JPH10175906A - ヘキサ−5−エン−2−オン誘導体、その製造法及びその製造中間体 - Google Patents

ヘキサ−5−エン−2−オン誘導体、その製造法及びその製造中間体

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JPH10175906A
JPH10175906A JP33572696A JP33572696A JPH10175906A JP H10175906 A JPH10175906 A JP H10175906A JP 33572696 A JP33572696 A JP 33572696A JP 33572696 A JP33572696 A JP 33572696A JP H10175906 A JPH10175906 A JP H10175906A
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JP33572696A
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Tohei Takagaki
東平 高垣
Yoichi Tokukura
陽一 徳倉
Toru Haga
徹 葉賀
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
    • C07C49/20Unsaturated compounds containing keto groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C49/255Unsaturated compounds containing keto groups bound to acyclic carbon atoms containing ether groups, groups, groups, or groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/61Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
    • C07C45/67Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
    • C07C45/68Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 殺虫活性を有する化合物の製造中間体である
ヘキサ−5−エン−2−オン誘導体、その製造法、その
製造中間体及びその製造法を提供することを課題とす
る。 【解決手段】一般式 化1 【化1】 (式中、Xは水素原子またはフッ素原子を表し、RはC
1−C8アルキル基等を表す。)で示される化合物を製
造するための製造中間体である一般式 化2 【化2】 (式中、X及びRは、前記と同じ意味を表す。)で示さ
れる化合物、その製造法、その製造中間体及びその製造
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はヘキサ−5−エン−
2−オン誘導体、その製造法及びその製造中間体に関す
る。
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般式
化6
【化6】 (式中、Xは水素原子またはフッ素原子を表し、RはC
1〜C8アルキル基または1以上のフッ素原子で置換さ
れているC1〜C2アルキル基を表す。)で示される化
合物等は優れた殺虫活性を有し、その具体的な製造法と
して、下記化7に示されるような方法が知られている。
(特開昭62−5928号公報)。
【化7】 (式中、X及びRは前記と同じ意味をあらわす。) しかし、該製造法は、発火性のある試剤、高価な試剤、
工業的に取り扱いの困難な試剤を要する等、工業的規模
での製造法としては、充分とは言い難く、一般式 化6
で示される化合物の工業的にも有利な製造法の開発が切
望されている。
【課題を解決するための手段】このような状況下で、本
発明者らは、鋭意検討した結果、一般式 化6で示され
る化合物の製造法として、下記、一般式 化8で示され
るヘキサ−5−エン−2−オン誘導体を経由することに
より、上述のような問題点を解消し得ることを見出し、
さらに種々の検討を加え本発明を完成するに至った。
【化8】 (式中、X及びRは前記と同じ意味をあらわす。) 即ち、本発明は一般式 化8で示されるヘキサ−5−エ
ン−2−オン誘導体(以下、本発明化合物と称す)及び
その製造法を提供する。また、本発明は、本発明化合物
の製造中間体である一般式 化9
【化9】 (式中、Rは前記と同じ意味をあらわす。)で示される
化合物(以下、本発明中間体と称す。)及びその製造法
をも提供する。
【0002】
【発明の実施の形態】本発明化合物において、Rで示さ
れるC1〜C8アルキル基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
s−ブチル基等があげられ、1 以上のフッ素原子で置換
されているC1〜C2アルキル基としては、ジフルオロ
メチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチ
ル基等があげられる。(ここで、「n」は「ノルマ
ル」、「s」は「セカンダリ−」を表す:以下、同じ) なお、本発明化合物及び本発明中間体には、二重結合に
由来する幾何異性体、不斉炭素に由来する光学異性体が
存在するが、本発明化合物及び本発明中間体には、これ
らの異性体及びその混合物も含まれる。
【0003】本発明化合物は、本発明中間体と一般式
化10
【化10】 (式中、Xは前記と同じ意味を表す。)で示される臭化
物とを、溶媒中で、脱臭化水素剤、2価のパラジウム化
合物及びホスフィン化合物の存在下、または、脱臭化水
素剤及び0価のパラジウム化合物の存在下に反応させる
ことにより製造される。該反応の反応時間の範囲は、通
常1〜120時間であり、反応温度の範囲は、通常50
℃〜200℃、好ましくは、100℃〜180℃であ
る。反応に供される試剤の量は、一般式 化10で示さ
れる臭化物1モルに対して、本発明中間体は、0.5〜
10モルの割合であり、好ましくは、0.5〜1.5モ
ルの割合であり、脱臭化水素剤の量は、0.5〜10モ
ルの割合であり、パラジウム化合物の量は、0.000
1〜0.1モルの割合である。また、ホスフィン化合物
の量は、2価のパラジウム化合物1モルに対し、1〜1
0モルの割合である。溶媒としては、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール等の
アルコール類、アセトニトリル等のニトリル類、メチル
イソブチルケトン等のケトン類、ヘキサメチルホスホル
アミド等のりん化合物、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン等のアミド類等があげられ、
好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチ
ルピロリドン等のアミド類があげられるる。反応に用い
られる脱臭化水素剤としては、炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、トリ
エチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチ
レンジアミン等があげられる。2価のパラジウム化合物
としては、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、パラジウ
ム炭素、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウ
ム、ジクロロビスアセトニトリルパラジウム、アセチル
アセトナートパラジウム、硝酸パラジウム等があげられ
る。ホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィ
ン、トリ(o−トルイル)ホスフィン、トリブチルホス
フィン等があげられる。0価のパラジウム化合物として
は、ビスジベンジリデンアセトンパラジウム、テトラキ
ストリフェニルホスフィンパラジウム等があげられる。
反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出及び濃縮等の通常
の後処理操作を行い本発明化合物を得ることができる。
なお、本発明化合物は必要に応じてカラムクロマトグラ
フィ−等の操作により精製することができる。また、上
記製造法に用いられる一般式 化10で示される臭化物
は、特開昭62−252740公報に記載の方法に準じ
て製造することができる。
【0004】次に、上記製造法によって得られる本発明
化合物を例示するが、本発明化合物は、これらの例示に
限られるものではない。 3−(4−エトキシフェニル)−6−(4−フルオロ−
3−フェノキシフェニル)−3−メチルヘキサ−5−エ
ン−2−オン 6−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−3−
メチル−3−(4−メトキシフェニル)ヘキサ−5−エ
ン−2−オン 6−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−3−
メチル−3−(4−n−プロポキシフェニル)ヘキサ−
5−エン−2−オン 6−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−3−
(4−イソプロポキシフェニル)−3−メチルヘキサ−
5−エン−2−オン 3−(4−n−ブトキシフェニル)−6−(4−フルオ
ロ−3−フェノキシフェニル)−3−メチルヘキサ−5
−エン−2−オン 3−(4−s−ブトキシフェニル)−6−(4−フルオ
ロ−3−フェノキシフェニル)−3−メチルヘキサ−5
−エン−2−オン 6−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−3−
メチル−3−(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヘ
キサ−5−エン−2−オン 3−(4−ジフルオロメトキシフェニル)−6−(4−
フルオロ−3−フェノキシフェニル)−3−メチルヘキ
サ−5−エン−2−オン 6−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−3−
メチル−3−(4−ペンタフルオロエトキシフェニル)
−ヘキサ−5−エン−2−オン 3−(4−エトキシフェニル)−3−メチル−6−(3
−フェノキシフェニル)ヘキサ−5−エン−2−オン 3−メチル−3−(4−メトキシフェニル)−6−(3
−フェノキシフェニル)ヘキサ−5−エン−2−オン 3−メチル−6−(3−フェノキシフェニル)−3−
(4−n−プロポキシフェニル)ヘキサ−5−エン−2
−オン 3−(4−イソプロポキシフェニル)−3−メチル−6
−(3−フェノキシフェニル)ヘキサ−5−エン−2−
オン 3−(4−n−ブトキシフェニル)−3−メチル−6−
(3−フェノキシフェニル)ヘキサ−5−エン−2−オ
ン 3−(4−s−ブトキシフェニル)−3−メチル−6−
(3−フェノキシフェニル)ヘキサ−5−エン−2−オ
ン 3−メチル−6−(3−フェノキシフェニル)−3−
(4−トリフルオロメトキシフェニル)ヘキサ−5−エ
ン−2−オン 3−(4−ジフルオロメトキシフェニル)−3−メチル
−6−(3−フェノキシフェニル)ヘキサ−5−エン−
2−オン 3−メチル−3−(4−ペンタフルオロエトキシフェニ
ル)−6−(3−フェノキシフェニル)ヘキサ−5−エ
ン−2−オン
【0005】本発明中間体は、一般式 化11
【化11】 (式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示される化合
物と塩化アリルまたは臭化アリルとを、溶媒中、相間移
動触媒及びアルカリ金属水酸化物の存在下に反応させる
ことにより得られる。該反応の反応温度の範囲は通常0
℃〜120℃であり、好ましくは10℃〜60℃であ
る。反応時間の範囲は通常0.5時間〜約72時間であ
る。反応に供される試剤の量は、一般式 化11で示さ
れる化合物1モルに対し、塩化アリルまたは臭化アリル
は、通常1〜10モルの割合であり、アルカリ金属水酸
化物は通常1〜20モルの割合であり、相間移動触媒は
通常0.001〜0.5モルの割合、好ましくは0.0
1〜0.1モルの割合である。アルカリ金属水酸化物と
しては、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムがあげ
られる。アルカリ金属水酸化物は水溶液、フレークまた
は粉末で用いることができるが、フレークまたは粉末で
用いることが好ましい。相間移動触媒としては、例え
ば、塩素化テトラn−ブチルアンモニウム、臭素化テト
ラn−ブチルアンモニウム、よう素化テトラn−ブチル
アンモニウム、水酸化N−ベンジルトリメチルアンモニ
ウム、硫酸水素テトラn−ブチルアンモニウム、塩素化
ベンジルトリエチルアンモニウム等の四級アンモニウム
塩、トリス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]ア
ミン等の三級アミンがあげられる。溶媒としては、トル
エン、キシレン、モノクロロベンゼン等の芳香族炭化水
素類、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、また
は、それらの混合物があげられる。反応終了後の反応液
は、有機溶媒抽出、濃縮などの通常の後処理操作を行う
ことにより、本発明中間体を得ることができる。また、
該本発明中間体は、必要に応じて、カラムクロマトグラ
フィー等の手段により精製することもできる。尚、一般
式 化11で示される化合物は、例えば、後記参考例2
に準じて製造される。
【0006】次に、上記製造法によって得られる本発明
中間体を例示するが、本発明中間体は、これらの例示に
限られるものではない。 3−(4−エトキシフェニル)−3−メチルヘキサ−5
−エン−2−オン 3−メチル−3−(4−メトキシフェニル)ヘキサ−5
−エン−2−オン 3−メチル−3−(4−n−プロポキシフェニル)ヘキ
サ−5−エン−2−オン 3−(4−イソプロポキシフェニル)−3−メチルヘキ
サ−5−エン−2−オン 3−(4−n−ブトキシフェニル)−3−メチルヘキサ
−5−エン−2−オン 3−(4−s−ブトキシフェニル)−3−メチルヘキサ
−5−エン−2−オン 3−メチル−3−(4−トリフルオロメトキシフェニ
ル)ヘキサ−5−エン−2−オン 3−(4−ジフルオロメトキシフェニル)−3−メチル
ヘキサ−5−エン−2−オン 3−メチル−3−(4−ペンタフルオロエトキシフェニ
ル)ヘキサ−5−エン−2−オン
【0007】本発明化合物は、これを溶媒中、貴金属触
媒の存在下、水素で接触還元することにより、一般式
化12
【化12】 (式中、X及びRは前記と同じ意味をあらわす。)で示
される化合物に導くことができる。該反応の反応時間の
範囲は、通常0.5時間〜72時間であり、反応温度の
範囲は、通常0℃〜100℃であり、好ましくは5℃〜
50℃である。反応に供される貴金属触媒の量は、本発
明化合物1モルに対して0.0001〜0.1モルの割
合である。溶媒としては、トルエン、キシレン、モノク
ロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタ
ン等の脂肪族炭化水素類、メタノ−ル、エタノ−ル、イ
ソプロピルアルコ−ル等のアルコ−ル類、酢酸エチル、
酢酸ブチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、エチ
レングリコ−ルジメチルエ−テル等のエ−テル類、1、
2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素類、またはそれらの混合物等があげ
られる。貴金属触媒としては、パラジウム炭素、白金炭
素等があげられる。反応終了後の反応液は、貴金属触媒
を濾過によって取り除いた後、溶媒を減圧留去すること
により一般式 化12で示される化合物を得ることがで
きる。また、このようにして得られる一般式 化12で
示される化合物は、これと、オキシ塩化リン、塩化カル
ボニル、塩化オキサリル、五塩化リン、ピロリン酸クロ
リド及び三塩化リンからなる群から選ばれる塩素化合物
と、N,N−ジメチルホルムアミド及びN−メチルホル
ムアニリドからなる群より選ばれるアミド化合物とを作
用させた後、得られる生成物を加水分解処理することに
より一般式 化13
【化13】 (式中、X及びRは前記と同じ意味をあらわす。)で示
される化合物に導くことができる。この工程は、系内に
おいて、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN−メチ
ルホルムアニリドと上記塩素化合物とが反応し、該反応
物と一般式 化12で示される化合物とが反応すること
により進行し、該反応により得られる生成物を加水分解
処理することにより行われる。 該反応の形態としては、予め、該反応物を調製し、これ
と一般式 化12で示される化合物とを反応させる方
法、または、各反応試剤を混合し、系内で生成する上記
反応物と一般式 化12で示される化合物とを反応させ
る方法があげられ、目的に応じ何れかの方法を採用すれ
ばよい。該反応において、反応溶媒としてジクロロメタ
ン、1、2―ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系
溶媒、トルエン、モノクロロベンゼン等の芳香族炭化水
素系溶媒等を用いることもできるが、通常は、反応試剤
であるN,N−ジメチルホルムアミドまたはN−メチル
ホルムアニリドを過剰量使用し、これを溶媒として使用
することにより行われる。。反応に供される試剤の量
は、一般式 化12で示される化合物1モルに対し、塩
素化合物の量は、2〜50モルの割合、好ましくは2.
5〜10モルの割合であり、N,N−ジメチルホルムア
ミドまたはN−メチルホルムアニリドは1〜500モル
の割合、好ましくは10〜200モルの割合である。反
応の温度の範囲は、通常5℃〜100℃であり、好まし
くは15℃〜70℃であり、より好ましくは15℃〜3
5℃である。反応時間の範囲は、通常1時間〜200時
間である。塩素化合物としては三塩化リンが好ましい。
加水分解処理は、前記反応によって得られた反応液を、
水に注加するか、水に注加した後、塩基もしくはその水
溶液で中和するか、または、塩基の水溶液に直接注加す
ることにより行われる。水の量は、反応に使用した酸ク
ロリドと等モル以上であればよく、通常、過剰量が用い
られる。反応温度の範囲は通常0℃〜50℃であり、好
ましくは0℃〜30℃の範囲である。該加水分解処理後
の反応液の水素イオン濃度の範囲は、通常、pH1〜p
H10であり、好ましくはpH2〜pH8の範囲であ
る。なお、反応液を水に注加した後、塩基またはその水
溶液で中和する場合は、用いられる塩基としては、酢酸
カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム,水酸化ナト
リウムまたは水酸化リチウムが挙げられる。また、反応
液を塩基の水溶液中に直接注加する場合は、塩基として
は、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、炭
酸水素カリウムまたは炭酸水素ナトリウムを用いるのが
好ましい。加水分解終了後の反応液は、有機溶媒抽出、
濃縮などの通常の後処理操作を行うことにより一般式
化13で示される化合物を得ることができる。このよう
にして得られた一般式 化13で示される化合物は、そ
のまま、あるいは必要に応じて精製し、次工程の反応原
料として供される。一般式 化13で示される化合物を
精製する場合は、カラムクロマトグラフィーによる方法
等の他、該化合物を重亜硫酸塩付加体に誘導して、その
付加体を低極性有機溶媒で洗浄する方法をとることもで
きる。一般式 化13で示される化合物の重亜硫酸塩付
加体は、一般式 化13で示される化合物と重亜硫酸ナ
トリウム、重亜硫酸カリウム等とを、例えば含水エタノ
ール等の含水アルコール溶液中で反応させることにより
容易に得られる。次いで該反応液にヘキサン、ヘプタン
等の低極性有機溶媒を加え、攪拌、分液等の洗浄操作を
施すことにより、重亜硫酸塩付加体を精製することがで
き、該付加体に酸または塩基を作用させることにより、
精製された一般式 化13で示される化合物が得られ
る。尚、本製造法においては、上記で得られる精製され
た重亜硫酸塩付加体、または、その含水アルコール溶液
を、そのまま次工程の反応原料として供することもでき
る。一般式 化13で示される化合物またはその重亜硫
酸塩付加体は、これを溶媒中、アルカリ金属水酸化物と
反応させることにより、前記、一般式 化6で示される
化合物に導くことができる。該反応の反応時間の範囲
は、通常10分〜72時間であり、反応温度の範囲は、
通常5℃〜150℃、好ましくは15℃〜100℃であ
る。反応に供されるアルカリ金属水酸化物の量は、一般
式 化13で示される化合物1モルに対して通常1〜2
0モルの割合、好ましくは1〜10モルの割合である。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等があげられる。溶媒としては、含水エタ
ノール等の含水アルコール類、含水ジオキサン、含水テ
トラヒドロフラン等の含水エーテル類、またはこれらの
混合物等があげられる。反応終了後の反応液は、有機溶
媒抽出、濃縮などの通常の後処理操作を行うことによ
り、一般式 化6で示される化合物を得ることができ
る。該化合物は必要に応じてカラムクロマトグラフィー
に付すか、または、活性炭、活性白土、活性アルミナ、
シリカゲル等の吸着剤で処理することにより精製するこ
とができる。
【0008】次に製造例にて本発明をより詳しく説明す
るが、本発明は下記の製造例のみに限定されるものでは
ない。 製造例1 3−(4−エトキシフェニル)−6−(4−フルオロ−
3−フェノキシフェニル)−3−メチルヘキサ−5−エ
ン−2−オンの製造 3−(4−エトキシフェニル)−3−メチルヘキサ−5
−エン−2−オン0.634g(2.73mmol)と
1−ブロモ−4−フルオロ−3−フェノキシベンゼン
0.729g(2.73mmol)とを乾燥N,N−ジ
メチルホルムアミド5mlに溶解し、これに、窒素気流
下、該溶液に炭酸ナトリウム0.289g(2.73m
mol)、トリフェニルホスフィン0.043g(0.
16mmol)、酢酸パラジウム0.018g(0.0
8mmol)を順次加えた。該反応液を130℃にて1
0時間反応させた後、室温まで冷却し、水10g中に注
加し、20mlのジエチルエーテルで2回抽出した。エ
ーテル層を水10gで2回洗浄した後、減圧下、溶媒を
留去し、3−(4−エトキシフェニル)−6−(4−フ
ルオロ−3−フェノキシフェニル)−3−メチルヘキサ
−5−エン−2−オン1.20g{ガスクロマトグラフ
ィ−により測定した面積百分率純度(以下、GC純度と
略す)68%、収率71%}を得た。この一部をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、1 H−N
MRを測定した。1 H−NMR(δppm、重クロロホルム)7.4〜
6.9(m,12H),6.2(d,1H),5.8
(m,1H),4.0(q,2H),2.7(d,2
H),1.9(s,3H),1.5(s,3H),1.
4(t,3H) ガスクロマトグラフィ−測定条件(以下同じ) カラム:DB−1 0.53φ×30m カラム温度:100℃(5分)−昇温10℃/分−30
0℃(15分) インジェクション温度:300℃ 検出器温度:300℃ 注入量:1μl 製造例2 3−(4−エトキシフェニル)−3−メチルヘキサ−5
−エン−2−オンの製造 3−(4−エトキシフェニル)−2−ブタノン2.00
g(GC純度98%、10.2mmol)とn−ヘプタ
ン5mlからなる溶液に、塩化アリル2.33g(3
0.4mmol)、臭化テトラn−ブチルアンモニウム
0.16g(0.5mmol)を順次加えた。室温で窒
素雰囲気下、激しく攪拌しながら、該溶液に粉末状の水
酸化カリウム2.14g(純度96%、36.6mmo
l)を約1時間毎に約4分して加えた。該反応溶液に水
10gを加え塩を溶解させた後分液し、n−ヘプタン層
を水、1N塩酸、飽和食塩水、水で順次洗浄し、硫酸マ
グネシウムにて乾燥させた。硫酸マグネシウムを濾別し
た後、減圧下溶媒を留去して、3−(4−エトキシフェ
ニル)−3−メチルヘキサ−5−エン−2−オンの粗生
成物2.46gを得た。これをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=
1/40)に付し、3−(4−エトキシフェニル)−3
−メチルヘキサ−5−エン−2−オン2.20g(GC
純度95.5%、収率89%)を得た。1 H−NMR(δppm、重クロロホルム)7.1
(d,2H),6.9(d,2H),5.5(m,1
H),5.0(m,2H),4.0(q,2H),2.
6(d,2H),1.9(s,3H),1.5(s,3
H),1.4(t,3H)
【0009】参考例1 3−(4−エトキシフェニル)−6−(4−フルオロ−
3−フェノキシフェニル)−3−メチル−1−ヘキシン
の製造 (1)3−(4−エトキシフェニル)−6−(4−フル
オロ−3−フェノキシフェニル)−3−メチルヘキサン
−2−オンの製造 3−(4−エトキシフェニル)−6−(4−フルオロ−
3−フェノキシフェニル)−3−メチルヘキサ−5−エ
ン−2−オン0・60g(GC純度68%、1.1mm
ol)を酢酸エチル5mlに溶解した溶液に5%パラジ
ウム炭素29mg(50%wet)を加え、水素雰囲気
下、室温にて1.5時間振とうした。触媒を濾過により
除いた後、減圧下、溶媒を留去し、3−(4−エトキシ
フェニル)−6−(4−フルオロ−3−フェノキシフェ
ニル)−3−メチルヘキサン−2−オン0.57g(G
C純度75%、収率92%)を得た。1 H−NMR(δppm、重クロロホルム)7.3〜
6.8(m,12H),4.0(q,2H),2.5〜
2.6(m,2H),1.9〜1.8(m,5H),
1.5〜1.2(m,8H) (2)3−クロロ−4−(4−エトキシフェニル)−7
−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−4−メ
チル−2−ヘプテナールの製造 3−(4−エトキシフェニル)−6−(4−フルオロ−
3−フェノキシフェニル)−3−メチルヘキサン−2−
オンの粗生成物10g(0.0180モル)を乾燥N,
N−ジメチルホルムアミド80.0g(0.592モ
ル)に溶解し、窒素気流下、この溶液に三塩化リン1
2.4g(0.0903モル)を20〜30℃で80分
かけて滴下した。滴下終了後、25℃で27時間反応さ
せた後、反応液を80gの氷水中に注加し、20%酢酸
ナトリウム水溶液120gで約pH5に調整し、ジエチ
ルエーテル50gで3回抽出した。ジエチルエーテル層
を合わせて、100gの水で2回洗浄した後、減圧下、
溶媒を留去し、3−クロロ−4−(4−エトキシフェニ
ル)−7−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)
−4−メチル−2−ヘプテナールの粗生成物10.2g
(純収率83%)を得た。 (3)3−(4−エトキシフェニル)−6−(4−フル
オロ−3−フェノキシフェニル)−3−メチル−1−ヘ
キシンの製造 上記の3−クロロ−4−(4−エトキシフェニル)−7
−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−4−メ
チル−2−ヘプテナールの粗生成物1.00g(純分
0.0015モル)とn−ヘプタン2.0gの混合物
に、窒素気流下、エタノール/水=1/1(w/w)
2.0gに溶解させた亜硫酸水素ナトリウム0.33g
を室温にて滴下し、室温にてさらに15分攪拌した。こ
の混合物を静置した後、下層を分取し、これを同様にし
てn−ヘプタン1.0gで2回洗浄した後、水酸化カリ
ウム(純度96%)0.60g(0.0103モル)を
加え、還流温度(約77℃)で2時間反応させた。反応
液を冷却後、n−ヘプタン3gと水3gを加え分液し、
水層をさらにn−ヘプタン3gで3回抽出した。n−ヘ
プタン層を合わせて、水6gで3回洗浄し、減圧下、溶
媒を留去して、3−(4−エトキシフェニル)−6−
(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)−3−メチ
ル−1−ヘキシンを含む粗生成物0.57g(GC純度
79%、収率74%)を得た。この残渣を再びn−ヘプ
タン1.80gに溶解させ、活性炭0.2gを加えて室
温にて30分攪拌し、活性炭を濾別しn−ヘプタンで洗
浄した。濾液と洗液を合わせて、減圧下、溶媒を留去
し、3−(4−エトキシフェニル)−6−(4−フルオ
ロ−3−フェノキシフェニル)−3−メチル−1−ヘキ
シン0.16g(GC純度93%)を得た。1H−NM
R(δppm、重クロロホルム)7.4〜6.8(m,
12H),4.0(q,2H),2.5(brm,2
H),2.3(s,1H),1.8〜1.4(m,10
H) 参考例2 3−(4−エトキシフェニル)−2−ブタノンの製造 窒素気流下、3−クロロ−2−ブタノン8.48g
(0.0796モル)とトルエン160mlとからなる
溶液に、氷冷下に4−エトキシフェニルマグネシウムブ
ロミド1.0mol/lのテトラヒドロフラン溶液7
9.6mlを滴下した。次いで、87℃で4時間攪拌を
続行した後、室温まで冷却し、これに2.5%塩酸水1
20gを加えた。有機層を分液した後、さらに水層をト
ルエン75mlで2回抽出した。有機層を合わせ、飽和
食塩水100gで洗浄分液後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥、濾過し、濾液を減圧濃縮した。この残査をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、3−(4−エト
キシフェニル)−2−ブタノン10.0g(純収率6
5.6%)を得た。
【発明の効果】本発明により、特開昭62−5928号
公報記載の化合物を製造するために有用な中間体の有利
な製造が可能となった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化1 【化1】 (式中、Xは水素原子またはフッ素原子を表し、RはC
    1〜C8アルキル基または1以上のフッ素原子で置換さ
    れているC1〜C2アルキル基を表す。)で示されるヘ
    キサ−5−エン−2−オン誘導体。
  2. 【請求項2】Xがフッ素原子であり、Rがエチル基であ
    る請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】一般式 化2 【化2】 (式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示される化合
    物と一般式 化3 【化3】 (式中、Xは前記と同じ意味を表す。)で示される臭化
    物とを、溶媒中で、脱臭化水素剤、2価のパラジウム化
    合物及びホスフィン化合物の存在下、または、脱臭化水
    素剤及び0価のパラジウム化合物の存在下に反応させる
    ことを特徴とする、請求項1に記載の一般式 化1で示
    されるヘキサ−5−エン−2−オン誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】一般式 化2で示される化合物においてR
    がエチル基であり、一般式 化3で示される臭化物にお
    いてXがフッ素原子である請求項3に記載の製造法。
  5. 【請求項5】一般式 化4 【化4】 (式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示される化合
    物。
  6. 【請求項6】Rがエチル基である請求項5に記載の化合
  7. 【請求項7】一般式 化5 【化5】 (式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で示される化合
    物と、塩化アリルまたは臭化アリルとを、溶媒中、相間
    移動触媒およびアルカリ金属水酸化物の存在下に反応さ
    せることを特徴とする、請求項5に記載の一般式 化4
    で示される化合物の製造法。
  8. 【請求項8】一般式 化5において、Rがエチル基であ
    る請求項7に記載の製造法
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