JPH101816A - 溶融紡糸口金 - Google Patents
溶融紡糸口金Info
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- JPH101816A JPH101816A JP1849397A JP1849397A JPH101816A JP H101816 A JPH101816 A JP H101816A JP 1849397 A JP1849397 A JP 1849397A JP 1849397 A JP1849397 A JP 1849397A JP H101816 A JPH101816 A JP H101816A
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Abstract
きな多葉断面を有する繊維を得ることができ、しかも、
葉部と中心部とが容易に分割可能な紡糸口金を提供す
る。 【解決手段】 紡糸口金に穿設された吐出孔が、繊維の
コア部を形成する中心吐出孔(1)と、該コア孔に対し
て放射状に穿設された2〜6個のフィン孔(2)からな
り、その際、該コア孔(1)とフィン孔(2)とは、紡
糸口金の吐出面においてポリマー流路がそれぞれ分離さ
れ、該吐出面において該コア孔と各フィン孔とを分離す
る最短間隔(G)が0.01mm以上、0.2mm以下
であり、かつ該コア孔と各フィン孔との該吐出面には面
取り(C1及びC2)が施されたことを特徴とする溶融
紡糸口金である。
Description
数の放射状のフィン部を有する多葉断面形状を有する異
形断面繊維の溶融紡糸口金に関し、特に、その異形度が
大きく、しかも、紡糸後の化学処理(例えば、アルカリ
処理等)或いは物理処理(例えば、起毛処理等)によっ
て、コア部とフィン部とが分割し易いポリエステル繊維
の溶融紡糸口金に関する。
面、トライローバル断面、十字葉断面等の多葉異形断面
を有し、しかも、その異形度が大きな繊維を溶融紡糸す
るための吐出孔を持つ紡糸口金として、いろいろな吐出
孔形状を有する紡糸口金が提案されてきた。何故なら、
このような高異形断面を有する繊維は、衣料用途或いは
産業資材用途に使用すると、嵩高で軽くてボリューム感
のある繊維素材が得られるからである。このため、異形
度が大きな繊維断面が得られる紡糸口金が種々工夫提案
されてきたのである。
示すように、溶融紡糸によって得られた繊維の断面の電
子顕微鏡写真から外接円と内接円とを求め、外接円の直
径を内接円の直径で除した値で表し、この値が大きいほ
ど異形度が大きいと称する。
特開平7−173708号公報において、紡糸口金の吐
出面においてポリマー流路が単連結となる放射状のスリ
ット形状に穿設した、図3-(a)及び(b)に示すような吐
出孔を有する紡糸口金が提案されている。
単連結となる吐出孔形状を有する紡糸口金では、ポリマ
ー流路が連結しているため、紡糸口金から出た溶融した
ポリマーが冷却され、繊維状に細化される所謂「細化過
程」において、ポリマーの伸長弾性と表面張力により、
フィン部が丸みを帯びてしまい、異形度を大きくするこ
とに限界があった。特に、このような放射状のスリット
形状を有する吐出孔においては、スリット長を長くする
ことで異形度を大きくしようとすると、溶融ポリマーの
吐出安定性を損ない、吐出ポリマーの脈動等の紡糸調子
の悪化を惹起することがしばしばあった。
料用途に使用する際において、ソフト感、軽量感等を出
すために異形繊維を混繊することが行われているが、こ
の混繊は、異なった断面あるいはデニールを有する繊維
を別々に製糸し、これらの繊維を空気ノズル等を使用し
て混繊する方法である。しかしながら、このような混繊
方法では、工程が余分に必要となり、コストが高くなる
欠点を有している。
繊維を紡糸し、これを紡糸混繊することも行われてい
る。しかしながら、これらの方法は、あくまでも異形度
の異なる吐出孔から別々に吐出された繊維を合わせた
後、これらを混繊する方法であるため、ソフト感を与え
るべくデニールを細くしていくに従い紡糸が困難とな
り、仮に紡糸ができても細デニール糸が混繊された状態
では、製編織工程などいわゆる後工程において断糸の発
生や取り扱い不良等が生じる。
び/又は、起毛、バッフィング等の物理処理によって、
同一の吐出孔から得られる異形度が同じ繊維のみで、前
記の混繊繊維と同効の繊維を容易に得られる方法が切望
されてきた。
不利益に徴して、本発明は、ポリエステル繊維、ナイロ
ン繊維等の多葉異形断面を有する熱可塑性繊維を溶融紡
糸した際に、異形度を大きくできると共に、紡糸後に該
繊維を化学処理或いは物理処理することによって、該繊
維のフィン部(葉部)と中心部との分割を容易に起こさ
せる溶融紡糸口金を提供することにある。
ば、先ず請求項1に係る発明として、紡糸口金に穿設さ
れた吐出孔が、繊維のコア部を形成するためのコア孔
と、繊維のフィン部を形成するための、該コア孔に対し
て放射状に穿設された2〜6個のフィン孔とからなり、
その際、前記のコア孔と各フィン孔とは、紡糸口金の吐
出面においてポリマー流路がそれぞれ分離され、かつ該
吐出面において該コア孔と各フィン孔とを分離する最短
間隔が0.01mm以上、0.2mm以下であることを
特徴とする溶融紡糸口金が提供される。
金のポリマー吐出面において、前記のコア孔の流路断面
積をA1、該流路断面のポリマーの濡れ縁周長をL1と
し、前記の各フィン孔の流路断面積をA2、該流路断面
のポリマーの濡れ縁周長をL2としたとき、1.2≦
(A1/L1)/(A2/L2)≦2.5を満足するよ
うにする溶融紡糸口金が提供される。
コア孔および各フィン孔の口金吐出面の全周に渡って
0.02mm以下、0.001mm以上の面取りを施し
た溶融紡糸口金が提供される。
のコア孔に対して放射状に形成された各フィン孔幅をW
とし、その孔長をTとしたとき、1.2≦T/W≦8.
0とした溶融紡糸口金が提供される。
て、図面に基づいて詳細に説明する。図1-(a)は、本発
明の高異形度を有する多葉断面を持った繊維を溶融紡糸
するための紡糸口金の実施態様を例示した平面図であ
る。また、図1-(b)は、図1-(a)におけるA−A断面を
示したものである。
(図1)に対応する、従来の高異形度を有する多葉断面
を持った繊維を紡糸するための紡糸口金、図3は、当業
界で慣用されている異形断面繊維の紡糸口金をそれぞれ
例示した平面図である。
フィン孔をそれぞれ表す。なお、図1-(a)においては、
4個のフィン孔(2)が各コア孔(1)に対して放射状
に穿設されている。なお、コア孔(1)の形状は、円
形、楕円、Y型等、特に限定することはないが、紡糸の
安定性、工作の容易性等から見て円形形状がより好まし
い。
孔(2)を有する吐出孔において、本発明の一大特徴と
するところは、従来の吐出孔(図2及び図3参照)のよ
うに紡糸口金のポリマー吐出面において、ポリマーの流
路が一つに連結し、分離されていない「単連結流路」で
はなく、コア孔(1)の流路とフィン孔(2)の流路と
が完全に分離されている「多連結流路」を形成させてい
ることにある。なお、このような流路の分離は、ポリマ
ーの吐出面で行われ、吐出面に至るまでの途中の間にコ
ア孔(1)の流路とフィン孔(2)の流路とが分離され
ず、その一部あるいは全体が合体した流路を含む口金で
あってもよい。
孔(2)の流路とをその吐出面において、完全に分離す
ることの最大の利点は、コア孔(1)由来の繊維部とフ
ィン孔(2)由来の繊維部とがそれぞれある程度冷却さ
れた後に貼り合わされることと、コア孔(1)のポリマ
ーの吐出線速度(吐出量)と、フィン孔(2)のポリマ
ーの吐出線速度(吐出量)とをそれぞれ独立に設定する
ことができることにある。このように吐出線速度をコア
孔(1)とフィン孔(2)とで別々に設定することで、
コア孔(1)由来の繊維部とフィン孔(2)由来の繊維
部とに細化条件差を容易に生じさせることができる。
つの繊維部の貼り合わせ面は、他の箇所と比較して貼り
合わせ結合力が弱く、アルカリ減量等の化学処理や起毛
等の物理処理によって容易に分割することができるのが
最大の利点である。これに対して、従来の紡糸口金は、
本発明の紡糸口金のようにフィン部由来の繊維部とコア
部由来の繊維部とを化学処理あるいは物理処理によっ
て、容易に分割可能とするという技術思想を欠く点にお
いて、全く異なるのである。
照)においては、吐出孔がフィン部とコア部とでその流
路が分離せず一体となった「単連結流路」を有する吐出
孔を形成している。このため、フィン部とコア部とは、
ポリマーの吐出線速度(吐出量)をそれぞれ独立に設定
するなどということは、全く考慮すらされていないので
ある。つまり、従来の紡糸口金では、フィン部とコア部
との間の接合部で繊維の機械物性を連続的にしか変化さ
せられない点で本発明の紡糸口金とは全く異なるのであ
る。
た流路を持たない従来の紡糸口金では、ポリマーの線速
度をフィン部とコア部で自由に設定することができない
ため、細化過程において、紡出されたポリマーの伸長弾
性と表面張力によってフィン部由来の繊維部が丸味を帯
びてしまい、異形度を大きくすることに限界がある。特
に、ドラフト率(ポリマーの吐出線速度と引取速度との
比)を大きくするに従って、フィン部の変形が著しくな
り、高異形度を有する繊維を得ることは極めて難しかっ
た。このため、図2に示した従来の口金では、フィン部
の先端に拡大流路(3)を設け、これによって、コア部
を流れるポリマーからの影響を減ずる対策を講じてい
る。
従来の紡糸口金では、本発明のようにフィン孔とコア孔
とが完全に分離されていないばかりか、流路が互いに連
結しているため、コア部を流れるポリマーの影響を排除
することができなかった。このため、吐出孔形状をいく
ら工夫しても、異形度の大きな繊維を得ることができな
かった。また、上記の異形度もさることながら、フィン
孔由来の繊維部とコア孔由来の繊維部とを化学処理ある
いは物理処理によって分割するなどということは、全く
考慮されていなかったのは言うまでもない。
異なる技術思想に基づく本発明の紡糸口金については、
コア孔(1)とフィン孔(2)との孔配置と孔形状が極
めて重要な意味を有しているため、図1-(a)及び(b)
を参照しながら、以下に詳細に説明する。
吐出面におけるコア孔(1)とフィン孔(2)との間の
最短直線間隔(mm)を表している。この間隔(G)
は、コア孔(1)とフィン孔(2)とが別々の孔から吐
出され、その後、互いに合流して貼り合わせられる時点
を決定する上で、極めて重要である。
程を支配する重要な因子である。なお、Gの値として
は、0.01mm≦G≦0.2mmとすることが好まし
い。ここで、G<0.01mmとすると、穿孔という工
作上及び口金の強度上の問題、およびコア孔と各フィン
孔とから吐出されたポリマーの合流貼り合わせが早く起
こりすぎ貼り合わせ面で配向差を大きくつけることがで
きず好ましくない。また、G>0.2mmとなると、ポ
リマーの貼り合わせがうまくいかず、紡糸調子が悪化、
もしくは巻き取り不能となり好ましくない。
直径である。また、該図において、フィン孔(2)は、
スリット状にコア孔に対して放射状に穿設されており、
先端部は、直径dを有する拡大流路が設けられており、
そのフィン幅をW、フィン長をTでそれぞれ表してい
る。なお、本発明においてはコア孔(1)とフィン孔
(2)のポリマー流路の断面積をそれぞれA1及びA2
で表すものとする。
態様では4個としているが、2〜6個の範囲でその用途
に合わせて適宜使用することができることは、言うまで
もない。ただし、その数が6個より多くなると、隣接す
るフィン孔から吐出されたポリマーが合流し易くなるた
め、配向度の制御が難しくなると共に異形度も小さくな
るため、好ましくない。この場合、各フィン孔(2)
は、同一形状とし、吐出孔の中心に対して、点対称に等
ピッチで配置することが紡糸の工程調子を安定させる上
で好ましい。
フィン孔の吐出面に0.02mm以下の面取り(図1-
(b)におけるC1及びC2)を施すことが重要である。
何故ならば、通常、ポリマーには、艶消剤として酸化チ
タン等の無機微粒子が混合されたり、改質剤として抗菌
剤が混合される場合が多く、これらは、硬度が極めて大
きく紡糸口金の吐出部の磨耗を促進する役割を果たす。
これらの磨耗は勿論ポリマー単独でも生じるものであっ
て不可避的なものではある。しかしながら、本発明のよ
うにコア孔と各フィン孔とを分離する間隔(G)が極め
て重要である場合には、吐出部の磨耗による経時変化
は、糸の品質を維持し、しかも紡糸の安定性を図る上で
極めて重要な意味を持つのである。
吐出面において、吐出孔に施す面取り(C1及び/又は
C2)は、0.001mm以上、0.02mm以下が好
ましい。ここで、0.001mm未満では、前記のよう
な吐出孔の磨耗が激しくなって好ましくない。また、
0.02mmを越えると吐出が不安定になり、紡糸調子
が悪化するため好ましくない。
の大きさは、コア孔の方(C1)をフィン孔の方(C
2)よりも大きくしておいた方が好ましかった。これ
は、本発明者等の実験がフィン孔の方がBarus効果
が小さく、吐出を安定させるための面取りがコア孔より
も小さくなる条件で行ったことに起因すると思われる。
したがって、紡糸条件に応じて適宜コア孔への面取りと
フィン孔への面取りの大きさを決定すればよいことは、
言うまでもない。また、必要に応じて、メッキ、コーテ
ィング等の耐磨耗性を向上させるための処理を施しても
良いことは、言うまでもない。
(1)とフィン孔(2)とを流れるポリマーの流れに吐
出線速度差を付けるためには、その吐出量を制御するこ
とが必要になる。しかしながら、該吐出量は、ポリマー
の溶融粘度等にも左右されるため、これらのポリマーに
起因する条件を同一視した場合において、該吐出量は、
本質的に、吐出孔の直径に大きく依存することは、Ha
gen−Poiseuileの式から明らかである。た
だし、本発明では、異形断面を有する繊維を紡糸するた
めの吐出孔をその対象としているため、円形断面を有す
る吐出孔に対する吐出孔直径に相当する相当直径を使用
することが好ましい。このため、相当直径を算出するた
めに、紡糸口金のポリマー吐出面における、前記のポリ
マー流路の濡れ縁周長(L1及びL2)とポリマー流路
の断面積(A1及びA2)とを用いることにした。これ
により、コア孔(1)及びフィン孔(2)の相当直径
は、それぞれ(4×A1/L1)及び(4×A2/L
2)と表すことができる。
は、コア孔(1)とフィン孔(2)とから吐出されるポ
リマーの「吐出線速度差の度合」をこれらの「相当直径
の比[(A1/L1)/(A2/L2)]」で代表させ
た。そこで、該「相当直径の比」(以下、記号のRで表
す。)を仔細に調べると、1.2≦R≦2.5であるこ
とが肝要であることが判った。ここで、R<1.2であ
ると、異形断面繊維を構成するフィン部とコア部とてで
配向度差が顕著にならず、貼り合わせ面での分割性が悪
い。また、R>2.5であると、紡糸調子が悪化し、場
合によっては巻き取り不能となる。
ように、コア孔(1)と各フィン孔(2)とから吐出さ
れるポリマーの吐出量(吐出線速度)をそれぞれ独立に
制御できることにある。このため、得られた繊維のフィ
ン部形状を容易に制御することができ、高異形度の繊維
を得ることができるのである。なお、高異形度の繊維を
得るためには、フィン孔(1)とコア孔(2)の形状
(図1におけるD、d、T、W等)が重要であることは
いうまでもない。ここで、フィン孔幅(T)とフィン孔
長(W)との関係について述べると、本発明の紡糸口金
は、繊維のフィン部とコア部とが、後工程において化学
的処理あるいは物理的処理によって容易に分割できるこ
とにあるため、この目的を達成することが出来る限り、
特に限定する必要はない。
た後、繊維のフィン部とコア部とを分割処理し、嵩高、
ボリューム感、ソフト感等の風合いを発生させる上にお
いて、1.2≦T/W≦8.0とすることが好ましい。
もし、T/W<1.2であると、異形度が小さくなって
得られる風合いも良くない。また、T/W>8.0にな
ると、本発明の紡糸口金を使用しても、紡糸調子を悪化
させることなくある程度のドラフト率で紡糸する際に、
異形度を大きくすることが困難となる。なお、ここで、
フィン孔幅(W)は、先端部の拡大流路(直径がdの円
形流路)を除く、最大孔幅で表すものとする。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されないこと
は、言うまでもない。なお、以下の実施例及び比較例に
おいて、その比較要因として、分割率(S)、紡糸調
子、織編物の風合いを下記のように定義する。
影した写真より、明らかに分割が生じていると肉眼で認
められるフィン部の数を求め、フィン部の分割率(%)
を下記に示す式で算出した。 S=分割しているフィンの数/フィンの全数×100
た糸長106m当たりの断糸回数で表した。
(○)、やや不良(△)、不良(X)の4段階で官能判
定した。なお、本発明では、極めて良好(◎)及び良好
(○)を風合い合格とした。
示した形状を有する吐出孔を24個穿設したものを使用
して溶融紡糸した。このときの吐出孔の形状は、コア孔
(1)の直径(D)をφ0.3mm、フィン長(T)を
0.67mm、フィン幅(W)を0.1mm、フィン先
端部の円直径(d)をφ0.14mmとした。そして、
コア孔(1)とフィン孔(2)との間の最短間隔(G)
を0.05mmとした。また、コア孔(1)の吐出部に
0.01mm、フィン孔(2)の吐出部に0.005m
mの面取りをそれぞれ施された口金を使用した。このと
きのフィン孔(2)とコア孔(1)との相当直径の比
(R)を計算すると、1.72であった。
0.64であるポリエチレンテレフタレートを285℃
で溶融し、28g/分で吐出させ、1400m/分で引
取った。次いで、引き取ったフィラメント群を、温度9
5度の加熱ローラと温度150℃のスリットヒーターを
備えた延伸機を用いて、延伸倍率2.4倍に延伸し、7
5デニール/24フィラメントのマルチフィラメントを
得た。
0ゲージの筒編地となし、該筒編地を濃度35g/lの
水酸化ナトリウム水溶液中で煮沸処理し、減量率20重
量%となるまで減量加工した。この時得られた各フィラ
メントの異形度、減量後の分割率、紡糸調子及び筒編地
の風合いを表1にまとめて示す。
において、コア孔とフィン孔との間の間隔(G)、コア
孔の吐出部の面取り(C1)、フィン孔の吐出部の面取
り(C2)、フィン孔(2)とコア孔(1)との相当直
径の比(R)、フィン孔長(T)とフィン幅(W)の比
(T/W)を、表1のように変える以外は、実施例1と
その条件を同一にして同様の評価を行った。このときの
結果もあわせて表1に示す。
口金を使用することにより、合成繊維(特に、ポリエス
テル繊維)において、多葉の異形断面繊維を得るに際し
て、ソフト感、嵩高性、軽量性を有する高異形断面を有
する繊維を安定に得ることができるという顕著な効果を
奏する。さらに、アルカリ減量処理等の化学処理や起毛
処理等の物理処理によって、フィン部とコア部が容易に
分割することができる繊維を提供することができ、長い
間切望されてきた異形繊維の混繊を単一形状の吐出孔の
みから紡出された繊維によって極めて安定に得られると
いう顕著な効果も奏する。
吐出孔の平面図である。 (B)図1-(a)におけるA−A断面図である。
を示した平面図である。
示した平面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 紡糸口金に穿設された吐出孔が、繊維の
コア部を形成するためのコア孔と、繊維のフィン部を形
成するための、該コア孔に対して放射状に穿設された2
〜6個のフィン孔とからなり、その際、 前記のコア孔と各フィン孔とは、紡糸口金の吐出面にお
いてポリマー流路がそれぞれ分離され、 該吐出面において該コア孔と各フィン孔とを分離する最
短間隔が0.01mm以上、0.2mm以下であること
を特徴とする溶融紡糸口金。 - 【請求項2】 紡糸口金のポリマー吐出面において、請
求項1記載のコア孔の流路断面積をA1、該流路断面の
ポリマーの濡れ縁周長をL1とし、請求項1記載の各フ
ィン孔の流路断面積をA2、該流路断面のポリマーの濡
れ縁周長をL2としたとき、1.2≦(A1/L1)/
(A2/L2)≦2.5を満足する請求項1記載の溶融
紡糸口金。 - 【請求項3】 前記のコア孔および各フィン孔の口金吐
出面の全周に渡って0.02mm以下、0.001mm
以上の面取りを施した請求項1又は請求項2記載の溶融
紡糸口金。 - 【請求項4】 前記のコア孔に対して放射状に形成され
た各フィン孔幅をWとし、その孔長をTとしたとき、
1.2≦T/W≦8.0である請求項1〜3の何れかに
記載の溶融紡糸口金。
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