JPH10175681A - 自動調圧機能を有する包装用袋 - Google Patents
自動調圧機能を有する包装用袋Info
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- JPH10175681A JPH10175681A JP8340966A JP34096696A JPH10175681A JP H10175681 A JPH10175681 A JP H10175681A JP 8340966 A JP8340966 A JP 8340966A JP 34096696 A JP34096696 A JP 34096696A JP H10175681 A JPH10175681 A JP H10175681A
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Abstract
部位から確実にかつ自動的に圧力を逃がすことができ、
しかも内容物が袋外に噴き出すことのない安全で使い勝
手の良い包装用袋(自動調圧機能を有する包装用袋)を
提供することを目的とする。 【解決手段】 袋(1) の底辺側を二股に分れたガゼット
に形成し、その二股のうちの片方の室(A) の上端側およ
び下端側にそれぞれ第1薄膜介在シール部(31)、第2薄
膜介在シール部(32)を設けると共に、これら両薄膜介在
シール部(31), (32)のシール強度が、袋のシール部のう
ち薄膜非介在部のシール強度よりも相対的に小さくなる
ようにする。
Description
所定の内圧に達したときに、袋内の圧力を自動的に逃が
すことのできる包装用袋、すなわち自動調圧機能を有す
る包装用袋に関するものである。
のまま電子レンジ等の加熱器に入れて調理を行うと、発
生する水蒸気により袋内が過圧状態となり、最終的には
袋が破裂して、電子レンジ等の加熱器内に内容物が飛び
散ることがある。このような破裂は、食品の損失、加熱
器の汚れ、加熱器の寿命の低下を招くだけでなく、周囲
の人に危険を与える。
に先立ち、はさみやカッターで包装体に傷をつけること
が有効である。
ぐためには、包装用袋の構造自体に工夫を払い、たとえ
ば包装体のヒートシール強度を通常の強度よりは小にす
ることが考えられる。
40674号公報には、シーラント層を有する少なくと
も1枚のシートを両シーラント層が対向するように配置
してヒートシールすることにより製袋した袋であって、
該袋のヒートシール部の一部が、前記シーラント層間に
薄膜を介在した状態で形成されており、かつその薄膜介
在部のシール強度が薄膜非介在部のシール強度よりも相
対的に小さくなるようにした構造の包装用袋が示されて
いる。
による調理に先立ち、はさみやカッターで包装体に傷を
つける方法は(流通を考えると製造段階で包装体に傷を
つけることはできない)、この包装体を実際に調理する
一般消費者に責任を転嫁することになる。そして特別の
知識を有しない一般消費者の全員が使用説明書を必ず読
むとは限らず、また失念することもある。
ル強度を所定の弱シール強度に設定することは、包装体
が膨大な量生産されることを考えると、製造管理上完全
を期しがたく、検査の工数や検査のために消費する包装
体のロスも多大となる。また、包装体のヒートシール強
度を通常のシール強度より小にすることは、流通過程に
おける内容物の密封が損なわれるおそれがあるので、直
ちには採用しえない。
膜を介在させてその部分のヒートシール強度を小さくす
る方法は、従来の問題点の解消を目指したものである。
ところが、(i) 定格高周波出力が1600Wの業務用電
子レンジでは急激に内圧が上昇するという事情があり、
(ii)内容物が水分を多く含むときには、袋を大きくしな
いと内圧が急に高くなって破袋しやすくなるという事情
がある。そこで(1), (ii) に該当する場合には、この公
報の包装用袋にあっても、薄膜介在シール部から破袋が
起きたときに内容物が噴き出しやすく、安全面、食品の
損失、加熱器の汚れなどの点で、なお改良の余地があ
る。
出願人の出願にかかる特開平3−240674号公報の
技術をさらに発展させ、袋内が所定の内圧に達したとき
に袋の特定の部位から確実にかつ自動的に圧力を逃がす
ことができ、しかも内容物が袋外に噴き出すことのない
安全で使い勝手の良い包装用袋(自動調圧機能を有する
包装用袋)を提供することを目的になされたものであ
る。
有する包装用袋は、シーラント層(2a), (2a)を有する少
なくとも1枚のシート(2) を両シーラント層(2a), (2a)
が対向するように配置してヒートシールすることにより
製袋した袋(1) において、袋(1) の底辺側を二股に分れ
たガゼットに形成し、その二股のうちの片方の室(A) の
上端側および下端側にそれぞれ第1薄膜介在シール部(3
1)、第2薄膜介在シール部(32)を設けると共に、これら
両薄膜介在シール部(31), (32)のシール強度が、袋のシ
ール部のうち薄膜非介在部のシール強度よりも相対的に
小さくなるようにしてあることを特徴とするものであ
る。
様に、シーラント層(2a), (2a)を有する少なくとも1枚
のシート(2) を両シーラント層(2a), (2a)が対向するよ
うに配置してヒートシールすることにより製袋した袋
(1) からなる。
ン(ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、
エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレン等)、
ポリエステル、アクリル共重合体をはじめ、ヒートシー
ル性を有する種々の樹脂の層があげられる。
成されていてもよいが、強度、耐熱性および内容物の保
存安定性の点から、基材層(2b)にシーラント層(2a)を積
層したもので構成するのが通常である。
層のプラスチックスシート、金属箔、金属箔ラミネート
プラスチックスシート、不織布、不織布ラミネートプラ
スチックスシート、金属蒸着プラスチックスシートなど
が例示される。
層は、共押出、コーティング、エクストルージョンコー
ティング、ドライラミネートなどの方法により達成でき
る。シーラント層(2a)は、基材層(2b)に部分的に設ける
こともできる。
(2a)を有する1枚のシート(2) を折り返してシーラント
層(2a), (2a)同士を対向させるか、シーラント層(2a)を
有する2枚のシート(2) を、それぞれのシーラント層(2
a)が対向するように配置し、ついでヒートシールするこ
とによりなされる。
に分れたガゼットに形成する。このようなガゼットに形
成するには、袋(1) を構成するシート(2) を袋(1) の底
辺側で折り込む方法、袋(1) を構成するシート(2) と同
様のシートをΛ形に折って袋(1) の底辺側から挟み込む
方法などが採用される。
の片方の室(A) の上端側および下端側にそれぞれ第1薄
膜介在シール部(31)、第2薄膜介在シール部(32)を設け
ると共に、これら薄膜介在シール部(31), (32)のシール
強度が、袋のシール部のうち薄膜非介在部のシール強度
よりも相対的に小さくなるようにする。なお他方の室
(B) については、室(B) が袋(1) の胴部の延長部になる
ようにすると共に、室(B) の下端側をシート(2) の折り
返しにより形成するか、室(B) の下端側を袋のシール部
のうち薄膜非介在部のシール強度と同等の強度のシール
部とする。
2)の形成は、薄膜(4) を介在させた状態でヒートシール
を行うことによりなされ、これにより薄膜介在シール部
(31), (32)のシール強度が他のシール部のシール強度よ
りも小さくなるようにすればよい。第1薄膜介在シール
部(31)用の薄膜(4) と第2薄膜介在シール部(32)用の薄
膜(4) とは同じであっても異なっていてもよく、両薄膜
介在シール部(31), (32)用の薄膜(4) として1枚の薄膜
(4) を共用してもよい。両薄膜介在シール部(31), (32)
のそれぞれのシール強度は、同じであっても異なってい
てもよい。
のようなものがあげられる。 ヒートシール性を有するものの、本来シーラント層
(2a)よりもヒートシール温度が高く、シーラント層(2
a), (2a)同士に適した温度でのヒートシール操作によっ
ては、シーラント層(2a), (2a)間のシール強度よりもシ
ーラント層(2a)/薄膜(4) 間のシール強度が小さくなる
薄膜。たとえば、シーラント層(2a)構成樹脂よりも高融
点の樹脂フィルム、シーラント層(2a)構成樹脂にそれよ
りも高融点の樹脂をブレンドした樹脂フィルムなど。 シーラント層(2a), (2a)同士に適した温度でのヒー
トシール操作によりヒートシールできるものの、シーラ
ント層(2a)/薄膜(4) 間のシール強度がシーラント層(2
a), (2a)間のシール強度よりも本来小さい薄膜。たとえ
ば、ヒートシール性を有する樹脂にヒートシール強度低
下機能を有する物質を添加した樹脂フィルム、ヒートシ
ール性を有する樹脂シートにヒートシール強度低下機能
を有する物質をコーティングまたは含浸した樹脂フィル
ムなど。 2層のラミネートフィルムからなり、片面はシーラ
ント層(2a)とのシール強度が大で、他面はシーラント層
(2a)とのシール強度が小であり、シーラント層(2a), (2
a)同士に適した温度でのヒートシール操作により、後者
の面とシーラント層(2a)との間のシール強度がシーラン
ト層(2a), (2a)間のシール強度よりも小さくなるように
した薄膜。
1), (32)のシール強度をT2 、薄膜が介在していないシ
ール部のシール強度をT1 とするとき、 T2/T1 =0.02〜0.8 (好ましくは0.05〜0.5 、殊に0.07〜0.25)の関係を満
足するように、シーラント層(2a)や薄膜(4) を選択する
と共に、ヒートシール条件をシーラント層(2a),(2a)同
士に適した温度条件に設定することが望ましい。
包装用袋においては、上記シール強度の絶対値は、T1
が1〜10kg/15mm 程度あるいはそれ以上、殊に 2.5〜
5kg/15mm 程度、T2 が 0.3〜1.5kg/15mm程度である。
ただし、望ましくは、0.02≦T2/T1 ≦ 0.8の関係を満
足するように留意する。
2)は、その一部をヒートシール巾の狭い巾狭シール部に
形成することもできる。この場合、その巾狭シール部
は、袋中央領域寄りに張り出すように設けることが望ま
しい。
(1) の底辺側を二股に分れたガゼットに形成し、その二
股のうちの片方の室(A) の上端側および下端側にそれぞ
れ第1薄膜介在シール部(31)、第2薄膜介在シール部(3
2)を設けると共に、これら薄膜介在シール部(31), (32)
のシール強度が、袋のシール部のうち薄膜非介在部のシ
ール強度よりも相対的に小さくなるようにしてある。
のまま(切り込みを入れたり、一部開封したりすること
なく)、電子レンジ等の加熱器に入れて調理に供するこ
とができる。この場合、加熱器内においては室(A) の方
が上になるようにする。
圧が上昇していくが、ある圧力にまで達するとまず第1
薄膜介在シール部(31)の部分のシールがポンと破れ、つ
いで少しの間をおいて第2薄膜介在シール部(32)の部分
のシールがポンと破れ、袋(1) 内の圧力が袋外に逃がさ
れる。このときには袋(1) は膨んだ状態にありかつ室
(A) が上側にあるので、汁物であっても内容物が噴き出
したり飛び散ったりするおそれがない。調理温度が高か
ったり、昇温速度が急で内圧が予想外に高くなったとき
であっても、何のトラブルも生じない。
る。
図2は図1のX−X切断端面図である。ただし図2にお
いては層厚を誇張して描いてある。
内容物を充填包装した包装体を電子レンジ調理に供した
ときの状態を模式的に示した説明図である。ただし内容
物の表示は省略してある。
からなる高さ250mm、巾165mmの袋であり、袋(1)
の底辺側からΛ形に折った同じシート(2) が挟み込まれ
た状態で、両サイド縁が8mm巾にヒートシールされてい
る(ヒートシール部(S) とする)。そのため、この袋
(1) は、底辺側が二股に分れたガゼットに形成されてい
る。
み込んだシート(2) は、いずれも基材層(2b)とシーラン
ト層(2a)との積層フィルムからなり、内面側(食品接触
側)がシーラント層(2a)となっている。この実施例にお
いては、シート(2), (2)として、ポリアミドフィルムと
比較的高融点のプロピレン−エチレン共重合体フィルム
とのラミネートフィルムを用いている。
の片方の室(A) の上端側および下端側には、表側のシー
ト(2) と底辺側から挟み込んだシート(2) との間に薄膜
(4),(4)を図のように間隔をあけて介在させた状態でヒ
ートシールすることにより、それぞれ第1薄膜介在シー
ル部(31)、第2薄膜介在シール部(32)を設けてある。薄
膜(4), (4)としては、この実施例では、ポリプロピレン
とエチレン−酢酸ビニル共重合体との共押出多層フィル
ムを用いている。
(B) が袋(1) の胴部の延長部になるようにすると共に、
室(B) の下端側をヒートシールしてある(ヒートシール
部(S) とする)。
び第2薄膜介在シール部(31), (32)のシール強度T2 は
いずれも0.7kg/15mm、薄膜(4) が介在していないヒート
シール部(S) のシール強度T1 は3.5kg/15mmで、T2/T
1 は 0.2であった。
部をヒートシールして多数個の包装体を作製した。この
包装体をそのまま電子レンジに入れて調理に供したとこ
ろ、加熱時間の経過と共に包装体が膨れはじめたが、ま
ず第1薄膜介在シール部(31)の部分のシールがポンと音
をたてて破れて袋(1) の本体部と室(A) とが連通し、つ
いで少しの間をおいて第2薄膜介在シール部(32)の部分
のシールがポンと音をたてて破れ、袋(1) 内の圧力が袋
外に逃がされた(図3参照)。このとき、内容物が噴き
出したり飛び散ったりするトラブルは全く生じなかっ
た。調理終了後包装体を観察したが、ヒートシール部
(S) には何ら異常は認められなかった。
である。
ル部(31)用の薄膜(4) と第2薄膜介在シール部 (32) 用
の薄膜(4) とを、1枚の薄膜(4) で共用している。
は、そのまま(切り込みを入れたり、一部開封したりす
ることなく)、室(A) の方が上になるようにして電子レ
ンジ等の加熱器に入れ、調理に供することができる。
の部分のシールがポンと破れ、ついで少しの間をおいて
第2薄膜介在シール部(32)の部分のシールがポンと破
れ、袋(1) 内の圧力が袋外に逃がされる。このときには
袋(1) は膨んだ状態にありかつ室(A) が上側にあるの
で、汁物であっても内容物が噴き出したり飛び散ったり
するおそれがない。調理温度が高かったり、昇温速度が
急で内圧が予想外に高くなったときであっても、何のト
ラブルも生じない。
ンジ調理用食品である場合、袋体積が比較的小さい場
合、出力の大きい業務用電子レンジで加熱する場合のい
ずれにあっても、ユーザーが調理するときの安全性の点
で信頼性が高い。また、ポン、ポンという2度の音が調
理完了の合図となるので、ユーザーにとって興味あるも
のとなる。
1), (32)のシール強度は許容範囲に設定されているの
で、この袋(1) に食品等の内容物を充填した包装体の密
封性が、流通過程において損なわれるような事態は生じ
ない。
る。
填包装した包装体を電子レンジ調理に供したときの状態
を模式的に示した説明図である。
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】シーラント層(2a), (2a)を有する少なくと
も1枚のシート(2) を両シーラント層(2a), (2a)が対向
するように配置してヒートシールすることにより製袋し
た袋(1) において、袋(1) の底辺側を二股に分れたガゼ
ットに形成し、その二股のうちの片方の室(A) の上端側
および下端側にそれぞれ第1薄膜介在シール部(31)、第
2薄膜介在シール部(32)を設けると共に、これら両薄膜
介在シール部(31), (32)のシール強度が、袋のシール部
のうち薄膜非介在部のシール強度よりも相対的に小さく
なるようにしてあることを特徴とする自動調圧機能を有
する包装用袋。 - 【請求項2】水分を多量に含む電子レンジ調理用食品の
包装用の袋である請求項1記載の包装用袋。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34096696A JP3597656B2 (ja) | 1996-12-20 | 1996-12-20 | 自動調圧機能を有する包装用袋 |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH10175681A true JPH10175681A (ja) | 1998-06-30 |
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- 1996-12-20 JP JP34096696A patent/JP3597656B2/ja not_active Expired - Fee Related
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