JPH10176581A - スロットル制御装置 - Google Patents

スロットル制御装置

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JPH10176581A
JPH10176581A JP8340171A JP34017196A JPH10176581A JP H10176581 A JPH10176581 A JP H10176581A JP 8340171 A JP8340171 A JP 8340171A JP 34017196 A JP34017196 A JP 34017196A JP H10176581 A JPH10176581 A JP H10176581A
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throttle control
control device
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Koichi Mizutani
浩市 水谷
Masumi Nagasaka
眞澄 長坂
Takashi Yamaguchi
貴志 山口
Takamasa Kitamura
隆正 北村
Sukehito Seki
祐人 関
Satoru Matsumoto
悟 松本
Kenji Takine
研二 滝根
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Toyota Motor Corp
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Denso Ten Ltd
Toyota Motor Corp
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    • F02D11/06Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance
    • F02D11/10Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type
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    • F02D2200/60Input parameters for engine control said parameters being related to the driver demands or status
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2重系センサの出力端子同士がショートした
ことを適切に検出する。 【解決手段】 スロットル制御装置1は、アクセル位置
を検出するアクセル位置センサ10の出力に基づいてス
ロットル制御を行う。アクセル位置センサ10は、メイ
ンセンサ11とサブセンサ12とを有している。アクセ
ル位置の変化に応じてメインセンサ11の出力とサブセ
ンサ12の出力とは互いに逆方向に変化する。スロット
ル制御装置1は、メインセンサ11の出力の変化量ΔV
PA1が所定のしきい値ΔTH1以上であり、かつ、サ
ブセンサ12の出力の変化量ΔVPA2が所定のしきい
値ΔTH2以上である場合に、アクセル位置センサ10
が異常であると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに逆方向の特
性を有するメインセンサとサブセンサとを有する2重系
センサの異常を検出するスロットル制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平4−214949号公報は、互い
に逆方向の特性を有する2つのポテンショメータを開度
センサとして使用することを開示している。特開平4−
214949号公報に記載の装置は、2つのポテンショ
メータのそれぞれについて断線またはショートが発生し
た場合には、その開度センサの異常を検出することがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平4−2
14949号公報では、2つのポテンショメータの出力
端子同士がショートした場合については考慮されていな
い。
【0004】2重系センサの出力端子同士がショートす
ることは、ワイヤハーネス間または部品内で発生する可
能性がある。2重系センサの出力端子同士がショートし
た場合には、2重系センサの出力電圧が急激に大きく変
化するため、スロットル制御に大きな影響を及ぼす可能
性がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、2重系センサの出力端子同士がショート
したことを適切に検出することのできるスロットル制御
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のスロットル制御
装置は、同一対象物の位置をそれぞれ検出する第1セン
サと第2センサとを有する位置センサの出力に基づいて
スロットル制御を行うスロットル制御装置であって、該
対象物の位置の変化に応じて該第1センサの出力と該第
2センサの出力とは互いに逆方向に変化し、該第1セン
サの出力の変化量が所定の第1しきい値以上であり、か
つ、該第2センサの出力の変化量が所定の第2しきい値
以上である場合に、該位置センサが異常であると判定す
ることを特徴とする。これにより上記目的が達成され
る。
【0007】前記第1センサの出力と前記第2センサの
出力とが、該第1センサの出力端子と該第2センサの出
力端子とがショートした場合における該第1センサおよ
び該第2センサの出力の近傍にあり、かつ、ブレーキ操
作が行われている場合に、前記位置センサが異常である
と判定してもよい。
【0008】また、本発明の他のスロットル制御装置
は、同一対象物の位置をそれぞれ検出する第1センサと
第2センサとを有する位置センサの出力に基づいてスロ
ットル制御を行うスロットル制御装置であって、該対象
物の位置の変化に応じて該第1センサの出力と該第2セ
ンサの出力とは互いに逆方向に変化し、該第1センサの
出力の変化量が所定の第1しきい値以上であり、かつ、
該第2センサの出力の変化量が所定の第2しきい値以上
となってから所定の時間内に該第1センサの出力と該第
2センサの出力とが実質的に同一となった場合に、該位
置センサが異常であると判定することを特徴とする。こ
れにより上記目的が達成される。
【0009】また、本発明の他のスロットル制御装置
は、同一対象物の位置をそれぞれ検出する第1センサと
第2センサとを有する位置センサの出力に基づいてスロ
ットル制御を行うスロットル制御装置であって、該対象
物の位置の変化に応じて該第1センサの出力と該第2セ
ンサの出力とは互いに逆方向に変化し、電源から該位置
センサに流れる電流を検出し、該電流が所定のしきい値
以上となった場合に、該位置センサが異常であると判定
することを特徴とする。これにより上記目的が達成され
る。
【0010】また、本発明の他のスロットル制御装置
は、同一対象物の位置をそれぞれ検出する第1センサと
第2センサとを有する位置センサの出力に基づいてスロ
ットル制御を行うスロットル制御装置であって、該対象
物の位置の変化に応じて該第1センサの出力と該第2セ
ンサの出力とは互いに逆方向に変化し、定電圧電源から
抵抗を介して該位置センサに電圧を供給し、該抵抗の下
流の電圧が所定の値と等しくなくなった場合に、該位置
センサが異常であると判定することを特徴とする。これ
により上記目的が達成される。
【0011】また、本発明の他のスロットル制御装置
は、同一対象物の位置をそれぞれ検出する第1センサと
第2センサとを有する位置センサの出力に基づいてスロ
ットル制御を行うスロットル制御装置であって、該対象
物の位置の変化に応じて該第1センサの出力と該第2セ
ンサの出力とは互いに逆方向に変化し、該第1センサの
出力端子と該第2センサの出力端子との間の抵抗を検出
し、該抵抗が所定のしきい値以下となった場合に、該位
置センサが異常であると判定することを特徴とする。こ
れにより上記目的が達成される。
【0012】以下、作用を説明する。
【0013】請求項1に係る発明によれば、第1センサ
の出力の変化量が所定の第1しきい値以上であり、か
つ、第2センサの出力の変化量が所定の第2しきい値以
上である場合に、位置センサが異常であると判定され
る。これにより、第1センサの出力端子と第2センサの
出力端子とがショートしたことを検出することが可能と
なる。第1センサの出力端子と第2センサの出力端子と
がショートした場合には、第1センサの出力と第2セン
サの出力とがそれぞれ急激に変化するからである。
【0014】請求項2に係る発明によれば、第1センサ
の出力と第2センサの出力とが、第1センサの出力端子
と第2センサの出力端子とがショートした場合における
第1センサおよび第2センサの出力の近傍にあり、か
つ、ブレーキ操作が行われている場合に、位置センサが
異常であると判定される。これにより、第1センサの出
力端子と第2センサの出力端子とがショートした時点に
おいて、第1センサの出力と第2センサの出力とが、第
1センサの出力端子と第2センサの出力端子とがショー
トした場合における第1センサおよび第2センサの出力
の近傍にあった場合でも、第1センサの出力端子と第2
センサの出力端子とがショートしたことを検出すること
が可能となる。
【0015】請求項3に係る発明によれば、第1センサ
の出力の変化量が所定の第1しきい値以上であり、か
つ、第2センサの出力の変化量が所定の第2しきい値以
上となってから所定の時間内に第1センサの出力と第2
センサの出力とが実質的に同一となった場合に、位置セ
ンサが異常であると判定される。これにより、第1セン
サの出力端子と第2センサの出力端子とがショートした
ことを検出することが可能となる。第1センサの出力端
子と第2センサの出力端子とがショートした場合には、
第1センサの出力と第2センサの出力とがそれぞれ急激
に変化し、その後、実質的に同一となるからである。
【0016】請求項4に係る発明によれば、電源から位
置センサに流れる電流を検出し、その電流が所定のしき
い値以上となった場合に、位置センサが異常であると判
定される。これにより、第1センサの出力端子と第2セ
ンサの出力端子とがショートしたことを検出することが
可能となる。第1センサの出力端子と第2センサの出力
端子とがショートした場合には、位置センサに過電流が
流れるからである。
【0017】請求項5に係る発明によれば、定電圧電源
から抵抗を介して位置センサに電圧を供給し、その抵抗
の下流の電圧が所定の値と等しくなくなった場合に、位
置センサが異常であると判定される。これにより、第1
センサの出力端子と第2センサの出力端子とがショート
したことを検出することが可能となる。第1センサの出
力端子と第2センサの出力端子とがショートした場合に
は、その抵抗の下流の電圧が変動し、所定の値から外れ
るからである。
【0018】請求項6に係る発明によれば、第1センサ
の出力端子と第2センサの出力端子との間の抵抗を検出
し、その抵抗が所定のしきい値以下となった場合に、位
置センサが異常であると判定される。これにより、第1
センサの出力端子と第2センサの出力端子とがショート
したことを検出することが可能となる。第1センサの出
力端子と第2センサの出力端子とがショートした場合に
は、第1センサの出力端子と第2センサの出力端子との
間の抵抗が小さくなるからである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0020】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態のスロットル制御装置1の構成を示す。スロットル
制御装置1は、2重系のアクセル位置センサ10と、2
重系のスロットル位置センサ20と、スロットルバルブ
30を駆動するモータ40と、スロットルバルブ30と
モータ40との間の接続/非接続を制御する電磁クラッ
チ50と、エレクトロニックコントロールユニット(E
CU)60とを含んでいる。
【0021】アクセル位置センサ10は、メインセンサ
11とサブセンサ12とを含む。メインセンサ11は、
アクセルペダル2の踏み込み量に応じてアクセル位置を
検出し、アクセル位置を示す検出信号VPA1をECU
60に出力する。サブセンサ12は、アクセル位置を検
出し、アクセルペダル2の踏み込み量に応じてアクセル
位置を示す検出信号VPA2をECU60に出力する。
【0022】スロットル位置センサ20は、メインセン
サ21とサブセンサ22とを含む。メインセンサ21
は、スロットルバルブ30の実際の位置を検出し、スロ
ットルバルブ30の実際の位置を示す検出信号VTA1
をECU60に出力する。サブセンサ22は、スロット
ルバルブ30の実際の位置を検出し、スロットルバルブ
30の実際の位置を示す検出信号VTA2をECU60
に出力する。
【0023】ECU60は、アクセル位置センサ10か
ら出力される検出信号VPA1、VPA2に基づいて、
スロットルバルブ30の目標開度を計算する。また、E
CU60は、スロットル位置センサ20から出力される
検出信号VTA1、VTA2に基づいて、スロットルバ
ルブ30の実際の開度が目標開度に近づくようにモータ
40の回転を制御する。
【0024】ECU60は、通常走行時には、スロット
ルバルブ30とモータ40とを電磁的に接続するように
電磁クラッチ50を制御する。
【0025】図2は、アクセル位置センサ10の構成を
示す。アクセル位置センサ10は、出力端子116を介
して出力電圧VPA1を出力するメインセンサ11と出
力端子126を介して出力電圧VPA2を出力するサブ
センサ12とを含む。メインセンサ11とサブセンサ1
2とは、図2においてはダブルポテンショメータとして
示されている。
【0026】メインセンサ11の抵抗面110は、導線
117を介して電源電圧の正の極に接続され、導線11
8を介して電源電圧の負の極に接続される。スライダ1
12は、アクセル位置に応じて抵抗面110を摺動可能
なように設けられている。スライダ112は、導線11
4を介して出力端子116に接続されている。
【0027】サブセンサ12の抵抗面120は、導線1
27を介して電源電圧の正の極に接続され、導線128
を介して電源電圧の負の極に接続される。スライダ12
2は、アクセル位置に応じて抵抗面120を摺動可能な
ように設けられている。スライダ122は、導線124
を介して出力端子126に接続されている。
【0028】スライダ112と抵抗面110との接点P
1は、抵抗面110の抵抗を抵抗R1と抵抗R2とに分割
する。スライダ122と抵抗面120との接点P2は、
抵抗面120の抵抗を抵抗R3と抵抗R4とに分割する。
スライダ112とスライダ122とは、R2/R1=R3
/R4という関係を満たすように、抵抗面110、12
0を摺動する。スライダ112とスライダ122とは、
例えば、機械的な結合部材を介して互いに結合されてい
る。
【0029】図3は、メインセンサ11の出力電圧VP
A1の特性と、サブセンサ12の出力電圧VPA2の特
性とを示す。図3に示されるように、アクセル開度が大
きななるにつれて、メインセンサ11の出力電圧VPA
1は大きくなり、サブセンサ12の出力電圧VPA2は
逆に小さくなる。図3に示す例においては、メインセン
サ11の出力電圧特性を示す直線の傾きとサブセンサ1
2の出力電圧特性を示す直線の傾きの絶対値とは等し
い。しかし、アクセル位置センサ10の出力電圧特性
は、図3に示すものには限定されない。アクセル開度の
変化に応じて出力電圧VPA1と出力電圧VPA2とが
互いに逆方向に変化する限り、任意の出力電圧特性を有
するアクセル位置センサ10を使用することができる。
【0030】上述した出力電圧特性を有するアクセル位
置センサ10において、メインセンサ11の出力端子1
16とサブセンサ12の出力端子126とがショートす
ると、メインセンサ11の出力電圧VPA1とサブセン
サ12の出力電圧VPA2とは実質的に同一となる。そ
の実質的に同一となる電圧は、メインセンサ11の出力
電圧特性を示す直線とサブセンサ12の出力電圧特性を
示す直線との交点PXに対応する電圧VXである。例え
ば、図3に示す例では、VX=2.5Vである。
【0031】メインセンサ11の出力端子116とサブ
センサ12の出力端子126とがショートした時点にお
いて、出力電圧VPA1と出力電圧VPA2とが電圧V
Xから離れている場合には、出力電圧VPA1と出力電
圧VPA2とが急激に変化することになる。従って、こ
のような出力電圧VPA1と出力電圧VPA2の急激な
変化を検出することにより、アクセル位置センサ10の
異常を検出することが可能となる。
【0032】また、メインセンサ11の出力端子116
とサブセンサ12の出力端子126とがショートした時
点において、出力電圧VPA1と出力電圧VPA2とが
電圧VXの近傍にある場合には、出力電圧VPA1と出
力電圧VPA2の変化を検出することによってアクセル
位置センサ10の異常を検出することが困難である。従
って、この場合には他のパラメータを用いて、アクセル
位置センサ10の異常を検出することが必要となる。
【0033】次に、メインセンサ11の出力端子116
とサブセンサ12の出力端子126とがショートしたこ
とを検出する能力を有するECU60を説明する。
【0034】図4は、ECU60の構成を示す。ECU
60は、CPU61とリードオンリーメモリ(ROM)
62とランダムアクセスメモリ(RAM)63とを含ん
でいる。CPU61とROM62とRAM63とは、バ
ス64を介して相互に接続されている。ECU60は、
フィルタ65〜68とアナログデジタルコンバータ(A
/Dコンバータ)69と電源回路55とをさらに含んで
いる。
【0035】アクセル位置センサ10からの出力電圧V
PA1は、フィルタ65、A/Dコンバータ69を介し
てCPU61に入力される。アクセル位置センサ10か
らの出力電圧VPA2は、フィルタ66、A/Dコンバ
ータ69を介してCPU61に入力される。
【0036】スロットル位置センサ20からの出力電圧
VTA1は、フィルタ67、A/Dコンバータ69を介
してCPU61に入力される。スロットル位置センサ2
0からの出力電圧VTA2は、フィルタ68、A/Dコ
ンバータ69を介してCPU61に入力される。
【0037】電源回路55は、アクセル位置センサ10
とスロットル位置センサ20とに電源電圧を供給する。
【0038】アクセル位置センサ10の異常検出処理
は、プログラムの形式でROM62に格納されている。
CPU61は、ROM62に格納されたスロットル位置
センサ20の異常検出処理のためのプログラムを読み出
し、それを実行する。
【0039】図5は、アクセル位置センサ10の異常検
出処理の手順を示す。アクセル位置センサ10の異常検
出処理は、所定の時間(例えば、4ミリ秒)毎にCPU
61によって実行される。以下、アクセル位置センサ1
0の異常検出処理の手順をステップごとに説明する。
【0040】ステップS51では、CPU61は、メイ
ンセンサ11の出力電圧VPA1の変化量ΔVPA1が
所定のしきい値ΔTH1以上であり、かつ、サブセンサ
12の出力電圧VPA2の変化量ΔVPA2が所定のし
きい値ΔTH2以上であるか否かを判定する。
【0041】変化量ΔVPA1およびΔVPA2は、例
えば、出力電圧VPA1およびVPA2を時間で微分す
ることにより得られる。所定のしきい値ΔTH1および
ΔTH1は、アクセルペダル2を踏み込むことによって
得られる出力電圧の最大値よりも大きい値に設定され
る。
【0042】ステップS51における判定結果が「Ye
s」である場合には、アクセル位置センサ10は異常で
あると判定され、処理はステップS54に進む。
【0043】ステップS54では、CPU61は、フェ
ールセーフ処理を実行する。フェールセーフ処理とは、
アクセル位置センサ10が異常であると判定された後、
スロットル制御を中止するための処理である。
【0044】スロットル制御を中止する手順としては、
様々な手順が採用され得る。例えば、CPU61は、モ
ータ40への通電をカットし、電磁クラッチ50をオフ
にし、モータ40と電磁クラッチ50の電源をオフにす
ることによって、スロットル制御を中止する。
【0045】このように、アクセル位置センサ10の異
常が確定した場合には、電子的なスロットル制御が中止
される。従って、このような場合に備えて、電子的なス
ロットル制御の代わりにスロットルバルブ30を制御す
る機構が設けられていることが好ましい。車両の退避走
行を可能にするためである。例えば、モータ40および
電磁クラッチ50をオフにし、アクセルペダル2とスロ
ットルバルブ30とを機械的にリンクすることによって
車両の退避走行を実現することができる。
【0046】ステップS51における判定結果が「N
o」である場合には、処理はステップS52に進む。
【0047】ステップS52では、CPU61は、出力
電圧VPA1およびVPA2が電圧VXの近傍にあるか
否かを判定する。ここで、電圧VXとは、上述したよう
に、メインセンサ11の出力電圧特性を示す直線とサブ
センサ12の出力電圧特性を示す直線との交点PXに対
応する電圧である。
【0048】ステップS52における判定結果が「N
o」である場合には、アクセル位置センサ10は正常で
あると判定され、ステップS55においてメインセンサ
11の出力電圧VPA1に基づくスロットル制御が行わ
れる。これは、通常の制御と同一である。
【0049】ステップS52における判定結果が「Ye
s」である場合には、処理はステップS53に進む。
【0050】ステップS53では、CPU61は、ブレ
ーキが操作されているか否かを判定する。ブレーキが操
作されているか否かの判定は、例えば、ストップランプ
スイッチがオンになっているか否かを判定することによ
って行うことができる。あるいは、ブレーキブースト圧
センサの出力の差分ΔVPBK(=VPBK(n)
PBK(n-1))が所定のしきい値ΔVH3以上であるか否
かを判定することによってもブレーキが操作されている
か否かを判定することができる。
【0051】ステップS53における判定結果が「N
o」である場合には、アクセル位置センサ10は正常で
あると判定され、処理はステップS55に進む。ステッ
プS53における判定結果が「Yes」である場合に
は、アクセル位置センサ10は異常であると判定され、
処理はステップS54に進む。
【0052】このように、メインセンサ11の出力端子
116とサブセンサ12の出力端子126とがショート
した時点において、出力電圧VPA1と出力電圧VPA
2とが電圧VXの近傍にある場合には、CPU61は、
ブレーキ操作というパラメータを用いてアクセル位置セ
ンサ10が異常であるか否かを判定する。
【0053】なお、ステップS51において、上述した
判定条件の代わりに、メインセンサ11の出力電圧VP
A1の変化量ΔVPA1が所定のしきい値ΔTH1以上
であり、かつ、サブセンサ12の出力電圧VPA2の変
化量ΔVPA2が所定のしきい値ΔTH2以上となって
から所定の時間内に出力電圧VPA1と出力電圧VPA
2とが実質的に同一となるか否かを判定するようにして
もよい。これにより、メインセンサ11の出力端子11
6とサブセンサ12の出力端子117とがショートした
ことをより確実に検出することができる。
【0054】(実施の形態2)以下、過電流を検出する
ことにより、メインセンサ11の出力端子116とサブ
センサ12の出力端子126とがショートしたことを検
出する能力を有するECU70を説明する。図1に示す
スロットル制御装置1の構成において、ECU60はE
CU70に置換され得る。
【0055】図6は、ECU70の構成を示す。ECU
70の構成は、過電流検出部71が追加されている点を
除いて、図4に示すECU60の構成と同一である。従
って、同一の構成要素には同一の参照番号を付し、それ
らの説明を省略する。
【0056】過電流検出部71は、電源回路55からア
クセル位置センサ10に流れる電流を検出する。過電流
検出部71は、例えば、ホール素子型電流センサやサー
ボ式直流電流センサであり得る。あるいは、電流に応じ
て光を発するフォトダイオードと、そのフォトダイオー
ドから発せられる光に応じて可変な抵抗を有するフォト
トランジスタとを含むように過電流検出部71を構成
し、そのフォトトランジスタの下流の電圧変動を検出す
ることにより、フォトダイオードを流れる過電流を検出
するようにしてもよい。
【0057】CPU61は、過電流検出部71によって
検出された電流が所定のしきい値以上であるか否かを判
定する。過電流検出部71によって検出された電流が所
定のしきい値以上であると判定された場合には、CPU
61は、アクセル位置センサ10が異常であると判定
し、フェールセーフ処理を実行する。フェールセーフ処
理の内容は、図5のステップS54におけるそれと同一
である。あるいは、図5のステップS54におけるフェ
ールセーフ処理の代わりに、過電流のレベルに応じてア
クセル開度を推定し、その推定されたアクセル開度に基
づいてスロットル制御を続行するようにしてもよい。
【0058】このようにして、メインセンサ11の出力
端子116とサブセンサ12の出力端子126とがショ
ートしたことを検出することが可能となる。メインセン
サ11の出力端子116とサブセンサ12の出力端子1
26とがショートした場合には、電源回路55からアク
セル位置センサ10に過電流が流れるからである。
【0059】(実施の形態3)以下、電圧変動を検出す
ることにより、メインセンサ11の出力端子116とサ
ブセンサ12の出力端子126とがショートしたことを
検出する能力を有するECU80を説明する。図1に示
すスロットル制御装置1の構成において、ECU60は
ECU80に置換され得る。
【0060】図7は、ECU80の構成を示す。ECU
80の構成は、抵抗81が追加されている点を除いて、
図4に示すECU60の構成と同一である。従って、同
一の構成要素には同一の参照番号を付し、それらの説明
を省略する。
【0061】抵抗81は、電源回路55とアクセル位置
センサ10との間に設けられる。電源回路55は、抵抗
81を介して定電圧をアクセル位置センサ10に供給す
る。
【0062】CPU61は、抵抗81の下流の点PY
おける電圧VTが所定の値と等しいか否かを判定する。
電圧VTが所定の値と等しくないと判定された場合に
は、CPU61は、アクセル位置センサ10が異常であ
ると判定し、フェールセーフ処理を実行する。フェール
セーフ処理の内容は、図5のステップS54におけるそ
れと同一である。あるいは、図5のステップS54にお
けるフェールセーフ処理の代わりに、電圧VTのレベル
に応じてアクセル開度を推定し、その推定されたアクセ
ル開度に基づいてスロットル制御を続行するようにして
もよい。
【0063】このようにして、メインセンサ11の出力
端子116とサブセンサ12の出力端子126とがショ
ートしたことを検出することが可能となる。メインセン
サ11の出力端子116とサブセンサ12の出力端子1
26とがショートした場合には、抵抗81の下流の点P
Yにおける電圧VTが変動し、所定の値から外れるからで
ある。
【0064】(実施の形態4)以下、抵抗変化を検出す
ることにより、メインセンサ11の出力端子116とサ
ブセンサ12の出力端子126とがショートしたことを
検出する能力を有するECU90を説明する。図1に示
すスロットル制御装置1の構成において、ECU60は
ECU90に置換され得る。
【0065】図8は、ECU90の構成を示す。ECU
90の構成は、抵抗91が追加されている点を除いて、
図4に示すECU60の構成と同一である。従って、同
一の構成要素には同一の参照番号を付し、それらの説明
を省略する。
【0066】抵抗91は、メインセンサ11の出力端子
116とサブセンサ12の出力端子126との間に設け
られる。抵抗91は、非常に大きな抵抗値を有する。そ
の抵抗値は、例えば、数MΩのオーダである。
【0067】CPU61は、メインセンサ11の出力端
子116とサブセンサ12の出力端子126との間の抵
抗が所定のしきい値以下であるか否かを判定する。この
ような判定は、例えば、抵抗91に流れる微小電流を検
出することによって行われる。あるいは、抵抗91によ
る微小な電圧降下を検出することにより、メインセンサ
11の出力端子116とサブセンサ12の出力端子12
6との間の抵抗が所定のしきい値以下であるか否かを判
定するようにしてもよい。メインセンサ11の出力端子
116とサブセンサ12の出力端子126との間の抵抗
が所定のしきい値以下であると判定された場合には、C
PU61は、アクセル位置センサ10が異常であると判
定し、フェールセーフ処理を実行する。フェールセーフ
処理の内容は、図5のステップS54におけるそれと同
一である。
【0068】このようにして、メインセンサ11の出力
端子116とサブセンサ12の出力端子126とがショ
ートしたことを検出することが可能となる。メインセン
サ11の出力端子116とサブセンサ12の出力端子1
26とがショートした場合には、メインセンサ11の出
力端子116とサブセンサ12の出力端子126との間
の抵抗が小さくなるからである。
【0069】なお、上述した実施の形態1〜4では、ア
クセル位置センサ10の異常検出処理を説明した。アク
セル位置センサ10の異常検出処理と同様にして、CP
U61は、スロットル位置センサ20の異常検出処理を
実行することができる。また、本発明は、互いに逆方向
の特性を有するメインセンサとサブセンサとを有する任
意の2重系センサの異常を検出することに適用すること
ができる。
【0070】
【発明の効果】以上詳しく述べたように、本発明のスロ
ットル制御装置によれば、第1センサの出力端子と第2
センサの出力端子とがショートしたことを検出すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のスロットル制御装置1の
構成を示す図である。
【図2】アクセル位置センサ10の構成を示す図であ
る。
【図3】メインセンサ11の出力電圧VPA1の特性
と、サブセンサ12の出力電圧VPA2の特性とを示す
図である。
【図4】ECU60の構成を示す図である。
【図5】アクセル位置センサ10の異常検出処理の手順
を示すフローチャートである。
【図6】ECU70の構成を示す図である。
【図7】ECU80の構成を示す図である。
【図8】ECU90の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 スロットル制御装置 2 アクセルペダル 10 アクセル位置センサ 20 スロットル位置センサ 30 スロットルバルブ 40 モータ 50 電磁クラッチ 60、70、80、90 エレクトロニックコントロー
ルユニット(ECU) 71 過電流検出部 81 抵抗 91 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 貴志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 北村 隆正 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 関 祐人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松本 悟 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 滝根 研二 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一対象物の位置をそれぞれ検出する第
    1センサと第2センサとを有する位置センサの出力に基
    づいてスロットル制御を行うスロットル制御装置であっ
    て、 該対象物の位置の変化に応じて該第1センサの出力と該
    第2センサの出力とは互いに逆方向に変化し、 該第1センサの出力の変化量が所定の第1しきい値以上
    であり、かつ、該第2センサの出力の変化量が所定の第
    2しきい値以上である場合に、該位置センサが異常であ
    ると判定することを特徴とするスロットル制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第1センサの出力と前記第2センサ
    の出力とが、該第1センサの出力端子と該第2センサの
    出力端子とがショートした場合における該第1センサお
    よび該第2センサの出力の近傍にあり、かつ、ブレーキ
    操作が行われている場合に、前記位置センサが異常であ
    ると判定することを特徴とする、請求項1に記載のスロ
    ットル制御装置。
  3. 【請求項3】 同一対象物の位置をそれぞれ検出する第
    1センサと第2センサとを有する位置センサの出力に基
    づいてスロットル制御を行うスロットル制御装置であっ
    て、 該対象物の位置の変化に応じて該第1センサの出力と該
    第2センサの出力とは互いに逆方向に変化し、 該第1センサの出力の変化量が所定の第1しきい値以上
    であり、かつ、該第2センサの出力の変化量が所定の第
    2しきい値以上となってから所定の時間内に該第1セン
    サの出力と該第2センサの出力とが実質的に同一となっ
    た場合に、該位置センサが異常であると判定することを
    特徴とするスロットル制御装置。
  4. 【請求項4】 同一対象物の位置をそれぞれ検出する第
    1センサと第2センサとを有する位置センサの出力に基
    づいてスロットル制御を行うスロットル制御装置であっ
    て、 該対象物の位置の変化に応じて該第1センサの出力と該
    第2センサの出力とは互いに逆方向に変化し、 電源から該位置センサに流れる電流を検出し、該電流が
    所定のしきい値以上となった場合に、該位置センサが異
    常であると判定することを特徴とするスロットル制御装
    置。
  5. 【請求項5】 同一対象物の位置をそれぞれ検出する第
    1センサと第2センサとを有する位置センサの出力に基
    づいてスロットル制御を行うスロットル制御装置であっ
    て、 該対象物の位置の変化に応じて該第1センサの出力と該
    第2センサの出力とは互いに逆方向に変化し、 定電圧電源から抵抗を介して該位置センサに電圧を供給
    し、該抵抗の下流の電圧が所定の値と等しくなくなった
    場合に、該位置センサが異常であると判定することを特
    徴とするスロットル制御装置。
  6. 【請求項6】 同一対象物の位置をそれぞれ検出する第
    1センサと第2センサとを有する位置センサの出力に基
    づいてスロットル制御を行うスロットル制御装置であっ
    て、 該対象物の位置の変化に応じて該第1センサの出力と該
    第2センサの出力とは互いに逆方向に変化し、 該第1センサの出力端子と該第2センサの出力端子との
    間の抵抗を検出し、該抵抗が所定のしきい値以下となっ
    た場合に、該位置センサが異常であると判定することを
    特徴とするスロットル制御装置。
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