JPH10182244A - 圧電セラミックの製造方法 - Google Patents

圧電セラミックの製造方法

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JPH10182244A
JPH10182244A JP8344846A JP34484696A JPH10182244A JP H10182244 A JPH10182244 A JP H10182244A JP 8344846 A JP8344846 A JP 8344846A JP 34484696 A JP34484696 A JP 34484696A JP H10182244 A JPH10182244 A JP H10182244A
Authority
JP
Japan
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firing
ceramic
atmosphere
piezoelectric ceramic
partial pressure
Prior art date
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Pending
Application number
JP8344846A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Asano
洋 浅野
Kazuhide Shioya
和秀 塩屋
Emiko Hashimoto
恵美子 橋本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主としてPbOを主成分とする多成分系圧電
セラミック製造における焼成行程で、PbOの揮散を抑
制し、緻密でポアの少ない圧電セラミックを製造するこ
とを目的とする。 【解決手段】 焼成行程を三段階に分け、第一段階とし
てセラミックの収縮率が5%以下である温度域までの焼
成雰囲気の酸素分圧を0.1〜0.5とし、焼成の第二
段階としてセラミックの収縮率が5%〜10%であり、
前記セラミック中のポアが外部雰囲気に対して開いてい
る温度域までの焼成雰囲気の酸素分圧を0.2〜1.0
とし、焼成の第三段階としてセラミックの収縮率が10
%〜25%であり、前記セラミック中のポアが外部雰囲
気に対して閉じている温度域までの焼成雰囲気の酸素分
圧を0.1〜0.5とすることにより、従来の大気焼成
の場合よりも、緻密なセラミック焼結体を製造すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックの製造
方法に関するものであり、主としてPbOを主成分とす
る多成分系圧電セラミックなどの焼成方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、PbOを主成分とする圧電セラミ
ック材料は、焼結するに際して大気中などの一定雰囲気
中で加熱昇温させて焼成されていた。PbOは900℃
以上の高温になるとセラミック中からの揮散が進行して
セラミックの初期組成が変化し、電気的特性に影響を及
ぼす。また、多数のポアを有するセラミックは、特性ば
らつきが大きくなるという問題があった。そこで従来か
ら広く知られている方法として、セラミックをさやで覆
うなどし密閉雰囲気で焼成しPbの揮散を抑制して初期
組成の変化を維持する焼成法や、セラミック粉末を微細
化し焼成温度を低下させる焼成法などが行われてきた。
しかしながら、上記の方法によれば、Pbの揮散やポア
の生成を抑制する効果はあるものの、電気特性や磁器特
性などに影響を及ぼさないほど十分に抑制しきれないと
いう問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題を解決するものであり、PbOの揮散を抑制し、緻
密でポアの少ないセラミックを製造することを目的とす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明の製造方法は焼成の第一段階としてセラミ
ックの収縮率が5%である温度域までの焼成雰囲気の酸
素分圧を0.1〜0.5とし、焼成の第二段階としてセ
ラミックの収縮率が5%〜10%であり、前記セラミッ
ク中のポアが外部雰囲気に対して開いている温度域まで
の焼成雰囲気の酸素分圧を0.2〜1.0とし、焼成の
第三段階としてセラミックの収縮率が10%〜25%で
あり、前記セラミック中のポアが外部雰囲気に対して閉
じている温度域までの焼成雰囲気の酸素分圧を0.1〜
0.5とした焼成行程を備えたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体例を説明す
る。まず、出発原料粉のPbO、TiO2、ZrO2、Z
nO、Nb25を組成比Pb:Ti:Zr:Zn:Nb
=100.0000:49.0000:38.500
0:4.1667:8.3333となるように秤量し、
MnO2およびAl23をそれぞれ1.0wt%、0.
5wt%添加した後、純水を混合し混合機で80分混合
した。この混合粉を乾燥したもの830℃で仮焼し、Y
TZ製の玉石を用いたボールミルで粉砕し粒径1.0〜
1.7μmの粉末を得た。続いてこの粉末に有機バイン
ダーを所定量加え、媒体攪拌ミルで混合粉砕したものを
バグドライヤーで噴霧乾燥し造粒粉とした。これを成型
密度4.9g/cm3、6.2×35.0×30.0m
mの寸法のブロックに成型した。このグリーン成型体を
200℃/hrの加熱速度で昇温し、600℃で脱バイ
ンダーを行った後、次の3種類の方法で焼成を行い、重
量変化測定、密度測定を行った。各焼成法を図1、2、
3に基づいて説明する。
【0006】(1)図2に示すように、600℃まで窒
素:酸素=0.8:0.2の混合ガス中で昇温させ焼
成。その後600℃で1hr温度保持した後、1150
℃まで昇温する。1150℃で3hr保持した後室温ま
で降温する。
【0007】(2)600℃まで、窒素:酸素=0.
8:0.2の混合ガス中で昇温させ焼成。図3中のaに
示す点で、焼成雰囲気を窒素:酸素=0:1.0のガス
に置換。その後600℃で1hr温度保持した後、11
50℃まで昇温する。1150℃で2hr保持した後、
図3中のbに示す点で再び焼成雰囲気を窒素:酸素=
0.8:0.2の混合ガスに置換し1hr保持する。そ
の後室温まで降温する。
【0008】(3)600℃まで、窒素:酸素=0.
8:0.2の混合ガス中で昇温させ焼成。図1中のaに
示す点で、焼成雰囲気を窒素:酸素=0:1.0のガス
に置換。その後600℃で1hr温度保持した後、11
00℃まで昇温する。1100℃で2hr保持した後、
図1中のbに示す点で、再び焼成雰囲気を窒素:酸素=
0.8:0.2の混合ガスに置換し1hr保持する。そ
の後室温まで降温する。これらの実験では、いずれの場
合でも昇降温速度は200℃/hrとした。
【0009】本実施例によるセラミックの密度および重
量変化と従来の密度および重量変化を(表1)に比較し
て示す。
【0010】
【表1】
【0011】(表1)に示すようにPbOを主成分とす
る圧電セラミックを少なくとも3回の焼成雰囲気ガスの
置換を行うことを特徴とする圧電セラミックの製造方法
であるので、同一焼成温度により製造したセラミックブ
ロックを比較した場合、雰囲気制御をしたセラミックブ
ロックは従来の方法で製造したセラミックブロックより
も密度が増加し優れたセラミックを製造することができ
るものである。
【0012】さらに、本実施例の製造方法においてPb
を主成分とする圧電セラミックを少なくとも3回の焼成
雰囲気ガスの置換を行って焼成したものは、焼成温度を
50℃低下させて製造したセラミックブロックと、従来
の焼成法で製造したセラミックブロックを比較しても同
等もしくは同等以上の焼結密度を有するものである。ま
た、焼成温度を50℃低下させて製造したセラミックブ
ロックと、従来の焼成法で製造したセラミックブロック
を比較した時、Pbの揮散量が低減するという有利な効
果が得られる。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、緻密でポ
アの少ない圧電セラミックを製造できる。また、従来の
大気焼成での焼成温度より20〜50℃焼成温度を低く
しても大気焼成でのセラミックと同等もしくはそれ以上
の密度を有する圧電セラミックを製造することができ、
PbOの揮散を低減できるという有利な効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による昇降温履歴を示す図
【図2】本発明の比較例による昇降温履歴を示す図
【図3】本発明の実施の形態による昇降温履歴を示す図
【符号の説明】
a 低酸素分圧雰囲気から高酸素分圧雰囲気への置換点 b 高酸素分圧雰囲気から低酸素分圧雰囲気への置換点

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電セラミックを焼成する方法であって、
    少なくとも3回の焼成雰囲気ガスの置換を行うことを特
    徴とする圧電セラミックの製造方法。
  2. 【請求項2】圧電セラミックがPbOを主成分とする圧
    電体であることを特徴とする請求項1に記載の圧電セラ
    ミックの製造方法。
  3. 【請求項3】焼成の第一段階として圧電セラミックの収
    縮率が5%以下である温度域までの焼成雰囲気の酸素分
    圧が0.1〜0.5であることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の圧電セラミックの製造方法。
  4. 【請求項4】焼成の第二段階として圧電セラミックの収
    縮率が5%〜15%であり、前記圧電セラミック中のポ
    アが外部雰囲気に対して開いている温度域までの焼成雰
    囲気の酸素分圧が0.2〜1.0であることを特徴とす
    る請求項1及至請求項3に記載の圧電セラミックの製造
    方法。
  5. 【請求項5】焼成の第三段階として圧電セラミックの収
    縮率が10%〜25%であり、前記圧電セラミック中の
    ポアが外部雰囲気に対して閉じてからの温度域における
    焼成雰囲気の酸素分圧が0.1〜0.5であることを特
    徴とする請求項1及至請求項4に記載の圧電セラミック
    の製造方法。
JP8344846A 1996-12-25 1996-12-25 圧電セラミックの製造方法 Pending JPH10182244A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101811878A (zh) * 2010-02-26 2010-08-25 肖汉宁 一种用氧化焰烧成电瓷的方法

Cited By (1)

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