JPH0687646A - 圧電磁器の製造方法 - Google Patents

圧電磁器の製造方法

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JPH0687646A
JPH0687646A JP4234493A JP23449392A JPH0687646A JP H0687646 A JPH0687646 A JP H0687646A JP 4234493 A JP4234493 A JP 4234493A JP 23449392 A JP23449392 A JP 23449392A JP H0687646 A JPH0687646 A JP H0687646A
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JP
Japan
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piezoelectric ceramic
powder
oxygen
piezoelectric
compact
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Application number
JP4234493A
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English (en)
Inventor
Takenobu Sakai
酒井  武信
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】圧電特性及び強度の向上やそれらのバラツキの
防止を図ることができ、しかも低コスト化も図ることの
できる圧電磁器の製造方法を提供する。 【構成】圧電磁器成形体を鉛雰囲気粉末及び酸素雰囲気
粉末を共存させた状態で焼成する圧電磁器の製造方法で
あって、酸素雰囲気粉末は、圧電磁器成形体と反応しな
い過酸化物からなり、かつ、圧電磁器成形体の下又は周
囲に敷き粉又は埋め粉として配置されていることを特徴
とする。酸素雰囲気粉末と成形体とが反応しないので、
これに起因して圧電特性や強度が低下することはない。
また成形体の下方又は周囲から酸素が発生して、成形体
近傍の酸素雰囲気が均一なものとなる。このため焼結体
の緻密化による圧電特性及び強度の向上と、製品ごとの
これらのバラツキの低減が可能である。また過酸化物は
焼成中に酸素を放出した後、焼結降温時に酸素と結合し
て再び過酸化物に戻るため、再使用が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電磁器の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系に代
表される圧電磁器は、その圧電特性を利用して圧電振動
子、圧電セラミックフィルタ、圧電アクチュエータ、圧
力センサなどに利用されている。この圧電磁器は通常以
下のように製造される。まず、Pb、Zr、Tiのそれ
ぞれの酸化物を主成分とした原料粉末にバインダなどを
調合して圧電磁器成形体を形成し、この成形体を120
0〜1300℃程度の温度で1〜10時間程度焼成して
焼結体とする。この焼結体に銀電極を焼付け、室温〜1
50℃程度の温度で2〜6kV/mm程度の直流電圧を
数分〜数時間印加して分極処理を施して圧電磁器とされ
る。
【0003】ところで、圧電磁器の圧電特性を向上さ
せ、かつ強度を高めるためには、焼結体を緻密化させる
ことが重要である。そして、このような緻密な焼結体を
得るためには、圧電磁器成形体を焼成する際に、鉛雰囲
気を保ちつつ酸素気流中で行うことが有効であることが
知られている。このように鉛雰囲気を保ちつつ、酸素気
流中で圧電磁器成形体を焼成するために、酸素流量が制
御可能な管状炉を用い、該管状炉中に圧電磁器成形体を
入れたセッターを置いて焼成中に酸素を流量調整しなが
ら流し続けるという方法が一般に採用されている。しか
しこの方法では、空間利用効率及び生産効率の面で不利
となる。
【0004】そこで、特開昭64−52672号公報に
は、チタン酸ジルコン酸鉛磁器の成形体を鉛雰囲気下で
焼成するに際し、酸素気流を供給する代わりに酸素放出
物質を用いて、空間利用効率及び生産効率の向上を図り
つつ緻密な焼結体を得る方法が開示されている。この方
法では、圧電磁器成形体及び酸素放出物質としてのBa
2 、MnO2 、Co3 4 等を入れたルツボと、鉛雰
囲気粉末としてのPbO/ZrO2 等を入れたルツボと
を気密構造のセッター内に収容し、このセッターを大気
中で焼成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開昭6
4−52672号公報に開示された従来方法では、酸素
放出物質として焼成中に圧電磁器成形体と反応するもの
を用いた場合、これらが反応して不純物として混入した
り、組成のバラツキとなったりして、圧電特性及び強度
の低下やバラツキを生起するという問題点がある。ま
た、酸素放出物質が消費されるため、その材料消費量の
増大により高コスト化にもつながる。
【0006】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、圧電特性及び強度の向上やそれらのバラツキの防
止を図ることができ、しかも低コスト化も図ることので
きる圧電磁器の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の圧電磁器の製造方法は、圧電磁器成形体を鉛雰囲気
粉末及び酸素雰囲気粉末を共存させた状態で焼成する圧
電磁器の製造方法であって、前記酸素雰囲気粉末は、前
記圧電磁器成形体と反応しない過酸化物からなり、か
つ、前記圧電磁器成形体の下又は周囲に敷き粉又は埋め
粉として配置されていることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明方法では、酸素雰囲気粉末として圧電磁
器成形体と反応しない過酸化物を用いるので、焼成中に
酸素雰囲気粉末と圧電磁器成形体とが反応することがな
く、これに起因する圧電特性及び強度の低下やバラツキ
といった問題を解消することができる。また、この酸素
雰囲気粉末は圧電磁器成形体の下又は周囲に敷き粉又は
埋め粉として配置されているので、焼成中に、圧電磁器
成形体の下方又は周囲から酸素が発生することとなり、
成形体近傍の酸素雰囲気が均一なものとなる。このた
め、焼結体の緻密化による圧電特性及び強度の向上を確
実に図ることができ、しかも製品ごとのこれらのバラツ
キを大幅に低減することができる。
【0009】また、酸素雰囲気粉末として用いられる過
酸化物は、焼成中に酸素を放出した後、焼結降温時に酸
素と結合して再び過酸化物に戻るため、再使用が可能で
ある。
【0010】
【実施例】以下、本発明の圧電磁器の製造方法を実施例
により具体的に説明する。 (実施例)原料粉末としてのPbO、ZrO2 、TiO
2 、SrO、及びNb2 5 を、Pb0.89Sr0.11(Z
0.55Ti0.44Nb0.01)O3 の組成となるように秤量
後、ボールミルで48時間粉砕し、800℃で10時間
仮焼成後、再びボールミルで粉砕、乾燥した。この粉末
にバインダとしてのPVA(ポリビニルアルコール)を
約5重量%加えて造粒後、一軸加圧成形により1ton
/cm2 の圧力で、直径15mm、厚さ1mmの円板状
の圧電磁器成形体を10個形成した。
【0011】アルミナルツボ中に、鉛雰囲気粉末として
のPbZrO3 粉末と、酸素雰囲気粉末としてのAg2
2 粉末とを所定量混合して入れ、この粉末中に上記1
0個の成形体を埋設した。アルミナルツボの蓋を気密的
に閉じた後、200℃/hの速度で昇温し、大気炉中1
250℃で2時間焼成した。
【0012】この焼結体の表裏面に、Ag電極ペースト
を塗布し、700℃で10分間焼付けてAg電極を形成
した。そして、100℃の温度に加熱したシリコンオイ
ル中で5kV/mmの直流電圧を30分間印加して分極
処理を施した後、24時間放置して圧電磁器とした。得
られた各圧電磁器について、圧電歪み特性、キュリー温
度、及び抗折強度を測定した。その結果を、それぞれの
母標準偏差をσとしたときの3σの値とともに表1に示
す。
【0013】(比較例)上記実施例と同様にして得た圧
電磁器成形体10個を鉛雰囲気粉末としてのPbZrO
3 粉末とともにアルミナルツボ内に入れ、これを酸素流
量が制御可能な管状炉中に設置し、所定量の酸素を流量
調整しつつ流し続けながら、200℃/hの速度で昇温
し、1250℃で2時間焼成した。
【0014】この焼結体に上記実施例と同様にしてAg
電極形成、分極処理を施して圧電磁器とした。得られた
各圧電磁器について、圧電歪み特性、キュリー温度、及
び抗折強度を上記実施例と同様に測定した。その結果
を、それぞれの母標準偏差をσとしたときの3σの値と
ともに表1に示す。
【0015】
【表1】 表1からも明らかなように、本実施例により製造した圧
電磁器は、比較例に係る圧電磁器と比べて、圧電歪み定
数(d33)及び抗折強度が向上し、しかも3σの値が小
さくなっており、製品ごとのバラツキが大幅に低減さ
れ、品質が安定したことがわかる。特に本実施例では、
鉛雰囲気粉末としてのPbZrO3 粉末と酸素雰囲気粉
末としてのAg2 2 粉末とを均一に混合して成形体の
周囲に埋め粉として配置したので、焼成時に圧電磁器成
形体の周囲から鉛と酸素の雰囲気がほぼ同時に発生して
両者が均一に混ざった雰囲気となり、これによっても圧
電特性及び強度の向上や、これらのバラツキを大幅に低
減することができたものと考えられる。
【0016】なお、上記実施例では、酸素雰囲気粉末を
埋め粉として成形体の周囲に配設する例について示した
が、同粉末を敷き粉として成形体の下に配置しても同様
の結果が得られるものと考えられる。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の圧電磁器の
製造方法は、酸素雰囲気粉末として圧電磁器成形体と反
応しない過酸化物を用い、かつこの酸素雰囲気粉末を成
形体の下又は周囲に敷き粉又は埋め粉として配置しなが
ら焼成するものである。このため、酸素雰囲気粉末と圧
電磁器成形体との反応に起因して圧電特性や強度が低下
することがなく、しかも成形体近傍を均一な酸素雰囲気
とすることができる。したがって、焼結体の緻密化によ
る圧電特性及び強度の向上を確実に図ることができ、し
かも製品ごとのこれらのバラツキを大幅に低減して品質
の安定化を図ることができる。
【0018】また酸素雰囲気粉末として用いられる過酸
化物は、焼成後に大気中の酸素と結合して再び過酸化物
となり得るので、再使用が可能となり、低コスト化を図
ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電磁器成形体を鉛雰囲気粉末及び酸素
    雰囲気粉末を共存させた状態で焼成する圧電磁器の製造
    方法であって、 前記酸素雰囲気粉末は、前記圧電磁器成形体と反応しな
    い過酸化物からなり、かつ、前記圧電磁器成形体の下又
    は周囲に敷き粉又は埋め粉として配置されていることを
    特徴とする圧電磁器の製造方法。
JP4234493A 1992-09-02 1992-09-02 圧電磁器の製造方法 Pending JPH0687646A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6236557B1 (en) 1999-01-18 2001-05-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Capacitor for car AC generator
JP2005260136A (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 低温焼成多層セラミック基板の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6236557B1 (en) 1999-01-18 2001-05-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Capacitor for car AC generator
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