JPH10176736A - Vリブドベルト - Google Patents

Vリブドベルト

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JPH10176736A
JPH10176736A JP35286596A JP35286596A JPH10176736A JP H10176736 A JPH10176736 A JP H10176736A JP 35286596 A JP35286596 A JP 35286596A JP 35286596 A JP35286596 A JP 35286596A JP H10176736 A JPH10176736 A JP H10176736A
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JP
Japan
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rib
belt
rubber
rubber layer
layer
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JP35286596A
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English (en)
Inventor
Takahiko Komai
隆彦 駒井
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Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リブ底部から発生しやすい亀裂を押えてベル
ト走行寿命を著しく向上させたVリブドベルトを提供す
る。更には、ベルトの走行時に圧縮変形を繰り返し受け
ている圧縮ゴム層にEPDMゴム組成物を使用し、そし
て接着層を改善して、耐熱性、耐寒性を向上させ高温雰
囲気下及び低温雰囲気下での走行時におけるベルトの耐
久性を向上せしめたVリブドベルトを提供することを目
的としている。 【解決手段】 ベルト長手方向に沿って心線2を埋設し
た接着ゴム3と、ベルト長手方向に沿って少なくとも1
つのリブ部7をもつ圧縮ゴム層4からなるVリブドベル
ト1であり、圧縮ゴム層4がリブ部7と該リブ部7と接
着ゴム3との間に設けたリブ底部8を形成し、上記リブ
底部8に混入した短繊維の添加量がリブ部7に混入した
それより少なくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はVリブドベルトに係
り、詳しくはリブ底部から発生しやすい亀裂を押え、か
つ高温雰囲気下及び低温雰囲気下でのベルト走行寿命を
著しく向上させたVリブドベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギー化、コンパクト化の
社会的要請を背景に、自動車のエンジンルーム周辺の雰
囲気温度は従来に比べて上昇して来ている。これにとも
ない動力伝動用ベルトの使用環境温度も高くなってき
た。従来、動力伝動用ベルトは主として天然ゴム、スチ
レン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴムが使用されて
きたが、高温雰囲気下では、硬化した圧縮ゴム層で早期
にクラックを生じるという問題が発生した。
【0003】このようなベルトの早期破損現象に対し、
従来よりクロロプレンゴムの耐熱性の改善が検討され、
ある程度の改良が行なわれてきたもののクロロプレンゴ
ムを使用している限り限界があり、現在のところ充分な
効果を得るには至っていない。
【0004】このため、耐熱性に優れるクロロスルフォ
ン化ポリエチレンゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴ
ム等のように主鎖が高度に飽和され、又は完全に飽和さ
れているゴムの使用が検討されている。このうち、一般
にクロロスルフォン化ポリエチレンは動的疲労性、耐摩
耗性、耐油性においてはクロロプレンゴムと同等である
が、耐水性においては加硫系、特に受酸剤の影響が大き
いことが知られている。通常、クロロスルフォン化ポリ
エチレンの受酸剤としてはMgO、PbO等の酸化物が
使用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、PbO、Pb
3 4 等の鉛化合物の受酸剤を使用すれば、耐水性の良
好なベルトが得られるが、公害、衛生上の問題から鉛化
合物の使用は好ましくない。また、MgOを受酸剤とし
て使用した場合には、架橋反応中に生成するMgCl2
により耐水性は著しく損なわれ、ベルトへの適応は不適
当であった。一方、金属酸化物以外の受酸剤としてエポ
キシ系の受酸剤を使用すれば、耐水性の良好な組成物を
得ることは可能であるが、臭気の問題等が生じて人体に
不快感を与える問題があった。
【0006】また、この動力伝動用ベルトは、クロロプ
レンゴムを用いたベルトに比べると高温雰囲気下でのベ
ルト走行寿命が大きく向上し優れた耐熱性を有している
が、−30℃以下の低温雰囲気下でのベルト走行寿命が
著しく劣ることが明らかになった。この理由として、従
来のクロロスルフォン化ポリエチレンゴムは、ポリエチ
レンをクロロスルフォン化したもので、塩素を含有して
いるため低温下では塩素の凝集エネルギ−が大きくなっ
て低温領域でゴムの硬化が起こってゴム弾性を欠き、割
れ易くなるためと推定される。
【0007】これに対して、エチレン−プロピレン−ジ
エン系ゴム(EPDM)は、優れた耐熱性、耐寒性を有
し、比較的に安価なポリマーであるが、耐油性を有して
いないため、油がかかる用途には積極的に使用されてい
ない。Vリブドベルトのような乾式の摩擦伝動では多量
の油がかかるとスリップし、伝達機能が損なわれること
から、摩擦伝動では本来耐油性はさほど重視されていな
いため、最近では検討されつつあり、例えば特開平6−
346948号公報に開示されている。しかしながら、
EPDMが引き裂き力が低いため、心線との十分な接着
力を得られないだけでなく、少量の油が接着層に付着し
ても、接着層が油により膨潤して心線との接着力が低下
し、ベルトそのものがダメージを受けることがあった。
【0008】更に、問題になっているには、リブ部で発
生する亀裂ばかりか、プーリによって生じるリブ底部の
摩耗にもある。即ち、ベルトが長時間走行すると、断面
略三角形のプーリ先端部がリブ底部において埋設した短
繊維を堀り起こしながら摩耗を進行させ、この摩耗が心
線近くまで達し、これがリブ溝部を引き裂くというもの
である。摩耗が心線近くまで達すると、心線を保護して
いる接着ゴム層には通常耐摩耗性を加味した配合として
おらず、早期に亀裂が伝播してベルトを引き裂いてい
た。
【0009】本発明はこのような問題に対処するもので
あり、リブ底部から発生しやすい亀裂を押えてベルト走
行寿命を著しく向上させたVリブドベルトを提供する。
更には、ベルトの走行時に圧縮変形を繰り返し受けてい
る圧縮ゴム層にEPDMゴム組成物を使用し、そして接
着層を改善して、耐熱性、耐寒性を向上させ高温雰囲気
下及び低温雰囲気下での走行時におけるベルトの耐久性
を向上せしめたVリブドベルトを提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本願の請求項1の
発明では、ベルト長手方向に沿って心線を埋設した接着
ゴムと、ベルト長手方向に沿って少なくとも1つのリブ
部をもつ圧縮ゴム層からなるVリブドベルトにおいて、
圧縮ゴム層がリブ部と該リブ部と接着ゴムとの間に設け
たリブ底部を形成し、上記リブ底部に混入した短繊維の
添加量がリブ部に混入したそれより少なくなっているV
リブドベルトにあり、特にリブ部と接着ゴムとの間に配
設したリブ底部が亀裂伝播を食い止める部位となってベ
ルトの引き裂きを阻止するものであり、結果としてベル
ト走行寿命を著しく向上させたVリブドになる。また、
リブ底部は短繊維の添加量がリブ部に比べて少ないた
め、堀り起こされる短繊維も少なくなって摩耗量も減少
する。
【0011】本願の請求項2の発明では、リブ部に混入
した短繊維の添加量がゴム100重量部に対して15〜
25重量部であり、他方リブ底部における短繊維の添加
量が1〜5重量部であるVリブドベルトであり、リブ底
部は短繊維の添加量がリブ部に比べて少ないため、堀り
起こされる短繊維も少なくなって摩耗量も減少する。
【0012】本願の請求項3の発明では、リブ部とリブ
底部からなる圧縮ゴム層にはエチレン−プロピレンゴム
のゴム組成物を用い、また接着ゴム層にはクロロスルフ
ォン化ポリエチレンのゴム組成物もしくは水素化ニトリ
ルゴム組成物を用いたVリブドベルトであり、圧縮ゴム
層と接着ゴム層に特定のゴムを使用することにより耐熱
性、耐寒性を向上させ高温雰囲気下及び低温雰囲気下で
の走行時におけるベルトの耐久性を向上させることがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1に示すVリブドベルト1は、
ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維を素材と
する高強度で低伸度のコードよりなる心線2を接着ゴム
層3中に埋設し、その下側に弾性体層である圧縮ゴム層
4を有し、またベルト表面に補強布5を付着している。
上記圧縮ゴム層4はベルト長手方向にのびる断面略三角
形の複数のリブ部7と、該リブ部7と接着ゴム3との間
に設けたリブ底部8を形成している。
【0014】リブ部7とリブ底部8を含む圧縮ゴム層4
に使用されるゴムとしては、天然ゴム、ブチルゴム、ス
チレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレン
−プロピレンゴム、アルキル化クロロスルファン化ポリ
エチレン、水素化ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムと
不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマー、EPDM等
のゴム材の単独、またはこれらの混合物である。
【0015】この中で特に、EPDMはエチレン−プロ
ピレン−ジエンモノマーよりなるゴムをいう。ジエンモ
ノマーの例としては、ジシクロペンタジエン、メチレン
ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキ
サジエン、シクロオクタジエンなどがあげられる。この
EPDMはヨウ素価が4以上で40未満であり、4未満
であるとゴム組成物の加硫が充分でなく、摩耗、粘着の
問題が発生する。一方、40を越えると、ゴム組成物の
スコーチが短くなって取扱にくくなり、また耐熱性が悪
くなる。
【0016】また、圧縮ゴム層4のリブ部7には、ナイ
ロン6、ナイロン66、ポリエステル、綿、アラミドか
らなる長さ1〜20mmの短繊維をベルト幅方向へ混入
してリブ部7の耐側圧性を向上させるとともに、プーリ
と接する面になるリブ部7の表面に該短繊維を突出させ
て摩擦係数を低下させ、ベルト走行時の騒音を軽減す
る。これらの短繊維のうち、剛直で強度を有し、しかも
耐磨耗性を有するアラミド短繊維が最も効果がある。上
記アラミド短繊維は、分子構造中に芳香環をもつアラミ
ド、例えば商品名コーネックス、ノーネックス、ケブラ
ー、テクノーラ、トワロン等である。
【0017】リブ部7に混入する短繊維の添加量は、ゴ
ム100重量部に対して15〜25重量部であり、15
重量部未満の場合にはリブ部7のゴムが粘着しやすくな
って磨耗する欠点があり、また一方25重量部を越える
と短繊維がゴム中に均一に分散しなくなる。
【0018】一方、圧縮ゴム層4のリブ底部8には、リ
ブ部7と基本的に同種の短繊維が使用され、その添加量
はゴム100重量部に対して1〜5重量部で、リブ部7
に混入する短繊維の添加量より少なくなっている。この
リブ底部8はリブ溝部9からの亀裂伝播を食い止める部
位となってベルトの早期引き裂きを阻止するもので、ベ
ルト走行寿命を向上させる。また、リブ底部8は短繊維
の添加量がリブ部7に比べて少ないため、プーリによっ
て堀り起こされる短繊維も少なくなって摩耗量も減少す
る。上記リブ底部8の厚さは、リブ部7の厚さの10〜
30%であり、10%未満になるとプーリによって摩耗
を受けた場合にリブ溝部からの亀裂伝播を食い止める効
果が小さくなり、また30%を越えると心線の位置がプ
ーリから遠く離れてベルトが転覆する可能性が高くな
る。
【0019】また、前記接着ゴム層3には耐熱性を有
し、そして心線であるポリエステル繊維、芳香族ポリア
ミド繊維、ガラス繊維等と良好に接着する天然ゴム、ブ
チルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴ
ム、エチレン−プロピレンゴム、アルキル化クロロスル
ファン化ポリエチレン、水素化ニトリルゴム、水素化ニ
トリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマ
ー、EPDM等のゴム材の単独、またはこれらの混合物
であり、好ましくはクロロスルフォン化ポリエチレンも
しくは水素化ニトリルゴムが用いられる。クロロスルフ
ォン化ポリエチレンは塩素含有量15〜35重量%、好
ましくは25〜32重量%で、かつ硫黄含有量が0.5
〜2.5重量%の範囲になるようにクロロスルフォン化
した直鎖状低密度ポリエチレンである。
【0020】水素化ニトリルゴムは、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体を水素添加して得られるゴムで、
水素添加率80%以上であり、耐熱性及び耐オゾン性の
特性を発揮するために好ましくは90%以上が良い。水
素添加率80%未満の水素化ニトリルゴムは、耐熱性及
び耐オゾン性は極度に低下する。耐油性及び耐寒性を考
慮すると、結合アクリロニトリル量は20〜45%の範
囲が好ましい。また、ヨウ素価は10〜40g/100
gである。
【0021】心線2にはゴムとの接着性を改善する目的
で接着処理が施される。このような接着処理としては繊
維をレゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL液)
に浸漬後、加熱乾燥して表面に均一に接着層を形成する
のが一般的である。しかし、これに限ることなくエポキ
シまたはイソシアネート化合物で前処理を行なった後
に、RFL液で処理する方法等もある。
【0022】補強布5は綿、ポリエステル繊維、ナイロ
ン等からなり、平織、綾織、朱子織等に製織した布で、
経糸と緯糸との交差角が90〜120°程度の広角度帆
布でもよい。上記補強布5はRFL処理した後、ゴム組
成物をフィリクション・コーチングしてゴム付帆布とす
る。RFL液はレゾルシンとホルマリンとの初期縮合物
をラテックスに混合したものであり、ここで使用するラ
テックスとしてはクロロプレン、スチレン・ブタジエン
・ビニルピリジン三元共重合体、水素化ニトリル、NB
Rなどである。
【0023】また、Vリブドベルトに使用する圧縮ゴム
層4のリブ部7とリブ底部8のゴム組成物には、通常使
用されるカーボンブラック、可塑剤、老化防止剤、加工
助剤、加硫剤を配合することができる。前記各成分を混
合する方法としては特に制限はなく、例えばバンバリー
ミキサー、ニーダー等を用い、適宜公知の手段、方法に
よって混練することができる。
【0024】Vリブドベルトの製造方法の一例は以下の
通りである。まず、円筒状の成形ドラムの周面に1〜複
数枚の補強布と接着ゴム層とを巻き付けた後、この上に
ロープからなる心線2を螺旋状にスピニングし、更にリ
ブ底部8とリブ部7を積層した圧縮ゴム層4を順次巻き
付けて積層体を得た後、これを加硫して加硫スリーブを
得る。次に、加硫スリーブを駆動ロールと従動ロールに
掛架され所定の張力下で走行させ、更に回転させた研削
ホイールを走行中の加硫スリーブに当接するように移動
して加硫スリーブの圧縮ゴム層表面に3〜100個の複
数の溝状部を一度に研磨する。得られた加硫スリーブを
駆動ロールと従動ロールから取り外し、該加硫スリーブ
を他の駆動ロールと従動ロールに掛架して走行させ、カ
ッターによって所定に幅に切断して個々のVリブドベル
トに仕上げる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。 実施例1〜3、比較例1〜2 実施例で製造したVリブドベルトでは、ポリエステル繊
維のロープからなる心線が接着ゴム層内に埋設され、そ
の上側に補強布であるゴム付綿帆布を1プライ積層さ
れ、他方接着ゴム層の下側にはリブ底部とリブ部からな
ると圧縮ゴム層があって3個のリブがベルト長手方向に
有している。得られたVリブドベルトはRMA規格によ
る長さ975mmのK型3リブドベルトであり、リブピ
ッチ3.56mm、リブ底部0.4mm、リブ高さ2.
7mm、ベルト厚さ5.3mm、リブ角度40°であ
る。
【0026】ここでリブ底部とリブ部からなると圧縮ゴ
ム層及び接着ゴム層を、それぞれ表1及び表2に示すゴ
ム組成物から調製し、バンバリーミキサーで混練後、カ
レンダーロールで圧延したものを用いた。リブ底部とリ
ブ部には短繊維が含まれベルト巾方向に配向している。
尚、比較例1で製造したVリブドベルトでは、リブ底部
がなく、リブ高さは3.1mmであった。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】ベルトの製造方法は従来より知られている
通常の方法であり、まずフラットな円筒モールドに2プ
ライのゴム付綿帆布を巻いた後、接着ゴム層を巻き付け
て、心線をスピニングし、予めリブ部とリブ底部を積層
した圧縮ゴム層(実施例)あるいはリブ部を形成する圧
縮ゴム層(比較例1)を設置した後、圧縮ゴム層の上に
加硫用ジャケットを挿入する。次いで、成形モールドを
加硫缶内に入れ、加硫した後、筒状の加硫スリーブをモ
ールドから取り出し、該スリーブの圧縮ゴム層をグライ
ンダーによってリブ部に成形し、成形体から個々のベル
トに切断する工程からなっている。
【0030】このようにして得られたVリブドベルトの
耐熱走行試験及び耐寒走行試験の結果は表3に示され
る。耐熱走行試験の評価に用いた走行試験機は、駆動プ
ーリ(直径120mm)、従動プーリ(直径120m
m)、これにアイドラープーリ(直径85mm)とテン
ションプーリ(直径45mm)とを組み合わせて配置し
たものである。試験機の各プーリにベルトを掛架し、雰
囲気温度120℃、駆動プーリの回転数4900rp
m、従動プーリの負荷12馬力とし、テンションプーリ
に57kgfの荷重をかけて走行させた。また、アイド
ラープーリはVリブドベルト1の背面で係合し、その巻
き付き角度は約120度である。この走行試験方法によ
って、ベルトのリブ部に亀裂が発生するまでの時間を測
定し、耐熱性能を比較した。
【0031】更に、耐寒走行試験の評価方法は、駆動プ
ーリ(直径45mm)と従動プーリ(直径45mm)に
ベルトを掛架し、従動プーリに60kgfの荷重を与
て、−35°Cの雰囲気下で15時間放置後、5分間走
行させ、その後25分間停止し、これを繰り返してベル
トに亀裂が入るまでの時間を測定した。
【0032】
【表3】
【0033】表3の走行試験の結果から明らかなよう
に、リブ底部を設けた実施例のVリブドベルト高温雰囲
気下及び低温雰囲気下でのベルト寿命が向上しているこ
とが判る。またリブ部としてエチレン−プロピレンゴム
のゴム組成物を用い、また接着ゴム層にクロロスルフォ
ン化ポリエチレンのゴム組成物もしくは水素化ニトリル
ゴム組成物を用いた本発明のベルトは、従来のベルトに
比べ高温雰囲気下及び低温雰囲気下でのベルト寿命が向
上していることが判る。
【0034】
【発明の効果】以上のように本願の請求項1の発明で
は、特にリブ部と接着ゴムとの間に配設したリブ底部が
亀裂伝播を食い止める部位となってベルトの引き裂きを
阻止するものであり、結果としてベルト走行寿命を著し
く向上させたVリブドになる。また、リブ底部は短繊維
の添加量がリブ部に比べて少ないため、堀り起こされる
短繊維も少なくなって摩耗量も減少する効果がある。
【0035】本願の請求項2の発明では、リブ部に混入
した短繊維の添加量がゴム100重量部に対して15〜
25重量部であり、他方リブ底部における短繊維の添加
量が1〜5重量部であるVリブドベルトであり、リブ底
部は短繊維の添加量がリブ部に比べて少ないため、堀り
起こされる短繊維も少なくなって摩耗量も減少する効果
がある。
【0036】本願の請求項3の発明では、圧縮ゴム層と
接着ゴム層にそれぞれのゴム層の機能にあった特定のゴ
ム組成物を使用することにより耐熱性、耐寒性を向上さ
せ高温雰囲気下及び低温雰囲気下での走行時におけるベ
ルトの耐久性を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るVリブドベルトの縦断面図
【符号の説明】
1 Vリブドベルト 2 心線 3 接着ゴム層 4 圧縮ゴム層 5 補強布 7 リブ部 8 リブ底部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルト長手方向に沿って心線を埋設した
    接着ゴムと、ベルト長手方向に沿って少なくとも1つの
    リブ部をもつ圧縮ゴム層からなるVリブドベルトにおい
    て、圧縮ゴム層がリブ部と該リブ部と接着ゴムとの間に
    設けたリブ底部を形成し、上記リブ底部に混入した短繊
    維の添加量がリブ部に混入したそれより少なくなってい
    ることを特徴とするVリブドベルト。
  2. 【請求項2】 リブ部に混入した短繊維の添加量がゴム
    100重量部に対して15〜25重量部であり、他方リ
    ブ底部における短繊維の添加量が1〜5重量部である請
    求項1記載のVリブドベルト。
  3. 【請求項3】 リブ部とリブ底部からなる圧縮ゴム層に
    はエチレン−プロピレンゴムのゴム組成物を用い、また
    接着ゴム層にはクロロスルフォン化ポリエチレンのゴム
    組成物もしくは水素化ニトリルのゴム組成物を用いた請
    求項1記載のVリブドベルト。
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