JP2000119047A - 合わせガラス体とその製造方法 - Google Patents

合わせガラス体とその製造方法

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JP2000119047A JP28656298A JP28656298A JP2000119047A JP 2000119047 A JP2000119047 A JP 2000119047A JP 28656298 A JP28656298 A JP 28656298A JP 28656298 A JP28656298 A JP 28656298A JP 2000119047 A JP2000119047 A JP 2000119047A
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mesh
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Katsuya Kamitsukuri
克也 神作
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属メッシュ担体である樹脂フィルムを製造
工程の途中で剥離し、高い信頼性を確保し、さらに透過
率のロスを少なくしたエッチング法により形成される金
属メッシュを2枚のガラス間に挟んで得られる光透過性
が高く、電磁波遮蔽性能に優れた合わせガラス体を提供
すること。 【解決手段】 金属メッシュ担体である樹脂フィルム5
に金属箔3を接着した後にパターニング、エッチングし
て得られる金属メッシュ3aにおいて、金属箔3と担体
樹脂フィルム5との接着剤を合わせガラスの中間膜と同
じ材質とすることと、金属箔3をエッチングする際に必
要な担体樹脂フィルム5を金属メッシュ3a形成後に剥
離できるようにした。これにより、金属メッシュ3aの
輸送時等にはメッシュ3aの破損を防止するために樹脂
フィルム5の付いた状態で扱うことが可能であり、しか
も、合わせガラス体製造工程で不要な樹脂フィルム5を
除去することができ、通常の合わせガラス体と同じ製造
条件でも気泡の発生がなく、信頼性のある金属メッシュ
3a入りの合わせガラス体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光透過性が高く、
電磁波遮蔽性能に優れた合わせガラス、特に高性能のプ
ラズマディスプレイパネル前面板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネルでは電磁波
の遮蔽のために前面板が用いられることは周知の通りで
ある。電磁波の遮蔽のために、光透過性を有する導電性
のシートが前面板として用いられる。中でも金属メッシ
ュを用いるものは電磁波の遮蔽性能が高いという利点が
ある。金属メッシュの製造法にはポリエステルの単繊維
を平織りにした織物またはステンレス織物に銅、ニッケ
ル等の良導電性の金属をコーティングする方法と各種方
法で平面状に形成された金属層をフォトリソの技術を用
いてパターニングした後、エッチングしてメッシュ状に
する方法がある。
【0003】前述の平面状に形成された金属層をパター
ニングした後、エッチングして金属層をメッシュ状にし
て、この金属メッシュを合わせガラスで挟んで前面板を
製造する従来方法は、次のような工程で行われる。
【0004】ポリエステル樹脂フィルムに銅箔をアクリ
ル系の接着剤で貼り付けて該銅箔をエッチングして約2
00μm幅の格子間隔を有する約20μmの格子幅の銅
メッシュを形成させる。得られた銅メッシュを貼り付け
たポリエステル樹脂フィルムを2枚のガラス板により挟
み付けて貼り合わせる際に、ガラス板と銅メッシュを貼
り付けたポリエステル樹脂フィルムとの間に接着剤とし
て主としてPVB(ポリビニールブチラール)フィルム
を挿入して貼り合わせている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記金属メッシュを合
わせガラスに挟んで前面板を製造する場合には次のよう
な問題点がある。
【0006】まず、金属メッシュを形成したポリエステ
ル樹脂フィルムを合わせガラスの2枚のガラス間に挟む
場合に合わせガラスの中間膜として用いるPVBとポリ
エステル樹脂フィルムとの接着力が低いことが問題点の
一つである。PVBの代わりにポリエステル樹脂フィル
ムとの接着力が比較的良好な合わせガラス用の中間膜と
してEVA(ポリ酢酸ビニール)系接着剤を用いると、
このEVA系の接着剤は約80℃に加熱されて使用され
るプラズマディスプレイパネルに要求される耐熱性の面
で十分でないという不具合があった。
【0007】また、金属メッシュのポリエステル樹脂フ
ィルムへの固定に用いるアクリル系の接着剤と中間膜で
あるPVBの材質が異なるため金属メッシュを形成した
ポリエステル樹脂フィルムを合わせガラスの2枚のガラ
ス間に挟み込む場合、中間膜と金属メッシュの界面に気
泡や白濁が発生したり、剥離が生じたりする。
【0008】そこで、金属メッシュの担体として用いる
ポリエステル樹脂フィルム等を用いないで、微細な金属
メッシュを直接ガラス板に貼り合わせても良いが、金属
メッシュは微細なメッシュ構造物であり、少しの力で破
損してしまうため、輸送、取り扱いが困難であった。
【0009】また、前述のポリエステル単繊維またはス
テンレスの織物に金属メッキを施して得られる金属メッ
シュは、ポリエステル樹脂フィルムなどの担体なしで取
り扱うことは可能であるが、繊維の摩擦係数が低いた
め、繊維間隔を均一に保つことができず、プラズマディ
スプレイパネルの前面板として用いるのに十分な格子間
ピッチ精度(開口率70%以上、好ましくは80%以上
必要である)で、かつ25μm以下の細線からなる織物
を得ることは困難であり、光透過率が低い欠点があっ
た。
【0010】本発明の課題は、金属メッシュの担体とな
る樹脂フィルムを合わせガラス体の製造過程で用いなが
ら、エッチング法により形成される金属メッシュを2枚
のガラス間に挟んで得られる光透過性が高く、電磁波遮
蔽性能に優れた合わせガラス体、プラズマディスプレイ
パネル前面板を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、金属メッシュの担体となる樹脂フィルムに金
属箔を接着した後にパターニング、エッチングして得ら
れる金属メッシュにおいて、次の2つの点に着目するこ
とで上記本発明の課題を解決することかできた。
【0012】すなわち、一つは金属箔と担体樹脂フィル
ムとの間の接着剤と合わせガラス体の中間膜とを同じ材
質とすることであり、もうひとつは、金属箔をエッチン
グする際に必要な樹脂フィルムを金属メッシュ形成後に
剥離できるようにしたことである。
【0013】これにより、金属メッシュの輸送時等には
メッシュの破損を防止するために樹脂フィルムの付いた
状態で扱うことが可能であり、しかも、合わせガラス体
の製造工程で不要な樹脂フィルムを除去することがで
き、通常の合わせガラス体と同じ製造条件でも気泡の発
生がなく、通常の合わせガラス体と同等の信頼性のある
エッチングにより得られた金属メッシュ入りの合わせガ
ラス体が得られた。
【0014】すなわち、本発明の合わせガラス体の製造
方法は、2つのガラス板の間に接着膜を介して金属メッ
シュを挟み込んで合わせガラス体を製造する方法におい
て、金属箔を接着膜を介して担体樹脂に貼り合わて金属
箔をエッチングによりメッシュとし、該金属メッシュの
上から接着膜を介して第1のガラス板を貼り合わせ、そ
の後に担体樹脂を剥離して、担体樹脂の剥離面に接着膜
を介して第2のガラス板を貼り合わせることを特徴とす
るものである。
【0015】また、本発明の特徴の一つには、金属箔と
担体樹脂の接着用の接着膜とガラス板と金属メッシュの
接着用の接着膜とを同一材質からなる接着膜とすること
である。前記接着膜としてPVB(ポリビニールブチラ
ール)を用いることで膜厚を任意に調整できるので好ま
しい。PVBの他に、場合によつてはEVAを用いるこ
とができる。
【0016】金属箔の厚みが5μmより小さいと電気抵
抗値が高くなり、50μmを超えると光透過率の角度依
存性が大きくなり、プラズマディスプレイの前面板とし
て用いた場合に、前面板の斜め前方からのディスプレイ
画像が見にくくなる。金属箔の厚さは10〜20μmが
望ましい。
【0017】また、本発明には、2のガラス板の間に接
着膜を介して金属メッシュを挟み込んで得られる合わせ
ガラス体も含まれる。
【0018】上記本発明の合わせガラス体では、金属メ
ッシュの格子幅d(mm)と格子間隔D(mm)と格子
の厚さt(mm)、比抵抗ρ(Ωcm)の間に d≦0.15D d≧ρD/0.03t の関係が成立するようにすると、金属メッシュの開口率
を70%以上とし、電磁波シールド性能を70dB以上
とすることができる。金属メッシュの開口率を70%以
上とすることで合わせガラス体の光透過性を高くでき、
また電磁波シールド性能を70dB以上とすることで合
わせガラス体を通過してくる電磁波による他の電子機器
への妨害を無くすことができる。
【0019】また、金属メッシュの格子幅d(mm)が
大きくなると目視で判別できるようになるので、 d≦0.05 が望ましく、また、格子間隔D(mm)はモアレ発生防
止のために D≦1 であることが望ましい。
【0020】ガラス板と金属メッシュとの間の2つの接
着膜(PVBなど)の厚さがそれぞれ0.2〜0.8m
mであることが望ましい。前記接着膜(PVBなど)の
厚さが0.2未満であると、接着効果がなくなり、0.
8mmを越えると光透過性に悪影響を与える。本発明の
合わせガラス体はプラズマディスプレイ前面板として好
適に用いられる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
と共に説明する。本実施の形態のプラズマディスプレイ
パネル前面板の製造プロセスについて、図1と図2に基
づいて説明する。
【0022】厚さ約5〜50μmの金属箔と厚さ約10
〜100μmのPVBフィルムと厚さ約50〜100μ
mのポリエステル樹脂フィルムをこの順序で図1(a)
のように積層して貼り合わせる。
【0023】またPVB(ポリビニールブチラール)4
aはポリエステル樹脂フィルム5と金属箔3との接着成
分として用いられる。PVBポリマーの前駆体モノマー
を塗布しても良い。PVB4aはポリエステル樹脂フィ
ルム5上に金属箔3を固定するために用いるが、PVB
ポリマーは、本発明では、後述のように合わせガラス体
の中間膜としても用いるので、当然に前記2つのPVB
は親和性が高くなる。
【0024】なお、ポリエステル樹脂フィルム5は金属
箔3をパターニングおよびエッチングするために担体と
して機能を有するが、ポリエステル樹脂フィルムの代わ
りに担体フィルムとしては、トリアセチルクロライド
(TAC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン
(PP)、ポリ塩化ビニール(PVC)などを用いるこ
とができる。
【0025】金属箔3の厚みが5μmより小さいと電気
抵抗値が高くなり、50μmを超えると光透過率の角度
依存性が大きくなり、プラズマディスプレイの前面板と
して用いた場合に、前面板の斜め前方からのディスプレ
イ画像が見にくくなる。金属箔3の厚さは10〜20μ
mが望ましい。
【0026】図1(a)に示す3つのフィルム3、4
a、5を積層して接着させ、図1(b)の積層フィルム
を得る。このとき約130〜180℃に加熱して各層を
接着させる。ポリエステル樹脂フィルム5と中間膜PV
B4aとの間の接着力はエッチング工程で、はがれ等の
問題を生じない程度に高く、かつエッチング後には容易
に剥離できる程度に弱い接着力とする。ポリエステル樹
脂フィルム5と中間膜PVB4aとの間の接着力の調整
は、ポリエステル樹脂フィルム5の粗面化の程度で調整
することができる。
【0027】次いで、これを周知のフォトリソ方法で金
属箔3をエッチングして図1(c)に示す金属メッシュ
3aを有する積層フィルムを得る。得られた金属メッシ
ュ3aを有する積層フィルムとガラス板1とPVB4b
(厚さ約0.2〜0.8mm)を図1(d)に示すよう
に配置し、金属メッシュ3a面とガラス板1とPVB4
b面とを接するようにして約90〜120℃でローラー
圧着により貼り合わせる。
【0028】このように金属メッシュ3a側と中間膜
(PVB)4bを接するように仮接着を行った後、不要
なポリエステル樹脂フィルム5を剥離する(図2
(a))。このとき金属メッシュ3aは中間膜(PV
B)4bと十分強く接着しているため、取扱い中に破損
することはない。この後、剥離したPVBフィルム4a
側にも第3の中間膜(PVB)4c(厚さ約0.2〜
0.8mm)を介して2枚目のガラス板2を配置して、
本接着工程として約130〜160℃で10〜20分
間、8〜10kg/cmの圧力で貼り合わせる(図2
(b))。
【0029】ここで、第3中間膜(PVB)4cを配置
する理由は図2(b)の工程で極めて薄い中間膜(PV
B)4aと第2のガラス板2との間に気泡が入り込んで
しまうのを防止するためである。こうして通常の合わせ
ガラス体の製造工程を終わる。これにより、図2(d)
1に示す中間膜中(PVB)4(PVB4a〜4cが一
体化して得られる)の間に金属メッシュ3aが挟まれた
プラズマディスプレイ用の合わせガラス体からなる前面
板を得ることができる。
【0030】上記本発明のプラズマディスプレイ用の前
面板の製造方法において、金属メッシュ3aを合わせガ
ラスにする際、金属メッシュ3a側を中間膜4bと接す
るように仮接着を行った後、不要なポリエステル樹脂フ
ィルム5を剥離する。この時には金属メッシュ3aは中
間膜4と十分強く接着しているため取扱い中に破損する
ことはない。この後、剥離したポリエステル樹脂フィル
ム5側にも中間膜4cを配置して、その上に2枚目のガ
ラス板2を配置し、仮接着と本接着という通常の合わせ
ガラス製造工程を経る。これにより、中間膜4中に金属
メッシュ3aだけが挟まれた合わせガラス体を得ること
ができる。
【0031】ここで、中間膜4b、4cの厚さはそれぞ
れ0.2〜0.8mmとしたが、前記厚さが0.2mm
未満ではガラス板1、2と金属箔3との間の接着力を発
揮させることができず、0.8mmを超えると光透過率
が小さくなる。また中間膜4b、4cの厚さはそれぞれ
0.3〜0.5mmが望ましい。
【0032】中間膜4aの厚さは10〜100μmと
し、これが10μm未満ではポリエステル樹脂フィルム
5との接着性が弱くなり、100μmを超えると巻いた
状態で保存し難く、ハンドリング性が低下する。
【0033】ここでPVB4をフィルムとして使用する
場合には、ポリ酢酸ビニールをケン化して得られるポリ
ビニールアルコールを酸触媒の存在下にブチルアルデヒ
ドと反応させて、その後、中和と洗浄と乾燥によりフィ
ルム状物として得られるものを使用する。
【0034】また、ガラス板1、2は1000mm×6
00mm×厚さ(1.1〜1.8)mmの大きさの透明
のソーダライム・シリカ組成からなり、フロート法で得
られるガラスなどを用いる。
【0035】金属箔3としては電気抵抗の小さいものが
好ましく、アルミニウム、銀、ニッケル、クロム、ステ
ンレススチールなどを用いることができるが、銅箔が最
も良い導電性材料である。この銅箔にコントラスト向上
のために黒化処理(黒色インキ樹脂を銅箔表面に塗布硬
化させたものなどを用いる)したものを用いることが望
ましい。
【0036】金属箔3から得られる格子状金属メッシュ
3aの拡大図を図3に示す。金属メッシュ3aは光透過
性を良くするには開口率を大きくすることが必要であ
り、また電磁波のシールド性能も高く維持する必要があ
る。
【0037】金属メッシュ3aの開口率と電磁波のシー
ルド性能などは次のように定義され、開口率(O)と電
磁波のシールド性能(SE)をメッシュ数の関数で表す
と、図4に示すようになる。ここで、メッシュ数とは1
インチ当たりの格子の数を意味する。
【0038】 開口率: O=100(D−d)/D 理想シート抵抗:R=10ρD/dt シールド性能:SE=20log|(377+2R)/4
R(377+R)| ここで、Dは格子(メッシュ)間隔(ピッチ)(m
m)、dは格子(メッシュ)の幅(mm)、ρは抵抗率
(比抵抗)(Ωcm)、tは格子(メッシュ)の厚み
(mm)である。
【0039】プラズマディスプレイの前面板として使用
される金属メッシュ3aは、開口率を70%以上に保ち
ながら電磁波シールド性は70dB以上とすることが望
ましい。
【0040】そのためには金属メッシュ3aは次の条件 d≦0.15D (A) を満たすことが必要であり、電磁波シールド性能を70
dB以上とするためには、理想シート抵抗Rが0.03
Ω/□以下であることが必要であり、その結果、 d≧ρD/0.03t (B) とすることが必要である。このように電磁波シールド性
能は金属メッシュ材料の比抵抗ρとメッシュの厚さtと
の関数となる。
【0041】(A)式を満たす適正な開口率と電磁波シ
ールド性とを有する前面板を得るためには、金属メッシ
ュ3aの厚さtの下限値は銅(Cu)で4μm、アルミ
ニウム(Al)で6μm、ニッケル(Ni)で16μm
である。
【0042】図5には金属メッシュの格子(メッシュ)
幅d(mm)と格子間隔(ピッチ)D(mm)の関係を
示すグラフであり、図5中の(B)はメッシュの厚さt
=0.03mmの銅(Cu)を使用する場合の前記
(B)式の等号関係を表す直線である。したがって、図
5のグラフのハッチング部分の範囲はメッシュの厚さt
=0.03mmの銅を使用する場合に使用しうる範囲で
ある。
【0043】また、メッシュの線幅dが大きいと目視で
判別できるので、 d≦0.05 (C) とすることが望ましい。また、ピッチDは1以下である
ことが好ましい。
【0044】したがって、メッシュの厚さt=0.03
mmの銅を使用する場合には図5の交差するハッチング
で表される領域の銅メッシュをプラズマディスプレイ前
面板に用いることが望ましい。
【0045】本発明の上記実施の形態で得られたプラズ
マディスプレイ前面板として使用する場合には合わせガ
ラス体の少なくとも一方の表面に無反射膜をコーティン
グしても良い。この場合用いられる無反射膜は下記よう
な多層膜のものを用いることができる。
【0046】(1)ガラス/チタン酸プラセオジウム膜
/フッ化マグネシウム膜/チタン酸プラセオジウム膜/
フッ化マグネシウム膜の4層の多層光学膜であり、例え
ば真空蒸着により成膜する。 (2)ガラス/ケイ素チタン複合酸化物(酸化ケイ素4
0重量%、酸化チタン60重量%)膜/酸化チタン膜/
二酸化ケイ素膜の3層構成であり、例えば有機シリケー
トや有機チタニウムを含むアルコール溶液を塗布、乾燥
し、その後、焼成して成膜する。
【0047】前記無反射膜のコーティング方法は真空成
膜法(真空蒸着、スパッタリング)、焼き付け法スプレ
ーコート法、CVD法、ロールコート法、ソルゲル法な
ど用いることもできる。
【0048】図1に示す合わせガラス体の製造プロセス
において、金属箔3をエッチングして図1(c)に示す
金属メッシュ3aを有する積層フィルムを得るに際し
て、図6に示すように、エッチング工程で金属箔3の外
周部を約10〜20mmの幅だけ、金属箔3を残して、
内部のみメッシュ加工することで、プラズマディスプレ
イパネル内部の電極構造などを隠すことができる。
【0049】こうして、ポリエステル樹脂フィルム5等
の担体なしでは取扱いが事実上不可能な微細な金属メッ
シュ3aを、担体を残すことなく合わせガラス体の2枚
のガラス間に挟み込み、信頼性が高く、透過率の損失も
最小限に抑えた合わせガラス体が得られる。
【0050】なお、本発明の合わせガラス体はプラズマ
ディスプレイの前面板だけでなく、シールドルーム用窓
材(放送局のスタジオ用窓材)、電子レンジの窓材、電
磁波遮蔽窓、CRT、またはCRT前面パネル、CAD
用の高周波カット材などに用いることもできる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂フィルム等の担体
なしでは取扱いが事実上不可能な微細な金属メッシュ
を、担体を残すことなく合わせガラスの2枚のガラス間
に挟み込み、信頼性が高く、透過率の損失も最小限に抑
えた合わせガラスが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の合わせガラス体(プラ
ズマディスプレイ前面板)の製造プロセスを説明する図
である。
【図2】 本発明の実施の形態の合わせガラス体(プラ
ズマディスプレイ前面板)の製造プロセスを説明する図
である。
【図3】 本発明の実施の形態の合わせガラス体内の金
属メッシュの部分拡大図である。
【図4】 本発明の実施の形態の合わせガラス体内の金
属メッシュのメッシュ数に対する開口率と電磁波シール
ド性能の関係を示すグラフである。
【図5】 本発明の実施の形態の合わせガラス体内の金
属メッシュの格子の幅と格子間隔の関係を示すグラフで
ある。
【図6】 本発明の実施の形態の合わせガラス体に用い
る金属箔を残した金属メッシュの平面図である。
【符号の説明】
1、2 ガラス板 3 金属箔 3a 金属メッシュ 4 PVB 5 ポリエステル樹脂フィルム
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月20日(1999.10.
20)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】厚さ約5〜50μmの金属箔と厚さ約1
0〜100μmのPVB4のフィルムと厚さ約50〜1
00μmのポリエステル樹脂フィルムをこの順序で図
1(a)のように積層して貼り合わせる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つのガラス板の間に接着膜を介して
    金属メッシュを挟み込んで合わせガラス体を製造する方
    法において、 金属箔を接着膜を介して担体樹脂に貼り合わて金属箔を
    エッチングにより金属メッシュとし、該金属メッシュの
    上から接着膜を介して第1のガラス板を貼り合わせ、そ
    の後に担体樹脂を剥離して、担体樹脂の剥離面に接着膜
    を介して第2のガラス板を貼り合わせることを特徴とす
    る合わせガラス体の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属箔と担体樹脂の接着用の接着膜とガ
    ラス板と金属メッシュの接着用の接着膜とを同一材質か
    らなる接着膜とすることを特徴とする請求項1記載の合
    わせガラス体の製造方法。
  3. 【請求項3】 2のガラス板の間に接着膜を介して金属
    メッシュを挟み込んで得られる合わせガラス体。
  4. 【請求項4】 金属メッシュの格子幅d(mm)と格子
    間隔D(mm)と格子の厚さt(mm)、比抵抗ρ(Ω
    cm)の間に d≦0.15D d≧ρD/0.03t の関係が成立することを特徴とする請求項3記載の合わ
    せガラス体。
  5. 【請求項5】 金属メッシュの格子幅dが0.05mm
    以下であり、格子間隔Dが1.0mm以下であることを
    特徴とする請求項3または4記載の合わせガラス体。
  6. 【請求項6】 ガラス板と金属メッシュとの間の2つの
    接着膜の厚さがそれぞれ0.2〜0.8mmであること
    を特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の合わ
    せガラス体。
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