JPH1017977A - Mo−Si系合金およびその溶解方法 - Google Patents

Mo−Si系合金およびその溶解方法

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JPH1017977A
JPH1017977A JP16951496A JP16951496A JPH1017977A JP H1017977 A JPH1017977 A JP H1017977A JP 16951496 A JP16951496 A JP 16951496A JP 16951496 A JP16951496 A JP 16951496A JP H1017977 A JPH1017977 A JP H1017977A
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melting
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group
furnace
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JP16951496A
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Soji Hasegawa
宗司 長谷川
Nobuo Otsuka
伸夫 大塚
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶解性、鋳造性、高温強度および靱性に優れ
た、超高温用加熱炉管として好適なMo−Si系合金を
提供する。 【解決手段】(1)重量%で、Si:35〜45%、F
e:10%超え〜20%、Ni:0〜25%およびC
o:0〜25%を含有するとともに、下記(1)式を満
足し、残部はMoおよび不可避的不純物からなる合金。 10%<Fe+Ni+Co≦25%・・・・ (2)上記(1)の合金に、さらに下記のA群の元素の
うちの1種以上を合計で0.001〜0.3%および下
記のB群の元素のうちの1種以上を合計で0.1〜5%
含有する合金。 A群:Ca、Mg、Bおよび希土類元素 B群:Cr、W、V、Zr、Ti、Nb、Ta、Al、
MnおよびCu (3)上記(1)または(2)のMo−Si系合金を真
空誘導溶解炉で溶解する際に、Feと必要に応じて含有
させるNiおよびCoの溶解原料を溶解し、溶融金属の
プールを形成させ、そのプールにMoおよびSiの溶解
原料を投入して溶解する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はMo−Si系合金に
関し、さらに詳しくは、1300℃程度の高温環境下で
も優れた耐酸化性および耐熱性を備える光輝炉のラジア
ントチューブ等に好適なMo−Si系合金およびその溶
解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材に酸化スケールを生じさせずに加熱
あるいは熱処理することができる炉として、光輝炉が知
られている。この炉は、炉内に配設されたラジアントチ
ューブと呼ばれる加熱炉管の内部に燃焼ガスを流し、加
熱炉管を介して炉内を間接的に加熱するとともに、炉内
の雰囲気を還元性とすることにより、鋼材の酸化を防止
するタイプの炉である。
【0003】光輝炉によって鋼材を加熱する場合には、
鋼材に酸化スケールが生じないので、スケールロス分の
歩留まりの向上、酸洗および脱スケール工程の省略、製
品表面の品質の劣化防止などが可能である。そのため、
光輝炉は、炭素鋼、低合金鋼等の加熱および熱処理に広
く用いられている。
【0004】通常、ラジアントチューブ用材料の耐熱温
度は、高くても1150℃程度であるため、鋼材の加熱
温度の上限は1000℃程度に抑えざるをえない。した
がって、ステンレス鋼、高Cr−高Ni合金などの溶体
化処理のように、加熱温度が1000℃を超える材料に
対しては、光輝炉を適用することができなかった。
【0005】1300℃を超える超高温でも耐熱性に優
れる材料として、Mo等の耐火金属の珪化物が知られて
いる。例えば、1500℃を超える超高温の酸化性雰囲
気においても使用することができる材料として、MoS
2 合金(金属間化合物)がある。MoSi2 合金は、
耐高温酸化性を有するものの、この材料には低温度域で
極端に脆いという性質がある。そのために、このような
脆い材料をラジアントチューブ等の加熱炉管形状に成形
加工することは困難であった。
【0006】また、光輝炉で加熱炉管として使用される
場合には、加熱および冷却による熱衝撃が加わるので、
加熱炉管用材料にはこの熱衝撃で破損しないだけの靭性
が要求される。具体的には、常温におけるシャルピー衝
撃値で5J/cm2 程度以上の靱性が要求される。しかし、
従来の技術で製造されるMoSi2 合金は極めて脆いた
め、光輝炉での使用の際に受ける熱衝撃に耐えるだけの
性能がなかった。
【0007】このように、MoSi2 合金は、成形加工
性に乏しく、靱性が極めて小さいという致命的な欠陥を
持っている。
【0008】これらの問題点を解決するために、本出願
人は、先に1600℃を超える高温でも使用することが
できる加熱炉管とその製造方法を提案した(特開平7ー
331377号公報)。この加熱炉管用の合金は、基本
組成がMoSi2 を構成する量のMoとSiからなって
おり、5重量%以下のFe等の他の合金元素を加えるこ
とによって靱性を向上させている。また、遠心鋳造法に
よって加熱炉管を製造することにより、成形された加熱
炉管は高い靱性を備えているという特長を持っている。
【0009】しかし、上記の提案の合金の場合、鋳造条
件によっては、鋳造品に割れ、引け巣等の欠陥が生じる
ことがあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解決することを目的としてなされたものであって、溶
解性、鋳造性、高温強度および靱性に優れた、超高温用
加熱炉管として好適なMo−Si系合金を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のMo−Si系合
金およびその製造方法は、下記(1)および(2)を要
旨とする。
【0012】(1)重量%で、Si:35〜45%、F
e:10%超え〜20%、Ni:0〜25%およびC
o:0〜25%を含有するとともに、下記(1)式を満
足し、残部はMoおよび不可避的不純物からなる合金。
【0013】 10%<Fe+Ni+Co≦25%・・・・ (2)上記(1)の合金に、さらに下記のA群の元素の
うちの1種以上を合計で0.001〜0.3%および下
記のB群の元素のうちの1種以上を合計で0.1〜5%
含有する合金。
【0014】 A群:Ca、Mg、Bおよび希土類元素 B群:Cr、W、V、Zr、Ti、Nb、Ta、Al、
MnおよびCu (3)上記(1)または(2)のMo−Si系合金の真
空誘導炉によって溶解する方法であって、Feならびに
必要に応じて含有させるNiおよびCoの溶解原料を溶
解し、溶融金属のプールを形成させ、そのプールにMo
およびSiの溶解原料を投入して溶解する方法。
【0015】本発明者らは、前記の課題を解決するため
に、冷却後のマトリックス中に析出する第2相(例え
ば、Fe2Mo) に注目して、研究開発を行った。その
結果、下記の1)〜3)の知見を基に、上記課題の解決に
は、Fe、NiおよびCoを効果的に活用するのがよい
ことを確認した。
【0016】1)Fe、NiおよびCoの少なくとも1つ
の元素を含む場合に生成するこれらの元素を含む第2相
は、鋳造時の冷却過程で析出し、それ自身に延性がある
ため、鋳造品冷却時の割れの発生を防止する働きがあ
る。
【0017】2)Fe、NiおよびCoを溶解した後、M
oおよびSiを溶解させると、MoおよびSiの酸化昇
華が抑制されるので、MoおよびSiを安定した歩留ま
りで、容易に溶解することができる。その理由はつぎの
とおりである。Fe、NiおよびCoの融点は、それぞ
れ1540℃、1450℃、1490℃で、いずれもM
oSi2 の融点2060℃より著しく低い。したがっ
て、MoSi2 に対するこれらの元素の割合が増加する
に伴って、Mo−Si系合金の融点が低くなる。
【0018】3)Fe、NiおよびCoは、Mo−Si合
金の融点を下げる効果があるので、鋳造時の溶湯の湯流
れを著しく向上させる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明合金の化学組成および溶解
方法について、以下に説明する。なお、化学組成の%表
示は重量%を意味する。
【0020】(a)化学組成 Fe、Ni、Co:これらの元素の含有量は、Feは1
0%超え〜20%、NiおよびCoはいずれも0〜15
%とした。そして、Feの他にNiとCoの少なくとも
1つを含む場合には、これらの元素の合計で10%超え
〜25%とした。
【0021】これらの元素は、前述のように、Moおよ
びSiの溶解性を高めると同時に鋳造性を向上させる元
素である。MoおよびSiは、酸化性の高温雰囲気下で
は極めて酸化昇華しやすい。そのため、これらの元素を
高周波誘導溶解法等によって単独で溶解すると、酸化昇
華する割合が高いので、溶解後の化学組成にばらつきが
生じる。Fe、NiおよびCoのうちの少なくとも1種
を先に溶解してプールを形成させ、そのプールにMoお
よびSiの溶解用原料を投入する方法で溶解すると、M
oおよびSiを低い温度で溶解できると同時に、これら
の元素の酸化昇華を防止することができる。
【0022】また、Fe、NiおよびCoは、Mo−S
i合金の融点を下げる働きを持っているので、鋳造時の
湯流れを改善し、鋳造性を向上させるのに有効である。
【0023】上記の溶解性および鋳造性の向上には、F
e、NiおよびCo合計で10%超えとする必要があ
る。特に、Feはもっとも有効な元素であり、本発明合
金では必須の元素である。したがって、Feは単独で1
0%超えを必要とした。なお、NiおよびCoは必要に
応じて用いる元素であり、無添加でもよい。
【0024】Fe、NiおよびCoは、溶解性および鋳
造性を向上させるとともに、鋳造品の冷却過程で、これ
らの元素を含む第2相を形成して析出する。これらの第
2相は延性を持っているため、冷却過程で鋳造品に発生
する熱応力を緩和する効果を持っている。この効果は、
Fe含有量10%超えで十分発揮される。しかし、Fe
含有量が20%を超える場合、あるいはFeの他にNi
およびCoの少なくとも1つを含み、それらの含有量の
合計が25%を超える場合には、合金の融点が低くなり
すぎるので、耐熱性が低下する。したがって、FeとN
iとCoを合わせた含有量(Fe+Ni+Co)は、前
記式のように10%超え、25%以下とした。
【0025】A群の元素(Ca、Mg、Bおよび希土類
元素):これらの元素は、本発明合金の鋳造品の靱性を
さらに向上させる場合に、必要に応じて添加する元素で
ある。これらの元素は、溶融合金中のO(酸素)と反応
し、合金に固溶する酸素量を低くするので、Siの酸化
を防ぎ靱性を向上させる働きがある。その効果は、C
a、Mg、Bおよび希土類元素のうちの1種以上を合計
で、0.001%以上含有させることによって発揮され
る。ただし、含有量が0.3%を超えるとその効果が飽
和する。したがって、これらの元素を含有させる場合に
は、0.001〜0.3%とするのが好ましい。
【0026】B群の元素(Cr、W、V、Zr、Ti、
Nb、Ta、Al、Mn、Cu):これらの元素は、マ
トリックス中に固溶し、超高温における強度(高温強
度)を向上させる作用を持っている。本発明合金の高温
強度をさらに向上させる場合に、これらの元素を必要に
応じて含有させる。その効果は、Cr、W、V、Zr、
Ti、Nb、Ta、Al、MnおよびCuのうちの1種
以上を合計で0.1%以上含む場合に現れる。しかし、
含有量が5%を超えると、鋳造品の凝固組織中にこれら
の元素の延性のない第2相が析出するようになるので、
耐熱性および靭性が低下する。
【0027】Si:Si含有量が35%未満の場合に
は、MoSi2 (金属間化合物)の体積率が低すぎるた
め、十分な耐熱性が得られない。また、45%を超える
と、延性のある第2相の体積率が低くなるので、靱性が
低下する。そのために、Si含有量は35〜45%とし
た。
【0028】(b)溶解方法 溶解炉としては、真空誘導炉が適している。各溶解原料
の溶解順序は、はじめにFeと必要に応じて用いるNi
およびCo、つぎにMoおよびSi、その後、B群、A
群の順とするのがよい。順序を入れ換えて、Siの溶解
原料をはじめに溶解させ、その後でFe、Moを装入し
て溶解させると、FeおよびMoを溶解させるのに、電
源の出力を大きくしなければならないからである。電源
の出力を大きくすると、Siの酸化昇華が起こるので好
ましくない。また、Moの溶解原料をはじめに溶解する
場合は、Moの融点が高いためMoが溶解する前にMo
の酸化昇華が起こる。そのために、上記の順序で溶解す
るのが有利である。
【0029】上記の順序で溶解する場合には、Moおよ
びSiの融点に比べて、Fe、NiCo等の融点が低
く、かつ、Fe等のプールにMoおよびSiを溶かした
際の合金の融点は、MoおよびSi単独の場合の融点よ
り低い。したがって、炉の耐火物の損傷が軽度で、炉内
での溶湯の温度の調整が容易という利点がある。
【0030】(c)鋳造方法 本発明合金の溶湯から鋳造品を製造する場合には、遠心
鋳造法を適用するのがよい。特に、加熱炉管は、遠心鋳
造法によって容易に製造することができる。例えば、外
径210mm、厚さ10mm、長さ3000mm程度の
ラジアントチューブを遠心鋳造法で鋳造し成形する場合
には、鋳型の回転数850rpm程度で鋳込めばよい。
【0031】上記の方法で鋳造し成形されたラジアント
チューブ等の合金管は、外径、肉厚、長さ等の寸法精度
についても実用上十分な精度が得られる。
【0032】
【実施例】表1に示す本発明合金(本発明例)および表
2に示す比較合金(比較例)を溶解し、遠心鋳造機によ
って鋳造する方法で供試材を作製した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】溶解用の原料には、Fe、Mo、Si等い
ずれも粉末状の金属を用いた。まず、Feと、Niある
いはCoを添加する場合はこれらの粉末を十分に混合
し、アルミナるつぼに入れ、真空誘導炉で溶解しプール
を形成させた。つぎに、MoとSiの粉末を十分に混合
して、プールに投入した。その他の元素を添加する場合
は、MoおよびSiが十分に溶解した後で添加した。表
1および表2に示す各合金毎の溶解量は2Kgである。
つぎに、各合金の溶湯を遠心鋳造機の鋳型内に流し込
み、管状の供試材に鋳造した。鋳造機の鋳型は鋼製で、
内径は60mm、鋳型内の雰囲気はAr、鋳型の回転数
は2000rpm、流し込みに要した時間は2分であ
る。管状の供試材の寸法は、外径60mm、内径40m
m、長さ200mmである。
【0036】供試材の肉厚中央部から、衝撃試験片およ
び引張試験片を機械加工によって採取し、それぞれ、合
金の靱性の評価、高温強度の評価に供した。衝撃試験片
は、JIS Z 2202に規定されている4号衝撃試
験片の1/4に相当する大きさ(幅2.5mm)であ
り、引張試験片は、JIS Z 2201に規定されて
いる14A号試験片(径6mm)である。なお、衝撃試
験温度は常温、高温引張試験温度は1500℃とした。
【0037】鋳造性は、遠心鋳造法によって得られた管
状の供試材の外表面の割れの有無および引け巣の程度に
よって評価した。表面割れは供試材の外表面を肉眼で観
察する方法で調査し、割れがある場合は○、ない場合は
×として表した。引け巣については、供試材の横断面で
調査し、引け巣の厚さが、全肉厚の1/2以上の場合は
×、1/2〜1/4の場合は△、1/4以下の場合は○
として表した。
【0038】表3および表4に調査結果をまとめて示し
た。表3は表1に示した本発明合金に関する結果(本発
明例)、表4は表2に示した比較合金に関する結果(比
較例)である。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】表3から明らかなように、本発明例の場合
には、供試材である鋳造管の外表面に割れがなく、引け
巣も認められなかった。この結果から、鋳造性が良好で
あったと評価される。また、1500℃における引張強
さは10〜18MPa、常温における衝撃値は10〜1
6J/cm2 となっており、高温強度、靱性ともにMo
−Si系合金としては実用上十分な性能を持っているこ
とが確認された。
【0042】本発明例の中で、合金1と合金2は、いず
れもFe含有量が10%を超える程度で、本発明で規定
する下限に近い例である。引張強さおよび衝撃値が合金
2の方が高いのは、合金2にはCaが添加されており、
その効果が現れているものと考えられる。合金3〜合金
16については、Fe+Ni+Coの値が合金1より高
く、また、前記A群またはB群の元素が添加されている
ために、合金1に比べて高温強度および靱性が高い傾向
がある。
【0043】表4に示す比較例のうち、合金A〜合金C
は、表面割れが認められ、引け巣も顕著で、さらに衝撃
値が低く、鋳造性、靱性ともに不良であった。その理由
は、Fe、Niおよび(Fe+Ni+Co)含有量のう
ちの少なくとも1つ、さらには、Si含有量が本発明で
規定する範囲外であるためである。また、合金D〜G
は、引け巣および衝撃値が不良であった。これらの特性
がよくなかったのは、合金DおよびEは、Feと(Fe
+Ni+Co)含有量が高すぎるためであり、合金Fお
よびGは、それぞれ前記B群、A群の元素の含有量が高
すぎたためである。
【0044】本発明を適用し、遠心鋳造法で製造される
MoSi2を主成分とする加熱炉管は、寸法公差(外
径、肉厚、長さ)の点でとくに問題は認められず、ラジ
アントチューブの寸法(例えば外径210mm、厚さ1
0mm、長さ3000mm)でも例えば回転数を850
rpmで鋳込むことで十分製造可能である。1300℃
を超える超高温酸化性ガス雰囲気においてきわめて優れ
た耐高温酸化性を有するとともに、使用中の熱衝撃に対
しても十分な抵抗性がある。したがって、商業的な生産
に用いられた場合でも、信頼性の高い操業が可能であ
る。
【0045】本発明により得られるラジアントチューブ
を用いることで、光輝炉によって、1300℃程度の温
度で鋼材を加熱することが可能となり、このような加熱
においても酸化スケールを発生させることがない。
【0046】
【発明の効果】本発明のMo−Si系合金は、鋳造性、
高温強度および靱性に優れている。したがって、ラジア
ントチューブ等の加熱炉管に適用する場合、加熱炉管へ
の成形が容易で、加熱炉管としての使用中に熱衝撃によ
る割れが生じにくいという特長を持っている。本発明合
金を用いた加熱炉は、1300℃程度の炉内温度で常用
することが可能なため、従来の合金で製造された加熱炉
管を用いた炉では不可能であった加熱温度1300℃程
度での鋼材等の加熱が可能である。
【0047】そのために、光輝炉によるステンレス鋼の
溶体化処理あるいは鋼材を光輝炉によって加熱すること
によるスケールの発生を防止することが可能であり、生
産性、加熱歩留まり、品質等の向上効果が得られ、鋼材
に生産に対する寄与が大きい

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、Si:35〜45%、Fe:1
    0%超え〜20%、Ni:0〜15%およびCo:0〜
    15%を含有するとともに、下記式を満足し、残部は
    Moおよび不可避的不純物からなることを特徴とするM
    o−Si系合金。 10%<Fe+Ni+Co≦25%・・・・ ただし、式の元素記号は、各元素の含有量(重量%)
    を表す。
  2. 【請求項2】重量%で、Si:35〜45%、Fe:1
    0%超え〜20%、Ni:0〜15%、Co:0〜15
    %、下記A群の元素のうちの1種以上を合計で0.00
    1〜0.3%および下記B群の元素のうちの1種以上を
    合計で0.1〜5%含有するとともに、下記式を満足
    し、残部はMoおよび不可避的不純物からなることを特
    徴とするMo−Si系合金。 A群:Ca、Mg、Bおよび希土類元素 B群:Cr、W、V、Zr、Ti、Nb、Ta、Al、
    MnおよびCu 10%<Fe+Ni+Co≦25%・・・・ ただし、式の元素記号は、各元素の含有量(重量%)
    を表す。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のMo−S
    i系合金の真空誘導炉による溶解方法であって、Feな
    らびに必要に応じて含有させるNiおよびCoの溶解原
    料を溶解し、形成されたプールに、MoおよびSiの溶
    解原料を投入して溶解することを特徴とするMo−Si
    系合金の溶解方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2529763A (en) * 2014-08-28 2016-03-02 MTU Aero Engines AG Creep and Oxidation-Resistant Molybdenum Superalloy
CZ306719B6 (cs) * 2015-10-25 2017-05-24 Univerzita J. E. Purkyně V Ústí Nad Labem Hliníková slitina zejména pro výrobu tenkostěnných a tvarově složitých odlitků
WO2023195205A1 (ja) * 2022-04-08 2023-10-12 国立大学法人東北大学 金属珪化物およびその製造方法、合金材およびその製造方法、発熱体、電気抵抗体

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