JP2001339303A - A/d変換回路 - Google Patents

A/d変換回路

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JP2001339303A
JP2001339303A JP2000159908A JP2000159908A JP2001339303A JP 2001339303 A JP2001339303 A JP 2001339303A JP 2000159908 A JP2000159908 A JP 2000159908A JP 2000159908 A JP2000159908 A JP 2000159908A JP 2001339303 A JP2001339303 A JP 2001339303A
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Katsuji Kunimatsu
勝次 國末
Tamotsu Fukushima
保 福島
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変換レート増大のA/D変換回路において、
ゲイン誤差の差異やオフセット誤差の差異に起因するデ
ィジタルデータ相互間の齟齬を防止する。 【解決手段】 入力切換セレクタ2により第1の基準直
流電圧Vref1と第2の基準直流電圧Vref2とを交互に切
り換え、それぞれ第1のA/D変換器7と第2のA/D
変換器8とでA/D変換したディジタルデータをディジ
タルデータセレクタ13で切り換えてつなぐ。メモリ回
路16とCPU17によりディジタルゲイン補正データ
Dgainとディジタルオフセット補正データDofを生成す
る。ゲイン補正用D/A変換器18で生成したアナログ
ゲイン補正信号Vgainを第2のA/D変換器8に供給し
てゲイン補正処理し、オフセット補正用D/A変換器1
9で生成したアナログオフセット補正信号Vofをオフセ
ット補正用加算回路6に供給してオフセット補正処理す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同じ入力信号に対
して複数のA/D変換器を用いて時分割によりA/D変
換を行うように構成されたA/D変換回路にかかわり、
特には、複数のA/D変換器相互間のゲイン誤差の差異
やオフセット誤差の差異を解消するための技術に関す
る。本発明のA/D変換回路は、ディジタルビデオカメ
ラ等に搭載される場合を好適な使用例とするが、必ずし
もそれに限られるものではなく、広く任意のものを対象
となし得るものとする。
【0002】
【従来の技術】例えばディジタルビデオカメラにおい
て、CCD(電荷結合デバイス)からのアナログ映像信
号をディジタル信号に変換するA/D変換を高分解能で
行う際に、A/D変換器の変換速度が不足することが多
い。
【0003】変換レートの高い高速動作のA/D変換器
を採用すればよいのであるが、非常に高価なものにつく
という大きな問題がある。
【0004】そこで、従来より、変換レートが比較的に
低いA/D変換器を複数用いて、それら複数のA/D変
換器を並列に接続し、それぞれに共通にアナログ入力信
号(映像信号)を入力するとともに、A/D変換動作は
複数のA/D変換器で時分割に行わせることにより、見
掛け上の変換レートを倍増するという手法がとられてい
る。
【0005】図15は、そのような見掛け上の変換レー
トを倍増するように構成された従来の技術におけるA/
D変換回路の概略構成を示す。図15において、符号の
1はアナログ映像入力端子、7は第1のA/D変換器、
8は第2のA/D変換器、9は第1のA/D変換器7の
クロック入力端子、10は第2のA/D変換器8のクロ
ック入力端子、13はディジタルデータセレクタ、14
はセレクタ制御信号入力端子、20はディジタル映像出
力端子である。アナログ映像入力端子1に対して第1の
A/D変換器7と第2のA/D変換器8とが共通に並列
接続されている。第1のA/D変換器7におけるクロッ
ク入力端子9に入力されるクロック信号Φ1と第2のA
/D変換器8におけるクロック入力端子10に入力され
るクロック信号Φ2とは位相が互いに半周期ずれてお
り、第1のA/D変換器7と第2のA/D変換器8と
は、アナログ映像入力端子1から入力した同じアナログ
映像信号を時間的に交互にずらす状態でサンプリングし
てA/D変換を行うようになっている。第1のA/D変
換器7および第2のA/D変換器8の出力端子は共通の
ディジタルデータセレクタ13に入力接続されている。
クロック信号Φ1,Φ2と等しい周波数のセレクタ制御
信号がセレクタ制御信号入力端子14に入力され、これ
によってディジタルデータセレクタ13は、第1のA/
D変換器7によってA/D変換された映像信号と第2の
A/D変換器8によってA/D変換された続きの映像信
号とを交互に選択してディジタル映像出力端子20に出
力するようになっている。
【0006】以上のように第1のA/D変換器7と第2
のA/D変換器8とを並列接続して、両者を時分割で動
作させれば、個々のA/D変換器がもつ変換レートの2
倍の高速な変換レートでアナログ映像信号をA/D変換
することができる。すなわち、変換レートを見掛け上、
倍増することができる。使用している個々のA/D変換
器は低速変換レートのものであるので、コスト的負担の
増大を抑制することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常、
A/D変換器には図16に示すようなゲイン誤差や、図
17に示すようなオフセット誤差を有しており、そのゲ
イン誤差やオフセット誤差はA/D変換器ごとにばらつ
きがある。そのため、第1のA/D変換器7と第2のA
/D変換器8として同じA/D変換器を用いて、第1の
A/D変換器7および第2のA/D変換器8を並列接続
したとしても、これら両者のA/D変換器7,8どうし
間にゲイン誤差(ゲイン特性)の差異やオフセット誤差
(オフセット特性)の差異が生じることは避けがたいも
のとなる。
【0008】第1のA/D変換器7と第2のA/D変換
器8との間にゲイン誤差の差異またはオフセット誤差の
差異あるいはその両者が存在すると、交互に切り換えて
行う第1のA/D変換器7によるA/D変換後のディジ
タルデータと第2のA/D変換器8によるA/D変換後
のディジタルデータとの間に、もとの映像信号は同じも
のであるにもかかわらず、齟齬(ずれ)が生じてしま
う。すなわち、ゲイン誤差の差異がある場合には、一方
のディジタルデータに対して他方のディジタルデータが
過剰に大きくなったり、あるいは逆に過剰に小さくなっ
てしまう。すなわち、時分割によって得られるディジタ
ルデータが時系列上で段差を生じた不連続なデータとな
り、データ精度が劣化してしまう。
【0009】また、オフセット誤差の差異がある場合に
は、一方のディジタルデータに対して他方のディジタル
データが相対的にオフセットをもつことになってしま
う。また、ゲイン誤差の差異とオフセット誤差の差異の
双方がある場合には、双方のディジタルデータどうし間
の齟齬がますます大きなものとなってしまう。
【0010】本発明は上記した課題の解決を図るべく創
作したものであって、同じ入力信号に対して複数のA/
D変換器を用いて時分割によりA/D変換を行うように
構成されたA/D変換回路において、前記複数のA/D
変換器のゲイン誤差の差異またはオフセット誤差の差異
を補正することにより、複数のA/D変換器のA/D変
換によるディジタルデータ相互間の齟齬を防止すること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】同じ入力信号に対して複
数のA/D変換器を用いて時分割によりA/D変換を行
うように構成されたA/D変換回路についての本発明
は、次のような手段を講じることにより、上記の課題を
解決するものである。
【0012】アナログ入力信号に対して入力切換セレク
タを設けてアナログ入力信号と基準直流電圧のいずれか
を選択するようにする。この基準直流電圧としては、ゲ
イン補正処理については第1および第2の2つの基準直
流電圧とし、オフセット補正処理については1つの基準
直流電圧とする。前記の入力切換セレクタで選択されて
出力された信号を互いに並列接続の複数のA/D変換器
によってA/D変換してディジタルデータとなす。その
複数のA/D変換器としては、レファレンス電圧が1つ
のものと、上限レファレンス電圧と下限レファレンス電
圧との2つのものとの態様がある。ディジタルデータセ
レクタによって複数のA/D変換器からのディジタルデ
ータを交互に選択して出力する。
【0013】さらに、算出手段を設けて、ディジタルデ
ータセレクタから出力の前記複数のA/D変換器による
基準直流電圧の差分によって補正データを算出する。ゲ
イン補正処理については、第1および第2の2つの基準
直流電圧についてのディジタルデータの差分に基づいて
ディジタルゲイン補正データを算出する。また、オフセ
ット補正処理については、いずれか一方の基準直流電圧
についてのディジタルデータの差分に基づいてディジタ
ルオフセット補正データを算出する。さらに、ゲイン補
正用D/A変換器を設けて、前記の算出したディジタル
ゲイン補正データをD/A変換してアナログゲイン補正
信号を生成し、A/D変換器に与える。また、オフセッ
ト補正用D/A変換器を設けて、ディジタルオフセット
補正データをD/A変換してアナログオフセット補正信
号を生成し、入力信号に対して加算する。
【0014】この発明による作用は次のとおりである。
生成したアナログゲイン補正信号をA/D変換器に対し
て供給することにより、複数のA/D変換器のゲイン特
性を互いに等しい状態に調整する。また、アナログオフ
セット補正信号を入力信号に加算することにより、複数
のA/D変換器のオフセット特性を互いに等しい状態に
調整する。このようにゲイン補正処理やオフセット補正
処理を行うと、入力切換セレクタでアナログ入力信号を
選択したときの複数のA/D変換器による時分割のA/
D変換で得たディジタルデータをディジタルデータセレ
クタによってつないだときに、時系列上で段差のない連
続した精度の良いデータとして出力することが可能とな
る。したがって、変換レートが比較的低速な複数のA/
D変換器を用いて見掛け上の変換レートを増加する方式
のA/D変換回路において、そのゲイン特性やオフセッ
ト特性が良好な連続性精度の高い高品質なディジタルデ
ータを取得することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を総括
的に説明する。
【0016】本願第1の発明のA/D変換回路は、アナ
ログ入力信号と第1および第2の基準直流電圧のいずれ
かを選択する入力切換セレクタと、前記入力切換セレク
タの出力信号をディジタルデータに変換する複数のA/
D変換器と、前記複数のA/D変換器の出力を交互に選
択するディジタルデータセレクタと、前記ディジタルデ
ータセレクタを介しての前記複数のA/D変換器による
前記第1および第2の基準直流電圧についてのディジタ
ルデータの差分に基づいてディジタルゲイン補正データ
を算出する手段と、前記ディジタルゲイン補正データを
D/A変換して前記A/D変換器に対するアナログゲイ
ン補正信号を生成するゲイン補正用D/A変換器とを備
えていることを特徴としている。
【0017】この第1の発明による作用は次のとおりで
ある。入力切換セレクタで第1の基準直流電圧を選択し
て複数のA/D変換器で得たディジタルデータをゲイン
補正データの算出手段に入力する。また、入力切換セレ
クタで第2の基準直流電圧を選択して複数のA/D変換
器で得たディジタルデータをゲイン補正データの算出手
段に入力する。ゲイン補正データの算出手段は、入力し
た第1および第2の基準直流電圧についてのディジタル
データの差分を算出し、さらにその差分に基づいてディ
ジタルゲイン補正データを生成する。ゲイン補正用D/
A変換器はディジタルゲイン補正データをアナログゲイ
ン補正信号に変換し、そのアナログゲイン補正信号をA
/D変換器に対して供給することにより、複数のA/D
変換器のゲイン特性を互いに等しい状態に調整する。こ
のようにゲイン補正処理を行うと、入力切換セレクタで
アナログ入力信号を選択したときの複数のA/D変換器
による時分割のA/D変換で得たディジタルデータをデ
ィジタルデータセレクタによってつないだときに、時系
列上で段差のない連続した精度の良いデータとして出力
することが可能となる。したがって、変換レートが比較
的低速な複数のA/D変換器を用いて見掛け上の変換レ
ートを増加する方式のA/D変換回路において、そのゲ
イン特性が良好な連続性精度の高い高品質なディジタル
データを取得することができる。
【0018】本願第2の発明のA/D変換回路は、アナ
ログ入力信号と基準直流電圧のいずれかを選択する入力
切換セレクタと、前記入力切換セレクタの出力信号をデ
ィジタルデータに変換する複数のA/D変換器と、前記
複数のA/D変換器の出力を交互に選択するディジタル
データセレクタと、前記ディジタルデータセレクタを介
しての前記複数のA/D変換器による前記基準直流電圧
についてのディジタルデータの差分に基づいてディジタ
ルオフセット補正データを算出する手段と、前記ディジ
タルオフセット補正データをD/A変換してアナログオ
フセット補正信号を生成するオフセット補正用D/A変
換器と、前記A/D変換器の前段に挿入されて前記アナ
ログ入力信号と前記アナログオフセット補正信号とを加
算するオフセット補正用加算回路とを備えていることを
特徴としている。
【0019】この第2の発明による作用は次のとおりで
ある。入力切換セレクタで基準直流電圧を選択して複数
のA/D変換器で得たディジタルデータをオフセット補
正データの算出手段に入力する。オフセット補正データ
の算出手段は、入力した基準直流電圧についてのディジ
タルデータの差分を算出し、さらにその差分に基づいて
ディジタルオフセット補正データを生成する。オフセッ
ト補正用D/A変換器はディジタルオフセット補正デー
タをアナログオフセット補正信号に変換し、そのアナロ
グオフセット補正信号をオフセット補正用加算回路に対
して供給することにより、複数のA/D変換器のオフセ
ット特性を互いに等しい状態に調整する。このようにオ
フセット補正処理を行うと、入力切換セレクタでアナロ
グ入力信号を選択したときの複数のA/D変換器による
時分割のA/D変換で得たディジタルデータをディジタ
ルデータセレクタによってつないだときに、時系列上で
段差のない連続した精度の良いデータとして出力するこ
とが可能となる。したがって、変換レートが比較的低速
な複数のA/D変換器を用いて見掛け上の変換レートを
増加する方式のA/D変換回路において、そのオフセッ
ト特性が良好な連続性精度の高い高品質なディジタルデ
ータを取得することができる。
【0020】本願第3の発明のA/D変換回路は、アナ
ログ入力信号と第1および第2の基準直流電圧のいずれ
かを選択する入力切換セレクタと、前記入力切換セレク
タの出力信号をディジタルデータに変換する複数のA/
D変換器と、前記複数のA/D変換器の出力を交互に選
択するディジタルデータセレクタと、前記ディジタルデ
ータセレクタを介しての前記複数のA/D変換器による
前記第1および第2の基準直流電圧についてのディジタ
ルデータの差分に基づいてディジタルゲイン補正データ
およびディジタルオフセット補正データを算出する手段
と、前記ディジタルゲイン補正データをD/A変換して
前記A/D変換器に対するアナログゲイン補正信号を生
成するゲイン補正用D/A変換器と、前記ディジタルオ
フセット補正データをD/A変換してアナログオフセッ
ト補正信号を生成するオフセット補正用D/A変換器
と、前記A/D変換器の前段に挿入されて前記アナログ
入力信号と前記アナログオフセット補正信号とを加算す
るオフセット補正用加算回路とを備えていることを特徴
としている。
【0021】この第3の発明による作用は次のとおりで
ある。入力切換セレクタで第1の基準直流電圧を選択し
て複数のA/D変換器で得たディジタルデータを補正デ
ータの算出手段に入力する。また、入力切換セレクタで
第2の基準直流電圧を選択して複数のA/D変換器で得
たディジタルデータを補正データの算出手段に入力す
る。補正データの算出手段は、入力した第1および第2
の基準直流電圧についてのディジタルデータの差分を算
出し、さらにその差分に基づいてディジタルゲイン補正
データおよびディジタルオフセット補正データを生成す
る。ゲイン補正用D/A変換器はディジタルゲイン補正
データをアナログゲイン補正信号に変換し、そのアナロ
グゲイン補正信号をA/D変換器に対して供給すること
により、複数のA/D変換器のゲイン特性を互いに等し
い状態に調整する。また、オフセット補正用D/A変換
器はディジタルオフセット補正データをアナログオフセ
ット補正信号に変換し、そのアナログオフセット補正信
号をオフセット補正用加算回路に対して供給することに
より、複数のA/D変換器のオフセット特性を互いに等
しい状態に調整する。このようにゲイン補正処理および
オフセット補正処理を行うと、入力切換セレクタでアナ
ログ入力信号を選択したときの複数のA/D変換器によ
る時分割のA/D変換で得たディジタルデータをディジ
タルデータセレクタによってつないだときに、時系列上
でゲイン特性でもオフセット特性でも段差のない連続し
た精度の良いデータとして出力することが可能となる。
したがって、変換レートが比較的低速な複数のA/D変
換器を用いて見掛け上の変換レートを増加する方式のA
/D変換回路において、そのゲイン特性およびオフセッ
ト特性が良好な連続性精度の高い高品質なディジタルデ
ータを取得することができる。
【0022】本願第4の発明のA/D変換回路は、上記
の第1・第3の発明において、前記複数のA/D変換器
のうち少なくとも1つのA/D変換器は上限レファレン
ス電圧と下限レファレンス電圧を有するものとして構成
されており、さらに、前記ゲイン補正用D/A変換器か
らのアナログゲイン補正信号を上限レファレンス電圧お
よび下限レファレンス電圧に変換して前記A/D変換器
に供給するアナログ変換回路を備えていることを特徴と
している。なお、この場合は、ゲイン補正処理が中心と
なるため、オフセット補正処理のみの場合の第2の発明
については言及していない。
【0023】この第4の発明による作用は次のとおりで
ある。複数のA/D変換器を時分割で動作させることに
より見掛け上の変換レートを増すように構成してあると
ともに、少なくとも1つのA/D変換器として上限レフ
ァレンス電圧と下限レファレンス電圧とを必要とするも
のを採用したA/D変換回路においても、前述同様に、
複数のA/D変換器によってA/D変換されたディジタ
ルデータどうし間の、ゲイン特性の違いに起因しての齟
齬を解消することができる。すなわち、上限レファレン
ス電圧と下限レファレンス電圧とを必要とするA/D変
換器を用いるA/D変換回路においても、時分割によっ
て得られるディジタルデータを時系列的に段差なく連続
した精度の良いデータとして出力することができる。
【0024】本願第5の発明のA/D変換回路は、上記
の第4の発明において、前記アナログ変換回路は、上限
レファレンス用直流電圧と前記ゲイン補正用D/A変換
器からのアナログゲイン補正信号とを加算する加算回路
と、下限レファレンス用直流電圧から前記アナログゲイ
ン補正信号を減算する減算回路とを備えたものとして構
成されているというものである。
【0025】この第5の発明によると、アナログ変換回
路を加算回路と減算回路とできわめて簡単に構成するこ
とができる。
【0026】本願第6の発明のA/D変換回路は、上記
の第1・第3の発明において、前記複数のA/D変換器
のうち少なくとも1つのA/D変換器は上限レファレン
ス電圧と下限レファレンス電圧を有するものとして構成
されており、前記ディジタルゲイン補正データを算出す
る手段はあらかじめ設定された上限レファレンス用デー
タと前記ディジタルゲイン補正データとの和をディジタ
ル上限レファレンス用データとなすとともにあらかじめ
設定された下限レファレンス用データと前記ディジタル
ゲイン補正データとの差をディジタル下限レファレンス
用データとなす演算を行うものとして構成されており、
さらに、前記ディジタル上限レファレンス用データをD
/A変換するゲイン補正用D/A変換器と、前記ディジ
タル下限レファレンス用データをD/A変換するゲイン
補正用D/A変換器とを備えていることを特徴としてい
る。これは、上記の第4の発明と比較すると、そのアナ
ログ変換回路に代えて、ディジタルゲイン補正データの
算出手段(例えばCPUやDSPなど)そのものにおい
て必要な演算をすべて実行するようにしたものである。
なお、この場合、ゲイン補正処理が中心となるため、オ
フセット補正処理のみの場合の第2の発明については言
及していない。
【0027】この第6の発明による作用は次のとおりで
ある。複数のA/D変換器を時分割で動作させることに
より見掛け上の変換レートを増すように構成してあると
ともに、少なくとも1つのA/D変換器として上限レフ
ァレンス電圧と下限レファレンス電圧とを必要とするも
のを採用したA/D変換回路においても、前述同様に、
複数のA/D変換器によってA/D変換されたディジタ
ルデータどうし間の、ゲイン特性の違いに起因しての齟
齬を解消することができる。すなわち、上限レファレン
ス電圧と下限レファレンス電圧とを必要とするA/D変
換器を用いるA/D変換回路においても、時分割によっ
て得られるディジタルデータを時系列的に段差なく連続
した精度の良いデータとして出力することができる。加
えて、必要な演算をすべてCPUやDSPなどの算出手
段そのもので実行するので、アナログ変換回路を用いな
いですみ、回路構成を簡素化することができる。
【0028】本願第7の発明のA/D変換回路は、上記
の第3の発明において、前記オフセット補正用加算回路
は取り除かれており、前記複数のA/D変換器のうち少
なくとも1つのA/D変換器は上限レファレンス電圧と
下限レファレンス電圧を有するものとして構成されてお
り、前記補正データの算出手段が求めたディジタルゲイ
ン補正データをD/A変換してアナログゲイン補正信号
を生成するゲイン補正用D/A変換器と、前記補正デー
タの算出手段が求めたディジタルオフセット補正データ
をD/A変換してアナログオフセット補正信号を生成す
るオフセット補正用D/A変換器と、前記アナログゲイ
ン補正信号およびアナログオフセット補正信号を入力し
て上限レファレンス電圧および下限レファレンス電圧に
変換して前記A/D変換器に供給するアナログ変換回路
を備えていることを特徴としている。
【0029】この第7の発明による作用は次のとおりで
ある。上下限両レファレンス電圧を有するA/D変換器
のゲイン特性をアナログゲイン補正信号の大きさに応じ
て調整することが可能であり、上下限両レファレンス電
圧を有するA/D変換器のオフセット特性をアナログオ
フセット補正信号の大きさに応じて調整することが可能
である。このゲイン補正処理とオフセット補正処理とは
独立したものである。したがって、複数のA/D変換器
を時分割で動作させることにより見掛け上の変換レート
を増すように構成してあるとともに、少なくとも1つの
A/D変換器として上下限両レファレンス電圧を必要と
するものを採用したA/D変換回路においても、前述同
様に、複数のA/D変換器によってA/D変換されたデ
ィジタルデータどうし間の、ゲイン特性の違いに起因し
ての齟齬およびオフセット特性の違いに起因しての齟齬
を解消することができる。すなわち、上下限両レファレ
ンス電圧を必要とするA/D変換器を用いるA/D変換
回路においても、時分割によって得られるディジタルデ
ータを時系列上でゲイン特性でもオフセット特性でも段
差のない連続した精度の良いデータとして出力すること
ができる。加えて、オフセット補正用加算回路を用いな
いですみ、回路構成を簡素化することができる。
【0030】本願第8の発明のA/D変換回路は、上記
の第7の発明において、前記アナログ変換回路は、前記
アナログオフセット補正信号から前記アナログゲイン補
正信号を減算して前記上限レファレンス電圧を生成する
減算回路と、前記アナログオフセット補正信号と前記ア
ナログゲイン補正信号を加算して前記下限レファレンス
電圧を生成する加算回路とを備えたものとして構成され
ているというものである。
【0031】この第8の発明によると、アナログ変換回
路を減算回路と加算回路とできわめて簡単に構成するこ
とができる。
【0032】本願第9の発明のA/D変換回路は、上記
の第7・第8の発明において、前記複数のA/D変換器
のうち少なくとも1つのA/D変換器は上限レファレン
ス電圧と下限レファレンス電圧を有するものとして構成
されており、前記補正データを算出する手段はディジタ
ルオフセット補正データとディジタルゲイン補正データ
との差をディジタル上限レファレンス用データとなすと
ともにディジタルオフセット補正データとディジタルゲ
イン補正データとの和をディジタル下限レファレンス用
データとなす演算を行うものとして構成されており、さ
らに、前記ディジタル上限レファレンス用データをD/
A変換する第1のゲイン補正用D/A変換器と、前記デ
ィジタル下限レファレンス用データをD/A変換する第
2のゲイン補正用D/A変換器とを備えていることを特
徴としている。
【0033】これは、上記の第7の発明と比較すると、
そのアナログ変換回路に代えて、ディジタル補正データ
の算出手段(例えばCPUやDSPなど)そのものにお
いて必要な演算をすべて実行するようにしたものであ
る。
【0034】この第9の発明による作用は次のとおりで
ある。複数のA/D変換器を時分割で動作させることに
より見掛け上の変換レートを増すように構成してあると
ともに、少なくとも1つのA/D変換器については上限
レファレンス電圧と下限レファレンス電圧とを必要とす
るものを採用したA/D変換回路においても、前述同様
に、複数のA/D変換器によってA/D変換されたディ
ジタルデータどうし間の、ゲイン特性およびオフセット
特性の違いに起因しての齟齬を解消することができる。
すなわち、上限レファレンス電圧と下限レファレンス電
圧とを必要とするA/D変換器を用いるA/D変換回路
においても、時分割によって得られるディジタルデータ
を時系列的に段差なく連続した精度の良いデータとして
出力することができる。加えて、必要な演算をすべてC
PUやDSPなどの算出手段そのもので実行するので、
アナログ変換回路を用いないですみ、さらにはA/D変
換器の前段にオフセット補正用加算回路を用いないです
み、回路構成を簡素化することができる。
【0035】なお、上記の第1〜第9の発明において、
前記の算出手段としては、メモリ回路とCPUとを備え
たものとして構成することが可能である。また、その算
出手段として、前記メモリ回路に代えて、前記ディジタ
ルデータセレクタから出力された前記複数のA/D変換
器によるA/D変換されたディジタルデータをクロック
単位で切り換え選択する積分入力セレクタと、その切り
換えられたクロック単位のディジタルデータを積分する
複数の積分回路とを備えたものとして構成してもよい。
積分回路を用いる場合には、瞬時値の場合のようなばら
つきを解消して、より高精度なゲイン補正処理やオフセ
ット補正処理を行うことができる。
【0036】(具体的な実施の形態)以下、本発明にか
かわるA/D変換回路の具体的な実施の形態を図面に基
づいて詳細に説明する。
【0037】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1におけるA/D変換回路の構成を示すブロック図で
ある。
【0038】本実施の形態1のA/D変換回路は、次の
ように構成されている。第1のA/D変換器7の入力側
と第2のA/D変換器8の入力側とをアナログ映像入力
端子1に対して並列に接続するに際して、第1の基準直
流電圧Vref1を発生する第1の基準直流電圧電源4と、
第2の基準直流電圧Vref2を発生する第2の基準直流電
圧電源5と、入力切換セレクタ2と、オフセット補正用
加算回路6とを付加している。すなわち、入力切換セレ
クタ2は、3入力切換方式となっており、アナログ映像
入力端子1からのアナログ映像入力信号の入力と第1の
基準直流電圧電源4からの第1の基準直流電圧Vref1の
入力と第2の基準直流電圧電源5からの第2の基準直流
電圧Vref2の入力とを切り換えて後段に出力するように
なっている。入力切換セレクタ2の出力側はコモン端子
となっており、このコモン端子から延出された信号ライ
ンが2つに分岐され、一方は第1のA/D変換器7の入
力端子に接続され、他方はオフセット補正用加算回路6
を介して第2のA/D変換器8の入力端子に接続されて
いる。換言すれば、第1のA/D変換器7の入力側と第
2のA/D変換器8の入力側とを入力切換セレクタ2の
出力端子に対して並列に接続するに際して、第2のA/
D変換器8についてはオフセット補正用加算回路6を直
列に介挿した状態で接続してある。第1のA/D変換器
7の出力端子と第2のA/D変換器8の出力端子は同じ
ディジタルデータセレクタ13に入力接続され、このデ
ィジタルデータセレクタ13において第1のA/D変換
器7のA/D変換によって得られるディジタルデータと
第2のA/D変換器8のA/D変換によって得られるデ
ィジタルデータとが時間的に交互に切り換えられて出力
されるようになっている。その交互の切り換えは、有効
映像期間についてはA/D変換のクロック信号Φ1の1
クロック単位での高速な切り換えとなっており、垂直ブ
ランキング期間については2水平周期ごとでの切り換え
となっている。
【0039】入力切換セレクタ2はセレクタ制御信号入
力端子3を有し、ディジタルデータセレクタ13はセレ
クタ制御信号入力端子14を有しているが、制御信号生
成回路15はこれらセレクタ制御信号入力端子3,14
に対して供給するセレクタ制御信号を生成するものとし
て構成されている。第1のA/D変換器7は第1のクロ
ック信号Φ1を入力する第1のクロック入力端子9を有
し、第2のA/D変換器8は第2のクロック信号Φ2を
入力する第2のクロック入力端子10を有しているが、
第1のクロック信号Φ1と第2のクロック信号Φ2とは
互いに位相が半周期ずれたものとなっている。それは、
第1のA/D変換器7によるA/D変換と第2のA/D
変換器8によるA/D変換とを時間的に交互に行って見
掛け上の変換レートを倍増させるためである。この点は
従来技術の場合と同様である。
【0040】ディジタルデータセレクタ13の出力端子
はディジタル映像出力端子20に接続されているが、本
実施の形態1においては、新たな構成要素として、メモ
リ回路16とCPU(中央演算処理装置)17とゲイン
補正用D/A変換器18とオフセット補正用D/A変換
器19とを備えている。ディジタルデータセレクタ13
からディジタル映像出力端子20への信号ラインに対し
てメモリ回路16の入力側が接続されている。メモリ回
路16の出力側はCPU17の入力側に接続されてい
る。本実施の形態1の場合、CPU17は、ディジタル
ゲイン補正データDgainの出力ポートとディジタルオフ
セット補正データDofの出力ポートとを有している。
【0041】第1のA/D変換器7はレファレンス電圧
入力端子11を有し、第2のA/D変換器8はレファレ
ンス電圧入力端子12を有している。CPU17のディ
ジタルゲイン補正データDgainの出力ポートはゲイン補
正用D/A変換器18の入力側に接続され、ゲイン補正
用D/A変換器18の出力端子は第2のA/D変換器8
のレファレンス電圧入力端子12に接続されており、ゲ
イン補正用D/A変換器18から第2のA/D変換器8
に対してアナログゲイン補正信号Vgainを供給するよう
になっている。また、CPU17のディジタルオフセッ
ト補正データDofの出力ポートはオフセット補正用D/
A変換器19の入力側に接続され、オフセット補正用D
/A変換器19の出力端子はオフセット補正用加算回路
6における2入力端子の一方に接続されており、アナロ
グオフセット補正信号Vofを供給するようになってい
る。
【0042】次に、図2を用いて、第1のA/D変換器
7、第2のA/D変換器8の構成の一例を説明する。図
2において、符号の21は入力信号入力端子、22はレ
ファレンス電圧入力端子(図1の符号11,12に相
当)、23,24,25,26はラダー抵抗、27,2
8,29は比較器、30はバイナリ変換回路である。レ
ファレンス電圧入力端子21とグランドGNDとの間に
ラダー抵抗23,24,25,26が直列に挿入され、
ラダー抵抗23,24,25,26の各接続点が比較器
27,28,29の反転入力端子(−)に接続され、入
力信号入力端子21が比較器27,28,29の非反転
入力端子(+)に接続され、比較器27,28,29の
出力端子がバイナリ変換回路30に入力接続されてい
る。ラダー抵抗23,24,25,26と比較器27,
28,29とにより量子化が行われる。すなわち、レフ
ァレンス電圧入力端子22に印加されるレファレンス電
圧をラダー抵抗23,24,25,26によって抵抗分
割して複数の比較基準電圧を生成し、入力信号電圧を各
比較器27,28,29において各比較基準電圧と比較
することにより、量子化された電圧となし、それぞれを
バイナリ変換回路30で処理することによりディジタル
データを得るようになっている。
【0043】このような構成のA/D変換器において、
レファレンス電圧を可変することにより、A/D変換器
のゲイン特性を調整することが可能である。本実施の形
態1においては、第1のA/D変換器7についてはレフ
ァレンス電圧を一定となし、第2のA/D変換器8につ
いて、そのレファレンス電圧入力端子12にゲイン補正
用D/A変換器18からのアナログゲイン補正信号Vga
inを与え、このアナログゲイン補正信号Vgainを操作す
ることにより、第2のA/D変換器8のゲイン特性を調
整し、その調整の結果として、第2のA/D変換器8の
ゲイン特性を第1のA/D変換器7のゲイン特性に一致
させるようにしている。
【0044】また、第2のA/D変換器8の前段のオフ
セット補正用加算回路6に対してオフセット補正用D/
A変換器19からのアナログオフセット補正信号Vofを
与えて、アナログ映像入力信号に対してアナログオフセ
ット補正信号Vofを加算することにより、第2のA/D
変換器8のオフセット特性を調整し、その調整の結果と
して、第2のA/D変換器8のオフセット特性を第1の
A/D変換器7のゲイン特性に一致させるようにしてい
る。
【0045】以上のように構成された本実施の形態1の
A/D変換回路の動作を図3のタイミングチャート・動
作波形図に基づいて以下に説明する。
【0046】制御信号生成回路15からセレクタ制御信
号入力端子3に与える制御信号により、入力切換セレク
タ2を次のように制御する。すなわち、アナログ映像入
力端子1から入力されてくるアナログ映像入力信号の有
効映像期間においては、そのアナログ映像入力信号を選
択する。アナログ映像入力信号の垂直ブランキング期間
においては、第1の基準直流電圧電源4からの第1の基
準直流電圧Vref1と第2の基準直流電圧電源5からの第
2の基準直流電圧Vref2とを1水平周期毎に交互に選択
する。そのように選択された1水平周期毎交互の第1お
よび第2の基準直流電圧Vref1,Vref2は、第1のA/
D変換器7に対しては直接に入力され、第2のA/D変
換器8に対してはオフセット補正用加算回路6を介して
から入力される。なお、オフセット補正用加算回路6に
おいては、垂直ブランキング期間の初めの4水平周期の
間は加算処理を行うことなく入力した信号をそのままス
ルーさせる。
【0047】1水平周期毎交互の第1および第2の基準
直流電圧Vref1,Vref2は第1および第2のA/D変換
器7,8によってA/D変換されてディジタルデータと
なるが、ディジタルデータセレクタ13は、第1のA/
D変換器7からのディジタルデータと第2のA/D変換
器8からのディジタルデータとを2水平周期毎に交互に
選択する。
【0048】ここで、第1のA/D変換器7から出力さ
れた第1の基準直流電圧Vref1のディジタルデータをV
ref1(a) 、第2の基準直流電圧Vref2のディジタルデー
タをVref2(a) とする。また、第2のA/D変換器8か
ら出力された第1の基準直流電圧Vref1のディジタルデ
ータをVref1(b) 、第2の基準直流電圧Vref2のディジ
タルデータをVref2(b) とする。第1のA/D変換器7
と第2のA/D変換器8とのゲイン誤差の差異やオフセ
ット誤差の差異のために、Vref1(a) とVref1(b) とは
異なっている可能性があり、また、Vref2(a) とVref2
(b) とは異なっている可能性がある。
【0049】これらの第1および第2のA/D変換器
7,8から出力されディジタルデータセレクタ13で切
り換えられた4つのレファレンスディジタルデータVre
f1(a),Vref2(a) ,Vref1(b) ,Vref2(b) はメモリ
回路16に一時記憶される。なお、表現上の工夫とし
て、サフィックス(添字)の“(a)”は第1のA/D変
換器7についてのものであることを示し、“(b)”は第
2のA/D変換器8についてのものであることを示して
いる。
【0050】CPU17は、メモリ回路16から上記の
レファレンスディジタルデータVref1(a) ,Vref2(a)
,Vref1(b) ,Vref2(b) を読み出して、次のような
演算を実行する。
【0051】〔1〕ゲイン補正処理 CPU17は、第1のA/D変換器7によるレファレン
スディジタルデータVref1(a) ,Vre f2(a) に基づい
て、その差分ΔG(a) を、 ΔG(a) =−(Vref2(a) −Vref1(a) ) …………………(1) によって算出する。また、第2のA/D変換器8による
レファレンスディジタルデータVref1(b) ,Vref2(b)
に基づいて、その差分ΔG(b) を、 ΔG(b) =−(Vref2(b) −Vref1(b) ) …………………(2) によって算出する。
【0052】さらに、CPU17は、上記ΔG(a) とΔ
G(b) の差分ΔG(ab)を、 ΔG(ab)=ΔG(b) −ΔG(a) ………………………………(3) によって算出する。そして、その差分ΔG(ab)に比例し
たディジタルゲイン補正データDgainを算出する。すな
わち、比例定数をkとして、 Dgain=k×ΔG(ab) …………………………………………(4) を算出する。
【0053】CPU17は、以上のような演算によって
生成したディジタルゲイン補正データDgainをゲイン補
正用D/A変換器18に供給する。ゲイン補正用D/A
変換器18は、入力したディジタルゲイン補正データD
gainをアナログゲイン補正信号Vgainに変換し、それを
第2のA/D変換器8におけるレファレンス電圧入力端
子12に対して供給する。
【0054】この第2のA/D変換器8に対するアナロ
グゲイン補正信号Vgainによって、第2のA/D変換器
8のゲイン特性を第1のA/D変換器7のゲイン特性に
近づけるようにゲイン補正処理を行う。このゲイン補正
処理は、CPU17による(3)式の差分ΔG(ab)が所
定のしきい値より小さくなるまで繰り返し実行される。
【0055】以上の結果として、もとはゲイン特性が互
いに異なっていた第1のA/D変換器7と第2のA/D
変換器8とを用いているにもかかわらず、第2のA/D
変換器8のゲイン特性を第1のA/D変換器7のゲイン
特性に実質的に一致させることができる。
【0056】〔2〕オフセット補正処理 ゲイン補正処理に続いてオフセット補正処理が実行され
る。CPU17は、第1のA/D変換器7による第1の
基準直流電圧Vref1についてのレファレンスディジタル
データVref1(a) と第2のA/D変換器8による同じく
第1の基準直流電圧Vref1についてのレファレンスディ
ジタルデータVref1(b) に基づいて、その差分ΔO(ab)
を、 ΔO(ab)=−(Vref1(b) −Vref1(a) ) …………………(5) によって算出する。そして、その差分ΔO(ab)に比例し
たディジタルオフセット補正データDofを算出する。す
なわち、比例定数をhとして、 Dof=h×ΔO(ab) ……………………………………………(6) を算出する。
【0057】CPU17は、上記の演算によって生成し
たディジタルオフセット補正データDofをオフセット補
正用D/A変換器19に供給する。オフセット補正用D
/A変換器19は、入力したディジタルオフセット補正
データDofをアナログオフセット補正信号Vofに変換
し、それをオフセット補正用加算回路6の入力端子に対
して供給する。
【0058】このオフセット補正用加算回路6に対する
アナログオフセット補正信号Vofによって、第2のA/
D変換器8のオフセットを第1のA/D変換器7のオフ
セットに近づけるようにオフセット処理を行う。このオ
フセット補正処理は、CPU17による(5)式の差分
ΔO(ab)が所定のしきい値より小さくなるまで繰り返し
実行される。
【0059】以上の結果として、もとはオフセット特性
が互いに異なっていた第1のA/D変換器7と第2のA
/D変換器8とを用いているにもかかわらず、第2のA
/D変換器8のオフセット誤差を第1のA/D変換器7
のオフセット誤差に実質的に一致させることができる。
【0060】上記の〔1〕のゲイン補正処理と〔2〕の
オフセット補正処理とで1サイクルを構成する。CPU
17は、ある一定の間隔毎に、上記のサイクルを繰り返
してアナログゲイン補正信号Vgainおよびアナログオフ
セット補正信号Vofを更新する。
【0061】上記では、ゲイン補正処理を先に実行し、
オフセット補正処理を後で実行するようにしている。し
たがって、CPU17での演算や判断がより精度の高い
ものとなり、ゲイン補正処理・オフセット補正処理をよ
り正確に行うことができるとともに、その処理をより短
時間で実行することができる。
【0062】以上のように、本実施の形態1は、2つの
A/D変換器7,8にアナログ映像入力信号を共通に入
力し、前記2つのA/D変換器7,8を時分割で駆動し
て得られる各ディジタルデータを合成することにより見
掛け上の変換レートを増加したA/D変換回路におい
て、第1および第2の基準直流電圧Vref1,Vref2を前
記2つのA/D変換器7,8に共通に入力したときのA
/D変換によって得られるレファレンスディジタルデー
タVref1(a) ,Vref2(a) ,Vref1(b) ,Vref2(b) に
基づいてディジタルゲイン補正データDgainひいてはア
ナログゲイン補正信号Vgainを生成し、そのアナログゲ
イン補正信号Vgainに基づいて前記2つのA/D変換器
7,8におけるゲイン誤差の差異をなくすようにゲイン
補正処理を行うように構成してある。
【0063】また、同時に、レファレンスディジタルデ
ータVref1(a) ,Vref1(b) に基づいてディジタルオフ
セット補正データDofひいてはアナログオフセット補正
信号Vofを生成し、そのアナログオフセット補正信号V
ofに基づいて前記2つのA/D変換器7,8におけるオ
フセット誤差の差異をなくすようにオフセット補正処理
を行うように構成してある。
【0064】以上の結果として、2つのA/D変換器
7,8を時分割で動作させることにより見掛け上の変換
レートを増すように構成したA/D変換回路において、
入力信号が第1のA/D変換器7によってA/D変換さ
れたディジタルデータと第2のA/D変換器8によって
A/D変換されたディジタルデータとの間の、両A/D
変換器7,8のゲイン特性の違いに起因しての齟齬を解
消することができるとともに、両A/D変換器7,8の
オフセット特性の違いに起因しての齟齬も解消すること
ができる。すなわち、時分割によって得られるディジタ
ルデータを時系列的に段差なく連続した精度の良いデー
タとして出力することができる。
【0065】なお、上記のオフセット補正処理において
は、(5)式の差分ΔO(ab)を求めるのに、第1のA/
D変換器7による第1の基準直流電圧Vref1についての
レファレンスディジタルデータVref1(a) と第2のA/
D変換器8による同じく第1の基準直流電圧Vref1につ
いてのレファレンスディジタルデータVref1(b) とを用
いたが、必ずしもそれにとらわれる必要性はなく、上記
に代えて、第1のA/D変換器7による第2の基準直流
電圧Vref2についてのレファレンスディジタルデータV
ref2(a) と第2のA/D変換器8による同じく第2の基
準直流電圧Vref2についてのレファレンスディジタルデ
ータVref2(b) とを用いて、差分ΔO(ab)を、 ΔO(ab)=−(Vref2(b) −Vref2(a) ) …………………(7) のように算出してもよい。
【0066】また、補正の精度を向上させるため、CP
U17において、大きい方のレファレンスディジタルデ
ータVref2(a) の代わりに、Vref2(a) +Vref1(a) を
用い、また、Vref2(b) の代わりにVref2(b) +Vref1
(b) を用いるようにしてもよい。また、そのような加算
において、重み付けを行ってもよい。
【0067】本実施の形態1の上記の説明においては、
アナログゲイン補正信号Vgainを供給する第2のA/D
変換器8に対してオフセット補正用加算回路6を接続し
たが、必ずしもそれにとらわれる必要性はなく、第1の
A/D変換器7の方にオフセット補正用加算回路6を接
続してもよい。別の表現をすれば、オフセット補正用加
算回路6を第2のA/D変換器8に接続した場合におい
て、アナログゲイン補正信号Vgainを第1のA/D変換
器7に供給するようにしてもよい。
【0068】また、上記の説明では、メモリ回路16を
ディジタルデータセレクタ13の出力側に接続したが、
必ずしもそれにとらわれる必要性はなく、第1のA/D
変換器7の出力側および第2のA/D変換器8の出力側
にメモリ回路16の2つの入力ポートを接続してもよ
い。
【0069】また、上記の説明では、ゲイン補正処理を
オフセット補正処理の前に行ったが、必ずしもそれにと
らわれる必要性はなく、オフセット補正処理をゲイン補
正処理の前に行うように構成してもよい。
【0070】また、上記の説明では、並列に接続するA
/D変換器として2つのA/D変換器を用いたが、必ず
しもそれにとらわれる必要性はなく、並列接続するA/
D変換器は3つ以上でもよい。
【0071】また、上記の説明では、取り扱う入力信号
をアナログ映像入力信号としたが、必ずしもそれにとら
われる必要性はなく、入力信号としてはどのような形態
の信号であってもよい。
【0072】また、上記の説明では、ゲイン補正処理と
オフセット補正処理の双方を実現するように構成してあ
ったが、ゲイン補正処理のみの態様としてもよいし、ま
た、オフセット補正処理のみの態様としてもよい。ゲイ
ン補正処理のみの態様の場合には、オフセット補正用加
算回路6およびオフセット補正用D/A変換器19を省
略する。オフセット補正処理のみの態様の場合には、ゲ
イン補正用D/A変換器18を省略するとともに、第1
の基準直流電圧電源4と第2の基準直流電圧電源5との
うちいずれか一方を省略する。
【0073】(実施の形態2)‥‥〔請求項11相当〕 上記の実施の形態1においては、ディジタルゲイン補正
データDgainやディジタルオフセット補正データDofを
求める手段として、メモリ回路16とCPU17との組
み合わせを採用したが、本実施の形態2は、それに代え
て、積分入力セレクタと2つの積分回路とCPUとの組
み合わせとして構成したものである。4つのレファレン
スディジタルデータVref1(a) ,Vref2(a) ,Vref1
(b) ,Vref2(b) の検出において、実施の形態1の場合
は瞬時値をとっているが、瞬時値の場合はばらつきの影
響を受けやすい。そこで、1水平周期における平均値を
採用することにより、ばらつきの影響を緩和しようとす
るものである。
【0074】図4は本発明の実施の形態2におけるA/
D変換回路の構成を示すブロック図である。実施の形態
1の図1におけるのと同じ符号については本実施の形態
2の図4においても同一構成要素を指示しており、既述
のとおりであるので、ここでは説明を省略する。また、
実施の形態1において説明した事項であって本実施の形
態2において改めて説明しない事項についてはそのまま
本実施の形態2にも該当するものとし、詳しい説明は省
略する。本実施の形態2における構成が実施の形態1と
相違する点は以下のとおりである。
【0075】実施の形態1の場合のメモリ回路16が省
略され、その代わりに、積分入力セレクタ31と第1の
積分回路32と第2の積分回路33とを設けてある。積
分入力セレクタ31の入力側のコモン端子はディジタル
データセレクタ13の出力端子に接続され、積分入力セ
レクタ31の2つの出力端子はそれぞれ第1の積分回路
32、第2の積分回路33の入力端子に接続され、第1
の積分回路32、第2の積分回路33の出力端子はCP
U17の入力ポートに接続されている。
【0076】ディジタルデータセレクタ13は、有効映
像期間、垂直ブランキング期間の区別なく、A/D変換
のクロック信号の1クロック単位で第1のA/D変換器
7と第2のA/D変換器8とを高速に切り換えるように
構成されている。積分入力セレクタ31は、有効映像期
間においては第1の積分回路32および第2の積分回路
33に対しては映像信号のディジタルデータの供給は行
わず、垂直ブランキング期間においては、ディジタルデ
ータの供給先をA/D変換のクロック信号Φ1の1クロ
ック単位で第1の積分回路32と第2の積分回路33と
に高速に切り換えるように構成されている。
【0077】次に、上記のように構成された実施の形態
2のA/D変換回路の動作を説明する。図5のタイミン
グチャート・動作波形図に基づいて説明するが、上記実
施の形態1とは垂直ブランキング期間における基準直流
電圧の検出方法が異なるため、その点を重点的に説明す
る。
【0078】本実施の形態2においては、垂直ブランキ
ング期間において、上記実施の形態1と同様に、1水平
周期毎に第1の基準直流電圧Vref1と第2の基準直流電
圧Vref2とを交互に選択するように入力切換セレクタ2
の制御を行う。その後、第1のA/D変換器7と第2の
A/D変換器8によりA/D変換を行う。
【0079】垂直ブランキング期間において、ディジタ
ルデータセレクタ13および積分入力セレクタ31はA
/D変換のクロック信号の1クロック単位で高速に切り
換えられる。第1番目の1水平期間において、基準直流
電圧は第1の基準直流電圧Vref1となっているが、第1
のA/D変換器7によってA/D変換されたディジタル
データVref1(a) が積分入力セレクタ31を介して第1
の積分回路32に高速切り換えに伴って断続的に入力さ
れ、同時に、第2のA/D変換器8によってA/D変換
されたディジタルデータVref1(b) が積分入力セレクタ
31を介して第2の積分回路33に高速切り換えに伴っ
て断続的に入力され、1水平期間をかけて積分が行われ
ることにより、瞬時値としてのばらつきを抑制した状態
でのディジタルデータVref1(a) ,Vref1(b) が得られ
る。
【0080】垂直ブランキング期間の次の第2番目の1
水平期間において、基準直流電圧は第2の基準直流電圧
Vref2となっているが、第1のA/D変換器7によって
A/D変換されたディジタルデータVref2(a) が積分入
力セレクタ31を介して第1の積分回路32に高速切り
換えに伴って断続的に入力され、同時に、第2のA/D
変換器8によってA/D変換されたディジタルデータV
ref2(b) が積分入力セレクタ31を介して第2の積分回
路33に高速切り換えに伴って断続的に入力され、1水
平期間をかけて積分が行われることにより、瞬時値とし
てのばらつきを抑制した状態でのディジタルデータVre
f2(a) ,Vref2(b) が得られる。なお、第1の積分回路
32および第2の積分回路33は1水平周期毎にリセッ
トされる。
【0081】CPU17は、第1の積分回路32により
それぞれ1水平周期にわたる積分で得られたディジタル
データVref1(a) ,Vref2(a) を第1の積分回路32か
ら取り込むとともに、第2の積分回路33によりそれぞ
れ1水平周期にわたる積分で得られたディジタルデータ
Vref1(b) ,Vref2(b) を第2の積分回路33から取り
込み、そのあとは、実施の形態1の場合と同様の演算を
行う。
【0082】すなわち、実施の形態1の場合の(1)〜
(4)式の演算で求めたディジタルゲイン補正データD
gainをゲイン補正用D/A変換器18に出力するととも
に、(5),(6)式の演算で求めたディジタルオフセ
ット補正データDofをオフセット補正用D/A変換器1
9に出力する。その他の動作については実施の形態1の
場合と同様であるので、説明を省略する。
【0083】以上のように本実施の形態2によれば、A
/D変換のクロック信号の1クロック単位でディジタル
データを取り込み、1水平期間にわたって積分すること
によりディジタルデータVref1(a) ,Vref2(a) ,Vre
f1(b) ,Vref2(b) を取得するので、瞬時値の場合のよ
うなばらつきを解消し、より高精度なゲイン補正処理お
よびオフセット補正処理を行うことができる。
【0084】 (実施の形態3)‥‥〔請求項4,5相当〕 上記の実施の形態1において用いた第1のA/D変換器
7および第2のA/D変換器8は、レファレンス電圧を
1つだけ用いるものとして構成されている。ところで、
A/D変換器には、レファレンス電圧として上限レファ
レンス電圧と下限レファレンス電圧との2つを用いるも
のがある。本実施の形態3は、複数のA/D変換器とし
て上限レファレンス電圧と下限レファレンス電圧をもつ
ものを採用した場合のものである。
【0085】図6は本発明の実施の形態3におけるA/
D変換回路の構成を示すブロック図である。実施の形態
1の図1におけるのと同じ符号については本実施の形態
3の図6においても同一構成要素を指示しており、既述
のとおりであるので、ここでは説明を省略する。また、
実施の形態1において説明した事項であって本実施の形
態3において改めて説明しない事項についてはそのまま
本実施の形態3にも該当するものとし、詳しい説明は省
略する。本実施の形態3における構成が実施の形態1と
相違する点は以下のとおりである。
【0086】第1のA/D変換器7および第2のA/D
変換器8として、上限レファレンス電圧と下限レファレ
ンス電圧を必要とするA/D変換器を用いている。新た
な構成要素として、符号の34は第1のA/D変換器7
における上限レファレンス電圧入力端子、35は第1の
A/D変換器7における下限レファレンス電圧入力端
子、36は第2のA/D変換器8における上限レファレ
ンス電圧入力端子、37は第2のA/D変換器8におけ
る下限レファレンス電圧入力端子である。38はゲイン
補正用D/A変換器18からのアナログゲイン補正信号
Vgainに基づいて上限レファレンス電圧REFTおよび
下限レファレンス電圧REFBを生成してそれぞれ第2
のA/D変換器8の上限レファレンス電圧入力端子36
および下限レファレンス電圧入力端子37に供給するよ
うに構成されたアナログ変換回路である。
【0087】実施の形態1との比較では、A/D変換器
が上限および下限の2つのレファレンス電圧を用いるも
のに変わったことに伴って、上限レファレンス電圧RE
FTと下限レファレンス電圧REFBとを生成するため
のアナログ変換回路38を追加した点に本実施の形態3
の特徴がある。
【0088】次に、図7を用いて、第1のA/D変換器
7、第2のA/D変換器8の構成の一例を説明する。図
7において、符号の21は入力信号入力端子、39は上
限レファレンス電圧入力端子(図6の符号34,36に
相当)、40は下限レファレンス電圧入力端子(図6の
符号35,37に相当)、23,24,25,26はラ
ダー抵抗、27,28,29は比較器、30はバイナリ
変換回路である。上限レファレンス電圧入力端子39と
下限レファレンス電圧入力端子40との間にラダー抵抗
23,24,25,26が直列に挿入されているほか
は、実施の形態1の場合と同様である。
【0089】このような構成のA/D変換器において、
上限レファレンス電圧および下限レファレンス電圧を可
変することにより、A/D変換器のゲイン特性を調整す
ることが可能である。本実施の形態3においては、第1
のA/D変換器7については上限レファレンス電圧およ
び下限レファレンス電圧を一定となし、第2のA/D変
換器8について、その上限レファレンス電圧入力端子3
6にアナログ変換回路38からの上限レファレンス電圧
REFTを与えるとともに、その下限レファレンス電圧
入力端子37にアナログ変換回路38からの下限レファ
レンス電圧REFBを与え、これら上限レファレンス電
圧REFTおよび下限レファレンス電圧REFBを操作
することにより、第2のA/D変換器8のゲイン特性を
調整し、その調整の結果として、第2のA/D変換器8
のゲイン特性を第1のA/D変換器7のゲイン特性に一
致させるようにしている。なお、オフセット補正処理の
ための構成については実施の形態1の場合と同様であ
る。
【0090】次に、図8を用いて、アナログ変換回路3
8の構成の一例を説明する。図8において、符号の41
はゲイン補正用D/A変換器18からアナログゲイン補
正信号Vgainを入力するゲイン補正信号入力端子、42
は上限レファレンス用直流電圧Vreftを発生する上限レ
ファレンス用直流電圧電源、43は上限レファレンス用
直流電圧Vreftにアナログゲイン補正信号Vgainを加算
して上限レファレンス電圧REFTを生成する加算回
路、44は下限レファレンス用直流電圧Vrefbを発生す
る下限レファレンス用直流電圧電源、45は下限レファ
レンス用直流電圧Vrefbからアナログゲイン補正信号V
gainを減算して下限レファレンス電圧REFBを生成す
る減算回路、46は上限レファレンス電圧出力端子、4
7は下限レファレンス電圧出力端子である。
【0091】次に、以上のように構成された本実施の形
態3のA/D変換回路の動作を説明する。ただし、本実
施の形態3に特有の動作を中心に説明し、上記実施の形
態1と重複する動作については説明を省略する。
【0092】CPU17が求めたディジタルゲイン補正
データDgainをゲイン補正用D/A変換器18に出力す
るところまでは、実施の形態1の場合の動作と同様であ
る。ゲイン補正用D/A変換器18はディジタルゲイン
補正データDgainをアナログゲイン補正信号Vgainに変
換し、それをアナログ変換回路38に出力する。
【0093】アナログゲイン補正信号Vgainをゲイン補
正信号入力端子41に入力したアナログ変換回路38
は、次のような動作を行う。
【0094】一方において、加算回路43は、上限レフ
ァレンス用直流電圧Vreftとアナログゲイン補正信号V
gainとを入力して両者を加算し、 REFT=Vreft+Vgain ……………………………………(8) として求められる上限レファレンス電圧REFTを上限
レファレンス電圧出力端子46から出力し、第2のA/
D変換器8における上限レファレンス電圧入力端子36
に供給する。
【0095】他方において、減算回路45は、下限レフ
ァレンス用直流電圧Vrefbとアナログゲイン補正信号V
gainと入力して、前者から後者を減算し、 REFB=Vrefb−Vgain ……………………………………(9) として求められる下限レファレンス電圧REFBを下限
レファレンス電圧出力端子47から出力し、第2のA/
D変換器8における下限レファレンス電圧入力端子37
に供給する。
【0096】第2のA/D変換器8において、そのゲイ
ン特性は、上限レファレンス電圧REFTと下限レファ
レンス電圧REFBとの差分ΔREFである ΔREF=REFT−REFB ………………………………(10) によって決定される。
【0097】動作の具体例を図9を用いて説明する。上
限レファレンス用直流電圧Vreft=3.0〔V〕、下限
レファレンス用直流電圧Vrefb=2.0〔V〕とする。
【0098】アナログゲイン補正信号Vgainが0〔V〕
のときは、(8)式より上限レファレンス電圧REFT
=3.0〔V〕であり、(9)式より下限レファレンス
電圧REFB=2.0〔V〕である。そして、(10)
式より上下限差分ΔREF=1.0〔V〕となる。
【0099】アナログゲイン補正信号Vgainが0〔V〕
から−0.1〔V〕だけ変化して−0.1〔V〕となる
と、(8)式より上限レファレンス電圧REFT=3.
0+(−0.1)=2.9〔V〕となり、(9)式より
下限レファレンス電圧REFB=2.0−(−0.1)
=2.1〔V〕となる。そして、(10)式より上下限
差分ΔREF=0.8〔V〕となる。
【0100】A/D変換器のゲイン特性は上下限差分Δ
REFの値に応じて変化するものであり、上記の説明よ
り、本実施の形態3のように構成することにより、上限
レファレンス電圧と下限レファレンス電圧とを有する第
2のA/D変換器8において、そのゲイン特性を可変す
ることができる。
【0101】なお、オフセット補正処理については、実
施の形態1の場合と同様である。
【0102】以上の結果として、2つのA/D変換器
7,8を時分割で動作させることにより見掛け上の変換
レートを増すように構成してあるとともに、そのA/D
変換器7,8として上限レファレンス電圧と下限レファ
レンス電圧とを必要とするものを採用したA/D変換回
路においても、実施の形態1の場合と同様に、第1のA
/D変換器7によってA/D変換されたディジタルデー
タと第2のA/D変換器8によってA/D変換されたデ
ィジタルデータとの間の、両A/D変換器7,8のゲイ
ン特性の違いに起因しての齟齬を解消することができる
とともに、両A/D変換器7,8のオフセット特性の違
いに起因しての齟齬も解消することができる。すなわ
ち、時分割によって得られるディジタルデータを時系列
的に段差なく連続した精度の良いデータとして出力する
ことができる。
【0103】本実施の形態3の上記の説明においては、
ディジタルゲイン補正データDgainやディジタルオフセ
ット補正データDofを求める手段として、メモリ回路1
6とCPU17との組み合わせを採用したが、必ずしも
それにとらわれる必要性はなく、実施の形態2と同様
に、積分入力セレクタ31と積分回路32,33とCP
U17との組み合わせのものを採用してもよい。
【0104】また、上記の説明では、2つのA/D変換
器7,8について、ともに上限レファレンス電圧と下限
レファレンス電圧とを有するものとしたが、必ずしもそ
れにとらわれる必要性はなく、上限レファレンス電圧R
EFTと下限レファレンス電圧REFBとを与える方の
第2のA/D変換器8はともかく、もうひとつの第1の
A/D変換器7については、レファレンス電圧が1つの
みのものを用いてもよい。
【0105】その他の事項として、実施の形態1におい
て述べたが本実施の形態3では述べていない任意の事項
について、合理的判断のもと本実施の形態3に適用し得
る事項は、本実施の形態3にも該当するものとする。
【0106】(実施の形態4)‥‥〔請求項6相当〕 本実施の形態4は、上記の実施の形態3においてアナロ
グ変換回路38で行っいる処理をCPU17において実
行させるものである。
【0107】図10は本発明の実施の形態4におけるA
/D変換回路の構成を示すブロック図である。実施の形
態3の図6におけるのと同じ符号については本実施の形
態4の図10においても同一構成要素を指示しており、
既述のとおりであるので、ここでは説明を省略する。ま
た、実施の形態3において説明した事項であって本実施
の形態4において改めて説明しない事項についてはその
まま本実施の形態4にも該当するものとし、詳しい説明
は省略する。本実施の形態4における構成が実施の形態
3と相違する点は以下のとおりである。
【0108】実施の形態3の場合には、CPU17と第
2のA/D変換器8との間にゲイン補正用D/A変換器
18とアナログ変換回路38とがこの順に介挿されてい
る。本実施の形態4の場合には、アナログ変換回路38
を省略するのであり、CPU17と第2のA/D変換器
8との間には、実施の形態1の場合のゲイン補正用D/
A変換器18と同様に第1および第2のゲイン補正用D
/A変換器48,49を介挿してある。第1のゲイン補
正用D/A変換器48は上限レファレンス電圧REFT
用のものであり、第2のゲイン補正用D/A変換器49
は下限レファレンス電圧REFB用のものである。
【0109】CPU17の構成は、実施の形態3の場合
と相違するが、その点については、以下に説明する動作
説明によって明らかとなる。メモリ回路16は、実施の
形態3の場合の上限レファレンス用直流電圧Vreftに相
当する上限レファレンス用データDreftと、実施の形態
3の場合の下限レファレンス用直流電圧Vrefbに相当す
る下限レファレンス用データDrefbとをあらかじめ格納
している。CPU17は、メモリ回路16からこれらの
上限レファレンス用データDreftと下限レファレンス用
データDrefbとを読み出すことができるように構成され
ている。
【0110】なお、第1および第2のA/D変換器7,
8については、実施の形態3と同様であり、上限レファ
レンス電圧と下限レファレンス電圧とを必要とするもの
となっている。
【0111】次に、上記のように構成された実施の形態
4のA/D変換回路の動作を説明する。
【0112】実施の形態1の場合と同様に、メモリ回路
16にすでに4つのレファレンスディジタルデータVre
f1(a) ,Vref2(a) ,Vref1(b) ,Vref2(b) が一時記
憶されているものとする。
【0113】CPU17は、メモリ回路16から上記の
レファレンスディジタルデータVref1(a) ,Vref2(a)
,Vref1(b) ,Vref2(b) を読み出して、次のような
演算を実行する。
【0114】実施の形態1の場合の(1)〜(4)式の
演算を行う。ここでは、(1)〜(4)式の再記載のみ
にとどめる。
【0115】 ΔG(a) =−(Vref2(a) −Vref1(a) ) …………………(1) ΔG(b) =−(Vref2(b) −Vref1(b) ) …………………(2) ΔG(ab)=ΔG(b) −ΔG(a) ………………………………(3) Dgain=k×ΔG(ab) …………………………………………(4) また、CPU17は、メモリ回路16から上限レファレ
ンス用データDreftと下限レファレンス用データDrefb
とを読み出して、次のような演算を実行する。すなわ
ち、一方において、上限レファレンス用データDreftと
ディジタルゲイン補正データDgainとを加算して、 δreft=Dreft+Dgain ………………………………………(11) となるディジタル上限レファレンス用データδre ftを
生成する。
【0116】他方において、下限レファレンス用データ
Drefbからディジタルゲイン補正データDgainを減算し
て、 δrefb=Drefb−Dgain ………………………………………(12) となるディジタル下限レファレンス用データδrefbを生
成する。
【0117】上記のようにしてCPU17が生成したデ
ィジタル上限レファレンス用データδreftとディジタル
下限レファレンス用データδrefbはそれぞれ第1および
第2のゲイン補正用D/A変換器48,49に出力され
る。第1のゲイン補正用D/A変換器48は、入力した
ディジタル上限レファレンス用データδreftをアナログ
の上限レファレンス電圧REFTに変換して第2のA/
D変換器8の上限レファレンス電圧入力端子36に供給
する。また、第2のゲイン補正用D/A変換器49は、
入力したディジタル下限レファレンス用データδrefbを
アナログの下限レファレンス電圧REFBに変換して第
2のA/D変換器8の下限レファレンス電圧入力端子3
7に供給する。
【0118】なお、オフセット補正処理については、実
施の形態1の場合と同様である。
【0119】以上の結果として、2つのA/D変換器
7,8を時分割で動作させることにより見掛け上の変換
レートを増すように構成してあるとともに、そのA/D
変換器7,8として上限レファレンス電圧と下限レファ
レンス電圧とを必要とするものを採用したA/D変換回
路において、所要の演算をすべてCPU17によって実
行することによっても、実施の形態3の場合と同様に、
第1のA/D変換器7によってA/D変換されたディジ
タルデータと第2のA/D変換器8によってA/D変換
されたディジタルデータとの間の、両A/D変換器7,
8のゲイン特性の違いに起因しての齟齬を解消すること
ができる。また、両A/D変換器7,8のオフセット特
性の違いに起因しての齟齬も解消することができる。す
なわち、時分割によって得られるディジタルデータを時
系列的に段差なく連続した精度の良いデータとして出力
することができる。特に、アナログ変換回路38の省略
により、回路構成を簡素化することができる点が大きな
特徴である。
【0120】本実施の形態4の上記の説明においては、
ディジタル上限レファレンス用データδreftやディジタ
ル下限レファレンス用データδrefbを求める手段とし
て、メモリ回路16とCPU17との組み合わせを採用
したが、必ずしもそれにとらわれる必要性はなく、実施
の形態2と同様に、積分入力セレクタ31と積分回路3
2,33とCPU17との組み合わせのものを採用して
もよい。
【0121】また、上記の説明では、2つのA/D変換
器7,8について、ともに上限レファレンス電圧と下限
レファレンス電圧とを有するものとしたが、必ずしもそ
れにとらわれる必要性はなく、上限レファレンス電圧R
EFTと下限レファレンス電圧REFBとを与える方の
第2のA/D変換器8はともかく、もうひとつの第1の
A/D変換器7については、レファレンス電圧が1つの
みのものを用いてもよい。
【0122】その他の事項として、実施の形態1におい
て述べたが本実施の形態4では述べていない任意の事項
について、合理的判断のもと本実施の形態4に適用し得
る事項は、本実施の形態4にも該当するものとする。
【0123】 (実施の形態5)‥‥〔請求項7,8相当〕 上記の実施の形態3においては、オフセット補正処理の
ために第2のA/D変換器8の前段にオフセット補正用
加算回路6を介挿したが、本実施の形態5は、そのよう
なオフセット補正用加算回路6を省略しながらも、同様
の作用・効果を発揮させるものである。
【0124】図11は本発明の実施の形態5におけるA
/D変換回路の構成を示すブロック図である。実施の形
態3の図6におけるのと同じ符号については本実施の形
態5の図11においても同一構成要素を指示しており、
既述のとおりであるので、ここでは説明を省略する。ま
た、実施の形態3において説明した事項であって本実施
の形態5において改めて説明しない事項についてはその
まま本実施の形態5にも該当するものとし、詳しい説明
は省略する。本実施の形態5における構成が実施の形態
3と相違する点は以下のとおりである。
【0125】実施の形態3の場合には、入力切換セレク
タ2と第2のA/D変換器8との間にオフセット補正用
加算回路6が介挿されているが、本実施の形態5におい
ては、そのようなオフセット補正用加算回路6の介挿は
行わない。そのことに代えて、CPU17と第2のA/
D変換器8との間に、ゲイン補正用D/A変換器50と
オフセット補正用D/A変換器51とアナログ変換回路
52とを介挿してある。CPU17におけるディジタル
ゲイン補正データDgainの出力ポートにゲイン補正用D
/A変換器50の入力端子が接続され、CPU17にお
けるディジタルオフセット補正データDofの出力ポート
にオフセット補正用D/A変換器51の入力端子が接続
され、これらのゲイン補正用D/A変換器50およびオ
フセット補正用D/A変換器51の各出力端子がアナロ
グ変換回路52の2つの入力端子に接続されている。ゲ
イン補正用D/A変換器50は、ディジタルゲイン補正
データDgainをアナログゲイン補正信号Vgainに変換し
てアナログ変換回路52に出力するように構成され、オ
フセット補正用D/A変換器51は、ディジタルオフセ
ット補正データDofをアナログオフセット補正信号Vof
に変換してアナログ変換回路52に出力するように構成
されている。アナログ変換回路52は、上限レファレン
ス電圧REFTおよび下限レファレンス電圧REFBの
出力端子をもち、それぞれが第2のA/D変換器8の上
限レファレンス電圧入力端子36および下限レファレン
ス電圧入力端子37に接続されている。
【0126】次に、図12を用いて、アナログ変換回路
52の構成の一例を説明する。図12において、符号の
53はオフセット補正信号入力端子、54はゲイン補正
信号入力端子、55はオペアンプ56を用いた減算回
路、57はオペアンプ58を用いた加算回路である。抵
抗59,60,61,62,63,64,65,66は
全て同じ抵抗値のものであり、67は上限レファレンス
電圧出力端子、68は下限レファレンス電圧出力端子で
ある。
【0127】減算回路55のオペアンプ56の反転入力
端子には、抵抗61を介してアナログゲイン補正信号V
gainが入力され、非反転入力端子には、アナログオフセ
ット補正信号Vofを抵抗59,60で分圧した信号が供
給される。したがって、このオペアンプ56は、 REFT=Vof−Vgain ………………………………………(13) として求められる上限レファレンス電圧REFTを上限
レファレンス電圧出力端子67に出力し、第2のA/D
変換器8における上限レファレンス電圧入力端子36に
供給する。
【0128】また、加算回路57のオペアンプ58の非
反転入力端子には、アナログオフセット補正信号Vofと
アナログゲイン補正信号Vgainとが抵抗63,64で加
算されたものが入力され、このオペアンプ58は、 REFB=Vof+Vgain ………………………………………(14) として求められる下限レファレンス電圧REFBを下限
レファレンス電圧出力端子68に出力し、第2のA/D
変換器8における下限レファレンス電圧入力端子37に
供給する。
【0129】動作の具体例を図13を用いて説明する。
図13(a)から図13(b)への変化はゲイン補正処
理を示す。図13(a)から図13(c)への変化はオ
フセット補正処理を示す。
【0130】まず、図13(a)に示すように、アナロ
グゲイン補正信号Vgain=−0.5〔V〕、アナログオ
フセット補正信号Vof=2.5〔V〕とする。(13)
式より上限レファレンス電圧REFTは3.0〔V〕で
あり、(14)式より下限レファレンス電圧REFBは
2.0〔V〕である。A/D変換器のゲイン特性は、上
限レファレンス電圧REFTと下限レファレンス電圧R
EFBとの差によって決定される。それは、前出の(1
0)式による。再記載すると、 ΔREF=REFT−REFB ………………………………(10) である。図13(a)の場合には、上下限差分ΔREF
=1.0〔V〕となる。平均値は2.5〔V〕となる。
【0131】次に、図13(b)は、図13(a)から
アナログゲイン補正信号Vgainが+0.1〔V〕だけ変
化した状態であり、アナログゲイン補正信号Vgain=−
0.4〔V〕である。アナログオフセット補正信号Vof
は不変であり、Vof=2.5〔V〕である。(13)式
より上限レファレンス電圧REFTは2.9〔V〕であ
り、(14)式より下限レファレンス電圧REFBは
2.1〔V〕である。そして、上下限差分ΔREF=
0.8〔V〕となる。平均値は2.5〔V〕と不変であ
る。
【0132】以上の図13(a)と図13(b)との比
較で明らかなように、上下限差分ΔREFの1.0
〔V〕から0.8〔V〕への変化により、A/D変換器
のゲイン特性を変化させることができる。
【0133】次に、図13(c)は、図13(a)から
アナログオフセット補正信号Vofが+0.1〔V〕だけ
変化した状態であり、アナログオフセット補正信号Vof
=2.6〔V〕である。アナログゲイン補正信号Vgain
は不変であり、Vgain=−0.5〔V〕である。(1
3)式より上限レファレンス電圧REFTは3.1
〔V〕であり、(14)式より下限レファレンス電圧R
EFBは2.1〔V〕である。そして、上下限差分ΔR
EF=1.0〔V〕であり、図13(a)の場合と同じ
状態を保っている。平均値は2.6〔V〕に増える。
【0134】以上の図13(a)と図13(c)との比
較で明らかなように、上下限差分ΔREFを1.0
〔V〕に保ったまま、すなわちゲイン補正は行うことな
く、上限レファレンス電圧REFTおよび下限レファレ
ンス電圧REFBを平行移動的にシフトさせることで、
A/D変換器のオフセット特性を変化させることができ
る。
【0135】以上の結果として、2つのA/D変換器
7,8を時分割で動作させることにより見掛け上の変換
レートを増すように構成してあるとともに、そのA/D
変換器7,8として上限レファレンス電圧と下限レファ
レンス電圧とを必要とするものを採用したA/D変換回
路において、アナログ変換回路52の構成を工夫するこ
とによって、オフセット補正用加算回路6を用いること
なしに、実施の形態3の場合と同様に、第1のA/D変
換器7によってA/D変換されたディジタルデータと第
2のA/D変換器8によってA/D変換されたディジタ
ルデータとの間の、両A/D変換器7,8のゲイン特性
の違いに起因しての齟齬を解消することができるととも
に、両A/D変換器7,8のオフセット特性の違いに起
因しての齟齬も解消することができる。すなわち、時分
割によって得られるディジタルデータを時系列的に段差
なく連続した精度の良いデータとして出力することがで
きる。
【0136】本実施の形態5の上記の説明においては、
ディジタルゲイン補正データDgainやディジタルオフセ
ット補正データDofを求める手段として、メモリ回路1
6とCPU17との組み合わせを採用したが、必ずしも
それにとらわれる必要性はなく、実施の形態2と同様
に、積分入力セレクタ31と積分回路32,33とCP
U17との組み合わせのものを採用してもよい。
【0137】また、上記の説明では、2つのA/D変換
器7,8について、ともに上限レファレンス電圧と下限
レファレンス電圧とを有するものとしたが、必ずしもそ
れにとらわれる必要性はなく、上限レファレンス電圧R
EFTと下限レファレンス電圧REFBとを与える方の
第2のA/D変換器8はともかく、もうひとつの第1の
A/D変換器7については、レファレンス電圧が1つの
みのものを用いてもよい。
【0138】その他の事項として、実施の形態1におい
て述べたが本実施の形態5では述べていない任意の事項
について、合理的判断のもと本実施の形態5に適用し得
る事項は、本実施の形態5にも該当するものとする。
【0139】(実施の形態6)‥‥〔請求項9相当〕 本実施の形態6は、上記の実施の形態5においてアナロ
グ変換回路52で行っいる処理をCPU17において実
行させるものである。
【0140】図14は本発明の実施の形態6におけるA
/D変換回路の構成を示すブロック図である。実施の形
態5の図11におけるのと同じ符号については本実施の
形態6の図14においても同一構成要素を指示してお
り、既述のとおりであるので、ここでは説明を省略す
る。また、実施の形態5において説明した事項であって
本実施の形態6において改めて説明しない事項について
はそのまま本実施の形態6にも該当するものとし、詳し
い説明は省略する。本実施の形態6における構成が実施
の形態5と相違する点は以下のとおりである。
【0141】実施の形態5の場合には、CPU17と第
2のA/D変換器8との間にゲイン補正用D/A変換器
50とオフセット補正用D/A変換器51とアナログ変
換回路52とが介挿されていた。本実施の形態6の場合
には、アナログ変換回路52を省略するのであり、CP
U17と第2のA/D変換器8との間には、実施の形態
4(図10)の場合の第1および第2のゲイン補正用D
/A変換器48,49と同様に第1および第2のゲイン
補正用D/A変換器69,70を介挿してある。第1の
ゲイン補正用D/A変換器69は上限レファレンス電圧
REFT用のものであり、第2のゲイン補正用D/A変
換器70は下限レファレンス電圧REFB用のものであ
る。
【0142】なお、第1および第2のA/D変換器7,
8については、実施の形態3と同様であり、上限レファ
レンス電圧と下限レファレンス電圧とを必要とするもの
となっている。
【0143】次に、上記のように構成された実施の形態
6のA/D変換回路の動作を説明する。
【0144】実施の形態1の場合と同様に、メモリ回路
16にすでに4つのレファレンスディジタルデータVre
f1(a) ,Vref2(a) ,Vref1(b) ,Vref2(b) が一時記
憶されているものとする。
【0145】CPU17は、メモリ回路16から上記の
レファレンスディジタルデータVref1(a) ,Vref2(a)
,Vref1(b ) ,Vref2(b) を読み出して、次のような
演算を実行する。
【0146】実施の形態1の場合の(1)〜(6)式の
演算を行う。ここでは、(1)〜(6)式の再記載のみ
にとどめる。
【0147】 ΔG(a) =−(Vref2(a) −Vref1(a) ) …………………(1) ΔG(b) =−(Vref2(b) −Vref1(b) ) …………………(2) ΔG(ab)=ΔG(b) −ΔG(a) ………………………………(3) Dgain=k×ΔG(ab) …………………………………………(4) ΔO(ab)=−(Vref1(b) −Vref1(a) ) …………………(5) Dof=h×ΔO(ab) ……………………………………………(6) さらに、CPU17は、上記のようにして求めたディジ
タルゲイン補正データDgainとディジタルオフセット補
正データDofとに基づいて、次のような演算を実行す
る。すなわち、一方において、ディジタルオフセット補
正データDofからディジタルゲイン補正データDgainを
減算して、 δreft=Dof−Dgain …………………………………………(15) となるディジタル上限レファレンス用データδreftを生
成する。
【0148】他方において、ディジタルオフセット補正
データDofにディジタルゲイン補正データDgainを加算
して、 δrefb=Dof+Dgain …………………………………………(16) となるディジタル下限レファレンス用データδrefbを生
成する。
【0149】上記のようにしてCPU17が生成したデ
ィジタル上限レファレンス用データδreftとディジタル
下限レファレンス用データδrefbはそれぞれ第1および
第2のゲイン補正用D/A変換器69,70に出力され
る。第1のゲイン補正用D/A変換器69は、入力した
ディジタル上限レファレンス用データδreftをアナログ
の上限レファレンス電圧REFTに変換して第2のA/
D変換器8の上限レファレンス電圧入力端子36に供給
する。また、第2のゲイン補正用D/A変換器70は、
入力したディジタル下限レファレンス用データδrefbを
アナログの下限レファレンス電圧REFBに変換して第
2のA/D変換器8の下限レファレンス電圧入力端子3
7に供給する。
【0150】以上の結果として、2つのA/D変換器
7,8を時分割で動作させることにより見掛け上の変換
レートを増すように構成してあるとともに、そのA/D
変換器7,8として上限レファレンス電圧と下限レファ
レンス電圧とを必要とするものを採用したA/D変換回
路において、所要の演算をすべてCPU17によって実
行することによっても、オフセット補正用加算回路6を
用いることなしに、実施の形態5の場合と同様に、第1
のA/D変換器7によってA/D変換されたディジタル
データと第2のA/D変換器8によってA/D変換され
たディジタルデータとの間の、両A/D変換器7,8の
ゲイン特性の違いに起因しての齟齬を解消することがで
きるとともに、両A/D変換器7,8のオフセットの違
いに起因しての齟齬も解消することができる。すなわ
ち、時分割によって得られるディジタルデータを時系列
的に段差なく連続した精度の良いデータとして出力する
ことができる。また、アナログ変換回路52およびオフ
セット補正用加算回路6の省略により、回路構成を簡素
化することができる。
【0151】本実施の形態6の上記の説明においては、
ディジタル上限レファレンス用データδreftやディジタ
ル下限レファレンス用データδrefbを求める手段とし
て、メモリ回路16とCPU17との組み合わせを採用
したが、必ずしもそれにとらわれる必要性はなく、実施
の形態2と同様に、積分入力セレクタ31と積分回路3
2,33とCPU17との組み合わせのものを採用して
もよい。
【0152】また、上記の説明では、2つのA/D変換
器7,8について、ともに上限レファレンス電圧と下限
レファレンス電圧とを有するものとしたが、必ずしもそ
れにとらわれる必要性はなく、上限レファレンス電圧R
EFTと下限レファレンス電圧REFBとを与える方の
第2のA/D変換器8はともかく、もうひとつの第1の
A/D変換器7については、レファレンス電圧が1つの
みのものを用いてもよい。
【0153】その他の事項として、実施の形態1におい
て述べたが本実施の形態6では述べていない任意の事項
について、合理的判断のもと本実施の形態6に適用し得
る事項は、本実施の形態6にも該当するものとする。
【0154】以上、本発明のいくつかの実施の形態につ
いて詳述してきたが、本発明は上記の実施の形態に限定
される必要性はなく、次のような実施の形態も含み得る
ものである。
【0155】上記の各実施の形態においては、垂直ブラ
ンキング期間に2種類の基準直流電圧Vref1,Vref2を
水平周期毎にA/D変換器7,8に入力したが、必ずし
もそれにとらわれる必要性はなく、例えば2水平周期毎
にディジタルデータセレクタ13を切り換えて入力して
も同様の効果を得ることができる。つまり、本発明の効
果は、垂直ブランクキング期間におけるレファレンス電
圧の入力の方法にはよらない。
【0156】また、上記の実施の形態においては、A/
D変換器を2個使用した例で説明を行ったが、3個以上
のA/D変換器を並列に使用する場合でも、何れかのA
/D変換器を基準とし、それぞれのA/D変換器のオフ
セット差、ゲイン差を検出し補正を行ってもよい。
【0157】
【発明の効果】同じ入力信号に対して複数のA/D変換
器を用いて時分割によりA/D変換を行うように構成さ
れたA/D変換回路についての本発明によれば、生成し
たアナログゲイン補正信号をA/D変換器に対して供給
することにより、複数のA/D変換器のゲイン特性を互
いに等しい状態に調整し、また、生成したアナログオフ
セット補正信号を入力信号に加算することにより、複数
のA/D変換器のオフセット特性を互いに等しい状態に
調整するので、入力切換セレクタでアナログ入力信号を
選択したときの複数のA/D変換器による時分割のA/
D変換で得たディジタルデータをディジタルデータセレ
クタによってつないだときに、時系列上で段差のない連
続した精度の良いデータとして出力することができ、変
換レートが比較的低速な複数のA/D変換器を用いて見
掛け上の変換レートを増加する方式のA/D変換回路に
おいて、そのゲイン特性やオフセット特性が良好な連続
性精度の高い高品質なディジタルデータを取得すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるA/D変換回
路の構成を示すブロック図
【図2】 実施の形態1のA/D変換回路における1種
類のレファレンス電圧を必要とするA/D変換器の回路
【図3】 実施の形態1のA/D変換回路の動作を示す
タイミングチャート・動作波形図
【図4】 本発明の実施の形態2におけるA/D変換回
路の構成を示すブロック図
【図5】 実施の形態2のA/D変換回路の動作を示す
タイミングチャート・動作波形図
【図6】 本発明の実施の形態3におけるA/D変換回
路の構成を示すブロック図
【図7】 実施の形態3のA/D変換回路における2種
類のレファレンス電圧を必要とするA/D変換器の回路
【図8】 実施の形態1のA/D変換回路におけるアナ
ログ変換回路の回路図
【図9】 実施の形態3のA/D変換回路におけるレフ
ァレンス電圧を示す図
【図10】 本発明の実施の形態4におけるA/D変換
回路の構成を示すブロック図
【図11】 本発明の実施の形態5におけるA/D変換
回路の構成を示すブロック図
【図12】 実施の形態5のA/D変換回路におけるア
ナログ変換回路の回路図
【図13】 実施の形態5のA/D変換回路におけるレ
ファレンス電圧を示す図
【図14】 本発明の実施の形態6におけるA/D変換
回路の構成を示すブロック図
【図15】 従来の技術におけるA/D変換回路の構成
を示すブロック図
【図16】 従来の技術におけるA/D変換回路のゲイ
ン誤差を示す入出力関係図
【図17】 従来の技術におけるA/D変換回路のオフ
セット誤差を示す入出力関係図
【符号の説明】
1……アナログ映像入力端子 2……入力切換セレクタ 4……第1の基準直流電圧電源 5……第2の基準直流電圧電源 6……オフセット補正用加算回路 7……第1のA/D変換器 8……第2のA/D変換器 11……第1のA/D変換器のレファレンス電圧入力端
子 12……第2のA/D変換器のレファレンス電圧入力端
子 13……ディジタルデータセレクタ 15……制御信号生成回路 16……メモリ回路 17……CPU 18……ゲイン補正用D/A変換器 19……オフセット補正用D/A変換器 20……ディジタル映像信号出力端子 31……積分入力セレクタ 32……第1の積分回路 33……第2の積分回路 36……第2のA/D変換器の上限レファレンス電圧入
力端子 37……第2のA/D変換器の下限レファレンス電圧入
力端子 38……アナログ変換回路 43……加算回路 44……減算回路 48……第1のゲイン補正用D/A変換器 49……第2のゲイン補正用D/A変換器 50……ゲイン補正用D/A変換器 51……オフセット補正用D/A変換器 52……アナログ変換回路 55……減算回路 57……加算回路 69……第1のゲイン補正用D/A変換器 70……第2のゲイン補正用D/A変換器 Vref1……第1の基準直流電圧 Vref2……第2の基準直流電圧 Vgain……アナログゲイン補正信号 Vof……アナログオフセット補正信号 Dgain……ディジタルゲイン補正データ Dof……ディジタルオフセット補正データ REFT……上限レファレンス電圧 REFB……下限レファレンス電圧 Vreft……上限レファレンス用直流電圧 Vrefb……下限レファレンス用直流電圧 δreft……ディジタル上限レファレンス用データ δrefb……ディジタル下限レファレンス用データ Drefb……下限レファレンス用データ Dreft……上限レファレンス用データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J022 AA01 AA06 AB01 AC04 BA01 BA03 BA05 BA10 CB04 CB06 CB07 CD01 CD02 CE01 CF02 CF07 CF08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ入力信号と第1および第2の基
    準直流電圧のいずれかを選択する入力切換セレクタと、
    前記入力切換セレクタの出力信号をディジタルデータに
    変換する複数のA/D変換器と、前記複数のA/D変換
    器の出力を交互に選択するディジタルデータセレクタ
    と、前記ディジタルデータセレクタを介しての前記複数
    のA/D変換器による前記第1および第2の基準直流電
    圧についてのディジタルデータの差分に基づいてディジ
    タルゲイン補正データを算出する手段と、前記ディジタ
    ルゲイン補正データをD/A変換して前記A/D変換器
    に対するアナログゲイン補正信号を生成するゲイン補正
    用D/A変換器とを備えていることを特徴とするA/D
    変換回路。
  2. 【請求項2】 アナログ入力信号と基準直流電圧のいず
    れかを選択する入力切換セレクタと、前記入力切換セレ
    クタの出力信号をディジタルデータに変換する複数のA
    /D変換器と、前記複数のA/D変換器の出力を交互に
    選択するディジタルデータセレクタと、前記ディジタル
    データセレクタを介しての前記複数のA/D変換器によ
    る前記基準直流電圧についてのディジタルデータの差分
    に基づいてディジタルオフセット補正データを算出する
    手段と、前記ディジタルオフセット補正データをD/A
    変換してアナログオフセット補正信号を生成するオフセ
    ット補正用D/A変換器と、前記A/D変換器の前段に
    挿入されて前記アナログ入力信号と前記アナログオフセ
    ット補正信号とを加算するオフセット補正用加算回路と
    を備えていることを特徴とするA/D変換回路。
  3. 【請求項3】 アナログ入力信号と第1および第2の基
    準直流電圧のいずれかを選択する入力切換セレクタと、
    前記入力切換セレクタの出力信号をディジタルデータに
    変換する複数のA/D変換器と、前記複数のA/D変換
    器の出力を交互に選択するディジタルデータセレクタ
    と、前記ディジタルデータセレクタを介しての前記複数
    のA/D変換器による前記第1および第2の基準直流電
    圧についてのディジタルデータの差分に基づいてディジ
    タルゲイン補正データおよびディジタルオフセット補正
    データを算出する手段と、前記ディジタルゲイン補正デ
    ータをD/A変換して前記A/D変換器に対するアナロ
    グゲイン補正信号を生成するゲイン補正用D/A変換器
    と、前記ディジタルオフセット補正データをD/A変換
    してアナログオフセット補正信号を生成するオフセット
    補正用D/A変換器と、前記A/D変換器の前段に挿入
    されて前記アナログ入力信号と前記アナログオフセット
    補正信号とを加算するオフセット補正用加算回路とを備
    えていることを特徴とするA/D変換回路。
  4. 【請求項4】 前記複数のA/D変換器のうち少なくと
    も1つのA/D変換器は上限レファレンス電圧と下限レ
    ファレンス電圧を有するものとして構成されており、さ
    らに、前記ゲイン補正用D/A変換器からのアナログゲ
    イン補正信号を上限レファレンス電圧および下限レファ
    レンス電圧に変換して前記A/D変換器に供給するアナ
    ログ変換回路を備えていることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項3に記載のA/D変換回路。
  5. 【請求項5】 前記アナログ変換回路は、上限レファレ
    ンス用直流電圧と前記ゲイン補正用D/A変換器からの
    アナログゲイン補正信号とを加算する加算回路と、下限
    レファレンス用直流電圧から前記アナログゲイン補正信
    号を減算する減算回路とを備えたものとして構成されて
    いることを特徴とする請求項4に記載のA/D変換回
    路。
  6. 【請求項6】 前記複数のA/D変換器のうち少なくと
    も1つのA/D変換器は上限レファレンス電圧と下限レ
    ファレンス電圧を有するものとして構成されており、前
    記ディジタルゲイン補正データを算出する手段はあらか
    じめ設定された上限レファレンス用データと前記ディジ
    タルゲイン補正データとの和をディジタル上限レファレ
    ンス用データとなすとともにあらかじめ設定された下限
    レファレンス用データと前記ディジタルゲイン補正デー
    タとの差をディジタル下限レファレンス用データとなす
    演算を行うものとして構成されており、さらに、前記デ
    ィジタル上限レファレンス用データをD/A変換するゲ
    イン補正用D/A変換器と、前記ディジタル下限レファ
    レンス用データをD/A変換するゲイン補正用D/A変
    換器とを備えていることを特徴とする請求項1または請
    求項3に記載のA/D変換回路。
  7. 【請求項7】 前記オフセット補正用加算回路は取り除
    かれており、前記複数のA/D変換器のうち少なくとも
    1つのA/D変換器は上限レファレンス電圧と下限レフ
    ァレンス電圧を有するものとして構成されており、前記
    補正データの算出手段が求めたディジタルゲイン補正デ
    ータをD/A変換してアナログゲイン補正信号を生成す
    るゲイン補正用D/A変換器と、前記補正データの算出
    手段が求めたディジタルオフセット補正データをD/A
    変換してアナログオフセット補正信号を生成するオフセ
    ット補正用D/A変換器と、前記アナログゲイン補正信
    号およびアナログオフセット補正信号を入力して上限レ
    ファレンス電圧および下限レファレンス電圧に変換して
    前記A/D変換器に供給するアナログ変換回路を備えて
    いることを特徴とする請求項3に記載のA/D変換回
    路。
  8. 【請求項8】 前記アナログ変換回路は、前記アナログ
    オフセット補正信号から前記アナログゲイン補正信号を
    減算して前記上限レファレンス電圧を生成する減算回路
    と、前記アナログオフセット補正信号と前記アナログゲ
    イン補正信号を加算して前記下限レファレンス電圧を生
    成する加算回路とを備えたものとして構成されているこ
    とを特徴とする請求項7に記載のA/D変換回路。
  9. 【請求項9】 前記複数のA/D変換器のうち少なくと
    も1つのA/D変換器は上限レファレンス電圧と下限レ
    ファレンス電圧を有するものとして構成されており、前
    記補正データを算出する手段はディジタルオフセット補
    正データとディジタルゲイン補正データとの差をディジ
    タル上限レファレンス用データとなすとともにディジタ
    ルオフセット補正データとディジタルゲイン補正データ
    との和をディジタル下限レファレンス用データとなす演
    算を行うものとして構成されており、さらに、前記ディ
    ジタル上限レファレンス用データをD/A変換する第1
    のゲイン補正用D/A変換器と、前記ディジタル下限レ
    ファレンス用データをD/A変換する第2のゲイン補正
    用D/A変換器とを備えていることを特徴とする請求項
    7または請求項8に記載のA/D変換回路。
  10. 【請求項10】 前記算出手段は、メモリ回路とCPU
    とを備えたものとして構成されていることを特徴とする
    請求項1から請求項9までのいずれかに記載のA/D変
    換回路。
  11. 【請求項11】 前記算出手段は、前記メモリ回路に代
    えて、前記ディジタルデータセレクタから出力された前
    記複数のA/D変換器によるA/D変換されたディジタ
    ルデータをクロック単位で切り換え選択する積分入力セ
    レクタと、その切り換えられたクロック単位のディジタ
    ルデータを積分する複数の積分回路とを備えたものとし
    て構成されていることを特徴とする請求項10に記載の
    A/D変換回路。
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