JP2001223586A - 多チャンネルa/d変換方法及び装置 - Google Patents

多チャンネルa/d変換方法及び装置

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JP2001223586A
JP2001223586A JP2000030600A JP2000030600A JP2001223586A JP 2001223586 A JP2001223586 A JP 2001223586A JP 2000030600 A JP2000030600 A JP 2000030600A JP 2000030600 A JP2000030600 A JP 2000030600A JP 2001223586 A JP2001223586 A JP 2001223586A
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sampling
analog signal
signal
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Takayoshi Honda
隆芳 本多
Yoshio Konuma
良男 小沼
Hanzo Shigemori
伴三 重森
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 A/D変換結果の精度を向上させることがで
き、しかもA/D変換に要する時間を短縮できる多チャ
ンネルA/D変換方法及び装置を提供する。 【解決手段】 スイッチ32を接点c側に接続してホー
ルド用コンデンサ30の信号レベルを基準電圧Vref
(=VDD/2)に設定した後、スイッチ32を接点a側
に切り換えて、マルチプレクサ12にて選択された所望
チャンネルからのアナログ信号をホールド用コンデンサ
30に印加する。その後、スイッチ32を接点b側に切
り換えて、コンデンサ30にホールドされた信号レベル
をA/D変換器16にてA/D変換する。サンプリング
前のコンデンサ30とホールドすべきアナログ信号との
レベル差が、最悪でもアナログ信号がとり得る電圧範囲
(0V〜VDD)の大きさの半分となり、また、コンデン
サ30にホールドされる信号レベルは、前回ホールドさ
れた信号レベルの影響を受けることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のチャンネル
からそれぞれ供給されるアナログ信号のいずれかを選択
してデジタル信号に変換する多チャンネルA/D変換方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、回路規模が大きく高価なA/
D変換器を削減して、装置の小型化,コストダウンを図
るために、複数のチャンネルを介して入力されるアナロ
グ信号を単一のA/D変換器にて時分割で処理する装置
が知られている。
【0003】このような多チャンネルA/D変換装置1
10は、例えば、図5(a)に示すように、アナログ信
号が印加される複数のチャンネル(ここではch0〜c
h15の16チャンネル)を有し、チャンネル切換信号
Schに従って選択されたチャンネルのアナログ信号を択
一的に出力するマルチプレクサ12と、マルチプレクサ
12が出力するアナログ信号をサンプリング信号Ssmに
従ってサンプリングし、その信号レベルをホールドする
サンプルホールド回路15と、起動信号Sadに従って起
動,停止し、サンプルホールド回路15にてホールドさ
れた信号レベルをデジタル値に変換するA/D変換器1
6と、上述のチャンネル切換信号Sch,サンプリング信
号Ssm,起動信号Sadを生成するタイミング制御部18
とを備えている。
【0004】なお、サンプルホールド回路15は、一端
が接地されたホールド用コンデンサ30と、このホール
ド用コンデンサ30の非接地端を、サンプリング信号S
smに従って、マルチプレクサ12の出力に接続された接
点a,或いはA/D変換器16の入力に接続された接点
bのいずれかに接続するスイッチ33とからなる。
【0005】ここで、タイミング制御部18の動作を、
図5(b)に示すタイミング図に沿って説明する。ま
ず、図示しない制御装置により、アナログ信号の読込を
行うべきチャンネルが指定されると、タイミング制御部
18は、この指定チャンネルを選択するチャンネル切換
信号Schと共に、スイッチ33を接点a側に接続するサ
ンプリング信号Ssmを出力する。
【0006】すると、指定された入力チャンネルのアナ
ログ信号がマルチプレクサ12から出力され、このアナ
ログ信号の信号レベルと一致するように、ホールド用コ
ンデンサ30が充放電される。以下、この動作を「サン
プルホールド動作」という。その後、タイミング制御部
18は、スイッチ33を接点b側に接続するサンプリン
グ信号Ssmと共に、A/D変換器16を起動する起動信
号Sadを出力する。すると、ホールド用コンデンサ30
の両端電圧Vs、即ちサンプルホールド動作時にホール
ドされた信号レベルがA/D変換器16に供給されデジ
タル値に変換される。以下、この動作を「変換動作」と
いう。
【0007】そして、タイミング制御部18は、このよ
うなサンプルホールド動作,及び変換動作を、制御装置
からのチャンネル指定が行われる毎に繰り返し実行す
る。ところで、このように構成された多チャンネルA/
D変換装置110は、例えば、車両制御用の電子制御ユ
ニット(ECU)に搭載され、各種センサにて検出され
たスロットル開度や冷却水温度等を表すアナログ信号を
取り込むために用いられる。
【0008】また、一般に、センサから当該装置110
に至る信号線にて重畳されたノイズを除去するため、図
5(a)に示すように、各チャンネルch0〜ch15
毎に入力フィルタF0〜F15を設け、この入力フィル
タF0〜F15を通過させたアナログ信号をマルチプレ
クサ12に入力するようにされている。
【0009】なお、入力フィルタFi(i=0〜15)
としては、通常、信号線に直列に挿入された抵抗40、
及び一端が信号線に接続され、他端が接地されたコンデ
ンサ42からなる周知のローパスフィルタが用いられ
る。そして、このような入力フィルタFiを備えている
場合、上述のサンプルホールド動作の実行時には、マル
チプレクサ12及びスイッチ33を介して、入力フィル
タFiのコンデンサ42と、ホールド用コンデンサ30
とが並列接続されることにより、両コンデンサ42,3
0間で電荷分配が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ここで、入力フィルタ
Fiのコンデンサ42の静電容量をCf、ホールド用コ
ンデンサ30の静電容量をCsとして、サンプルホール
ド動作前の両コンデンサ42,30の信号レベル(電圧
値)Vf,Vsは、その時の充電電荷をQf,Qsとす
ると、それぞれ(1)(2)式にて表される。また、サ
ンプルホールド動作後の電荷分配された信号レベルVn
は(3)式にて表され、この信号レベルVnがA/D変
換器16にてデジタル値に変換される。なお、前回のサ
ンプルホールド動作時にホールドされた信号レベルVn-
1 が、サンプルホールド動作前のコンデンサ30の信号
レベルVsとなる。
【0011】 Vf=Qf/Cf (1) Vs(=Vn-1)=Qs/Cs (2) Vn=(Qf+Qs)/(Cf+Cs) (3) 従って、ホールド用コンデンサ30にてホールドされる
信号レベルVnは、アナログ信号の実際の信号レベルV
fに対して、(4)式にて表わされる誤差Eを有したも
のとなる。但し、サンプルホールド動作前の両コンデン
サ42,30間の信号レベル差をΔV(=Vf−Vs)
とする。
【0012】 E=Vf−Vn=ΔV/(Cf/Cs+1) (4) つまり、A/D変換される信号レベルVnは、上記信号
レベル差ΔV(ひいては、前回A/D変換された信号レ
ベルVn-1 )の影響を受けて含まれる誤差Eが変化し、
しかも、Vf>Vsであれば、実際の値より小さめに
(Vf−|E|)、Vf<Vsであれば、実際の値より
大きめ(Vf+|E|)になる。このため、同じ信号レ
ベルVfをA/D変換した場合でも、その変換結果は、
ばらついてしまうという問題があった。
【0013】例えば、入力フィルタFiのコンデンサ4
2の静電容量をCf=0.1μF、ホールド用コンデン
サ30の静電容量をCs=100pFとすると、(4)
式より、誤差Eの大きさは、信号レベル差ΔV=1V当
たり約1mVとなる。一方、アナログ信号がとり得る電
圧範囲を5Vとし、この電圧範囲をA/D変換器16が
12ビットで表現する場合、その分解能は、1LSB=
1.22mVとなる。
【0014】これに基づき、誤差Eが最大となる場合、
即ち、両コンデンサ42,30の信号レベルVf,Vs
のうち一方が0V,他方が5V(即ち|ΔV|=5V)
となる場合を考えると、上述の多チャンネルA/D変換
装置110によるA/D変換結果は、最大約5mV(デ
ジタル値にして約4.1LSB分)もの誤差Eを含んだ
ものとなり、大きくばらついてしまうのである。
【0015】これに対して、特開平11−132325
号公報には、上述のサンプルホールド回路の構成のみが
異なる多チャンネルA/D変換装置120が開示されて
いる。この多チャンネルA/D変換装置120では、図
6(a)に示すように、サンプルホールド回路14を構
成するスイッチ32には、上述の接点a,bに加えて接
地された接点cが追加されている。
【0016】この場合、タイミング制御部18は、図6
(b)に示すように、通常時には、スイッチ32を接点
c側に接続するサンプリング信号Ssmを出力することに
より、ホールド用コンデンサ30の信号レベルをVs=
0Vに保持する。以下、この動作を「プリセット動作」
という。
【0017】そして、図示しない制御装置により、アナ
ログ信号の読込を行うべきチャンネルが指定されると、
先の装置110と同様に、サンプルホールド動作,変換
動作を実行し、変換動作が終了すると、再びプリセット
動作を行ってホールド用コンデンサ30の信号レベルを
Vs=0に戻す。
【0018】これにより、多チャンネルA/D変換装置
120では、常にホールド用コンデンサ30の信号レベ
ルがVs=0Vの状態から、サンプルホールド動作が実
行されるため、最悪時の誤差Eの大きさは上述の装置1
10と変わらないものの、その誤差Eは、前回の測定結
果の影響を受けることがなく、今回の実際の信号レベル
に応じた大きさとなる。このため、同じ信号レベルであ
れば、常に同じA/D変換結果が得られることになり、
その変換結果(デジタル値)の補正を、変換結果自身の
値に基づいて容易に行うことができるため、測定精度を
向上させることが可能となる。
【0019】なお、ここでは、接点cを接地した場合に
ついて説明したが、接点cに電源電圧VDDを印加した場
合も、プリセット時のホールド用コンデンサ30の信号
レベルがVs=VDDとなるだけで、全く同様である。し
かし、上述の多チャンネルA/D変換装置110,12
0では、いずれも、マルチプレクサ12のスイッチ部分
やサンプルホールド回路14,15のスイッチ32,3
3がオン抵抗(抵抗値Ronとする)を有している場合、
サンプルホールド動作時に、ホールド用コンデンサ30
は、自身の静電容量Cs及びコンデンサ42の静電容量
Cfと上述の抵抗値Ronとで決まる時定数τ(=(Cf
+Cs)×Ron)に従った速度で充放電される。
【0020】このため、例えば、特開平9−27750
号公報等に開示されているように、ホールド用コンデン
サ30の信号レベルVが一定値に落ち着いてから変換動
作が実行されるよう、時定数τに応じた十分なサンプル
ホールド動作期間を確保する必要がある。
【0021】そして、実用的には、ホールド用コンデン
サ30にホールドされる信号レベルVnと実際の信号レ
ベルVfとの差をデジタル値の1LSB以下にしてから
A/D変換することが望ましい。ここで、0Vに設定さ
れたホールド用コンデンサ30が、サンプルホールド動
作の結果、5Vに変化する場合を考えると、ホールド用
コンデンサ30の信号レベルVnがデジタル値の1LS
B以下に相当する1mV以内の範囲(Vn≧4999m
V)に収束するまでの所要時間Tは、(5)式にて表さ
れる。
【0022】 T=−τ×log(1−4999/5000) (5) 例えば、オン抵抗の抵抗値をRon=100Ωとすると、
時定数はτ≒0.01μsとなり、(5)式より、少な
くともT=0.0852μsものサンプルホールド動作
期間を確保する必要がある。
【0023】特に近年では、A/D変換動作を数ns〜
100nsで実行するフラッシュ型のA/D変換器が実
用化されており、このような高速なA/D変換器を用い
た場合、サンプルホールド動作期間の大小が、多チャン
ネルA/D変換装置110,120全体の処理速度を大
きく左右することになるため、このサンプルホールド動
作期間を少しでも削減することが望まれている。
【0024】本発明は、上記問題点を解決するために、
A/D変換結果の精度を向上させることができ、しかも
A/D変換に要する時間を短縮できる多チャンネルA/
D変換方法及び装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の発明である請求項1記載の多チャンネルA/D変換方
法では、サンプリングしたアナログ信号の信号レベルを
ホールドするために設けられたホールド用コンデンサ
を、A/D変換すべきアナログ信号のサンプルホールド
を行う前に、アナログ信号がとり得る電圧範囲の中間レ
ベルに充電する。
【0026】これにより、サンプルホールド動作を開始
する時には、コンデンサの充電状態は常に一定なものと
なり、サンプルホールド動作を行うことによってコンデ
ンサにホールドされる信号レベルが、前回(他チャンネ
ル)のA/D変換時にホールドされた信号レベルの影響
を受けることがない。
【0027】従って、本発明によれば、A/D変換結果
に含まれる誤差が、その変換結果のみに応じた大きさと
なり、簡単に補正することが可能であるため変換結果の
精度を向上させることができる。また、本発明では、サ
ンプルホールド動作を行う前に充電されたコンデンサの
信号レベルと、測定対象となるアナログ信号の信号レベ
ルとの電圧差ΔVは、最悪の場合でも、アナログ信号が
とり得る電圧範囲の半分(即ち従来装置の半分)の値と
なり、上述の(4)式にて求められる誤差Eが小さくな
るだけでなく、サンプルホールド動作のために必要な期
間が短くなるため、より高速に且つ精度よくA/D変換
を実行することができる。
【0028】実際に、サンプルホールド動作前に2.5
Vに設定されたホールド用コンデンサが、サンプルホー
ルド動作の結果、5Vに変化する場合を考えると、ホー
ルド用コンデンサの信号レベルVnがデジタル値の1L
SB以下に相当する1mV以内の範囲(Vn≧4999
mV)に収束するまでの所要時間Tは、(6)式にて表
される。
【0029】 T=−τ×log{1−(4999−2500)/2500) (6) オン抵抗の抵抗値をRon=100Ωとすると、時定数は
τ≒0.01μsとなり、(6)式より、少なくともT
=0.0782μsのサンプルホールド動作期間を確保
する必要がある。つまり、この場合、図4に示すよう
に、サンプルホールド動作前にホールド用コンデンサが
0Vに設定される場合と比較して、サンプルホールド動
作期間を、0.007μsだけ短縮することが可能とな
るのである。
【0030】次に、請求項2記載の多チャンネルA/D
変換装置では、アナログ信号がとり得る電圧範囲の中間
レベルを有する基準電圧を発生させる基準電圧発生手段
を備えており、サンプリング手段がサンプリングを行う
前に、充電制御手段が、基準電圧発生手段が発生させた
基準電圧にて、ホールド用コンデンサを充電するように
されている。
【0031】つまり、本発明の多チャンネルA/D変換
装置は、請求項1記載の方法を実現するものであり、従
って、請求項1記載の方法と同様の効果を得ることがで
きる。なお、ホールド用コンデンサを基準電圧にて充電
するための構成として、より具体的には、請求項3記載
のように、サンプリング手段を、マルチプレクサからの
アナログ信号、又は基準電圧発生手段からの基準電圧を
択一的にサンプリングするよう構成し、充電制御手段に
より、基準電圧とアナログ信号とが交互にサンプリング
されるようサンプリング手段を制御すればよい。
【0032】また、請求項4記載のように、マルチプレ
クサが有する複数チャンネルの一つに基準電圧発生手段
にて発生させた基準電圧を印加するよう構成し、充電制
御手段により、基準電圧が印加された特定チャンネルへ
の切換後、アナログ信号が印加された所望チャンネルへ
の切換を行うようマルチプレクサを制御すると共に、マ
ルチプレクサでのチャンネルの切換毎にサンプリングを
行うようサンプリング手段を制御するようにしてもよ
い。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。 [第1実施形態]図1(a)は、本発明が適用された第
1実施形態の多チャンネルA/D変換装置10の全体構
成を表すブロック図であり、(b)は、タイミング制御
部18での各信号Sch,Ssm,Sadの生成タイミング、
及びホールド用コンデンサ30の両端電圧Vsの変化を
表す説明図である。
【0034】なお、本実施形態の多チャンネルA/D変
換装置10は、先に説明した従来装置120(図6参
照)と、一部構成が相異するだけであるため、同じ構成
部分については同一符号を付して説明を省略し、ここで
は、構成の相異する部分を中心に説明する。
【0035】即ち、本実施形態の多チャンネルA/D変
換装置10は、サンプルホールド回路14を構成するサ
ンプリング手段としてのスイッチ32の接点cが、接地
されるのではなく、基準電圧発生手段としての基準電圧
発生回路20に接続されている。
【0036】この基準電圧発生回路20は、A/D変換
器16に供給されるものと同じ電源の電源電圧VDD(本
実施形態では5V)を1/2に分圧する抵抗36,38
と、抵抗36,38が生成する分圧電圧VDD/2を取り
出して接点cに印加するため、演算増幅器を用いて構成
された周知のバッファ回路34とからなる。
【0037】なお、マルチプレクサ12にアナログ信号
を供給するための各チャンネルch0〜ch15には、
入力フィルタF0〜F15が接続されているだけでな
く、例えば、電源電圧VDDより高い電源電圧+B(本実
施形態では20V)にて動作するセンサからの検出信号
が入力される場合、入力フィルタFiの前段には、図2
に示すような、信号レベル調整回路50が挿入されてい
る。
【0038】この信号レベル調整回路50は、入力信号
の電圧レベルを1/4に分圧する一対の分圧抵抗52
a,52bと、分圧抵抗52a,52bにて分圧された
信号の直流成分をカットするコンデンサ54と、コンデ
ンサ54を通過した交流信号に、直流バイアスを加える
ためのバイアス回路を構成する一対の抵抗56a,56
bとからなり、このバイアス回路が生成する直流バイア
スが、基準電圧発生回路20が発生させる基準電圧Vre
f と同様に、電源電圧VDDの1/2に設定されている。
【0039】つまり、信号レベル調整回路50は、電圧
VDDを越える振幅を有するアナログ信号を、最大振幅が
電圧+B/4=5V(=VDD)以下であり、且つ平均レ
ベルが電圧VDD/2=2.5Vである信号に変換して出
力する。次に充電制御手段としてのタイミング制御部1
8は、従来装置120の場合と全く同様に、チャンネル
切換信号Sch,サンプリング信号Ssm,起動信号Sadを
生成する。
【0040】但し、従来装置120とは異なり、接点c
には、基準電圧発生回路20にて発生させた基準電圧V
ref が印加されているため、図1(b)に示すように、
プリセット動作(スイッチ32を接点cに接続)によっ
てホールド用コンデンサ30が基準電圧Vref に充電さ
れた状態で、サンプルホールド動作(スイッチ32を接
点aに接続)が行われることになる。
【0041】従って、本実施形態の多チャンネルA/D
変換装置10によれば、サンプルホールド動作によって
ホールド用コンデンサ30にホールドされる信号レベル
が、前回(他チャンネル)のサンプルホールド動作時に
ホールドされた信号レベルの影響を受けることがなく、
A/D変換結果に含まれる誤差が、その変換結果のみに
応じた大きさとなり、簡単に補正することが可能である
ため、変換結果の精度を向上させることができる。
【0042】また、本実施形態の多チャンネルA/D変
換装置10では、サンプルホールド動作を行う前に充電
されたコンデンサの信号レベルVDD/2と、A/D変換
の対象となるアナログ信号の実際の信号レベルVfとの
電圧差ΔVは、最悪の場合でも、アナログ信号がとり得
る電圧範囲(0V〜VDD)の半分(即ち従来装置の半
分)の大きさとなる。
【0043】従って、本実施形態の多チャンネルA/D
変換装置10によれば、従来装置110,120と比較
して、サンプルホールド動作によってホールド用コンデ
ンサ30にホールドされる信号レベルの実際の信号レベ
ルに対する誤差Eが小さくなるだけでなく、サンプルホ
ールド動作に必要な期間が短くなるため、より高速に且
つ精度よくA/D変換を実行することができる。 [第2実施形態]次に第2実施形態について説明する。
【0044】図3(a)は、本実施形態の多チャンネル
A/D変換装置10aの全体構成を表すブロック図であ
り、(b)は、タイミング制御部18での各信号Sch,
Ssm,Sadの生成タイミング、及びホールド用コンデン
サ30の両端電圧Vsの変化を表す説明図である。
【0045】なお、本実施形態の多チャンネルA/D変
換装置10aは、先に説明した従来装置110(図5参
照)と、一部構成が相異するだけであるため、同じ構成
部分については同一符号を付して説明を省略し、ここで
は、構成の相異する部分を中心に説明する。
【0046】即ち、本実施形態の多チャンネルA/D変
換装置10aは、第1実施形態と全く同様に構成された
基準電圧発生回路20を備え、この基準電圧発生回路2
0にて発生させた基準電圧Vref が、マルチプレクサ1
2の特定チャンネルchx(本実施形態ではch15)
に印加されるように構成されている。
【0047】そして、タイミング制御部18は、通常時
には、特定チャンネルchxを指定するチャンネル切換
信号Schと共に、スイッチ33を接点a側に接続するサ
ンプリング信号Ssmを出力する。すると、基準電圧発生
回路20にて発生させた基準電圧Vref がマルチプレク
サ12から出力され、この基準電圧Vref と一致するよ
うに、ホールド用コンデンサ30が充放電される(プリ
セット動作)。
【0048】次に、図示しない、制御装置により、アナ
ログ信号の読込を行うべきチャンネルが指定されると、
タイミング制御部18は、スイッチ33を接点a側に接
続するサンプリング信号Ssmを保持したまま、この指定
チャンネルを選択するチャンネル切換信号Schを出力す
る。
【0049】すると、指定された入力チャンネルのアナ
ログ信号がマルチプレクサ12から出力され、このアナ
ログ信号の信号レベルと一致するように、ホールド用コ
ンデンサ30が充放電される(サンプルホールド動
作)。その後、タイミング制御部18は、スイッチ33
を接点b側に接続するサンプリング信号Ssmと共に、A
/D変換器16を起動する起動信号Sadを出力する。す
ると、ホールド用コンデンサ30の両端電圧、即ちサン
プルホールド動作時にホールドされた信号レベルがA/
D変換器16に供給されデジタル値に変換される(変換
動作)。
【0050】以後、このようなプリセット動作,サンプ
ルホールド動作,及び変換動作を繰り返し実行する。な
お、本実施形態では、プリセット動作時にも、マルチプ
レクサ12及びスイッチ33のオン抵抗の影響を受け、
サンプルホールド動作時と同様に、ホールド用コンデン
サ30の充電に時間を要することになる。従って、基準
電圧Vref に達する前に制御装置からのチャンネル指定
があった場合には、基準電圧Vref に達するまでサンプ
ルホールド動作を禁止することが望ましい。
【0051】以上、説明したように本実施形態の多チャ
ンネルA/D変換装置10aによれば、プリセット動作
によってホールド用コンデンサ30を基準電圧Vref
(=VDD/2)に充電された状態で、サンプルホールド
動作が行われるため、第1実施形態の多チャンネルA/
D変換装置10と全く同様の効果を得ることができる。
【0052】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、
様々な態様にて実施することが可能である。例えば、上
記実施形態では、基準電圧発生回路20が発生させる基
準電圧Vref を、電源電圧VDDの1/2としたが、A/
D変換器16の入力レンジが0〜5Vより小さい場合、
その入力レンジの中央値に一致させるよう基準電圧Vre
f を設定してもよい。また、アナログ信号の平均レベル
を測定して、これを基準電圧Vref に反映させたり、使
用するチャンネル毎に基準電圧Vref を変化させたりし
てもよい。
【0053】また、上記実施形態では、A/D変換を行
う際に、プリセット動作を毎回行っているが、例えば、
高精度なA/D変換を必要とするチャンネルのみプリセ
ット動作を実施し、精度は必要ないが高速なA/D変換
を必要とするチャンネルについてはプリセット動作を省
略する等、各チャンネル毎にプリセット動作の実施の有
無やプリセット動作の実施期間を任意に設定できるよう
にしてもよい。この場合、一つの装置であるにもかかわ
らず、様々な精度及び様々な速度にてA/D変換を実行
でき、様々な信号に柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の多チャンネルA/D変換装置
の構成を表すブロック図、及び動作を表すタイミング図
である。
【図2】 信号レベル調整回路の構成を表す回路図であ
る。
【図3】 第2実施形態の多チャンネルA/D変換装置
の構成を表すブロック図、及び動作を表すタイミング図
である。
【図4】 本発明の効果を表す説明図である。
【図5】 従来装置の構成を表すブロック図、及び動作
を表すタイミング図である。
【図6】 他の従来装置の構成を表すブロック図、及び
動作を表すタイミング図である。
【符号の説明】
10,10a…多チャンネルA/D変換装置、12…マ
ルチプレクサ、14,15…サンプルホールド回路、1
6…A/D変換器、18…タイミング制御部、20…基
準電圧発生回路、30…ホールド用コンデンサ、32,
33…スイッチ、34…バッファ回路、36,38,4
0,52a,52b,56a,56b…抵抗、42,5
4…コンデンサ、50…信号レベル調整回路、F0〜F
15…入力フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重森 伴三 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5J022 AA01 BA01 CA10 CB01 CE01 CF08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のチャンネルからそれぞれ供給され
    るアナログ信号のいずれかを選択してサンプリングし、
    該サンプリングによりホールド用コンデンサにホールド
    された信号レベルをデジタル値に変換する多チャンネル
    A/D変換方法であって、 前記アナログ信号のサンプリング前に、該アナログ信号
    がとり得る電圧範囲の中間レベルに設定された基準電圧
    にて前記ホールド用コンデンサを充電することを特徴と
    する多チャンネルA/D変換方法。
  2. 【請求項2】 複数のチャンネルからそれぞれ供給され
    るアナログ信号のいずれかを選択して出力するマルチプ
    レクサと、 該マルチプレクサが出力するアナログ信号をサンプリン
    グするサンプリング手段と、 該サンプリング手段にてサンプリングされた前記アナロ
    グ信号の信号レベルに従って充電されるホールド用コン
    デンサと、 該ホールド用コンデンサの両端間の電圧レベルをデジタ
    ル値に変換するA/D変換器と、 を備えた多チャンネルA/D変換装置において、 前記アナログ信号がとり得る電圧範囲の中間レベルに設
    定された基準電圧を発生させる基準電圧発生手段と、 前記サンプリング手段がサンプリングを行う前に、前記
    基準電圧発生手段が発生させた基準電圧にて、前記ホー
    ルド用コンデンサを充電する充電制御手段と、 を設けたことを特徴とする多チャンネルA/D変換装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の多チャンネルA/D変換
    装置において、 前記サンプリング手段は、前記マルチプレクサからのア
    ナログ信号、又は前記基準電圧発生手段からの基準電圧
    を択一的にサンプリングするよう構成され、 前記充電制御手段は、前記基準電圧と前記アナログ信号
    とを交互にサンプリングするよう前記サンプリング手段
    を制御することを特徴とする多チャンネルA/D変換装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の多チャンネルA/D変換
    装置において、 前記マルチプレクサが有する複数チャンネルの一つに前
    記基準電圧発生手段にて発生させた基準電圧を印加し、 前記充電制御手段は、前記基準電圧が印加された特定チ
    ャンネルへの切換後、前記アナログ信号が印加された所
    望チャンネルへの切換を行うよう前記マルチプレクサを
    制御すると共に、該マルチプレクサでのチャンネルの切
    換毎にサンプリングするよう前記サンプリング手段を制
    御することを特徴とする多チャンネルA/D変換装置。
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