JP2001077587A - 電磁波遮蔽透明板及びその製造方法並びにディスプレイ装置 - Google Patents

電磁波遮蔽透明板及びその製造方法並びにディスプレイ装置

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JP2001077587A
JP2001077587A JP24820099A JP24820099A JP2001077587A JP 2001077587 A JP2001077587 A JP 2001077587A JP 24820099 A JP24820099 A JP 24820099A JP 24820099 A JP24820099 A JP 24820099A JP 2001077587 A JP2001077587 A JP 2001077587A
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electromagnetic wave
melt resin
wave shielding
transparent plate
hot melt
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JP24820099A
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Takaaki Miyaji
隆昭 宮路
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁波遮蔽性能に優れると共に、十分に軽量
化を図ることができ、かつ視認性に優れた電磁波遮蔽透
明板及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ガラス板2の少なくとも片側に、ホット
メルト樹脂3からなる接着フィルム及び導電性メッシュ
状体4を重ね合わせて熱プレスを行い、ホットメルト樹
脂を溶融させて接着一体化し、導電性メッシュ状体4が
埋設一体化されたホットメルト樹脂層3が、ガラス板2
の少なくとも片面に積層された構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばプラズマ
ディスプレイ装置、CRT(冷陰極線管)装置等のディ
スプレイパネルの前面に配置して使用される電磁波遮蔽
透明板及びその製造方法並びに該電磁波遮蔽透明板を用
いたディスプレイ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイ装置、CRT装置
等のディスプレイパネルからは電磁波が放射されてお
り、近年この電磁波による他の機器への障害等が問題と
なっている。また、人体への影響についても一部で懸念
する声もある。
【0003】中でも、大型のディスプレイ装置であるプ
ラズマディスプレイにおいては、電磁波が多量に発生し
ており、例えばFM放送に雑音が入る等他の機器への障
害の問題が特に顕著となっている。
【0004】そこで、近年、このような電磁波を遮蔽す
るために、ディスプレイパネルの前面に電磁波遮蔽透明
板を装着したり、配置することが広く行われている。こ
のような電磁波遮蔽透明板としては、プラスチック透明
基板上に酸化インジウム、酸化錫、銀等からなる透明導
電膜を積層したものや、銅/ニッケル薄膜層が表面にコ
ートされたポリエステル等の合成繊維織布を透明基板上
に積層一体化したもの、あるいは銅/ニッケル薄膜層が
表面にコートされたポリエステル等の合成繊維織布を2
枚のガラス板間に介装一体化した構成のもの等が公知で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、次のような問題があった。即ち、透明基板
上に透明導電膜を積層した構成では、電磁波遮蔽性能が
不十分となり易く、特に強い電磁波を発生するプラズマ
ディスプレイ装置に対しては対応が難しい傾向にある。
また、透明基板上に導電性織布を積層した構成では、該
織布に塵や埃等が付着しやすく、これによって視認性が
低下するという問題があった。また、導電性織布を2枚
のガラス板間に一体化した構成では、ガラス板を2枚用
いるために軽量化を図ることができないという問題があ
った。
【0006】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、電磁波遮蔽性能に優れると共に、
十分に軽量化を図ることができ、かつ視認性に優れた電
磁波遮蔽透明板及びその製造方法並びに該電磁波遮蔽透
明板を用いたプラズマディスプレイ装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は、導電性織布を含んだ樹脂フィルムを1
枚のガラス板に単に貼合した構成のものを検討したとこ
ろ、ガラス表面に印刷が施される等してガラス表面に凹
凸が形成されている場合には、前記フィルムとガラス板
との間における該凹凸箇所で空隙が残存してしまい、こ
のような空隙の存在によって視認性が低下するという問
題のあることが判明した。そこで、更に鋭意研究した結
果、ガラス板の少なくとも片側に、ホットメルト樹脂か
らなる接着フィルム及び導電性メッシュ状体を重ね合わ
せて熱プレスを行うことによって、前記凹凸箇所で空隙
を残存させることなく積層一体化できて、前記所望の電
磁波遮蔽透明板を構成できることを見出すに至り、この
発明を完成した。
【0008】即ち、この発明に係る電磁波遮蔽透明板の
製造方法は、ガラス板とホットメルト樹脂からなる接着
フィルムとを、導電性メッシュ状体を介して重ね合わせ
た状態で熱プレスを行い、前記ホットメルト樹脂を溶融
させて積層一体化することを特徴とするものである。
【0009】また、この発明の別の電磁波遮蔽透明板の
製造方法は、ガラス板と導電性メッシュ状体とを、ホッ
トメルト樹脂からなる接着フィルムを介して重ね合わせ
た状態で熱プレスを行い、前記ホットメルト樹脂を溶融
させて積層一体化することを特徴とするものである。
【0010】上記いずれの製造方法も、熱プレスを行う
ものであるから、導電性メッシュ状体のホットメルト樹
脂層への埋設一体化と、ホットメルト樹脂層のガラス板
への積層一体化が可能となる。このような埋設一体化と
積層一体化とを同時に行い得るので製造効率にも優れ
る。また、熱プレスによってホットメルト樹脂を溶融さ
せるので、ガラス板に印刷が施される等してガラス板表
面に凹凸が形成されている場合であっても、該凹凸箇所
にホットメルト樹脂が入り込んでいき、従ってガラス板
と樹脂層との間に空隙を残存させることなく積層一体化
でき、ひいては得られる電磁波遮蔽透明板において優れ
た視認性が確保される。また、導電層として導電性メッ
シュ状体を用いているから、電磁波遮蔽性に優れたもの
となる。更に2枚のガラス板間に導電層を介装一体化す
るような構成ではないから、軽量化を図り得る。加え
て、ガラス板を構成材として用いているので、そり発生
を十分に防止することができ、前記諸作用とも相俟って
視認性を一層向上させ得る。
【0011】前記後者の製造方法においては、重ね合わ
せ時に最上層に導電性メッシュ状体が位置する構成とな
るから、重ね合わせ時において導電性メッシュ状体にし
わが発生してもそのしわ伸ばしを容易に行うことができ
るので、より高品質の電磁波遮蔽透明板を製造できる。
【0012】ホットメルト樹脂からなる接着フィルムの
厚さは、導電性メッシュ状体の厚さよりも5μm以上大
きいものであるのが好ましい。このような厚さ範囲に規
定することによって、導電性メッシュ状体がホットメル
ト樹脂層の表面に露出することなく該ホットメルト樹脂
層に完全に埋設して一体化することができるので、塵や
埃等の付着を効果的に防止できて、一層視認性を向上で
きる。
【0013】また、この発明の電磁波遮蔽透明板は、ガ
ラス板の少なくとも一方の面にホットメルト樹脂層が積
層一体化されると共に、該ホットメルト樹脂層中に導電
性メッシュ状体が埋設一体化されてなることを特徴とす
るものである。ホットメルト樹脂層のガラス板への積層
一体化が熱プレスによりなされたものであり、ガラス板
表面に印刷等によって凹凸が形成されている場合であっ
ても、溶融樹脂が凹凸箇所に入り込んでいくので、ガラ
ス板と樹脂層との間に空隙を残存させることなく積層一
体化されている。従って優れた視認性が得られる。ま
た、導電性メッシュ状体により優れた電磁波遮蔽性が発
揮され、かつ2枚のガラス板間に導電層を介装一体化し
たものではないから、軽量性にも優れている。
【0014】上記構成の電磁波遮蔽透明板は、軽量であ
ると共に、電磁波遮蔽性能及び視認性に優れたものであ
るから、優れた電磁波遮蔽性と優れた視認性が要求され
るディスプレイ装置の前面板として好適であり、特にプ
ラズマディスプレイ装置の前面板として最適であって、
この電磁波遮蔽透明板がディスプレイパネルの前面側に
装着されてなるプラズマディスプレイ装置は、電磁波遮
蔽機能が十分に発揮されると共に、視認性に優れた高品
位な画像の形成が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1にこの発明の一実施形態に係
る電磁波遮蔽透明板の断面図を示す。この電磁波遮蔽透
明板(1)は、ガラス板(2)の片面にホットメルト樹
脂層(3)が積層一体化されると共に、該ホットメルト
樹脂層(3)中に導電性メッシュ状体(2)が埋設一体
化されてなるものであって、ホットメルト樹脂層(3)
のガラス板(2)への積層一体化が熱プレスによりなさ
れたものである。
【0016】熱プレスによってホットメルト樹脂が溶融
されて積層一体化されたものであり、印刷が施される等
してガラス板(2)表面に凹凸が形成されている場合で
あっても、該溶融樹脂がこれら凹凸箇所に入り込んでい
くので、ガラス板(2)と樹脂層(3)との間に空隙を
残存させることなく積層一体化されており、これにより
優れた視認性が確保されるものである。
【0017】なお、本実施形態においては、導電性メッ
シュ状体(2)が埋設一体化されたホットメルト樹脂層
(3)が、ガラス板(2)の片面に設けられているが、
もちろんガラス板(2)の両面に設けられた構成を採用
することもできる。
【0018】また、前記「埋設一体化」とは、導電性メ
ッシュ状体(2)がホットメルト樹脂層(3)中に完全
に埋め込まれた状態だけをいうのではなく、導電性メッ
シュ状体(2)がホットメルト樹脂層(3)に埋め込ま
れつつも、該導電性メッシュ状体(2)の一部が樹脂層
(3)の表面において露出し、該樹脂層(3)表面と面
一状態となされている構成をも包含する意味で用いてい
る。
【0019】この発明において、ガラス板(2)として
は、特に限定されるものではないが、例えばソーダガラ
ス、半強化ガラス、強化ガラス等が用いられ、その大き
さ(面積)は対象とするディスプレイの画面サイズ等に
応じて適宜に設定すれば良い。ただ、大型のものになる
場合には、安全面から半強化ガラス、強化ガラスを用い
るのが好ましい。
【0020】かかるガラス板(2)の厚さは、特に限定
されないが、2〜5mmの範囲とするのが好ましい。2
mm未満では強度不足が懸念されるし、一方5mmを超
えると軽量化が十分に図れなくなるので、好ましくな
い。中でも、2.5〜3.5mmの範囲とするのがより
好ましい。
【0021】前記ホットメルト樹脂層(3)としては、
ガラス板(2)に接着するものであれば特に限定され
ず、例えばポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリア
ミド系、ブチルゴム系、エチレン−酢酸ビニル等のホッ
トメルト樹脂等が挙げられる。中でも、透明性に優れる
ことから、ポリオレフィン系又はポリエステル系のホッ
トメルト樹脂を用いるのが好ましい。
【0022】また、ホットメルト樹脂層(3)は、電磁
波遮蔽透明板(1)としての耐久性を向上させる観点か
ら、その流動開始点温度が80℃以上であるのが好まし
い。また、熱プレスの際に面方向へのはみ出しの小さい
ものを用いるのが好ましく、更には熱プレスを経た後で
も高い透明性を呈するものを用いるのが好ましい。
【0023】前記導電性メッシュ状体(4)としては、
例えば、銅、ステンレス等の金属からなる金属製メッシ
ュ体や、該金属製メッシュ体の表面にニッケル、クロム
などがメッキされたもの、あるいはポリエステル等の合
成繊維製織布の表面に銅、ニッケルなどの金属がメッキ
処理されたもの、等が挙げられ、そのメッシュ形態の一
例として例えば図3に示すようなもの等を例示できる。
【0024】導電性メッシュ状体(4)の繊維径は、通
常10〜60μmであり、またメッシュサイズは40〜
300メッシュの範囲が好適である。40メッシュ未満
では線間隔が粗くなって電磁波遮蔽性能が低下するので
好ましくないし、一方300メッシュを超えると線間隔
が細かくなりすぎて視認性が低下するので好ましくな
い。中でもメッシュサイズは60〜200メッシュの範
囲がより好適である。なお、上記メッシュサイズとはタ
イラー標準ふるいで規定されるサイズである。
【0025】また、導電性メッシュ状体(4)の厚さ
は、通常20〜200μmであり、好ましくは50〜1
00μmである。このような導電性メッシュ状体(4)
は、金属光沢を防止して一層視認性を向上させる観点か
ら、その表面に導電性塗料、メッキ等によって黒色化処
理または暗色化処理が施されているのが好ましい。
【0026】この発明において、導電性メッシュ状体
(4)は、アースを確実に取るために、その一部が電磁
波遮蔽透明板(1)の端部から外部に露出した構成とな
されているのが好ましい。この露出部分からアースを確
実に取ることによって、より一層効果的に電磁波を遮蔽
することができる。また、確実にアースできるので、ア
ース線の揺れ等によってアースの接続部分の固定が不十
分となることもなく、従って長期間にわたって安定した
電磁波遮蔽性能を発揮させることができる。中でも、導
電性メッシュ状体(4)は、少なくとも一辺においてガ
ラス板の面上で外部に面状に露出されているのがより好
ましく、最も好ましいのは、全周縁部において外部に面
状に露出された構成である。なお、この露出面は、視認
側、非視認側のいずれを向いていても構わない。
【0027】この発明の電磁波遮蔽透明板(1)には、
必要に応じて更に反射防止層、防眩層、近赤外線吸収層
等の機能層が積層されていても良い。これら機能層は、
電磁波遮蔽透明板(1)におけるホットメルト樹脂層
(3)側の表面に設けられていても良いし、逆にその反
対側の表面に設けられていても良いし、あるいはまた電
磁波遮蔽透明板(1)の構成層間に介装一体化されてい
ても良い。特に、CRT(陰極線管)、プラズマディス
プレイ等の前面板として用いる場合には、これらの機能
層の1種または2種以上を積層するのが好ましい。
【0028】この発明に係る電磁波遮蔽透明板(1)
は、例えばガラス板(2)とホットメルト樹脂からなる
接着フィルム(10)とを、導電性メッシュ状体(4)
を介して重ね合わせた状態で熱プレスを行い、ホットメ
ルト樹脂を溶融させて積層一体化することによって製造
できる(第1の製造方法)。例えば図4に示すように、
ガラス板(2)の上に導電性メッシュ状体(4)を載置
し、更にこの上にホットメルト樹脂からなる接着フィル
ム(10)を載置し、これら各構成材料を一対のプレス
板(20)(21)の間に配置し、この状態で一対のプ
レス板(20)(21)によって加熱条件下で挟圧する
ことにより積層一体化する。加熱によってホットメルト
樹脂が溶融し、ガラス板(2)に接着するとともに、ガ
ラス板表面に凹凸が形成されている場合には該溶融樹脂
が凹凸箇所に入り込んでいくので、ガラス板(2)と樹
脂層(3)との間に空隙を残存させることなく積層一体
化することができ、ひいては電磁波遮蔽透明板(1)を
視認性に優れたものとできる。
【0029】あるいはまた、次のようにして製造するこ
ともできる。即ち、ガラス板(2)と導電性メッシュ状
体(4)とを、ホットメルト樹脂からなる接着フィルム
(10)を介して重ね合わせた状態で熱プレスを行い、
ホットメルト樹脂(3)を溶融させて積層一体化する
(第2の製造方法)。例えば図5に示すように、ガラス
板(2)の上にホットメルト樹脂からなる接着フィルム
(10)を載置し、更にこの上に導電性メッシュ状体
(4)を載置し、これら各構成材料を一対のプレス板
(20)(21)の間に配置し、この状態で一対のプレ
ス板(20)(21)によって加熱条件下で挟圧するこ
とにより積層一体化する。前記同様に、加熱によって溶
融したホットメルト樹脂がガラス板(2)の凹凸箇所に
入り込んでいくので、ガラス板(2)と樹脂層(3)と
の間に空隙を残存させることなく積層一体化することが
できて、電磁波遮蔽透明板(1)を視認性に優れたもの
とできる。
【0030】後者の製造方法によれば、重ね合わせ時に
最上層に導電性メッシュ状体(4)が位置することにな
るから、この重ね合わせ時において導電性メッシュ状体
(4)にしわが発生してもそのしわ伸ばしを容易に行う
ことができるので、より高品質の電磁波遮蔽透明板を製
造できる利点がある。
【0031】上記熱プレスにおける加熱温度、加圧の圧
力は、用いる材料の性質等に応じて適宜に設定されるも
のであるが、通常、加熱温度は110〜180℃であ
り、加圧圧力は10〜60kg/cm2 である。
【0032】また、ホットメルト樹脂からなる接着フィ
ルム(10)の厚さ(Tf)は、通常10〜200μm
であるが、このホットメルト樹脂からなる接着フィルム
(10)の厚さ(Tf)は、導電性メッシュ状体(4)
の厚さ(Tm)よりも5μm以上大きく設定されるのが
好ましい。このような厚さ範囲に規定することによっ
て、導電性メッシュ状体(4)がホットメルト樹脂層
(3)の表面に露出することなく該ホットメルト樹脂層
(3)に完全に埋設して一体化することができるので、
塵や埃等の付着を効果的に防止できて、一層視認性を向
上できる。中でも、接着フィルム(10)の厚さ(T
f)は、導電性メッシュ状体(4)の厚さ(Tm)より
も10μm以上大きく設定されるのがより好ましい。
【0033】なお、プレス板(20)(21)における
相互の対向面は、鏡面となされているのが良く、これに
より表面の平坦性に優れた電磁波遮蔽透明板(1)を得
ることができる。
【0034】また、ホットメルト樹脂(3)が溶融した
状態で加圧されるので、導電性メッシュ状体(4)のメ
ッシュ形状に起因した凹凸が、得られる電磁波遮蔽透明
板(1)の表面に反映されることがなく、表面平坦性に
極めて優れたものとなり、従って例えば電磁波遮蔽透明
板(1)の表面に、更に反射防止フィルム、防眩フィル
ム、近赤外線吸収フィルム等を貼合する構成を採用する
場合であっても、該貼合面において空隙を生じることが
なく、優れた視認性が維持される。
【0035】なお、前述したように、アースを確実に取
るために、導電性メッシュ状体(4)の一部が電磁波遮
蔽透明板(1)の端部から外部に露出した構成を採用す
る場合には、上記熱プレスの際に、一対のプレス板(2
0)(21)間に配置されるガラス板(2)、接着フィ
ルム(10)、導電性メッシュ状体(4)等の各構成材
料の大きさや重ね合わせ位置を適宜に調節することで容
易になし得る。例えば、接着フィルム(10)の大きさ
を導電性メッシュ状体(4)よりも小さくすれば良い。
この時、ガラス板(2)の大きさと導電性メッシュ状体
(4)の大きさは同等であっても良いし、あるいはいず
れか一方が大きくても構わない。また、接着フィルム
(10)の大きさは、アース取りする面積、及び熱プレ
スの際の接着フィルム(10)の伸びを考慮しつつ決め
るのが良い。
【0036】この発明の電磁波遮蔽透明板は、例えば各
種ディスプレイ用前面板として好適に用いられるが、特
にこのような用途に限定されるものではない。中でも大
型のディスプレイ装置であるプラズマディスプレイパネ
ル用の前面板として特に好適に用いられる。
【0037】
【実施例】次に、この発明の具体的実施例について説明
するが、この発明はこれら実施例のものに限定されるも
のではない。
【0038】<使用材料> (導電性メッシュ状体A)表面が銅及びニッケルでメッ
キ加工処理され、更に黒染色されたポリエステル沙織物
(セーレン株式会社製、繊維径約33μm、厚さ約60
μm、大きさ694mm×1093mm、織り目密度1
35メッシュ/インチ) (ガラス板A)各周縁部(4辺全て)において73mm
幅で黒焼き付け印刷(印刷厚さ約30μm)が施された
半強化ガラス板(厚さ3mm、大きさ670mm×10
69mm) (ホットメルト樹脂からなる接着フィルムA)ポリエチ
レン系フィルム(クラボウ株式会社製、「クランベター
A−1510」、厚さ約75μm、大きさ640mm×
1039mm)。
【0039】<実施例1>図4に示すように、上下一対
のステンレス製鏡面プレス板(20)(21)の間にお
ける下部プレス板(21)の鏡面上に、離型PETフィ
ルム(30)、ガラス板A(2)、導電性メッシュ状体
A(4)、接着フィルムA(10)、離型PETフィル
ム(30)をこの順に載置した後、上下一対のプレス板
(20)(21)によって圧力40kg/cm2 、温度
150℃で25分間プレスした。なお、離型PETフィ
ルム(30)はその離型処理面がプレス対象物と接する
ように配置した。また、ステンレス製鏡面プレス板(2
0)(21)の厚さは3mmで、大きさは900mm×
1300mmであった。また、熱プレスは2000t油
圧プレス機に装填して行った。
【0040】次いで、40kg/cm2 の圧力下で急冷
した後、一対のプレス板を開いて図1に示すような、導
電性メッシュ状体(4)が埋設一体化されたホットメル
ト樹脂層(3)が、ガラス板(2)の片面に積層された
構成の電磁波遮蔽透明板を得た。なお、導電性メッシュ
状体(4)はその周縁部が全て約12〜13mm幅で外
部に露出した構成となっていた。
【0041】上記電磁波遮蔽透明板をプラズマディスプ
レイパネルの前面に装着して画面点灯させて観察したと
ころ、十分な視認性を具備していることを確認し得た。
また、ガラス板(2)とホットメルト樹脂層(3)の界
面において空隙の発生は認められなかった。また、前記
導電性メッシュ状体(4)の外部露出面で電気抵抗を測
定したところ、約0〜1.0Ωの範囲内にあり、このこ
とから十分な電磁波遮蔽性能が得られることが推定され
た。
【0042】<実施例2>図5に示すように、上下一対
のステンレス製鏡面プレス板(20)(21)の間にお
ける下部プレス板(21)の鏡面上に、離型PETフィ
ルム(30)、ガラス板A(2)、接着フィルムA(1
0)、導電性メッシュ状体A(4)、離型PETフィル
ム(30)をこの順に載置した後、上下一対のプレス板
(20)(21)によって圧力40kg/cm2 、温度
150℃で25分間プレスした。なお、離型PETフィ
ルム(30)はその離型処理面がプレス対象物と接する
ように配置した。また、ステンレス製鏡面プレス板(2
0)(21)の厚さは3mmで、大きさは900mm×
1300mmであった。また、熱プレスは2000t油
圧プレス機に装填して行った。
【0043】次いで、40kg/cm2 の圧力下で急冷
した後、一対のプレス板を開いて図1に示すような、導
電性メッシュ状体(4)が埋設一体化されたホットメル
ト樹脂層(3)が、ガラス板(2)の片面に積層された
構成の電磁波遮蔽透明板を得た。なお、導電性メッシュ
状体(4)はその周縁部が全て約12〜13mm幅で外
部に露出した構成となっていた。
【0044】上記電磁波遮蔽透明板をプラズマディスプ
レイパネルの前面に装着して画面点灯させて観察したと
ころ、十分な視認性を具備していることを確認し得た。
また、ガラス板(2)とホットメルト樹脂層(3)の界
面において空隙の発生は認められなかった。また、前記
導電性メッシュ状体(4)の外部露出面で電気抵抗を測
定したところ、約0〜1.0Ωの範囲内にあり、このこ
とから十分な電磁波遮蔽性能が得られることが推定され
た。
【0045】<実施例3>実施例1で製作された電磁波
遮蔽透明板におけるホットメルト樹脂層の上面に近赤外
線吸収フィルム(650mm×1049mm、厚さ10
0μm)を透明な粘着剤層(25μm)を介して貼合す
る一方、ガラス板Aの下面に防眩フィルム(大日本印刷
株式会社製、「AGフィルム」、670mm×1039
mm、厚さ85μm)を透明な粘着剤層(25μm)を
介して貼合して、図2に示す構成の電磁波遮蔽透明板を
得た。
【0046】なお、アースを確実に取るべく、周縁部に
露出した導電性メッシュ状体(4)の周縁部に銅製導電
テープ(40)(寺岡製作所製、銅箔粘着テープ832
1;25.4mm幅)を貼り付けた。
【0047】この電磁波遮蔽透明板を、防眩フィルム側
を観察側にし、近赤外線吸収フィルム側をパネル側にし
て、プラズマディスプレイパネルの前面に装着して画面
点灯させて観察したところ、十分な視認性を具備してい
ることを確認し得た。また、反りの発生も認められなか
った。
【0048】<比較例1>導電性メッシュ状体が埋設さ
れたポリカーボネートフィルムを、ガラス板Aに単に貼
合することにより、電磁波遮蔽透明板を得た。この電磁
波遮蔽透明板をプラズマディスプレイパネルの前面に装
着して画面点灯させて観察したところ、視認性に劣って
いた。ガラス板とホットメルト樹脂層の界面において空
隙の発生が顕著に認められた。
【0049】
【発明の効果】この発明に係る電磁波遮蔽透明板の製造
方法は、導電性メッシュ状体のホットメルト樹脂層への
埋設一体化と、該樹脂層のガラス板への積層一体化を同
時に行うことができるので、製造効率に優れる。また、
熱プレスによってホットメルト樹脂を溶融させるので、
ガラス板表面の凹凸箇所にも該樹脂が入り込んでいき、
従ってガラス板と樹脂層との間に空隙を形成させること
なく一体化でき、ひいては得られる電磁波遮蔽透明板に
おいて優れた視認性を確保することができる。また、導
電性メッシュ状体を用いているから電磁波遮蔽性に優れ
たものとなり、2枚のガラス板間に介装一体化する構成
ではないので軽量化を図ることができ、更にガラス板を
用いているので、そり発生を十分に防止できる。
【0050】ホットメルト樹脂からなる接着フィルムの
厚さが、導電性メッシュ状体の厚さよりも5μm以上大
きいものである場合には、導電性メッシュ状体をホット
メルト樹脂層に埋設することができるので、一層視認性
を向上できて、より高品質の電磁波遮蔽透明板を製造す
ることができる。
【0051】この発明に係る電磁波遮蔽透明板は、ホッ
トメルト樹脂層のガラス板への積層一体化が熱プレスに
よりなされたものであるから、溶融されたホットメルト
樹脂がガラス板表面の凹凸箇所にも入り込んでいくの
で、ガラス板と樹脂層との間に空隙を形成させることな
く一体化されており、従って優れた視認性が得られる。
また、導電性メッシュ状体によって優れた電磁波遮蔽性
を確保できると共に、軽量性、反り発生防止性にも優れ
ている。
【0052】この発明のディスプレイ装置は、上記電磁
波遮蔽透明板がディスプレイパネルの前面側に装着され
てなるものであるので、電磁波遮蔽性に優れると共に、
視認性に優れた高品位な画像を形成させることができ、
ディスプレイ装置としての付加価値をより高めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る電磁波遮蔽透明板
を示す断面図である。
【図2】別の実施形態に係る電磁波遮蔽透明板を示す断
面図である。
【図3】導電性メッシュ状体の一形態を示す要部拡大平
面図である。
【図4】この発明の第1の製造方法における熱プレス前
の状態の一例を示す断面図である。
【図5】この発明の第2の製造方法における熱プレス前
の状態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…電磁波遮蔽透明板 2…ガラス板 3…ホットメルト樹脂層 4…導電性メッシュ状体 10…接着フィルム(ホットメルト樹脂)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板とホットメルト樹脂からなる接
    着フィルムとを、導電性メッシュ状体を介して重ね合わ
    せた状態で熱プレスを行い、前記ホットメルト樹脂を溶
    融させて積層一体化することを特徴とする電磁波遮蔽透
    明板の製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラス板と導電性メッシュ状体とを、ホ
    ットメルト樹脂からなる接着フィルムを介して重ね合わ
    せた状態で熱プレスを行い、前記ホットメルト樹脂を溶
    融させて積層一体化することを特徴とする電磁波遮蔽透
    明板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ホットメルト樹脂からなる接着フィ
    ルムの厚さが、導電性メッシュ状体の厚さよりも5μm
    以上大きいものである請求項1または2に記載の電磁波
    遮蔽透明板の製造方法。
  4. 【請求項4】 ガラス板の少なくとも一方の面にホット
    メルト樹脂層が積層一体化されると共に、該ホットメル
    ト樹脂層中に導電性メッシュ状体が埋設一体化されてな
    る電磁波遮蔽透明板。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電磁波遮蔽透明板が、
    ディスプレイパネルの前面側に装着されてなるディスプ
    レイ装置。
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