JP4062630B2 - エンジンの電子式スロットル制御装置 - Google Patents

エンジンの電子式スロットル制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、たとえば自動車用のエンジンを制御するための電子式スロットル制御装置に関し、特に低分解能の安価なAD変換器を使用してスロットル開度の検出精度を向上させた新規な技術に関するものである。
一般に、エンジンの電子式スロットル制御装置において、電子式スロットルの開度は、車両の運転状態に応じて適切に演算された目標スロットル開度と一致するように、フィードバック制御されている(たとえば、特許文献1参照)。
このため、エンジンの電子式スロットル制御装置(ECU)は、スロットル開度センサの出力電圧をAD変換し、スロットル開度(検出値)のAD変換値を用いて目標スロットル開度を算出し、電子式スロットルをフィードバック制御している。
また、特にアイドル運転時においては、比較的低いアイドル回転数を維持するために、エンジンに吸入される空気量(吸気量)を高精度に制御する必要があり、信頼性の高いスロットル制御が要求されている。
エンジンへの吸気量を高精度に制御するためには、電子式スロットルを高精度に制御する必要があり、このため、スロットル開度センサの出力電圧値を高精度に検出する必要がある。
そこで、アイドル回転数領域でスロットル開度センサ電圧を高精度に検出するために、コントロールユニット内にn倍増幅器を設け、電子式スロットルのアクチュエータから出力されるスロットル開度センサ電圧(スロットル開度電圧)と、スロットル開度電圧をn倍増幅器で増幅した電圧との2つの電圧値を読み込み、運転領域に応じて2つの電圧値を切り替える装置も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
また、スロットル開度電圧を複数のオフセット付き電圧に変換するとともに、複数のオフセット付き電圧を複数または単一のAD変換器で読み取り、各電圧値のAD変換結果に基づいてスロットル開度電圧を高精度に検出する装置も提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
さらに、特許文献3には、トランジスタスイッチを介して変換された複数のオフセット付き電圧を、単一のAD変換器で読み取る装置も提案されている。
特開平10−222205号公報 特開平6−101550号公報 特開2003−28001号公報
従来のエンジンの電子式スロットル制御装置では、たとえば特許文献2、3の装置の場合、複数のAD変換器の相互間の精度誤差により検出値に誤差が生じる可能性があり、スロットル制御に悪影響をおよぼすという課題があった。
また、トランジスタスイッチを介して変換された複数のオフセット付き電圧を、単一のAD変換器で読み取る場合には、トランジスタスイッチの内部抵抗値によって検出値に誤差が生じる可能性があり、スロットル制御に悪影響をおよぼすという課題があった。
さらに、スロットル開度電圧を高精度に検出するために高分解能のAD変換器を用いた場合には、装置全体のコストアップを招くという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、トランジスタスイッチを介さずに、オフセット手段および分配手段を介して低分解能で安価な単一のAD変換器を用いることにより、AD変換器の精度誤差による影響を回避するとともに、トランジスタスイッチの内部抵抗値による検出誤差の影響を回避し、且つコストアップを招くことなく、高精度のスロットル開度電圧(検出値)に基づく高精度の制御を可能にしたエンジンの電子式スロットル制御装置を得ることを目的とする。
この発明によるエンジンの電子式スロットル制御装置は、エンジンを制御するための電子式スロットルと、電子式スロットルのスロットル開度を検出するためのスロットル開度検出手段と、エンジンの運転状態に応じてスロットル開度を目標値に制御するための制御手段とを備えたエンジンの電子式スロットル制御装置において、スロットル開度検出手段は、スロットル開度に対応したセンサ電圧を生成するスロットル開度センサと、センサ電圧を複数のオフセット付き電圧に変換するオフセット手段と、オフセット手段に並列に配置されて、複数のオフセット付き電圧を単一経路に分配する分配手段と、単一経路に分配された電圧をAD変換するAD変換器と、分配手段の分配切り替え制御を行う分配切り替え手段とを含み、分配された電圧を制御対象のスロットル開度として検出するものである。
この発明によれば、コストアップを招くことなく、高精度のスロットル開度検出電圧に基づく高精度の制御を可能にしたエンジンの電子式スロットル制御装置を得ることができる。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係るエンジンの電子式スロットル制御装置を示すブロック図であり、エンジン100の周辺のハードウェア構成例とともに示している。
図1において、エンジン100の吸気管100aには、吸気量を調節するための電子式スロットルバルブ(以下、単に「スロットルバルブ」という)1が設けられている。
スロットルバルブ1には、スロットル開度を制御するためのスロットルアクチュエータとして、DCモータ2が設けられている。
スロットルバルブ1およびDCモータ2は、エンジン100への吸気量を制御するための電子式スロットルを構成している。
また、スロットルバルブ1には、スロットル開度に対応したセンサ電圧を生成するスロットル開度センサ3が設けられている。
ECU(電子式制御ユニット)10は、スロットル開度センサ3からのセンサ電圧を取り込むとともに、他の各種センサ(図示せず)からの検出情報(エンジン100の運転状態情報)を取り込み、DCモータ2に対する駆動制御信号を生成する。
ECU10は、マイクロコンピュータの本体を構成するCPU11と、CPU11内に含まれるAD変換器12、分配切り替え手段15および演算処理部16と、AD変換器12の入力側に挿入された分配回路14(分配手段)と、分配回路14の入力側に挿入された複数の抵抗器101〜104からなるオフセット回路(オフセット手段)と、スロットル開度センサ3の出力端子と分配回路14の1つの入力端子との間に挿入されたオペアンプ13(バッファ)とを備えている。
抵抗器101〜104は、それぞれ抵抗値R1〜R4の互いに異なるインピーダンスを有し、オペアンプ13の出力端子とグランドとの間に直列に挿入されている。これにより、抵抗器101〜104の各一端からは、入力電圧(センサ電圧)から変換された複数のオフセット付き電圧V1〜V4が生成される。
なお、各抵抗値R1〜R4は、任意に設定され得る。
オフセット回路は、入力電圧V1を含む複数のオフセット付き電圧V1〜V4を生成するために、複数の抵抗器101〜104を含むインピーダンス回路により構成されており、各抵抗器101〜104の一端は、分配回路手段14の各入力端子に接続されている。
分配回路14は、複数のオフセット電圧V1〜V4を同時に取り込む複数の入力端子と、単一の出力端子とを有しており、分配切り替え手段15からの分配切り替え信号に応答して、4つの入力端子に印加されるオフセット付き電圧V1〜V4のいずれか1つを入力電圧として選択し、単一の出力端子から出力する。分配回路14の出力端子は、AD変換器12の入力端子に接続されている。
図1においては、オペアンプ13の出力電圧V1が選択(実線参照)されて、他のオフセット付き電圧V2〜V4が非選択(破線参照)の状態にある場合を示している。この場合、オフセット付き電圧V1が分配回路14から出力されて、CPU11内のAD変換器12に入力される。
なお、分配回路14は、分配切り替え手段15からの分配切り替え信号に応答して、出力電圧を入力電圧V1〜V4のいずれかに任意に切り替えるために、切り替え信号を受信するための切り替え信号入力端子を有している。
分配回路14の切り替え信号入力端子は、CPU11内の分配切り替え手段15に接続されている。
また、オペアンプ13は、スロットル開度センサ3側と、抵抗器101〜104(オフセット回路)のインピーダンスとを分離しており、これにより、各抵抗値R1〜R4の低減化と、AD変換器12によるAD変換値の高精度化とを実現している。
CPU11内のAD変換器12は、スロットル開度センサ3からのセンサ電圧を、ECU10内のオペアンプ13、抵抗器101〜104および分配回路14を介して、オフセット付き電圧V1〜V4として取り込み、デジタル電圧に変換してCPU11内の演算処理部16に入力する。
スロットル開度センサ3と、ECU10内のオペアンプ13、抵抗器101〜104および分配回路14と、CPU11内のAD変換器12および分配切り替え手段15は、スロットル開度検出手段を構成している。
スロットル開度検出手段は、オフセット付き電圧V1〜V4から分配(選択)された電圧値を、最終的な制御対象となる電子式スロットル(スロットルバルブ1)のスロットル開度として検出する。
スロットル開度検出手段により検出されたスロットル開度は、演算処理部16の制御演算に用いられて、DCモータ2に対する駆動制御信号の生成に寄与する。
すなわち、CPU11内の演算処理部16は、スロットル制御手段を含み、エンジン100の運転状態に応じてスロットル開度の目標値を演算し、スロットル開度の目標値に応じた駆動制御信号により、DCモータ2を駆動制御してスロットルバルブ1の開度を目標値に制御するようになっている。
図1のように、スロットル開度センサ3から出力されるセンサ電圧を複数のオフセット付き電圧V1〜V4に変換する抵抗器101〜104(オフセット回路)を設け、オフセット付き電圧V1〜V4から任意の電圧値を選択することにより、最終的な制御対象となるスロットルバルブ1の開度を高精度に検出することができる。
なお、ここでは図示しないが、スロットル開度センサ3からECU10に入力されるセンサ電圧に対してローパスフィルタ(抵抗器およびコンデンサを含む)をかける場合には、スロットル開度に対するセンサ電圧のダイナミックレンジを確保するために、各抵抗器101〜104の抵抗値R1〜R4を大きく設定しなければならない。
一般に、センサ電圧を複数のオフセット付き電圧V1〜V4に変換する際に、外部インピーダンスが増加すると、AD変換器12における入力電圧とAD変換結果との間にずれが生じることが分かっている。
したがって、これを回避するために、図1のように、オペアンプ(バッファ)13を挿入してインピーダンス変換が行われる。これにより、抵抗器101〜104の抵抗値R1〜R4を、AD変換器12でのAD変換に影響を与えない程度の小さい値に設定することができる。
次に、図2〜図4を参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1によるスロットル開度の高精度な検出動作について説明する。まず、AD変換器12の分解能について説明する
一般に、AD変換器12の分解能aは、ビット数で表され、nビット(nは自然数)の分解能とは、AD変換器12のリファレンス電圧Vrefを用いて、以下の式(1)で与えられる。
a=Vref/2 ・・・(1)
式(1)で与えられる分解能aは、この値よりも小さい電圧は判別することができないことを表している。
図2はAD変換器12の入力電圧値(アナログ値)VとAD変換値(デジタル値)Zとの関係をタイミングチャートで概念的に示す説明図である。
図2においては、AD変換器12の入力電圧値が「V1[V]」から「V1+a[V]」に上昇したときのAD変換値「Z−1、Z、Z+1」を示している。
図2において、式(1)に示す分解能a[V](nビット)のAD変換器12を用いた場合、AD変換値(AD変換結果)がZとなる入力電圧をV1[V]とすると、AD変換値が「Z+1」となる入力電圧は、V1+a[V]となる。
言い換えれば、「V1≦V<V1+a」の範囲内の入力電圧VがAD変換された場合に、AD変換結果として得られるAD変換値は、Z(一定値)となる。
図3はAD変換器12による入力電圧の検出処理の高精度化をタイミングチャートで概念的に示す説明図である。
図3においては、分解能a(nビット)のA/D変換器12を用いて、分解能a/2(n+1ビット)のAD変換器を使用した場合と同等の入力電圧検出を可能とする方法を示している。
図3において、入力電圧(オフセット付き電圧)VAのAD変換値と、入力電圧VAに対して「−a/2[V]」だけオフセットを付加した電圧VB(=VA−a/2)のAD変換値により、分解能a/2(高精度)の電圧位置検出が可能となる。
つまり、オフセット回路(抵抗器101〜104)を用いて、入力電圧VAからオフセット付き電圧VBを生成し、分配回路14を介して、各入力電圧VA、VBをCPU11内のAD変換器12に分配する。
AD変換器12は、nビットの分解能aで各入力電圧VA、VBをAD変換し、演算処理部16は、AD変換された電圧値を制御演算処理に用いる。
これにより、分解能a/2(n+1ビット)のAD変換器12による変換値を用いた場合と同等の制御分解能が得られる。
また、スロットル開度センサ3からのセンサ電圧に対して上記演算処理を適用し、「−a/2[V](bは自然数)」ずつオフセットした2個の電圧として、分解能a[V](nビット)のAD変換器12に入力し、それぞれA/D変換して比較することにより、実質的に「n+bビット」のAD変換器を用いた場合と同等の精度で電圧(スロットル開度)を検出することができる。
したがって、図1のように、ECU10内に抵抗器101〜104および任意数の直列抵抗器を用いて、入力電圧V1[V]から、V2=V1−a/2[V]、V3=V2−a/2[V]、V4=V3−a/2、・・・となるオフセット付き電圧V1、V2、V3、V4、・・・を生成することが、スロットル開度検出の高精度化に有効となる。
以下、各オフセット付き電圧V1、V2、V3、V4、・・・は、CPU11内の分配切り替え手段15からの分配切り替え信号によりAD変換器12に分配され、nビットの分解能のAD変換器12を用いてAD変換される。
また、CPU11内の演算処理部16(スロットル制御手段)は、AD変換結果の加算値を用いて、DCモータ2およびスロットルバルブ1を制御する。これにより、n+bビットのAD変換器による変換値を用いて制御する場合と同等の制御分解能が得られる。
たとえば、エンジン100のアイドル回転数(数100rpm)を十分に高精度に制御するためには、スロットル開度センサ3からのセンサ電圧を、12ビットの分解能以上のAD変換器を使用してAD変換すればよいことが分かっている。
図1においては、4個の抵抗器101〜104を用いて4個のオフセット付き電圧V1〜V4を生成しているので、2ビット分の高精度化が可能である。
したがって、以下、アイドル回転数付近でのスロットル開度を、たとえば「10ビット」のAD変換器12を用いて、実質的に「12ビット」の高精度で検出する場合の処理について説明する。
図4は図3と同様にAD変換器12による入力電圧の検出処理の高精度化をタイミングチャートで概念的に示す説明図である。
図4においては、分配回路14に入力された4個のオフセット付き電圧VA〜VD(V1〜V4に対応)を、10ビットのAD変換器12にそれぞれ入力した場合のAD変換結果を示している。
図4のように、CPU11において、各AD変換結果を比較することにより、12(=10+2)ビットの変換精度を実現できる。
いま、10ビットのAD変換器12のリファレンス電圧Vrefが5[V]ならば、前述の式(1)より、AD変換器12の分解能aは、以下の式(2)で与えられる。
a=5/210
≒4.8[mV] ・・・(2)
したがって、実質的に12ビットの分解能で検出するためには、前述の自然数bを2(=12−10)と設定し、各オフセット付き電圧V1〜V4のオフセットVOFを以下の式(3)のように求める。
VOF=a/2
=a/4
≒1.2[mV] ・・・(3)
したがって、図4のように、抵抗器101〜104(図1参照)は、スロットル開度センサ3から入力されるセンサ電圧VA(分圧電圧V1に対応)に基づいて、VB(=V2)≒VA−1.2[mV]、VC(=V3)≒VB−1.2[mV]、VD(=V4)≒VC−1.2[mV]からなるオフセット付き電圧VB〜VDを生成する。
また、10ビットのAD変換器12は、各オフセット付き電圧VA〜VD(V1〜V4)をそれぞれAD変換し、各AD変換結果を比較し、2ビット分だけ高分解能のスロットル開度(VA+VB+VC+VDの結果に相当)を制御対象として検出する。
ただし、図1に示したオフセット回路は、入力電圧V1を抵抗器101〜104により分圧してオフセット付き電圧V2〜V4を生成しているので、たとえば入力電圧V1が変動すればオフセット付き電圧V2も変動してしまい、オフセット付き電圧V2が正確に上記電圧値V1−1.2[mV]と一致するとは限らない。
しかし、アイドル時のみにおいて高精度にスロットルバルブ1を制御したい場合には、アイドル時におけるスロットル開度センサ3からのセンサ電圧の付近において、オフセット付き電圧V2〜V4が以下の式(4)で表されるように、各抵抗器101〜104の抵抗値R1〜R4を設定すればよい。
V2≒V1−1.2[mV]
V3≒V2−1.2[mV]
V4≒V3−1.2[mV] ・・・(4)
たとえば、アイドル時に検出されるセンサ電圧が0.7[V]付近であれば、各抵抗値R1〜R4は、以下の式(5)のように設定される。
R1=R2=R3=18[Ω]
R4=10[kΩ] ・・・・(5)
次に、図5および図6の説明図を参照しながら、AD変換器12に入力される4種類のオフセット付き電圧V1〜V4によるスロットル開度の高精度な検出処理について説明する。
図5は図4と同様にAD変換器12による入力電圧の検出処理の高精度化をタイミングチャートで概念的に示す説明図である。
前述のように、電子式スロットルのスロットルバルブ1は、ECU10からの駆動制御信号により駆動されるDCモータ2に連動し、したがって、センサ電圧は、スロットルバルブ1の動作に連動して変化する。
図6はこの発明の実施の形態1で使用されるスロットルバルブ1およびスロットル開度センサ3の動作特性を示している。
図6において、横軸はスロットルバルブ1の実際のスロットル開度を示し、縦軸はスロットル開度センサ3から出力されるセンサ電圧を示している。
図6のように、センサ電圧(スロットル開度センサ3の出力電圧)は、スロットルバルブ1の動作に連動して線形(直線的)に変化し、スロットルバルブ1の開側への動作にともなって上昇する。また、スロットルバルブ1の開度が一定に保持される場合は、センサ電圧も一定開度に相当した一定電圧に保持される。
図5において、2点鎖線で示す電圧レベルは、目標とするスロットル開度電圧(以下、「目標開度電圧」という)Voであり、スロットルバルブ1の制御目標開度に対応したセンサ電圧値に相当する。
ここでは、分配回路14の入力される分圧電圧V1(センサ電圧)が、目標開度電圧Voよりも低い初期状態から目標開度電圧Voまで上昇するように制御された場合のスロットル開度検出処理を示している。
目標開度電圧Voは、分圧電圧V1および分解能aを用いて表すと、V1+(a/4)×3[V]であり、分圧電圧V1[V]よりも大きく、且つV1+a[V]よりも小さい値である。
また、前述(図2〜図4参照)と同様に、分圧電圧V1をAD変換器12でAD変換した値をZとする。
図5内の期間T1においては、分配回路14からAD変換器12に対して入力電圧VAが入力されている。
このとき、入力電圧VAは、分圧電圧V1のAD変換値Zよりも小さいので、CPU11は、スロットルバルブ1を開側に動作させる。
続く期間T2においては、AD変換器12への入力電圧VAがAD変換値Zに到達するので、スロットルバルブ1をその時点の開度で保持させる。
また、スロットルバルブ1の開度を保持させた状態で、CPU11内の分配切り替え手段15からの分配切り替え信号を、入力電圧VBの選択信号に切り替える。
これにより、分配回路14からAD変換器12への入力電圧は、VAからVBに切り替えられる。
このとき、入力電圧VBのAD変換値は「Z−1」であり、また、センサ電圧は分圧電圧V1に到達していることが検出される。
次の期間T3においては、センサ電圧(入力電圧VB)が目標開度電圧Voよりも低いことが検出されるので、CPU11は、スロットルバルブ1を開側に動作させる。
続く期間T4においては、AD変換器12への入力電圧VBが「Z」に到達するので、スロットルバルブ1をその時点の開度で保持させる。
続いて、スロットルバルブ1の開度を保持させた状態で、分配切り替え手段15からの分配切り替え信号を入力電圧VCの選択信号に切り替える。
これにより、分配回路14からAD変換器12への入力電圧は、VBからVCに切り替えられる。
このとき、入力電圧VCのAD変換値は「Z−1」であり、また、センサ電圧は「V1+(a/4)」に到達していることが検出される。
次の期間T5においては、センサ電圧(入力電圧VC)が目標開度電圧Voよりも低いことが検出されるので、CPU11は、スロットルバルブ1を開側に動作させる。
続く期間T6においては、AD変換器12への入力電圧VCがAD変換値Zに到達するので、スロットルバルブ1をその時点の開度で保持させる。
続いて、スロットルバルブ1の開度を保持させた状態で、分配切り替え手段15からの分配切り替え信号を入力電圧VDの選択信号に切り替える。
これにより、分配回路14からAD変換器12への入力電圧は、VCからVDに切り替えられる。
このとき、入力電圧VDのAD変換値は「Z−1」であり、また、センサ電圧は「V1+(a/4)×2」に到達していることが検出される。
次の期間T7においては、センサ電圧(入力電圧VD)が目標開度電圧Voよりも低いことが検出されるので、CPU11は、スロットルバルブ1を開側に動作させる。
続く期間T8においては、AD変換器12への入力電圧VDがAD変換値Zに到達するので、スロットルバルブ1をその時点の開度で保持させる。
続いて、スロットルバルブ1の開度を保持させた状態で、分配切り替え手段15からの分配切り替え信号を入力電圧VAの選択信号に切り替える。
これにより、分配回路14からAD変換器12への入力電圧は、VDからVAに切り替えられる。
このとき、入力電圧VAのAD変換値は「Z−1」であり、また、センサ電圧は「V1+(a/4)×3」(=Vo)に到達していることが検出される。
すなわち、期間T8においては、センサ電圧が目標開度電圧Voと一致したことが検出される。
このように、センサ電圧が目標開度電圧Voと一致したことが検出されるので、スロットルバルブ1の開度は保持されるが、エンジン100においては、吸入空気などによりスロットルバルブ1に外力が加わり、スロットルバルブ1の開度が変動する可能性がある。
したがって、期間T8に続く期間T9においては、定期的にAD変換器12に分配される電圧をVAからVDに切り替えて、入力電圧VDとVAとを比較することにより、スロットル開度が目標値に保持できているか否かを検出している。
なお、スロットルバルブ1の開度制御に対して要求される分解能は、エンジン100の運転状態によって異なるので、分配回路14の切り替え周期やタイミングは、エンジン100の運転状態に応じて異なる。
以上のように、この発明によれば、スロットルバルブ1の開度に対応したセンサ電圧を生成するスロットル開度センサ3と、センサ電圧を複数のオフセット付き電圧V1〜V4に変換する抵抗器101〜104(オフセット回路)と、オフセット回路に並列に配置されて、複数のオフセット付き電圧V1〜V4を単一経路に分配する分配回路14と、単一経路に分配されたオフセット付き電圧V1〜V4をAD変換するAD変換器12と、分配回路14の分配切り替え制御を行う分配切り替え手段15とを有するスロットル開度検出手段と、エンジン100の運転状態に応じてスロットル開度を目標値に制御する演算処理部16(制御手段)とを備え、低分解能で安価な単一のAD変換器12を用いたスロットル開度検出手段により、オフセット付き電圧V1〜V4をスロットル開度(制御対象)として検出するように構成したので、AD変換器12の精度誤差による影響を回避するとともに、トランジスタスイッチの内部抵抗値による検出誤差の発生を回避し、コストアップを招くことなく、高精度のスロットル開度検出電圧に基づく高精度の制御を可能にしたエンジンの電子式スロットル制御装置を得られる効果がある。
また、オフセット回路は、抵抗器101〜104(インピーダンス)を含み、スロットル開度検出手段は、スロットル開度センサとオフセット回路との間に挿入されたオペアンプ13(バッファ)を含み、オペアンプ13は、スロットル開度センサ3側とインピーダンス側とを分離したので、オフセット回路のインピーダンス(抵抗値R1〜R4)を低減させることができ、これにより、AD変換器12における変換精度をさらに向上させることができる。
また、オフセット回路は、任意に設定され且つ互いに異なるインピーダンス値(抵抗値R1〜R4)の抵抗器101〜104を含み、分配回路14は、複数の入力端子を有し、複数の抵抗器101〜104の各端子から出力される複数のオフセット付き電圧V1〜V4を、複数の入力端子を介して同時に取り込み選択された電圧をAD変換器12に入力するので、安価な単一のAD変換器12において、要求精度に応じた任意の制御分解能を実現することができる。
また、複数のオフセット付き電圧を交互に切り替えて検出することにより、スロットル開度を検出するので、現在のスロットル開度位置を高精度で検出することができる効果がある。
さらに、スロットル開度電圧が目標開度電圧Voに到達した後であっても、分配回路14への複数の入力電圧(図5の例では、VAとVD)を交互に比較するので、スロットルバルブ1に与えられる気流などの外力やスロットルバルブ1の動作時の慣性によって、スロットル開度が変動した場合であっても、開度変動状態を検出し、スロットル開度を目標値に制御することができる。
この発明の実施の形態1によるエンジンの電子式スロットル制御装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1によるnビットのAD変換器の入力電圧とAD変換結果との関係を概念的に示す説明図である。 この発明の実施の形態1を用いた高精度の電圧検出処理を概念的に示す説明図である。 この発明の実施の形態1を用いた高精度の電圧検出処理を概念的に示す説明図である。 この発明の実施の形態1を用いた高精度の電圧検出処理を概念的に示す説明図である。 この発明の実施の形態1で使用される電子式スロットルのスロットル開度とスロットル開度センサの出力電圧(センサ電圧)との関係を示す説明図である。
符号の説明
1 スロットルバルブ、2 DCモータ、3 スロットル開度センサ、10 ECU、11 CPU、12AD変換器、13 オペアンプ(バッファ)、14 分配回路(分配手段)、15 分配切り替え手段、16 演算処理部、100 エンジン、100a 吸気管、101〜104 抵抗器(オフセット回路)、R1〜R4 抵抗値(インピーダンス)、V1〜V4 オフセット付き電圧(分圧電圧)、Vo 目標開度電圧。

Claims (4)

  1. エンジンを制御するための電子式スロットルと、
    前記電子式スロットルのスロットル開度を検出するためのスロットル開度検出手段と、
    前記エンジンの運転状態に応じて前記スロットル開度を目標値に制御するための制御手段と
    を備えたエンジンの電子式スロットル制御装置において、
    前記スロットル開度検出手段は、
    前記スロットル開度に対応したセンサ電圧を生成するスロットル開度センサと、
    前記センサ電圧を複数のオフセット付き電圧に変換するオフセット手段と、
    前記オフセット手段に並列に配置されて、前記複数のオフセット付き電圧を単一経路に分配する分配手段と、
    前記単一経路に分配された電圧をAD変換するAD変換器と、
    前記分配手段の分配切り替え制御を行う分配切り替え手段と
    を含み、
    前記分配された電圧を制御対象のスロットル開度として検出することを特徴とするエンジンの電子式スロットル制御装置。
  2. 前記オフセット手段はインピーダンスを含み、
    前記スロットル開度検出手段は、前記スロットル開度センサと前記オフセット手段との間に挿入されたバッファを含み、
    前記バッファは、前記スロットル開度センサ側と前記インピーダンスとを分離したことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの電子式スロットル制御装置。
  3. 前記オフセット手段は、互いに異なるインピーダンス値を有する複数の抵抗器を含み、そのインピーダンス値を任意に設定できることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジンの電子式スロットル制御装置。
  4. 前記分配切り替え手段により切り替えられた複数のオフセット付き電圧を交互に検出して、前記スロットル開度を検出することを特徴とした、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエンジンの電子式スロットル制御装置。
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