JPH10175010A - 熱間圧延設備及び熱間圧延方法 - Google Patents

熱間圧延設備及び熱間圧延方法

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JPH10175010A
JPH10175010A JP8333232A JP33323296A JPH10175010A JP H10175010 A JPH10175010 A JP H10175010A JP 8333232 A JP8333232 A JP 8333232A JP 33323296 A JP33323296 A JP 33323296A JP H10175010 A JPH10175010 A JP H10175010A
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roll
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寛治 林
Tetsuo Kajiwara
哲雄 梶原
Shuji Maniwa
修二 馬庭
Masashi Yoshikawa
雅司 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 仕上げ圧延される圧延材の蛇行を防止する。 【解決手段】 帯鋼14の後端部が最終スタンドの手前
の圧延機F6を尻抜けした時に、最終スタンドの圧延機F7
の圧延ロール11と軽圧下ロール12の2箇所で帯鋼1
4を挟持して帯鋼14の後端部の絞り込みの発生を防止
し、また、カメラ91、ルーパロール92及び非接触張
力検出器93の検出情報に基づいて帯鋼14の張力が幅
方向に均一になるように左右それぞれのワークロール1
1の圧下力を独立して制御し、尻抜け時の帯鋼14の蛇
行を防止し、帯鋼14の後端部の絞り込みの発生の原因
となる蛇行を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚板や帯鋼等の熱
間圧延設備及び熱間圧延方法に関し、特に薄物の帯鋼を
圧延する際の帯鋼後端部の絞り込みの原因となる蛇行の
防止を企図したものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な帯鋼熱間圧延設備では、分塊ミ
ル又は連続鋳造装置の下流側に加熱炉が設けられ、加熱
炉の出側ラインに連続してスラブを粗圧延して帯鋼(シ
ートバー)とするリバース式の粗圧延機が設けられる。
この粗圧延機の下流側には、粗圧延された帯鋼を仕上げ
圧延する仕上圧延機が配置されると共に、この仕上圧延
機の下流側に位置して、前記仕上げ圧延されて冷却され
た後の帯鋼(ストリップ)をコイル状に巻き取るダウン
コイラが配置される。前記仕上圧延機には、複数スタン
ド(例えば7スタンド)の圧延機が列設されたタンデム
式の圧延機や、ワークロールを挟んでその前面及び後面
にコイラファーネスを有する可逆式の圧延機が用いられ
る。
【0003】従って、前記連続鋳造装置等で製造され
た、例えば厚さ250mm のスラブは所定の長さに切断され
た後、加熱炉で加熱・保温される。この加熱炉から出た
スラブは、粗圧延機による多段階(例えば3段階)のリ
バース圧延で厚さ30mm〜50mmの帯鋼に圧延されて仕上圧
延機に送られる。この仕上圧延機で複数段階の圧延もし
くは複数回の反復圧延により厚さ2.3mm 以下に仕上げ圧
延され帯鋼は、冷却装置を通って巻取機に巻き取られ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した帯鋼熱間圧延
設備にあっては、複数スタンドの圧延機を列設してなる
仕上圧延機が用いられている場合、帯鋼の後端部が仕上
圧延機における各々のスタンドの圧延機を尻抜けする
と、帯鋼の後端部の拘束がなくなるため、帯鋼の後端部
が板幅方向へ蛇行してしまう。更に、薄物の帯鋼の場合
は、この蛇行により、帯鋼の後端部がサイドガイドへの
衝突等によって折れ込んで通板される現象、いわゆる絞
り込みが発生する。特に、板厚が薄くなる後段側の圧延
機を尻抜けした場合、帯鋼の剛性が低いために絞り込み
が発生し易くなる。
【0005】従って、最終段の手前の圧延機を尻抜けし
た場合、帯鋼の板厚がより薄くなっていることに加えて
拘束力が最も低下しているので、前記絞り込みが特に発
生し易くなる。絞り込みが発生した帯鋼の後端部を噛み
込んで圧延すると、圧延機のワークロールに疵が付き、
ワークロールに割れや折損が発生する虞がある。このた
め、ワークロールに疵が付いた場合、ワークロールアッ
センブリを直ちに組み替える必要があり、時間あたりの
ロール組替え回数が増加し、装置のダウンタイムが増大
するという問題点があった。
【0006】また、近年ワークロールの寿命を長くして
その時間あたりのロール組替え回数を減少させるため
に、ロール表面の材料として高速度工具鋼を用いたハイ
スロールが仕上圧延機のワークロールに用いられてい
る。しかし、ハイスロールは熱膨張が大きく帯鋼の蛇行
の原因となるため前述した絞り込みが一層発生し易くな
ってしまうと共に、ロール表面に割れが発生した場合に
その進展が早い。このため、仕上圧延機の最終段にはハ
イスロールを使用することができないのが現状となって
いる。
【0007】また、ワークロールを挟んでその前面及び
後面にコイラファーネスを有する可逆式の仕上圧延機が
用いられている場合でも、帯鋼が圧延されて薄くなって
いると、後端部が前面コイラファーネスピンチロールま
たは後面コイラファーネスピンチロールを尻抜けする
と、この後端部が板幅方向へ蛇行して絞り込みが発生し
易くなる。従って、前述した複数スタンドの圧延機を列
設してなる仕上圧延機を用いた場合と同様の課題が生じ
ることになる。
【0008】また、厚板熱間圧延設備においても、帯鋼
熱間圧延設備のような絞り込みの発生までは到らない
が、1基又は2基の可逆式圧延機を厚板の後端部が尻抜
けすると、帯鋼熱間圧延設備の仕上圧延機と同様に厚板
の後端部の拘束がなくなるため、厚板の後端部が板幅方
向へ蛇行する。これにより、熱膨張が大きく厚板の蛇行
の原因となるハイスロールは尚更使用することができな
いという問題点があった。
【0009】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、帯鋼後端部の絞り込みの発生の原因となる蛇行を防
止することができる熱間圧延設備及び熱間圧延方法を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の熱間圧延設備の構成は、仕上圧延機で仕上げ
圧延される圧延材の状況を検出する状況検出手段を設
け、該状況検出手段の検出情報に基づいて前記圧延材の
張力が幅方向に均一となるように、前記仕上圧延機の圧
延ロールの各端部側にそれぞれ設けられた圧下駆動手段
を独立して駆動させる制御手段を備えたことを特徴とす
る。
【0011】また、スラブを加熱する加熱炉と、この加
熱されたスラブを粗圧延して帯鋼とする粗圧延機と、こ
の粗圧延された帯鋼を所定の板厚に仕上げ圧延する仕上
圧延機と、この仕上げ圧延された帯鋼をコイル状に巻き
取るダウンコイラとを備え、前記仕上圧延機は複数スタ
ンドの圧延機を列設してなると共に、これら圧延機間の
うちの少なくとも一箇所に前記帯鋼の状況を検出する状
況検出手段を設け、該状況検出手段の検出情報に基づい
て前記帯鋼の張力が幅方向に均一となるように、前記圧
延機の圧延ロールの各端部側にそれぞれ設けられた圧下
駆動手段を独立して駆動させる制御手段を備えたことを
特徴とする。
【0012】また、加熱炉で加熱されたスラブを複数回
往復通板させて所定板厚の帯鋼に仕上げ圧延する可逆式
仕上圧延機と、この仕上げ圧延された帯鋼をコイル状に
巻き取るダウンコイラとを備え、前記可逆式仕上圧延機
で圧延される帯鋼の状況を検出する状況検出手段を設
け、該状況検出手段の検出情報に基づいて前記帯鋼の張
力が幅方向に均一となるように、前記圧延機の圧延ロー
ルの各端部側にそれぞれ設けられた圧下駆動手段を独立
して駆動させる制御手段を備えたことを特徴とする。
【0013】また、加熱炉で加熱されたスラブを複数回
往復通板させて所定板厚の厚板に仕上げ圧延する可逆式
仕上圧延機を備え、該可逆式仕上圧延機で圧延される厚
板の状況を検出する状況検出手段を設け、該状況検出手
段の検出情報に基づいて前記厚板の張力が幅方向に均一
となるように、前記圧延機の圧延ロールの各端部側にそ
れぞれ設けられた圧下駆動手段を独立して駆動させる制
御手段を備えたことを特徴とする。
【0014】また、中厚又は薄スラブ連続鋳造装置で製
造された厚さ100mm 以下のスラブを所定長さに切断する
シャーと、この切断されたスラブを加熱する加熱炉と、
この加熱されたスラブを所定の板厚に仕上げ圧延する仕
上圧延機と、この仕上げ圧延された帯鋼をコイル状に巻
き取るダウンコイラとを備え、前記仕上圧延機は複数ス
タンドの圧延機を列設してなると共に、これら圧延機間
のうちの少なくとも一箇所に前記帯鋼の状況を検出する
状況検出手段を設け、該状況検出手段の検出情報に基づ
いて前記帯鋼の張力が幅方向に均一となるように、前記
圧延機の圧延ロールの各端部側にそれぞれ設けられた圧
下駆動手段を独立して駆動させる制御手段を備えたこと
を特徴とする。
【0015】前記構成によれば、各種熱間圧延設備にお
いて、圧延材を仕上圧延機により所要の板厚に順次熱間
仕上圧延する際に、状況検出手段によって圧延材の状況
が検出され、同圧延材の張力が幅方向に均一となるよう
に制御手段によって圧延機の圧延ロールの各端部側が独
立して駆動され、圧延材の蛇行が防止される。
【0016】そして、本発明の熱間圧延設備では、前記
状況検出手段は、圧延材に接触するロールと、同ロール
にかかる反力を検出する反力検出手段と、該反力検出手
段の検出情報に基づいて前記圧延材の張力状態を検知す
る検知手段とからなることを特徴とする。また、前記ロ
ールは、前記圧延材に接触して連れ回りする回転スリー
ブと、一対の揺動軸に両端が固定され前記回転スリーブ
を流体を介して回転自在に支持する固定軸とからなり、
前記反力検出手段は、前記固定軸と前記回転スリーブと
の間の隙間の状態を検出する隙間状態検出センサで構成
されていることを特徴とする。また、前記状況検出手段
は、前記圧延材に非接触で振動を与える加振手段と、前
記加振手段によって振動が与えられている前記圧延材の
変位を検出する変位検出手段と、前記変位検出手段に基
づいて前記圧延材の張力状態を検知する検知手段とから
なることを特徴とする。
【0017】また、上記目的を達成するための本発明の
熱間圧延方法は、圧延材を仕上圧延機により所定の板厚
に仕上げ圧延する際に、同圧延材の状況を検出し、この
検出された圧延材の状況に基づいて同圧延材の張力が幅
方向に均一となるように、前記仕上圧延機の圧延ロール
の各端部側の圧下力を独立して調節することを特徴とす
る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施形態に係
る帯鋼熱間圧延設備の概略構成の側面状態、図2には複
数スタンドの圧延機を列設してなる仕上圧延機の側面状
態、図3には仕上圧延機の後段部の側断面状態、図4に
は図3中のIV-IV 線矢視状態を示してある。
【0019】図1に示すように、図示しない連続鋳造装
置等で製造されたスラブ2が加熱炉6内で加熱・保温さ
れる。この加熱炉6の出側ラインに連続してリバース式
の粗圧延機R1,R2,R3が設けられると共に、この粗圧延機
R1,R2,R3の出側ラインに連続して仕上圧延機Fが設けら
れる。仕上圧延機Fに連続して冷却装置7が設けられ、
仕上圧延機Fで仕上げ圧延された帯鋼14は冷却装置7
で冷却された後に巻取機8によってコイル状に巻き取ら
れる。
【0020】図2に示すように、仕上圧延機Fは、複数
スタンド(図示例では7スタンド)の圧延機F1〜F7が列
設され、最終スタンドである圧延機F7のワークロール1
1の出側にはセラミックス溶射を含むセラミックス製の
一対の軽圧下ロール12を備えた軽圧下圧延機13が配
置されている。
【0021】図3に基づいて最終スタンドの圧延機F7
び最終スタンドの手前の圧延機F6の構成を説明する。図
に示すように、最終スタンドの手前の圧延機F6のハウジ
ング81にはワークロールチョック82を介してワーク
ロール11が支持され、バックアップロール84によっ
てワークロール11に圧下力が作用するようになってい
る。バックアップロール84はバックアップロールチョ
ック85を介してハウジング81に支持され、上方のバ
ックアップロールチョック85は圧下シリンダ86を介
してハウジング81に支持されている。また、下方のバ
ックアップロールチョック85とハウジング81との間
にはロードセル87が設けられ、ロードセル87によっ
てワークロール83の荷重が検出される。
【0022】また、圧延機F7のワークロール11と軽圧
下圧延機13の軽圧下ロール12とは共通のハウジング
15に支持されている。即ち、ハウジング15には、ワ
ークロールチョック16を介してワークロール11が支
持され、バックアップロール17によってワークロール
11に圧下力が作用するようになっている。バックアッ
プロール17はバックアップロールチョック18を介し
てハウジング15に支持され、上方のバックアップロー
ルチョック18は圧下駆動手段としての圧下シリンダ1
9を介してハウジング15に支持されている。また、下
方のバックアップロールチョック18とハウジング15
との間には荷重検出手段としてのロードセル25が設け
られ、ロードセル25によってワークロール11の荷重
が検出される。
【0023】ハウジング15には、軽圧下ロールチョッ
ク20を介して一対の軽圧下ロール12が支持され、上
方の軽圧下ロールチョック20は軽圧下シリンダ21を
介してハウジング15に支持されている。また、下方の
軽圧下ロールチョック20とハウジング15との間には
ロードセル22が設けられている。軽圧下シリンダ21
が駆動することにより軽圧下ロール12により帯鋼14
がワークロール11の出側で軽圧下され、この時の軽圧
下ロール12の荷重がロードセル22によって検出され
る。
【0024】図4に示すように、左右のバックアップロ
ールチョック18には圧下シリンダ19及びロードセル
25がそれぞれ備えられている。左右のロードセル25
の検出情報は制御装置23に入力され、左右の圧下シリ
ンダ19は制御手段としての制御装置23の指令によっ
てワークロール11の荷重が所定の状態となるように独
立して駆動される(詳細は後述する)。
【0025】一方、図3に示すように、圧延機F6と圧延
機F7との間には状況検出手段としてのカメラ91、ロー
ル(ルーパロール)92及び非接触張力検出器93が設
けられている。カメラ91では帯鋼14の状況、特に、
圧延機F6を尻抜けした帯鋼14の後端の蛇行状況が撮影
され、カメラ91の撮影状況は制御装置23に入力され
る。ルーパロール92では帯鋼14の幅方向の張力分布
が検出され、ルーパロール92の検出情報は制御装置2
3に入力される。また、非接触張力検出器93では帯鋼
14の幅方向の張力分布が検出され、非接触張力検出器
93の検出情報は制御装置23に入力される。
【0026】制御装置23では、カメラ91、ルーパロ
ール92及び非接触張力検出器93の検出情報に基づい
て左右の圧下シリンダ19に個別に駆動指令を出力し、
ワークロール11の各端部を独立して圧下させるように
なっている。即ち、帯鋼14の張力が幅方向で不均一に
なっていることが検出された場合、帯鋼14の張力が均
一となるようにワークロール11のロールギャップが調
整され、帯鋼14の後端が尻抜けした時に蛇行が発生し
ないようにされる。
【0027】図5乃至図7に基づいてルーパロール92
の構成を説明する。図5にはルーパロール92の全体構
成、図6にはルーパロール92の軸直角断面状態、図7
(a)にはルーパロール92の軸に沿った断面状態、図7
(b) には帯鋼14の張力分布の状態、図7(c) には帯鋼
14の浮上量分布の状態を示してある。
【0028】図5に示すように、ルーパロール92は一
対の揺動軸94に両端が支持され、帯鋼14の下面に押
し付けられている。図6及び図7(a) に示すように、揺
動軸94には固定軸95の両端が固定され、固定軸95
の外周には圧力流体(空気)を介して回転スリーブ99
が回転自在に支持されている。回転スリーブ99は帯鋼
14に接触して連れ回りするようになっている。固定軸
95の内部には図示しない供給源から加圧空気が供給さ
れる空気室96が設けられ、回転スリーブ99を介して
帯鋼14に対向する固定軸95の上方部位には空気室9
6につながる空気噴出穴97が軸方向に複数形成されて
いる。空気噴出穴97の間における固定軸95には反力
検出手段としての隙間状態検出センサ(ギャップセン
サ)98が設けられ、空気噴出穴97から空気が噴出し
た際の回転スリーブ99との間の隙間がギャップセンサ
98によって検出される。ギャップセンサ98で検出さ
れた検出情報は制御装置23に入力され、制御装置23
では入力情報に基づいて帯鋼14の幅方向の張力分布が
判断される(張力状態を検知する検知手段)。
【0029】圧延中は、ルーパロール92が揺動軸94
の揺動によって帯鋼14の下面に押し付けられ、空気噴
出穴97から空気を噴出させることにより回転スリーブ
99が流体(空気)を介して固定軸95に対して回転
し、帯鋼14に接触して連れ回りする。この時、ギャッ
プセンサ98によって固定軸95と回転スリーブ99と
の間の隙間が検出され、例えば、図7(b) に示すように
帯鋼14の幅方向の一端側に傾斜する浮上量の分布が得
られる。浮上量の分布情報に基づき制御装置23では、
帯鋼14の幅方向の張力分布が判断される。この時の帯
鋼14の幅方向の張力分布は、図7(c) に示すように、
浮上量が少ない側の帯鋼14の張力が高い状態になって
いる。制御装置23では、帯鋼14の幅方向の張力分布
に基づいて左右の圧下シリンダ19に独立して駆動指令
を出力し、帯鋼14の張力が低い側が圧下されて帯鋼1
4の張力が均一になるようにワークロール11のロール
ギャップが調整される。同時に左右のロードセル22に
よってワークロール11の荷重が検出され、荷重が所定
の状態となるように制御される。
【0030】従って、帯鋼14の張力が均一になるよう
にワークロール11のロールギャップが調整されるの
で、帯鋼14の後端が圧延機F6を尻抜けした時の蛇行の
発生を防止することができる。尚、ルーパロール92の
構成は上述したものに限定されず、揺動軸94に支持さ
れるロールの両端部にロードセル或いは歪センサ等を設
けて帯鋼14の張力を検出するようにしてもよい。
【0031】図8に基づいて非接触張力検出器93の構
成を説明する。図8には非接触張力検出器93の概略斜
視を示してある。図8に示すように、帯鋼14の上面に
対向して加振手段としての噴出ノズル100 が設けられ、
噴出ノズル100 は帯鋼14の幅方向に平行に設置されて
いる。噴出ノズル100 は三つの部屋100a,100b,100cに分
けられ、各部屋100a,100b,100cには圧力流体(空気)が
供給される。各部屋100a,100b,100cから帯鋼14の上面
に向けて空気を噴出することにより、帯鋼14が振動す
るようになっている。帯鋼14を挟んで噴出ノズル100
の反対側には各部屋100a,100b,100cに対向して変位検出
手段としての三つの変位センサ101a,101b,101cが設けら
れている。三つの変位センサ101a,101b,101cにより帯鋼
14の幅方向の振動状況が検出され、変位センサ101a,1
01b,101cで検出された検出情報は制御装置23に入力さ
れ、制御装置23では入力情報に基づいて帯鋼14の幅
方向の張力分布が判断される(張力状態を検知する検知
手段)。
【0032】圧延中は、一定時間間隔で噴出ノズル100
から帯鋼14に空気が吹き付けられて帯鋼14が加振さ
れる。帯鋼14の振動の状況が変位センサ101a,101b,10
1cで検出されて制御装置23に入力され、制御装置23
では入力情報に基づいて帯鋼14の幅方向の張力分布が
判断される。制御装置23では、帯鋼14の幅方向の張
力分布に基づいて左右の圧下シリンダ19に独立して駆
動指令を出力し、帯鋼14の張力が低い側が圧下されて
帯鋼14の張力が均一になるようにワークロール11の
ロールギャップが調整される。同時に左右のロードセル
25によってワークロール11の荷重が検出され、荷重
が所定の状態となるように制御される。
【0033】従って、帯鋼14の張力が均一になるよう
にワークロール11のロールギャップが調整されるの
で、帯鋼14の後端が圧延機F6を尻抜けした時の蛇行の
発生を防止することができる。尚、非接触張力検出器9
3の加振手段としては、電磁石の磁力によって帯鋼14
を加振する手段等非接触で帯鋼14に振動を与えること
ができる手段であれば噴出ノズル100 を用いた手段に限
定されない。
【0034】カメラ91では圧延機F6を尻抜けした帯鋼
14の後端の蛇行状況が撮影され、カメラ91の撮影状
況は制御装置23に入力される。帯鋼14の後端に蛇行
が発生した場合、蛇行している側のロールギャップを狭
くして帯鋼14の幅方向で張力が均一になるように調整
される。これにより、圧延機F6を尻抜けした帯鋼14の
後端に蛇行が発生しても蛇行が矯正される。
【0035】上述した熱間圧延設備では、カメラ91、
ルーパロール92及び非接触張力検出器93によって状
況検出手段を構成したが、どれか一つあるいはいずれか
二つを組み合わせて状況検出手段とすることも可能であ
る。また、状況検出手段を圧延機F6と圧延機F7との間に
配置し、最終スタンドの圧延機F7で帯鋼14の張力が均
一となるようにロールギャップを調整するようにした
が、状況検出手段を配置する部位は圧延機の間であれば
どこでもよく、また、ロールギャップを調整する圧延機
も最終スタンドの圧延機F7でなくてもよい。更に、状況
検出手段は圧延機の間の複数箇所にもうけることも可能
で、ロールギャップを調整する圧延機も複数の圧延機で
行うようにしてもよい。
【0036】このように構成されるため、図示しない連
続鋳造装置等から例えば厚さ250mmで排出されたスラブ
2は、先ず、図示しない切断装置により所定の長さに切
断された後、加熱炉6で加熱・保温される。次に、加熱
炉6を出たスラブ2は、粗圧延機R1,R2,R3によるリバー
ス圧延で例えば3段階に順次圧延されて厚さ35mm程度の
帯鋼(シートバー)14にされて仕上圧延機Fに送られ
る。この仕上圧延機Fで、7スタンドの圧延機F1〜F7
よる7段階の圧延と軽圧下ロール12の軽圧下により、
厚さ1.2mm 程度に仕上げ圧延された帯鋼(ストリップ)
14は、冷却装置7を通って巻取機8に巻き取られる。
【0037】従って、帯鋼14の後端部が最終スタンド
の手前の圧延機F6のワークロール11を尻抜けした時、
最終スタンドの圧延機F7のワークロール11と軽圧下ロ
ール12の2箇所で帯鋼14が挟持される。これによ
り、1.2mm にされた帯鋼14の後端部が蛇行することが
なくなり、絞り込みの発生を防止することができる。こ
のため、ワークロール11へ疵が付く虞がなくなり、ワ
ークロール11に割れや折損が発生することがなく、時
間あたりのワークロールアッセンブリの組替え回数を減
らして装置のダウンタイムを減少することができる。ま
た、ワークロール11への疵の虞がないため、仕上圧延
機Fの最終段の圧延機のワークロール11にハイスロー
ルを使用することが可能となり、ダウンタイムを更に減
少させることができる。
【0038】また、上述した帯鋼熱間圧延設備では、最
終スタンドの手前の圧延機F6と最終スタンドの圧延機F7
との間でルーパロール92及び非接触張力検出器93に
よって帯鋼14の幅方向の張力分布が検出され、検出さ
れた張力分布の情報は制御装置23に入力される。制御
装置23では、帯鋼14の幅方向の張力分布に基づいて
左右の圧下シリンダ19に個別に駆動指令を出力し、張
力が均一になる状態にワークロール11の各端部を独立
して圧下させる。これにより、圧延機F7で帯鋼14の幅
方向の張力分布が均一にされ、圧延機F6を尻抜けする帯
鋼14の蛇行が防止される。また、カメラ91によって
帯鋼14の後端の状況が撮影され、撮影された情報は制
御装置23に入力される。帯鋼14の後端が蛇行してい
た場合、蛇行している側のロールギャップが狭くなるよ
うに圧下シリンダ19に個別に駆動指令を出力し、圧延
機F6を尻抜けした帯鋼14の後端の蛇行が矯正される。
これにより、帯鋼14の後端に蛇行が発生しても圧延機
F7で蛇行が矯正される。
【0039】このように、帯鋼14の張力分布状況に応
じて最終スタンドの圧延機F7のワークロール11の各端
部を独立して圧下させ帯鋼14の張力分布が均一になる
ように制御されるので、尻抜け時における帯鋼14の急
激な蛇行が防止され、後端部の絞り込みの発生が完全に
防止される。また、尻抜け時に蛇行が生じても、カメラ
91によって検出されて蛇行が矯正されるようにワーク
ロール11のロールギャップが調整されるので、蛇行を
確実に防止することができる。
【0040】また、本実施例では、前記一対の軽圧下ロ
ール12を熱伝導率の低いセラミックス(セラミックス
溶射も含む)で形成したので、帯鋼14の熱が軽圧下ロ
ール12に伝わりにくくロール温度が上昇しにくいた
め、ロール冷却不要で板温が下がらないという利点もあ
る。特に、本実施例では、最終スタンド圧延機F7の出側
に一対の軽圧下ロール12を追加した形となり、冷却を
要する通常の材質の軽圧下ロール12であれば帯鋼14
の出側温度が下がるが、セラミックス製であるのでそれ
が防止できる。
【0041】また、本実施例では、最終スタンド圧延機
F7の出側に一対の軽圧下ロール12を設けたため、従
来、無張力で圧延していた板の先尾端部長さを短くで
き、先尾端部の板厚精度・板形状の向上が図れる。つま
り、従来、帯鋼の最終スタンド圧延機における仕上げ圧
延開始時や帯鋼の先端部が巻取機に巻き取られるまで、
帯鋼は充分な張力が掛からない状態で圧延されることと
なり、その間の板厚制御が不安定になる場合があった
が、本実施例においては、軽圧下ロール12による帯鋼
14の軽圧下支持は、仕上げ圧延中常に行っているの
で、帯鋼14の先端部が巻取機8に巻き取られるまでの
間においても、帯鋼14に充分な張力が付与された状態
に維持されており、帯鋼14の仕上げ圧延開始直後から
終了直前まで板厚の制御等の形状制御が安定して行い得
る効果がある。尚、前記軽圧下ロール12に代えてピン
チロールを用いても良い。この場合、帯鋼14の先端部
が巻取機8に巻き取られるまでの間及び帯鋼14の後端
部が最終スタンド圧延機F7の一つ手前の圧延機F6のワー
クロールを尻抜けした時のみピンチロールによる帯鋼1
4の軽圧下支持を行うようにして、帯鋼14の仕上げ圧
延開始直後及び帯鋼14の仕上げ圧延終了直前のみに帯
鋼14への張力付与を行ってもよい。
【0042】図9は本発明の蛇行制御装置を可逆式仕上
圧延機を備えた帯鋼熱間圧延設備に組み込んだ実施の形
態の概略構成図である。
【0043】図に示すように、粗圧延機R1,R2,R3(図1
参照)の出側ラインに可逆式圧延機20と、前面コイラ
ファーネスピンチロール41及び後面コイラファーネス
ピンチロール42が配置され、パスラインPの上方に前
面コイラファーネス43、ゲート44、ガイド45及び
後面コイラファーネス46、ゲート47、ガイド48が
配置されている。そして、可逆式圧延機20のワークロ
ール29の後面(パスラインP下流)に、上下一対の軽
圧下ロール12を備えた軽圧下圧延機13が配置される
と共に、可逆式圧延機20のワークロール29の後面側
に(前面側又は両側でもよい)、状況検出手段としての
カメラ91、ルーパロール92及び非接触張力検出器9
3が適宜選択されて設けられ、これらの検出情報が図示
しない制御装置23(図3参照)に入力されている。
【0044】これによれば、帯鋼14を軽圧下ロール1
2で挟持(軽圧下)しながら、可逆式圧延機20によっ
て複数回往復移動させて圧延し、所定の板厚に熱間仕上
圧延する。この際、帯鋼4の後端部が前面コイラファー
ネスピンチロール41又は後面コイラファーネスピンチ
ロール42を尻抜けしたときに、帯鋼14の板厚が例え
ば2.3mm 以下に圧延されていると蛇行するが、本実施例
では、可逆式圧延機20のワークロール29とその後面
の軽圧下ロール12との2箇所で挟持し、その拘束効果
で蛇行を防止して絞り込みの発生を回避することができ
る。また、状況検出手段の検出情報に基づき、帯鋼14
の張力分布状況に応じて可逆式圧延機20のワークロー
ル29の各端部を独立して圧下させ帯鋼14の張力分布
が均一になるように制御されるので、前記尻抜け時にお
ける帯鋼14の蛇行が防止される。
【0045】図10の(a),(b),(c)は本発明
の蛇行制御装置を中厚,薄スラブ連続鋳造装置を備えた
帯鋼熱間圧延設備に組み込んだ実施の形態の概略構成図
である。
【0046】図10の(a)では、例えば厚さが90mm程
度のスラブを製造し得る中厚スラブ連続鋳造装置31A
のパスライン下流側に、スラブを所定の長さに切断する
シャー32及び切断されたスラブを加熱,保温する加熱
炉6を介して、粗圧延機R1,R 2 を配置し、これらの粗圧
延機R1,R2 による1パスの粗圧延で前記スラブを厚さが
30mm程度の帯鋼14にしてコイルボックス33に一旦巻
き取る。その後、コイルボックス33から巻き出された
帯鋼14は複数スタンド(図中では5スタンド)の4段
圧延機からなる仕上圧延機Fにより5段階に仕上圧延さ
れて、例えば厚さ1.2 mmの帯鋼14にされ、冷却装置7
を通って巻取機8に巻き取られる。
【0047】そして、前記仕上圧延機Fの最終スタンド
圧延機F5のワークロール出側に、上下一対の軽圧下ロー
ル12を備えた軽圧下圧延機13が配置されると共に、
最終スタンド圧延機F5とその手前の圧延機F4との間に、
状況検出手段としてのカメラ91、ルーパロール92及
び非接触張力検出器93が適宜選択されて設けられ、こ
れらの検出情報が図示しない制御装置23(図3参照)
に入力されている。
【0048】図10の(b)では、例えば厚さが60mmの
スラブを製造し得る薄スラブ連続鋳造装置31Bのパス
ライン下流側に、シャー32及び加熱炉6を介して、粗
圧延機R1,R2 を配置し、これらの粗圧延機R1,R2 による
1パスの粗圧延で厚さが30mm程度の帯鋼14にしてコイ
ラーに一旦巻き取って保熱炉34で保温する。その後、
コイラーから巻き出された帯鋼14は複数スタンド(図
中では6スタンド)の4段圧延機からなる仕上圧延機F
により6段階に仕上圧延されて、例えば厚さ1.2 mmの帯
鋼14にされ、冷却装置7を通って巻取機8に巻き取ら
れる。
【0049】そして、前記仕上圧延機Fの最終スタンド
圧延機F6のワークロール出側に、上下一対の軽圧下ロー
ル12を備えた軽圧下圧延機13が配置されると共に、
最終スタンド圧延機F6とその手前の圧延機F5との間に、
状況検出手段としてのカメラ91、ルーパロール92及
び非接触張力検出器93が適宜選択されて設けられ、こ
れらの検出情報が図示しない制御装置23(図3参照)
に入力されている。
【0050】図10の(c)では、例えば厚さが50mmの
スラブを製造し得る薄スラブ連続鋳造装置31Cのパス
ライン下流側に、シャー32及び加熱炉6を介して、複
数スタンド(図中では7スタンド)の4段圧延機からな
る仕上圧延機Fが直結され、加熱炉6から出たスラブが
仕上圧延機Fにより7段階に仕上圧延されて、例えば厚
さ1.2 mmの帯鋼14にされ、冷却装置7を通って巻取機
8に巻き取られる。
【0051】そして、前記仕上圧延機Fの最終スタンド
圧延機F7のワークロール出側に、上下一対の軽圧下ロー
ル12を備えた軽圧下圧延機13が配置されると共に、
最終スタンド圧延機F7とその手前の圧延機F6との間に、
状況検出手段としてのカメラ91、ルーパロール92及
び非接触張力検出器93が適宜選択されて設けられ、こ
れらの検出情報が図示しない制御装置23(図3参照)
に入力されている。
【0052】これらの設備においても、圧延工程におい
て、帯鋼14の後端部が仕上圧延機Fにおける最終スタ
ンド一つ手前の圧延機のワークロールを尻抜けした時、
帯鋼14を最終スタンド圧延機のワークロール7と一対
の軽圧下ロール12との2箇所で挟持するため、その拘
束効果により蛇行を防止して絞り込みの発生を回避す
る。また、状況検出手段の検出情報に基づき、帯鋼14
の張力分布状況に応じて最終スタンド圧延機のワークロ
ールの各端部を独立して圧下させ、帯鋼14の張力分布
が均一になるように制御されるので、前記尻抜け時にお
ける帯鋼14の蛇行が防止される。
【0053】図11は本発明の蛇行制御装置を可逆式仕
上圧延機を備えた厚板熱間圧延設備に組み込んだ実施の
形態の概略構成図である。
【0054】図示のように、所定板厚のスラブ2を加熱
する加熱炉6のパスライン下流側に、粗圧延機Rを配置
し、この粗圧延機Rにより1パスで粗圧延された厚板1
4Aを可逆式圧延機20により複数回往復通板させて所
定の板厚(例えば6mm 以上)に仕上げ圧延する。仕上げ
圧延された厚板14Aは、図示しないホットレベラへ送
られ、熱間矯正の後冷却床で冷却される。そして、可逆
式圧延機20のワークロール29の後面(パスラインP
下流)に、上下一対の軽圧下ロール12を備えた軽圧下
圧延機13が配置されると共に、可逆式圧延機20のワ
ークロール29の後面側に(前面側又は両側でもよ
い)、状況検出手段としてのカメラ91、ルーパロール
92及び非接触張力検出器93が適宜選択されて設けら
れ、これらの検出情報が図示しない制御装置23(図3
参照)に入力されている。
【0055】この設備においても、圧延工程において、
厚板14Aを可逆式圧延機20のワークロール29とそ
の後面の軽圧下ロール12との2箇所で挟持し、その拘
束効果で蛇行を防止できる。また、状況検出手段の検出
情報に基づき、帯鋼14の張力分布状況に応じて可逆式
圧延機20のワークロール29の各端部を独立して圧下
させ帯鋼14の張力分布が均一になるように制御される
ので、前記尻抜け時における帯鋼14の蛇行が防止され
る。尚、粗圧延機Rのない厚板熱間圧延設備もあり、こ
れにおいても上記と同様に構成することにより、同様の
作用・効果が得られる。
【0056】また、上記各実施形態では、最終スタンド
圧延機や可逆式圧延機20のワークロール出側(後面)
に軽圧下圧延機13を配置したが、ワークロール入側
(前面)に配置しても、帯鋼14の拘束効果は得られ、
蛇行を防止することができる。
【0057】また、タンデム式仕上圧延機においては、
最終スタンド圧延機に加えてその他のスタンドの圧延機
の入側及び出側の少なくともいずれか一方に、上記軽圧
下圧延機13を配置しても良い。
【0058】また、軽圧下圧延機13の軽圧下ロール1
2(ピンチロールも含めて)の材質はセラミックスに限
定されず、ロールが高温となっても支障ない耐熱鋼(ロ
ール冷却不要)やロール冷却を必要とするその他の材質
を用いても良い。
【0059】また、本発明は、上記各実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能
であることは言うまでもない。
【0060】
【発明の効果】本発明の熱間圧延設備及び熱間圧延方法
によれば、仕上圧延される圧延材の状況を検出する状況
検出手段を設け、該状況検出手段の検出情報に基づいて
圧延材の張力が均一になるように圧延機のロールギャッ
プを調整するようにしたので、尻抜け時の急激な蛇行を
防止することができる。この結果、圧延材後端部の絞り
込みの発生の原因となる蛇行を確実に防止することがで
きる。従って、圧延機の圧延ロールに疵、割れ、折損等
の欠陥が発生しなくなり、時間あたりの圧延ロールアッ
センブリの組替え回数を減少させることが可能になり、
装置のダウンタイムを減少することができる。また、圧
延材の絞り込み等が発生しなくなるので、タンデム式圧
延機においては、最終スタンド圧延機の圧延ロールにハ
イスロールを使用することが可能になり、時間あたりの
組替え回数減少による装置のダウンタイムをさらに減少
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る帯鋼熱間圧延設備の
概略構成図。
【図2】複数スタンドの圧延機を列設してなる仕上圧延
機の側面図。
【図3】仕上圧延機の後段部の側断面図。
【図4】図3中のIV-IV 線矢視図。
【図5】ルーパロール92の構造説明図。
【図6】ルーパロール92の構造説明図。
【図7】ルーパロール92の構造説明図。
【図8】非接触張力検出器93の概略斜視図。
【図9】本発明の蛇行制御装置を可逆式仕上圧延機を備
えた帯鋼熱間圧延設備に組み込んだ実施の形態の概略構
成図。
【図10】本発明の蛇行制御装置を中厚,薄スラブ連続
鋳造装置を備えた帯鋼熱間圧延設備に組み込んだ実施の
形態の概略構成図。
【図11】本発明の蛇行制御装置を可逆式仕上圧延機を
備えた厚板熱間圧延設備に組み込んだ実施の形態の概略
構成図。
【符号の説明】
2 スラブ 6 加熱炉 8 巻取機 11 ワークロール 12 軽圧下ロール 13 軽圧下圧延機 14 帯鋼 15 ハウジング 16 ワークロールチョック 17 バックアップロール 18 バックアップロールチョック 19 圧下シリンダ 20 軽圧下ロールチョック 21 軽圧下シリンダ 23 制御装置 91 カメラ 92 ルーパロール 93 非接触張力検出器 94 揺動軸 95 固定軸 96 空気室 97 空気噴出穴 98 ギャップセンサ 99 回転スリーブ 100 噴出ノズル 101 変位センサ R1,R2,R3 粗圧延機 F 仕上圧延機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 雅司 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕上圧延機で仕上げ圧延される圧延材の
    状況を検出する状況検出手段を設け、該状況検出手段の
    検出情報に基づいて前記圧延材の張力が幅方向に均一と
    なるように、前記仕上圧延機の圧延ロールの各端部側に
    それぞれ設けられた圧下駆動手段を独立して駆動させる
    制御手段を備えたことを特徴とする熱間圧延設備。
  2. 【請求項2】 スラブを加熱する加熱炉と、この加熱さ
    れたスラブを粗圧延して帯鋼とする粗圧延機と、この粗
    圧延された帯鋼を所定の板厚に仕上げ圧延する仕上圧延
    機と、この仕上げ圧延された帯鋼をコイル状に巻き取る
    ダウンコイラとを備え、前記仕上圧延機は複数スタンド
    の圧延機を列設してなると共に、これら圧延機間のうち
    の少なくとも一箇所に前記帯鋼の状況を検出する状況検
    出手段を設け、該状況検出手段の検出情報に基づいて前
    記帯鋼の張力が幅方向に均一となるように、前記圧延機
    の圧延ロールの各端部側にそれぞれ設けられた圧下駆動
    手段を独立して駆動させる制御手段を備えたことを特徴
    とする熱間圧延設備。
  3. 【請求項3】 加熱炉で加熱されたスラブを複数回往復
    通板させて所定板厚の帯鋼に仕上げ圧延する可逆式仕上
    圧延機と、この仕上げ圧延された帯鋼をコイル状に巻き
    取るダウンコイラとを備え、前記可逆式仕上圧延機で圧
    延される帯鋼の状況を検出する状況検出手段を設け、該
    状況検出手段の検出情報に基づいて前記帯鋼の張力が幅
    方向に均一となるように、前記圧延機の圧延ロールの各
    端部側にそれぞれ設けられた圧下駆動手段を独立して駆
    動させる制御手段を備えたことを特徴とする熱間圧延設
    備。
  4. 【請求項4】 加熱炉で加熱されたスラブを複数回往復
    通板させて所定板厚の厚板に仕上げ圧延する可逆式仕上
    圧延機を備え、該可逆式仕上圧延機で圧延される厚板の
    状況を検出する状況検出手段を設け、該状況検出手段の
    検出情報に基づいて前記厚板の張力が幅方向に均一とな
    るように、前記圧延機の圧延ロールの各端部側にそれぞ
    れ設けられた圧下駆動手段を独立して駆動させる制御手
    段を備えたことを特徴とする熱間圧延設備。
  5. 【請求項5】 中厚又は薄スラブ連続鋳造装置で製造さ
    れた厚さ100mm 以下のスラブを所定長さに切断するシャ
    ーと、この切断されたスラブを加熱する加熱炉と、この
    加熱されたスラブを所定の板厚に仕上げ圧延する仕上圧
    延機と、この仕上げ圧延された帯鋼をコイル状に巻き取
    るダウンコイラとを備え、前記仕上圧延機は複数スタン
    ドの圧延機を列設してなると共に、これら圧延機間のう
    ちの少なくとも一箇所に前記帯鋼の状況を検出する状況
    検出手段を設け、該状況検出手段の検出情報に基づいて
    前記帯鋼の張力が幅方向に均一となるように、前記圧延
    機の圧延ロールの各端部側にそれぞれ設けられた圧下駆
    動手段を独立して駆動させる制御手段を備えたことを特
    徴とする熱間圧延設備。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5において、
    前記状況検出手段は、圧延材に接触するロールと、該ロ
    ールにかかる反力を検出する反力検出手段と、該反力検
    出手段の検出情報に基づいて前記圧延材の張力状態を検
    知する検知手段とからなることを特徴とする熱間圧延設
    備。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記ロールは、前記
    圧延材に接触して連れ回りする回転スリーブと、一対の
    揺動軸に両端が固定され前記回転スリーブを流体を介し
    て回転自在に支持する固定軸とからなり、前記反力検出
    手段は、前記固定軸と前記回転スリーブとの間の隙間の
    状態を検出する隙間状態検出センサで構成されているこ
    とを特徴とする熱間圧延設備。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3,4又は5において、
    前記状況検出手段は、前記圧延材に非接触で振動を与え
    る加振手段と、該加振手段によって振動が与えられてい
    る前記圧延材の変位を検出する変位検出手段と、該変位
    検出手段に基づいて前記圧延材の張力状態を検知する検
    知手段とからなることを特徴とする熱間圧延設備。
  9. 【請求項9】 圧延材を仕上圧延機により所定の板厚に
    仕上げ圧延する際に、同圧延材の状況を検出し、この検
    出された圧延材の状況に基づいて同圧延材の張力が幅方
    向に均一となるように、前記仕上圧延機の圧延ロールの
    各端部側の圧下力を独立して調節することを特徴とする
    熱間圧延方法。
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