JPH10180140A - Ep内部品設置方法及びep内部品設置用構造物 - Google Patents

Ep内部品設置方法及びep内部品設置用構造物

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JPH10180140A
JPH10180140A JP35602096A JP35602096A JPH10180140A JP H10180140 A JPH10180140 A JP H10180140A JP 35602096 A JP35602096 A JP 35602096A JP 35602096 A JP35602096 A JP 35602096A JP H10180140 A JPH10180140 A JP H10180140A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 EP内部に設置する部品を部材の状態でEP
室の下部に入れ、このEP室内に設けた地組架台の上で
部品に組み上げるEP内部品設置方法及びこれの実施に
用いるEP内部品設置用構造物を提供する。 【解決手段】 端壁7にEP室13の下部を外方に連通
する下部開口部20を設けたEP内に板状又は平面格子
状の部品を設置するEP内部品設置方法において、部品
を構成する部材をこの下部開口部の外側に設けたステー
ジ21上に仮り置きし、下部開口部を通してEP室内下
部に仮設され、かつ、水平に寝かされた地組架台2上に
移動させ、この上で部材の地組を行った後、EP室上部
に設けた揚上機24で、地組架台の下部開口部側端部を
揚上し、これにより、地組架台及び部品を所定の角度ま
で起立させた後、搬送手段28で地組架台から部品を吊
り上げてEP室内の所定の位置に搬送することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業性を至極高く
するだけでなく、風雨、強風などの自然現象による作業
中断を減少させ、しかも、人手を削減したり、高所作業
を少なくして、搬入時の部品の損傷を防止する上、人手
を確保し易くしたり、安全性が著しく高められたEP
(電気集塵装置)内部品設置方法及びEP集塵板設置用
構造物に関する。
【0002】
【従来技術】火力発電所などにおいては、排煙中の煤塵
(ダスト)を除去するためにEPが設置されている。E
P内には、互いに仕切板で仕切られた複数のEP室(あ
るいは集塵室)が設けられ、各EP室内には、平面格子
状の放電枠(放電極とも呼ばれる。)と全体として平板
状の集塵板(電極板とも呼ばれる。)とが、互いに対向
させられて或いは交互に並べられて、配置される。これ
ら放電枠と集塵板との間に所定の電圧を印加することに
より、EP室内を流れる排煙中のダストが放電枠のコロ
ナ放電により帯電され集塵板に捕集される。捕集された
ダストは例えば打槌装置によりこの集塵板に振動を与え
ることによりEP室の下方に設けたホッパーに叩き落と
され、ホッパーの下部から取り出されて処理される。
【0003】EPの新設、或いは、補修に際して、この
EP室内に集塵板や仕切板などの平板状の部品あるい
は、放電枠などの平面格子状の部品を設置するEP内部
品設置方法としては、以下のような方法が採用されてい
る。
【0004】即ち、まず、図4に示すように、EP1の
近くに地組架台2を設け、工場で梱包された集塵板3の
1枚分の部材を仕分けてクレーン車でこの地組架台2の
上に載せ、地組架台2上で広げて並べ、ハック設定によ
る仮組上をした後、その対角寸法などを測定し、公差内
であればハック打ちをして集塵板3を本組上を行う。
【0005】次いで、同様にして、集塵板3の上で放電
枠を組上げ、スペーサなどを挟んで集塵板3に番線で放
電枠を固結してから、集塵板3の上端となる側縁と下端
となる側縁とに吊り金具5を組付ける。
【0006】この地組架台2上での部品の組立て、即
ち、集塵板3及び放電枠の組立てが終わると、2台のク
レーン車6A、6Bを協調運転して、集塵板3、放電
枠、及び地組架台2の上下両端を吊り上げ、EP室13
内の上部を外方に連通させる上部開口部8に運ぶ。
【0007】このため、2名の資格を有するクレーン操
縦者と、2名の資格の有る玉掛作業員が必要になる。
【0008】集塵板3、放電枠及び地組架台2は斜めに
して、上部開口部8からEP室13内に吊り下げられる
が、これらを上部開口部8からEP室13内に誘導する
ために、上部開口部8の外側に仮設ステージ9が設けら
れ、この仮設ステージ9に2名の作業員が配置される。
又、EP室外の揚上作業(室外揚上作業)及びEP室へ
吊り下げ作業の安全監視のために、1名の監視員がこの
仮設ステージ9に配置される。
【0009】EP室13内への集塵板3、放電枠及び地
組架台2の吊り下ろしはガイド14によって案内される
が、EP室13の下面に設けた仮設床15上にこれら集
塵板3、放電枠及び地組架台2を仮り置きするために、
EP室13内の下部には更に2名の荷受用作業員が配置
される。
【0010】EP室13の天井部には、吊りビーム16
と、この吊りビーム16に案内されて移動する電動チェ
ーンブロック17が設けられ、仮設床15に仮り置きさ
れた集塵板3、放電枠及び地組架台2は、EP室13の
天井部での作業に備えた別の作業員によってクレーン車
6A、6Bから電動チェーンブロック17に吊り替えら
れる。
【0011】図5に示すように、EP室13はEP1内
の上部開口部8側からその反対側に順に並べて設けら
れ、各EP室13に所定数の集塵板3及び放電枠が平行
に設置され、各EP室13は仕切板18によって仕切ら
れる。この仕切板18は、所定数の集塵板3及び放電枠
を設置するごとに、設置済みのEP室13とこれに隣接
する未設置のEP室13との間に設置される。
【0012】前記吊りビーム16はEP1内の前記上部
開口部8側からその反対側まで連続して設置されるが、
各仕切板18を支持するように形成されたEP1の天井
構体によって電動チェーンブロック17が設置されてい
るが、その移動範囲は各EP室13内に限定され、ある
EP室13から隣のEP室13に集塵板3、放電枠及び
地組架台2を移動させるためには、天井部の作業員が両
EP室13の境で、あるEP室13の電動チェーンブロ
ック17から他のEP室13の電動チェーンブロック1
7に集塵板3、放電枠及び地組架台2を掛け替えなけれ
ばならない。
【0013】このようにして集塵板3、放電枠及び地組
架台2を所定の位置に移動させた後、集塵板3及び放電
枠は、天井部の作業員によって、例えば吊りボルトを用
いて天井部に設けた2対の大梁19に固定され、この
後、地組架台2を集塵板3及び放電枠から分解し、地組
架台2を逆の方法で地上の所定の位置に戻している。
【0014】もっとも、上部開口部8側の一部に配置さ
れる集塵板3及び放電枠は、手押しトロリーに掛け替え
られて所定の位置よりも上部開口部8と反対側の位置で
仮り置きされ、ガイド14を撤去した後に所定の位置に
移動されて、固定される。
【0015】この天井部における作業員の数は、各EP
室13の境における集塵板3、放電枠及び地組架台2の
掛け替えと、左右対をなす大梁19への集塵板3及び放
電枠の固定作業を円滑に行うため、通常2名以上の高所
作業員が必要とされ、又、この高所作業員の作業の完全
監視のための監視員が別に1名必要とされている。
【0016】しかも、地組作業がEP室13外で行われ
るので、適当な小屋を仮設しなければ、風雨や風雪など
の自然現象によって工事が中断され、工期が遅れるとい
う問題がある。又、風などによって集塵板3、放電枠及
び地組架台2が煽られてEPの端壁7、仮設ステージ9
などに衝突する恐れがあるので、風が強くなると集塵板
3、放電枠及び地組架台2のEP室13への搬入ができ
なくなり、この工事が中断されて工期が遅れるという問
題がある。
【0017】そこで、風による工事中断を少なくするた
めに、仮設ステージ9と地面との間に2本のガイドロー
プ10を張設し、これらガイドロープ10に安全フック
11と安全ワイヤー12を介して例えば集塵板3の下端
の左右両端部を繋留しながら揚上するという方法が採用
されることがある。
【0018】この従来方法では、上述したように、少な
くとも2名のクレーン操縦者、少なくとも2名の玉掛作
業員、少なくとも2名の仮設ステージの作業員、少なく
とも2名のEP室13下部の作業員、少なくとも2名の
EP室13天井部の作業員、及び少なくとも2名の安全
監視員の合計12名の人手が必要になる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、これら安全フック11や安全ワイヤー12を取
り付ける手間が掛り、工程数が増えるという問題がある
上、集塵板3、放電枠及び地組架台2が板状であるため
に、風圧を受ける面積が大きく、ガイドロープ10、安
全フック11或いは安全ワイヤー12の強度上の問題か
ら期待するほど役には立っていない。
【0020】又、この従来方法によれば、地組架台2が
部品と共に地上から送り出された後、戻ってくるまでの
間、地組作業員を遊ばせることになり、工事の能率を高
める上では非常に不利になる。
【0021】そこで、図6に示すように、クレーン車6
Aで地組架台2の一端を揚上し、これにより集塵板3、
放電枠及び地組架台2が70〜75°の角度に起こされ
ると、集塵板3及び放電枠を吊り下げてもこれらが自重
で撓んで変形する恐れがなくなるので、クレーン車6A
による地組架台2の揚上を止め、集塵板3及び放電枠の
みをクレーン車5Bで更に吊り上げて、EP1の端壁7
の上部に形成した上部開口部8の外側に設けた仮設ステ
ージ9に運び、地組架台2は逆にその一端を下ろされて
地上に寝かすという方法を試みた。
【0022】しかしながら、この方法は、何の補強もな
しに板状の集塵板3及び放電枠をEP室13外で吊り上
げることになるので、風の影響をもろに受け、集塵板3
及び放電枠が一層風に煽られるという問題があることが
分かった。
【0023】又、この方法において、上述したように、
ガイドロープ10、安全フック11及び安全ワイヤー1
2を用いて集塵板3及び放電枠の煽りを押さえようとす
れば、風圧で集塵板3及び放電枠が捩れて変形すること
があり、実用性が乏しいことが分かった。
【0024】更に、この従来のEP内部品設置方法によ
れば、集塵板3、放電枠及び仕切板18を地組架台2上
で組み立てる作業員を除いても、2名のクレーン操縦
者、2名の地上玉掛作業員、2名の仮設ステージの作業
員、2名のEP室13内下部の作業員、2名の天井部の
作業員及び2名の監視員の少なくとも12名の人手が必
要とさ、人件費が著しく嵩むなどの問題がある。
【0025】又、降雨、降雪などの自然現象によって電
極板3、放電枠、仕切板18などの組立作業が中断され
たり、風が吹いて電極板3、放電枠、仕切板18などの
仮設ステージ9までの室外揚上作業が中断されたりする
など、天候という自然現象によってしばしば工事を中断
しなければならなず、工期が長くなるという問題があ
る。
【0026】更に、EP1の上部開口部6は地上十数m
以上の高さ、場合によっては三十数m以上の高さに開口
され、従って、仮設ステージ9もこの高さ以上の高所に
設けられることになり、仮設ステージ9に配置される作
業員は高所作業に慣れた者を採用する必要があり、安全
管理のリスクが高くなるとともに、人件費が高くなる
上、人材を確保するうえで大きな障害となるなどの問題
もある。
【0027】本発明は、前記の事情を鑑みて、EP内部
に設置する部品を部材の状態でEP室の下部に入れ、こ
のEP室内に設けた地組架台の上で部品に組み上げるこ
とにより、自然現象による工事中断を少なくすると共
に、人手を削減でき、しかも、危険な高所作業を少なく
して、搬入時の部品の損傷を防止する上、人手を確保し
易くしたり、安全性が著しく高められたEP内部品設置
方法及びこれの実施に用いるEP内部品設置用構造物を
提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明に係るEP内部品
設置方法(以下、本発明方法という。)は、端壁にEP
室の下部を外方に連通する下部開口部を設けたEP内に
板状又は平面格子状の部品を設置するEP内部品設置方
法を前提として、前記の目的を達成するため、以下のよ
うな技術的手段を採用したものである。
【0029】即ち、まず、部品の部材をこの下部開口部
の外側に設けたステージ上に荷揚げして、仮り置きす
る。この場合、このステージとしてはその都度、組み立
て或いは分解される仮設のものでも、常設のものでも良
いのである。
【0030】部品の部材は、従来と同様に、製作工場で
適当に仕分けて梱包し、例えばトラックなどによって施
工現場に搬入される。そして、1部品分、例えば集塵板
1枚の分に仕分け直してクレーン車を用いてステージに
荷揚げされる。
【0031】即ち、従来では、地上で板状あるいは平面
格子状に組み立ててクレーン車でステージに荷揚げして
いたのであるが、組立て前の部材の状態でステージに荷
揚げするので、揚上時の荷姿が風の影響を受けにくいも
のとなる。
【0032】又、従来荷揚げしていた上部開口部の外側
に設けたステージよりもはるかに低い下部開口部の外側
に設けたステージに揚上すればよく、揚程の低いクレー
ン車で揚上作業ができる上、風の影響が一層少なくな
る。
【0033】更に、部材としてステージに揚上するの
で、板状に組上た部品のように上下両端を吊り上げた
り、部品と地組架台とを別々のクレーン車で吊り上げた
りする必要がなくなる。
【0034】その結果、1台のクレーン車で十分に室外
揚上作業を行うことができる結果、地上の作業員として
は、1名の資格を有する玉掛作業員及び1名の資格を有
するクレーン操縦者の2名が居ればよいことになり、2
名の人員数を削減できる。
【0035】又、ステージ上での荷受作業は、部品をク
レーン車に吊り下げたまま上部開口部に案内するのでは
なく、部品をステージに仮り置きすればよいので、ステ
ージ上には、実質的に1名の荷受作業用の作業員がおれ
ばよい。
【0036】しかし、室外揚上作業の安全監視をする監
視員を置くことが法定されているので、この室外揚上作
業全体を監視できるステージ上に、安全監視と荷受作業
の補助とを兼ねるもう1名の作業員兼監視員を配置する
ことが好ましい。
【0037】しかも、この荷受作業や監視作業は、上部
開口部に比べて格段に低い下部開口部の外側に設けたス
テージで行われるので、高所作業を少なくできる。
【0038】又、本発明に係るEP内部品設置用構造物
(以下、本発明構造物という。)は、本発明方法のこの
手順を実施するために、下部開口部の外側に設けたステ
ージを備える。
【0039】本発明構造物において、このステージの規
模は、適当に仕分けてクレーン車で揚上される部材を仮
り置きできる程度の形状及び面積を有するものであれば
よいが、後述するように、このステージ上で部材を仮組
み上げしたり、本組み上げしたりして、工程時間の短縮
を図るために、ステージが集塵板の仮組み上げ又は本組
み上げ作業に要する形状及び面積を備えることが有利で
ある。
【0040】本発明方法では、この後、ステージ上に荷
受けされた集塵板の部材を下部開口部を通して、EP室
内下部に仮設され、かつ、横に寝かされた地組架台上に
移動させる。
【0041】部材を地組架台に搬入する形態としては、
部材を梱包したまま搬入する形態や、ステージ上で梱包
を解いて部材を1個ずつ搬入する形態の他に、上述した
ようにステージが集塵板の仮組み上げ又は本組み上げ作
業に要する形状及び面積を備える場合には、ステージ上
で梱包を解いて部材を仮組み上げしてから搬入する形態
や、ステージ上で梱包を解いて部材を本組み上げしてか
ら搬入する形態を採用することができる。これらの形態
の中では、後述するように、室外作業を少なくして、風
雪、強風などの自然現象の影響を少なくするために、部
材を梱包したまま搬入する形態を採用することが好まし
い。
【0042】又、本発明構造物は、本発明方法のこの手
順を実施するために、下部開口部近傍のEP室内下部
に、水平に寝る水平位置と所定の角度起立した起立位置
とにわたって起伏可能に設けた地組架台と、ステージか
ら水平位置に位置する地組架台上に部品を搬入する搬入
手段とを備える。
【0043】この地組架台の構造は特に限定されない
が、起伏に際してEP室内で移動しないようにするた
め、その下部開口部側端部又はその反対側の端部を回転
可能に支持することが好ましく、この中では地組架台か
らの部品の取り出しを容易にするために、下部開口部側
の反対側の端部を回転可能に支持することが好ましい。
【0044】前記搬入手段は、部材、仮組り上げされた
部材又は部品、本組み上げされた部品などをステージか
ら地組架台上に移動できるように構成してあればよく、
このために、例えば、ステージ上から部材、仮組み上げ
された部材又は部品、本組み上げされた部品などを地組
架台上に押し込むプッシャーあるいはステージ上から部
材、仮組上された部材又は部品、本組み上げされた部品
などを地組架台上に引き込むプーラー、仮組み上げされ
た部材又は部品、本組み上げされた部品などを載せて地
組架台上に搬送する自動コンベアを備える。
【0045】この自動コンベアは、ステージと地組架台
とに設けられ、かつ、協調運転する必要があるので、構
成及び制御が複雑になる嫌いがある。従って、構成及び
制御を簡単にするためには、プッシャー又はプーラーを
使用することが推奨され、特に、ステージの構成を簡単
にすると共に、部品などの搬入の案内手段を省略して、
構造物全体の構成を一層簡単にするために、プーラーを
設けることが推奨される。
【0046】このプーラーとしては、搬入専用のウィン
チで構成することも可能であるが、更に、部品点数を削
減して、構造物全体について構成を簡単にし、かつ、安
価にするために、後述するEP室内に設置される揚上機
やEP室内で部品を吊り上げて所定の位置に搬送する搬
送手段を兼用することが望ましい。
【0047】又、揚上機あるいは搬送手段を用いて部材
等の搬送先側をステージ及び地組架台の上面よりも高く
持ち上げた状態で部材などを搬入すると、部材などが全
面的にステージや地組架台の上面に擦り付けられ、傷つ
くということが防止される利点もある。
【0048】なお、前記プッシャーとしては、部材をス
テージに揚上したクレーン車を利用することが可能であ
るが、この場合には、クレーン車が部品などを吊り上げ
る位置を掛け替える必要があり、又、完全に部品などを
地組架台上に搬入することが困難であるなどの問題が伴
う。
【0049】又、前記自動コンベアとしては、ベルトコ
ンベア、ローラーコンベア、ボールコンベア、ディスク
コンベアなどを用いることができる。
【0050】本発明構造物において、搬入手段にプッシ
ャー又はプーラーを設ける場合には、部材などがステー
ジや地組架台の上を移動する時にステージの上面に擦り
付けられて部材などの少なくとも搬送元側の端部が傷つ
く恐れがある。
【0051】そこで、この場合には、ステージ上に例え
ばフリーベルトコンベア、フリーローラーコンベア、フ
リーボールコンベア、フリーディスクコンベアなどのフ
リーコンベアを設置し、部材などが擦られることなくス
テージから地組架台上に搬入できるようにすることが望
ましい。
【0052】なお、このようにフリーコンベアを設ける
場合には、手作業で部品などの先端を作業員が持ち上げ
てステージ上からEP室内に移動することにより地組架
台上に運び込むことも可能になるが、人手を削減すると
いう観点からは、このような手作業は部品などが軽量な
場合に限られるべきである。
【0053】本発明方法において、上述のようにステー
ジ上にフリーコンベアを設置し、EP室内の揚上機など
を利用して部材などをステージから地組架台上に搬入す
る場合には、クレーン車から荷揚げされる部材を直接に
フリーコンベアの上に仮り置きし、そのまま揚上機など
を部品の先端部に掛け、部品の先端部を少し持ち上げ
て、揚上機で部品をEP室内に引き込むという簡単な手
順で部品を地組架台上に搬入できる。もちろん、この時
の揚上機の操作はステージの作業員に兼任させることが
できる。
【0054】本発明方法では、更にこの後、EP室内に
設けた地組架台上で部品の地組を行う。
【0055】これにより、集塵板の地組作業がEP室内
で行われることになり、風雨や強風という自然現象によ
って部品の地組作業が中断されることを確実に防止でき
る結果、工期を短縮できることになる。もちろん、この
地組作業は従来地上の地組架台上で行っている地組作業
と同じであり、部材を広げて互いに仮組み上げし、寸法
精度を調整してから本組み上げするという手順で行われ
る。
【0056】例えば、集塵板の場合、部材を地組架台上
に広げて、ハック設定により仮組み上げし、対角寸法が
所定の公差内になるように調整した後、ハック打ちによ
り本組み上げするという手順で行われる。なお、この本
組み上げされた部品の最終寸法は、品質管理のために測
定、記録される。
【0057】この地組作業に従事する作業員の数は、従
来地上で地組作業を行う場合と同数、例えば2名にすれ
ばよいが、実際には、ステージに配置される作業員及び
作業員兼監視員に兼任させることができる。要するに、
ステージ及びEP室内下部には地組作業に必要な員数の
作業員を配置すればよく、実質的には従来ステージ上に
配置していた員数、即ち3名の作業員を削減できるので
ある。
【0058】本発明構造物は、本発明方法の地組作業を
実施するために、下部開口部近傍のEP室内下部に、水
平に寝る水平位置と所定の角度起立した起立位置とにわ
たって起伏可能に設けた地組架台を備えることは上述し
た通りである。
【0059】本発明方法では、又更にこの後、EP室上
部に設けた揚上機で、組み上げられた集塵板を載せた地
組架台の下部開口部側端部を揚上し、これら地組架台及
び部品を所定の角度まで起立させた後、搬送手段で地組
架台から部品を吊り上げてEP室内の所定位置に搬送す
る一方、空になった地組架台の下部開口部側端部を揚上
機で下ろして地組架台を横に寝かせる。
【0060】この手順は、EP室内で行われることと、
クレーン車に代えて搬送手段が用いられることを除け
ば、従来屋外で地組架台から部品を吊り上げる手順と同
じ手順で行われる。
【0061】従って、本発明方法によれば、風雪や強風
などの自然現象の影響を受けることなく、部品を地組架
台から吊り上げてEP室内の所定の位置に搬送でき、こ
れにより、工期を短縮できる。
【0062】又、揚上機で地組架台を揚上する前に、地
組架台の揚上機への玉掛けと組み上がった部品の搬送手
段への玉掛けとを行う必要があり、この室内揚上作業に
はEP室内下部に配置される2名の玉掛作業者が必要に
なるが、これら玉掛作業者は地組作業を行う作業員が兼
ねることができる。結局、ステージ上とEP室内下部と
の作業者としては最少2名居ればよいことになる。
【0063】そして、本発明構造物は、本発明方法のこ
の手順を実施するために、EP室上部に配置され、組上
げた部品を載せた地組架台の一端部を昇降させる揚上機
と、EP室上部に配置され、地組架台から組み上げられ
た部品を吊り上げて所定の位置まで搬送する搬送手段と
を備える。
【0064】この揚上機は、定点設置してもよいが、上
述したように搬入手段に兼用するために、EP室内上部
を所定の範囲にわたって走行できるように構成すること
が好ましく、又、遠隔操縦できることが好ましい。具体
的には、例えばEP室内天井部に設置される吊りレール
を案内にして走行するクレーンや電動チェーンブロック
(ホイスト)でこの揚上機を構成することをその例とし
て挙げることができ、この中では、人手を求め易くする
ために、特にその操作に特別の資格が要求されない電動
チェーンブロックを用いることが望ましい。
【0065】なお、地組架台は、上部入口部と反対側の
端部で回転可能に支持され、上部入口部側の端部を昇降
できるようにすることが好ましいという点は、既に述べ
た通りである。
【0066】又、搬送手段は、地組架台から部品を吊り
上げてEP室内の所定位置に搬送できるように構成して
あればよく、従来、EP室内での部品の搬送に使用して
いた搬送手段と同様に構成すればよい。具体的には、E
P室内天井部に設置される吊りレールと、この吊りレー
ルをを案内にして走行する電動チェーンブロック(ホイ
スト)とで構成すればよい。
【0067】この搬送手段の操縦は、EP室下部に配置
する作業員がおこなっても良く、又、天井部に配置さ
れ、部品をEP室天井部に設けた大梁に固定する作業に
従事する作業員が行っても良い。しかし、実際には、後
述するように搬送手段には各EP室ごとに電動チェーン
ブロックが設けられ、これら電動チェーンブロックに部
品を次々と掛け替える作業が必要になるので、天井部に
配置される作業員が搬送手段の操縦を行うことが好まし
い。
【0068】更に、本発明方法によれば、地組架台から
部品を吊り上げる一方、これにより空になった地組架台
を横に寝かせるので、搬送手段で部品をEP室内の所定
の位置に搬送し、設置する間に、横に寝かせた地組架台
の上で次の部品の組上作業を行い、これにより工期を一
層短縮することができる。
【0069】加えて、本発明方法によれば、地組架台上
での部品組上の間、又は、搬送手段で部品をEP室内の
所定の位置に搬送し、設置する間に、ステージに後続の
部品の部材を荷受し、必要に応じて、ステージ上で部材
を仮組み上げすることにより、工期を一層短縮すること
ができる。
【0070】結局、本発明方法によれば、地上のクレー
ン操縦者と玉掛け作業員との2名、ステージ及びEP室
下部に配置される2名の合計4名の人手を削減できるこ
とになる。
【0071】
【作用】本発明方法によれば、低いステージに、風の影
響を受けにくい荷姿で部品を部材に仕分けて揚上するの
で、風などの自然現象による工事の中断を少なくするこ
とができると共に、クレーン車1台でステージへの荷揚
げができるようになり、クレーン車、その操縦者及び玉
掛作業員をそれぞれ削減することができる上、高所での
作業を減らすことができる。
【0072】しかも、揚上物が風で煽られることを防止
するための、EP室内のガイド、ガイドロープ、安全フ
ック、安全ワイヤーなどが不要になり、EP内部品設置
用構造物全体の構成を簡単に、かつ、安価にできる。
【0073】又、本発明方法によれば、EP室内で地組
作業を行うので、風雪などの自然現象による工事中断を
少なくすることができると共に、この地組作業員をEP
室内下部から下部開口部を通って簡単に往復できるステ
ージでの作業に従事させることにより、従来のステージ
の作業員を削減することができる。
【0074】更に、本発明方法によれば、EP室内で部
品を地組架台から外して所定の位置に搬送するので、地
組架台から外された部品が風などEP室外の自然現象の
影響を受けることなく、搬送中に風圧で部品が変形する
恐れがなくなる上、部品の搬送中にこの部品の搬送と地
組架台上で次の部品の地組とを平行して処理することに
より、工期を一層短縮することができる。
【0075】又、本発明構造物によれば、本発明方法を
実施して、本発明方法によって得られる上述の作用を得
ることができる。
【0076】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定され
るものではない。
【0077】図1の斜視図及び図2の側面図に示すよう
に、本発明の一実施例が適用されるEP1の端壁7に
は、EP1内に形成されたEP室13の下部を外方に連
通する下部開口部20が設けられている。この下部開口
部20は地上4.5m程度から6.5m程度の高さにわ
たって開口されており、この下部開口部20の外側に例
えば集塵板3、放電枠及び仕切板18などの部品の部材
を荷受するための仮設ステージ21が仮設される。
【0078】この仮設ステージ21の上面は下部開口部
20の下縁の近傍であればよく、この実施例では下部開
口部20の下縁よりも若干低くしてある。又、この仮設
ステージ21の上で集塵板3の周囲枠、中間補強枠及び
ブレースからなるフレームや放電枠の仮組み上げや仕切
板18の本組み上げ(溶接)ができるように、この上面
には例えば幅6m、長さ8mの長方形に形成されてい
る。
【0079】なお、この仮設ステージ21の上面のEP
1側の周縁はEP1の外壁に突き付けてあり、図示はし
ないが、この仮設ステージ21の上面の周縁部にはEP
1側を除く全周にわたって安全柵が設けられる。
【0080】前記部品、例えば集塵枠3は、周囲枠、中
間補強枠、ブレース及び所定数のエレメント3aに分け
て製作され、製作工場でそれぞれ適当な数量に仕分けて
梱包され、施工現場に例えばトラックで輸送される。例
えば、570×12000の大きさに形成されたエレメ
ント3aは39枚(重量約3.5トン)を1つに梱包に
して施工現場に搬入される。
【0081】施工現場では、このエレメント3aは1つ
の梱包から1枚の集塵板3に使用する7枚に仕分けら
れ、この7枚を吊り治具22を介して例えば1台の45
トンクレーン車6で仮設ステージ21に荷揚げされ、仮
り置きされる。
【0082】この荷揚げのために、地上には1名の資格
を有するクレーン操縦者と、1名の資格を有する玉掛作
業員が配置される。従って、部品の組立作業員を除く地
上作業員は従来に比べると2名削減できる。
【0083】仮設ステージ21には、当該仮設ステージ
21上に下ろす部品を案内して仮り置きするために、1
名の作業員が配置され、更に、この作業の補助を兼ねて
室外揚上作業の安全監視をする作業員兼監視員が配置さ
れる。
【0084】この荷揚作業では、揚程が3.5〜6.5
m程度と低いので、クレーン車6に吊り治具22を介し
て吊り下げられたエレメント3aに対する風の影響が小
さい上、7枚のエレメント3aを束ねたものは板状に組
み上げられた集塵板3よりもはるかに風の影響を受け難
い。従って、少々強い程度の風の中でも、ガイドロープ
を用いずに7枚のエレメント3aを仮設ステージ21の
上に安全に荷揚げでき、強風による工事中断期間を減ら
して工期を短縮できるのである。
【0085】又、仮設ステージ21の高さも地上3.5
m〜6.5m程度であり、十数mないし三十数mの高所
に設置される従来の仮設ステージに比べて低い所で安全
に荷受作業ができるようになる。
【0086】仮設ステージ21に仮り置きされたエレメ
ント3aは搬入手段23により、下部開口部20を通っ
てEP室13内に設けた地組架台2上に搬入される。
【0087】この地組架台2は、EP室13内の下部で
下部開口部20の近傍に配置され、その下部開口部20
の反対側の端部に設定した支点を中心にして、上面がE
P室13の下面に水平に寝る水平位置(図2参照)と、
これから70〜75°起き上がった起立位置(図1参
照)とにわたって起伏できるように設けられ、各部品の
部材を搬入する時には水平位置に位置させてある。
【0088】又、搬入手段23は、構造物全体の構成を
簡単に、かつ、安価にするために、EP室13内の天井
部に設けた電動チェーンブロックからなる揚上機24と
仮設ステージ21上に設けたフリーローラーコンベア2
5とで構成している。
【0089】このフリーローラーコンベア25上に仮り
置きされたエレメント3aから作業員が吊り治具22を
外し、この後、部材の先端部(仮設ステージ21上で下
部開口部側の端部)に揚上機24を掛けて、部品の先端
部を少し持ち上げながら部品をEP室13内に引き込ま
せる。
【0090】このように、部品の先端部を持ち上げなが
らフリーローラーコンベア25に載せた部品をEP室1
3内に引き込むことにより、地組架台2への搬入に際し
て部品が仮設ステージ21や地組架台2に擦り付けられ
て傷つくことを防止することができる。
【0091】又、同じようにして、集塵板3の1枚分の
周囲枠、中間補強枠、ブレースなど集塵板3のフレーム
を構成する部材や、これら部材を連結するハックボル
ト、槌鉄、スペーサなどの小物部材が仮設ステージ21
に荷揚げされ、地組架台2の上に搬入される。なお、E
P室13内には、小物部材の落下を防止するため、下部
開口部20から地組架台2下の一定の範囲にわたって落
下防止シート31が設置される。もっとも、この落下防
止シート31に代えてEP室13の下面に仮設床を張設
してもよい。
【0092】そして、これらの部材が地組架台2上で地
組される。具体的には、水平に寝かした地組架台2上に
集塵板3のこれらの部材が広げられ、上下槌鉄をセット
してからハックボルト設定を実施して仮組み上げし、こ
の後、対角寸法を測定し、公差内であればハックガンに
て締め付けるることより本組み上げされる。なお、この
後、品質管理のために、対角寸法などの最終寸法(仕上
寸法)が測定され、その記録が残される。
【0093】このようにして地組架台2上で集塵板3を
組み上げた後、放電枠の部材を同様にしてクレーン車6
で仮設ステージ21に吊り上げ、搬入手段15の上に仮
り置きし、地組架台2上の集塵板3の上で組み上げる。
もっとも、放電板は集塵板3に比べると軽量であるの
で、製作工場或いはEPの近傍の地上で予め組み上げた
放電枠をクレーン車6、搬入手段15及び揚上機16を
用いて地組架台2上の集塵板3の上に載せるようにして
もよい。
【0094】この後、必要に応じて組み上げられた集塵
板3と放電枠との間にスペーサを配置してから、放電枠
の上下中央部を番線で集塵板3に固結し、更にこの後、
集塵板3の上部、即ち、下部開口部20側の端部に別の
吊り治具5をセットすることにより、地組作業が終わ
る。
【0095】このようにEP室13内で地組作業を行う
と、風雪、強風などの自然現象の影響を受けることなく
地組作業を進めることができ、工期を短縮できる。
【0096】この地組作業には、地上で地組作業をする
場合と同数の作業員を従事させればよいが、仮設ステー
ジ21とEP室13とは下部開口部20を通って往復す
ることができるので、仮設ステージ21の作業員及び作
業員兼監視員をこの地組作業に従事させることができ
る。逆に解釈すると、地組作業員に仮設ステージ21の
作業員及び作業員兼監視員を兼任させることにより、仮
設ステージ21の作業員及び作業員兼監視員の2名の員
数を削減できることになる。
【0097】EP室13内における地組作業が終わって
から、前記揚上機24から繰り出したチェーン26を地
組架台2の下部開口部20側の端部に予め連結しておい
た吊り金具27に掛けると共に、EP室13内上部に設
けた搬送手段28の電動チェーンブロック29から繰り
出したチェーン30を集塵枠3に取り付けた吊り金具5
に掛け、この後、揚上機24と電動チェーンブロック2
9とを協調運転して地組架台2、集塵板3及び放電枠の
下部開口部20側の端部を持ち上げ、これらが所定の角
度、即ち70〜75°起き上がった起立位置に達した時
に揚上機24を停止させ、引続き逆作動させることによ
り、地組架台2を水平位置に戻す一方、電動チェーンブ
ロック29を連続運転して集塵板3及び放電枠を当該電
動チェーンブロック29に吊り下げる。
【0098】なお、地組架台2は、揚上機24による上
げ下げに際して移動しないように、軸を介してEP1に
回転可能に支持されている。
【0099】このEP室13内での揚上作業の要領は、
クレーン車の代わりに電動チェーンブロック29を用い
る点を除けば、従来屋外で行っていた地組架台2から集
塵板3及び放電枠を吊り上げる作業と同様である。
【0100】この揚上作業の際の玉掛け作業を地組作業
員が行うようにすれば、玉掛け作業員を増員する必要は
ない。又、揚上機24及び電動チェーンブロック29の
操縦も地組作業員が行うようにすることができるが、電
動チェーンブロック29の操縦は後述するように天井部
で作業をする作業員に任せることが好ましい。
【0101】この後、電動チェーンブロック29をEP
室13の天井部に仮設した吊りビーム16を案内にして
移動させることにより集塵板3及び放電枠を所定の位置
に移動させる。
【0102】なお、地組作業員の他に特に仮設ステージ
21の作業員及び作業員兼監視員の2名を配置する場合
には、EP室13内で地組作業を行う間に仮設ステージ
21に次の部品の部材を荷受し、更に、この部材を仮設
ステージ21上で仮組み上げしたり、本組み上げしたり
して、工期を一層短縮することかできる。
【0103】例えば、地組架台2内で集塵板3を組上げ
る間に仮設ステージ21に放電枠の部材を荷揚げし、仮
設ステージ21上で放電枠を本組み上げすれば、地組架
台2上での放電枠組上の時間だけ工期を短縮できる。
【0104】又、揚上機24により地組架台2を起立さ
せた後、水平に寝かせるまでの間にも次の部品の部材を
荷受し、更に、この部材を仮設ステージ21上で仮組み
上げしたり、本組み上げしたりすることも可能である。
【0105】もちろん、電動チェーンブロック29によ
り部品を吊り上げることにより空になった地組架台2を
水平に寝かした後であれば、搬送手段28により部品を
所定の位置に搬送している間や、所定の位置で部品を大
梁19に固定している間に、地組架台2上での部品の組
上を行うことができる結果、工期を一層短縮することが
できる。
【0106】ところで、このEP1は図3の平面図に示
すように、入口側と出口側とにそれぞれ仕切板18で仕
切られる8室のEP室13を有しており、これら仕切板
18は集塵板3及び放電枠を設置する時(又は改修のた
めに撤去する時)には取り払われている。そして、仮設
ステージ21側の例えば3室のEP室13が地組架台2
の仮設に供される。
【0107】前記搬送手段28の吊りビーム16は、下
部開口部20側からその反対側まで1列に並ぶ8室のE
P室13の天井部を縦貫するように連続して設けられる
が、EP1の天井構体に妨げられて電動チェーンブロッ
ク29は各EP室13の上だけを走行でき、隣のEP室
13まで移動できない。このため、搬送手段28は各E
P室13ごとに1台の電動チェーンブロック29を備
え、共通の吊りビーム16でこれらの電動チェーンブロ
ック29を案内し、集電板3、放電枠、仕切板18など
の部品はあるEP室13から次のEP室13に移るごと
にあるEP室13の電動チェーンブロック29から次の
EP室13の電動チェーンブロック29に掛替えられ
る。この掛替えは従来方法でも行われていることであ
り、EP1の天井部に待機している2名の高所作業員が
この掛替え作業に従事することになる。そして、搬送手
段28により、集電板3及び放電枠が所定の設置位置ま
で搬送されると、これら高所作業員によってその設定位
置に吊りボルトを用いて集電板3及び放電枠、或いは仕
切板18が固定される。
【0108】なお、地組架台2が仮設されるEP室13
に配置される集電板3、放電枠、及びこれらEP室13
を仕切る仕切板18は、例えばその先の3つのEP室1
3に例えば手押しトロリーを介して吊りビーム16に懸
垂支持させるという方法で2室分ずつ一旦仮り置きさ
れ、地組架台2を支部開口部20を通して仮設ステージ
21上に撤去してから、所定の位置に移動させ、固定さ
れる。
【0109】なお、この天井部での作業の安全監視のた
めに1名の監視員が必要であることは従来と同じであ
る。
【0110】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明方法は、
EPの下部開口部の外側に仮設ステージを設け、この仮
設ステージに部材状態で部品を荷揚げして仮り置きする
ので、屋外揚上作業により揚上される荷の荷姿が風の影
響を受け難くなる上、揚程が低いので風の影響を一層受
け難くなる。その結果、本発明方法によれば、強風など
の自然現象による工事中断を少なくして、工期を短縮で
きる効果が得られる。
【0111】又、揚上時に部品が風に煽られることを防
止するためのガイドロープや、EP室内で高所から仮設
床への部品の吊り下げを案内するガイドなどが不要にな
り、EP内部品設置用構造物の構成を簡単にできる効果
が得られる。
【0112】更に、屋外揚上作業により揚上される荷の
荷姿が風の影響を受け難くなる上、揚程が低いので風の
影響を一層受け難くなると共に、EP室内に地組架台を
設けているので、屋外揚上作業を1台のクレーン車で行
うことができる結果、クレーン操縦者及び玉掛作業員の
員数を削減することができる効果を得ることができる。
【0113】加えて、EP室内下部と仮設ステージとの
間を下部開口部を通じて往復できるので、EP室内で地
組作業をする作業員を仮設ステージ上の荷受作業とEP
室内での玉掛作業とに従事させることにより、作業員を
一層大幅に削減することができる。
【0114】又、仮設ステージの高さが例えば3.5m
〜6.5m程度のEPの下部開口部以下であるので、E
P室外での高所作業をなくすことができる効果も得られ
る。
【0115】本発明方法においては、搬送手段で部品を
所定の位置に搬送し、固定している間に地組架台を水平
に寝かし、水平に寝かされた地組架台上で次の部品の組
立て作業を行う場合には、全体としての作業時間を短縮
できる効果が得られる。
【0116】又、本発明方法においては、地組架台上で
部品の組立を行っている間、又は、地組架台上から部品
を所定の位置に移動させて固定する間に、仮設ステージ
上で部品の一部の仮組上又は本組上を行うにも、全体と
しての作業時間を短縮できる効果が得られる。
【0117】次に、本発明構造物は、下部開口部の外側
に設けた仮設ステージと、下部開口部近傍のEP室内下
部に、水平に寝る水平位置と所定の角度起立した起立位
置とにわたって起伏可能に設けた地組架台と、仮設ステ
ージから水平位置に位置する地組架台上に部品を搬入す
る搬入手段とを備えるので、本発明構造物によれば、部
品を構成する部材をこの下部開口部の外側に設けた仮設
ステージ上に荷上げして仮り置きし、各部材をこの仮設
ステージ上から下部開口部を通して、EP室内下部に仮
設され、かつ、水平に寝かされた地組架台上に移動さ
せ、この地組架台上で部材の地組を行うという本発明方
法の一部の手順を実施することができる。
【0118】又、本発明構造物は、EP室上部に配置さ
れ、組み上げた部品を載せた地組架台の一端部を昇降さ
せる揚上機と、EP室上部に配置され、地組架台から組
み上げられた部品を吊り上げて所定の位置まで搬送する
搬送手段とを備えるので、本発明構造物によれば、EP
室内の地組架台で部品を組み立てた後、EP室上部に設
けた揚上機で、組み上げた部品を載せた地組架台の下部
開口部側端部を揚上し、これにより、これら地組架台及
び部品を所定の角度以上起立させた後、搬送手段で地組
架台から部品を吊り上げてEP室内の所定の位置に搬送
するという本発明方法の前記一部に続く手順を実施する
ことができる。
【0119】従って、本発明構造物によれば、本発明方
法を実施することができ、その結果、風雨などの自然現
象による作業中断を減らして工期を短縮でき、しかも、
人手を削減できる上、高所作業が少なくなるなどの本発
明方法によって得られる効果を得ることができるのであ
る。
【0120】本発明構造物においては、仮設ステージが
集塵板の仮組み上げ又は本組み上げ作業に要する形状及
び面積を備える場合には、EP室内での部材の組上、部
品の所定位置への搬送、所定位置での部品の固定などの
EP室内での作業を行っている間に、仮設ステージに次
の部品の部材を荷受し、この次の部品の部材の仮組み上
げ、本組み上げなどを行うことにより、工期を一層短縮
できる効果が得られる。
【0121】又、本発明構造物において、搬入手段が仮
設ステージ上に設けたフリーローラコンベアと地組架台
起伏用の揚上機とからなる場合には、構成を簡単に、か
つ、安価にできる上、部材などを傷つけることなく仮設
ステージから地組架台に搬入することができる効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明構造物及び本発明方法を概略的に示す斜
視図である。
【図2】本発明構造物及び本発明方法をを概略的に示す
側面図である。
【図3】本発明が適用されるEPを概略的に示す平面図
である。
【図4】従来例を概略的に示す斜視図である。
【図5】従来例が適用されるEPを概略的に示す平面図
である。
【図6】他の従来例を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 EP 2 地組架台 3 集塵板 3a エレメント 5 吊り治具 6 クレーン車 7 端壁 13 EP室 20 下部開口部 21 仮設ステージ 23 搬入手段 24 揚上機 25 フリーローラーコンベア 28 搬送手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端壁にEP室の下部を外方に連通する下
    部開口部を設けたEP内に板状又は平面格子状の部品を
    設置するEP内部品設置方法において、 部品を構成する部材をこの下部開口部の外側に設けたス
    テージ上に荷上げして仮り置きし、各部材をこのステー
    ジ上から下部開口部を通して、EP室内下部に仮設さ
    れ、かつ、水平に寝かされた地組架台上に移動させ、こ
    の地組架台上で部材の地組を行った後、EP室上部に設
    けた揚上機で、組み上げた部品を載せた地組架台の下部
    開口部側端部を揚上し、これにより、これら地組架台及
    び部品を所定の角度まで起立させた後、搬送手段で地組
    架台から部品を吊り上げてEP室内の所定の位置に搬送
    することを特徴とするEP内部品設置方法。
  2. 【請求項2】 搬送手段で部品を所定の位置に搬送し、
    固定している間に地組架台を水平に寝かし、水平に寝か
    された地組架台上で次の部品の組立て作業を行う請求項
    1に記載のEP内部品設置方法。
  3. 【請求項3】 地組架台上で部品の組立を行っている
    間、又は、地組架台上から部品を所定の位置に移動させ
    て固定する間に、ステージ上で部品の一部の仮組上又は
    本組上を行う請求項1又は2に記載のEP集塵板設置方
    法。
  4. 【請求項4】 端壁にEP室の下部を外方に連通する下
    部開口部を設けたEP内に板状又は平面格子状の部品を
    設置するためのEP内部品設置用構造物において、 下部開口部の外側に設けたステージと、下部開口部近傍
    のEP室内下部に、水平に寝る水平位置と所定の角度起
    立した起立位置とにわたって起伏可能に設けた地組架台
    と、ステージから水平位置に位置する地組架台上に部品
    を搬入する搬入手段と、EP室上部に配置され、組上げ
    た部品を載せた地組架台の一端部を昇降させる揚上機
    と、EP室上部に配置され、地組架台から組み上げられ
    た部品を吊り上げて所定の位置まで搬送する搬送手段と
    を備えることを特徴とするEP集塵板設置用構造物。
  5. 【請求項5】 ステージが集塵板の仮組上又は本組上作
    業に要する形状及び面積を備える請求項4に記載のEP
    集塵板設置用構造物。
  6. 【請求項6】 搬入手段がステージ上に設けたフリーロ
    ーラコンベアと揚上機とからなる請求項5に記載のEP
    集塵板設置用構造物。
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