JPH1018041A - 液体原料気化装置 - Google Patents

液体原料気化装置

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JPH1018041A
JPH1018041A JP19146096A JP19146096A JPH1018041A JP H1018041 A JPH1018041 A JP H1018041A JP 19146096 A JP19146096 A JP 19146096A JP 19146096 A JP19146096 A JP 19146096A JP H1018041 A JPH1018041 A JP H1018041A
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JP
Japan
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raw material
liquid
heating
holding surface
liquid raw
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Application number
JP19146096A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuniaki Horie
邦明 堀江
Tsutomu Nakada
勉 中田
Yuji Araki
裕二 荒木
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高誘電体あるいは強誘電体の素材となる複雑
な気化特性を持つような液体原料を効率良く気化すると
ともに、微少量を精度良く制御し、気化装置内や配管内
の詰まりを防止できるようなコンパクトな気化装置を提
供する。 【解決手段】 液体原料Lを保持し、加熱して気化する
加熱面を有する加熱部材1と、加熱面に対向してかつ該
面に沿って相対移動自在に配置され、相対移動によって
加熱面上の液体原料Lを均し広げるブレード12と、加
熱部材1を液体原料Lの気化温度以上に加熱する加熱手
段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液体を原料
とする薄膜気相成長装置に用いる気化装置に係り、特
に、チタン酸バリウム/ストロンチウム等の高誘電体あ
るいは強誘電体薄膜材料を気化させるのに好適な液体原
料気化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体産業における集積回路の集
積度の向上はめざましく、現状のメガビットオーダか
ら、将来のギガビットオーダを睨んだDRAMの研究開
発が行われている。かかるDRAMの製造のために必要
な大容量素子の製造に用いる誘電体薄膜として、誘電率
が10以下であるシリコン酸化膜やシリコン窒化膜、誘
電率が20程度である五酸化タンタル(Ta25)薄膜
に替わって、誘電率が300程度であるチタン酸バリウ
ム(BaTiO3)、あるいはチタン酸ストロンチウム
(SrTiO3)又はこれらの混合物であるチタン酸バリ
ウムストロンチウム等の金属酸化物薄膜材料が有望視さ
れている。このことは、強誘電体材料においても同様で
ある。
【0003】ところで、このような素材の成膜を行なう
方法として化学気相成長(CVD)が有望とされてお
り、この場合、最終的に反応槽内で原料ガスを被成膜基
板に安定的に供給する必要がある。原料ガスは、常温で
固体のBa(DPM)2 ,Sr(DPM)2 などを液状
化し、さらに気化特性を安定化するために有機溶剤(酢
酸ブチル、THFなど)を混合させたものを加熱して気
化するようにしている。
【0004】ところで、上記のような高誘電体あるいは
強誘電体の原料ガスを安定的に気化させるのは非常に困
難である。これは、これらの原料の気化温度と分解温
度が接近している、気化温度と有機溶剤の気化温度に
差がある、蒸気圧が非常に低い、などの理由による。
【0005】例えば、Ba(DPM)2 ,Sr(DP
M)2 を酢酸ブチル中に溶解した液体原料では、溶剤の
液相範囲は図9のaの領域であり、原料の液相範囲はa
+cである。従って、領域aの原料を気化させるために
領域cを通過する際に、溶剤のみが気化して原料が析出
し、通路を塞いだり、濃度変化による品質悪化を招くの
で、気化の際は液体原料を一気に高温領域に持っていく
必要がある。このような気化装置として、液体原料をス
プレーノズルや超音波振動子によって一旦霧化し、これ
を高温度領域に送ってガス化する技術が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、原料の供給
量は成膜の種類によっても異なるが、かなり微速度で行
なう場合もある。上記のような材料であると、原料を必
要量以上気化すると後処理が困難となり、配管詰まりや
品質の低下、歩留まりの低下につながる。従って、気化
装置においては微少量までの制御を行なう必要がある。
【0007】しかしながら、上記のような従来の技術に
おいては、スプレーノズルのオリフィス部で原料が詰ま
りやすいので一定量の液体原料を霧化するのが難しく、
さらに、霧の粒径が供給原料量に依存するので、気化性
能が不安定となって濃度が変動してしまう。しかも、ス
プレーノズルを用いて霧化する場合は、かなりの高圧で
キャリアガスを送るので微少量を霧化するのが困難であ
り、また、超音波振動子を用いる場合、気化温度に近い
高温に耐える素材を見つけることが困難で、安定した気
化を行なうことができない。
【0008】さらに、液体原料を一旦霧化した後に加熱
し気化するので、広い加熱空間が必要で装置が大きくな
ってしまうばかりでなく、原料の滞留が生じて、原料が
変質したり、原料供給の制御性が劣ってしまうという問
題があった。
【0009】この発明は、高誘電体あるいは強誘電体の
素材となる複雑な気化特性を持つような液体原料を効率
良く気化するとともに、微少量を精度良く制御し、気化
装置内や配管内の詰まりを防止できるようなコンパクト
な気化装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、液体原料を保持する保持面と、上記保持面に対向し
てかつ該面に沿って相対移動自在に配置され、相対移動
によって上記保持面上の液体原料を均し広げる均し部材
と、上記保持面及び/又は均し部材を液体原料の気化温
度以上に加熱する加熱手段とを有することを特徴とする
液体原料気化装置である。
【0011】上記のような構成により、液体原料は保持
面上で均し部材により均し広げられる。つまり、均し部
材の進行方向後方に薄い液体膜が形成され、これが加熱
手段により加熱されるので、迅速に気化される。一方、
均し部材によって前方に押された液体原料は撹拌作用を
受け、内部で気化した気泡等が強制的に排除されるの
で、良好な熱伝導が維持されて気化が促進される。液体
原料は、加熱して気化を行なう部分へ液体状態で供給さ
れるので、微少な流量の制御も容易に行なうことができ
る。
【0012】均し部材は、通常、上下方向に延びるブレ
ード状とし、下端にエッジを形成する。均し部材は、例
えば、取付部材に複数を取り付ける構成とする。取付部
材を所定温度に保持する取付部材加熱手段を設けてもよ
い。この場合、取付部材を気化温度以上として気化を促
進させることができ、逆に低温にして中途半端な原料加
熱を防止することもできる。
【0013】複数の均し部材は、取付部材に径方向に延
びるように、つまり放射状に配置するのが好ましいが、
螺旋状に形成し、回転に伴って液体を外側に押し出すよ
うな構成としてもよい。螺旋状とした場合には、回転方
向によって、液体を外方に送り出すか、あるいは逆に内
方に戻すようにするかのいずれをも選択することができ
る。
【0014】液体原料供給は、通常保持面に対向する側
から行なう。これにより、原料が低温のままで供給でき
るので、変質を防止することができる。保持面に液体原
料を供給する位置を保持面の中心から偏らせることで、
均し部材との相対回転による遠心力で液体原料が外周側
に広げることができる。
【0015】一方、加熱部材に上記保持面に液体原料を
供給する供給路を設けてもよく、供給ルートが複雑にな
らず、均し部材の動きとも干渉しない。この場合、供給
路に加熱部材から熱影響を及ぼさないような手段をとる
のが望ましい。
【0016】請求項2に記載の発明は、上記保持面は平
板又は回転体面であることを特徴とする請求項1に記載
の液体原料気化装置である。この場合は、均し部材を保
持面に対して周方向に回転自在とすることで、狭いスペ
ースで両者の相対移動を行って効率良く気化することが
できる。保持面を平板とするのが一般的であるが、円錐
面、球面等の任意の断面形状を状況に応じて用い、床面
積を減少させたり、液体移動を加速したりすることがで
きる。
【0017】請求項3に記載の発明は、上記保持面と均
し部材の下端との距離を0.4mm以下に設定したこと
を特徴とする請求項1に記載の液体原料気化装置であ
る。保持面上の液体の膜厚が大きい場合には、加熱面に
接している側は瞬時に気化するが、加熱面から遠い側は
充分な熱が伝わらず、沸点の低い溶剤(酢酸ブチルな
ど)のみが気化し、気化熱を奪われて液体原料の温度が
下がってしまう。これにより、液体原料の円滑な気化が
行われず、保持面上に残留することがある。このような
傾向は液体膜厚が0.4mmを超えると顕著となる。な
お、保持面と均し部材の間隔は狭い方が良く、好ましく
は0.3mm以下に設定する。
【0018】請求項4に記載の発明は、上記均し部材の
下端には、進行方向前側及び/又は後側に、所定角度の
傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1に記
載の液体原料気化装置であるので、前側においては液体
原料を円滑に保持面に導き、後側においては気化した原
料ガスを迅速に排除して気化効率を向上させることがで
きる。
【0019】請求項5に記載の発明は、上記保持面に液
体原料を供給する供給路が該保持面の中心から偏った位
置に開口して設けられていることを特徴とする請求項1
ないし4のいずれかに記載の液体原料気化装置であるの
で、回転に伴う遠心力により液体原料が保持面に迅速に
拡げられる。この偏りの程度が大きい程迅速に拡げられ
るが、液体状態のままで保持面外周に達しない程度に、
液体の粘性や保持面と均し部材の相対回転速度等を考慮
して最も適当な値に設定する。
【0020】請求項6に記載の発明は、上記均し部材の
下端に、上記保持面に対向する均し面が形成されている
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
液体原料気化装置である。液体原料の表面張力が大きい
場合には、この均し面により液体原料を加熱部材面に強
制的に押しつけて均し拡げる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照してこの
発明の実施の形態を説明する。図1及び図2は、本発明
の第1の実施の形態の液体原料気化装置を示すもので、
気密空間である気化室Cの底部を構成する円板状の加熱
部材1と、気化室C内の加熱部材1の上方に所定間隔離
間してかつ水平面内で回転自在に配置された円板状の均
し部材取付部材2とを有している。気化室Cは、加熱部
材1、天板3及び側壁4により構成されている。
【0022】加熱部材1は、上面に供給された液体原料
を加熱気化するもので、これには上面の中心をやや外れ
た位置に開口部5aを有する液体原料導入路5が上下に
貫通して設けられ、他端は原料配管(図示せず)に接続
されている。加熱部材1の内部には、オイル供給口6、
オイル吐出口7を有する加熱ジャケット8が備えられて
いる。
【0023】取付部材2は、天板3の上側の外筒9内に
上下一対の軸受10a,10bにより回転自在に支持さ
れた回転軸11の下端に取り付けられている。取付部材
2の下面には、加熱部材1に向かって延びる板状のブレ
ード(均し部材)12が複数放射状に等間隔に配置され
て設けられている。
【0024】このブレード12は、この例では、図3に
示すように、その1本の長いブレード12aが直径全長
に亘って延び、他の短いブレード12bは中心から所定
距離離れた位置から外周方向に向かって延びており、こ
の長いブレード12aによって原料導入路5の開口部5
aから供給された液体原料を外方向へ移動させ、さらに
他のブレード12bで加熱部材1上に均して広げるよう
になっている。取付部材2の内部には、取付部材2及び
ブレード12を例えば250±5℃に加熱するヒータ1
3が内蔵されている。
【0025】各ブレード12の下端は、図4(a)に示
すように、進行方向前面(すくい面)14aが水平面に
対してなす角度(α:すくい角)が90度で、後面(逃
げ面)14bが水平面となす角度(β:逃げ角)が鋭角
であり、尖ったエッジ14を持って形成されている。こ
のブレード12のエッジ14と加熱部材1の上面との距
離Sは、液体原料の特性や供給量によっても変わるが、
例えば0.1mmに設定されている。
【0026】回転軸11の上部には、従動プーリ15が
固着されているとともに、この従動プーリ15とモータ
16(図2参照)の駆動で回転する駆動プーリ17との
間に無端歯付ベルト18が掛け渡されており、これによ
って、モータ16の駆動に伴って、回転軸11が、例え
ば30〜1800rpmで回転するようになっている。
更に、回転軸11の上端には、ヒータ13の電源を供給
するためのスリップリング20が取付けられている。
【0027】気化室Cを形成する加熱部材1、天板3及
び側壁4の接合部には、気化室Cを気密に保つためのシ
ールリング21・・が配置されている。また、回転軸1
1の下端部には、外側の固定板22と回転軸11に取り
付けた回転板23の間に構築されたラビリンスシール2
4a,24bが2段設けられており、外筒9の下部に
は、2つのラビリンスシール24a,24bの間の空間
25にアルゴンガス等の不活性ガスを導入するガス導入
口26が設けられている。
【0028】更に、外筒9の上下の軸受10a,10b
の間の空間には一対のオイルシール27a,27bが設
けられ、外筒9には、2つのオイルシール27a,27
bの間の空間29に冷却水を流通させる注入口30と排
出口31が設けられている。更に、下方に位置する軸受
10bとオイルシール27bとの間の空間32は、外筒
9に設けられた吸引口33から真空吸引されるようにな
っている。この液体原料気化装置は、天板3を架台34
上にボルト等で固定されて設置されている。
【0029】以下、このように構成された液体原料気化
装置の作用を説明する。液体原料導入路5の開口部5a
から加熱部材1の上面に供給された液体原料Lは、モー
タ16の駆動による取付部材2の回転に伴い、まず、長
いブレード12aによって原料導入路5の開口部5aか
ら外方向へ移動し、さらに他のブレード12bで加熱部
材1上に均される。このように、液体原料Lがブレード
12によって均され、広げられことによって、液体原料
Lが加熱部材1上に薄い膜を形成するので、加熱により
迅速に気化する。
【0030】この気化過程をさらに詳しく説明する。も
し、液体原料Lが加熱部材1の上面に液滴状に保持され
ると、図4(b)に示すように、加熱部材1上面近傍に
位置する一部が気化して気泡(原料ガス)Gが生じる。
加熱部材1は気化熱を奪われて一時的に冷却されるの
で、連続的な気化が起きにくく、この気泡Gはすぐには
排出されずに残る。すると、気泡Gの近傍の液体原料へ
の熱伝導量は少なくなって、原料は中途半端に加熱さ
れ、図9のcの状態になって分離してしまう。
【0031】液滴がブレード12によって均されると、
図4(a)に示すように、ブレード12が気泡Gを壊
し、加熱部材1と液体原料Lとの間に溜まった原料ガス
Gは加熱部材1の後方から逃げ面14bに沿って抜け出
す。また、液体原料Lはブレード12のすくい面14a
により押されて図中矢印で示すように回転しながら加熱
部材1上の新たな面に送られ、高温で加熱されて瞬時に
気化する。従って、図9に示す領域cを瞬時に通過して
気化領域bの点Yに移行し、溶剤のみが気化して金属元
素が析出するなどの事態の発生が防止される。気化した
原料ガスは、さらに、ブレード12による遠心ポンプ作
用により、ブレード12の間のガス通路35を通って外
方に排出される。
【0032】なお、ブレード12の形状やエッジ14と
加熱部材の距離S等は条件に合わせて適宜設定されるも
ので、例えば、図5はブレード12の断面形状を変えた
他の例を示す。同図(a)は、すくい角αを鋭角として
液体原料Lをすくい面14aにより前方に押し出すよう
にしたもの、(b)はαを鈍角として液体原料を上方に
持ち上げるようにしたもの、(c)はすくい面14aを
曲面にして滑らかに持ち上げるようにしたものである。
【0033】また、図6は、均し部材12の下端に進行
方向に所定の長さlの均し面14cを設けたものであ
る。この例は、液体原料の表面張力がある程度大きい場
合に、底面14cで液体原料を加熱部材1面に押しつけ
て強制的に薄膜とするものである。この均し面14cに
多少の傾斜を形成するようにしてもよい。また、この例
では、均し部材12は螺旋状に形成されている。従っ
て、気化しやすい原料の場合は、取付部材2を液体を外
方に送り出すような方向に回転させ、気化しにくい原料
の場合は逆方向に回転させて保持時間を稼ぐようにす
る。
【0034】図7は、加熱部材1の加熱ジャケット8の
他の構成を示すもので、内部に螺旋状に延びる2本の隔
壁36がその間に外周から中心を往復する流路を形成す
るように設けられている。従って、この隔壁36に沿っ
て加熱オイルが交互に流れ、加熱部材1の全面を均一に
加熱するようになっている。
【0035】図8は、加熱部材と取付部材との相対移動
を取付部材を一方向に移動させて行うようにした本発明
の他の実施の形態を示すものである。すなわち、平面状
の加熱部材41に沿って、可撓性を有する無端状に延び
る帯状体を一対のプーリ40,40間に掛け渡して取付
部材42を構成するとともに、この取付部材42に長さ
方向所定のピッチでブレード43を取り付けたものであ
る。これにより、プーリ40を回転させることにより、
取付部材42が加熱部材41に沿って一方向に巡回走行
するように構成されている。
【0036】ブレード43は、取付部材42の走行方向
に直交する方向に配置して良いが、中央部が走行方向に
沿って上流側に突出する「ハ」の字状に配置することに
より、原料ガスの排出をよりスムーズに行うようにする
こともできる。
【0037】なお、上記実施の形態においては、保持面
が平面である例を示したが、この発明の趣旨はこれに限
られるものではない。例えば、円錐面、円筒面、球面等
の回転体面は、所定配置のブレードを回転させることで
均しが可能であるので、好適である。いずれの場合も、
保持面が凸であっても、凹であっても良い。例えば、凸
の円錐面では、その頂点にノズルを配置して原料を表面
張力により架橋させて連続的に供給しながら液体原料の
熱伝導による加熱を抑制することができる。ブレード下
端の形状は採用した加熱部材の形状に対応して形状とす
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、供給された液体原料が保持面上でブレードにより均
し広げられ、薄い液体膜を形成するとともに撹拌作用を
受けて迅速な気化が促進されるので、複雑な気化特性を
有する液体原料であっても、原料の分解や成分の析出を
起こすことなく、円滑に気化させることができる。ま
た、原料が、加熱部分へ液体状態で供給されるので、微
少な流量の制御も容易であり、配管詰まりや品質の低
下、歩留まりの低下を防止して安定した気相成長工程を
可能とするとともに、装置もコンパクトなものとして、
高密度の半導体素子の製造の工程化に大きく寄与するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態の液体原料気化装
置の要部断面図である。
【図2】図1の全体を示す正面図である。
【図3】図1の取付部材の裏面図である。
【図4】図1の取付部材の作用の説明に付する図であ
る。
【図5】ブレードの形状を変えた例を示す断面図であ
る。
【図6】均し部材の形状を変えた例を示す(a)平面
図、(b)断面図である。
【図7】加熱ジャケットの他の例の水平断面図である。
【図8】本発明の液体原料気化装置の他の実施の形態の
加熱部材と取付部材を示す正面図である。
【図9】液体原料の特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1,41 加熱部材 2,42 取付部材 5 液体原料導入路 8 加熱ジャケット(加熱手段) 11 回転軸 12,43 ブレード(均し部材) 13 ヒータ(加熱手段) 14 エッジ 14b 逃げ面 C 気化室 L 液体原料 G 原料ガス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体原料を保持する保持面と、 上記保持面に対向してかつ該面に沿って相対移動自在に
    配置され、相対移動によって上記保持面上の液体原料を
    均し広げる均し部材と、 上記保持面及び/又は均し部材を液体原料の気化温度以
    上に加熱する加熱手段とを有することを特徴とする液体
    原料気化装置。
  2. 【請求項2】 上記保持面は平板又は回転体面であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の液体原料気化装置。
  3. 【請求項3】 上記保持面と均し部材の下端との距離を
    0.4mm以下に設定したことを特徴とする請求項1に
    記載の液体原料気化装置。
  4. 【請求項4】 上記均し部材の下端には、進行方向前側
    及び/又は後側に、所定角度の傾斜面が形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体原料気化装置。
  5. 【請求項5】 上記保持面に液体原料を供給する供給路
    が該保持面の中心から偏った位置に開口して設けられて
    いることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載の液体原料気化装置。
  6. 【請求項6】 上記均し部材の下端には、上記保持面に
    対向する均し面が形成されていることを特徴とする請求
    項1ないし5のいずれかに記載の液体原料気化装置。
JP19146096A 1996-07-02 1996-07-02 液体原料気化装置 Pending JPH1018041A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006021936A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Mitsubishi Chemicals Corp 金属酸化物の製造装置
US7596305B2 (en) * 2002-03-29 2009-09-29 Pilkington North America, Inc. Method and apparatus for preparing vaporized reactants for chemical vapor deposition

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