H,d, J = 8.1 Hz), 7.26 (2H, d, J = 8.1 Hz)
【0086】実施例33 化合物1(30 mg)と4−メトキシベンゼンチオー
ル(9.4 μl 、アルドリッチ社製)を実施例22
と同様の条件で反応すると、化合物33(36mg)が
黒紫色粉末として得られた。(収率 93%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.67 (3H,
s), 0.79 (3H, t, J = 7.4
Hz), 1.05 (1H,m), 1.07 (3
H, d, J = 5.6 Hz), 1.08
(3H, s), 1.17 (3H, s), 1.
25 (3H, s),1.30 (1H, m),
1.34 (1H, m), 1.36 (1H,
d, J = 8.0 Hz), 1.39 (3H,
d, J =7.0 Hz), 1.42 (1H,
m), 1.56 (1H, dt, J = 4.
0, 14.4 Hz), 1.66 (1H,
m), 1.80 (2H, m), 1.99 (1
H, m), 2.24 (1H, br dt, J
= 14.4, 3.0 Hz), 2.38 (1
H,dd, J = 19.7, 8.0 Hz),
2.47 (1H, m), 2.56 (1H,
d, J = 19.7 Hz), 3.20 (1
H, dd, J = 11.6, 3.8 Hz),
3.60 (1H, br d, J = 9.2
Hz), 3.79 (3H, s), 4.32(1
H, q, J = 7.0 Hz), 6.85
(2H, d, J = 8.7 Hz), 7.37
(2H, d, J = 8.7 Hz)
【0087】実施例34 化合物1(100 mg)と4−アミノチオフェノール
(32 mg 、アルドリッチ社製)を実施例22と同
様の条件で反応すると、化合物34(114 mg)が
黒紫色粉末として得られた。(収率 90%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.66 (3H, s), 0.78 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.04 (1H,m), 1.07 (3H, d, J = 7.2 H
z), 1.08 (3H, s), 1.17 (3H, s), 1.26 (3H, s),1.30
(1H, m), 1.35 (3H, d, J = 6.9 Hz), 1.36 (1H, d, J
= 8.0 Hz), 1.40(2H, m), 1.56 (1H, dt, J = 3.9, 14.
3 Hz), 1.66 (1H, m), 1.82 (2H, m), 1.99 (1H, m),
2.23 (1H, dt, J = 14.3, 3.0 Hz), 2.37 (1H, dd, J =
19.7, 8.0Hz), 2.43 (1H, m), 2.57 (1H, d, J = 19.7
Hz), 3.20 (1H, dd, J = 11.5, 3.8 Hz), 3.60 (1H,
d, J = 10.3 Hz), 3.79 (2H, br s), 4.29 (1H, q, J =
6.9Hz), 6.61 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.25 (2H, d, J
= 8.4 Hz)
【0088】実施例35 化合物1(100 mg)とチオサリチル酸(40 m
g 、製鉄化学社製)を実施例22と同様の条件で反応
すると、化合物35(132 mg)が赤色粉末として
得られた。(収率 100%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.70 (3H, s), 0.80 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.04 (1H,m), 1.07 (3H, d, J = 6.9 H
z), 1.09 (3H, s), 1.20 (3H, s), 1.27 (3H, s),1.33
(1H, m), 1.40 (1H, d, J = 7.7 Hz), 1.44 (2H, m),
1.48 (3H, d, J =6.9 Hz), 1.59 (1H, dt, J = 3.6, 1
4.3 Hz), 1.66 (1H, m), 1.82 (2H, m), 2.01 (1H, m),
2.26 (1H, m), 2.42 (1H, dd, J = 19.8, 7.7 Hz), 2.
55 (1H, m),2.57 (1H, d, J = 19.8 Hz), 3.22 (1H, d
d, J = 11.4, 3.6 Hz), 3.61 (1H, d, J = 10.3 Hz),
4.34 (1H, q, J = 6.9 Hz), 7.73 (2H, d, J = 8.3 H
z), 8.00(2H, d, J = 8.3 Hz)
【0089】実施例36 化合物4(700 mg)とp−ニトロチオフェノール
(207 mg )を実施例22と同様の条件で反応す
ると、化合物36(797 mg)が赤色粉末として得
られた。(収率 92%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.71 (3H, s), 0.81 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.08 (3H,d, J = 6.9 Hz), 1.13 (3H,
s), 1.18 (3H, s), 1.21 (1H, m), 1.22 (3H, s),1.35
(1H, m), 1.39 (1H, m), 1.44 (9H, s), 1.47 (2H, m),
1.53 (3H, d, J= 7.1 Hz), 1.60 (1H, m), 1.66 (1H,
m), 1.80 (2H, m), 2.00 (1H, m), 2.27(1H, dt, J = 1
4.3, 2.8 Hz), 2.42 (1H, dd, J = 19.7, 7.7 Hz), 2.5
6 (1H, d, J = 19.7 Hz), 2.64 (1H, m), 3.30 (1H, d
d, J = 11.5, 3.8 Hz), 3.86 (2H,d, J = 5.4 Hz), 4.3
3 (1H, q, J = 7.1 Hz), 4.82 (1H, d, J = 10.3 Hz),
4.94 (1H, br t, J = 5.4 Hz), 7.39 (2H, d, J = 7.1
Hz), 8.15 (2H, d, J = 7.1 Hz)
【0090】実施例37 化合物36(700 mg)を20%TFA-ジクロロ
メタン溶液(2.0 ml)に溶解し、室温で30分間
攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチル(50ml)を
加え、N/10水酸化ナトリウム水溶液および水各々
(2x30 ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナト
リウムにて乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーおよび分取高速液体クロ
マトグラフィーにて精製すると、化合物37(290
mg)が橙色粉末として得られた。(収率 48%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.71 (3H,
s), 0.81 (3H, t, J = 7.4
Hz), 1.08 (3H,d, J = 6.9
Hz), 1.13 (3H, s), 1.17
(3H, s), 1.22 (3H, s), 1.
24 (1H, m),1.35 (2H, m),
1.43 (1H, m), 1.48 (1H,
d, J = 7.6 Hz), 1.52 (3H,
d, J =7.1 Hz), 1.59 (1H,
m), 1.65 (1H, m), 1.82
(2H, m), 1.99 (1H, m), 2.
28 (1H, dt, J = 14.3, 2.8
Hz), 2.42 (1H, dd, J = 1
9.8, 7.6 Hz), 2.56 (1H,
d,J= 19.8 Hz), 2.64 (1H,
m), 3.32 (1H, dd, J = 11.
5, 3.8 Hz), 3.40 (2H, s),
4.34 (1H, q, J = 7.1 H
z), 4.82 (1H, d, J = 10.4
Hz), 7.39 (2H, d, J =8.8
Hz), 8.15 (2H, d, J = 8.
8 Hz)
【0091】実施例38 化合物37(250 mg)をアセトニトリル(1.0
ml)に溶解し、6N塩酸(90 μl)および水
(10 ml)を加えた。反応液を濃縮しアセトニトリ
ルを留去後、凍結乾燥すると、化合物38(245 m
g)が橙色粉末として得られた。(収率 93%) H NMR (CDOD) δ ppm; 0.72 (3H,
s), 0.78 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.06 (3H,d, J = 6.9
Hz), 1.15 (3H, s), 1.23 (3H, s), 1.25 (3H, s), 1.3
2 (2H, m),1.46 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.48 (2H, m),
1.63 (1H, d, J = 6.5 Hz), 1.65(1H, m), 1.75 (2H,
m), 1.84 (1H, m), 2.07 (1H, m), 2.16 (1H, m), 2.47
(1H, dd, J = 19.8, 6.5 Hz), 2.56 (1H, d, J = 19.8
Hz), 2.63 (1H, m), 3.49(1H, m), 3.80 (1H, d, J =
17.2 Hz), 3.87 (1H, d, J = 17.2 Hz), 4.38 (1H,q, J
= 7.0 Hz), 4.98 (1H, d, J = 10.5 Hz), 7.47 (2H,
d, J = 8.8 Hz), 8.16 (2H, d, J = 8.8 Hz)
【0092】実施例39 化合物30(100 mg)をジクロロメタン(5.0
ml)に溶解し、m−クロロ過安息香酸(28 mg
、和光純薬社製)を加え室温で13時間攪拌した。反
応混合液を濃縮後、酢酸エチル(30 ml)を加え、
水(20 ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリ
ウムにて乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣を分取高速
液体クロマトグラフィーおよびシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにて精製すると、化合物39(25 m
g)が橙色粉末として得られた。(収率 24%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.67 (3H, s), 0.84 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.09 (3H,s), 1.11 (1H, m), 1.14 (3H,
s), 1.16 (3H, d, J = 6.3 Hz), 1.25 (3H, s),1.38 (3
H, d, J = 7.1 Hz), 1.41 (4H, m), 1.55 (1H, m), 1.6
7 (1H, m), 1.75 (1H, m), 1.85 (1H, m), 2.01 (1H,
m), 2.22 (1H, dt, J = 14.2, 3.0 Hz),2.38 (1H, dd,
J = 19.6, 8.0 Hz), 2.60 (1H, d, J = 19.6 Hz), 2.68
(1H, m), 3.21 (1H, dd, J = 11.4, 3.8 Hz), 3.60 (1
H, d, J = 10.2 Hz), 5.23 (1H,q, J = 7.1 Hz), 8.00
(2H, d, J = 8.7 Hz), 8.38 (2H, d, J = 8.7 Hz)
【0093】実施例40 化合物1(30 mg)をジクロロメタン(2.0 m
l)に溶解し、クロロクロム酸ピリジニウム(15 m
g、アルドリッチ社製)を加え室温で3時間攪拌した。
反応混合液を濃縮後、酢酸エチル(30 ml)を加
え、水(2x10ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸
ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、化
合物40(25 mg)が黄色粉末として得られた。
(収率 84%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.85 (3H, s), 0.90 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.11 (3H,d, J = 6.9 Hz), 1.15 (1H,
m), 1.19 (3H, s), 1.24 (3H, s), 1.30 (3H, s),1.33
(3H, d, J = 7.2 Hz), 1.41 (2H, m), 1.50 (1H, m),
1.59 (1H, dt, J =4.1, 14.6 Hz), 1.84 (1H, m), 1.90
(1H, m), 1.99 (1H, m), 2.13 (1H, m),2.30 (1H, m),
2.47 (1H, dd, J = 19.8, 8.0 Hz), 2.64 (1H, d, J =
19.8 Hz), 2.72 (1H, m), 3.00 (1H, dd, J = 11.9,
4.0 Hz), 3.10 (1H, ddd, J = 13.8, 11.2, 2.6 Hz),
4.12 (1H, dq, J = 1.0, 7.2 Hz), 6.52 (1H, d, J =
1.0 Hz)
【0094】実施例41 化合物1(500 mg)をメタノール(5.0 m
l)に溶解し、水素化ほう素ナトリウム(200 m
g、和光純薬社製)を加え室温で30分間攪拌した。反
応混合液を濃縮後、酢酸エチル(50 ml)を加え、
N/50塩酸および水各々(2x30 ml)で洗浄し
た。有機層を濃縮後、アセトニトリル(30ml)およ
び1%塩化第二鉄水溶液(20 ml)を加え攪拌し
た。反応混合液を濃縮しアセトニトリルを留去後、酢酸
エチル(50 ml)で抽出した。得られた有機層を水
洗(3x20 ml)し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥
後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーおよび分取高速液体クロマトグラフィ
ーにて精製すると、化合物41(197 mg)および
化合物42(81 mg)がそれぞれ黄色粉末として得
られた。(化合物41、収率 39%)および(化合物
42、収率 16%) 化合物411 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.69 (3H, s), 0.91 (3H, t,
J = 8.1 Hz), 0.93 (3H,d, J = 7.0 Hz), 1.09 (3H,
s), 1.12 (1H, m), 1.14 (1H, m), 1.15 (3H, d,J = 7.
0 Hz), 1.19 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.41 (1H, d, J
= 8.1 Hz), 1.45(3H, m), 1.59 (1H, m), 1.61 (1H,
m), 1.83 (1H, m), 1.89 (1H, m), 2.01 (1H, m), 2.26
(1H, dt, J = 14.6, 3.2 Hz), 2.43 (1H, dd, J = 19.
7, 8.1 Hz),2.63 (1H, d, J = 19.7 Hz), 3.21 (1H,
m), 3.23 (1H, dd, J = 11.1, 4.0 Hz), 3.35 (1H, m),
3.62 (1H, d, J = 10.3 Hz), 6.58 (1H, s) 化合物421 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.92 (3H, t,
J = 7.3 Hz), 0.93 (3H,d, J = 6.4 Hz), 1.08 (3H,
s), 1.12 (1H, m), 1.13 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.19
(3H, s), 1.26 (1H, m), 1.27 (3H, s), 1.43 (4H, m),
1.51 (1H, m), 1.59 (1H, dt, J = 3.9, 14.3 Hz), 1.
82 (1H, m), 1.89 (1H, m), 2.01 (1H, m),2.26 (1H, d
t, J = 14.3, 2.9 Hz), 2.44 (1H, dd, J = 19.7, 8.0
Hz), 2.64 (1H, d, J = 19.7 Hz), 3.19 (1H, m), 3.23
(1H, dd, J = 11.7, 4.0 Hz), 3.45(1H, dd, J = 6.3,
4.6 Hz), 3.62 (1H, d, J = 10.3 Hz), 6.47 (1H. s)
【0095】実施例42 化合物41(10 mg)を実施例3と同様の条件で反
応すると、化合物43(2.7 mg)が黄色粉末とし
て得られた。(収率 23%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.70 (3H,
s), 0.85 (3H, d, J = 6.7
Hz), 0.86 (3H,t, J = 7.3
Hz), 1.10 (1H, m), 1.12
(3H, s), 1.12 (3H, d, J =
7.0 Hz), 1.17 (3H, s),
1.19 (3H, s), 1.25 (1H,
m), 1.38 (1H, m), 1.45 (1
H, m), 1.46 (1H, d, J =
8.0 Hz), 1.53 (2H, m), 1.
58 (1H, m), 1.86 (2H, m),
1.96 (1H, m), 1.99 (3H,
s), 2.04 (3H, s), 2.28 (1
H, dt, J = 14.2, 3.0 Hz),
2.43(1H, dd, J = 19.6,
8.0 Hz), 2.63 (1H, d, J =
19.6 Hz), 3.32 (1H, dd,
J= 11.7, 4.1 Hz), 3.36 (1
H, m), 4.78 (1H, d, J = 1
0.3 Hz), 4.91 (1H, t, J=
6.2 Hz), 6.60 (1H, s)
【0096】実施例43 化合物42(5.0 mg)を実施例3と同様の条件で
反応すると、化合物44(3.3 mg)が黄色粉末と
して得られた。(収率 56%) H NMR (CDCl) δ ppm; 0.69 (3H,
s), 0.84 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.96 (3H,t, J = 7.4
Hz), 1.09 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.12 (3H, s), 1.17
(3H, s), 1.22 (3H, s), 1.25 (1H, m), 1.32 (2H, m),
1.43 (1H, m), 1.46 (1H, d, J =8.0 Hz), 1.51 (1H,
m), 1.61 (1H, m), 1.67 (1H, m), 1.86 (2H, m), 1.96
(3H, s), 1.99 (1H, m), 2.03 (3H, s), 2.28 (1H,
m), 2.43 (1H, dd, J = 19.6,8.0 Hz), 2.60 (1H, d, J
= 19.6 Hz), 3.32 (1H, dd, J = 11.9, 4.1 Hz), 3.34
(1H, m), 4.79 (2H, m), 6.33 (1H, d, J = 0.6 Hz)
【0097】実施例44 化合物41(20 mg)とp−ニトロチオフェノール
(7.8 mg )を実施例22と同様の条件で反応す
ると、化合物45(13 mg)が黄色粉末として得ら
れた。(収率 49%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.88 (3H, s), 0.88 (3H, d,
J = 6.5 Hz), 0.92 (3H,t, J = 7.4 Hz), 1.11 (1H,
m), 1.13 (3H, s), 1.18 (1H, m), 1.22 (3H, s),1.29
(3H, s), 1.40 (1H, m), 1.42 (3H, d, J = 7.0 Hz),
1.44 (2H, m), 1.50 (1H, m), 1.63 (1H, m), 1.68 (1
H, m), 1.86 (2H, m), 2.04 (1H, m), 2.20(1H, dt, J
= 14.4, 2.9 Hz), 2.40 (2H, d, J = 4.2 Hz), 2.99 (1
H, m), 3.23(1H, s), 3.27 (1H, dd, J = 11.7, 3.9 H
z), 3.63 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.17 (1H, t, J = 9.
9 Hz), 7.17 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.08 (2H, d, J =
8.8 Hz)
【0098】実施例45 化合物42(20 mg)とp−ニトロチオフェノール
(7.8 mg )を実施例22と同様の条件で反応す
ると、化合物46(25 mg)が橙色粉末として得ら
れた。(収率 95%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.70 (3H, s), 0.83 (3H, d,
J = 6.1 Hz), 0.84 (3H,t, J = 6.8 Hz), 1.10 (3H,
s), 1.11 (2H, m), 1.22 (3H, s), 1.25 (1H, m),1.28
(3H, s), 1.34 (3H, d, J = 6.9 Hz), 1.38 (1H,m), 1.
41 (1H, d, J = 7.6 Hz), 1.45 (2H, m), 1.61 (1H, d
t, J = 3.7, 14.3 Hz), 1.82 (2H, m), 2.01 (1H, m),
2.28 (1H, dt, J = 14.3, 3.0 Hz), 2.42 (1H, dd, J =
19.7, 7.6Hz), 2.54 (1H, d, J = 19.7 Hz), 3.24 (1
H, dd, J = 11.5, 4.0 Hz), 3.59 (1H, m), 3.61 (1H,
d, J = 10.4 Hz), 4.14 (1H, dd, J = 7.8, 2.3 Hz),
7.32 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.14 (2H, d, J = 8.8 Hz)
【0099】実施例46 化合物20(2.1 g)をメタノール(200 m
l)に溶解し、水素化ほう素ナトリウム(1.3 g、
和光純薬社製)を加え室温で30分間攪拌した。反応混
合液を濃縮後、酢酸エチル(200 ml)および20
%塩化第二鉄水溶液(100 ml)を加え攪拌した。
得られた有機層を水洗(3x100 ml)し、無水硫
酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製する
と、化合物47(1.36 g)および化合物48(4
60mg)がそれぞれ黄色粉末として得られた。(化合
物47、収率 65%)および(化合物48、収率 2
2%) 化合物471 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.03 (3H, s), 0.04 (3H, s),
0.68 (3H, s), 0.86 (9H, s), 0.92 (3H, t, J = 7.4
Hz), 0.93 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.04 (1H, m),1.05
(3H, s), 1.14 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.18 (3H, s),
1.19 (3H, s), 1.20 (1H, m), 1.30 (1H, m), 1.42 (1
H, d, J = 8.0 Hz), 1.45 (2H, m), 1.55 (1H, m), 1.5
9 (1H, dt, J = 3.6, 14.6 Hz), 1.84 (2H, m), 1.99
(1H, m), 2.26(1H, dt, J = 14.6, 3.0 Hz), 2.43 (1H,
dd, J = 19.7, 8.0 Hz), 2.64 (1H,d, J = 19.7 Hz),
3.21 (1H, m), 3.24 (1H, dd, J = 11.4, 4.0 Hz), 3.3
4 (1H, br), 3.56 (1H, d, J = 10.0 Hz), 6.57 (1H,
s) 化合物481 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.03 (3H, s), 0.04 (3H, s),
0.67 (3H, s), 0.87 (9H, s), 0.91 (3H, t, J = 7.4
Hz), 0.92 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.04 (1H, m),1.06
(3H, s), 1.13 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.19 (6H, s),
1.30 (2H, m), 1.41 (1H, m), 1.42 (1H, d, J = 8.1 H
z), 1.45 (1H, m), 1.53 (1H, m), 1.59 (1H, dt, J =
3.9, 14.3 Hz), 1.84 (2H, m), 1.99 (1H, m), 2.26 (1
H, dt, J =14.3, 3.0 Hz), 2.43 (1H, dd, J = 19.7,
8.1 Hz), 2.64 (1H, d, J = 19.7 Hz), 3.17 (1H, m),
3.23 (1H, dd, J = 11.7, 4.0 Hz), 3.45 (1H, dd, J =
6.4,4.5 Hz), 3.56 (1H, d, J = 10.0 Hz), 6.47 (1H,
s)
【0100】実施例47 化合物47(20 mg)をジクロロメタン(1.0
ml)に溶解し、塩化アセチル(25 μl、和光純薬
社製)およびピリジン(27 μl)を加え室温で1時
間攪拌した。反応混合液を濃縮後、酢酸エチル(20
ml)を加え、N/100塩酸および水各々(2x10
ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて
乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製すると、化合物49(19
mg)が黄色粉末として得られた。(収率 89%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.03 (3H, s), 0.04 (3H, s),
0.68 (3H, s), 0.85 (3H, d, J = 6.9 Hz), 0.85 (3H,
t, J = 7.3 Hz), 0.86 (9H, s), 1.03 (1H, m),1.05
(3H, s), 1.09 (1H, m), 1.12 (3H, d, J = 7.1 Hz),
1.19 (6H, s), 1.30 (1H, m), 1.40 (1H, m), 1.42 (1
H, d, J = 8.1 Hz), 1.45 (1H, m), 1.55 (1H, m), 1.5
9 (1H, dt, J = 4.0, 14.4 Hz), 1.85 (2H, m), 1.99
(3H, s), 2.00(1H, m), 2.27 (1H, dt, J = 14.4, 3.0
Hz), 2.42 (1H, dd, J = 19.7, 8.1 Hz), 2.64 (1H, d,
J = 19.7 Hz), 3.23 (1H, dd, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.
39 (1H, m), 3.56 (1H, d, J = 10.0 Hz), 4.90 (1H,
t, J = 6.2 Hz), 6.60 (1H, s)
【0101】実施例48 化合物48(50 mg)を実施例47と同様の条件で
反応すると、化合物50(53 mg)が黄色粉末とし
て得られた。(収率 99%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.03 (3H, s), 0.04 (3H, s),
0.67 (3H, s), 0.83 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.87 (9H,
s), 0.96 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.05 (1H, m),1.16
(3H, s), 1.18 (3H, d, J = 6.5 Hz), 1.19 (3H, s),
1.22 (3H, s), 1.30 (2H, m), 1.42 (1H, d, J = 8.0 H
z), 1.44 (1H, m), 1.51 (1H, m), 1.56 (1H, m), 1.65
(1H, m), 1.84 (2H, m), 1.96 (3H, s), 1.99 (1H,
m), 2.27 (1H,dt, J = 14.9, 3.7 Hz), 2.42 (1H, dd,
J = 19.6, 8.0 Hz), 2.62 (1H, d, J= 19.6 Hz), 3.23
(1H, dd, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.36 (1H, m), 3.56 (1
H, d,J = 10.0 Hz), 4.79 (1H, dd, J = 8.4, 3.7 Hz),
6.33 (1H, s)
【0102】実施例49 化合物49(14 mg)をメタノール(1.0 m
l)に溶解し、Dowex50Wx2(H+)(75
mg 、ダウケミカル社製、米国)を加え室温で13時
間攪拌した。反応混合液を濾過後減圧濃縮して得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製す
ると、化合物51(9.3 mg)が黄針状晶として得
られた。(収率 81%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.69 (3H, s), 0.85 (3H, d,
J = 6.9 Hz), 0.86 (3H,t, J = 7.3 Hz), 1.08 (1H,
m), 1.09 (3H, s), 1.10 (1H, m), 1.12 (3H, d,J = 7.
1 Hz), 1.19 (3H, s), 1.28 (3H, s), 1.41 (1H, d, J
= 8.0 Hz), 1.44(2H, m), 1.50 (1H, m), 1.55 (1H,
m), 1.59 (1H, dt, J= 4.0, 14.4 Hz), 1.84 (1H, m),
1.89 (1H, m), 1.99 (3H, s), 2.02 (1H, m), 2.27 (1
H, dt, J = 14.4, 3.0 Hz), 2.43 (1H, dd, J = 19.6,
8.0 Hz), 2.64 (1H, d, J = 19.6 Hz), 3.23 (1H, dd,
J = 11.6, 4.0 Hz), 3.38 (1H, m), 3.62 (1H, d, J =
10.4 Hz), 4.90 (1H, t, J = 6.2 Hz), 6.60 (1H, s)
【0103】実施例50 化合物50(45 mg)を実施例49と同様の条件で
反応すると、化合物52(35 mg)が黄色粉末とし
て得られた。(収率 95%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.84 (3H, d,
J = 6.6 Hz), 0.96 (3H,t, J = 7.4 Hz), 1.09 (3H,
s), 1.09 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.11 (1H, m), 1.22
(3H, s), 1.28 (3H, s), 1.30 (1H, m), 1.40 (1H, d,
J = 8.0 Hz), 1.45(2H, m), 1.52 (1H, m), 1.59 (1H,
dt, J = 3.9, 14.4 Hz), 1.66 (1H, m), 1.83 (1H, m),
1.88 (1H, m), 1.95 (3H, s), 2.01 (1H, m), 2.28 (1
H, dt, J =14.4, 3.0 Hz), 2.43 (1H, dd, J = 19.6,
8.0 Hz), 2.61 (1H, d, J = 19.6 Hz), 3.23 (1H, dd,
J = 11.7, 4.0 Hz), 3.36 (1H, m), 3.62 (1H, d, J =
10.3Hz), 4.79 (1H, dd, J = 8.4, 3.7 Hz), 6.33 (1H,
d, J = 0.9 Hz)
【0104】実施例51 化合物47(30 mg)とN−Boc−グリシン(2
7 mg)を実施例4と同様の条件で反応すると、化合
物53(33 mg)が黄色粉末として得られた。(収
率 87%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.03 (3H, s), 0.04 (3H, s),
0.68 (3H, s), 0.85 (3H, t, J = 7.4 Hz), 0.86 (3H,
d, J = 6.0 Hz), 0.86 (9H, s), 1.04 (1H, m),1.05
(3H, s), 1.10 (1H, m), 1.13 (3H, d, J = 7.1 Hz),
1.19 (6H, s), 1.30 (1H, m), 1.42 (1H, d, J = 8.0 H
z), 1.43 (1H, m), 1.43(9H, s), 1.50 (1H, m), 1.55
(1H, m), 1.59 (1H, dt, J = 3.2, 14.4 Hz), 1.84 (2
H, m), 1.99(1H, m), 2.27 (1H, dt, J = 14.4, 3.0 H
z), 2.43 (1H, dd, J = 19.6, 8.0 Hz), 2.64 (1H, d,
J = 19.6 Hz), 3.23 (1H, dd, J = 11.7, 4.0 Hz), 3.3
8 (1H,m), 3.56 (1H, d, J = 10.0 Hz), 3.76 (1H, dd,
J = 18.1, 4.9 Hz), 3.84 (1H, dd, J = 18.1, 4.9 H
z), 4.92 (1H, br), 4.98 (1H, t, J = 6.3 Hz), 6.56
(1H, s)
【0105】実施例52 化合物48(430 mg)とN−Boc−グリシン
(385 mg)を実施例4と同様の条件で反応する
と、化合物54(505 mg)が黄色粉末として得ら
れた。(収率 93%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.03 (3H, s), 0.04 (3H, s),
0.66 (3H, s), 0.84 (3H, d, J = 6.6 Hz), 0.86 (9H,
s), 0.94 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.05 (3H, s),1.07
(1H, m), 1.09 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.19 (3H, s),
1.22 (3H, s), 1.26 (1H, m), 1.30 (1H, m), 1.41 (1
H, d, J = 8.1 Hz), 1.43 (9H, s), 1.45 (1H, m), 1.5
0 (1H, m), 1.60 (1H, m), 1.64 (1H, m), 1.84 (2H,
m), 1.99 (1H,m), 2.28 (1H, dt, J = 14.3, 3.0 Hz),
2.42 (1H, dd, J = 19.7, 8.1 Hz), 2.62 (1H, d, J =
19.7 Hz), 3.23 (1H, dd, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.36 (1
H, m),3.56 (1H, d, J = 9.9 Hz), 3.78 (1H, dd, J =
17.8, 5.3 Hz), 3.86 (1H, dd, J = 17.8, 5.3 Hz), 4.
86 (1H, m), 4.90 (1H, dd, J = 7.8, 4.3 Hz), 6.35(1
H, s)
【0106】実施例53 化合物53(25 mg)をメタノール(2.0 m
l)に溶解し、Dowex50Wx2(H+)(125
mg )を加え室温で12時間攪拌した。反応混合液
を濾過後減圧濃縮して得られた残渣に20%TFAジク
ロロメタン溶液(1.0 ml)を加え室温で30分放
置した。反応混合液を濃縮後、酢酸エチル(20 m
l)を加え、N/10水酸化ナトリウム水溶液および水
各々(2x10ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、化合
物55(7.7 mg)が黄色粉末として得られた。
(収率 43%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.86 (3H, d,
J = 6.7 Hz), 0.86 (3H,t, J = 7.3 Hz), 1.08 (3H,
s), 1.10 (2H, m), 1.14 (3H, d, J = 7.1 Hz), 1.19
(3H, s), 1.27 (3H, s), 1.41 (1H, d, J = 8.1 Hz),
1.43 (2H, m), 1.50(1H, m), 1.58 (2H, m), 1.85 (2H,
m), 2.01 (1H, m), 2.27 (1H, dt, J = 14.4, 2.8 H
z), 2.43 (1H, dd, J = 19.7, 8.1 Hz), 2.63 (1H, d,
J = 19.7 Hz),3.23 (1H, dd, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.31
(1H, d, J = 18.0 Hz), 3.40 (1H, d,J = 18.0 Hz),
3.42 (1H, m), 3.62 (1H, d, J = 10.3 Hz), 4.98 (1H,
t, J =6.3 Hz), 6.56 (1H, s)
【0107】実施例54 化合物54(45 mg)を実施例53と同様の条件で
反応すると、化合物56(25 mg)が黄色粉末とし
て得られた。(収率 78%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.83 (3H, d,
J = 6.6 Hz), 0.96 (3H,t, J = 7.4 Hz), 1.08 (3H,
s), 1.09 (3H, d, J = 6.8 Hz), 1.13 (1H, m), 1.22
(3H, s), 1.28 (3H, s), 1.30 (1H, m), 1.41 (1H, d,
J = 8.8 Hz), 1.44(2H, m), 1.55 (1H, m), 1.60 (1H,
m), 1.67 (1H, m), 1.83 (1H, m), 1.89 (1H, m), 2.01
(1H, m), 2.28 (1H, dt, J = 14.4, 3.0 Hz), 2.43 (1
H, dd, J =19.7, 8.0 Hz), 2.61 (1H, d, J = 19.7 H
z), 3.23 (1H, dd, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.33 (1H, d,
J = 18.0 Hz), 3.38 (1H, m), 3.41 (1H, d, J = 18.0
Hz), 3.62 (1H, d, J = 10.2 Hz), 4.88 (1H, dd, J =
8.0, 4.0 Hz), 6.33 (1H, s)
【0108】実施例55 化合物47(30 mg)とマロン酸−t−ブチルエス
テル(24 μl)を実施例4と同様の条件で反応する
と、化合物57(30 mg)が黄色粉末として得られ
た。(収率 81%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.03 (3H, s), 0.04 (3H, s),
0.67 (3H, s), 0.85 (3H, t, J = 7.3 Hz), 0.86 (9H,
s), 0.88 (3H, d, J = 6.0 Hz), 1.04 (1H, m),1.05
(3H, s), 1.08 (1H, m), 1.15 (3H, d, J = 7.1 Hz),
1.19 (6H, s), 1.30 (1H, m), 1.42 (1H, d, J = 8.1 H
z), 1.44 (1H, m), 1.45 (9H, s), 1.50 (1H, m), 1.56
(1H, m), 1.59 (1H, dt, J = 3.9, 14.3 Hz), 1.85 (2
H, m), 1.99(1H, m), 2.27 (1H, dt, J = 14.3, 3.0 H
z), 2.42 (1H, dd, J = 19.7, 8.1 Hz), 2.64 (1H, d,
J = 19.7 Hz), 3.22 (1H, m), 3.23 (2H, s), 3.42 (1
H, m),3.56 (1H, d, J = 10.0 Hz), 4.98 (1H, t, J =
6.0 Hz), 6.63 (1H, s)
【0109】実施例56 化合物57(22 mg)を実施例53と同様の条件で
反応すると、化合物58(14 mg)が黄色粉末とし
て得られた。(収率 83%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.66 (3H, s), 0.87 (3H, t,
J = 7.3 Hz), 0.91 (3H,d, J = 6.7 Hz), 1.04 (3H,
s), 1.13 (1H, m), 1.17 (3H, d, J = 7.2 Hz), 1.19
(3H, s), 1.20 (1H, m), 1.26 (3H, s), 1.40 (2H, m),
1.56 (1H, d, J =7.9 Hz), 1.58 (2H, m), 1.73 (1H,
m), 1.80 (2H, m), 1.99 (1H, m), 2.15 (1H, m), 2.44
(1H, dd, J = 19.6, 7.9 Hz), 2.60 (1H, d, J = 19.6
Hz), 3.20(1H, s), 3.35 (1H, s), 3.40 (2H, m), 3.6
3 (1H, d, J = 9.8 Hz), 4.99 (1H,t, J = 6.1 Hz), 6.
70 (1H, s)
【0110】実施例57 化合物47(30 mg)を実施例18と同様の条件で
反応すると、化合物59(35 mg)が黄色粉末とし
て得られた。(収率 99%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.03 (3H, s), 0.04 (3H, s),
0.67 (1.5H, s), 0.70(1.5H, s), 0.87 (9H, s), 0.90
(6H, m), 1.03 (1H, m), 1.06 (3H, s), 1.12(1H, m),
1.18 (9H, m), 1.30 (1H, m), 1.41 (0.5H, d, J = 8.
0 Hz), 1.42 (0.5H, d, J = 8.0 Hz), 1.42 (1H, m),
1.54 (1H, m), 1.59 (1H, dt, J = 3.9,14.4 Hz), 1.62
(1H, m), 1.78 (1.5H, d, J = 5.2 Hz), 1.79 (1.5H,
d, J = 5.2 Hz), 1.85 (2H, m), 2.00 (1H, m), 2.26
(1H, dt, J = 14.4, 3.0 Hz), 2.63 (0.5H, d, J = 19.
6 Hz), 2.64 (0.5H, d, J = 19.6 Hz), 3.23 (1H, dd,
J =11.6, 3.9 Hz), 3.38 (1H, m), 3.56 (1H, d, J = 1
0.0 Hz), 4.79 (1H, dd, J= 12.7, 6.5 Hz), 6.34 (1H,
m), 6.60 (0.5H, s), 6.64 (0.5H, s)
【0111】実施例58 化合物59(30 mg)をジクロロメタン(2.0
ml)に溶解し、トリエチルアミン(30 μl)およ
びピペラジン(19 mg)を加え室温で1時間攪拌し
た。反応混合液に酢酸エチル(30 ml)を加え、水
(3x10 ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナト
リウムにて乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、化合物
60(27mg)が黄色粉末として得られた。(収率
89%)1 H NMR (CD3OD) δ ppm; 0.03 (3H, s), 0.04 (3H, s),
0.68 (3H, s), 0.86 (9H, s), 0.87 (3H, t, J = 7.3
Hz), 0.89 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.04 (1H, m),1.05
(3H, s), 1.10 (1H, m), 1.15 (3H, d, J = 7.1 Hz),
1.19 (6H, s), 1.30 (1H, m), 1.42 (1H, d, J = 8.0 H
z), 1.43 (1H, m), 1.55 (1H, m), 1.60 (1H, m), 1.64
(1H, m), 1.84 (2H, m), 1.99 (1H, m), 2.26 (1H, d
t, J = 14.3,3.0 Hz), 2.42 (1H, dd, J = 19.5, 8.0 H
z), 2.63 (1H, d, J = 19.5 Hz), 2.77 (4H, m), 3.23
(1H, dd, J = 11.7, 4.0 Hz), 3.36 (5H, m), 3.56 (1
H, d,J = 9.9 Hz), 4.80 (1H, dd, J = 6.9, 5.4 Hz),
6.52 (1H, s)
【0112】実施例59 化合物60(20 mg)を50%TFA-ジクロロメ
タン溶液(2.0 ml)に溶解し、室温で21時間攪
拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチル(20 ml)を
加え、N/10水酸化ナトリウム水溶液および水各々
(2x10 ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナト
リウムにて乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、化合物
61(8.2mg)が黄色粉末として得られた。(収率
49%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.88 (3H, t,
J = 7.2 Hz), 0.89 (3H,d, J = 6.6 Hz), 1.08 (3H,
s), 1.10 (1H, m), 1.13 (1H, m), 1.15 (3H, d,J = 7.
1 Hz), 1.19 (3H, s), 1.27 (3H, s), 1.40 (1H, d, J
= 8.1 Hz), 1.43(2H, m), 1.57 (1H, m), 1.59 (1H, d
t, J = 3.7, 14.3 Hz), 1.62 (1H, m), 1.84 (1H, m),
1.90 (1H, m), 2.01 (1H, m), 2.26 (1H, dt, J = 14.
3, 3.1 Hz),2.42 (1H, dd, J = 19.6, 8.1 Hz), 2.62
(1H, d, J = 19.6 Hz), 2.78 (4H, m), 3.23 (1H, dd,
J = 11.7, 4.0 Hz), 3.36 (5H, m), 3.62 (1H, d, J =
10.2Hz), 4.81 (1H, dd, J = 7.0, 5.4 Hz), 6.53 (1H,
s)
【0113】実施例60 化合物53(670 mg)とp−ニトロチオフェノー
ル(150 mg )を実施例22と同様の条件で反応
すると、化合物62(668 mg)が橙色粉末として
得られた。(収率 92%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.02 (6H, s), 0.71 (3H, s),
0.85 (9H, s), 0.92 (3H, d, J = 6.8 Hz), 0.94 (3H,
t, J = 7.5 Hz), 1.03 (1H, m), 1.05 (3H, s),1.18
(3H, s), 1.20 (3H, s), 1.25 (2H, m), 1.36 (3H, d,
J = 7.1 Hz), 1.38 (1H, m), 1.41 (1H, m), 1.44 (9H,
s), 1.59 (1H, dt, J = 3.4, 14.1 Hz),1.62 (1H, m),
1.84 (3H, m), 1.99 (1H, m), 2.27 (1H, m), 2.34 (1
H, dd, J= 19.6, 7.8 Hz), 2.54 (1H, d, J = 19.6 H
z), 3.21 (1H, dd, J = 11.6, 4.0Hz), 3.54 (1H, d, J
= 9.9 Hz), 3.68 (1H, dd, J = 18.5, 5.1 Hz), 3.75
(1H, dd, J = 18.5, 5.1 Hz), 3.87 (1H, m), 4.81 (1
H, t, J = 5.1 Hz), 5.32 (1H, br d, J = 8.7 Hz), 7.
34 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.14 (2H, d, J = 8.8 Hz)
【0114】実施例61 化合物54(405 mg)とp−ニトロチオフェノー
ル(101 mg )を実施例22と同様の条件で反応
すると、化合物63(415 mg)が橙色粉末として
得られた。(収率 85%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.02 (6H, s), 0.69 (3H, s),
0.82 (3H, t, J = 6.9Hz), 0.83 (3H, d, J = 7.0 H
z), 0.86 (9H, s), 1.04 (1H, m), 1.07 (3H, s),1.10
(1H, m), 1.19 (3H, s), 1.21 (3H, s), 1.23 (3H, d,
J = 7.0 Hz), 1.25 (2H, m), 1.30 (1H, m), 1.42 (1H,
d, J = 7.5 Hz), 1.44 (9H, s), 1.45 (1H, m), 1.60
(1H, m), 1.80 (2H, m), 1.99 (1H, m), 2.28 (1H, m),
2.40 (1H,dd, J = 19.8, 7.5 Hz), 2.53 (1H, d, J =
19.8 Hz), 3.24 (1H, dd, J = 11.4, 3.8 Hz), 3.55 (1
H, d, J = 9.9 Hz), 3.75 (1H, m), 3.93 (2H, d, J=
5.0Hz), 5.02 (1H, m), 5.85 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.
32 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.15 (2H, d, J = 8.8 Hz)
【0115】実施例62 化合物62(600 mg)をTFA(20 ml)に
溶解し、室温で1時間放置した。反応液を濃縮後、酢酸
エチル(50 ml)を加え、N/10水酸化ナトリウ
ム水溶液および水各々(2x30 ml)で洗浄した。
有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮して
得られた残渣を分取高速液体クロマトグラフィーにて精
製すると、化合物64(287 mg)が橙色粉末とし
て得られた。(収率 63%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.71 (3H, s), 0.92 (3H, d,
J = 6.8 Hz), 0.93 (3H,t, J = 7.4 Hz), 1.04 (1H,
m), 1.08 (3H, s), 1.20 (3H, s), 1.23 (1H, m),1.26
(3H, s), 1.36 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.39 (1H, d, J
= 8.0 Hz), 1.40(1H, m), 1.44 (1H, m), 1.59 (1H,
m), 1.63 (1H, m), 1.83 (3H, m), 1.99 (1H, m), 2.27
(1H, m), 2.33 (1H, dd, J = 19.6, 8.0 Hz), 2.55 (1
H, d, J = 19.6 Hz), 3.19 (1H, d, J = 18.1 Hz), 3.2
1 (1H, dd, J = 11.5, 4.0 Hz), 3.32 (1H, d, J = 18.
1 Hz), 3.60 (1H, d, J = 10.2 Hz), 3.88 (1H, m), 5.
31 (1H, d, J = 10.0 Hz), 7.36 (2H, d, J = 8.8 Hz),
8.14 (2H, d, J = 8.8 Hz)
【0116】実施例63 化合物63(385 mg)を実施例62と同様の条件
で反応すると、化合物65(220 mg)が橙色粉末
として得られた。(収率 75%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.71 (3H, s), 0.82 (3H, d,
J = 6.8 Hz), 0.83 (3H,t, J = 7.2 Hz), 1.08 (1H,
m), 1.10 (3H, s), 1.12 (1H, m), 1.20 (3H, s),1.23
(3H, d, J = 6.9 Hz), 1.25 (2H, m), 1.28 (3H, s),
1.41 (1H, d, J =7.6 Hz), 1.43 (1H, m), 1.45 (1H,
m), 1.61 (1H, m), 1.82 (2H, m), 2.01 (1H, m), 2.28
(1H, dt, J = 14.3, 3.0 Hz), 2.41 (1H, dd, J = 19.
7, 7.6 Hz),2.54 (1H, d, J = 19.7 Hz), 3.24 (1H, d
d, J = 11.6, 4.0 Hz), 3.44 (1H, d, J = 18.0 Hz),
3.51 (1H, d, J = 18.0 Hz), 3.61 (1H, d, J = 10.2 H
z), 3.76 (1H, m), 5.81 (1H, dd, J = 9.3, 1.7 Hz),
7.33 (2H, d, J = 8.9 Hz), 8.15 (2H, d, J = 8.9 Hz)
【0117】実施例64 化合物64(250 mg)を実施例38と同様の条件
で反応すると、化合物66(255 mg)が橙色粉末
として得られた。(収率 97%)1 H NMR (CD3OD) δ ppm; 0.66 (3H, s), 0.97 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 0.99 (3H,d, J = 6.8 Hz), 1.05 (3H,
s), 1.20 (1H, m), 1.23 (3H, s), 1.25 (1H, m),1.28
(3H, s), 1.35 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.39 (1H, m),
1.42 (1H, m), 1.57 (1H, d, J = 7.8 Hz), 1.65 (1H,
m), 1.77 (3H, m), 1.90 (1H, m), 1.97 (1H, m), 2.16
(1H, m), 2.40 (1H, dd, J = 19.7, 7.8 Hz), 2.56 (1
H, d, J = 19.7 Hz), 3.43 (1H, dd, J = 11.0, 4.0 H
z), 3.50 (1H, d, J = 17.4 Hz), 3.63 (1H, d, J = 1
0.2 Hz), 3.85 (1H, d, J = 17.4 Hz), 3.98 (1H, m),
5.48 (1H, dd, J = 9.7, 1.6 Hz), 7.47 (2H, d, J =
8.9 Hz), 8.17 (2H, d, J = 8.9Hz)
【0118】実施例65 化合物65(200 mg)を実施例38と同様の条件
で反応すると、化合物67(191 mg)が橙色粉末
として得られた。(収率 91%)1 H NMR (CD3OD) δ ppm; 0.68 (3H, s), 0.85 (3H, t,
J = 7.1 Hz), 0.89 (3H,d, J = 6.2 Hz), 1.14 (3H,
s), 1.19 (1H, m), 1.21 (3H, s), 1.23 (3H, m),1.24
(3H, d, J = 7.1 Hz), 1.26 (3H, s), 1.42 (2H, m),
1.58 (1H, d, J =6.8 Hz), 1.75 (2H, m), 1.79 (1H,
m), 1.98 (1H, m), 2.17 (1H, m), 2.45 (1H, dd, J =
19.8, 6.8 Hz), 2.53 (1H, d, J = 19.8 Hz), 3.42 (1
H, dd, J = 10.4, 4.5 Hz), 3.62 (1H, d, J = 10.2 H
z), 3.80 (1H, m), 3.90 (1H, d, J =17.0 Hz), 3.96
(1H, d, J = 17.0 Hz), 6.00 (1H, d, J = 9.9 Hz), 7.
45 (2H,d, J = 8.8 Hz), 8.17 (2H, d, J = 8.8 Hz)
【0119】実施例66 化合物2(10 mg)を実施例3と同様の条件で反応
すると、化合物68(5.6 mg)が白色粉末として
得られた。(収率 44%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.63 (3H, t, J = 7.4 Hz),
0.65 (3H, s), 1.00 (3H,d, J = 7.1 Hz), 1.12 (3H,
s), 1.13 (3H, s), 1.18 (3H, s), 1.23 (2H, m),1.29
(3H, d, J = 6.9 Hz), 1.40 (3H, m), 1.57 (2H, m),
1.85 (3H, m), 2.00 (1H, m), 2.04 (3H, s), 2.27 (3
H, s), 2.28 (3H, s), 2.46 (1H, m), 2.57(1H, d, J =
18.0 Hz), 2.68 (1H, dd, J = 18.0, 7.5 Hz), 3.31
(1H, dd, J =11.7, 4.1 Hz), 3.95 (1H, q, J = 6.9 H
z), 4.78 (1H, d, J = 10.3 Hz), 6.40 (1H, s)
【0120】実施例67 化合物2(12 mg)をDMF(1.0 ml)に溶
解し、よう化メチル(16 μl、東京化成社製)およ
び炭酸カリウム(35 mg、和光純約社製)を加え室
温で2時間攪拌した。反応混合液を濃縮後、酢酸エチル
(20 ml)を加え、N/100塩酸および飽和食塩
水各々(2x10 ml)で洗浄した。有機層を無水硫
酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、
化合物69(1.8 mg)が白色粉末として得られ
た。(収率14%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.52 (3H, t, J = 7.4 Hz),
0.68 (3H, s), 1.03 (3H,d, J = 7.1 Hz), 1.10 (3H,
s), 1.16 (3H, s), 1.17 (1H, m), 1.27 (1H, m),1.30
(3H, s), 1.34 (3H, d, J = 6.9 Hz), 1.38 (1H, m),
1.47 (2H, m), 1.52 (1H, m), 1.60 (1H, m), 1.98 (3
H, m), 2.18 (1H, dt, J = 14.0, 3.1 Hz),2.49 (1H,
m), 2.64 (1H, dd, J = 18.3, 7.8 Hz), 2.77 (1H, d,
J = 18.3 Hz), 3.28 (1H, dd, J = 11.8, 4.1 Hz), 3.6
2 (1H, d, J = 10.3 Hz), 3.72 (3H,s), 3.96 (3H, s),
4.02 (1H, q, J = 6.9 Hz), 6.04 (1H, s)
【0121】実施例68 化合物1(20 mg)をエタノール(2.0 ml)
に溶解し、N−アセチル−L−システイン(7.6 m
g)およびトリエチルアミン(6.5 μl)を加え室
温で30分間攪拌した。反応混合液に酢酸エチル(20
ml)を加え、N/100塩酸および水各々(2x1
0 ml)で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナト
リウムにて乾燥後、減圧濃縮して得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、化合物
70(23 mg)が淡黄色粉末として得られた。(収
率 85%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.56 (3H, s), 0.64 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.00 (3H,d, J = 7.0 Hz), 1.10 (3H,
s), 1.17 (1H, m), 1.18 (3H, m), 1.20 (1H, m),1.29
(3H, s), 1.43 (3H, d, J = 6.7 Hz), 1.44 (1H, m),
1.46 (2H, m), 1.55 (1H, m), 1.64 (1H, m), 1.82 (1
H, m), 1.86 (1H, m), 2.02 (1H, m), 2.05(3H, s), 2.
10 (1H, m), 2.36 (1H, m), 2.74 (1H, dd, J = 18.3,
7.5 Hz), 2.88 (1H, d, J = 18.3 Hz), 3.05 (1H, dd,
J = 13.3, 6.4 Hz), 3.23 (1H, dd,J = 13.3, 4.3 Hz),
3.27 (1H, dd, J = 11.8, 3.7 Hz), 3.68 (1H, d, J =
10.1 Hz), 4.51 (1H, q, J = 6.7 Hz), 4.78 (1H, m),
6.71 (1H, br)
【0122】実施例69 化合物1(30 mg)をエタノール(2.0 ml)
に溶解し、ピリジン(16 μl)およびO−メチルヒ
ドロキシアミン塩酸塩(16 mg、和光純薬社製)を
加え室温で15時間攪拌した。反応混合液を濃縮後、酢
酸エチル(20ml)を加え、水(2x10 ml)で
洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減
圧濃縮して得られた残渣を分取高速液体クロマトグラフ
ィーにて精製すると、化合物71(19 mg)が黄色
粉末として得られた。(収率 60%)1 H NMR (CDCl3) δ ppm; 0.71 (3H, s), 0.80 (3H, t,
J = 7.4 Hz), 1.06 (3H,d, J = 7.0 Hz), 1.10 (3H,
s), 1.13 (1H, m), 1.18 (3H, s), 1.29 (3H, s),1.33
(1H, m), 1.34 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.37 (1H, m),
1.42 (2H, m), 1.56 (1H, dt, J = 4.0, 13.9 Hz), 1.6
8 (1H, m), 1.90 (2H, m), 2.02 (1H, m),2.10 (1H, d
t, J = 13.9, 3.1 Hz), 2.43 (1H, dd, J = 19.7, 8.1
Hz), 2.58 (1H, m), 2.62 (1H, d, J = 19.7 Hz), 3.25
(1H, dd, J = 11.8, 4.1 Hz), 3.64(1H, d, J = 10.2
Hz), 4.06 (3H, s), 4.15 (1H, q, J = 7.0 Hz), 6.24
(1H,s)
【0123】参考例 1 N−Z−グルタミン酸−t−ブチルエステル(500
mg、国産化学社製)をメタノール(5.0 ml)に
溶解し、10%パラジウム炭素(50 mg、和光純薬
社製)を加え、水素雰囲気下室温で2時間攪拌した。反
応混合液を濾過濃縮後、得られた白色粉末(250 m
g)をジクロロメタン(10 ml)懸濁し、トリエチ
ルアミン(410 μl)および二炭酸ジ−t−ブチル
(340μl、和光純薬社製)を加え、室温で2時間攪
拌した。反応混合液を濃縮後、酢酸エチル(50 m
l)を加え、N/100塩酸および水各々(2x30
ml)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾
燥後減圧濃縮すると、N−Boc−グルタミン酸−t−
ブチルエステル(370 mg)が白色粉末として得ら
れた。(収率 92%)
【0124】参考例 2 α−N−Z−ε−N−Boc−リシン(500 mg、
国産化学社製)をメタノール(50 ml)に溶解し、
10%パラジウム炭素(50 mg、和光純薬社製)を
加え、水素雰囲気下室温で2時間攪拌した。反応混合液
を濾過後、濃縮乾固すると、白色粉末(320mg、収
率 100%)が得られた。このうち215 mgをD
MF(10 ml)に懸濁し、トリエチルアミン(27
0 μl)および二炭酸ジ−t−ブチル(220 μ
l、和光純薬社製)を加え、室温で13時間攪拌した。
反応混合液を濃縮後、酢酸エチル(50 ml)を加
え、N/100塩酸および水各々(2x30 ml)で
洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥後減圧
濃縮すると、αN、εN−ジ−Boc−リシン(370
mg)が白色粉末として得られた。(収率 99%)
【0125】試験例1 C5a結合阻害試験 C5aのC5aレセプター(以下、C5aRと略記する
場合がある)への結合は、〔125I〕−C5aを用い、
好中球、単球、あるいは、株化した細胞などへの結合を
30分から1時間反応させ、未結合分を遠心分離で除い
た後、放射活性を測定することによって定量できる。こ
の結合を阻害する物質を探索する場合などは、多くのサ
ンプルを同時に定量する必要があるが、こういう場合に
は、C5aRを発現する適当な培養細胞株から細胞膜を
調製し、〔125I〕−C5aの細胞膜への結合を調べる
方法を用いることができる。P39(+)細胞は、骨髄
腫患者の細胞より樹立されたミエロイド細胞株P39細
胞から補体第3成分を結合し凝集能をもつサブラインと
して樹立された細胞株である(Matsumoto, M. et al,
ヨーロッピアン・ジャーナル・オブ・イムノロジー(Eu
r.J.Immunol.)21:1787, 1991)。この細胞は、ジブチ
リルcAMPを添加して培養すると細胞質内に顆粒をもち多
型核化して好中球様の細胞に分化して細胞膜上にC5a
Rを発現する。 (1)細胞膜画分の調製 分化したP39(+)細胞をHBSSで洗浄し、0.2
5Mシュークロース、0.04M NaCl、0.1M K
Cl、0.005M MgCl2、0.02M Tris−
HCl緩衝液(pH7.6)にインヒビターカクテル
〔10μMロイペプシン、10μMペプスタチン、50
μM O-フェナントロリン、100KIUアプロチニン、
100μM p-Amidinophenyl-methanesulfonyl Fluorid
e hydrochloride(p-APMSF)〕を加えたものに懸濁す
る。細胞破砕装置に細胞懸濁液をいれて、氷上にて1平
方cmあたり25kgの圧力をで20分間与える。その
後、圧力を除くことによって、細胞膜を破砕する。顕微
鏡で細胞膜が破砕され、核膜は保持されているのを確認
する。3000回転10分間遠心し、核および破砕され
なかった細胞を除く。上清に5mM EDTAを加え
て、100,000回転20分間遠心して得られた沈殿
をPBSに上記のインヒビターカクテルと5mM ED
TAを加えた溶液に懸濁し、これを膜画分として用い
た。 (2)C5a結合反応 (1)の膜画分106個細胞相当に〔125I〕−C5a
(10,000cpm)を加え、氷上60分間反応後、
グラスフィルター(Whatmann GF/B)上で吸引濾過し3
回洗浄する。フィルターにトラップされた放射活性を測
定する。この結合反応にTAN−2474Aを添加して
おくと、濃度依存性の結合阻害をした。この化合物の5
0%結合阻害濃度(IC50)は2μg/mlであった。
【0126】試験例2 C5aアンタゴニスト活性試験 C5aRへのC5aの結合を阻害する物質であっても、
生細胞上のC5aRとの作用の仕方には、アンタゴニス
トとして働く場合とアゴニストとして働く場合がある。
このいずれであるかを調べるために、ヒト末梢血好中球
細胞、あるいは前記の分化培養細胞株P39(+)に化
合物をC5aの存在下あるいは非存在下で作用させて、
細胞からの顆粒の放出を測定した。C5aがC5aRに
結合すると、細胞は活性化され、反応液中に顆粒を放出
する。顆粒中の酵素の1つN−アセチル−D−グルコサ
ミニダーゼを定量することによってC5a作用の強さを
調べることができる。実験例としてP39(+)細胞株
をもちいた結果を示す。方法は、分化した細胞を2回洗
浄した後2x107/ml HBSS(Hank's Balanced
Salt Solution)に調製する。終濃度5μg/mlのCyt
ochalasin B で15分間反応する。この細胞懸濁液2
5μlに希釈した化合物25μlを加えさらに3nMの
C5aを50μl加え37℃で1時間反応する。反応混
液を1500回転にて10分間遠心し上清100μlを
96穴プレートに移す。これに基質p-nitrophenyl-N-ac
etyl-β-D-glucosaminideを50mM Citrate緩衝液
(pH4.5)中で加え1時間反応後0.4M Glycine
緩衝液(pH10.5)を添加して反応を停止、405
nmで吸光度を測定する。顆粒放出抑制率(%阻害)
は、C5aのみを加えた時の吸光度をA100とし、化合
物もC5aも加えない時の吸光度をA0としてサンプル
とC5a添加時の吸光度Anより、下式を用いて求め
た。 %阻害=〔1−(An−A0)/(A100−A0)〕x10
0 TAN−2474Aは濃度依存的な脱顆粒阻害活性を示
した〔表2〕。この化合物の50%脱顆粒阻害濃度は、
1.5μg/mlであった。また、C5a非添加の場合
には、20μg/mlでも特異的な顆粒の放出は全く観
察されず、アゴニスト作用は認められなかった。
【0127】
【表5】
【0128】
【発明の効果】本発明の化合物(I)またはその塩は、
C5aとC5aレセプターとの結合を拮抗する作用を有
しており、C5aが引き起こす炎症に起因する疾患ある
いは症候群〔例えば、敗血症、成人呼吸窮迫症候群、喘
息、粥状動脈硬化症、心筋梗塞、脳梗塞、乾癬、および
虚血や外傷,火傷,外科侵襲などに起因する白血球活性
化による重要臓器損傷症(例、肺炎、腎炎、肝炎、膵炎
など)〕の治療・予防剤として有用である。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】TAN−2474AのIRスペクトルを示す。
横軸は波数(cm-1)を、縦軸はKBr錠剤中の主な吸収
を示す。
【図2】TAN−2474Aの13C NMR スペクトルを示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/35 ADA A61K 31/35 ADA ADZ ADZ AED AED C12N 1/14 C12N 1/14 A C12P 17/18 C12P 17/18 D //(C12P 17/18 C12R 1:645) (72)発明者 松井 英起 茨城県つくば市並木4丁目16番地1 ガー デンヒルズ並木708号

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、R1およびR4は同一または異なって(1)オキソ
    基、(2)置換されていてもよいヒドロキシイミノ基、ま
    たは(3)置換されていてもよい水酸基および水素原子
    を、R2およびR3は同一または異なって(1)オキソ基、
    (2)置換されていてもよいヒドロキシイミノ基、または
    (3)置換されていてもよい水酸基を、Xは水素原子また
    はS(O)n−R5(R5は水素原子、置換されていても
    よい炭化水素基または置換されていてもよいアシル基
    を、nは0から2の整数を示す。)で表される基を、 【化2】 は単結合または二重結合であることを示す。〕で表され
    る化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】R1、R2、R3またはR4で示される置換さ
    れていてもよい水酸基が、保護されていてもよい水酸基
    である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1、R2、R3またはR4で示される置換さ
    れていてもよい水酸基における置換基が、(i)(1)(a)
    炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数1ないし7の
    アルカノイル基、(c)炭素数7ないし11のアロイル、
    (d)炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基または
    (e)炭素数8ないし17のアラルキルオキシカルボニル
    で置換されていてもよいアミノ基、(2)(a)炭素数1ない
    し6のアルキル、(b)炭素数7ないし16のアラルキ
    ル、(c)炭素数1ないし7のアルカノイルまたは(d)炭素
    数7ないし11のアロイルで置換されていてもよい水酸
    基、(3)(a)炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数7
    ないし16のアラルキル、(c)炭素数1ないし7のアル
    カノイルまたは(d)炭素数7ないし11のアロイルで置
    換されていてもよいメルカプト基、(4)カルボキシル
    基、(5)カルバモイル基、(6)炭素数2ないし7のアルコ
    キシカルボニル基、(7)炭素数8ないし17のアラルキ
    ルオキシカルボニル基、(8)ニトロで置換されていても
    よいグアニジル基、(9)ニトロ基、(10)ハロゲン原子お
    よび (11)炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ば
    れるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環
    基またはその縮合複素環基からなる群から選ばれる置換
    基で置換されていてもよい炭素数1ないし16の炭化水
    素基、 (ii)(1)(a)炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数
    7ないし16のアラルキル、(c)炭素数1ないし7のア
    ルカノイルまたは(d)炭素数7ないし11のアロイルで
    置換されていてもよい水酸基、(2)(a)炭素数1ないし6
    のアルキル、(b)炭素数7ないし16のアラルキル、(c)
    炭素数1ないし7のアルカノイルまたは(d)炭素数7な
    いし11のアロイルで置換されていてもよいメルカプト
    基、(3)カルボキシル基、(4)カルバモイル基、(5)炭素
    数2ないし7のアルコキシカルボニル基、(6)炭素数8
    ないし17のアラルキルオキシカルボニル基、(7)ニト
    ロで置換されていてもよいグアニジル基、(8)ニトロ
    基、(9)ハロゲン原子または(10)炭素原子以外に酸素、
    硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含
    む5または6員複素環基またはその縮合複素環基からな
    る群から選ばれる置換基で置換されていてもよい炭素数
    1ないし13の有機カルボン酸由来のアシル基、または (iii)炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基を
    で置換されていてもよいアミノ酸由来のアシル基である
    請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】R1またはR4が、(i)炭素数6ないし
    14のアリール、ハロゲン原子、カルボキシル、
    炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ
    原子を1ないし4個含む5または6員複素環基またはそ
    の縮合複素環基で置換されていてもよい炭素数1ないし
    7のアルカノイル基で置換されていてもよい水酸基およ
    び水素原子、または(ii)炭素数1ないし6のアルキル
    または炭素数2ないし7のアルコキシカルボニルで置換
    されていてもよいアミノ酸由来のアシル基で置換されて
    いてもよい水酸基および水素原子である請求項1記載の
    化合物。
  5. 【請求項5】R1、R2、R3またはR4で示される置換さ
    れていてもよいヒドロキシイミノ基における置換基が、
    (1)(a)炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数1ない
    し7のアルカノイル、(c)炭素数7ないし11のアロイ
    ル、(d)炭素数2ないし7のアルコキシカルボニルまた
    は (e)炭素数8ないし17のアラルキルオキシカルボニ
    ル基で置換されていてもよいアミノ基、(2)(a)炭素数1
    ないし6のアルキル、(b)炭素数7ないし16のアラル
    キル、(c)炭素数1ないし7のアルカノイルまたは(d)炭
    素数7ないし11のアロイルで置換されていてもよい水
    酸基、(3)(a)炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数
    7ないし16のアラルキル、(c)炭素数1ないし7のア
    ルカノイルまたは(d)炭素数7ないし15のアロイル基
    で置換されていてもいメルカプト基、(4)カルボキシル
    基、(5)カルバモイル基、(6)炭素数2ないし7のアルコ
    キシカルボニル基、(7)炭素数8ないし17のアラルキ
    ルオキシカルボニル基、(8)ニトロで置換されていても
    よいグアニジル基、(9)ニトロ基、(10)ハロゲン原子お
    よび (11)炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ば
    れるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環
    基またはその縮合複素環基からなる群から選ばれる置換
    基で置換されていてもよい炭素数1ないし16の炭化水
    素基である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】R5で示される置換されていてもよい炭化
    水素基、または置換されていてもよいアシル基が、
    (i)(1)(a)炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数
    1ないし7のアルカノイル基、(c)炭素数7ないし11
    のアロイル、(d)炭素数2ないし7のアルコキシカルボ
    ニル基または(e)炭素数8ないし17のアラルキルオキ
    シカルボニルで置換されていてもよいアミノ基、(2)(a)
    炭素数1ないし6のアルキル、(b)炭素数7ないし16
    のアラルキル、(c)炭素数1ないし7のアルカノイルま
    たは(d)炭素数7ないし11のアロイルで置換されてい
    てもよい水酸基、(3)(a)炭素数1ないし6のアルキル、
    (b)炭素数7ないし16のアラルキル、(c)炭素数1ない
    し7のアルカノイルまたは(d)炭素数7ないし11のア
    ロイルで置換されていてもよいメルカプト基、(4)カル
    ボキシル基、(5)カルバモイル基、(6)炭素数2ないし7
    のアルコキシカルボニル基、(7)炭素数8ないし17の
    アラルキルオキシカルボニル基、(8)ニトロで置換され
    ていてもよいグアニジル基、(9)ニトロ基、(10)ハロゲ
    ン原子および (11)炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等
    から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5または6
    員複素環基またはその縮合複素環基からなる群から選ば
    れる置換基で置換されていてもよい炭素数1ないし16
    の炭化水素基、(ii)(1)(a)炭素数1ないし6のアルキ
    ル、(b)炭素数7ないし16のアラルキル、(c)炭素数1
    ないし7のアルカノイルまたは(d)炭素数7ないし11
    のアロイルで置換されていてもよい水酸基、(2)(a)炭素
    数1ないし6のアルキル、(b)炭素数7ないし16のア
    ラルキル、(c)炭素数1ないし7のアルカノイルまたは
    (d)炭素数7ないし11のアロイルで置換されていても
    よいメルカプト基、(3)カルボキシル基、(4)カルバモイ
    ル基、(5)炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル
    基、(6)炭素数8ないし17のアラルキルオキシカルボ
    ニル基、(7)ニトロで置換されていてもよいグアニジル
    基、(8)ニトロ基、(9)ハロゲン原子または(10)炭素原子
    以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれるヘテロ原子を1
    ないし4個含む5または6員複素環基またはその縮合複
    素環基からなる群から選ばれる置換基で置換されていて
    もよい炭素数1ないし13のアシル基である請求項1記
    載の化合物。
  7. 【請求項7】Xが水素原子またはS(O)nR6(R6は(i)
    ヒドロキシ、カルボキシルまたは炭素数1ないし6
    のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイルで置
    換されていてもよい炭素数1ないし6のアルキル基、(i
    i)炭素数1ないし6のアルキル、ニトロ、炭素数
    1ないし6のアルキルで置換されていてもよい水酸基、
    カルボキシル、アミノまたはハロゲン原子で置換
    されていてもよい炭素数6ないし14のアリール基、
    (iii)炭素数7ないし16のアラルキル基、(iv)炭
    素数1ないし7のアルカノイル基または(v)炭素数3
    ないし6のシクロアルキル基を示し、nは0ないし2の
    整数を示す)である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】R1がオキソ基、R4が(1) 炭素数6な
    いし14のアリール、ハロゲン原子、カルボキシ
    ル、炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれる
    ヘテロ原子を1ないし4個含む5または6員複素環基ま
    たはその縮合複素環基で置換されていてもよい炭素数1
    ないし7のアルカノイルで置換されていてもよい水酸基
    および水素原子または(2) 炭素数1ないし6のアルキ
    ル、炭素数2ないし7のアルコキシカルボニルまたは炭
    素数8ないし17のアラルキルオキシカルボニルを有し
    ていてもよいグリシルで置換されていてもよい水酸基お
    よび水素原子、部分構造式 【化3】 が、式 【化4】 〔式中、R6は(i)ヒドロキシ、カルボキシルまたは
    炭素数1ないし6のアルキル基で置換されていてもよ
    いカルバモイルで置換されていてもよい炭素数1ないし
    6のアルキル基、(ii)炭素数1ないし6のアルキル、
    ニトロ、炭素数1ないし6のアルキルで置換されて
    いてもよい水酸基、カルボキシル、アミノ、または
    ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6ないし
    14のアリール基、(iii)炭素数7ないし16のア
    ラルキル基、(iv)炭素数1ないし7のアルカノイル
    基または(v)炭素数3ないし6のシクロアルキル基
    を、nは0から2の整数を示す。〕で表わされる請求項
    1記載の化合物。
  9. 【請求項9】R1が(1)炭素数1ないし7のアルカノイ
    ルで置換されていてもよい水酸基および水素原子または
    (2)炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル、または
    炭素数8ないし17のアラルキルオキシカルボニル基を
    有していてもよいグリシルで置換されていてもよい水酸
    基および水素原子、R4が水酸基および水素原子、部分
    構造式 【化5】 が、式 【化6】 〔式中、R6およびnは請求項8記載と同意義を示
    す。〕で表わされる請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】式 【化7】 で表される化合物TAN−2474Aである請求項1記
    載の化合物。
  11. 【請求項11】式 【化8】 で表される化合物TAN−2474Bである請求項1記
    載の化合物。
  12. 【請求項12】グリオクラディウム属に属し、化合物T
    AN−2474Aおよび/またはBを生産する能力を有
    する微生物を培地に培養し、培養物中に化合物TAN−
    2474Aおよび/またはBを生成蓄積せしめ、これを
    採取することを特徴とする請求項10または11記載の
    化合物TAN−2474Aおよび/またはBの製造法。
  13. 【請求項13】FERM BP−5717で標示される
    グリオクラディウム エスピー FL−66930株。
  14. 【請求項14】請求項1記載の化合物またはその塩を含
    有してなる医薬。
  15. 【請求項15】請求項1記載の化合物またはその塩を含
    有してなるC5a拮抗薬。
  16. 【請求項16】白血球活性化に起因する疾患の治療・予
    防剤である請求項14記載の医薬。
  17. 【請求項17】白血球活性化に起因する疾患が、敗血
    症、成人呼吸窮迫症候群、喘息、粥状動脈硬化症、虚血
    性心筋梗塞、脳梗塞、肺炎、腎炎、肝炎、膵炎または乾
    癬である請求項16記載の治療・予防剤。
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