JPH10176724A - クラッチレリーズ軸受装置 - Google Patents
クラッチレリーズ軸受装置Info
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- JPH10176724A JPH10176724A JP33602996A JP33602996A JPH10176724A JP H10176724 A JPH10176724 A JP H10176724A JP 33602996 A JP33602996 A JP 33602996A JP 33602996 A JP33602996 A JP 33602996A JP H10176724 A JPH10176724 A JP H10176724A
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- Japan
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- outer ring
- sleeve
- ball bearing
- flange
- inner ring
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 クラッチレリーズ軸受装置において、コスト
低減を図りつつ、より一層の軽量化、及びコンパクト化
を図る。 【解決手段】 レリーズフォークの作動によってトラン
スミッションのフロントカバー上を軸方向に摺動する樹
脂製スリーブ(1)に、外向きのフランジ部(1a)を一
体に成形する。このスリーブ(1)の外周に玉軸受
(3)の内輪(3a)を半径方向の隙間をもって外挿す
る。フランジ部(1a)のレリーズフォークとの当接位置
に部分的に鋼板プレス製の側板(2)を配置し、これを
フランジ部(1a)と一体成形する。スリーブ(1)と玉
軸受(3)の外輪鍔部(3b1)との間に弾性手段(4)
を介装し、外輪鍔部(3b1)をスリーブ(1)のフラン
ジ部(1a)に弾性的に押圧して玉軸受(3)を調心可能
に保持する。
低減を図りつつ、より一層の軽量化、及びコンパクト化
を図る。 【解決手段】 レリーズフォークの作動によってトラン
スミッションのフロントカバー上を軸方向に摺動する樹
脂製スリーブ(1)に、外向きのフランジ部(1a)を一
体に成形する。このスリーブ(1)の外周に玉軸受
(3)の内輪(3a)を半径方向の隙間をもって外挿す
る。フランジ部(1a)のレリーズフォークとの当接位置
に部分的に鋼板プレス製の側板(2)を配置し、これを
フランジ部(1a)と一体成形する。スリーブ(1)と玉
軸受(3)の外輪鍔部(3b1)との間に弾性手段(4)
を介装し、外輪鍔部(3b1)をスリーブ(1)のフラン
ジ部(1a)に弾性的に押圧して玉軸受(3)を調心可能
に保持する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチレリーズ
軸受装置に関する。
軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】クラッチレリーズ軸受装置は、マニュア
ルミッション自動車のエンジンとトランスミッションと
の間に組み込まれ、クラッチペダルの操作に伴ってフロ
ントカバー上を摺動して、クラッチのON/OFFを切
替える機能を持つ。すなわち、クラッチレリーズ軸受装
置は、フロントカバー上を摺動するスリーブと、スリー
ブに一体化され、その一面にレリーズフォークが当接す
る側板と、スリーブの外周と側板の他面との間に弾性保
持され、スリーブに対する所定範囲の調心移動が許容さ
れた玉軸受とを主体とし、クラッチの開放時、レリーズ
フォークの作動によって、スリーブ及び玉軸受が軸方向
に移動せしめられると、玉軸受の内輪(又は外輪)の一
端部がクラッチ装置のダイヤフラムスプリングに接触し
てこれを押圧反転させる。これにより、クラッチディス
クをフライホイールに押圧しているプレッシャープレー
トがクラッチディスクから離れ、クラッチが開放され
る。
ルミッション自動車のエンジンとトランスミッションと
の間に組み込まれ、クラッチペダルの操作に伴ってフロ
ントカバー上を摺動して、クラッチのON/OFFを切
替える機能を持つ。すなわち、クラッチレリーズ軸受装
置は、フロントカバー上を摺動するスリーブと、スリー
ブに一体化され、その一面にレリーズフォークが当接す
る側板と、スリーブの外周と側板の他面との間に弾性保
持され、スリーブに対する所定範囲の調心移動が許容さ
れた玉軸受とを主体とし、クラッチの開放時、レリーズ
フォークの作動によって、スリーブ及び玉軸受が軸方向
に移動せしめられると、玉軸受の内輪(又は外輪)の一
端部がクラッチ装置のダイヤフラムスプリングに接触し
てこれを押圧反転させる。これにより、クラッチディス
クをフライホイールに押圧しているプレッシャープレー
トがクラッチディスクから離れ、クラッチが開放され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
なクラッチレリーズ軸受装置において、コスト低減を図
りつつ、より一層の軽量化、及びコンパクト化を図るこ
とを目的とする。
なクラッチレリーズ軸受装置において、コスト低減を図
りつつ、より一層の軽量化、及びコンパクト化を図るこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明にかかるクラッチレリーズ軸受装置は、クラッチ
装置の回転部材に接触する外向きの内輪鍔部を一端に有
する鋼板プレス製の内輪と、内向きの外輪鍔部を他端に
有する鋼板プレス製の外輪と、内輪と外輪との間に介在
し、それぞれの軌道面とアンギュラコンタクトする複数
のボールと、内輪の外径面と外輪の内径面との間を軸受
一端側において密封する第1シール部材及び軸受他端側
において密封する第2シール部材とを有する玉軸受と、
外向きのフランジ部を一体に有し、レリーズフォークの
作動によってトランスミッションのフロントカバー上を
軸方向に摺動可能であり、その外周に上記玉軸受の内輪
が半径方向の隙間をもって外挿される樹脂製のスリーブ
と、上記フランジ部に密着させてスリーブと一体成形さ
れ、その一面に上記レリーズフォークが当接可能であ
り、且つレリーズフォークとの当接位置にのみ部分的に
配置された鋼板プレス製の側板と、スリーブと玉軸受の
外輪鍔部との間に介装され、外輪鍔部を上記スリーブの
フランジ部に弾性的に押圧して玉軸受を調心可能に保持
する弾性手段とを備えるものである(請求項1)。
本発明にかかるクラッチレリーズ軸受装置は、クラッチ
装置の回転部材に接触する外向きの内輪鍔部を一端に有
する鋼板プレス製の内輪と、内向きの外輪鍔部を他端に
有する鋼板プレス製の外輪と、内輪と外輪との間に介在
し、それぞれの軌道面とアンギュラコンタクトする複数
のボールと、内輪の外径面と外輪の内径面との間を軸受
一端側において密封する第1シール部材及び軸受他端側
において密封する第2シール部材とを有する玉軸受と、
外向きのフランジ部を一体に有し、レリーズフォークの
作動によってトランスミッションのフロントカバー上を
軸方向に摺動可能であり、その外周に上記玉軸受の内輪
が半径方向の隙間をもって外挿される樹脂製のスリーブ
と、上記フランジ部に密着させてスリーブと一体成形さ
れ、その一面に上記レリーズフォークが当接可能であ
り、且つレリーズフォークとの当接位置にのみ部分的に
配置された鋼板プレス製の側板と、スリーブと玉軸受の
外輪鍔部との間に介装され、外輪鍔部を上記スリーブの
フランジ部に弾性的に押圧して玉軸受を調心可能に保持
する弾性手段とを備えるものである(請求項1)。
【0005】また、クラッチ装置の回転部材に接触する
外向きの内輪鍔部を一端に有する鋼板プレス製の内輪
と、内向きの外輪鍔部を他端に有する鋼板プレス製の外
輪と、内輪と外輪との間に介在し、それぞれの軌道面と
アンギュラコンタクトする複数のボールと、内輪の外径
面と外輪の内径面との間を軸受一端側において密封する
第1シール部材及び軸受他端側において密封する第2シ
ール部材とを有する玉軸受と、外向きのフランジ部を一
体に有し、レリーズフォークの作動によってトランスミ
ッションのフロントカバー上を軸方向に摺動可能であ
り、その外周に上記玉軸受の内輪が半径方向の隙間をも
って外挿される樹脂製のスリーブと、一面に上記レリー
ズフォークが当接可能であり、スリーブに突設した係止
部を弾性変形させつつフランジ部と密着するまで軸方向
に押し込まれ、押し込み後の係止部の弾性復帰によりス
リーブに抜け止め保持される鋼板プレス製の側板と、ス
リーブと玉軸受の外輪鍔部との間に介装され、外輪鍔部
を上記スリーブのフランジ部に弾性的に押圧して玉軸受
を調心可能に保持する弾性手段とを備えるものである
(請求項2)。
外向きの内輪鍔部を一端に有する鋼板プレス製の内輪
と、内向きの外輪鍔部を他端に有する鋼板プレス製の外
輪と、内輪と外輪との間に介在し、それぞれの軌道面と
アンギュラコンタクトする複数のボールと、内輪の外径
面と外輪の内径面との間を軸受一端側において密封する
第1シール部材及び軸受他端側において密封する第2シ
ール部材とを有する玉軸受と、外向きのフランジ部を一
体に有し、レリーズフォークの作動によってトランスミ
ッションのフロントカバー上を軸方向に摺動可能であ
り、その外周に上記玉軸受の内輪が半径方向の隙間をも
って外挿される樹脂製のスリーブと、一面に上記レリー
ズフォークが当接可能であり、スリーブに突設した係止
部を弾性変形させつつフランジ部と密着するまで軸方向
に押し込まれ、押し込み後の係止部の弾性復帰によりス
リーブに抜け止め保持される鋼板プレス製の側板と、ス
リーブと玉軸受の外輪鍔部との間に介装され、外輪鍔部
を上記スリーブのフランジ部に弾性的に押圧して玉軸受
を調心可能に保持する弾性手段とを備えるものである
(請求項2)。
【0006】また、クラッチ装置の回転部材に接触する
外向きの内輪鍔部を一端に有する鋼板プレス製の内輪
と、内向きの外輪鍔部を他端に有する鋼板プレス製の外
輪と、内輪と外輪との間に介在し、それぞれの軌道面と
アンギュラコンタクトする複数のボールと、内輪の外径
面と外輪の内径面との間を軸受一端側において密封する
第1シール部材及び軸受他端側において密封する第2シ
ール部材とを有する玉軸受と、レリーズフォークの作動
によってトランスミッションのフロントカバー上を軸方
向に摺動し、その外周に上記玉軸受の内輪が半径方向隙
間をもって外挿される樹脂製のスリーブと、上記スリー
ブの外周に、スリーブの端部外周に設けたストッパによ
ってトランスミッション側への軸方向移動を規制しつつ
外挿され、その一面に上記レリーズフォークが当接する
と共に、他面に上記玉軸受の外輪鍔部が半径方向に摺動
自在に当接する鋼板プレス製の側板と、上記玉軸受の外
輪鍔部と上記側板とを弾性的に挟持して玉軸受を調心可
能に保持する弾性手段とを備えるものである(請求項
3)。
外向きの内輪鍔部を一端に有する鋼板プレス製の内輪
と、内向きの外輪鍔部を他端に有する鋼板プレス製の外
輪と、内輪と外輪との間に介在し、それぞれの軌道面と
アンギュラコンタクトする複数のボールと、内輪の外径
面と外輪の内径面との間を軸受一端側において密封する
第1シール部材及び軸受他端側において密封する第2シ
ール部材とを有する玉軸受と、レリーズフォークの作動
によってトランスミッションのフロントカバー上を軸方
向に摺動し、その外周に上記玉軸受の内輪が半径方向隙
間をもって外挿される樹脂製のスリーブと、上記スリー
ブの外周に、スリーブの端部外周に設けたストッパによ
ってトランスミッション側への軸方向移動を規制しつつ
外挿され、その一面に上記レリーズフォークが当接する
と共に、他面に上記玉軸受の外輪鍔部が半径方向に摺動
自在に当接する鋼板プレス製の側板と、上記玉軸受の外
輪鍔部と上記側板とを弾性的に挟持して玉軸受を調心可
能に保持する弾性手段とを備えるものである(請求項
3)。
【0007】また、クラッチ装置の回転部材に接触する
外向きの内輪鍔部を一端に有する鋼板プレス製の内輪
と、内向きの外輪鍔部を他端に有する鋼板プレス製の外
輪と、内輪と外輪との間に介在し、それぞれの軌道面と
アンギュラコンタクトする複数のボールと、内輪の外径
面と外輪の内径面との間を軸受一端側において密封する
第1シール部材及び軸受他端側において密封する第2シ
ール部材とを有する玉軸受と、レリーズフォークの作動
によってトランスミッションのフロントカバー上を軸方
向に摺動し、その外周に上記玉軸受の内輪が半径方向の
隙間をもって外挿される樹脂製のスリーブと、上記スリ
ーブと一体成形され、その一面に上記レリーズフォーク
が当接し、他面に上記玉軸受の外輪鍔部が半径方向に摺
動自在に当接する鋼板プレス製の側板と、上記スリーブ
の外周に介装され、円周方向の一個所に設けた軸方向の
分割部の伸縮により拡縮径可能であり、外輪鍔部をスリ
ーブのフランジ部に弾性的に押圧して玉軸受を調心可能
に保持する弾性手段とを備えるものである(請求項
4)。
外向きの内輪鍔部を一端に有する鋼板プレス製の内輪
と、内向きの外輪鍔部を他端に有する鋼板プレス製の外
輪と、内輪と外輪との間に介在し、それぞれの軌道面と
アンギュラコンタクトする複数のボールと、内輪の外径
面と外輪の内径面との間を軸受一端側において密封する
第1シール部材及び軸受他端側において密封する第2シ
ール部材とを有する玉軸受と、レリーズフォークの作動
によってトランスミッションのフロントカバー上を軸方
向に摺動し、その外周に上記玉軸受の内輪が半径方向の
隙間をもって外挿される樹脂製のスリーブと、上記スリ
ーブと一体成形され、その一面に上記レリーズフォーク
が当接し、他面に上記玉軸受の外輪鍔部が半径方向に摺
動自在に当接する鋼板プレス製の側板と、上記スリーブ
の外周に介装され、円周方向の一個所に設けた軸方向の
分割部の伸縮により拡縮径可能であり、外輪鍔部をスリ
ーブのフランジ部に弾性的に押圧して玉軸受を調心可能
に保持する弾性手段とを備えるものである(請求項
4)。
【0008】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の第1の実施形態を
図1乃至図3に基づいて説明する。
図1乃至図3に基づいて説明する。
【0009】図1に示すクラッチレリーズ軸受装置
(A)は、樹脂製のスリーブ(1)と、スリーブ(1)
と一体成形された側板(2)と、スリーブ(1)の外周
側に配置された玉軸受(3)と、弾性手段、例えば皿バ
ネ(4)とを備えている。
(A)は、樹脂製のスリーブ(1)と、スリーブ(1)
と一体成形された側板(2)と、スリーブ(1)の外周
側に配置された玉軸受(3)と、弾性手段、例えば皿バ
ネ(4)とを備えている。
【0010】スリーブ(1)は、ほぼ中間部、正確には
中間よりも僅かにトランスミッション側(図面右側:以
下、単にミッション側という)よりにフランジ部(1a)
が一体成形された略円筒形の樹脂成形体である。スリー
ブ(1)のフランジ部(1a)よりもクラッチ側(図面左
側)には環状の嵌合溝(6)が形成されている。嵌合溝
(6)のクラッチ側端部は、玉軸受(3)と皿バネ
(4)とのアッセンブリをスリーブ(1)の外周に外挿
する際に、皿バネ(4)の小径端と係合してその位置ず
れを防止できるよう垂直な壁面とされている。
中間よりも僅かにトランスミッション側(図面右側:以
下、単にミッション側という)よりにフランジ部(1a)
が一体成形された略円筒形の樹脂成形体である。スリー
ブ(1)のフランジ部(1a)よりもクラッチ側(図面左
側)には環状の嵌合溝(6)が形成されている。嵌合溝
(6)のクラッチ側端部は、玉軸受(3)と皿バネ
(4)とのアッセンブリをスリーブ(1)の外周に外挿
する際に、皿バネ(4)の小径端と係合してその位置ず
れを防止できるよう垂直な壁面とされている。
【0011】側板(2)は鋼板プレスにより、図2に示
すように、半径方向に延びる当接部(2b)と、軸方向に
延びるフォークガイド部(2a)とを一体に備える断面逆
L字形に形成されている。この側板(2)は、図3に示
すように、その内径端部をスリーブ(1)のミッション
側端部に埋め込んだ形でインサート成形される。側板
(2)の両側面の内径端部には、インサート成形後の半
径方向への抜け止めとなる脚部(2c)が突設され、ま
た、フォークガイド部(2a)には、レリーズフォーク
(34:図12参照)を一体に固定するためのスプリングホ
ルダを係止する係止穴(2a1)が形成される。スプリン
グホルダを係止穴(2a1)に係止させると、レリーズフ
ォークの軸方向移動に追従して側板(2)、さらにはス
リーブ(1)が軸方向に移動可能となる。なお、上記側
板(2)は、レリーズフォーク(34)との当接位置に対
応して円周方向の2個所に部分的に配置されている。
すように、半径方向に延びる当接部(2b)と、軸方向に
延びるフォークガイド部(2a)とを一体に備える断面逆
L字形に形成されている。この側板(2)は、図3に示
すように、その内径端部をスリーブ(1)のミッション
側端部に埋め込んだ形でインサート成形される。側板
(2)の両側面の内径端部には、インサート成形後の半
径方向への抜け止めとなる脚部(2c)が突設され、ま
た、フォークガイド部(2a)には、レリーズフォーク
(34:図12参照)を一体に固定するためのスプリングホ
ルダを係止する係止穴(2a1)が形成される。スプリン
グホルダを係止穴(2a1)に係止させると、レリーズフ
ォークの軸方向移動に追従して側板(2)、さらにはス
リーブ(1)が軸方向に移動可能となる。なお、上記側
板(2)は、レリーズフォーク(34)との当接位置に対
応して円周方向の2個所に部分的に配置されている。
【0012】玉軸受(3)は、クラッチ装置のダイヤフ
ラムスプリング(35:図12参照)に接触する外向きの鍔
部(3a1)を一端に有する鋼板プレス製の内輪(3a)
と、内向きの鍔部(3b1)を他端に有する鋼板プレス製
の外輪(3b)と、内輪(3a)と外輪(3b)との間に介在
し、それぞれの軌道面とアンギュラコンタクトする複数
のボール(3c)と、ボール(3c)を円周方向所定間隔に
保持する保持器(3d)と、内輪(3a)の外径面と外輪
(3b)の内径面との間を一端側(クラッチ装置側)にお
いて密封する第1シール部材(3e)及び他端側(ミッシ
ョン側)において密封する第2シール部材(3f)とを備
えている。この実施形態において、第1シール部材(3
e)は非接触型の弾性体シールで、その外径側部分が外
輪(3b)の端部内径面に圧入され、その内径側のリップ
部が内輪(3a)の一端側外径面にラビリンス隙間を介し
て近接する。また、第2シール部材(3f)は略コ字形断
面を有する鋼板プレス製のシールド板で、その外径側部
分が外輪(3b)の端部内径面に圧入固定され、その内径
側端部が内輪(3a)の端部外径面にラビリンス隙間を介
して近接する。なお、第1シール部材(3e)及び第2シ
ール部材(3f)として接触型シールを用いてもよい。
ラムスプリング(35:図12参照)に接触する外向きの鍔
部(3a1)を一端に有する鋼板プレス製の内輪(3a)
と、内向きの鍔部(3b1)を他端に有する鋼板プレス製
の外輪(3b)と、内輪(3a)と外輪(3b)との間に介在
し、それぞれの軌道面とアンギュラコンタクトする複数
のボール(3c)と、ボール(3c)を円周方向所定間隔に
保持する保持器(3d)と、内輪(3a)の外径面と外輪
(3b)の内径面との間を一端側(クラッチ装置側)にお
いて密封する第1シール部材(3e)及び他端側(ミッシ
ョン側)において密封する第2シール部材(3f)とを備
えている。この実施形態において、第1シール部材(3
e)は非接触型の弾性体シールで、その外径側部分が外
輪(3b)の端部内径面に圧入され、その内径側のリップ
部が内輪(3a)の一端側外径面にラビリンス隙間を介し
て近接する。また、第2シール部材(3f)は略コ字形断
面を有する鋼板プレス製のシールド板で、その外径側部
分が外輪(3b)の端部内径面に圧入固定され、その内径
側端部が内輪(3a)の端部外径面にラビリンス隙間を介
して近接する。なお、第1シール部材(3e)及び第2シ
ール部材(3f)として接触型シールを用いてもよい。
【0013】図4に示すように、弾性手段としての皿バ
ネ(4)は、略円錐筒状の鋼板プレス成形品で、小径端
から切欠き形成された複数の切欠き部(4a)と、隣り合
った切欠き部(4a)間に形成された複数の舌片(4b)と
を円周等配位置に備えている。各舌片(4b)の弾性変形
に応じて、皿バネ(4)の小径端部が縮拡径する。
ネ(4)は、略円錐筒状の鋼板プレス成形品で、小径端
から切欠き形成された複数の切欠き部(4a)と、隣り合
った切欠き部(4a)間に形成された複数の舌片(4b)と
を円周等配位置に備えている。各舌片(4b)の弾性変形
に応じて、皿バネ(4)の小径端部が縮拡径する。
【0014】組立に際しては、玉軸受(3)の組立品と
皿バネ(4)とのアッセンブリを、クラッチ側端部から
スリーブ(1)の外周に外挿し、玉軸受(3)の外輪
(3b)の鍔部(3b1)がフランジ部(1a)の端面(クラ
ッチ装置側)に当接し、かつ、皿バネ(4)の小径端部
(舌片)が嵌合溝(6)に嵌合するまで推し進める。
皿バネ(4)とのアッセンブリを、クラッチ側端部から
スリーブ(1)の外周に外挿し、玉軸受(3)の外輪
(3b)の鍔部(3b1)がフランジ部(1a)の端面(クラ
ッチ装置側)に当接し、かつ、皿バネ(4)の小径端部
(舌片)が嵌合溝(6)に嵌合するまで推し進める。
【0015】上記のようにして、玉軸受(3)と皿バネ
(4)とのアッセンブリをスリーブ(1)の外周に外挿
すると、図1に示す第1の実施形態のクラッチレリーズ
軸受装置(A)が完成する。スリーブ(1)の外周と玉
軸受(3)の内輪(3a)の内径面との間には、半径方向
の隙間(S1)があり、外輪(3b)の鍔部(3b1)の内径
面とスリーブ(1)の外周との間には半径方向の隙間
(S2)がある。半径方向の隙間(S2)は、半径方向隙間
(S1)よりも小さい(S2<S1)。そして、スリーブ
(1)と外輪(3b)の鍔部(3b1)の内側面との間に圧
縮介在する皿バネ(4)の付勢力によって、外輪鍔部
(3b1)がフランジ部(1a)の端面(クラッチ装置側)
に弾性的に押圧される。これにより、玉軸受(3)がス
リーブ(1)の外周とフランジ部(1a)の端面に弾性的
に押圧され、その結果、玉軸受(3)がスリーブ(1)
の外周とフランジ部(1a)の端面との間に半径方向に摺
動自在に弾性保持される。玉軸受(3)は、半径方向隙
間(S1)(S2)の存在によって、スリーブ(1)および
側板(2)に対して半径方向に調心移動が可能であり、
その調心移動量は小さい方の半径方向隙間(S2)によっ
て規制される。
(4)とのアッセンブリをスリーブ(1)の外周に外挿
すると、図1に示す第1の実施形態のクラッチレリーズ
軸受装置(A)が完成する。スリーブ(1)の外周と玉
軸受(3)の内輪(3a)の内径面との間には、半径方向
の隙間(S1)があり、外輪(3b)の鍔部(3b1)の内径
面とスリーブ(1)の外周との間には半径方向の隙間
(S2)がある。半径方向の隙間(S2)は、半径方向隙間
(S1)よりも小さい(S2<S1)。そして、スリーブ
(1)と外輪(3b)の鍔部(3b1)の内側面との間に圧
縮介在する皿バネ(4)の付勢力によって、外輪鍔部
(3b1)がフランジ部(1a)の端面(クラッチ装置側)
に弾性的に押圧される。これにより、玉軸受(3)がス
リーブ(1)の外周とフランジ部(1a)の端面に弾性的
に押圧され、その結果、玉軸受(3)がスリーブ(1)
の外周とフランジ部(1a)の端面との間に半径方向に摺
動自在に弾性保持される。玉軸受(3)は、半径方向隙
間(S1)(S2)の存在によって、スリーブ(1)および
側板(2)に対して半径方向に調心移動が可能であり、
その調心移動量は小さい方の半径方向隙間(S2)によっ
て規制される。
【0016】このクラッチレリーズ軸受装置(A)は、
マニュアルミッション自動車のエンジンとトランスミッ
ションとの間に組み込まれる。具体的には、図12に示す
ように、トランスミッション(32)に突設されたフロン
トカバー(33)の外周に、スリーブ(クラッチレリーズ
軸受装置の各構成部品については図1参照)の内周が軸
方向に摺動自在に外挿される。側板(2)の当接部(2
b)には、二股状のレリーズフォーク(34)が当接し、
図示されていないクラッチペダルを踏み込むと、レリー
ズフォーク(34)が揺動して側板(2)をクラッチ装置
側に押圧し、スリーブ(1)及び玉軸受(3)がフロン
トカバー(33)に沿って軸方向に移動せしめられる。そ
して、玉軸受(3)の内輪鍔部(3a1)がクラッチ装置
のダイヤフラムスプリング(35)に当接してこれを押圧
反転させる。そうすると、ダイヤフラムスプリング(3
5)の弾性により、クラッチディスク(36)をフライホ
イール(37)に押圧しているプレッシャープレート(3
8)がクラッチディスクから離れ、これにより、クラッ
チが開放され、エンジンの出力軸(39)の回転がトラン
スミッション(32)から切り離される。クラッチペダル
を離すと、スリーブ(1)および玉軸受(3)はレリー
ズフォーク(34)と供に(あるいはダイヤフラムスプリ
ングの弾性によって)元の位置に戻る。これにより、ク
ラッチが接続され、エンジンの出力軸(39)の回転が伝
達軸(40)を介してトランスミッション(32)に伝達さ
れる。クラッチレリーズ軸受装置(A)の玉軸受(3)
はスリーブ(1)に対して所定範囲の調心移動が可能で
あり、そのため、フロントカバー(33)の軸心と出力軸
(39)の軸心との間に組み込み上の誤差等があり、ダイ
ヤフラムスプリング(35)の回転中心とクラッチレリー
ズ軸受装置(A)の回転中心とで心ずれが生じても、玉
軸受(3)がそのずれ量に応じて調心移動することによ
って、心ずれが自動的に調心される。また、玉軸受
(3)は、所要量だけ調心移動した後、皿バネ(4)の
付勢力によって、その位置に弾性保持され、エンジンか
らの振動、衝撃等を受けても位置ずれをしない、いわゆ
る調心抗力を有する。
マニュアルミッション自動車のエンジンとトランスミッ
ションとの間に組み込まれる。具体的には、図12に示す
ように、トランスミッション(32)に突設されたフロン
トカバー(33)の外周に、スリーブ(クラッチレリーズ
軸受装置の各構成部品については図1参照)の内周が軸
方向に摺動自在に外挿される。側板(2)の当接部(2
b)には、二股状のレリーズフォーク(34)が当接し、
図示されていないクラッチペダルを踏み込むと、レリー
ズフォーク(34)が揺動して側板(2)をクラッチ装置
側に押圧し、スリーブ(1)及び玉軸受(3)がフロン
トカバー(33)に沿って軸方向に移動せしめられる。そ
して、玉軸受(3)の内輪鍔部(3a1)がクラッチ装置
のダイヤフラムスプリング(35)に当接してこれを押圧
反転させる。そうすると、ダイヤフラムスプリング(3
5)の弾性により、クラッチディスク(36)をフライホ
イール(37)に押圧しているプレッシャープレート(3
8)がクラッチディスクから離れ、これにより、クラッ
チが開放され、エンジンの出力軸(39)の回転がトラン
スミッション(32)から切り離される。クラッチペダル
を離すと、スリーブ(1)および玉軸受(3)はレリー
ズフォーク(34)と供に(あるいはダイヤフラムスプリ
ングの弾性によって)元の位置に戻る。これにより、ク
ラッチが接続され、エンジンの出力軸(39)の回転が伝
達軸(40)を介してトランスミッション(32)に伝達さ
れる。クラッチレリーズ軸受装置(A)の玉軸受(3)
はスリーブ(1)に対して所定範囲の調心移動が可能で
あり、そのため、フロントカバー(33)の軸心と出力軸
(39)の軸心との間に組み込み上の誤差等があり、ダイ
ヤフラムスプリング(35)の回転中心とクラッチレリー
ズ軸受装置(A)の回転中心とで心ずれが生じても、玉
軸受(3)がそのずれ量に応じて調心移動することによ
って、心ずれが自動的に調心される。また、玉軸受
(3)は、所要量だけ調心移動した後、皿バネ(4)の
付勢力によって、その位置に弾性保持され、エンジンか
らの振動、衝撃等を受けても位置ずれをしない、いわゆ
る調心抗力を有する。
【0017】上記実施形態によれば、側板(2)をレリ
ーズフォーク(34)との当接位置にのみ部分的に設けて
いることから、側板(2)の重量軽減による軽量化と、
鋼板コストの低減によるローコスト化とを図ることがで
きる。
ーズフォーク(34)との当接位置にのみ部分的に設けて
いることから、側板(2)の重量軽減による軽量化と、
鋼板コストの低減によるローコスト化とを図ることがで
きる。
【0018】図5は、本発明の第2の実施形態を示す図
である。この実施形態では、図1に示す実施形態とは異
なり、側板(2)のフォークガイド部(2a)をフランジ
部(1a)と共にスリーブ(1)と一体に樹脂成形し、さ
らに側板(2)の当接部(2b)を鋼板プレスにより環状
に成形したものである。スリーブ(1)のミッション側
端部には、外径側に僅かに突出する係止部(7)が間欠
的に、例えば円周等配位置の複数箇所に設けられ、さら
に図6に示すように、この係止部(7)の外径面(7a)
は、クラッチ側を徐々に拡径させたテーパ面状に形成さ
れている。
である。この実施形態では、図1に示す実施形態とは異
なり、側板(2)のフォークガイド部(2a)をフランジ
部(1a)と共にスリーブ(1)と一体に樹脂成形し、さ
らに側板(2)の当接部(2b)を鋼板プレスにより環状
に成形したものである。スリーブ(1)のミッション側
端部には、外径側に僅かに突出する係止部(7)が間欠
的に、例えば円周等配位置の複数箇所に設けられ、さら
に図6に示すように、この係止部(7)の外径面(7a)
は、クラッチ側を徐々に拡径させたテーパ面状に形成さ
れている。
【0019】以上の構成から、図6に示すように、側板
(2)をスリーブ(1)のミッション側端部から押し込
むと、先ず側板(2)が係止部(7)の外形面(7a)に
案内されて調心される。さらに押し込むと、係止部(7
a)が内径側に弾性変形し、側板(2)が通過したとこ
ろで初期形状に弾性復帰するので、側板(2)をフラン
ジ部(1a)に密着させて抜け止め保持することができ
る。
(2)をスリーブ(1)のミッション側端部から押し込
むと、先ず側板(2)が係止部(7)の外形面(7a)に
案内されて調心される。さらに押し込むと、係止部(7
a)が内径側に弾性変形し、側板(2)が通過したとこ
ろで初期形状に弾性復帰するので、側板(2)をフラン
ジ部(1a)に密着させて抜け止め保持することができ
る。
【0020】上記実施形態によれば、従来のように、フ
ォークガイド(2a)及び側板(2)を鋼板プレスで一体
成形する場合に比べ、軽量化を図ると共に、形状の簡略
化によるプレスコストの削減が達成される。また、側板
(2)を一方向に押込むだけでスリーブに組み込めるの
で、組立も容易である。さらに、フォークの当接時にフ
ォーク先端で偏荷重が生じる場合においても、側板がク
リープしてフォーク当接による摩耗を軽減することがで
きる。
ォークガイド(2a)及び側板(2)を鋼板プレスで一体
成形する場合に比べ、軽量化を図ると共に、形状の簡略
化によるプレスコストの削減が達成される。また、側板
(2)を一方向に押込むだけでスリーブに組み込めるの
で、組立も容易である。さらに、フォークの当接時にフ
ォーク先端で偏荷重が生じる場合においても、側板がク
リープしてフォーク当接による摩耗を軽減することがで
きる。
【0021】なお、以上の実施形態において、側板
(2)とスリーブ(1)以外の構造、例えば玉軸受
(3)や皿バネ(4)の構造は、図1に示す実施形態と
同様であるので、その説明は省略する。
(2)とスリーブ(1)以外の構造、例えば玉軸受
(3)や皿バネ(4)の構造は、図1に示す実施形態と
同様であるので、その説明は省略する。
【0022】図7に本発明の第3の実施形態を示す。こ
の実施形態は、フォークガイド部(2a)を環状の側板
(2)に鋼板プレスで一体成形し、この側板(2)をス
リーブ(1)に外挿した後、弾性手段としてのクリップ
(4)を用いてスリーブ(1)に固定したものである。
スリーブ(1)のミッション側端部の外周には、側板
(2)のミッション側への軸方向移動を規制すべく外径
側に突出するストッパ(11)が間欠的に形成され、さら
にストッパ(11)の間にクリップ(4)の挿入スペース
となる挿入部(12)が形成されている。挿入部(12)
は、円周方向の複数個所、例えば円周等配位置の4個所
に設けられる。
の実施形態は、フォークガイド部(2a)を環状の側板
(2)に鋼板プレスで一体成形し、この側板(2)をス
リーブ(1)に外挿した後、弾性手段としてのクリップ
(4)を用いてスリーブ(1)に固定したものである。
スリーブ(1)のミッション側端部の外周には、側板
(2)のミッション側への軸方向移動を規制すべく外径
側に突出するストッパ(11)が間欠的に形成され、さら
にストッパ(11)の間にクリップ(4)の挿入スペース
となる挿入部(12)が形成されている。挿入部(12)
は、円周方向の複数個所、例えば円周等配位置の4個所
に設けられる。
【0023】クリップ(4)は、帯状鋼板のプレス成形
により形成され、図8(a)(b)に示すように、クラ
ッチ側にその中央から他端側にかけての部分を切り起こ
して形成された舌片(4b)を、ミッション側端部に鋼板
端部を外径側に屈曲して形成された係止部(4a)をそれ
ぞれ具備する。
により形成され、図8(a)(b)に示すように、クラ
ッチ側にその中央から他端側にかけての部分を切り起こ
して形成された舌片(4b)を、ミッション側端部に鋼板
端部を外径側に屈曲して形成された係止部(4a)をそれ
ぞれ具備する。
【0024】組立に際しては、先ず側板(2)および玉
軸受(3)からなるアッセンブリをスリーブ(1)のク
ラッチ側から外挿し、側板(2)がストッパ(11)に当
るまで推し進める。その後、挿入部(12)のミッション
側の開口部に舌片(4b)の小径側を前にしてクリップ
(4)を挿入する。舌片(4b)は、側板(2)及び外輪
鍔部(3b1)の内径部を通過中は内径側に押し縮められ
ているが、外輪鍔部(3b1)の内径端部を越えると外径
側に弾性復帰し、スリーブ(1)と外輪鍔部(3b1)の
間に介装されて、図1に示す皿バネ(4)の舌片(4b)
と同様の付勢力を発揮する。この時、側板(2)と外輪
鍔部(3b1)が舌片(4b)と係止部(4a)の協働により
軸方向両側から一体挟持されるので、外輪鍔部(3b1)
が側板(2)に弾性的に押圧され、その結果、玉軸受
(3)が調心可能に保持される。
軸受(3)からなるアッセンブリをスリーブ(1)のク
ラッチ側から外挿し、側板(2)がストッパ(11)に当
るまで推し進める。その後、挿入部(12)のミッション
側の開口部に舌片(4b)の小径側を前にしてクリップ
(4)を挿入する。舌片(4b)は、側板(2)及び外輪
鍔部(3b1)の内径部を通過中は内径側に押し縮められ
ているが、外輪鍔部(3b1)の内径端部を越えると外径
側に弾性復帰し、スリーブ(1)と外輪鍔部(3b1)の
間に介装されて、図1に示す皿バネ(4)の舌片(4b)
と同様の付勢力を発揮する。この時、側板(2)と外輪
鍔部(3b1)が舌片(4b)と係止部(4a)の協働により
軸方向両側から一体挟持されるので、外輪鍔部(3b1)
が側板(2)に弾性的に押圧され、その結果、玉軸受
(3)が調心可能に保持される。
【0025】以上の構成であれば、側板(2)と外輪鍔
部(3b1)とを密着させることができ、両者間に介在す
る部材(フランジ部等)が不用となるので、軸方向の寸
法をコンパクト化することができる。また、クリップ
(4)を挿入部(12)に押し込むだけで玉軸受(3)を
調心可能に保持できるので、組立性の向上を図ることが
できる。
部(3b1)とを密着させることができ、両者間に介在す
る部材(フランジ部等)が不用となるので、軸方向の寸
法をコンパクト化することができる。また、クリップ
(4)を挿入部(12)に押し込むだけで玉軸受(3)を
調心可能に保持できるので、組立性の向上を図ることが
できる。
【0026】なお、挿入部(12)は、側板(2)とスリ
ーブ(1)との間に形成されていれば足り、上述のよう
にスリーブ(1)の外径部に設ける他、図9に示すよう
に、側板(2)の内径部に設けても構わない。
ーブ(1)との間に形成されていれば足り、上述のよう
にスリーブ(1)の外径部に設ける他、図9に示すよう
に、側板(2)の内径部に設けても構わない。
【0027】図10に本発明の第4の実施形態を示す。こ
の実施形態は、フォークガイド部(2a)と環状の側板
(2)とを鋼板プレスで一体に成形した後、これをスリ
ーブ(1)と共にインサート成形したものである。スリ
ーブ(1)と玉軸受(3)との間に介装される弾性手段
(4)は、図11に示すように、円周方向の1個所に軸方
向の分割部(4c)を有する断面C字形の円筒状をなし、
その円周方向には、軸方向に切り起こした複数の舌片
(4b)が形成されている。この弾性手段(4)は、図1
に示す実施形態と同様に、玉軸受(3)の内径部に組み
込んだ状態でスリーブ(1)の外周部に外挿される。外
輪鍔部(3b1)が側板(2)に当接すると同時に、弾性
手段(4)がスリーブ(1)の外周面に設けられた環状
の嵌合溝(6)に嵌まり込む。
の実施形態は、フォークガイド部(2a)と環状の側板
(2)とを鋼板プレスで一体に成形した後、これをスリ
ーブ(1)と共にインサート成形したものである。スリ
ーブ(1)と玉軸受(3)との間に介装される弾性手段
(4)は、図11に示すように、円周方向の1個所に軸方
向の分割部(4c)を有する断面C字形の円筒状をなし、
その円周方向には、軸方向に切り起こした複数の舌片
(4b)が形成されている。この弾性手段(4)は、図1
に示す実施形態と同様に、玉軸受(3)の内径部に組み
込んだ状態でスリーブ(1)の外周部に外挿される。外
輪鍔部(3b1)が側板(2)に当接すると同時に、弾性
手段(4)がスリーブ(1)の外周面に設けられた環状
の嵌合溝(6)に嵌まり込む。
【0028】上記アッセンブリを推し進める過程におい
ては、弾性手段(4)はスリーブ(1)のクラッチ側端
部の外径部に設けられた案内面(1b)に案内されて拡径
し、その状態でスリーブ(1)の外周上を滑った後、嵌
合溝(6)に嵌まり込む。これと同時に弾性手段(4)
が縮径するため、弾性手段(4)はスリーブ(1)から
脱落することなく、その外周部に保持される。その後
は、舌片(4b)の付勢力により、外輪鍔部(3b1)が側
板(2)の端面と密着する方向に押圧されるため、玉軸
受は所定の荷重で調心可能に保持される。
ては、弾性手段(4)はスリーブ(1)のクラッチ側端
部の外径部に設けられた案内面(1b)に案内されて拡径
し、その状態でスリーブ(1)の外周上を滑った後、嵌
合溝(6)に嵌まり込む。これと同時に弾性手段(4)
が縮径するため、弾性手段(4)はスリーブ(1)から
脱落することなく、その外周部に保持される。その後
は、舌片(4b)の付勢力により、外輪鍔部(3b1)が側
板(2)の端面と密着する方向に押圧されるため、玉軸
受は所定の荷重で調心可能に保持される。
【0029】この構成であれば、第3の実施形態と同様
に、軸方向でのコンパクト化を図ることができる。ま
た、弾性手段(4)は、軸方向の分割部(4c)を有する
ために縮拡径が容易であるから、組込み性も良好であ
る。
に、軸方向でのコンパクト化を図ることができる。ま
た、弾性手段(4)は、軸方向の分割部(4c)を有する
ために縮拡径が容易であるから、組込み性も良好であ
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の実
施形態(請求項1)によれば、側板をレリーズフォーク
との当接位置にのみ設けていることから、側板重量軽減
による軽量化と、鋼板コストの低減によるローコスト化
とを図ることができる。
施形態(請求項1)によれば、側板をレリーズフォーク
との当接位置にのみ設けていることから、側板重量軽減
による軽量化と、鋼板コストの低減によるローコスト化
とを図ることができる。
【0031】第2の実施形態(請求項2)によれば、従
来のように、フォークガイド及び側板を鋼板プレスで一
体成形する場合に比べ、軽量化を図ると共に、形状の簡
略化によるプレスコストの削減が達成される。また、側
板を一方向に押込むだけでスリーブに組み込めるので、
組立も容易である。
来のように、フォークガイド及び側板を鋼板プレスで一
体成形する場合に比べ、軽量化を図ると共に、形状の簡
略化によるプレスコストの削減が達成される。また、側
板を一方向に押込むだけでスリーブに組み込めるので、
組立も容易である。
【0032】第3の実施形態(請求項3)によれば、側
板と外輪鍔部とを密着させることができ、両者間に介在
する部材(フランジ部等)が不用となるので、軸方向の
寸法をコンパクト化することができる。また、弾性手段
を押し込むだけで玉軸受を調心可能に保持できるので、
組立性の向上を図ることができる。
板と外輪鍔部とを密着させることができ、両者間に介在
する部材(フランジ部等)が不用となるので、軸方向の
寸法をコンパクト化することができる。また、弾性手段
を押し込むだけで玉軸受を調心可能に保持できるので、
組立性の向上を図ることができる。
【0033】第4の実施形態(請求項4)によれば、第
3の実施形態と同様に、軸方向でのコンパクト化を図る
ことができる。また、弾性手段は、軸方向の分割部を有
するために縮拡径が容易であるから、組込み性も良好で
ある。
3の実施形態と同様に、軸方向でのコンパクト化を図る
ことができる。また、弾性手段は、軸方向の分割部を有
するために縮拡径が容易であるから、組込み性も良好で
ある。
【図1】第1の実施形態にかかるクラッチレリーズ軸受
装置の断面図である。
装置の断面図である。
【図2】第1の実施形態における側板の斜視図である。
【図3】スリーブをトランスミッション側から見た正面
図である。
図である。
【図4】皿バネの断面図(a図:b図におけるa−a断
面)、及び正面図(b図)である。
面)、及び正面図(b図)である。
【図5】第2の実施形態にかかるクラッチレリーズ軸受
装置の断面図である。
装置の断面図である。
【図6】第2の実施形態での組立手順を示す断面図であ
る。
る。
【図7】第3の実施形態にかかるクラッチレリーズ軸受
装置の断面図である。
装置の断面図である。
【図8】第3の実施形態における弾性手段の断面図(a
図)、及び正面図(b図)である。
図)、及び正面図(b図)である。
【図9】第3の実施形態における挿入部の位置の他例を
示す正面図である。
示す正面図である。
【図10】第4の実施形態にかかるクラッチレリーズ軸受
装置の断面図である。
装置の断面図である。
【図11】第4の実施形態における弾性手段の斜視図であ
る。
る。
【図12】自動車のクラッチ装置の周辺部を示す図であ
る。
る。
1 スリーブ 1a フランジ部 2 側板 3 玉軸受 3a 内輪 3a1 内輪鍔部 3b 外輪 3b1 外輪鍔部 3c ボール 3d 保持器 3e 第1シール部材 3f 第2シール部材 4 弾性手段 4c 分割部 11 ストッパ 32 トランスミッション 33 フロントカバー 34 レリーズフォーク
Claims (4)
- 【請求項1】クラッチ装置の回転部材に接触する外向き
の内輪鍔部を一端に有する鋼板プレス製の内輪と、内向
きの外輪鍔部を他端に有する鋼板プレス製の外輪と、内
輪と外輪との間に介在し、それぞれの軌道面とアンギュ
ラコンタクトする複数のボールと、内輪の外径面と外輪
の内径面との間を軸受一端側において密封する第1シー
ル部材及び軸受他端側において密封する第2シール部材
とを有する玉軸受と、 外向きのフランジ部を一体に有し、レリーズフォークの
作動によってトランスミッションのフロントカバー上を
軸方向に摺動可能であり、その外周に上記玉軸受の内輪
が半径方向の隙間をもって外挿される樹脂製のスリーブ
と、 上記フランジ部に密着させてスリーブと一体成形され、
その一面に上記レリーズフォークが当接可能であり、且
つレリーズフォークとの当接位置にのみ部分的に配置さ
れた鋼板プレス製の側板と、 スリーブと玉軸受の外輪鍔部との間に介装され、外輪鍔
部を上記スリーブのフランジ部に弾性的に押圧して玉軸
受を調心可能に保持する弾性手段とを備えたクラッチレ
リーズ軸受装置。 - 【請求項2】クラッチ装置の回転部材に接触する外向き
の内輪鍔部を一端に有する鋼板プレス製の内輪と、内向
きの外輪鍔部を他端に有する鋼板プレス製の外輪と、内
輪と外輪との間に介在し、それぞれの軌道面とアンギュ
ラコンタクトする複数のボールと、内輪の外径面と外輪
の内径面との間を軸受一端側において密封する第1シー
ル部材及び軸受他端側において密封する第2シール部材
とを有する玉軸受と、 外向きのフランジ部を一体に有し、レリーズフォークの
作動によってトランスミッションのフロントカバー上を
軸方向に摺動可能であり、その外周に上記玉軸受の内輪
が半径方向の隙間をもって外挿される樹脂製のスリーブ
と、 一面に上記レリーズフォークが当接可能であり、スリー
ブに突設した係止部を弾性変形させつつフランジ部と密
着するまで軸方向に押し込まれ、押し込み後の係止部の
弾性復帰によりスリーブに抜け止め保持される鋼板プレ
ス製の側板と、 スリーブと玉軸受の外輪鍔部との間に介装され、外輪鍔
部を上記スリーブのフランジ部に弾性的に押圧して玉軸
受を調心可能に保持する弾性手段とを備えたクラッチレ
リーズ軸受装置。 - 【請求項3】クラッチ装置の回転部材に接触する外向き
の内輪鍔部を一端に有する鋼板プレス製の内輪と、内向
きの外輪鍔部を他端に有する鋼板プレス製の外輪と、内
輪と外輪との間に介在し、それぞれの軌道面とアンギュ
ラコンタクトする複数のボールと、内輪の外径面と外輪
の内径面との間を軸受一端側において密封する第1シー
ル部材及び軸受他端側において密封する第2シール部材
とを有する玉軸受と、 レリーズフォークの作動によってトランスミッションの
フロントカバー上を軸方向に摺動し、その外周に上記玉
軸受の内輪が半径方向隙間をもって外挿される樹脂製の
スリーブと、 上記スリーブの外周に、スリーブの端部外周に設けたス
トッパによってトランスミッション側への軸方向移動を
規制しつつ外挿され、その一面に上記レリーズフォーク
が当接すると共に、他面に上記玉軸受の外輪鍔部が半径
方向に摺動自在に当接する鋼板プレス製の側板と、 上記玉軸受の外輪鍔部と上記側板とを弾性的に挟持して
玉軸受を調心可能に保持する弾性手段とを備えたクラッ
チレリーズ軸受装置。 - 【請求項4】クラッチ装置の回転部材に接触する外向き
の内輪鍔部を一端に有する鋼板プレス製の内輪と、内向
きの外輪鍔部を他端に有する鋼板プレス製の外輪と、内
輪と外輪との間に介在し、それぞれの軌道面とアンギュ
ラコンタクトする複数のボールと、内輪の外径面と外輪
の内径面との間を軸受一端側において密封する第1シー
ル部材及び軸受他端側において密封する第2シール部材
とを有する玉軸受と、 レリーズフォークの作動によってトランスミッションの
フロントカバー上を軸方向に摺動し、その外周に上記玉
軸受の内輪が半径方向の隙間をもって外挿される樹脂製
のスリーブと、 上記スリーブと一体成形され、その一面に上記レリーズ
フォークが当接し、他面に上記玉軸受の外輪鍔部が半径
方向に摺動自在に当接する鋼板プレス製の側板と、 上記スリーブの外周に介装され、円周方向の一個所に設
けた軸方向の分割部の伸縮により拡縮径可能であり、外
輪鍔部を上記スリーブのフランジ部に弾性的に押圧して
玉軸受を調心可能に保持する弾性手段とを備えたクラッ
チレリーズ軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33602996A JPH10176724A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | クラッチレリーズ軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33602996A JPH10176724A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | クラッチレリーズ軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10176724A true JPH10176724A (ja) | 1998-06-30 |
Family
ID=18294972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33602996A Pending JPH10176724A (ja) | 1996-12-16 | 1996-12-16 | クラッチレリーズ軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10176724A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006194304A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Nsk Ltd | クラッチレリーズ軸受装置 |
CN108869533A (zh) * | 2018-08-15 | 2018-11-23 | 江苏联动轴承股份有限公司 | 一种弹片轴承 |
CN108953366A (zh) * | 2018-08-15 | 2018-12-07 | 江苏联动轴承股份有限公司 | 一种冲压轴承 |
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1996
- 1996-12-16 JP JP33602996A patent/JPH10176724A/ja active Pending
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JP2006194304A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Nsk Ltd | クラッチレリーズ軸受装置 |
JP4715997B2 (ja) * | 2005-01-12 | 2011-07-06 | 日本精工株式会社 | クラッチレリーズ軸受装置 |
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