JPH10178294A - 電磁遮蔽板及び電磁遮蔽板の製造方法 - Google Patents
電磁遮蔽板及び電磁遮蔽板の製造方法Info
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- JPH10178294A JPH10178294A JP33850696A JP33850696A JPH10178294A JP H10178294 A JPH10178294 A JP H10178294A JP 33850696 A JP33850696 A JP 33850696A JP 33850696 A JP33850696 A JP 33850696A JP H10178294 A JPH10178294 A JP H10178294A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】開孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−ンに
透明性プラスチック板を積層する電磁遮蔽板を対象とし
て、片面を帯電防止処理するだけの少量の帯電防止剤の
使用により透視性をよく維持しつつ電磁遮蔽板全体に対
する静電的な埃付着を効果的に防止できる電磁遮蔽板提
供する。 【解決手段】開孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−
ン1を透明性プラスチック板2の片面に固着し、該プラ
スチック板2の他面に透視可能な帯電防止膜10を設け
た。
透明性プラスチック板を積層する電磁遮蔽板を対象とし
て、片面を帯電防止処理するだけの少量の帯電防止剤の
使用により透視性をよく維持しつつ電磁遮蔽板全体に対
する静電的な埃付着を効果的に防止できる電磁遮蔽板提
供する。 【解決手段】開孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−
ン1を透明性プラスチック板2の片面に固着し、該プラ
スチック板2の他面に透視可能な帯電防止膜10を設け
た。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透視性の電磁遮蔽
板及びその製造方法に関するものである。
板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パ−ソナルコンピュ−タ等の電子関連機
器の普及に伴い電磁波妨害対策が重要視され、その対策
の一環として各種の電磁遮蔽板が提案されている。特
に、各種電子機器を使用するオフィス内を小部屋に仕切
る場合、室内や車内に外部の電磁波が窓ガラスから侵入
するのを防止する場合、パチンコ遊技機がPHSの送受
信波で誤動作することのないようにパチンコ台の前面窓
ガラスに電磁遮蔽機能を付与する場合等、透明な電磁遮
蔽板が要求される。
器の普及に伴い電磁波妨害対策が重要視され、その対策
の一環として各種の電磁遮蔽板が提案されている。特
に、各種電子機器を使用するオフィス内を小部屋に仕切
る場合、室内や車内に外部の電磁波が窓ガラスから侵入
するのを防止する場合、パチンコ遊技機がPHSの送受
信波で誤動作することのないようにパチンコ台の前面窓
ガラスに電磁遮蔽機能を付与する場合等、透明な電磁遮
蔽板が要求される。
【0003】そこで、本出願人は、開孔率が50%以上
の導電性織布に、全光線透過率が70%以上の透明性プ
ラスチック板を積層した電磁遮蔽板を既に提案した(特
開昭63−110800号)。電磁遮蔽スクリ−ンの電
磁シ−ルド効果は、反射損失(異なる電波伝播媒質での
反射による損失)と吸収損失(媒質の電波伝播中での熱
損失)と多重反射損失(電磁遮蔽材内部の両境界面での
繰返し反射による損失)の総和で与えられ、電磁遮蔽材
の金属分布密度が高いほど、高い電磁シ−ルド効果が得
られる。
の導電性織布に、全光線透過率が70%以上の透明性プ
ラスチック板を積層した電磁遮蔽板を既に提案した(特
開昭63−110800号)。電磁遮蔽スクリ−ンの電
磁シ−ルド効果は、反射損失(異なる電波伝播媒質での
反射による損失)と吸収損失(媒質の電波伝播中での熱
損失)と多重反射損失(電磁遮蔽材内部の両境界面での
繰返し反射による損失)の総和で与えられ、電磁遮蔽材
の金属分布密度が高いほど、高い電磁シ−ルド効果が得
られる。
【0004】而して、上記導電性織布の目を細かくすれ
ば、電磁シ−ルド効果を高め得るが、透視性の低下が余
儀なくされるので、導電性織布に開孔率50%以上のも
のを使用している。
ば、電磁シ−ルド効果を高め得るが、透視性の低下が余
儀なくされるので、導電性織布に開孔率50%以上のも
のを使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の電磁
遮蔽板を、例えば、窓ガラスのようにして使用すると、
透明性プラスチック板表面に静電的に埃が付着して曇価
の上昇が余儀なくされ、透明度の低下が避けられない。
かかる不都合に対する対策として、帯電防止処理がよく
知られているが、通常の帯電防止処理では、帯電防止剤
の混合または塗布により透明性プラスチック板の曇価が
かなり増加し、電磁遮蔽板全体の透視性が損なわれてし
まう。
遮蔽板を、例えば、窓ガラスのようにして使用すると、
透明性プラスチック板表面に静電的に埃が付着して曇価
の上昇が余儀なくされ、透明度の低下が避けられない。
かかる不都合に対する対策として、帯電防止処理がよく
知られているが、通常の帯電防止処理では、帯電防止剤
の混合または塗布により透明性プラスチック板の曇価が
かなり増加し、電磁遮蔽板全体の透視性が損なわれてし
まう。
【0006】本発明の目的は、開孔を有する透視可能な
電磁遮蔽スクリ−ンに透明性プラスチック板を積層する
電磁遮蔽板を対象として、片面を帯電防止処理するだけ
の少量の帯電防止剤の使用により透視性をよく維持しつ
つ電磁遮蔽板全体に対する静電的な埃付着を効果的に防
止できる電磁遮蔽板及びその製造方法を提供することに
ある。
電磁遮蔽スクリ−ンに透明性プラスチック板を積層する
電磁遮蔽板を対象として、片面を帯電防止処理するだけ
の少量の帯電防止剤の使用により透視性をよく維持しつ
つ電磁遮蔽板全体に対する静電的な埃付着を効果的に防
止できる電磁遮蔽板及びその製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電磁遮蔽板
は、開孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−ンを透明
性プラスチック板の片面に固着し、該プラスチック板の
他面に透視可能な帯電防止膜を設けたことを特徴とする
構成である。本発明に係る電磁遮蔽板の製造方法は、開
孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−ンを透明性プラ
スチック板の片面に重ね、その電磁遮蔽スクリ−ンの外
面に前記透明性プラスチック板よりも低軟化点の透明性
熱可塑性プラスチックフィルムを配し、これらをプレス
により加熱・加圧して透明性熱可塑性プラスチックフィ
ルムを溶融させ、次いで冷却し、この溶融熱可塑性プラ
スチックフィルムの凝固で上記電磁遮蔽スクリ−ンを透
明性プラスチック板の片面に固着し、而るのち、透明性
プラスチック板の他面を透視可能に帯電防止処理するこ
とを特徴とする構成である。
は、開孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−ンを透明
性プラスチック板の片面に固着し、該プラスチック板の
他面に透視可能な帯電防止膜を設けたことを特徴とする
構成である。本発明に係る電磁遮蔽板の製造方法は、開
孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−ンを透明性プラ
スチック板の片面に重ね、その電磁遮蔽スクリ−ンの外
面に前記透明性プラスチック板よりも低軟化点の透明性
熱可塑性プラスチックフィルムを配し、これらをプレス
により加熱・加圧して透明性熱可塑性プラスチックフィ
ルムを溶融させ、次いで冷却し、この溶融熱可塑性プラ
スチックフィルムの凝固で上記電磁遮蔽スクリ−ンを透
明性プラスチック板の片面に固着し、而るのち、透明性
プラスチック板の他面を透視可能に帯電防止処理するこ
とを特徴とする構成である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1は本発明に係る電磁
遮蔽板の一例を示している。図1において、1は開孔を
有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−ンである。この電磁
遮蔽スクリ−ンには、金属をメッキした有機繊維の織布
で、開孔率50%以上のものを使用できる。この開孔率
Xは、繊維径をd(μm)、1インチ当たりの縦糸の本
数をa、1インチ当たりの横糸の本数をbとすれば、 X=(1−ad/2540)(1−bd/2540)×100% で与えられる。
実施の形態について説明する。図1は本発明に係る電磁
遮蔽板の一例を示している。図1において、1は開孔を
有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−ンである。この電磁
遮蔽スクリ−ンには、金属をメッキした有機繊維の織布
で、開孔率50%以上のものを使用できる。この開孔率
Xは、繊維径をd(μm)、1インチ当たりの縦糸の本
数をa、1インチ当たりの横糸の本数をbとすれば、 X=(1−ad/2540)(1−bd/2540)×100% で与えられる。
【0009】上記有機繊維には、ポリエステル繊維やア
クリル繊維を使用できる。上記のメッキ金属について
は、光を反射・散乱により透過させて全光線透過率〔全
光線透過量(並行透過光+散乱透過光)と入射光量との
比〕を大とするためには、ニッケル等の反射性金属を使
用することが有効であり、電磁シ−ルド効果を大とする
ためには、銅等の高導電性金属を使用することが有効で
あり、繊維に銅等の高導電率の金属をメッキし、その銅
メッキ層上にニッケル等の反射性金属をメッキしたもの
を使用することが好ましい。
クリル繊維を使用できる。上記のメッキ金属について
は、光を反射・散乱により透過させて全光線透過率〔全
光線透過量(並行透過光+散乱透過光)と入射光量との
比〕を大とするためには、ニッケル等の反射性金属を使
用することが有効であり、電磁シ−ルド効果を大とする
ためには、銅等の高導電性金属を使用することが有効で
あり、繊維に銅等の高導電率の金属をメッキし、その銅
メッキ層上にニッケル等の反射性金属をメッキしたもの
を使用することが好ましい。
【0010】2は透明性プラスチック板、例えば、透明
ポリカ−ボネ−ト板であり、片面に上記の電磁遮蔽スク
リ−ンを固着してある。このポリカ−ボネ−ト板の全光
線透過率は、通常83%以上、熱変形温度は125℃以
上であり、通常、添加剤、例えば、難燃剤を配合したも
のが使用される。10はポリカ−ボネ−ト板の他面に設
けた透視可能な帯電防止膜であり、水溶性界面活性剤の
水溶液の塗布、吹き付け等により設けることができる。
この界面活性剤としては、四級アンモニウム化合物、ア
ミン類、リン酸エステル類、脂肪酸ポリグリコ−ル,エ
ステル、グリセリンやソルビト−ル等のアルコ−ル類を
挙げることができる。
ポリカ−ボネ−ト板であり、片面に上記の電磁遮蔽スク
リ−ンを固着してある。このポリカ−ボネ−ト板の全光
線透過率は、通常83%以上、熱変形温度は125℃以
上であり、通常、添加剤、例えば、難燃剤を配合したも
のが使用される。10はポリカ−ボネ−ト板の他面に設
けた透視可能な帯電防止膜であり、水溶性界面活性剤の
水溶液の塗布、吹き付け等により設けることができる。
この界面活性剤としては、四級アンモニウム化合物、ア
ミン類、リン酸エステル類、脂肪酸ポリグリコ−ル,エ
ステル、グリセリンやソルビト−ル等のアルコ−ル類を
挙げることができる。
【0011】上記において、電磁遮蔽スクリ−ン1の厚
みは、通常100μm〜10μmであり、透明性プラス
チック板2の厚みは、通常、1mm〜6mmである。ま
た、開孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−ンとして
は、上記導電性繊維の織布の外、同導電性繊維の不織布
や金属繊維の織布等も使用できる。本発明に係る電磁遮
蔽板においては、導電性の電磁遮蔽スクリ−ン1のため
に片面が低表面抵抗とされているので、片面での静電的
な埃の付着は電磁遮蔽スクリ−ン1で防止できる。他面
では、界面活性剤の親水基が外部環境から水分を吸収し
て水分層を形成するから、片面での静電的な埃の付着も
防止できる。
みは、通常100μm〜10μmであり、透明性プラス
チック板2の厚みは、通常、1mm〜6mmである。ま
た、開孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−ンとして
は、上記導電性繊維の織布の外、同導電性繊維の不織布
や金属繊維の織布等も使用できる。本発明に係る電磁遮
蔽板においては、導電性の電磁遮蔽スクリ−ン1のため
に片面が低表面抵抗とされているので、片面での静電的
な埃の付着は電磁遮蔽スクリ−ン1で防止できる。他面
では、界面活性剤の親水基が外部環境から水分を吸収し
て水分層を形成するから、片面での静電的な埃の付着も
防止できる。
【0012】而して、帯電防止剤膜を片面に設けるだけ
であるから、両面に帯電防止剤膜を設けたり(電磁遮蔽
スクリ−ンを埋め込む場合)、内部帯電防止剤を混合す
る場合に較べ、透明性プラスチック板2の透明度をよく
保持でき、充分な透視性を保証できる。また、電磁遮蔽
スクリ−ン1が露出しているために、電磁遮蔽スクリ−
ンの接地とりが容易であり、電磁遮蔽スクリ−ンに誘導
される電圧に基づく電流損を促して吸収損失を大きくで
き、容易に電磁シ−ルド効果の増大を図り得る。
であるから、両面に帯電防止剤膜を設けたり(電磁遮蔽
スクリ−ンを埋め込む場合)、内部帯電防止剤を混合す
る場合に較べ、透明性プラスチック板2の透明度をよく
保持でき、充分な透視性を保証できる。また、電磁遮蔽
スクリ−ン1が露出しているために、電磁遮蔽スクリ−
ンの接地とりが容易であり、電磁遮蔽スクリ−ンに誘導
される電圧に基づく電流損を促して吸収損失を大きくで
き、容易に電磁シ−ルド効果の増大を図り得る。
【0013】本発明に係る製造方法により、上記の電磁
遮蔽板を製造するには、図2に示すように、透明性プラ
スチック板2の片面に電磁遮蔽スクリ−ン1を重ね、こ
の電磁遮蔽スクリ−ン1の外面に前記透明性プラスチッ
ク板2よりも低軟化点の透明性熱可塑性プラスチックフ
ィルム3〔厚みは50μm〜100μm〕を配し、更
に、透明性熱可塑性プラスチックフィルム3上に透明性
プラスチック板2よりも軟化点が高い数10μm厚みの
剥離性プラスチックフィルム4を配する。そして、鏡面
板(通常、ステンレス鋼板)をプレス当板4とし、熱板
5を取り付けたプレス固定盤61と熱板5を取り付けた
プレス可動盤62とで加熱・加圧して熱可塑性プラスチ
ックフィルム3を溶融させ、ついで熱板5の冷却により
成形体を透明性プラスチック板2の熱変形温度よりも充
分に低い温度にまで冷却して前記の溶融熱可塑性プラス
チックフィルムを凝固させ、電磁遮蔽スクリ−ン1を透
明性プラスチック板2の片面に固着し、而るのち、成形
体をプレスより取り出し、透明性プラスチック板2の他
面に界面活性剤の水溶液を塗布・乾燥して電磁遮蔽板を
得る。
遮蔽板を製造するには、図2に示すように、透明性プラ
スチック板2の片面に電磁遮蔽スクリ−ン1を重ね、こ
の電磁遮蔽スクリ−ン1の外面に前記透明性プラスチッ
ク板2よりも低軟化点の透明性熱可塑性プラスチックフ
ィルム3〔厚みは50μm〜100μm〕を配し、更
に、透明性熱可塑性プラスチックフィルム3上に透明性
プラスチック板2よりも軟化点が高い数10μm厚みの
剥離性プラスチックフィルム4を配する。そして、鏡面
板(通常、ステンレス鋼板)をプレス当板4とし、熱板
5を取り付けたプレス固定盤61と熱板5を取り付けた
プレス可動盤62とで加熱・加圧して熱可塑性プラスチ
ックフィルム3を溶融させ、ついで熱板5の冷却により
成形体を透明性プラスチック板2の熱変形温度よりも充
分に低い温度にまで冷却して前記の溶融熱可塑性プラス
チックフィルムを凝固させ、電磁遮蔽スクリ−ン1を透
明性プラスチック板2の片面に固着し、而るのち、成形
体をプレスより取り出し、透明性プラスチック板2の他
面に界面活性剤の水溶液を塗布・乾燥して電磁遮蔽板を
得る。
【0014】上記熱板5には、電熱式、蒸気式等を使用
できる。上記において、透明性プラスチック板2にポリ
カ−ボネ−ト板を使用する場合、透明性熱可塑性プラス
チックフィルム3にはアクリル樹脂フィルム(メタクリ
ル酸メチル樹脂フィルム)を使用でき、剥離性プラスチ
ックフィルム4にはポリエチレンテレフタレ−トフィル
ムを使用できる。この場合、プレスの加熱・加圧条件
は、熱板5のピ−ク温度135℃〜160℃、圧力60
kg/cm2とされ、熱板がピ−ク温度に達する時間は数
10分とされる。
できる。上記において、透明性プラスチック板2にポリ
カ−ボネ−ト板を使用する場合、透明性熱可塑性プラス
チックフィルム3にはアクリル樹脂フィルム(メタクリ
ル酸メチル樹脂フィルム)を使用でき、剥離性プラスチ
ックフィルム4にはポリエチレンテレフタレ−トフィル
ムを使用できる。この場合、プレスの加熱・加圧条件
は、熱板5のピ−ク温度135℃〜160℃、圧力60
kg/cm2とされ、熱板がピ−ク温度に達する時間は数
10分とされる。
【0015】本発明に係る電磁遮蔽板の製造方法は、通
常、多段プレスを用いて実施され、図3はその多段プレ
スの一例を示している。図3において、71はシリンダ
−、72はラム、62はプレス可動盤であり、可動盤6
2の上面には熱板5が取り付けられている。61はステ
−73,73で支持された固定盤であり、下面に熱板5
が取り付けられている。51は浮動熱板であり、可動盤
62と固定盤61との間に複数枚、配されている。7
4,74はマニホ−ルドパイプであり、このパイプ74
と各熱板5,51との間が可撓管75で連通されてお
り、各熱板5,51がマニホ−ルドパイプ74からの蒸
気の供給で加熱される。
常、多段プレスを用いて実施され、図3はその多段プレ
スの一例を示している。図3において、71はシリンダ
−、72はラム、62はプレス可動盤であり、可動盤6
2の上面には熱板5が取り付けられている。61はステ
−73,73で支持された固定盤であり、下面に熱板5
が取り付けられている。51は浮動熱板であり、可動盤
62と固定盤61との間に複数枚、配されている。7
4,74はマニホ−ルドパイプであり、このパイプ74
と各熱板5,51との間が可撓管75で連通されてお
り、各熱板5,51がマニホ−ルドパイプ74からの蒸
気の供給で加熱される。
【0016】この多段プレスを用いて本発明により上記
の電磁遮蔽板を製造するには、各段の熱板間において、
図2と同様にして、電磁遮蔽スクリ−ン1と透明性プラ
スチック板2と透明性熱可塑性プラスチックフィルム3
を配し、これらの上下にプレス当板4,4を当て、プレ
スの駆動により一挙に各段を加熱・加圧して透明性熱可
塑性プラスチックフィルム3を溶融加圧し、ついで熱板
5の冷却により各段の成形体を透明性プラスチック板2
の熱変形温度よりも充分に低い温度にまで冷却して上記
溶融熱可塑性プラスチックフィルムの凝固で電磁遮蔽ス
クリ−ン1を透明性プラスチック板2の片面に固着し、
而るのち、各段の成形体をプレスより取り出し、剥離性
プラスチックフィルム4を除去し、透明性プラスチック
板2の他面に表面活性剤の水溶液を塗布・乾燥して複数
枚の電磁遮蔽板を得る。
の電磁遮蔽板を製造するには、各段の熱板間において、
図2と同様にして、電磁遮蔽スクリ−ン1と透明性プラ
スチック板2と透明性熱可塑性プラスチックフィルム3
を配し、これらの上下にプレス当板4,4を当て、プレ
スの駆動により一挙に各段を加熱・加圧して透明性熱可
塑性プラスチックフィルム3を溶融加圧し、ついで熱板
5の冷却により各段の成形体を透明性プラスチック板2
の熱変形温度よりも充分に低い温度にまで冷却して上記
溶融熱可塑性プラスチックフィルムの凝固で電磁遮蔽ス
クリ−ン1を透明性プラスチック板2の片面に固着し、
而るのち、各段の成形体をプレスより取り出し、剥離性
プラスチックフィルム4を除去し、透明性プラスチック
板2の他面に表面活性剤の水溶液を塗布・乾燥して複数
枚の電磁遮蔽板を得る。
【0017】本発明に係る電磁遮蔽板の製造方法におい
ては、透明性プラスチック板2よりも軟化点が低い透明
性熱可塑性プラスチックフィルム3の溶融で透明性プラ
スチック板板2に電磁遮蔽スクリ−ン1を固着してお
り、透明性プラスチック板と電磁遮蔽スクリ−ンとを直
接融着する場合とは異なり透明性プラスチック板2を実
質上溶融させなくても済み、透明性プラスチック板2の
加熱温度を低くできために、透明性プラスチック板2表
面へのオリゴマ−や添加剤のブリ−ドをよく抑制でき、
その表面の曇りを抑え得てそれだけ透明性プラスチック
板2の透明度を高く維持できる。
ては、透明性プラスチック板2よりも軟化点が低い透明
性熱可塑性プラスチックフィルム3の溶融で透明性プラ
スチック板板2に電磁遮蔽スクリ−ン1を固着してお
り、透明性プラスチック板と電磁遮蔽スクリ−ンとを直
接融着する場合とは異なり透明性プラスチック板2を実
質上溶融させなくても済み、透明性プラスチック板2の
加熱温度を低くできために、透明性プラスチック板2表
面へのオリゴマ−や添加剤のブリ−ドをよく抑制でき、
その表面の曇りを抑え得てそれだけ透明性プラスチック
板2の透明度を高く維持できる。
【0018】本発明において、透明性プラスチック板に
は、上記ポリカ−ボネ−ト板以外に、例えば、塩化ビニ
ル樹脂シ−ト、メタクリル酸メチル樹脂シ−ト、ポリス
チレンシ−ト、ABS樹脂シ−ト等の非結晶性プラスチ
ックのシ−トも使用できる。また、熱可塑性プラスチッ
クフィルムは、透明度が高く、かつ透明性プラスチック
板よりも低軟化点のものが、使用する透明性プラスチッ
ク板に応じて選定される。
は、上記ポリカ−ボネ−ト板以外に、例えば、塩化ビニ
ル樹脂シ−ト、メタクリル酸メチル樹脂シ−ト、ポリス
チレンシ−ト、ABS樹脂シ−ト等の非結晶性プラスチ
ックのシ−トも使用できる。また、熱可塑性プラスチッ
クフィルムは、透明度が高く、かつ透明性プラスチック
板よりも低軟化点のものが、使用する透明性プラスチッ
ク板に応じて選定される。
【0019】
〔実施例〕電磁遮蔽スクリ−ンには、繊維外径40μm
のポリエステル繊維に銅をメッキし、その銅メッキ層上
にニッケルをメッキした導電性繊維を、縦糸及び横糸と
も1インチ当たり135本として織製した、開孔率がほ
ぼ60%、全光線透過率が60%以上の導電性織布を使
用し、透明性プラスチック板には、熱変形温度135
℃、全光線透過率83%以上、厚み2mm、両面艶出し
のポリカ−ボネ−ト板を使用し、透明性熱可塑性プラス
チックフィルムには、全光線透過率91%以上、熱変形
温度85℃の厚み100μmのアクリル樹脂フィルム
(メタクリル酸メチル樹脂フィルム)を使用した。
のポリエステル繊維に銅をメッキし、その銅メッキ層上
にニッケルをメッキした導電性繊維を、縦糸及び横糸と
も1インチ当たり135本として織製した、開孔率がほ
ぼ60%、全光線透過率が60%以上の導電性織布を使
用し、透明性プラスチック板には、熱変形温度135
℃、全光線透過率83%以上、厚み2mm、両面艶出し
のポリカ−ボネ−ト板を使用し、透明性熱可塑性プラス
チックフィルムには、全光線透過率91%以上、熱変形
温度85℃の厚み100μmのアクリル樹脂フィルム
(メタクリル酸メチル樹脂フィルム)を使用した。
【0020】剥離性プラスチックフィルムには、厚み1
00μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用
し、プレス当板には、厚み2mmの鏡面ステンレス鋼板
を使用した。プレスの加熱・加圧条件は、加熱時間50
分(熱板の過熱開始から熱板ピ−ク温度に達するまでの
時間)、熱板ピ−ク温度455℃、圧力60kg/cm2
とした。
00μmのポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用
し、プレス当板には、厚み2mmの鏡面ステンレス鋼板
を使用した。プレスの加熱・加圧条件は、加熱時間50
分(熱板の過熱開始から熱板ピ−ク温度に達するまでの
時間)、熱板ピ−ク温度455℃、圧力60kg/cm2
とした。
【0021】帯電防止処理は導電性塗料を塗布乾燥し、
更に研磨することにより行い、その表面固有抵抗を10
6〜107Ω/□とした。なお、電磁遮蔽スクリ−ン面の
表面固有抵抗は105Ω/□であった。 〔比較例〕導電性織布の片面にアクリル樹脂フィルムを
配し、これらをポリカ−ボネ−ト板で挾み、各ポリカ−
ボネ−ト板の外面にポリエチレンテレフタレ−トフィル
ムを配し、鏡面ステンレス鋼板をプレス当板として使用
し、加熱・加圧条件を、加熱時間50分(熱板の過熱開
始から熱板ピ−ク温度に達するまでの時間)、熱板ピ−
ク温度145℃、圧力60kg/cm2とし、使用した導
電性織布、アクリル樹脂フィルム、ポリカ−ボネ−ト
板、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムは実施例と同
じものである。そして、実施例と同様の表面固有抵抗1
06〜107Ω/□の界面活性剤膜を両ポリカ−ボネ−ト
板の外面に設けた。
更に研磨することにより行い、その表面固有抵抗を10
6〜107Ω/□とした。なお、電磁遮蔽スクリ−ン面の
表面固有抵抗は105Ω/□であった。 〔比較例〕導電性織布の片面にアクリル樹脂フィルムを
配し、これらをポリカ−ボネ−ト板で挾み、各ポリカ−
ボネ−ト板の外面にポリエチレンテレフタレ−トフィル
ムを配し、鏡面ステンレス鋼板をプレス当板として使用
し、加熱・加圧条件を、加熱時間50分(熱板の過熱開
始から熱板ピ−ク温度に達するまでの時間)、熱板ピ−
ク温度145℃、圧力60kg/cm2とし、使用した導
電性織布、アクリル樹脂フィルム、ポリカ−ボネ−ト
板、ポリエチレンテレフタレ−トフィルムは実施例と同
じものである。そして、実施例と同様の表面固有抵抗1
06〜107Ω/□の界面活性剤膜を両ポリカ−ボネ−ト
板の外面に設けた。
【0022】これら実施例及び比較例で得た電磁遮蔽板
の全光線透過率及び曇価をJISK 6714に準じ光
線透過率測定装置により測定したところ(実施例品に対
しては、導電塗料塗布面側を入光面とした)、実施例品
では全光線透過率45%、曇価7%を得たが、比較例品
では全光線透過率40%以下、曇価9%以上であった。
の全光線透過率及び曇価をJISK 6714に準じ光
線透過率測定装置により測定したところ(実施例品に対
しては、導電塗料塗布面側を入光面とした)、実施例品
では全光線透過率45%、曇価7%を得たが、比較例品
では全光線透過率40%以下、曇価9%以上であった。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る電磁遮蔽板においては、透
明性プラスチック板の片面に電磁遮蔽スクリ−ンを固着
し、これを片面の帯電防止層としても利用し、他面にの
み帯電防止膜を設けているから、両面に帯電防止膜を設
けたり(電磁遮蔽スクリ−ンを埋め込む場合)、内部帯
電防止剤を混合する場合に較べ、透明性プラスチック板
の透明度をよく保持でき、充分な透視性を保証できる。
また、電磁遮蔽スクリ−ンが露出しているために、電磁
遮蔽スクリ−ンの接地が容易であり、吸収損失を大きく
でき、容易に電磁シ−ルド効果の増大を図り得る。
明性プラスチック板の片面に電磁遮蔽スクリ−ンを固着
し、これを片面の帯電防止層としても利用し、他面にの
み帯電防止膜を設けているから、両面に帯電防止膜を設
けたり(電磁遮蔽スクリ−ンを埋め込む場合)、内部帯
電防止剤を混合する場合に較べ、透明性プラスチック板
の透明度をよく保持でき、充分な透視性を保証できる。
また、電磁遮蔽スクリ−ンが露出しているために、電磁
遮蔽スクリ−ンの接地が容易であり、吸収損失を大きく
でき、容易に電磁シ−ルド効果の増大を図り得る。
【0024】本発明に係る電磁遮蔽板の製造方法によれ
ば、透明性プラスチック板の加熱を抑制して透明性プラ
スチック板の透明度をよく維持でき、かかる点からも電
磁遮蔽板に充分な透視性を保証できる。
ば、透明性プラスチック板の加熱を抑制して透明性プラ
スチック板の透明度をよく維持でき、かかる点からも電
磁遮蔽板に充分な透視性を保証できる。
【図1】本発明に係る電磁遮蔽板を示す図面である。
【図2】本発明に係る電磁遮蔽板の製造方法を示す図面
である。
である。
【図3】本発明に係る電磁遮蔽板の製造方法において使
用される多段プレスを示す図面である。
用される多段プレスを示す図面である。
1 電磁遮蔽スクリ−ン 2 透明性プラスチック板 10 帯電防止膜 3 熱可塑性プラスチックフィルム 4 プレス当板 5 熱板 61 プレス固定盤 62 プレス可動盤
Claims (2)
- 【請求項1】開孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−
ンを透明性プラスチック板の片面に固着し、該プラスチ
ック板の他面に透視可能な帯電防止膜を設けたことを特
徴とする電磁遮蔽板。 - 【請求項2】開孔を有する透視可能な電磁遮蔽スクリ−
ンを透明性プラスチック板の片面に重ね、その電磁遮蔽
スクリ−ンの外面に前記透明性プラスチック板よりも低
軟化点の透明性熱可塑性プラスチックフィルムを配し、
これらをプレスにより加熱・加圧して透明性熱可塑性プ
ラスチックフィルムを溶融させ、次いで冷却し、上記溶
融熱可塑性プラスチックフィルムの凝固で上記電磁遮蔽
スクリ−ンを透明性プラスチック板の片面に固着し、而
るのち、透明性プラスチック板の他面を透視可能に帯電
防止処理することを特徴とする電磁遮蔽板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33850696A JPH10178294A (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 電磁遮蔽板及び電磁遮蔽板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33850696A JPH10178294A (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 電磁遮蔽板及び電磁遮蔽板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10178294A true JPH10178294A (ja) | 1998-06-30 |
Family
ID=18318804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33850696A Withdrawn JPH10178294A (ja) | 1996-12-18 | 1996-12-18 | 電磁遮蔽板及び電磁遮蔽板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10178294A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000208983A (ja) * | 1999-01-08 | 2000-07-28 | Teijin Ltd | 透明電界波シ―ルド性構造体およびその製造方法 |
JP2007178544A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 帯電防止性光拡散板及び液晶表示装置 |
-
1996
- 1996-12-18 JP JP33850696A patent/JPH10178294A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000208983A (ja) * | 1999-01-08 | 2000-07-28 | Teijin Ltd | 透明電界波シ―ルド性構造体およびその製造方法 |
JP2007178544A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 帯電防止性光拡散板及び液晶表示装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20050704 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |