JPH10177004A - 生体関連物質測定用電極およびその製造方法 - Google Patents

生体関連物質測定用電極およびその製造方法

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JPH10177004A
JPH10177004A JP8353291A JP35329196A JPH10177004A JP H10177004 A JPH10177004 A JP H10177004A JP 8353291 A JP8353291 A JP 8353291A JP 35329196 A JP35329196 A JP 35329196A JP H10177004 A JPH10177004 A JP H10177004A
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electrode
conductive layer
layer
conductive
measuring
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JP8353291A
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Yoshikazu Nakagawa
美和 中川
Hiroto Yoshinuma
吉沼  洋人
Motohiro Oka
素裕 岡
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さな所にも、微細で精度良い生体関連物質
測定用電極とし、また、それを簡便に製造できる様にす
る。 【解決手段】 導電性の転写基板11に、感光性レジス
トを利用して絶縁性のマスキング層12をパターン形成
し、その未形成部に導電性層13をメッキで形成し、導
電性層上に接着性又は粘着性の絶縁樹脂層14を電着法
で形成して転写版10とする。この転写版を基材1に圧
着し転写基材を剥がして転写すれば、基材上に絶縁樹脂
層を介して導電性層が積層した導体パターンが形成され
る。これを、生体関連物質測定用電極の電極系の電極及
び配線となる導体パターンとする。なお、複数回の転写
で導体パターンを上下で積層させれば、絶縁樹脂層が上
下導電性層間を絶縁する多層配線となる。後は、必要に
応じ適宜、電極に酵素固定等して酵素電極等とすれば良
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体関連物質測定
用の電極及びその製造方法に関し、高精細なパターンが
可能で、また立体物にも可能な電極及びその製造方法に
関する。また、化学的に安定であり、酵素電極にも応用
可能であり、カテーテル等の高度医療用具に設けるに適
した電極及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カテーテル等の医療用具、微小体内モニ
タリング用多項目バイオセンサ等に用いられる酵素電極
は、局所的微小面積に集積可能であり、かつ化学的に安
定であることが要求される。更にその上、線幅等の電極
形状、電極間の間隔等が高精度なことが要求される。そ
して、従来、このような酵素電極の形成は、カーボンペ
ースト、銀ペースト、金ペーストのような金属導体ペー
ストのスクリーン印刷や、あるいはPVD(Physical V
apor Deposition)、スパッタリング等による方法が用
いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スクリ
ーン印刷法では、解像度が50μm前後であり、線幅が
細くなるとエッジ部分にシャープさが無くなるなど、微
細パターンには不適であり、また曲面基材上にはパター
ン形成しにくい。一方、蒸着法では厚膜が形成できない
等の問題点がある。また、作用極、対極および参照極の
3電極から構成される酵素電極の場合、検体液の抵抗、
測定誤差を少なくするため、3電極間の距離はできるだ
け小さく且つ再現性良く製造される必要性があるが、設
置面積が小さい場合、あるいは平面でない場合、誤差が
大きくなり易い。特に、複数の測定項目を測定する為に
局部的微小な面積に複数の電極を集積する必要のある、
集積型多項目測定用酵素電極用の電極では、任意の膜厚
で微細パターン形成可能であるような電極、および信頼
性が高く簡便な製造方法が希求されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の生体関
連物質測定用電極およびその製造方法では、上記課題を
解決するために、微細パターン形成の方策としてはフォ
トリソグラフィー法をを採用し、また、集積化の方策と
しては、導電性層とその下の絶縁樹脂層とを一括転写す
る転写法による立体配線で対処した。すなわち、本発明
では、先ず、電極及び配線の導体パターンからなる電極
系を一旦、転写版上に作製すべく、導電性の転写基板に
絶縁性の感光性レジストを塗布した後、露光、現像する
フォトリソグラフィー法により、電極系以外の部分に絶
縁性のマスキング層を微細パターンニングし、その後、
露出した転写基板の部分に、目的とする電極材料からな
る導電性層をメッキにより形成し、さらに該導電性層の
上に、接着性又は粘着性の絶縁樹脂層を電着法により形
成して、転写版とする。次に、この転写版を、電極を設
置しようとする基材に圧着して、転写基板を剥離する
と、電極及び配線からなる電極パターンの導電性層が、
接着性又は粘着性の絶縁樹脂層を介して基材に転写さ
れ、電極系の導体パターンが形成される。以下、同様の
手順で、必要な電極系の導体パターンを順次転写する操
作を必要回数だけ繰り返せば良い。この際、導電性層同
士が重ね合わさって積層される場合は、積層部分(クロ
スオーバー)の導電性層は絶縁樹脂層を介しているため
絶縁性が保持されるので、電極系の積層化が可能とな
る。以上の結果、一般的にスクリーン印刷の場合は最小
線幅は30μm程度であるのに対して、フォトリソグラ
フィー法と転写法を組み合わせた本発明では、フォトレ
ジストによっては0.1μmオーダーの微細な線幅も可
能となった。
【0005】また、導電性層の材料が、転写基板に対し
て適切な密着性が得られない場合は、転写基板に導電性
層を形成する際に、目的とする材料で直接形成せず、先
に別の材料で第1の導電性層を形成後、その上から目的
とする材料をメッキして第2の導電性層を形成して転写
版とし、この転写版で基材に転写後、先に形成した第1
の導電性層をエッチングで除去することで、目的とする
材料の導電性層からなる電極系を転写形成できる。或い
は、別の材料で導電性層を基材に転写形成後、目的とす
る材料を形成する部分以外を感光性レジストでパターン
ニングしてマスキングし、露出部分の導電性層上にメッ
キで第2の導電性層を形成することでも、目的とする材
料の導電性層からなる電極系を転写形成できる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の電極及びその製造方法の実施形態を説明する。先ず、
図1は本発明による電極の導体パターン形成工程を説明
する説明図、図2は本発明による電極系の導体パターン
の積層部分(クロスオーバー)を説明する斜視図であ
る。そして、図3〜図5は本発明の一形態として、生体
関連物質測定用電極が、作用極、対極、参照極の酵素電
極からなるバイオセンサの製造工程の説明図、図6は、
本発明の他の形態例として、同様のセンサを、基材に導
体パターンを転写後、エッチングで電極材料を露出させ
て製造する製造工程の説明図である。
【0007】本発明の生体関連物質測定用電極の製造方
法では、転写版に電極系の導体パターンを一旦、転写版
に形成し、これらか目的とする基材に導体パターンを転
写するが、先ず、このプロセスを図1で説明する。図1
(A)は、転写基板11上に、感光性レジストを利用し
た絶縁性のマスキング層12がパターニングされ、次い
で、その未形成部に導電性層13がメッキで形成された
状態を示す。次に、導電性層13上に、絶縁樹脂層14
を電着で形成すれば、図1(B)の如く、転写版10が
得られる。そして、この転写版10を、図1(C)の如
く目的とする基材1に圧着した後、転写基板11を剥離
すれば、図1(D)の如く、基材1上に、 導電性層1
3の下部に形成された絶縁樹脂層14により、導電性層
13が被転写面(この場合は基材1面)に固着した構造
の電極パターンを持つ電極系が得られることになる。後
は、この電極パターンの電極部分に、酵素固定等が必要
な場合は、従来同様の方法で適宜処理を行うことで、最
終的に生体関連物質の測定用の電極とすることができ
る。
【0008】また、上記の様な転写形成を複数回繰り返
す場合、被転写面に既にその前に転写形成された導体パ
ターンがあり、上下の導体パターンが積層する積層部分
が生じる場合でも、配線同士が重なる例の図2に示す如
く、本発明では、積層部分15では、導電性層13a及
び13b同士が重ね合わさって積層される場合は、積層
部分(クロスオーバー)の導電性層13a及び13bは
上側の導体パターンの絶縁樹脂層14aを介しているた
め絶縁性が保持され、電極系の積層化も可能となり、微
小部分に電極系を形成するのに都合が良い。
【0009】先ず、本発明で用いる転写基板11として
は、少なくとも表面が導電性により通電し、圧着・転写
用途に適した適度な剛性、靱性を有していればいずれの
材料でも良い。このような材料としては、42アロイ、
銅板、インバー材、真鍮、ニッケル、アルミニウム、ス
テンレス等を用いることができる。なかでも、耐薬品性
の点よりステンレスは好ましい材料である。また、通常
のメッキの場合、メッキ形成された導電性層は 転写基
板との密着性が強いことが望ましいが、本発明の場合
は、メッキ後に目的の基材に導電性層を絶縁樹脂層と共
に転写して転写基板を剥離するため、導電性層及び絶縁
樹脂層の形成時には転写基板に付着しており、転写後は
転写基板より容易に剥離する適度な密着性を有している
ことが望ましい。ステンレスは、一般に表面に不動態皮
膜を形成し金属のメッキ基板としては向かないが、転写
法の基板として用いる本発明では、剥離しやすい適度な
密着性でメッキできるため、好ましい材料である。転写
基板に用いるステンレスとしては特に制限はないが、従
来より微細パターン用原版の基板として用いられている
ものを挙げることができる。具体的には、SUS30
4、SUS301、SUS430、SUS405、SU
S403、SUS410等のステンレスである。
【0010】本発明においては、転写基板と電極材料等
になる導電性層との密着性が重要である。すなわち、密
着性が低すぎると、転写基板からの剥離、絶縁樹脂層を
電着時の転写基板への絶縁樹脂層の回り込みによる転写
不良が生じる。一方、密着性が強すぎると目的とする基
材に転写することができない。密着強度の調整は転写基
板、およびその表面状況によって決定される。例えば銅
電極の場合には、一般的なステンレス板では密着性が強
すぎるため、表面の平滑なSUS430(中心線平均粗
さRa=0.01μm)を転写基板として用いると良
い。また、金電極の場合は、未処理SUS430では密
着性が弱く電極部分が剥離するために、表面の粗いSU
S304(Ra=0.10μm)を用いると良い。また
は、脱脂処理、アルカリ電解脱脂処理により表面を洗浄
する、カセイソーダ、炭酸ナトリウム、リン酸3ナトリ
ウム等の存在する溶液中で転写基板を陰極側にセットし
て通電させ、水素を発生させて不動態皮膜を除去し密着
性を向上させる等の方法がある。また、導電性層との密
着性の調整のためには、有機溶剤洗浄、アルカリ液中で
の電界脱脂等の洗浄、ステレンレスの表面状態を調整す
る加熱処理等を行う場合もある。なお、転写に適した適
度な密着強度は以下の評価方法で選定することができ
る。微細パターンのマスキング層が形成された転写基板
に、電極材料となる導電性層をメッキした後、メンディ
ングテープ(住友スリーエム株式会社製プラスチック粘
着テープ、商品名)を導電層形成部分に貼り、テープを
剥離した際に導電性層が容易に剥離する場合を適正な密
着力とする。
【0011】また、転写基板は少なくとも表面が導電性
であれば良く、上記した表面が導電性の金属からなる板
材の他に、ガラス板、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリイミド、ポリエチレン、アクリル樹脂等の樹脂
フィルムの絶縁性基板の表面に導電性薄膜を形成したも
のも使用できる。また、原版としての耐刷性を高めるた
めに、転写基板の表面に、クロム、セラミックカニゼン
(Kanigen社製Ni+P+SiC)等の薄膜を形
成しても良い。また、転写基板の厚みは、0.05〜
1.0mm程度が好ましい。
【0012】次に、絶縁性のマスキング層12として
は、感光性レジストを用いることができる。用いる感光
性レジストは、メッキ液でおかされないものであれば特
に制限されない。例えば、ゼラチン、カゼイン、卵白ア
ルブミン等の天然タンパク質、カルボキシメチルセルロ
ース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリア
クリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオ
キサイド、無水マレイン酸共重合体、およびこれら樹脂
のカルボン酸変性物又はスルホン酸変性物、等の1種又
は2種以上を混合したものに対し、例えばジアゾ基を有
するジアゾニウム化合物およびパラホルムアミドの反応
生成物であるジアゾ樹脂、ノボラック樹脂、環化ゴム系
のようなアジド基を有するアジド化合物、ポリビニルア
ルコールにケイ皮酸を縮合したケイ皮酸縮合樹脂、スチ
ルバゾリウム塩を用いた樹脂、重クロム酸塩等の光硬化
型の感光性基を有するものを添加し感光性を付与したも
のが挙げられる。尚、感光基は上記の光硬化型感光性基
に限定されるものではない。
【0013】そして、上記の様な感光性レジストを転写
基板上に塗布し、フォトマスクを介して露光し、現像す
れば、マスキング層が微細なパターンとして形成さる。
この様に、フォトリソグラフィ法によって、マスキング
層を感光性レジストで形成することができる。なお、感
光性レジストを転写基板に塗布するには、スピンコート
法、ロールコート法、浸漬・引き上げ法、かけ流し法、
スプレー法等により行うことができる。また、マスキン
グ層の厚さは0.5〜5μm程度が好ましい。
【0014】導電性層13は、電極系の電極や配線部分
となる層であり、生体関連物質測定用電極として用いる
電極材料は、基本的に導電性であれば特に限定されな
い。従って、電極材料等として導電性層13に用いられ
る材料としては、銅、金、銀、白金等の金属が挙げられ
る。なお、酵素電極の場合は、検体液による酸化を防ぐ
ため、電極となる導電性層の材料には金、白金が好まし
い。また、酵素電極の参照極には、銀/塩化銀電極とす
べく銀電極が好ましい。また、配線部分の導電性材料
も、上記列記した金属を用いることができる。また、後
述する方法により、電極部分と配線部分とに異なる材料
を用いることもできる。
【0015】電極や配線の導体パターンは、先ず転写基
板のマスキング層の未形成部に導電性層としてメッキで
形成する。メッキには一般的なメッキ液を用いることが
できる。例えば、金の場合のメッキ液には、シアン化第
一金カリウム系、シアン化第二金カリウム系、亜硫酸金
ナトリウム系、或いは無機亜硫酸金系、有機亜硫酸金系
等が用いられる。また、銀の場合のメッキ液には、シア
ン化銀カリウム系、硫酸銀系、硝酸銀系が用いられる。
メッキは転写基板を陰極にし適当な導電板を対極にし
て、メッキ液中で通電させメッキを行う。なお、メッキ
浴は、レジストがおかされない中性付近のpHが望まし
い。また、メッキ浴には、シアン系メッキ浴を用いる
と、転写基板(ステンレス板)との密着性を適度なもの
とする事ができる点で好ましい。
【0016】電極系の電極や配線の導体パターンとなる
導電性層を、メッキ形成させた後、絶縁性の粘着剤又は
絶縁性の接着剤を絶縁樹脂層を、導電性層のパターン上
に電着する。本発明に用いる、上記粘着剤、接着剤とし
ては、常温又は加熱により、粘着性や接着性を示し、電
着性の有る絶縁性樹脂材料であれば良い。また、絶縁樹
脂層は、転写版形成時、或いは電極系使用時の環境から
疎水性、耐熱性があることが好ましい。また、絶縁樹脂
層は、電極を酵素電極として用いる場合は、酵素電極の
反応を阻害しないものが望ましい。この様な電着性の絶
縁性樹脂材料としては、アニオン性、カチオン性の合成
高分子樹脂を使用することができる。
【0017】具体的にはアニオン性合成高分子樹脂とし
ては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン化油
樹脂、ポリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂等を単独又は
これら樹脂の任意の組合わせによる混合物として使用す
ることができる。さらに上記のアニオン性合成高分子樹
脂とメラミン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂等の
架橋性樹脂を併用しても良い。また、カチオン性合成高
分子樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂等を単
独又はこれら樹脂の任意の組合せの混合物として使用す
ることができる。
【0018】上記の高分子樹脂を、アルカリ性又は酸性
物質により中和して水に可溶化された状態、または水分
散状態として、導電性層が形成された転写基板に対して
電着することで、該導電性層上に絶縁樹脂層が形成さ
れ、使用する転写版を得ることができる。
【0019】次に、上記転写版を、目的とする基材に絶
縁樹脂層が当接する様に圧着した後、転写版の転写基板
を剥離除去すれば、基材上に任意形状の導体パターンに
より電極及び配線が形成される。転写時の圧着法は、ロ
ーラ圧着、プレート圧着、真空圧着等のいずれの方法で
も良い。なお、基材の被転写面は、均一に圧着可能であ
れば、曲面でもかまわない。また、絶縁樹脂層が加熱に
より粘着性又は接着性を示す場合は、熱圧着することが
好ましい。
【0020】このようにして、任意の基材に、電極及び
配線の導体パターンを任意形状で設けることができる。
そして、後は、得られた導体パターンの電極となる部分
に、測定しようとする生体関連物質に応じた物質を必要
に応じて、従来公知の方法で適宜形成すれば、生体関連
物質測定用電極の電極系とすることができる。
【0021】例えば、酵素電極を作製する場合には、作
用極とする電極の導電性層上に、被検出物質の酸化還元
反応を行う酵素を固定する。酵素の固定は、滴下法、電
着法等によって電極表面に固定する。また、電極表面で
の被検出物質の酸化還元反応で生じた電子移動を促進す
るため、場合によってはフェロセン、ポリピロール等の
メディエーターを混合または酵素に修飾しても良い。例
えば、疎水性の電極上に酵素修飾ポリピロールを滴下し
た場合、ポリピロールの極性により、選択的に電極上に
修飾された酵素が固定される。酵素電極に用いる酵素
は、被検出物質に対する酸化還元酵素であれば特に制限
されない。用いられる主な酵素としては、GOD(グル
コースオキシダーゼ)、フルクトースオキシダーゼ、ピ
ルビン酸オキシダーゼ、D−,L−アミノ酸オキシダー
ゼ、アミンオキシダーゼ、コレステロールオキシダー
ゼ、コリンオキシダーゼ、尿酸オキシダーゼ、アスコル
ビン酸オキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、ピ
ルビン酸デヒドロゲナーゼ、葉酸デヒドロゲナーゼ等が
挙げられる。実際に、酵素を固定する場合は、酵素とメ
ディエーター、緩衝液、BSA(牛血清アルブミン)、
カゼイン、多糖類等の安定剤を含む溶液を、電極とする
任意の導電性層上に滴下、あるいは電極の導電性層と基
材表面の濡れ性の違いを利用して選択的に電極表面に吸
着させる。
【0022】なお、作用極と対極は同時に電極を転写し
た後、作用極のみに酵素を固定させてもよいし、先ず作
用極の電極を転写形成した後、酵素を固定し、そののち
対極を転写形成しても良い。或いは、電極を任意の基材
に転写形成した後、作用極を通電させて、メディエータ
ー、タンパク質の電気泳動による電着固定、電解重合に
よって固定しても良い。
【0023】また、生体関連物質測定用電極として、標
準電位を測定するために、参照電極を設けても良い。参
照電極としてしは、カロメル電極、銀/塩化銀電極等が
用いられるが、製作の容易さの点より銀/塩化銀電極が
望ましい。なお、銀/塩化銀電極は、転写版で基材に転
写形成した銀電極を、塩酸または塩化カリウム溶液に浸
して、銀電極表面に塩化銀を析出させることで作製す
る。
【0024】なお、電極及び配線からなる導体パターン
は、対象とする検査の検体液の量検査目的により任意の
形状に形成すれば良い。また、配線部分のみ最後に転写
形成しても良い。また、複数の電極系からなる生体関連
物質測定用電極を製造する場合、それらの電極の導電性
層が同じ材料であれば、各々を別々に転写形成しても良
いし、転写版の段階で同時に形成しておき、この転写版
により一回の転写で同時に形成しても良い。また、形成
する電極の導電性層が異なる材料の場合でも、後述の図
6の様に、転写版上で、マスキング層を2重に形成し
て、それぞれの導電性層を別々に形成した後、各導電性
層上の絶縁樹脂層を同時に形成して、一つの転写版とし
て、この転写版により一回の転写で基材に形成しても良
し、材料が異なるそれぞれの導電性層とその絶縁樹脂層
を一組ずつ転写版上に形成して、この転写版により一回
の転写で基材に形成しても良い。この様に、複数の電極
系の導体パターンを形成する場合は、転写版上でのマス
キング層、導電性層、絶縁性層の形成を必要回数繰り返
すことによる複数化、基材上への転写を必要回数繰り返
すことによる基材上での複数化の方法を、任意に組み合
わせて製造することができる。
【0025】また、転写基板に目的とする電極材料を直
接にメッキ形成する以外にも、図6に示すように予め別
の金属の導電性層をメッキで形成した後、その上から目
的とする金属の導電性層のメッキ形成と、絶縁樹脂層の
電着を順次行って転写版として、この転写版で基材に転
写した後に、上層となった前記金属をエッチングして除
去し、目的の金属からなる導電性層を露出させる方法で
電極系の導体パターンを形成することもできる。或い
は、目的とする電極材料以外の金属で任意パターンの導
電性層をメッキ形成し、その上から絶縁樹脂層を電着し
て転写版として、この転写版で基材に転写後、目的とす
る材料で電極等を形成する部分以外を感光性レジストで
パターンニングしてマスキングし、露出部分の導電性層
上に目的とする材料をメッキすることで、目的とする材
料の導電性層からなる電極系を形成できる。これらの方
法は電極材料と、転写基板に適当な密着性が保てない時
に有効である。なお、これらの場合でも、転写版上や基
材上で、必要な操作を複数回数繰り返すことでの、電極
系の導電性層の複数化を行うことができるのはもちろん
である。
【0026】なお、本発明による生体関連物質測定用電
極は、高精度で微小サイズが可能であるので、特に微小
サイズが要求されるカテーテルに設置して、生体内にお
いて生体関連物質を測定する為の電極としても使用でき
得るものであり、その他、通常のサイズでも高精度で、
生体内及び生体外において、ブドウ糖、コレステロール
等の各種の生体関連物質の測定用として用いることがで
きる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例で更に詳述する。な
お、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0028】(実施例1) 図3〜図5を参照しながら説明する。作用極の形成 転写基板としてステンレス板(SUS304−H)を用
い、この上に感光性レジスト(東京応化工業株式会社
製、OMR85、粘度35cp)をスピンコート(5秒
500rpm、40秒2000rpm)により塗布し
た。レジストの厚みは1μmであった。これに、フォト
マスクを用い露光、現像後、更に150℃で30分間加
熱してレジストを硬化させ、パターンニングされたマス
キング層を形成した。このマスキング層が形成されたス
テンレス板を陰極に、白金チタン板を陽極とし、シアン
系中性金メッキ浴(EEJA社製、テンペレックス)中
で電流密度1A/dm2 で4分間、メッキしてマスキン
グ層未形成分に金の導電性層を形成した。メッキ後、純
水で洗浄し風乾後、エポキシ系粘着剤(上村工業株式会
社製、S6)の電着液中で電流密度0.1A/dm2
電圧10Vに上昇するまで電着を行って、導電層上に絶
縁樹脂層を形成し、作用極用の転写版とした。この転写
版を、基材としてポリイミドフィルムに、速度0.3c
m/秒、圧力4.0kg/cm、温度90℃の条件のロ
ーラ圧着により熱圧着した後、転写基板であるステンレ
ス板を剥がして、図3(A)の如く、基材1上に、金の
導電性層と絶縁樹脂層とからなる参照極用の導体パター
ン2を転写した。次いで、図3(B)のBSA塗布部分
Bの如く、配線部分CにBSA溶液を塗布して覆いブロ
ッキングした。次いで、ピロール修飾グルコースオキシ
ダーゼ、ピロール、及びn−メチルピロールからなる溶
液中で、転写形成した金電極を通電させ、電極部分Eの
上に、グルコースオキシダーゼが結合されたポリピロー
ルを電解重合させて形成し、作用極を作製した。基材上
に得られた作用極の断面図を図3(C)に示す。基材1
上に、絶縁樹脂層3を介してその上に金電極となる金の
導電性層4が積層されており、更に導電性層4上に、G
OD修飾ポリピロール5が形成された構成の作用極Ea
である。
【0029】対極の形成 上記作用極の導体パターン形成と同様にして、上記作用
極が形成された基材の作用極の隣に、金の導電性層と絶
縁樹脂層とからなる導体パターンを転写形成して、金電
極の対極Ebを形成した〔図4(A)参照〕。
【0030】参照極の形成 転写基板にステンレス板(SUS430)を用い、導体
パターン形状が異なる他は、作用極と同様にして、パタ
ーンニングされたマスキング層を形成した。このマスキ
ング層が形成されたステンレス板を陰極として、銀めっ
き浴(EEJA社製、ミクロファブAg80)中で通電
させて、銀メッキを行った。次に、作用極及び対極と同
様にして、エポキシ系粘着剤を電着して、銀の導電層層
上に絶縁樹脂層を形成し、参照極用の転写版とした。こ
の転写版を、上記の作用極及び対極が形成されたポリイ
ミドフィルムに、作用極同様の条件で熱圧着して、参照
極の導体パターンを転写形成した。その後、参照極とす
る部分に塩化カリウム溶液を滴下し、表面に塩化銀を付
着させて、銀/塩化銀の参照極Ecを形成した〔図4
(B)〕。
【0031】バイオセンサの作製 上記で得た、作用極、対極、及び参照極が形成されたポ
リイミドフィルム基材上にソルダーレジストをディップ
コートで塗布し、フォトマスクを用いて露光、現像し、
図5(A)に示す如く、上記各3電極Ea、Eb及びE
cを露出させる液絡部分6以外を遮蔽する絶縁性で耐水
性の保護層7を形成し、生体関連物質測定用電極として
酵素電極からなる、図5に示す様なバイオセンサ20を
作製した。なお、配線部分Cの先端は端子で、端子部も
保護層から露出しており、導線Wが接続される。図5
(B)はバイオセンサ20の電極部分の断面図であり、
基材1上に、作用極Ea、対極Eb、参照極Ecの各電
極が形成され、この周囲の基材は保護層7でカバーされ
ている。各電極の導電性層は絶縁樹脂層3で基材1に固
着されている。作用極Eaでは、絶縁樹脂層3上に金の
導電性層4が積層され、更にその上にGOD修飾ポリピ
ロール5が固定されている。対極Ebは絶縁樹脂層3上
の金の導電性層4からなる金電極である。参照極Ecは
絶縁樹脂層3上に、銀の導電性層8、その上の塩化銀9
からなる銀/塩化銀電極である。
【0032】(実施例2)図6に示す様にして、作用極
Ea、対極Eb、参照極Ecからなる酵素電極を有する
バイオセンサを作製した。ステンレス板(SUS304
−H)を転写基板11として、感光性レジスト(東京応
化工業株式会社製、OMR85、粘度35cp)をスピ
ンコートにより塗布し〔図6(A)〕、次いで、フォト
マスクを用いて露光、現像後、更に150℃で30分間
加熱して、レジストを硬化させ、厚さ2μmの第1のマ
スキング層12aを形成した〔図6(B)〕。さらに、
異なる感光性レジスト(東京応化工業株式会社製、OF
PR800、粘度35cp)を用いて、厚み1μmの第
2のマスキング層12bを形成し、参照極となる部分の
み転写基板を露出させた〔図6(C)〕。露出部に銅メ
ッキを行って第1の導電性層として銅層Mcを形成し
〔図6(D)〕、更に銀メッキを行って第2の導電性層
として銀層Mgを形成した〔図6(E)〕。次に、上層
の第2のマスキング層12bを剥離液で剥離除去して、
下層の第1のマスキング層12aを露出させて、作用極
と対極となる部分の転写基板を露出させて、銅メッキを
行って各露出部に第1の導電性層として銅層Mc1を形
成した〔図6(F)〕。次に、金メッキを行って第2の
導電性層として金層Muを形成後(なお、先に参照極と
して形成した銅層Mc上の銀層Mg上にも、前記銅層M
c1とこの金層Muが形成される)、ウレタン系粘着剤
を電着して、絶縁樹脂層Pを金層上に形成して、転写版
10とした〔図6(G)〕。
【0033】この転写版10を用いて、基材1としてガ
ラス基板に対して、実施例1と同様の条件で熱圧着を行
い〔図6(H)〕、導体パターンを転写形成し〔図6
(I)〕、次いで、10vol%の塩酸水溶液で2〜3
秒間エッチングして、最表層の銅層を除去して、作用極
及び対極の表面は金層Mu、参照極の表面は銀層Mgの
導体パターンを形成した〔図6(J)〕。次いで、この
ガラス基板上の導体パターンを塩化カリウム溶液に浸漬
し、参照極である銀電極Mg部分に塩化銀Gcを形成し
た後、蒸留水で洗浄した〔図6(K)〕。その後、作用
極以外の部分にシラン処理を行い疎水化した。次いで、
GOD修飾ポリピロール溶液をディスペンサで作用極の
金電極Mu部分に滴下し、5分間放置した後、pH6.
8リン酸緩衝溶液で洗浄し、作用極部分にGODとメデ
ィエータからなるGOD修飾ポリピロールを固定酵素G
として固定した〔図6(L)〕。次いで、直径2mmの
円を液絡部分として打ち抜いた厚さ500μmのポリエ
チレンテレフタレートシートを、エポキシ系粘着剤で貼
り合わせて、酵素電極からなるバイオセンサを作製し
た。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、設置面積の小さい場所
にも、微細パターンで寸法精度が高く、従って測定誤差
も少ない生体関連物質測定用電極を設けることができ
る。曲面上にも形成できる。また、複数の測定項目を測
定する為に、局部的微小な面積に複数の電極を集積する
ことができる。また、本発明の製造方法によれば、この
様な生体関連物質測定用電極を簡便に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電極の導体パターン形成工程を説
明する説明図。
【図2】電極の導体パターンの積層部分(クロスオーバ
ー)を説明する斜視図。
【図3】本発明の一形態として、作用極、対極、参照極
の酵素電極からなるバイオセンサの製造工程の説明図
(1/3)。(A)は作用極転写後の斜視図、(B)は
BSA溶液塗布後の斜視図、(C)は酵素固定後の断面
図。
【図4】同、作用極、対極、参照極の酵素電極からなる
バイオセンサの製造工程の説明図(2/3)。(A)は
対極転写後の斜視図、(B)は参照極転写、塩化カリウ
ム溶液処理後の斜視図。
【図5】同、作用極、対極、参照極の酵素電極からなる
バイオセンサの製造工程の説明図(3/3)。(A)は
液絡部分形成後の完成したバイオセンサの斜視図、
(B)は完成したバイオセンサの断面図。
【図6】本発明の他の形態として、作用極、対極、参照
極の酵素電極からなるバイオセンサの電極を、基材に転
写後、エッチングで露出させる製造工程の説明図。
(A)は感光性レジスト塗布、(B)は第1のマスキン
グ層形成、(C)は第2のマスキング層形成、(D)は
参照極用の銅メッキ、(E)は参照極用の銀メッキ、
(F)は作用極及び対極用に第2のマスキング層の除去
と銅メッキ、(G)は3極に金メッキと絶縁樹脂層電
着、(H)は基材への熱圧着、(I)は導体パターンの
転写形成、(J)は銅メッキのエッチング除去、(K)
は参照極の銀電極への塩化銀形成、(L)は、作用極の
金電極への酵素固定の工程を示す。
【符号の説明】
1 基材 2 導体パターン 3 絶縁樹脂層 4 導電性層(金) 5 GOD修飾ポリピロール 6 液絡部分 7 保護層 8 導電性層(銀) 9 塩化銀 10 転写版 11 転写基板 12 マスキング層 13 導電性層 13a 上側の導電性層 13b 下側の導電性層 14 絶縁樹脂層 14a 上側の絶縁樹脂層 14b 下側の絶縁樹脂層 15 積層部分(クロスオーバー) 20 バイオセンサ B BSA塗布部分 C 配線部分 E 電極部分 Ea 作用極 Eb 対極 Ec 参照極 G 固定酵素 Gc 塩化銀 Mc、Mc1 銅層 Mg 銀層(銀電極) Mu 金層(金電極) R 保護層 W 導線

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極及び配線の導体パターンからなる電極
    系が、基材上に任意形状に形成された生体関連物質測定
    用電極において、 少なくとも表面が導電性の転写基板に、感光性レジスト
    を利用して絶縁性のマスキング層をパターン形成し、該
    マスキング層の未形成部に、導電性層をメッキにより形
    成し、次いで該導電性層上に接着性又は粘着性の絶縁樹
    脂層を電着法により形成した転写版による転写をするこ
    とで、 導電性層と該導電性層の下部に形成された絶縁樹脂層と
    からなる導体パターンの導電性層が、絶縁樹脂層によ
    り、下部の基材あるいは下部の導電性層に固着してい
    る、生体関連物質測定用電極。
  2. 【請求項2】電極及び配線の導体パターンからなる電極
    系が、基材上に任意形状に形成された生体関連物質測定
    用電極において、 少なくとも表面が導電性の転写基板に、感光性レジスト
    を利用して絶縁性のマスキング層をパターン形成し、該
    マスキング層の未形成部に、第1の導電性層、及び第2
    の導電性層を順次メッキにより形成し、次いで第2の導
    電性層上に接着性又は粘着性の絶縁樹脂層を電着法によ
    り形成して、転写版を作製し、 次に、該転写版を基材に圧着し、前記転写基板を剥離す
    ることで、前記第1及び第2の導電性層、絶縁樹脂層を
    基材に転写後、第1の導電性層をエッチングにより除去
    せしめることで、電極として第2の導電性層を有する電
    極系が形成された、生体関連物質測定用電極。
  3. 【請求項3】電極及び配線の導体パターンからなる電極
    系が、基材上に任意形状に形成された生体関連物質測定
    用電極において、 少なくとも表面が導電性の転写基板に、感光性レジスト
    を利用して絶縁性のマスキング層をパターン形成し、該
    マスキング層の未形成部に、第1の導電性層をメッキに
    より形成し、次いで該導電性層上に接着性又は粘着性の
    絶縁樹脂層を電着法により形成した転写版による転写を
    することで、 導電性層と該導電性層の下部に形成された絶縁樹脂層と
    からなる導体パターンの導電性層が、絶縁樹脂層によ
    り、下部の基材あるいは下部の導電性層に固着した、導
    体パターンを基材上に1以上転写形成し、 次に、該導体パターン上に感光性レジストを塗布、露
    光、現像して任意の導電性層部分を露出せしめ、該露出
    部に目的とする電極材料となる第2の導電性層をメッキ
    により形成後、レジストを除去することにより、露出部
    分に第2の導電性層を形成することで、最初に転写形成
    された第1の導電性層上の任意部分に任意の電極材料か
    らなる第2の導電性層が形成された電極系からなる生体
    関連物質測定用電極。
  4. 【請求項4】基材上に、複数回の転写形成により電極系
    の導体パターンが複数形成されており、導体パターンが
    上下で重なり合う積層部分で、上下の導電性層間の絶縁
    を、上の電極系の導体パターンを構成する絶縁樹脂層で
    行って多層配線とした、請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の生体関連物質測定用電極。
  5. 【請求項5】電極の導電性層として金、銀、白金のいず
    れか1種を用いた、請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の生体関連物質測定用電極。
  6. 【請求項6】電極が酵素電極用電極である、請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の生体関連物質測定用電極。
  7. 【請求項7】電極の少なくとも一つが銀/塩化銀からな
    る参照電極である、請求項1〜6のいずれか1項に記載
    の生体関連物質測定用電極。
  8. 【請求項8】導電性層が、シアン系メッキ浴のメッキで
    形成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    生体関連物質測定用電極。
  9. 【請求項9】転写版の転写基板として、オーステナイト
    系、マンテルサイト系、フェライト系のいずれかのステ
    ンレスを用いて形成された、請求項1〜8のいずれか1
    項に記載の生体関連物質測定用電極。
  10. 【請求項10】基材に形成された電極系の液絡部分以外
    が保護層で覆われている、請求項1〜9のいずれか1項
    に記載の生体関連物質測定用電極。
  11. 【請求項11】電極及び配線の導体パターンからなる電
    極系が、基材上に任意形状に形成された生体関連物質測
    定用電極の製造方法において、 少なくとも表面が導電性の転写基板に、感光性レジスト
    を利用して絶縁性のマスキング層をパターン形成し、該
    マスキング層の未形成部に、導電性層をメッキにより形
    成し、次いで該導電性層上に接着性又は粘着性の絶縁樹
    脂層を電着法により形成して、転写版を作製し、 次に、該転写版を基材に圧着し、前記転写基板を剥離す
    ることで、前記導電性層及び絶縁樹脂層を基材に転写す
    ることで、電極系の導体パターンを形成する、生体関連
    物質測定用電極の製造方法。
  12. 【請求項12】電極及び配線の導体パターンからなる電
    極系が、基材上に任意形状に形成された生体関連物質測
    定用電極の製造方法において、 少なくとも表面が導電性の転写基板に、感光性レジスト
    を利用して絶縁性のマスキング層をパターン形成し、該
    マスキング層の未形成部に、第1の導電性層、及び第2
    の導電性層を順次メッキにより形成し、次いで第2の導
    電性層上に接着性又は粘着性の絶縁樹脂層を電着法によ
    り形成して、転写版を作製し、 次に、該転写版を基材に圧着し、前記転写基板を剥離す
    ることで、前記第1及び第2の導電性層、絶縁樹脂層を
    基材に転写後、第1の導電性層をエッチングにより除去
    せしめることで、電極として第2の導電性層を有する電
    極系を形成する、生体関連物質測定用電極の製造方法。
  13. 【請求項13】請求項11記載の電極の製造方法によっ
    て、基材上に導体パターンを転写形成し、 次に、該導体パターン上に感光性レジストを塗布、露
    光、現像して任意の導電性層部分を露出せしめ、該露出
    部に目的とする電極材料となる第2の導電性層をメッキ
    により形成後、レジストを除去することにより、露出部
    分に第2の導電性層を形成することで、 先に転写形成された導体パターン上の任意部分に、任意
    材料の導電性層で電極を形成する、生体関連物質測定用
    電極の製造方法。
  14. 【請求項14】転写版による電極系の転写形成を複数回
    以上繰り返し、基板上に電極系の導体パターンを複数形
    成する、請求項11〜13のいずれか1項に記載の生体
    関連物質測定用電極の製造方法。
  15. 【請求項15】基材上に先に転写形成した電極系の配線
    上に、導電性層が重なり合う様に電極系を転写形成する
    ことで、積層部分の上下の導電性層間の絶縁を、上の電
    極系を構成する絶縁樹脂層で行って多層配線とする、請
    求項14記載の生体関連物質測定用電極の製造方法。
  16. 【請求項16】電極の導電性層として金、銀、白金のい
    ずれか1種を用いる、請求項11〜15のいずれか1項
    に記載の生体関連物質測定用電極の製造方法。
  17. 【請求項17】製造する電極が酵素電極用電極である、
    請求項11〜16のいずれか1項に記載の生体関連物質
    測定用電極の製造方法。
  18. 【請求項18】製造する電極の少なくとも一つが銀/塩
    化銀からなる参照電極である、請求項11〜17のいず
    れか1項に記載の生体関連物質測定用電極の製造方法。
  19. 【請求項19】導電性層をメッキ形成するメッキ浴にシ
    アン系メッキ浴を用いる、請求項11〜18記載の生体
    関連物質測定用電極の製造方法。
  20. 【請求項20】転写版の転写基板として、オーステナイ
    ト系、マンテルサイト系、フェライト系のいずれかのス
    テンレスを用いる、請求項11〜19のいずれか1項に
    記載の生体関連物質測定用電極の製造方法。
  21. 【請求項21】基材に電極系を転写形成後、更に液絡部
    分以外に保護層を形成して覆う、請求項11〜20のい
    ずれか1項に記載の生体関連物質測定用電極の製造方
    法。
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