JPH10180502A - 工作機械および突切り加工方法 - Google Patents

工作機械および突切り加工方法

Info

Publication number
JPH10180502A
JPH10180502A JP35000996A JP35000996A JPH10180502A JP H10180502 A JPH10180502 A JP H10180502A JP 35000996 A JP35000996 A JP 35000996A JP 35000996 A JP35000996 A JP 35000996A JP H10180502 A JPH10180502 A JP H10180502A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cut
work
parting
holding
spindle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35000996A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuto Sonoda
田 沢 人 園
Yuji Ogawa
川 雄 司 小
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KIRIU MACHINE Manufacturing
KIRIYUU KIKAI KK
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
KIRIU MACHINE Manufacturing
KIRIYUU KIKAI KK
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KIRIU MACHINE Manufacturing, KIRIYUU KIKAI KK, Nissan Motor Co Ltd filed Critical KIRIU MACHINE Manufacturing
Priority to JP35000996A priority Critical patent/JPH10180502A/ja
Publication of JPH10180502A publication Critical patent/JPH10180502A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの被加工部分や突切りバイトを破損す
ることなく突切り加工を行い、加えて、ワークの着脱作
業性の向上をも実現する。 【解決手段】 ワークWを載置しかつこのワークWの被
加工部分Wbを保持して回転する主軸テーブル3と、ワ
ークWに対して当接離間可能とした突切りバイトBを備
え、主軸テーブル3に保持されたワークWから突切りバ
イトBにより切断される切落とし部分Waを主軸テーブ
ル3に保持されたワークWの被加工部分Wbの上方で保
持する切り落とし部分保持機構10を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒状をなすワー
クに突切り加工を行って切断するのに好適な工作機械お
よび突切り加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、円筒状をなすワークに突切り加工
を行って切断するには、通常主軸を水平方向に配設した
普通旋盤が用いられ、この普通旋盤により突切り加工を
行う場合には、ワークの製品となる被加工部分側を主軸
に取り付けた状態で、被加工部分と切落とし部分との境
目に突切りバイトを当てて、ワークを切断するようにし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した普
通旋盤によって突切り加工を行う場合には、切り落とさ
れて跳ね飛んだ切落とし部分がワークの被加工部分や突
切りバイトにぶつかって、被加工部分に傷が付いたり、
突切りバイトに刃こぼれが生じたりしてしまう恐れがな
いとはいえないという問題があった。
【0004】また、ワークが大きい場合には、ワークの
主軸に対する着脱が困難かつ煩雑な作業になってしまう
という問題を有しており、これらの問題を解決すること
が従来の課題であった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題に着目し
てなされたもので、ワークの被加工部分や突切りバイト
を破損することなく突切り加工を行うことができ、加え
て、ワークの着脱作業性の向上をも実現できる工作機械
および突切り加工方法を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る工作機械は、ワークを保持して回転する主軸と、ワー
クに対して当接離間可能とした突切りバイトを備え、前
記主軸に保持されたワークから突切りバイトにより切断
される切落とし部分を保持可能とした構成としたことを
特徴としており、この工作機械の構成を前述した従来の
課題を解決するための手段としている。
【0007】本発明の請求項2に係わる工作機械は、ワ
ークを保持して回転する主軸と、ワークに対して当接離
間可能とした突切りバイトを備え、前記主軸に保持され
たワークから突切りバイトにより切断される切落とし部
分を保持する切り落とし部分保持機構を設けた構成とし
たことを特徴としており、この工作機械の構成を前述し
た従来の課題を解決するための手段としている。
【0008】本発明の請求項3に係わる工作機械は、ワ
ークを載置しかつこのワークの下端部を保持して回転す
る主軸と、ワークに対して当接離間可能とした突切りバ
イトを備え、前記主軸に保持されたワークから突切りバ
イトにより切断される切落とし部分を主軸に保持された
ワークの下端部の上方で保持する切り落とし部分保持機
構を設けた構成としたことを特徴としており、この工作
機械の構成を前述した従来の課題を解決するための手段
としている。
【0009】本発明の請求項4に係わる工作機械におい
て、切り落とし部分保持機構は、ホルダに回転自在に支
持されかつ主軸と同軸配置可能とした保持軸と、前記ホ
ルダを昇降させるホルダ駆動手段と、前記保持軸に一体
的に設けられて主軸に保持されたワークから突切りバイ
トにより切断される切落とし部分を保持解放する保持部
を具備している構成とし、本発明の請求項5に係わる工
作機械において、切り落とし部分保持機構のホルダは、
下降端において保持軸を主軸の軸心上に位置させ、上昇
端において保持軸を主軸の軸心からずらすべく旋回する
構成とし、本発明の請求項6に係わる工作機械におい
て、切り落とし部分保持機構の保持部は、径方向に移動
する複数個のチャック爪と、複数個のチャック爪を動作
させる爪駆動手段を具備している構成としている。
【0010】本発明の請求項7に係わる工作機械におい
て、突切りバイトは、鉛直方向および水平方向に移動す
る刃物台に装着され、刃物台は、複数の工具を着脱可能
としてある構成とし、本発明の請求項8に係わる工作機
械において、主軸,刃物台および切り落とし部分保持機
構は、数値制御プログラムに従って動作する構成として
いる。
【0011】一方、本発明の請求項9に係わる突切り加
工方法では、突切り加工を行ってワークを切断するに際
して、請求項2に記載の工作機械における主軸にワーク
を固定し、切り落とし部分保持機構でワークの切落とし
部分を保持しつつ主軸を回転させ、ワークに突切りバイ
トを当てて切落とし部分を切断する構成としたことを特
徴としており、この突切り加工方法の構成を前述した従
来の課題を解決するための手段としている。
【0012】本発明の請求項10に係わる突切り加工方
法では、突切り加工を行ってワークを切断するに際し
て、請求項3に記載の工作機械における主軸にワークを
載置してこのワークの下端部を固定し、切り落とし部分
保持機構でワークの切落とし部分を保持しつつ主軸を回
転させ、ワークに突切りバイトを当てて切落とし部分を
切断する構成としたことを特徴としており、この突切り
加工方法の構成を前述した従来の課題を解決するための
手段としている。
【0013】本発明の請求項11に係わる突切り加工方
法では、突切り加工を行ってワークを切断するに際し
て、請求項4〜6のいずれかに記載の工作機械における
主軸にワークを載置してこのワークの下端部を固定し、
下降させた切り落とし部分保持機構の保持部によってワ
ークの切落とし部分を保持しつつ主軸を回転させ、保持
部をとも回りさせながらワークに突切りバイトを当てて
切落とし部分を切断する構成としたことを特徴としてお
り、この突切り加工方法の構成を前述した従来の課題を
解決するための手段としている。
【0014】本発明の請求項12に係わる突切り加工方
法では、突切り加工を行ってワークを切断するに際し
て、請求項7または8に記載の工作機械における主軸に
ワークを載置してこのワークの下端部を固定するのに続
いて主軸を回転させ、刃物台に装着した複数の工具のな
かから選択した下加工用工具によってワークの切落とし
部分に対して被保持部を形成し、次いで、切り落とし部
分保持機構の保持部を下降させて、保持部にとも回りを
行わせながらワークにおける切落とし部分に形成された
被保持部を保持させた後、刃物台に装着した複数の工具
のなかから選択した突切りバイトをワークに当てて切落
とし部分を切断する構成としたことを特徴としており、
この突切り加工方法の構成を前述した従来の課題を解決
するための手段としている。
【0015】
【発明の作用】本発明の請求項1および2に係わる工作
機械では、上記した構成としているので、ワークから突
切りバイトにより切断された切落とし部分が跳ね飛ぶこ
とがなくなり、主軸に保持されたワークの被加工部分に
傷が付くようなことや、突切りバイトに刃こぼれが生じ
るようなことが回避されることとなる。
【0016】本発明の請求項3および4に係わる工作機
械では、上記した構成としているので、請求項1および
2に係わる工作機械と同様に、主軸に保持されたワーク
の下端部、すなわち、主軸に保持されたワークの被加工
部分に傷が付くようなことや、突切りバイトに刃こぼれ
が生じるようなことが回避されることとなる。
【0017】また、ワークが大きい場合であったとして
も、主軸上においてワークの着脱がなされるので、ワー
クの着脱作業が簡単なものとなる。
【0018】本発明の請求項5に係わる工作機械では、
ワークから切落とし部分を切断した後に、ホルダ駆動手
段によって、切落とし部分を保持した保持部をホルダと
ともに上昇させると、その上昇端において保持軸が主軸
の軸心からずれることから、被加工部分に対して次の加
工を連続して施す場合には、次加工が切落とし部分に妨
げられることなくなされることとなり、本発明の請求項
6に係わる工作機械では、上記した構成としているの
で、ワークにおける切落とし部分の保持が外側および内
側のいずれの側からもなされることとなる。
【0019】本発明の請求項7に係わる工作機械では、
突切りバイトの他に、刃物台にワークの切落とし部分に
対して被保持部を形成するための下加工用工具や、被加
工部分に対して加工を行うための旋削工具を装着すれ
ば、突切り準備加工,突切り加工および被加工部分に対
する旋削加工が連続してなされることとなり、本発明の
請求項8に係わる工作機械では、上記各加工が数値制御
プログラムに従って自動的になされることとなる。
【0020】一方、本発明の請求項9に係わる突切り加
工方法では、上記した構成としていることから、ワーク
から切断された切落とし部分の跳ね飛びが回避されるこ
ととなる。
【0021】本発明の請求項10に係わる突切り加工方
法では、上記した構成としているので、ワークから切断
された切落とし部分の跳ね飛びが回避されるうえ、ワー
クが大きい場合であったとしても、主軸上においてワー
クの着脱がなされるので、ワークの着脱作業が簡単なも
のとなる。
【0022】本発明の請求項11に係わる突切り加工方
法では、請求項10に係わる突切り加工方法と同じく、
切落とし部分の跳ね飛びが回避されると共に、ワークの
着脱作業が簡単なものとなり、請求項5に記載の工作機
械を用いた場合には、被加工部分に対する次の加工が切
落とし部分に妨げられることなくなされることとなり、
請求項6に係わる工作機械を用いた場合には、ワークに
おける切落とし部分の保持が外側および内側のいずれの
側からもなされることとなる。
【0023】本発明の請求項12に係わる突切り加工方
法では、請求項10に係わる突切り加工方法と同様に、
切落とし部分の跳ね飛びが回避されると共に、ワークの
着脱作業が簡単なものとなり、加えて、突切り準備加
工,突切り加工および被加工部分に対する旋削加工が連
続してなされることとなり、とくに、請求項8に係わる
工作機械を用いた場合には、上記各加工が数値制御プロ
グラムに従って自動的になされることとなる。
【0024】
【発明の効果】本発明の請求項1および2に係わる工作
機械では、上記した構成としたから、ワークから突切り
バイトにより切断された切落とし部分が跳ね飛ばないの
で、主軸に保持されたワークの被加工部分に傷が付いた
り、突切りバイトが刃こぼれしたりするといったことを
防ぐことができるという極めて優れた効果がもたらされ
る。
【0025】本発明の請求項3および4に係わる工作機
械では、上記した構成としたから、請求項1および2に
係わる工作機械と同じ効果が得られるのに加えて、ワー
クが大きい場合であったとしても、主軸上でワークの着
脱を行うことが可能であり、その結果、ワークの着脱作
業性の向上を実現できるという極めて優れた効果がもた
らされる。
【0026】本発明の請求項5に係わる工作機械では、
請求項3および4に係わる工作機械と同じ効果が得られ
るうえ、ワークから切落とし部分を切断した後に、ホル
ダ駆動手段によって、切落とし部分を保持した保持部を
ホルダとともに上昇させれば、その上昇端において保持
軸を主軸の軸心からずらすことができるので、被加工部
分に対して次の加工を連続して行うことが可能であり、
本発明の請求項6に係わる工作機械では、上記した構成
としているので、ワークにおける切落とし部分の保持を
外側および内側のいずれの側からでも行うことができ
る、すなわち、内径クランプおよび外径クランプのいず
れもが可能であるという極めて優れた効果がもたらされ
る。
【0027】本発明の請求項7に係わる工作機械では、
突切りバイトの他に、刃物台にワークの切落とし部分に
対して被保持部を形成するための下加工用工具や、被加
工部分に対して加工を行うための旋削工具を装着するこ
とができるので、突切り準備加工,突切り加工および被
加工部分に対する旋削加工を連続して行うことが可能で
あり、本発明の請求項8に係わる工作機械では、上記各
加工を自動的に行うことができるという極めて優れた効
果がもたらされる。
【0028】一方、本発明の請求項9に係わる突切り加
工方法では、上記した構成としていることから、主軸に
保持されたワークの被加工部分や突切りバイトに不具合
が生じるのを防止することができるという極めて優れた
効果がもたらされる。
【0029】本発明の請求項10に係わる突切り加工方
法では、上記した構成としていることから、請求項9に
係わる突切り加工方法と同様の効果が得られるのに加え
て、ワークが大きい場合であったとしても、主軸上でワ
ークの着脱を行うことができるため、ワークの着脱作業
性を大幅に向上させることが可能であるという極めて優
れた効果がもたらされる。
【0030】本発明の請求項11に係わる突切り加工方
法では、請求項10に係わる突切り加工方法と同じ効果
がえられるのに加えて、請求項5に記載の工作機械を用
いた場合は、被加工部分に対する次の加工を支障なく行
うことができ、請求項6に係わる工作機械を用いた場合
は、切落とし部分をその外側および内側のいずれの側か
らも保持することができるという極めて優れた効果がも
たらされる。
【0031】本発明の請求項12に係わる突切り加工方
法では、請求項10に係わる突切り加工方法と同様の効
果がえられるうえ、突切り準備加工,突切り加工および
被加工部分に対する旋削加工を連続して行うことが可能
であり、とくに、請求項8に係わる工作機械を用いた場
合には、上記各加工の自動化が実現できるという極めて
優れた効果がもたらされる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0033】図1〜図8は本発明に係わる工作機械の一
実施例を示しており、この実施例では、本発明に係わる
工作機械がNC立て旋盤である場合を示す。
【0034】図1〜図3に示すように、このNC立て旋
盤1は、ベース2と、このベース2に設けられてワーク
Wを載置すると共にこのワークWをクランプ3aにより
固定して鉛直軸回りに回転させる主軸テーブル(主軸)
3と、ベース2に一体的に設けたコラム4と、このコラ
ム4に形成した鉛直方向のZ軸スライドベース4aに沿
って昇降するZ軸スライドヘッド5と、このZ軸スライ
ドヘッド5に形成した水平方向のX軸スライドベース5
aに沿って移動するX軸スライドヘッド6と、このX軸
スライドヘッド6に鉛直軸回りに回動可能に設けられた
八角柱形状をなす刃物台7を備えており、この刃物台7
には、その八つの外向き面および下向き面を利用して突
切りバイトBを含めた複数の工具(図1では突切りバイ
トBのみ示す)が取り外し可能に装着されるようになっ
ていて、主軸テーブル3の回転ならびに刃物台7の昇
降,水平移動および工具の選択は、いずれも数値制御プ
ログラムに従ってなされるものとなっている。
【0035】また、このNC立て旋盤1は、数値制御プ
ログラムに従って動作して、ワークWから突切りバイト
Bにより切断される切落とし部分Waを主軸テーブル3
に固定した被加工部分(ワークWの下端部)Wbの上方
で保持する切り落とし部分保持機構10を備えている。
【0036】この切り落とし部分保持機構10は、図4
にも示すように、ベース2に一体的に立設した保持機構
用コラム11と、この保持機構用コラム11にガイドプ
レート12およびポストブラケット13aを介して平行
に支持される2本のガイドポスト13,13と、ガイド
ポスト13,13に沿って昇降するスライダ14と、ス
ライダ14に鉛直軸15aを介して回動可能に支持され
るアーム15の一端部に設けたホルダ16と、ガイドポ
スト13,13の上端間に設けられてスライダ14およ
びアーム15を介してホルダ16を昇降させるシリンダ
(ホルダ駆動手段)17と、ホルダ16に軸受18aを
介して回転自在に支持される保持軸18と、この保持軸
18の下端に一体的でかつ同軸に設けられて切落とし部
分Waを保持解放する保持部20を備えている。
【0037】この場合、ガイドプレート12には、その
上端部から下端部にかけてカム溝12aが連続して形成
してあると共に、スライダ14には、ガイドプレート1
2のカム溝12aと摺動可能に係合するピン19aを有
しかつガイドポスト13,13の配設方向に移動可能と
したスライドブロック19が設けてあり、図2に示すよ
うに、カム溝12aの中間部から上端部にかけての部分
を傾斜させると共に、鉛直軸15を間にしてホルダ16
とは反対側に位置するアーム15の他端部に設けたピン
15bをスライドブロック19に係止させることによ
り、スライダ14の昇降に伴ってホルダ16に鉛直軸1
5aを中心にした旋回動作を行わせるようにしている、
すなわち、ホルダ16の下降端では、図3に実線で示す
ように、切落とし部分Waを保持した保持部20の軸心
を主軸テーブル3の軸心上に位置させ、ホルダ16の上
昇端では、図3に仮想線で示すように、切落とし部分W
aを保持した保持部20の軸心を主軸テーブル3の軸心
から脇にずらすようにしている。
【0038】切り落とし部分保持機構10の保持部20
は、図5および図6にも示すように、円筒ケース21
と、この円筒ケース21の中心に収容されて軸方向に移
動可能としたスライダピン22と、円筒ケース21の下
端部に略120゜の間隔をおいて設けられて各々径方向
に移動する3個のブロック23と、ブロック23に取り
外し可能に装着されるチャック爪24(図1にのみ示
す)と、一端をスライダピン22の環状溝22aに係止
しかつ他端をブロック23の溝23aに係止してスライ
ダピン22の軸方向の移動力をブロック23に径方向の
移動力として伝達するベルクランク25と、ホルダ16
の上端に設けられてスライダピン22およびブロック2
3を介して3個のチャック爪24を動作させるチャック
シリンダ(爪駆動手段)26を具備しており、この実施
例において、チャック爪24は、ワークWの切落とし部
分Waの中心にあらかじめ形成される下穴Wcに挿入さ
れて内側からクランプするものとなっている。
【0039】このNC立て旋盤1では、まず、主軸テー
ブル3にワークWを載置してクランプ3aによりこのワ
ークWの被加工部分Wbを固定し、図外の起動スイッチ
を操作すると、数値制御プログラムに従って、ワークW
を載せた主軸テーブル3が回転を開始すると共に、刃物
台7に装着した複数の工具のなかから下加工用工具が選
択され、Z軸スライドヘッド5およびX軸スライドヘッ
ド6の各動作により刃物台7が移動して、図7に示すよ
うに、下加工用バイトBaをワークWの切落とし部分W
aの上面中心に当てて下穴(被保持部)Wcを形成す
る。
【0040】下穴Wcの形成が終了すると、主軸テーブ
ル3が低速回転となり、続いて、切り落とし部分保持機
構10のシリンダ17が作動して、スライダ14および
アーム15とともにホルダ16がガイドポスト13,1
3に沿って下降する。
【0041】ホルダ16の下降端において、切り落とし
部分保持機構10の保持軸18および保持部20の軸心
が主軸テーブル3の軸心上に位置するので、保持部20
の3個のチャック爪24がワークWの切落とし部分Wa
の中心に上記のようにして形成された下穴Wcに入り込
み、次いで、チャックシリンダ26の作動により3個の
チャック爪24がそれぞれ放射方向に移動して、下穴W
cをとも回りしながら内側からクランプする。
【0042】この後、主軸テーブル3が高速回転とな
り、続いて、刃物台7に装着した複数の工具のなかから
突切りバイトBが選択され、Z軸スライドヘッド5およ
びX軸スライドヘッド6の各動作により刃物台7が移動
して、図1に示すように、突切りバイトBをワークWの
切落とし部分Waと被加工部分Wbとの境目に当てて切
落とし部分Waを切断する。
【0043】切落とし部分Waの切断が終了すると、切
り落とし部分保持機構10のシリンダ17が作動して、
保持部20により切落とし部分Waを保持したまま、ホ
ルダ16がスライダ14およびアーム15とともにガイ
ドポスト13,13に沿って上昇する。
【0044】このホルダ16の上昇に伴って、スライド
ブロック19のピン19aがガイドプレート12のカム
溝12a内を摺動することにより、図3に仮想線で示す
ように、スライドブロック19がガイドポスト13,1
3の配設方向に移動し、これによって、スライドブロッ
ク19にピン15bを係合させたアーム15が鉛直軸1
5aを中心にして回動して、すなわち、ホルダ16が鉛
直軸15a回りに旋回して、ホルダ16の上昇端におい
て、図2に一点鎖線で示すように、切落とし部分Waを
主軸テーブル3の上方から脇に退かせる。
【0045】そして、このようにしてホルダ16が上昇
すると、刃物台7に装着した複数の工具のなかから旋削
加工用工具が選択され、Z軸スライドヘッド5およびX
軸スライドヘッド6の各動作により刃物台7が移動し
て、図8(a),(b)に示すように、旋削加工用バイ
トBb,BcをワークWの被加工部分Wbに当てて旋削
加工を行う。
【0046】このとき、切落とし部分Waは上記したよ
うに主軸テーブル3の上方から脇に退いているので、被
加工部分Wbに対する旋削加工は、切落とし部分Waや
これを保持しているホルダ16に妨げられることなくな
されることとなる。
【0047】旋削加工が終了すると、切り落とし部分保
持機構10のシリンダ17が作動して、保持部20によ
り切落とし部分Waを保持したまま、ホルダ16がスラ
イダ14およびアーム15とともにガイドポスト13,
13に沿って下降して停止する。この後、被加工部分W
bを主軸テーブル3から取り外すと共に、保持部20の
チャックシリンダ26を作動させて、3個のチャック爪
24を中心方向にそれぞれ移動させ、保持部20から切
落とし部分Waを取り外す。
【0048】したがって、このNC立て旋盤1では、ワ
ークWから突切りバイトBにより切断された切落とし部
分Waが跳ね飛ぶことがなくなり、主軸テーブル3に保
持されたワークWの被加工部分Wbに傷が付いたり、突
切りバイトBに刃こぼれが生じたりすることが回避され
ることとなる。
【0049】また、ワークWが大きい場合であったとし
ても、主軸テーブル3上においてワークWの着脱がなさ
れるため、ワークWの着脱作業が簡単なものとなる。
【0050】さらに、このNC立て旋盤1では、刃物台
7に、突切りバイトBの他にワークWの切落とし部分W
aに対して下穴Wcを形成するための下加工用バイトB
aや、被加工部分に対して旋削加工を行うための旋削用
バイトBb,Bcを装着しているうえ、主軸テーブル
3,刃物台7および切り落とし部分保持機構10がいず
れも数値制御プログラムに従って動作するので、突切り
準備加工,突切り加工および被加工部分Wbに対する旋
削加工が連続して自動的になされることとなり、この
際、切落とし部分Waの切断終了後におけるホルダ16
の上昇に伴って、ホルダ16を鉛直軸15a回りに旋回
させて、ホルダ16の上昇端において切落とし部分Wa
を主軸テーブル3の上方から脇に退かせるようにしてい
るので、被加工部分Wbに対する旋削加工が滞りなくな
されることとなる。
【0051】さらにまた、このNC立て旋盤1におい
て、切り落とし部分保持機構10の保持部20は、径方
向に移動する3個のチャック爪24を具備しているの
で、この実施例のように、切落とし部分Waの中心にあ
らかじめ形成される下穴Wcに挿入して内側からクラン
プする以外に、切落とし部分Waの外側からの保持(外
径クランプ)も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる工作機械の一実施例を示す側面
説明図である。
【図2】図1に示した工作機械の正面説明図である。
【図3】図1に示した工作機械の平面説明図である。
【図4】図1に示した工作機械における切り落とし部分
保持機構の拡大断面説明図である。
【図5】図4に示した切り落とし部分保持機構における
保持部の半面を断面にした側面説明図である。
【図6】図5に示した切り落とし部分保持機構における
保持部の底面説明図である。
【図7】図1における工作機械によりワークに突切り準
備加工としての穴明け加工を施している状況を示す動作
説明図である。
【図8】図1における工作機械によりワークの被加工部
分に対して旋削加工を施している状況を示す動作断面説
明図(a),(b)である。
【符号の説明】
1 立て旋盤(工作機械) 3 主軸テーブル(主軸) 7 刃物台 10 切り落とし部分保持機構 16 ホルダ 17 シリンダ(ホルダ駆動手段) 18 保持軸 20 保持部 24 チャック爪 26 チャックシリンダ(爪駆動手段) B 突切りバイト W ワーク Wa 切落とし部分 Wb 被加工部分(ワークの下端部) Wc 下穴(被保持部)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを保持して回転する主軸と、ワー
    クに対して当接離間可能とした突切りバイトを備え、前
    記主軸に保持されたワークから突切りバイトにより切断
    される切落とし部分を保持可能としたことを特徴とする
    工作機械。
  2. 【請求項2】 ワークを保持して回転する主軸と、ワー
    クに対して当接離間可能とした突切りバイトを備え、前
    記主軸に保持されたワークから突切りバイトにより切断
    される切落とし部分を保持する切り落とし部分保持機構
    を設けたことを特徴とする工作機械。
  3. 【請求項3】 ワークを載置しかつこのワークの下端部
    を保持して回転する主軸と、ワークに対して当接離間可
    能とした突切りバイトを備え、前記主軸に保持されたワ
    ークから突切りバイトにより切断される切落とし部分を
    主軸に保持されたワークの下端部の上方で保持する切り
    落とし部分保持機構を設けたことを特徴とする工作機
    械。
  4. 【請求項4】 切り落とし部分保持機構は、ホルダに回
    転自在に支持されかつ主軸と同軸配置可能とした保持軸
    と、前記ホルダを昇降させるホルダ駆動手段と、前記保
    持軸に一体的に設けられて主軸に保持されたワークから
    突切りバイトにより切断される切落とし部分を保持解放
    する保持部を具備している請求項3に記載の工作機械。
  5. 【請求項5】 切り落とし部分保持機構のホルダは、下
    降端において保持軸を主軸の軸心上に位置させ、上昇端
    において保持軸を主軸の軸心からずらすべく旋回する請
    求項4に記載の工作機械。
  6. 【請求項6】 切り落とし部分保持機構の保持部は、径
    方向に移動する複数個のチャック爪と、複数個のチャッ
    ク爪を動作させる爪駆動手段を具備している請求項4ま
    たは5に記載の工作機械。
  7. 【請求項7】 突切りバイトは、鉛直方向および水平方
    向に移動する刃物台に装着され、刃物台は、複数の工具
    を着脱可能としてある請求項1ないし6のいずれかに記
    載の工作機械。
  8. 【請求項8】 主軸,刃物台および切り落とし部分保持
    機構は、数値制御プログラムに従って動作する請求項7
    に記載の工作機械。
  9. 【請求項9】 突切り加工を行ってワークを切断するに
    際して、請求項2に記載の工作機械における主軸にワー
    クを固定し、切り落とし部分保持機構でワークの切落と
    し部分を保持しつつ主軸を回転させ、ワークに突切りバ
    イトを当てて切落とし部分を切断することを特徴とする
    突切り加工方法。
  10. 【請求項10】 突切り加工を行ってワークを切断する
    に際して、請求項3に記載の工作機械における主軸にワ
    ークを載置してこのワークの下端部を固定し、切り落と
    し部分保持機構でワークの切落とし部分を保持しつつ主
    軸を回転させ、ワークに突切りバイトを当てて切落とし
    部分を切断することを特徴とする突切り加工方法。
  11. 【請求項11】 突切り加工を行ってワークを切断する
    に際して、請求項4〜6のいずれかに記載の工作機械に
    おける主軸にワークを載置してこのワークの下端部を固
    定し、下降させた切り落とし部分保持機構の保持部によ
    ってワークの切落とし部分を保持しつつ主軸を回転さ
    せ、保持部をとも回りさせながらワークに突切りバイト
    を当てて切落とし部分を切断することを特徴とする突切
    り加工方法。
  12. 【請求項12】 突切り加工を行ってワークを切断する
    に際して、請求項7または8に記載の工作機械における
    主軸にワークを載置してこのワークの下端部を固定する
    のに続いて主軸を回転させ、刃物台に装着した複数の工
    具のなかから選択した下加工用工具によってワークの切
    落とし部分に対して被保持部を形成し、次いで、切り落
    とし部分保持機構の保持部を下降させて、保持部にとも
    回りを行わせながらワークにおける切落とし部分に形成
    された被保持部を保持させた後、刃物台に装着した複数
    の工具のなかから選択した突切りバイトをワークに当て
    て切落とし部分を切断することを特徴とする突切り加工
    方法。
JP35000996A 1996-12-27 1996-12-27 工作機械および突切り加工方法 Pending JPH10180502A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35000996A JPH10180502A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 工作機械および突切り加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35000996A JPH10180502A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 工作機械および突切り加工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10180502A true JPH10180502A (ja) 1998-07-07

Family

ID=18407622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35000996A Pending JPH10180502A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 工作機械および突切り加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10180502A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110421181A (zh) * 2019-09-05 2019-11-08 海安亚鼎机电制造有限公司 一种用于车床加工的切削工装

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110421181A (zh) * 2019-09-05 2019-11-08 海安亚鼎机电制造有限公司 一种用于车床加工的切削工装

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006272473A (ja) 工具交換装置、制御方法及びプログラム
JPH01193153A (ja) 割出し加工装置
JP2007216379A (ja) 複数の工作物、とくに複数の金属製工作物の切削加工のための工作機械及び方法
CN106964847A (zh) 一种全自动多工位倒角机
JP2004255523A (ja) 内面ブローチ加工装置及びブローチ
JPH10180502A (ja) 工作機械および突切り加工方法
JP2005230945A (ja) 長尺ワ−クに対する深穴外周同時加工装置。
JP2001018101A (ja) 主軸移動型自動旋盤、そのための支持ユニットそして位置決め治具
JPS62114814A (ja) 鋳造物のバリ取り方法及び装置
JP2002263909A (ja) 工作機械
JPH074681B2 (ja) Nc施盤
JP3875615B2 (ja) 工作機械
JP2002331401A (ja) 旋盤における小径孔の加工方法
JP2000079501A (ja) 主軸移動型立形工作機械用の棒状工作物供給装置および主軸移動型立形工作機械における棒状工作物供給方法
JP3114567U (ja) ロボットによる自動工具交換装置
JP2002136069A (ja) 巻線機のワーク保持治具、ワーク入替装置
JP2003251522A (ja) Ncヘリカルブローチ盤
JPH0740114A (ja) ガンドリル機械
JPH0679568A (ja) 穴加工用工作機械のツール交換方法
JPH077048Y2 (ja) 旋盤用治具
JP2666643B2 (ja) 切削加工装置
JP2006341367A (ja) 内歯シェービング装置
JP3348448B2 (ja) 自動交換装置付加工機
JPH05293734A (ja) 工具ホルダ
JPH0422910Y2 (ja)