JPH10174587A - 新規ペプチド、その製造法および用途 - Google Patents

新規ペプチド、その製造法および用途

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JPH10174587A
JPH10174587A JP9148349A JP14834997A JPH10174587A JP H10174587 A JPH10174587 A JP H10174587A JP 9148349 A JP9148349 A JP 9148349A JP 14834997 A JP14834997 A JP 14834997A JP H10174587 A JPH10174587 A JP H10174587A
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州司 日沼
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昌司 福住
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】新規生理活性ペプチドの提供。 【解決手段】コルチスタチン様活性又はソマトスタチン
様活性を有するペプチド,その前駆体又はそれらの塩、
該ペプチドをコードするDNA、組換えベクター、形質
転換体、該ペプチドの製造方法、該ペプチド又はDNA
を含有してなる医薬、該ペプチドに対する抗体、該ペプ
チドとレセプターとの結合性を変化させる化合物のスク
リーニング方法/スクリーニング用キット、及び該スク
リーニング方法又はスクリーニングキットを用いて得ら
れる化合物又はその塩。 【効果】上記ペプチド、その前駆体又はそれらの塩は、
例えば、ホルモン産生腫瘍、先端巨大症、巨人症、痴呆
症胃、潰瘍等の治療・予防剤、ホルモン分泌抑制剤、腫
瘍増殖抑制剤、神経活動もしくは睡眠の調節剤等の医薬
として有用である。上記ペプチド又はその前駆体をコー
ドするDNAは、上記各種疾病の医薬及び遺伝子診断剤
として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な生理活性ペ
プチド、特にヒト由来のソマトスタチン様活性またはコ
ルチスタチン様活性を有するペプチドおよびその前駆体
に関する。
【0002】
【従来の技術】ソマトスタチンは、成長ホルモン抑制因
子としてヒツジ視床下部から単離同定された〔Guillemi
n, R. et al.、サイエンス(Science)、179巻、77-79
頁、1973年〕。ソマトスタチンは14個のアミノ酸から
成り、3位のCysと14位のCysによるS−S結合
によって環状構造をしている(ソマトスタチン-1
4)。また、ソマトスタチン-14のN端に14個のア
ミノ酸が付加した、ソマトスタチン-28も同定されて
いる。ソマトスタチンは、広く中枢神経系に分布し、ま
た末梢では膵臓、消化管などの臓器や末梢神経にも存在
する。現在では、成長ホルモンの分泌抑制のみならず、
甲状腺刺激ホルモン、プロラクチンなどの下垂体ホルモ
ンや、ガストリン、インシュリンなどの消化管ホルモン
分泌を抑制するほか、神経伝達物質としても作用するこ
とが知られている〔Brownstain, M. et al.、エンドク
リノロジー(Endocrinology)、96巻、1456-1461頁、19
75年〕。さらに、細胞増殖をも抑制することが明らかに
された。したがって、ホルモンの過剰分泌や腫瘍増殖を
抑制する目的で、ソマトスタチンの種々の誘導体が合成
され臨床応用が試みられてきた。スクリプス研究所のチ
ームが、ソマトスタチンに類似した構造を有する新しい
神経ペプチドについて報告している。ラットコルチスタ
チン(cortistatin)と名付けられたこのペプチド(前
駆体はプレプロコルチスタチンと呼ばれる)はソマトス
タチンとは違う遺伝子の産物であることが分かってい
る。しかし、コルチスタチンは、睡眠のうちレム睡眠の
相だけを短くする作用があり、大脳皮質に低周波数の波
を生じさせる。また、コルチスタチンは、それ自身がレ
ム睡眠の誘発物質であるアセチルコリンの効果を妨げ
る。コルチスタチンは、神経活動や睡眠の調節物質とし
て働いていると推定されている〔L. de Lecea et al.
ネイチャー(Nature) 381, 16 MAY 1996〕。
【0003】ソマトスタチンの作用は、ソマトスタチン
が細胞膜上に存在する高親和性で特異的なレセプター
(ソマトスタチンレセプター)と結合し、GTP結合蛋
白質を介して細胞内情報伝達系に伝わることによる。最
初に、ソマトスタチンレセプターサブタイプ1(以下、
SSTR1と略称する場合がある)およびサブタイプ2
(以下、SSTR2と略称する場合がある)の構造が決
定され、報告された〔山田ら、プロシージング・オブ・
ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・ユー
エスエー(Proc. Natl. Acad. Sci., USA)、89巻、251
-255頁、1992年〕。さらに、サブタイプ3(以下、SS
TR3と略称する場合がある)、サブタイプ4(以下、
SSTR4と略称する場合がある)およびサブタイプ5
(以下、SSTR5と略称する場合がある)をコードす
るDNAがクローニングされた(〔SSTR3;山田
ら、モレキュラー・エンドクリノロジー(Molecular En
docrinology)、6巻、2136-2142頁、1992年〕および
〔SSTR4およびSSTR5;山田ら、バイオケミカ
ル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケ
ーションズ(Biochem. Biophys. Res. Commun.)195
巻、844-852頁、1993年〕)。これまでに知られている
5種のソマトスタチンレセプターサブタイプは、互いに
アミノ酸で42〜60%の相同性がある。
【0004】コルチスタチンの作用もまた、細胞膜上に
存在する高親和性の特異的なレセプターと結合し、GT
P結合蛋白質を介して細胞内情報伝達系に伝わることに
よって発揮されると考えられている。実際、コルチスタ
チン-14は、ラットpituitary cell GH4細胞膜上
で、〔125I〕標識ソマトスタチンの結合に対してソマ
トスタチンと同様のdisplacementを示す〔L. de Lecea
et al. ネイチャー(Nature) 381, 16 MAY 1996〕。しか
しながら、ソマトスタチン−14とコルチスタチン-1
4はラットの脳室内投与において睡眠等に対する効果は
異なる可能性が示唆されており、ソマトスタチンレセプ
ターサブタイプあるいはソマトスタチン類似のレセプタ
ー間に対する各々のペプチドの親和性、作用点の違いが
予想されている。さらに、コルチスタチンはソマトスタ
チンレセプター以外のレセプターについても作用する可
能性が考えられている。例えば、ソマトスタチンレセプ
ターに高いホモロジーを示すけれど、ソマトスタチンと
の結合が確認できていないレセプターとして、GPR7
(U22491)とGPR8(U22492)が報告さ
れている〔Genomics 28, 84-91 (1995)〕が、コルチス
タチンはこの様なレセプターに対して作用する可能性も
考えられる。以上のように、コルチスタチンについては
生体内において特異的なレセプターを介して生理機能の
調節に重要な役割を果たしているものと考えられている
が、ヒトに関するソマトスタチン様またはコルチスタチ
ン様ペプチドについては、これまで全く知られていなか
った。cDNAライブラリーからランダムに選んだcD
NAクローンの部分配列(expressed sequence tags、
ESTsと略される)を決定することにより、その臓器
や細胞における遺伝子発現のレベルや新規遺伝子を見い
だす試みが報告されている。M. D. Adamsらは脳のcD
NAライブラリーから得たESTsを多数報告している
(ネイチャージェネティクス、4巻、373-380頁、1993
年)。
【0005】ソマトスタチン様またはコルチスタチン様
活性を有する新たな生理活性ペプチドは、急性バクテリ
ア髄膜炎,急性心筋梗塞,急性膵炎,急性ウイルス脳
炎,成人呼吸促迫症候群,アルコール性肝炎,アルツハ
イマー病,喘息,動脈硬化,アトピー性皮膚炎,バクテ
リア肺炎,膀胱がん,骨折,乳がん,過食症,多食症,
火傷治癒,子宮頸部がん,慢性リンパ性白血病,慢性骨
髄性白血病,慢性膵炎,肝硬変,大腸がん(結腸/直腸
がん),クローン病,痴呆,糖尿病性合併症,糖尿病性
腎症,糖尿病性神経障害,糖尿病性網膜症,胃炎,ヘリ
コバクター・ピロリ感染症,肝不全,A型肝炎,B型肝
炎,C型肝炎,肝炎,単純ヘルペスウイルス感染症,水
痘帯状疱疹ウイルス感染症,ホジキン病,エイズ感染
症,ヒトパピローマウイルス感染症,高カルシウム血
症,高コレステロール血症,高グリセリド血症,高脂血
症,感染症,インフルエンザ感染症,インシュリン依存
性糖尿病(I型),侵襲性ブドウ状球菌感染症,悪性黒
色腫,がん転移,多発性骨髄腫,アレルギー性鼻炎,腎
炎,非ホジキン性リンパ腫,インシュリン非依存性糖尿
病(II型),非小細胞肺がん,臓器移植,骨関節炎,骨
軟化症,骨減少症,骨粗鬆症,卵巣がん,骨ペーチェッ
ト病,消化性潰瘍,末梢血管疾患,前立腺がん,逆流性
食道炎,腎不全,リウマチ関節炎,精神分裂症,敗血
症,敗血症ショック,重症全身性真菌感染症,小細胞肺
がん,脊髄損傷,胃がん,全身性エリテマトーサス,一
過性脳虚血発作,結核,心弁膜症,血管性/多発梗塞痴
呆,創傷治癒,不眠症,関節炎,神経変成疾患等の予防
や治療に役立つ新たな医薬品の開発を可能にする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有用な生理
活性を有する新規ペプチド、その前駆体またはそれらの
塩、該ペプチドまたはその前駆体をコードするDNA、
組換えベクター、形質転換体、該ペプチドまたはその前
駆体の製造方法、該ペプチドまたはその前駆体を含有し
てなる医薬、該ペプチドまたはその前駆体に対する抗
体、該ペプチドとレセプターとの結合性を変化させる化
合物またはその塩のスクリーニング方法並びにスクリー
ニング用キット、および該スクリーニング方法またはス
クリーニング用キットを用いて得られる化合物またはそ
の塩に関する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ESTの配
列情報を基にプライマーを作製し、ヒト脳poly(A)+RN
Aを鋳型とするRT−PCRにより、新規な塩基配列を
有するcDNAをクローニングすることに成功した。そ
して、本発明者らは、得られたcDNAにコードされる
タンパク質から有用なソマトスタチン様またはコルチス
タチン様生理活性ペプチドが生成することを見いだし、
これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねた結果、本
発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、 (1)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列またはそ
のアミノ酸配列において1〜5個のアミノ酸が欠失、置
換もしくは挿入したアミノ酸配列(ただし、配列番号:
31または配列番号:32で表わされるアミノ酸配列を
除く)を含有するペプチド、その前駆体またはそれらの
塩、 (2)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列またはそ
のアミノ酸配列中の1〜5個のアミノ酸が欠失もしくは
置換したアミノ酸配列を含有する第(1)項記載のペプ
チドまたはその前駆体、 (3)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を有する
第(1)項記載のペプチド、 (4)配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を有する
第(1)項記載のペプチド、 (5)配列番号:3で表わされるアミノ酸配列を有する
第(1)項記載のペプチド、 (6)配列番号:35〜配列番号:55のいずれかの配
列番号で表わされるアミノ酸配列を有する第(1)項記
載のペプチド、 (7)配列番号:4、配列番号:5、配列番号:6また
は配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有する第
(1)項記載の前駆体、 (8)コルチスタチン様活性またはソマトスタチン様活
性を有する第(1)項記載のペプチドまたはその前駆
体、
【0009】(9)第(1)項記載のペプチドまたは前
駆体をコードする塩基配列を有するDNAを含有するD
NA、 (10)配列番号:13で表わされる塩基配列を有する
第(9)項記載のDNA、 (11)配列番号:14で表わされる塩基配列を有する
第(9)項記載のDNA、 (12)配列番号:15で表わされる塩基配列を有する
第(9)項記載のDNA、 (13)配列番号:16〜配列番号:23のいずれかの
配列番号で表わされる塩基配列を有する第(9)項記載
のDNA、 (14)配列番号:62〜配列番号:82のいずれかの
配列番号で表わされる塩基配列を有する第(9)項記載
のDNA、 (15)第(9)項記載のDNAを含有する組換えベク
ター、 (16)第(15)項記載の組換えベクターを保持する
形質転換体、 (17)第(16)項記載の形質転換体を培養し、第
(1)項記載のペプチド、その前駆体またはそれらの塩
を生成、蓄積せしめ、これを採取することを特徴とする
第(1)項記載のペプチド、その前駆体またはそれらの
塩の製造方法、 (18)第(1)項記載のペプチド、その前駆体または
それらの塩を含有してなる医薬、 (19)第(9)項記載のDNAを含有してなる医薬、 (20)ホルモン産生腫瘍,先端巨大症,巨人症,痴呆
症もしくは胃潰瘍の治療・予防剤、ホルモン分泌抑制
剤、腫瘍増殖抑制剤または神経活動もしくは睡眠の調節
剤である第(18)項または第(19)項記載の医薬、 (21)第(1)項記載のペプチド、その前駆体または
それらの塩に対する抗体、
【0010】(22)第(1)項記載のペプチド、その
前駆体またはそれらの塩を用いることを特徴とする、第
(1)項記載のペプチド、その前駆体またはそれらの塩
と該ペプチド、その前駆体またはそれらの塩が結合する
レセプター、その部分ペプチドまたはそれらの塩との結
合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング
方法、 (23)第(1)項記載のペプチド、その前駆体または
それらの塩を含有することを特徴とする第(1)項記載
のペプチド、その前駆体またはそれらの塩と第(1)項
記載のペプチド,その前駆体またはそれらの塩に対する
レセプター、その部分ペプチドまたはそれらの塩との結
合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング
用キット、 (24)第(22)項記載のスクリーニング方法または
第(23)項記載のスクリーニング用キットを用いて得
られる、第(1)項記載のペプチド、その前駆体または
それらの塩と第(1)項記載のペプチド,その前駆体ま
たはそれらの塩に対するレセプター、その部分ペプチド
またはそれらの塩との結合性を変化させる化合物または
その塩、 (25)第(22)項記載のスクリーニング方法または
第(23)項記載のスクリーニング用キットを用いて得
られる第(1)項記載のペプチド、その前駆体またはそ
れらの塩に対するレセプターに対するアゴニストを含有
してなる医薬、 (26)ホルモン産生腫瘍,先端巨大症,巨人症,痴呆
症もしくは胃潰瘍の治療・予防剤、ホルモン分泌抑制
剤、腫瘍増殖抑制剤または神経活動もしくは睡眠の調節
剤である第(25)項記載の医薬、 (27)第(22)項記載のスクリーニング方法または
第(23)項記載のスクリーニング用キットを用いて得
られる第(1)項記載のペプチド、その前駆体またはそ
れらの塩に対するレセプターに対するアンタゴニストを
含有してなる医薬、 (28)小人症,乳汁分泌不全もしくは糖尿病の治療・
予防剤、ホルモン分泌促進剤または消化管の機能調節剤
である第(27)項記載の医薬、および (29)アミノ末端側を構成するアミノ酸またはペプチ
ドとカルボキシ末端側を構成するアミノ酸またはペプチ
ドとを縮合させ、所望により、分子内にジスルフィド結
合を形成させることを特徴とする第(1)項記載のペプ
チド、その前駆体またはそれらの塩の製造法を提供す
る。
【0011】さらに、本発明は、 (30)式 X1-X2-Asn-Phe-Phe-Trp-Lys-Thr-Phe-X3-Ser-X4 (I) 〔X1はAsp-Arg-Met-Pro-Cys、Arg-Met-Pro-Cys、Met-P
ro-Cys、Pro-CysまたはCysを、X2はArgまたはLysを、
3はSerまたはThrを、X4はCys-LysまたはCysを示す〕
で表わされるアミノ酸配列(ただし、X1がPro-Cys、X
2がLya、X3がSer、X4がCys-Lysであるアミノ酸配列で
あるアミノ酸配列を除く)を含有する請求項1記載のペ
プチド、 (31)(i)第(1)項記載のペプチド,その前駆体
もしくはそれらの塩が結合するレセプター、その部分ペ
プチドまたはそれらの塩に、第(1)項記載のペプチ
ド、その前駆体またはそれらの塩を接触させた場合と、
(ii)第(1)項記載のペプチド,その前駆体またはそ
れらの塩が結合するレセプター、その部分ペプチドまた
はそれらの塩に、第(1)項記載のペプチド、その前駆
体またはそれらの塩および試験化合物を接触させた場合
における、第(1)項記載のペプチド,その前駆体また
はそれらの塩と該レセプター、その部分ペプチドまたは
それらの塩との結合量を測定し、比較することを特徴と
する、第(1)項記載のペプチド、その前駆体またはそ
れらの塩と該レセプター、その部分ペプチドまたはそれ
らの塩との結合性を変化させる化合物またはその塩のス
クリーニング方法、 (32)(i)第(1)項記載のペプチド,その前駆体
またはそれらの塩が結合するレセプターを含有する細胞
またはその細胞膜画分に、第(1)項記載のペプチド、
その前駆体またはそれらの塩を接触させた場合と、(i
i)第(1)項記載のペプチド,その前駆体またはそれ
らの塩が結合するレセプターを含有する細胞またはその
細胞膜画分に、第(1)項記載のペプチド、その前駆体
またはそれらの塩および試験化合物を接触させた場合に
おける、(1)第(1)項記載のペプチド、その前駆体
またはそれらの塩と該レセプターを含有する細胞または
その細胞膜画分との結合量を測定するか、または(2)
該レセプターを介する細胞刺激活性を測定し、比較する
ことを特徴とする、第(1)項記載のペプチド、その前
駆体またはそれらの塩と該レセプター、その部分ペプチ
ドまたはそれらの塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法、
【0012】(33)第(21)項記載の抗体と、第
(1)項記載のペプチド,その前駆体またはそれらの塩
とを接触させることを特徴とする第(1)項記載のペプ
チド、その前駆体またはそれらの塩の定量法、 (34)第(21)項記載の抗体と、被検液および標識
化された第(1)項記載のペプチド,その前駆体または
それらの塩とを競合的に反応させ、該抗体に結合した標
識化された第(1)項記載のペプチド,その前駆体また
はそれらの塩の割合を測定することを特徴とする被検液
中の第(1)項記載のペプチド、その前駆体またはそれ
らの塩の定量法、 (35)被検液と担体上に不溶化した第(21)項記載
の抗体および標識化された別の第(21)項記載の抗体
とを同時あるいは連続的に反応させたのち、不溶化担体
上の標識剤の活性を測定することを特徴とする被検液中
の第(1)項記載のペプチド、その前駆体またはそれら
の塩の定量法、 (36)第(21)項記載の抗体(好ましくは、第
(1)項記載のペプチド,その前駆体またはそれらの塩
の活性を中和する活性を有する第(21)項記載の抗
体)を含有してなる医薬、 (37)小人症,乳汁分泌不全もしくは糖尿病の治療・
予防剤、ホルモン分泌促進剤または消化管の機能調節剤
である第(36)項記載の医薬、
【0013】(38)第(9)項記載のDNAに相補的
または実質的に相補的な塩基配列を有し、該DNAの発
現を抑制し得る作用を有するオリゴヌクレオチド誘導体
(アンチセンスDNA)またはその塩、 (39)第(9)項記載のDNAに実質的に相補的な塩
基配列が、該DNAに相補的な塩基配列の全塩基配列あ
るいは部分塩基配列と約70%以上(好ましくは約80
%以上、より好ましくは約90%以上、最も好ましくは
約95%以上)の相同性を有する塩基配列である第(3
8)項記載のオリゴヌクレオチド誘導体、 (40)第(38)項記載のオリゴヌクレオチド誘導体
またはその塩を含有してなる医薬、 (41)小人症,乳汁分泌不全もしくは糖尿病の治療・
予防剤、ホルモン分泌促進剤または消化管の機能調節剤
である第(40)項記載の医薬、 (42)第(9)項記載のDNAに相補的または実質的
に相補的な塩基配列を有し、該DNAの発現を促進し得
る作用を有するオリゴヌクレオチド誘導体またはその
塩、 (43)第(9)項記載のDNAに実質的に相補的な塩
基配列が、該DNAに相補的な塩基配列の全塩基配列あ
るいは部分塩基配列と約70%以上(好ましくは約80
%以上、より好ましくは約90%以上、最も好ましくは
約95%以上)の相同性を有する塩基配列である第(4
2)項記載のオリゴヌクレオチド誘導体、 (44)第(42)項記載のオリゴヌクレオチド誘導体
またはその塩を含有してなる医薬、および (45)ホルモン産生腫瘍,先端巨大症,巨人症,痴呆
症もしくは胃潰瘍の治療・予防剤、ホルモン分泌抑制
剤、腫瘍増殖抑制剤または神経活動もしくは睡眠の調節
剤である第(44)項記載の医薬を提供する。
【0014】本発明のペプチドは、配列番号:1で表わ
されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するペプチドである。本発明のペプチド
は、例えば、ヒトや温血動物(例えば、モルモット、ラ
ット、マウス、ニワトリ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウ
シ、サルなど)のあらゆる細胞(例えば、脾細胞、神経
細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウ
ム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内
皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免
疫細胞(例、マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュ
ラルキラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸
球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨
芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細
胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしくはガン
細胞など)、またはそれらの細胞が存在するあらゆる組
織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁頭核、大脳
基底球、海馬、視床、視床下部、視床下核、大脳皮質、
延髄、小脳、後頭葉、前頭葉、側頭葉、被殻、尾状核、
脳染、黒質)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、
生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、
肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾
臓、顎下腺、末梢血、末梢血球、腸管、前立腺、睾丸、
精巣、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋などに由来
するペプチドであってもよく、また合成ペプチドであっ
てもよい。
【0015】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列とは、例えば、配列番号:
1で表わされるアミノ酸配列と約70%以上、好ましく
は約80%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も
好ましくは約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列
を示す。配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と実質
的に同一のアミノ酸配列を有するペプチドとしては、例
えば、前記した配列番号:1で表わされるアミノ酸配列
と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列を含有するペプチドと実質的に
同質の活性を有するペプチドなどが用いられる。すなわ
ち、本発明のペプチドは、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列を含有するペプチド(以下、hCS−17と
略記する場合がある)のムテインであってもよい。実質
的に同質の活性としては、例えば、後述するソマトスタ
チン様活性、コルチスタチン様活性などが挙げられる。
実質的に同質とは、それらの活性が性質的に(例、生理
化学的に、薬理学的に)同質であることを示す。したが
って、ソマトスタチン様活性やコルチスタチン様活性な
どの活性が同等(例、0.1〜100倍、好ましくは約
0.5〜10倍、より好ましくは約0.5〜2倍)であ
ることが好ましいが、これらの活性の程度、ペプチドの
分子量などの量的要素は異なっていてもよい。ソマトス
タチン様活性またはコルチスタチン様活性は、自体公知
の方法、例えば、特開平8−116979号、ネイチャ
ー(Nature)381, 16 MAY 1996などに記載の方法あるい
はそれに準じる方法に従って測定することができる。
【0016】本発明のペプチドのムテインとしては、例
えば、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列中の数
個(好ましくは、1〜5個程度)のアミノ酸が欠失した
アミノ酸配列、配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列中の数個(好ましくは、1〜5個程度)のアミノ酸が
他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、配列番号:
1で表わされるアミノ酸配列中に数個(好ましくは、1
〜5個程度)のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列、ま
たはそれらを組み合わせたアミノ酸配列を有するペプ
チドなどが用いられる。なかでも、本発明のペプチドの
ムテインとしては、例えば、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列中の数個(好ましくは、1〜5個程度)
のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列中の数個(好ましくは、1〜5
個程度)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ
酸配列、またはそれらを組み合わせたアミノ酸配列を
有するペプチドなどが好ましい。本発明のペプチドとし
ては、例えば、式 X1-X2-Asn-Phe-Phe-Trp-Lys-Thr-Phe-X3-Ser-X4 (I) 〔X1はAsp-Arg-Met-Pro-Cys、Arg-Met-Pro-Cys、Met-P
ro-Cys、Pro-CysまたはCysを、X2はArgまたはLysを、
3はSerまたはThrを、X4はCys-LysまたはCysを示す〕
で表わされるアミノ酸配列(ただし、X1がPro-Cys、X
2がLya、X3がSer、X4がCys-Lysであるアミノ酸配列で
あるアミノ酸配列を除く)を含有するペプチドなどが好
ましい。
【0017】欠失型または(および)置換型ムテインと
しては、具体的には、例えば、(1)配列番号:1で表わ
されるアミノ酸配列のN末端から2個のアミノ酸(Asp-
Arg)が欠失したアミノ酸配列を有するペプチド(配列
番号:2)(以下、hCS−15と略記する場合があ
る)、(2)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列のN
末端から4個のアミノ酸(Asp-Arg-Met-Pro)が欠失し
たアミノ酸配列を有するペプチド(配列番号:3)(以
下、hCS−13と略記する場合がある)、(3)配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列のC末端から1個のア
ミノ酸(Lys)が欠失したアミノ酸配列を有するペプチ
ド(配列番号:35)(以下、des Lys17−hCS−1
7と略記する場合がある)、(4)配列番号:1で表わさ
れるアミノ酸配列のN末端から2個のアミノ酸(Asp-Ar
g)およびC末端から1個のアミノ酸(Lys)が欠失した
アミノ酸配列を有するペプチド(配列番号:36)(以
下、des Lys15−hCS−15と略記する場合があ
る)、(5)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列のN
末端から4個のアミノ酸(Asp-Arg-Met-Pro)およびC
末端から1個のアミノ酸(Lys)が欠失したアミノ酸配
列を有するペプチド(配列番号:37)(以下、des Ly
s13−hCS−13と略記する場合がある)、(6)配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列の6番目のArgがLys
で置換されたアミノ酸配列を有するペプチド(配列番
号:38)(以下、〔Lys6〕hCS−17と略記する場
合がある)、(7)配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列のN末端から2個のアミノ酸(Asp-Arg)が欠失し、
4番目のArgがLysで置換されたアミノ酸配列を有するペ
プチド(配列番号:39)(以下、〔Lys4〕hCS−1
5と略記する場合がある)、
【0018】(8)配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列のN末端から4個のアミノ酸(Asp-Arg-Met-Pro)が
欠失し、2番目のArgがLysで置換されたアミノ酸配列を
有するペプチド(配列番号:40)(以下、〔Lys2〕h
CS−13と略記する場合がある)、(9)配列番号:1
で表わされるアミノ酸配列のC末端から1個のアミノ酸
(Lys)が欠失し、6番目のArgがLysで置換されたアミ
ノ酸配列を有するペプチド(配列番号:41)(以下、
des Lys17−〔Lys6〕hCS−17と略記する場合があ
る)、(10)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列のN
末端から2個のアミノ酸(Asp-Arg)およびC末端から
1個のアミノ酸(Lys)が欠失し、第4番目のArgがLys
で置換されたアミノ酸配列を有するペプチド(配列番
号:42)(以下、des Lys15−〔Lys4〕hCS−15
と略記する場合がある)、(11)配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列のN末端から4個のアミノ酸(Asp-Arg-
Met-Pro)およびC末端から1個のアミノ酸(Lys)が欠
失し、第2番目のArgがLysで置換されたアミノ酸配列を
有するペプチド(配列番号:43)(以下、des Lys13
−〔Lys2〕hCS−13と略記する場合がある)、(12)
配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の14番目のSe
rがThrで置換されたアミノ酸配列を有するペプチド(配
列番号:44)(以下、〔Thr14〕hCS−17と略記
する場合がある)、(13)配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列のN末端から2個のアミノ酸(Asp-Arg)が欠
失し、12番目のSerがThrで置換されたアミノ酸配列を
有するペプチド(配列番号:45)(以下、〔Thr12
hCS−15と略記する場合がある)、(14)配列番号:
1で表わされるアミノ酸配列のN末端から4個のアミノ
酸(Asp-Arg-Met-Pro)が欠失し、10番目のSerがThr
で置換されたアミノ酸配列を有するペプチド(配列番
号:46)(以下、〔Thr10〕hCS−13と略記する
場合がある)、
【0019】(15)配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列のC末端から1個のアミノ酸(Lys)が欠失し、14
番目のSerがThrで置換されたアミノ酸配列を有するペプ
チド(配列番号:47)(以下、des Lys17−〔Thr14
hCS−17と略記する場合がある)、(16)配列番号:
1で表わされるアミノ酸配列のN末端から2個のアミノ
酸(Asp-Arg)およびC末端から1個のアミノ酸(Lys)
が欠失し、12番目のSerがThrで置換されたアミノ酸配
列を有するペプチド(配列番号:48)(以下、des Ly
s15−〔Thr12〕hCS−15と略記する場合がある)、
(17)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列のN末端か
ら4個のアミノ酸(Asp-Arg-Met-Pro)およびC末端か
ら1個のアミノ酸(Lys)が欠失し、10番目のSerがTh
rで置換されたアミノ酸配列を有するペプチド(配列番
号:49)(以下、des Lys13−〔Thr10〕hCS−13
と略記する場合がある)、(18)配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列の第6番目のArgがLysに置換され、14
番目のSerがThrで置換されたアミノ酸配列を有するペプ
チド(配列番号:50)(以下、〔Lys6,Thr14〕hC
S−17と略記する場合がある)、(19)配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列のN末端から2個のアミノ酸
(Asp-Arg)が欠失し、第4番目のArgがLysに置換さ
れ、12番目のSerがThrで置換されたアミノ酸配列を有
するペプチド(配列番号:51)(以下、〔Lys4,Thr
12〕hCS−15と略記する場合がある)、(20)配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列のN末端から4個のア
ミノ酸(Asp-Arg-Met-Pro)が欠失し、第2番目のArgが
Lysに置換され、10番目のSerがThrで置換されたアミ
ノ酸配列を有するペプチド(配列番号:52)(以下、
〔Lys2,Thr10〕hCS−13と略記する場合があ
る)、(21)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列のC
末端から1個のアミノ酸(Lys)が欠失し、第6番目のA
rgがLysに置換され、14番目のSerがThrで置換された
アミノ酸配列を有するペプチド(配列番号:53)(以
下、des Lys17−〔Lys6,Thr14〕hCS−17と略記す
る場合がある)、
【0020】(22)配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列のN末端から2個のアミノ酸(Asp-Arg)およびC末
端から1個のアミノ酸(Lys)が欠失し、第4番目のArg
がLysに置換され、12番目のSerがThrで置換されたア
ミノ酸配列を有するペプチド(配列番号:54)(以
下、des Lys15−〔Lys4,Thr12〕hCS−15と略記す
る場合がある)、(23)配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列のN末端から4個のアミノ酸(Asp-Arg-Met-Pr
o)およびC末端から1個のアミノ酸(Lys)が欠失し、
第2番目のArgがLysに置換され、10番目のSerがThrで
置換されたアミノ酸配列を有するペプチド(配列番号:
55)(以下、des Lys13−〔Lys2,Thr10〕hCS−1
3と略記する場合がある)などが用いられる。ただし、
配列番号:31で表わされるアミノ酸配列を含有するペ
プチド(公知のラット由来コルチスタチン、図3のr co
rtistatin)および配列番号:32で表わされるアミノ
酸配列を有するペプチド(公知のラット由来ソマトスタ
チン、図3のr somatostatin)は本発明のペプチドから
除かれる。本発明のペプチドが2個以上のシステイン残
基を有する場合、それらシステイン残基が分子内でジス
ルフィド結合を形成しているのが好ましい。例えば、h
CS−17の場合は第5番目と第16番目のシステイン
残基、hCS−15の場合は第3番目と第14番目のシ
ステイン残基、hCS−13の場合は第1番目と第12
番目のシステイン残基がジスルフィド結合を形成してい
てもよい。さらに、本発明のペプチドには、上記したペ
プチドにおいて、N末端のアミノ酸残基のアミノ基が保
護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などのC1-6
ルカノイル基などのC1-6アシル基など)で保護されて
いるもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタミ
ル基がピログルタミル化したもの、分子内のアミノ酸の
側鎖上の置換基(例えば、−OH、−SH、アミノ基、
イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基など)が
適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などの
1-6アルカノイル基などのC1-6アシル基、メチル基な
どのC1-6アルキル基など)で保護されているもの、あ
るいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合ペ
プチドなども含まれる。
【0021】本発明の前駆体は、上記した本発明のペプ
チドを含有するものであれば何れのペプチドまたはタン
パク質であってもよい。例えば、本発明のペプチドのN
末端側または(および)C末端側に、1個または2個以
上(好ましくは、2〜100個程度)のアミノ酸が付加
したペプチドまたはタンパク質などが用いられる。なか
でも、本発明のペプチドのN末端側に1個または2個以
上(好ましくは、2〜100個程度)のアミノ酸が付加
したペプチドまたはタンパク質が好ましい。より具体的
には、本発明の前駆体としては、例えば、本発明のペプ
チド、好ましくは配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有するペプチドのN末端側に、配列番号:29で表
わされるアミノ酸配列(88個のアミノ酸)のC末端側
から数えて1個または2個以上のアミノ酸が付加したペ
プチドなどが用いられる。例えば、 配列番号:4(29アミノ酸)で表わされるアミノ酸
配列を含有する前駆体ペプチド(以下、hCS−29と
略記する場合がある)、 配列番号:5(62アミノ酸)で表わされるアミノ酸
配列を含有する前駆体ペプチド(以下、hCS−62と
略記する場合がある)、 配列番号:6(85アミノ酸)で表わされるアミノ酸
配列を含有する前駆体ペプチド(以下、hCS−85と
略記する場合がある)、 配列番号:7(105アミノ酸)で表わされるアミノ
酸配列を含有する前駆体ペプチド(以下、hCS−10
5と略記する場合がある)、または 配列番号:4、配列番号:5、配列番号:6または配
列番号:7で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一の
アミノ酸配列を含有する前駆体ペプチドなどが用いられ
る。
【0022】配列番号:4、配列番号:5、配列番号:
6または配列番号:7で表わされるアミノ酸配列と実質
的に同一のアミノ酸配列を含有する前駆体ペプチドとし
ては、例えば、 (1)配列番号:4で表わされるアミノ酸配列中の1
〜10個程度のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配
列番号:4で表わされるアミノ酸配列に1〜15個程度
のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、または配列番
号:4で表わされるアミノ酸配列中の1〜8個程度のア
ミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列を含有
するペプチド、 (2)配列番号:5で表わされるアミノ酸配列中の1
〜15個程度のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配
列番号:5で表わされるアミノ酸配列に1〜10個程度
のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、または配列番
号:5で表わされるアミノ酸配列中の1〜20個程度の
アミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列を含
有するペプチド、 (3)配列番号:6で表わされるアミノ酸配列中の1
〜10個程度のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配
列番号:6で表わされるアミノ酸配列に1〜10個程度
のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、または配列番
号:6で表わされるアミノ酸配列中の1〜20個程度の
アミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列を含
有するペプチド、 (4)配列番号:7で表わされるアミノ酸配列中の1
〜10個程度のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配
列番号:7で表わされるアミノ酸配列に1〜20個程度
のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、または配列番
号:7で表わされるアミノ酸配列中の1〜20個程度の
アミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列を含
有するペプチドなどが用いられる。
【0023】具体的には、 配列番号:4で表わされるアミノ酸配列の18番目の
ArgがLysで置換されたアミノ酸配列を含有する前駆体ペ
プチド(配列番号:56)(以下、〔Lys18〕hCS−
29と略記する場合がある)、 配列番号:4で表わされるアミノ酸配列の26番目の
SerがThrで置換されたアミノ酸配列を含有する前駆体ペ
プチド(配列番号:57)(以下、〔Thr26〕hCS−
29と略記する場合がある)、 配列番号:4で表わされるアミノ酸配列の18番目の
ArgがLysで置換され、26番目のSerがThrで置換された
アミノ酸配列を含有する前駆体ペプチド(配列番号:5
8)(以下、〔Lys18,Thr26〕hCS−29と略記する
場合がある)、 配列番号:4で表わされるアミノ酸配列の18番目の
ArgがLysで置換され、29番目のLysが欠失したアミノ
酸配列を含有する前駆体ペプチド(配列番号:59)
(以下、des Lys29−〔Lys18〕hCS−29と略記する
場合がある)、 配列番号:4で表わされるアミノ酸配列の26番目の
SerがThrで置換され、29番目のLysが欠失したアミノ
酸配列を含有する前駆体ペプチド(配列番号:60)
(以下、des Lys29−〔Thr26〕hCS−29と略記する
場合がある)、 配列番号:4で表わされるアミノ酸配列の18番目の
ArgがLysで置換され、26番目のSerがThrで置換され、
29番目のLysが欠失したアミノ酸配列を含有する前駆
体ペプチド(配列番号:61)(以下、des Lys29−〔L
ys18,Thr26〕hCS−29と略記する場合がある)、 配列番号:4、配列番号:5、配列番号:6または配
列番号:7で表わされるアミノ酸配列のC末端のLysが
欠失したアミノ酸配列を含有する前駆体ペプチド(以
下、des Lys29 hCS−29、des Lys62 hCS−6
2、des Lys85 hCS−85またはdes Lys105 hCS
−105と略記する場合がある)などが用いられる。
【0024】本発明の前駆体ペプチドが2個以上のシス
テイン残基を有する場合、それらシステイン残基が分子
内でジスルフィド結合を形成しているのが好ましい。例
えば、hCS−29の場合、第17番目と第28番目の
システイン残基がジスルフィド結合を形成していてもよ
い。さらに、本発明の前駆体ペプチドには、前記した本
発明のペプチドと同様に、N末端のアミノ酸残基のアミ
ノ基が保護基で保護されているもの、N端側が生体内で
切断され生成したグルタミル基がピログルタミル化した
もの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が適当な保護
基で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわ
ゆる糖ペプチドなどの複合ペプチドなども含まれる。本
明細書におけるペプチドおよびその前駆体は、ペプチド
標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端
がC末端(カルボキシル末端)である。配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列を含有するペプチドをはじめと
する、本発明のペプチドおよびその前駆体は、C末端が
通常カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレ
ート(−COO-)であるが、C末端がアミド(−CON
2)またはエステル(−COOR)であってもよい。
ここでエステル基のRとしては、メチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチルなどのC
1-6アルキル基、例えば、シクロペンチル、シクロヘキ
シルなどのC3-8シクロアルキル基、例えば、フェニ
ル、α−ナフチルなどのなどのC6-12アリール基、例え
ば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C1-2アル
キル基もしくはα−ナフチルメチルなどのα−ナフチル
−C1-2アルキル基などのC7-14アラルキル基のほか、
経口用エステルとして汎用されるピバロイルオキシメチ
ル基などが用いられる。本発明のペプチドまたはその前
駆体がC末端以外にカルボキシル基(またはカルボキシ
レート)を有している場合、カルボキシル基がアミド化
またはエステル化されているものも本発明のペプチドに
含まれる。この時のエステルとしては、例えば上記した
C末端のエステルなどが用いられる。本発明のペプチド
またはその前駆体の塩としては、とりわけ生理学的に許
容される酸付加塩が好ましい。この様な塩としては、例
えば無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫
酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プ
ロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石
酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが用いられ
る。
【0025】本発明のペプチド、その前駆体またはそれ
らの塩は、前述したヒトや温血動物の細胞または組織か
ら自体公知のペプチドの精製方法によって製造すること
もできるし、後述するペプチドをコードするDNAを含
有する形質転換体を培養することによっても製造するこ
とができる。また、後述のペプチド合成法に準じて製造
することもできる。ヒトや温血動物の組織または細胞か
ら製造する場合、ヒトや温血動物の組織または細胞をホ
モジナイズした後、酸などで抽出を行ない、該抽出液を
塩析、透析、ゲル濾過、逆相クロマトグラフィー、イオ
ン交換クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーを
組み合わせることにより精製単離することができる。本
発明のペプチド、その前駆体またはそれらのアミド体の
合成には、通常、市販のペプチド合成用樹脂を用いるこ
とができる。そのような樹脂としては、例えばクロロメ
チル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミ
ン樹脂、アミノメチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジ
ルアルコール樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹
脂、PAM樹脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニルア
セトアミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−
(2',4'-ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチル)フェ
ノキシ樹脂、4−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocア
ミノエチル)フェノキシ樹脂などを挙げることができ
る。このような樹脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基
を適当に保護したアミノ酸を、目的とするペプチドの配
列通りに、自体公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮
合させる。反応の最後に樹脂からペプチドを切り出すと
同時に各種保護基を除去し、さらに必要により、自体公
知の方法、例えば、ザ・ペプチド(The Peptide),Vo
l.1, 275(1965)などに記載の方法に従って、高希釈溶
液中で分子内ジスルフィド結合形成反応を実施し、目的
のペプチド、その前駆体またはそれらのアミド体を取得
する。
【0026】上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、
ペプチド合成に使用できる各種活性化試薬を用いること
ができるが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジ
イミド類としては、DCC、N,N'-ジイソプロピルカルボジ
イミド、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロリル)カ
ルボジイミドなどが用いられる。これらによる活性化に
はラセミ化抑制添加剤(例えば、HOBt, HOOBt)とともに
保護アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、対称酸無
水物またはHOBtエステルあるいはHOOBtエステルとして
あらかじめ保護アミノ酸の活性化を行なった後に、樹脂
に添加することができる。保護アミノ酸の活性化や樹脂
との縮合に用いられる溶媒としては、ペプチド縮合反応
に使用しうることが知られている溶媒から適宜選択され
うる。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メ
チルピロリドン、クロロホルム、トリフルオロエタノー
ル、ジメチルスルホキシド、DMF、ジメチルスルホキシ
ド、ピリジン、クロロホルム、ジオキサン、塩化メチレ
ン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチ
ル、N-メチルピロリドンあるいはこれらの適宜の混合
物などが用いられる。反応温度はペプチド結合形成反応
に使用され得ることが知られている範囲から適宜選択さ
れ、通常約−20℃〜50℃の範囲から適宜選択され
る。活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5〜4倍過
剰で用いられる。ニンヒドリン反応を用いたテストの結
果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行なうこと
なく縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行なう
ことができる。反応を繰り返しても十分な縮合が得られ
ないときには、無水酢酸またはアセチルイミダゾールを
用いて未反応アミノ酸をアセチル化して、後の反応に影
響を及ぼさないようにすることができる。
【0027】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、t−アミルオキシカルボニル、イソボル
ニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカ
ルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキシカルボニ
ル、トリフルオロアセチル、フタリル、ホルミル、2−
ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィノチ
オイル、Fmocなどが用いられる。カルボキシル基は、例
えば、アルキルエステル(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、2−アダ
マンチルなどのエステル基)、ベンジルエステル、4−
ニトロベンジルエステル、4−メトキシベンジルエステ
ル、4−クロロベンジルエステル、ベンズヒドリルエス
テル、フェナシンエステル、ベンジルオキシカルボニル
ヒドラジド、t−ブトキシカルボニルヒドラジド、トリ
チルヒドラジドなどに導くことによって保護することが
できる。セリンの水酸基は、例えば、エステル化または
エーテル化によって保護することができる。このエステ
ル化に適する基としては、例えば、アセチル基などの低
級アルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベ
ンジルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基など
の炭素から誘導される基などが用いられる。また、エー
テル化に適する基としては、例えば、ベンジル基、テト
ラヒドロピラニル基、t−ブチル基などである。チロシ
ンのフェノール性水酸基の保護基としては、例えば、Bz
l、Cl2-Bzl、2−ニトロベンジル、BrZ、t−ブチルな
どが用いられる。ヒスチジンのイミダゾールの保護基と
しては、Tos、4-メトキシ-2,3,6-トリメチルベンゼン
スルホニル、DNP、ベンジルオキシメチル、Bum、Boc、T
rt、Fmocなどが用いられる。
【0028】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノ
ール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノー
ル、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタ
ルイミド、HOBt)とのエステル〕などが用いられる。原
料のアミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対
応するリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱
離)方法としては、例えば、Pd黒あるいはPd-炭素など
の触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、また、
無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれらの混合
液などによる酸処理や、ジイソプロピルエチルアミン、
トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジンなどによる
塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウムによる還元
なども用いられる。上記酸処理による脱離反応は、一般
に約−20℃〜40℃の温度で行われるが、酸処理にお
いてはアニソール、フェノール、チオアニソール、メタ
クレゾール、パラクレゾール、ジメチルスルフィド、1,
4-ブタンジチオール、1,2-エタンジチオールのようなカ
チオン捕捉剤の添加が有効である。また、ヒスチジンの
イミダゾール保護基として用いられる2,4-ジニトロフェ
ニル基はチオフェノール処理により除去され、トリプト
ファンのインドール保護基として用いられるホルミル基
は上記の1,2-エタンジチオール、1,4-ブタンジチオール
などの存在下の酸処理による脱保護以外に、希水酸化ナ
トリウム、希アンモニアなどによるアルカリ処理によっ
ても除去される。原料の反応に関与すべきでない官能基
の保護および保護基、およびその保護基の脱離、反応に
関与する官能基の活性化などは、公知の基または公知の
手段から適宜選択しうる。
【0029】ペプチドまたはその前駆体のアミド体を得
る別の方法としては、まず、カルボキシ末端アミノ酸の
α−カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミノ
基側にペプチド鎖を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプ
チド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみを除いたペ
プチドとC末端のカルボキシル基の保護基のみを除去し
たペプチドとを製造し、この両ペプチドを上記したよう
な混合溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細については
上記と同様である。縮合により得られた保護ペプチドを
精製した後、上記方法によりすべての保護基を除去し、
所望の粗ペプチドを得ることができる。この粗ペプチド
は既知の各種精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍
結乾燥することで所望のペプチドまたはその前駆体のア
ミド体を得ることができる。ペプチドまたはその前駆体
のエステル体を得るには、カルボキシ末端アミノ酸のα
−カルボキシル基を所望のアルコール類と縮合しアミノ
酸エステルとした後、ペプチドまたはその前駆体のアミ
ド体と同様にして、所望のペプチドまたはその前駆体の
エステル体を得ることができる。
【0030】本発明のペプチド、その前駆体またはそれ
らの塩は、自体公知のペプチドの合成法に従って製造す
ることができ、また、本発明のペプチドは本発明の前駆
体を適当なペプチダーゼで切断することによって製造す
ることができる。ペプチドの合成法としては、例えば、
固相合成法、液相合成法のいずれによっても良い。すな
わち、本発明のペプチドまたは前駆体を構成し得る部分
ペプチドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合させ、生
成物が保護基を有する場合は保護基を脱離することによ
り目的のペプチドまたは前駆体を製造することができ
る。公知の縮合方法や保護基の脱離として、例えば、以
下の〜に記載された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ ペプチド(The Peptide),
Academic Press, New York (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 ペプ
チドまたは前駆体の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド合
成、広川書店 分子内にジスルフィド結合を有するペプチドは、分子内
に2つ以上で偶数個のシステイン残基を有するペプチド
を自体公知の方法に従い、酸化することによって得るこ
とができる。酸化反応は通常、ペプチドを空気酸化また
はヨウ素酸化することにより行なうことができる。ま
た、反応後は通常の精製法、例えば、溶媒抽出・蒸留・
カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィー・
再結晶などを組み合わせて本発明のペプチドまたは前駆
体を精製単離することができる。上記方法で得られるペ
プチドまたは前駆体が遊離体である場合は、公知の方法
あるいはそれに準じる方法によって適当な塩に変換する
ことができるし、逆に塩で得られた場合は、公知の方法
あるいはそれに準じる方法によって遊離体または他の塩
に変換することができる。
【0031】本発明の前駆体は、本発明のペプチドを製
造するための中間体として有用である。さらに、本発明
の前駆体は本発明のペプチドと実質的に同質の活性、す
なわち、ソマトスタチン様活性、コルチスタチン様活性
を有しており、本発明のペプチドと同様の有用性を有し
ている。また、本発明の前駆体が切断され成熟体である
本発明のペプチドが生成される際に生じるペプチド断片
またはその塩も、生理学上、有用なペプチドである。こ
のようなペプチド断片としては、例えば、配列番号:
8、配列番号:9、配列番号:10、配列番号:11ま
たは配列番号:12で表わされるアミノ酸配列を有する
ペプチドなどが用いられる。これらペプチド断片の塩と
しては、上記した本発明のペプチド等の塩と同様のもの
が用いられる。これらペプチド断片またはそれらの塩
は、前述した本発明の前駆体を適当なペプチダーゼを用
いて切断することによって製造することもできるし、後
述のペプチド合成法に準じて製造することもできる。こ
れらペプチド断片またはそれらの塩は、例えば、本発明
の前駆体に対する抗体を製造する際に用いる抗原として
も有用である。また、これらペプチド断片またはそれら
の塩は、生体内における本発明のペプチドの生成機構の
解明にも重要であり、さらには、中枢神経または生殖機
能を調節する作用を有しており、中枢神経または生殖機
能の調節剤としても有用である。
【0032】本発明のペプチドまたは前駆体をコードす
るDNAとしては、前述した本発明のペプチドまたは前
駆体をコードする塩基配列を含有するものであればいか
なるものであってもよい。また、ゲノムDNA、ゲノム
DNAライブラリー、前記した細胞・組織由来のcDN
A、前記した細胞・組織由来のcDNAライブラリー、
合成DNAのいずれでもよい。ライブラリーに使用する
ベクターは、バクテリオファージ、プラスミド、コスミ
ド、ファージミドなどいずれであってもよい。また、前
記した細胞・組織よりtotalRNAまたはmRNA画分
を調製したものを用いて直接Reverse Transcriptase Po
lymerase Chain Reaction(以下、RT-PCR法と略称
する)によって増幅することもできる。具体的には、本
発明の配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と同一も
しくは実質的に同一のアミノ酸配列を有するペプチドを
コードするDNAとしては、例えば、配列番号:13
で表わされる塩基配列を含有するDNA、または配列
番号:13で表わされる塩基配列とハイストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列を有するペプチドと
同質の活性(例、ソマトスタチン様活性、コルチスタチ
ン様活性)を有するペプチドをコードするDNAであれ
ば何れのものでもよい。配列番号:13で表わされる塩
基配列とハイブリダイズするDNAとしては、例えば、
配列番号:13で表わされる塩基配列と約70%以上、
好ましくは約80%以上、より好ましくは約90%以
上、さらに好ましくは約95%以上の相同性を有する塩
基配列を含有するDNAなどが用いられる。より具体的
には、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を含有す
るペプチドをコードするDNAとしては、配列番号:1
3で表わされる塩基配列を有するDNAなどが用いられ
る。
【0033】また、配列番号:2で表わされるアミノ酸
配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
する本発明のペプチドの欠失型ムテインをコードするD
NAとしては、例えば、配列番号:14で表わされる
塩基配列を含有するDNA、または配列番号:14で
表わされる塩基配列とハイストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズする塩基配列を有し、配列番号:2で表
わされるアミノ酸配列を有するペプチドと同一の活性
(例、ソマトスタチン様活性、コルチスタチン様活性)
を有するペプチドをコードするDNAであれば何れのも
のでもよい。配列番号:14で表わされる塩基配列とハ
イブリダイズできるDNAとしては、例えば、配列番
号:14で表わされる塩基配列と約70%以上、好まし
くは約80%以上、より好ましくは約90%以上、さら
に好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基配列を
含有するDNAなどが用いられる。配列番号:3で表わ
されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有する本発明のペプチドの欠失型ムテイン
をコードするDNAとしては、例えば、配列番号:1
5で表わされる塩基配列を含有するDNA、または配
列番号:15で表わされる塩基配列とハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、配
列番号:3で表わされるアミノ酸配列を有するペプチド
と同一の活性(例、ソマトスタチン様活性、コルチスタ
チン様活性)を有するペプチドをコードするDNAであ
れば何れのものでもよい。配列番号:15で表わされる
塩基配列とハイブリダイズするDNAとしては、例え
ば、配列番号:15で表わされる塩基配列と約70%以
上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約90%
以上、さらに好ましくは約95%以上の相同性を有する
塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
【0034】ハイブリダイゼーションは、自体公知の方
法あるいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・
クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook
etal., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記
載の方法などに従って行なうことができる。また、市販
のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記
載の方法に従って行なうことができる。より好ましく
は、ハイストリンジェントな条件に従って行なうことが
できる。ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナ
トリウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜
20mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約60
〜65℃の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約19
mMで温度が約65℃の場合が最も好ましい。ただし、
配列番号:31で表わされるアミノ酸配列を有するラッ
トコルチスタチンをコードする塩基配列(例、配列番
号:33で表わされる塩基配列)を含有するDNA、お
よび配列番号:32で表わされるアミノ酸配列を有する
ラットソマトスタチンをコードする塩基配列(例、配列
番号:34で表わされる塩基配列)を含有するDNA
は、本発明のペプチドをコードするDNAから除かれ
る。
【0035】より具体的には、(1)配列番号:2で表わ
されるアミノ酸配列を含有する欠失型ムテインをコード
するDNAとしては、配列番号:14で表わされる塩基
配列を有するDNA(配列番号:14)、(2)配列番
号:3で表わされるアミノ酸配列を含有する欠失型ムテ
インをコードするDNAとしては、配列番号:15で表
わされる塩基配列を有するDNA(配列番号:15)、
(3)配列番号:35で表わされるアミノ酸配列を含有す
る欠失型ムテインをコードするDNAとしては、配列番
号:13で表わされる塩基配列の3'末端から3塩基(A
AA)を欠失した塩基配列を有するDNA(配列番号:6
2)、(4)配列番号:36で表わされるアミノ酸配列を
含有する欠失型ムテインをコードするDNAとしては、
配列番号:14で表わされる塩基配列の3'末端から3
塩基(AAA)を欠失した塩基配列を有するDNA(配列
番号:63)、(5)配列番号:37で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAと
しては、配列番号:15で表わされる塩基配列の3'末
端から3塩基(AAA)を欠失した塩基配列を有するDN
A(配列番号:64)、(6)配列番号:38で表わされ
るアミノ酸配列を含有する置換型ムテインをコードする
DNAとしては、配列番号:13で表わされる塩基配列
の第16〜18番目のAGGがAAR(RはGまたはA
を示す)に置換された塩基配列を有するDNA(配列番
号:65)、(7)配列番号:39で表わされるアミノ酸
配列を含有する置換型ムテインをコードするDNAとし
ては、配列番号:14で表わされる塩基配列の第10〜
12番目のAGGがAAR(RはGまたはAを示す)に
置換された塩基配列を有するDNA(配列番号:6
6)、(8)配列番号:40で表わされるアミノ酸配列を
含有する置換型ムテインをコードするDNAとしては、
配列番号:15で表わされる塩基配列の第4〜6番目の
AGGがAAR(RはGまたはAを示す)に置換された
塩基配列を有するDNA(配列番号:67)、
【0036】(9)配列番号:41で表わされるアミノ酸
配列を含有する欠失・置換型ムテインをコードするDN
Aとしては、配列番号:13で表わされる塩基配列の
3'末端から3塩基(AAA)を欠失し、第16〜18番目
のAGGがAAR(RはGまたはAを示す)に置換され
た塩基配列を有するDNA(配列番号:68)、(10)配
列番号:42で表わされるアミノ酸配列を含有する欠失
・置換型ムテインをコードするDNAとしては、配列番
号:14で表わされる塩基配列の3'末端から3塩基(A
AA)を欠失し、第10〜12番目のAGGがAAR(R
はGまたはAを示す)に置換された塩基配列を有するD
NA(配列番号:69)、(11)配列番号:43で表わさ
れるアミノ酸配列を含有する欠失・置換型ムテインをコ
ードするDNAとしては、配列番号:15で表わされる
塩基配列の3'末端から3塩基(AAA)を欠失し、第4〜
6番目のAGGがAAR(RはGまたはAを示す)に置
換された塩基配列を有するDNA(配列番号:70)、
(12)配列番号:44で表わされるアミノ酸配列を含有す
る置換型ムテインをコードするDNAとしては、配列番
号:13で表わされる塩基配列の第40〜42番目のT
CCがACN(NはA、C、GまたはTを示す)に置換
された塩基配列を有するDNA(配列番号:71)、(1
3)配列番号:45で表わされるアミノ酸配列を含有する
置換型ムテインをコードするDNAとしては、配列番
号:14で表わされる塩基配列の第34〜36番目のT
CCがACN(NはA、C、GまたはTを示す)に置換
された塩基配列を有するDNA(配列番号:72)、(1
4)配列番号:46で表わされるアミノ酸配列を含有する
置換型ムテインをコードするDNAとしては、配列番
号:15で表わされる塩基配列の第28〜30番目のT
CCがACN(NはA、C、GまたはTを示す)に置換
された塩基配列を有するDNA(配列番号:73)、
【0037】(15)配列番号:47で表わされるアミノ酸
配列を含有する欠失・置換型ムテインをコードするDN
Aとしては、配列番号:13で表わされる塩基配列の
3'末端から3塩基(AAA)を欠失し、第40〜42番目
のTCCがACN(NはA、C、GまたはTを示す)に
置換された塩基配列を有するDNA(配列番号:7
4)、(16)配列番号:48で表わされるアミノ酸配列を
含有する欠失・置換型ムテインをコードするDNAとし
ては、配列番号:14で表わされる塩基配列の3'末端
から3塩基(AAA)を欠失し、第34〜36番目のTC
CがACN(NはA、C、GまたはTを示す)に置換さ
れた塩基配列を有するDNA(配列番号:75)、(17)
配列番号:49で表わされるアミノ酸配列を含有する欠
失・置換型ムテインをコードするDNAとしては、配列
番号:15で表わされる塩基配列の3'末端から3塩基
(AAA)を欠失し、第28〜30番目のTCCがACN
(NはA、C、GまたはTを示す)に置換された塩基配
列を有するDNA(配列番号:76)、(18)配列番号:
50で表わされるアミノ酸配列を含有する置換型ムテイ
ンをコードするDNAとしては、配列番号:13で表わ
される塩基配列の第16〜18番目のAGGがAAR
(RはGまたはAを示す)に、第40〜42番目のTC
CがACN(NはA、C、GまたはTを示す)に置換さ
れた塩基配列を有するDNA(配列番号:77)、(19)
配列番号:51で表わされるアミノ酸配列を含有する置
換型ムテインをコードするDNAとしては、配列番号:
14で表わされる塩基配列の第10〜12番目のAGG
がAAR(RはGまたはAを示す)に、第34〜36番
目のTCCがACN(NはA、C、GまたはTを示す)
に置換された塩基配列を有するDNA(配列番号:7
8)、
【0038】(20)配列番号:52で表わされるアミノ酸
配列を含有する置換型ムテインをコードするDNAとし
ては、配列番号:15で表わされる塩基配列の第4〜6
番目のAGGがAAR(RはGまたはAを示す)に、第
28〜30番目のTCCがACN(NはA、C、Gまた
はTを示す)に置換された塩基配列を有するDNA(配
列番号:79)、(21)配列番号:53で表わされるアミ
ノ酸配列を含有する欠失・置換型ムテインをコードする
DNAとしては、配列番号:13で表わされる塩基配列
の3'末端から3塩基(AAA)を欠失し、第16〜18番
目のAGGがAAR(RはGまたはAを示す)に、第4
0〜42番目のTCCがACN(NはA、C、Gまたは
Tを示す)に置換された塩基配列を有するDNA(配列
番号:80)、(22)配列番号:54で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失・置換型ムテインをコードするD
NAとしては、配列番号:14で表わされる塩基配列の
3'末端から3塩基(AAA)を欠失し、第10〜12番目
のAGGがAAR(RはGまたはAを示す)に、第34
〜36番目のTCCがACN(NはA、C、GまたはT
を示す)に置換された塩基配列を有するDNA(配列番
号:81)、(23)配列番号:55で表わされるアミノ酸
配列を含有する欠失・置換型ムテインをコードするDN
Aとしては、配列番号:15で表わされる塩基配列の
3'末端から3塩基(AAA)を欠失し、第4〜6番目のA
GGがAAR(RはGまたはAを示す)に、第28〜3
0番目のTCCがACN(NはA、C、GまたはTを示
す)に置換された塩基配列を有するDNA(配列番号:
82)などが用いられる。
【0039】本発明の配列番号:4で表わされるアミノ
酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有
する本発明の前駆体ペプチドをコードするDNAとして
は、例えば、配列番号:16または配列番号:17で
表わされる塩基配列を含有するDNA、または配列番
号:16または配列番号:17で表わされる塩基配列と
ハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩
基配列を有し、前記した本発明のペプチドを生成し得る
前駆体ペプチドをコードするDNAであれば何れのもの
でもよい。配列番号:16または配列番号:17で表わ
される塩基配列とハイブリダイズするDNAとしては、
例えば、配列番号:16または配列番号:17で表わさ
れる塩基配列と約70%以上、好ましくは約80%以
上、より好ましくは約90%以上、さらに好ましくは約
95%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNA
などが用いられる。より具体的には、配列番号:4のア
ミノ酸配列を含有する前駆体ペプチドをコードするDN
Aとしては、配列番号:16または配列番号:17で表
わされる塩基配列を有するDNAなどが用いられる。本
発明の配列番号:5で表わされるアミノ酸配列と同一も
しくは実質的に同一のアミノ酸配列を有する前駆体ペプ
チドをコードするDNAとしては、例えば、配列番
号:18または配列番号:19で表わされる塩基配列を
含有するDNA、または配列番号:18または配列番
号:19で表わされる塩基配列とハイストリンジェント
な条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、前記し
た本発明のペプチドを生成し得る前駆体ペプチドをコー
ドするDNAであれば何れのものでもよい。配列番号:
18または配列番号:19で表わされる塩基配列とハイ
ブリダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号:
18または配列番号:19で表わされる塩基配列と約7
0%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約
90%以上、さらに好ましくは約95%以上の相同性を
有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。よ
り具体的には、配列番号:5のアミノ酸配列を含有する
前駆体ペプチドをコードするDNAとしては、配列番
号:18または配列番号:19で表わされる塩基配列を
有するDNAなどが用いられる。
【0040】本発明の配列番号:6で表わされるアミノ
酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有
する本発明の前駆体ペプチドをコードするDNAとして
は、例えば、配列番号:20または配列番号:21で
表わされる塩基配列を含有するDNA、または配列番
号:20または配列番号:21で表わされる塩基配列と
ハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩
基配列を有し、前記した本発明のペプチドを生成し得る
前駆体ペプチドをコードするDNAであれば何れのもの
でもよい。配列番号:20または配列番号:21で表わ
される塩基配列ハイブリダイズできるDNAとしては、
例えば、配列番号:20または配列番号:21で表わさ
れる塩基配列と約70%以上、好ましくは約80%以
上、より好ましくは約90%以上、さらに好ましくは約
95%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNA
などが用いられる。より具体的には、配列番号:6のア
ミノ酸配列を含有する前駆体ペプチドをコードするDN
Aとしては、配列番号:20または配列番号:21で表
わされる塩基配列を有するDNAなどが用いられる。本
発明の配列番号:7で表わされるアミノ酸配列と同一も
しくは実質的に同一のアミノ酸配列を有する前駆体ペプ
チドをコードするDNAとしては、例えば、配列番
号:22または配列番号:23で表わされる塩基配列を
含有するDNA、または配列番号:22または配列番
号:23で表わされる塩基配列とハイストリンジェント
な条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、前記し
た本発明のペプチドを生成し得る前駆体ペプチドをコー
ドするDNAであれば何れのものでもよい。配列番号:
22または配列番号:23で表わされる塩基配列とハイ
ブリダイズできるDNAとしては、例えば、配列番号:
22または配列番号:23で表わされる塩基配列と約7
0%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約
90%以上、さらに好ましくは約95%以上の相同性を
有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。よ
り具体的には、配列番号:7のアミノ酸配列を含有する
前駆体ペプチドをコードするDNAとしては、配列番
号:22または配列番号:23で表わされる塩基配列を
有するDNAなどが用いられる。ハイブリダイゼーショ
ンの方法およびハイストリンジェントな条件は、前記と
同様のものが用いられる。
【0041】さらに、(1)配列番号:56で表わされる
アミノ酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDN
Aとしては、配列番号:16または配列番号:17で表
わされる塩基配列の第52〜54番目のAGGがAAR
(RはGまたはAを示す)に置換された塩基配列を有す
るDNA(配列番号:83または配列番号:84)、
(2)配列番号:57で表わされるアミノ酸配列を有する
前駆体ペプチドをコードするDNAとしては、配列番
号:16または配列番号:17で表わされる塩基配列の
第76〜78番目のTCCがACN(NはA、C、Gま
たはTを示す)に置換された塩基配列を有するDNA
(配列番号:85または配列番号:86)、(3)配列番
号:58で表わされるアミノ酸配列を有する前駆体ペプ
チドをコードするDNAとしては、配列番号:16また
は配列番号:17で表わされる塩基配列の第52〜54
番目のAGGがAAR(RはGまたはAを示す)に置換
さ、第76〜78番目のTCCがACN(NはA、C、
GまたはTを示す)に置換された塩基配列を有するDN
A(配列番号:87または配列番号:88)、(4)配列
番号:59で表わされるアミノ酸配列を有する前駆体ペ
プチドをコードするDNAとしては、配列番号:16ま
たは配列番号:17で表わされる塩基配列の3'末端か
ら3塩基(AAA)を欠失し、第52〜54番目のAGG
がAAR(RはGまたはAを示す)に置換された塩基配
列を有するDNA(配列番号:89または配列番号:9
0)、
【0042】(5)配列番号:60で表わされるアミノ酸
配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAとして
は、配列番号:16または配列番号:17で表わされる
塩基配列の3'末端から3塩基(AAA)を欠失し、第76
〜78番目のTCCがACN(NはA、C、GまたはT
を示す)に置換された塩基配列を有するDNA(配列番
号:91または配列番号:92)、(6)配列番号:61
で表わされるアミノ酸配列を有する前駆体ペプチドをコ
ードするDNAとしては、配列番号:16または配列番
号:17で表わされる塩基配列の3'末端から3塩基(A
AA)を欠失し、第52〜54番目のAGGがAAR(R
はGまたはAを示す)に置換さ、第76〜78番目のT
CCがACN(NはA、C、GまたはTを示す)に置換
された塩基配列を有するDNA(配列番号:93または
配列番号:94)、(7)配列番号:4、配列番号:5、
配列番号:6または配列番号:7で表わされるアミノ酸
配列のC末端のLysが欠失した前駆体ペプチドをコード
するDNAとしては、配列番号:16〜配列番号:23
のいずれかの塩基配列で表わされる塩基配列の3'末端
から3塩基(AAA)が欠失した塩基配列を有するDNA
などが用いられる。
【0043】上記した本発明の前駆体から成熟体ペプチ
ドが生成される際に生ずるペプチド断片をコードするD
NAとしては、前述した該ペプチド断片をコードする塩
基配列を含有するものであればいかなるものであっても
よい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。例えば、配列番号:8で表わされるアミノ
酸配列を有するペプチド断片をコードするDNAとして
は、例えば、配列番号:24または配列番号:25で表
わされる塩基配列を有するDNAが、配列番号:9で表
わされるアミノ酸配列を有するペプチド断片をコードす
るDNAとしては、例えば、配列番号:26で表わされ
る塩基配列を有するDNAが、配列番号:10で表わさ
れるアミノ酸配列を有するペプチド断片をコードするD
NAとしては、例えば、配列番号:27で表わされる塩
基配列を有するDNAが、配列番号:11で表わされる
アミノ酸配列を有するペプチド断片をコードするDNA
としては、例えば、配列番号:28で表わされる塩基配
列を有するDNAが、配列番号:12で表わされるアミ
ノ酸配列を有するペプチド断片をコードするDNAとし
ては、例えば、配列番号:29または配列番号:30で
表わされる塩基配列を有するDNAが用いられる。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明のペプチドまたは前駆体を
コードするDNAのクローニングの手段としては、
(1)本発明のペプチドまたは前駆体をコードするDN
Aの部分塩基配列を有する合成DNAプライマーを用い
て、PCR法によって前記DNAライブラリー等から目
的とするDNAを増幅するか、または(2)適当なベク
ターに組み込んだDNAと、本発明のペプチドまたは前
駆体の一部あるいは全領域をコードするDNA断片もし
くは合成DNAを標識したものとのハイブリダイゼーシ
ョンによって選別すること、などが挙げられる。ハイブ
リダイゼーションの方法は、前記と同様のものが用いら
れる。また、市販のライブラリーを使用する場合、添付
の使用説明書に記載の方法に従って行なうことができ
る。また、DNAの塩基配列の変換(欠失・付加・置
換)は、公知のキット、例えば、MutanTM−G(宝酒造
(株))、MutanTM−K(宝酒造(株))などを用い
て、Gapped duplex法やKunkel法などの自体公知の方法
あるいはそれに準じる方法に従って行なうことができ
る。クローン化された本発明のペプチドまたは前駆体を
コードするDNAは、目的によりそのまま、または所望
により制限酵素で消化したり、リンカーを付加したりし
て使用することができる。該DNAはその5'末端側に
翻訳開始コドンとしてのATGを有し、また3'末端側
には翻訳終止コドンとしてのTAA、TGAまたはTA
Gを有していてもよい。これらの翻訳開始コドンや翻訳
終止コドンは、適当な合成DNAアダプターを用いて付
加することもできる。本発明のペプチドまたは前駆体を
コードするDNAの発現ベクターは、例えば、(イ)本
発明のペプチドまたは前駆体をコードするDNAから目
的とするDNA断片を切り出し、(ロ)該DNA断片を
適当な発現ベクター中のプロモーターの下流に連結する
ことにより製造することができる。
【0045】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neoなどが用いられる。本発明で
用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に用い
る宿主に対応して適切なプロモーターであればいかなる
ものでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用いる場
合は、SRαプロモーター、SV40プロモーター、L
TRプロモーター、CMV(サイトメガロウイルス)プ
ロモーター、HSV-TKプロモーターなどが挙げられ
る。これらのうち、CMVプロモーター、SRαプロモ
ーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒア
属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロモ
ーター、recAプロモーター、λPLプロモーター、
lppプロモーター、T7プロモーターなどが、宿主が
バチルス属菌である場合は、SPO1プロモーター、S
PO2プロモーター、penPプロモーターなど、宿主
が酵母である場合は、PHO5プロモーター、PGKプ
ロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター
などが好ましい。宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘ
ドリンプロモーター、P10プロモーターなどが好まし
い。
【0046】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子、アンピシリン耐性遺伝
子(以下、Amprと略称する場合がある)、ネオマイ
シン耐性遺伝子(以下、Neoと略称する場合がある)
などが用いられる。dhfr遺伝子はメソトレキセート
(MTX)耐性を、NeoはG418耐性を付与する。
特に、dhfr遺伝子欠損チャイニーズハムスター細胞
CHOを用いてdhfr遺伝子を選択マーカーとして使
用する場合、チミジンを含まない培地によっても選択で
きる。また、必要に応じて、宿主に合ったシグナル配列
を、ペプチドまたは前駆体のN端末側に付加する。宿主
がエシェリヒア属菌である場合は、PhoA・シグナル配
列、OmpA・シグナル配列などが、宿主がバチルス属菌
である場合は、α−アミラーゼ・シグナル配列、サブチ
リシン・シグナル配列などが、宿主が酵母である場合
は、MFα・シグナル配列、SUC2・シグナル配列な
ど、宿主が動物細胞である場合には、例えばインシュリ
ン・シグナル配列、α−インターフェロン・シグナル配
列、抗体分子・シグナル配列などがそれぞれ利用でき
る。このようにして構築された本発明のペプチドまたは
前駆体をコードするDNAを含有するベクターを細胞に
導入することによって形質転換体を製造することができ
る。
【0047】宿主としては、例えばエシェリヒア属菌、
バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞などが
用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、エシ
ェリヒア・コリ(Escherichia coli)
K12・DH1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショ
ナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・
ユーエスエー(Proc. Natl. Acad.
Sci. USA),60巻,160(1968)〕,J
M103〔ヌクイレック・アシッズ・リサーチ,(Nucl
eic Acids Research),9巻,309(1981)〕,J
A221〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロ
ジー(Journal of Molecular Biology)〕,120巻,
517(1978)〕,HB101〔ジャーナル・オブ・
モレキュラー・バイオロジー,41巻,459(196
9)〕,C600〔ジェネティックス(Genetics),3
9巻,440(1954)〕などが用いられる。バチルス
属菌としては、例えばバチルス・サチルス(Bacillus s
ubtilis)MI114〔ジーン,24巻,255(198
3)〕,207−21〔ジャーナル・オブ・バイオケミ
ストリー(Journal of Biochemistry),95巻,87
(1984)〕などが用いられる。酵母としては、例え
ば、サッカロマイセス セレビシエ(Saccharomyces ce
revisiae)AH22,AH22R-,NA87−11
A,DKD−5D,20B−12、シゾサッカロマイセ
ス ポンベ(Shizosaccharomyces pombe)NCYC19
13,NCYC2036、ピキア パストリス(Pichia
pastoris)などが用いられる。昆虫細胞としては、例
えば、ウイルスがAcNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由
来株化細胞(Spodoptera frugiperda cell;Sf細
胞)、Trichoplusia niの中腸由来のMG1細胞、Trich
oplusia niの卵由来のHigh FiveTM細胞、Mamestra bras
sicae由来の細胞またはEstigmena acrea由来の細胞など
が用いられる。ウイルスがBmNPVの場合は、蚕由来
株化細胞(Bombyx mori N;BmN細胞)などが用いら
れる。該Sf細胞としては、例えば、Sf9細胞(ATCC
CRL1711)、Sf21細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イ
ン・ヴィボ(in Vivo),13, 213-217,(1977))などが用
いられる。昆虫としては、例えばカイコの幼虫などが用
いられる〔前田ら、ネイチャー(Nature),315巻,
592(1985)〕。
【0048】動物細胞としては、例えば、マウスAtT
−20,ラットGH1,ラットGH3,ラットGH3,
ラットMtT,マウスMIN6,サル細胞COS−7,
Vero細胞,チャイニーズハムスター細胞CHO(以
下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニ
ーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhf
-)細胞と略記),L細胞,ミエローマ細胞,ヒトF
L細胞,293細胞,C127細胞,BALB3T3細
胞,Sp-2/O細胞などが用いられる。これらの中で
も、AtT−20,マウスMIN6,CHO細胞、CH
O(dhfr-)細胞、293細胞などが好ましい。エ
シェリヒア属菌を形質転換するには、例えば、プロシー
ジングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・
サイエンジイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA),69巻,2110(1972)
やジーン(Gene),17巻,107(1982)などに記
載の方法に従って行なうことができる。バチルス属菌を
形質転換するには、例えば、モレキュラー・アンド・ジ
ェネラル・ジェネティックス(Molecular & General G
enetics),168巻,111(1979)などに記載の
方法に従って行なうことができる。酵母を形質転換する
には、例えば、メソッズ・イン・エンザイモロジー(Bi
o/Technology),6, 47-55(1988)),194巻,182
−187(1991)、プロシージングズ・オブ・ザ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ
・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. US
A),75巻,1929(1978)に記載の方法に従っ
て行なうことができる。昆虫細胞または昆虫を形質転換
するには、例えば、バイオ/テクノロジー(Bio/Techno
logy),6, 47-55(1988))などに記載の方法に従って行
なうことができる。動物細胞を形質転換するには、例え
ば、細胞工学別冊8 新細胞工学実験プロトコール,2
63−267(1995)(秀潤社発行)、ヴィロロジ
ー(Virology),52巻,456(1973)に記載の方
法に従って行なうことができる。
【0049】発現ベクターの細胞への導入方法として
は、例えば、リン酸カルシウム法〔Graham, F. L. and
van der Eb, A. J.ヴィロロジー(Virology) 52, 456-
467(1973)〕、電気穿孔法〔Neumann, E. et al. エン
ボ・ジャーナル(EMBO J.) 1,841-845(1982)〕など
が挙げられる。このようにして、本発明のペプチドまた
は前駆体をコードするDNAを含有する発現ベクターで
形質転換された形質転換体が得られる。なお、動物細胞
を用いて、本発明のペプチドまたは前駆体を安定に発現
させる方法としては、上記の動物細胞に導入された発現
ベクターが染色体に組み込まれた細胞をクローン選択に
よって選択する方法がある。具体的には、上記の選択マ
ーカーを指標にして形質転換体を選択する。さらに、こ
のように選択マーカーを用いて得られた動物細胞に対し
て、繰り返しクローン選択を行なうことにより本発明の
ペプチドまたは前駆体の高発現能を有する安定な動物細
胞株を得ることができる。また、dhfr遺伝子を選択
マーカーとして用いた場合、MTX濃度を徐々に上げて
培養し、耐性株を選択することにより、dhfr遺伝子
とともに、本発明のペプチドまたは前駆体をコードする
DNAを細胞内で増幅させて、さらに高発現の動物細胞
株を得ることもできる。上記の形質転換体を本発明のペ
プチドまたは前駆体をコードするDNAが発現可能な条
件下で培養し、本発明のペプチドまたは前駆体を生成、
蓄積せしめることによって、本発明のペプチドまたは前
駆体またはその塩を製造することができる。
【0050】宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、例えばグルコース、デキ
ストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源としては、
例えばアンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチープ・
リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレ
イショ抽出液などの無機または有機物質、無機物として
は例えば塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、塩
化マグネシウムなどが挙げられる。また、酵母エキス、
ビタミン類、生長促進因子などを添加してもよい。培地
のpHは約5〜8が望ましい。エシェリヒア属菌を培養
する際の培地としては、例えば、グルコース、カザミノ
酸を含むM9培地〔ミラー(Miller),ジャーナル・オ
ブ・エクスペリメンツ・イン・モレキュラー・ジェネテ
ィックス(Journal of Experiments in Molecular Gene
tics),431−433,Cold Spring Harbor Laborat
ory, New York1972〕が好ましい。ここに必要によ
りプロモーターを効率よく働かせるために、例えば、3
β−インドリルアクリル酸のような薬剤を加えることが
できる。宿主がエシェリヒア属菌の場合、培養は通常約
15〜43℃で約3〜24時間行い、必要により、通気
や撹拌を加えることもできる。宿主がバチルス属菌の場
合、培養は通常約30〜40℃で約6〜24時間行な
い、必要により通気や撹拌を加えることもできる。
【0051】宿主が酵母である形質転換体を培養する
際、培地としては、例えば、バークホールダー(Burkho
lder)最小培地〔Bostian, K. L. ら、プロシージング
ズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエ
ンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA),77巻,4505(1980)〕や
0.5%カザミノ酸を含有するSD培地〔Bitter, G. A.
ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),81巻,53
30(1984)〕が挙げられる。培地のpHは約5〜
8に調整するのが好ましい。培養は通常約20℃〜35
℃で約24〜72時間行い、必要に応じて通気や撹拌を
加える。宿主が昆虫細胞である形質転換体を培養する
際、培地としては、Grace's Insect Medium(Grace, T.
C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(1962))に非動化
した10%ウシ血清等の添加物を適宜加えたものなどが
用いられる。培地のpHは、約6.2〜6.4に調整す
るのが好ましい。培養は通常約27℃で約3〜5日間行
ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿主が動物細
胞である形質転換体を培養する際、培地としては、例え
ば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM培地〔サイ
エンス(Seience),122巻,501(1952)〕,
DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),8巻,39
6(1959)〕,RPMI 1640培地〔ジャーナル
・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・アソシエーショ
ン(The Jounal of the American Medical Associatio
n)199巻,519(1967)〕,199培地〔プロ
シージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フォー・ザ・バ
イオロジカル・メディスン(Proceeding of the Societ
y for the Biological Medicine),73巻,1(195
0)〕などが用いられる。pHは約6〜8であるのが好
ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約15〜72時
間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。特に、C
HO(dhfr-)細胞およびdhfr遺伝子を選択マ
ーカーとして用いる場合、チミジンをほとんど含まない
透析ウシ胎児血清を含むDMEM培地を用いるのが好ま
しい。
【0052】上記培養物から本発明のペプチドまたは前
駆体を分離精製するには、例えば、下記の方法により行
なうことができる。本発明のペプチドまたは前駆体を培
養菌体あるいは細胞から抽出するに際しては、培養後、
公知の方法で菌体あるいは細胞を集め、これを適当な緩
衝液に懸濁し、超音波、リゾチームおよび/または凍結
融解などによって菌体あるいは細胞を破壊したのち、遠
心分離やろ過により本発明のペプチドまたは前駆体の粗
抽出液を得る方法などが適宜用い得る。緩衝液の中に尿
素や塩酸グアニジンなどのたんぱく変性剤や、トリトン
X−100TMなどの界面活性剤が含まれていてもよい。
培養液中にペプチドまたは前駆体が分泌される場合に
は、培養終了後、それ自体公知の方法で菌体あるいは細
胞と上清とを分離し、上清を集める。このようにして得
られた培養上清、あるいは抽出液中に含まれる本発明の
ペプチドまたは前駆体の精製は、自体公知の分離・精製
法を適切に組み合わせて行なうことができる。これらの
公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの
溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過
法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法
などの主として分子量の差を利用する方法、イオン交換
クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用する方法、ア
フィニティークロマトグラフィーなどの特異的親和性を
利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの
疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動法などの等
電点の差を利用する方法などが用いられる。かくして得
られる本発明のペプチドまたは前駆体が遊離体で得られ
た場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法
によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場
合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によ
り、遊離体または他の塩に変換することができる。な
お、組換え体が産生する本発明のペプチドまたは前駆体
を、精製前または精製後に適当な蛋白修飾酵素を作用さ
せることにより、任意に修飾を加えたり、ポリペプチド
を部分的に除去することもできる。蛋白修飾酵素として
は、例えば、トリプシン、キモトリプシン、アルギニル
エンドペプチダーゼ、プロテインキナーゼ、グリコシダ
ーゼなどが用いられる。かくして生成する本発明のペプ
チドまたは前駆体の存在は、特異抗体を用いたエンザイ
ムイムノアッセイなどにより測定することができる。
【0053】本発明のペプチド、その前駆体またはそれ
らの塩に対する抗体は、本発明のペプチド、その前駆体
またはそれらの塩を認識し得る抗体であれば、ポリクロ
ーナル抗体、モノクローナル抗体の何れであってもよ
い。該抗体は、本発明のペプチドまたはその前駆体のい
かなる部位を認識するものであってよい。また、該抗体
としては、本発明のペプチド、その前駆体またはそれら
の塩の活性を中和するものが好ましい。本発明のペプチ
ド、その前駆体またはそれらの塩(以下、抗体の説明の
項において、本発明のペプチドと略記する)に対する抗
体は、本発明のペプチド等を抗原として用い、自体公知
の抗体または抗血清の製造法に従って製造することがで
きる。
【0054】〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクロナール抗体産生細胞の作製 本発明のペプチドは、温血動物に対して投与により抗体
産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とと
もに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に
1回ずつ、計2〜10回程度行われる。用いられる温血
動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモッ
ト、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニワトリが用いら
れるが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。モ
ノクローナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原を免
疫された温血動物、例えば、マウスから抗体価の認めら
れた個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリ
ンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄
腫細胞と融合させることにより、モノクローナル抗体産
生ハイブリドーマを調製することができる。抗血清中の
抗体価の測定は、例えば、後記の標識化ペプチド等と抗
血清とを反応させたのち、抗体に結合した標識剤の活性
を測定することにより行なうことができる。融合操作
は、既知の方法、例えば、ケーラーとミルスタインの方
法〔ネイチャー(Nature)、256、495 (1975)〕に従い実
施することができる。融合促進剤としては、例えば、ポ
リエチレングリコール(PEG)やセンダイウィルスな
どが用いられるが、好ましくはPEGが用いられる。骨
髄腫細胞としては、例えば、NS−1、P3U1、SP
2/0、AP−1などがあげられるが、P3U1が好ま
しく用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)
数と骨髄腫細胞数との好ましい比率は1:1〜20:1
程度であり、PEG(好ましくはPEG1000〜PE
G6000)が10〜80%程度の濃度で添加され、2
0〜40℃、好ましくは30〜37℃で1〜10分間イ
ンキュベートすることにより効率よく細胞融合を実施す
ることができる。
【0055】モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの
スクリーニングには種々の方法が使用できるが、例え
ば、ペプチド抗原を直接あるいは担体とともに吸着させ
た固相(例、マイクロプレート)にハイブリドーマ培養
上清を添加し、次に放射性物質や酵素などで標識した抗
免疫グロブリン抗体(細胞融合に用いられる細胞がマウ
スの場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用いられる)
またはプロテインAを加え、固相に結合した抗ペプチド
等抗体を検出する方法、抗免疫グロブリン抗体またはプ
ロテインAを吸着させた固相にハイブリドーマ培養上清
を添加し、放射性物質や酵素などで標識したペプチド等
を加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出する
方法などが用いられる。モノクローナル抗体の選別は、
自体公知あるいはそれに準じる方法に従って行なうこと
ができるが、通常、HAT(ヒポキサンチン、アミノプ
テリン、チミジン)を添加した動物細胞用培地で行なう
ことができる。選別および育種用培地としては、ハイブ
リドーマが生育できるものならばどのような培地を用い
ても良い。例えば、1〜20%、好ましくは10〜20
%の牛胎児血清を含むRPMI1640培地、1〜10
%の牛胎児血清を含むGIT培地(和光純薬工業
(株))あるいはハイブリドーマ培養用無血清培地(S
FM−101、日水製薬(株))などを用いることがで
きる。培養温度は、通常20〜40℃、好ましくは約3
7℃である。培養時間は、通常5日〜3週間、好ましく
は1週間〜2週間である。培養は、通常5%炭酸ガス下
で行なうことができる。ハイブリドーマ培養上清の抗体
価は、上記の抗血清中の抗体価の測定と同様にして測定
できる。
【0056】(b)モノクロナール抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、自体公知の方法、例
えが、免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アル
コール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換
体(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ
過法、抗原結合固相あるいはプロテインAあるいはプロ
テインGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し、結
合を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行な
うことができる。
【0057】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じ
る方法にしたがって製造することができる。例えば、免
疫抗原(ペプチド抗原)とキャリアー蛋白質との複合体
をつくり、上記のモノクローナル抗体の製造法と同様に
温血動物に免疫を行ない、該免疫動物から本発明のペプ
チド等に対する抗体含有物を採取して、抗体の分離精製
を行なうことにより製造できる。温血動物を免疫するた
めに用いられる免疫抗原とキャリアー蛋白質との複合体
に関し、キャリアー蛋白質の種類およびキャリアーとハ
プテンとの混合比は、キャリアーに架橋させて免疫した
ハプテンに対して抗体が効率良くできれば、どの様なも
のをどの様な比率で架橋させてもよいが、例えば、ウシ
血清アルブミンやウシサイログロブリン、ヘモシアニン
等を重量比でハプテン1に対し、約0.1〜20、好ま
しくは約1〜5の割合でカップルさせる方法が用いられ
る。また、ハプテンとキャリアーのカプリングには、種
々の縮合剤を用いることができるが、グルタルアルデヒ
ドやカルボジイミド、マレイミド活性エステル、チオー
ル基、ジチオビリジル基を含有する活性エステル試薬等
が用いられる。縮合生成物は、温血動物に対して、抗体
産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とと
もに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は、通常約2〜6週
毎に1回ずつ、計約3〜10回程度行なわれる。ポリク
ローナル抗体は、上記の方法で免疫された温血動物の血
液、腹水など、好ましくは血液から採取される。抗血清
中のポリクローナル抗体価の測定は、上記の血清中の抗
体価の測定と同様にして測定できる。ポリクローナル抗
体の分離精製は、上記のモノクローナル抗体の分離精製
と同様の免疫グロブリンの分離精製法に従って行なうこ
とができる。本発明の前駆体が切断され本発明のペプチ
ドが生成する際に生じる前記の断片ペプチドに対する抗
体も上記と同様に製造し、使用することができる。
【0058】本発明のペプチドまたはその前駆体をコー
ドする塩基配列に実質的に相補的な塩基配列を有するオ
リゴヌクレオチド誘導体またはその塩としては、本発明
のDNAに実質的に相補的な塩基配列を有し、該DNA
に結合し得るものであれば、いずれのオリゴヌクレオチ
ド誘導体またはその塩であってもよい。本発明のペプチ
ドまたはその前駆体をコードする塩基配列に実質的に相
補的な塩基配列とは、例えば、本発明のDNAに相補的
な塩基配列(すなわち、本発明のDNAの相補鎖)の全
塩基配列あるいは部分塩基配列と約70%以上、好まし
くは約80%以上、より好ましくは約90%以上、最も
好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基配列など
が挙げられる。特に、本発明のDNAの相補鎖の全塩基
配列うち、本発明のペプチド等のN末端部位をコードす
る部分の塩基配列(例えば、開始コドン付近の塩基配列
など)の相補鎖と約70%以上、好ましくは約80%以
上、より好ましくは約90%以上、最も好ましくは約9
5%以上の相同性を有するオリゴヌクレオリド誘導体ま
たはその塩が好適である。これらのオリゴヌクレオチド
誘導体またはその塩は、公知のDNA合成装置などを用
いて製造することができる。
【0059】本発明のペプチド、その前駆体またはそれ
らの塩は、例えば、ソマトスタチ様活性、コルスタチン
様活性などの有用な生理活性を有しているペプチドであ
る。具体的には、(i)成長ホルモンの分泌抑制作用、
(ii)甲状腺刺激ホルモン、プロラクチンなどの下垂体
ホルモンの分泌抑制作用、(ii)ガストリン、インシュ
リンなどの消化管ホルモンの分泌抑制作用、(iv)神経
伝達作用、(v)細胞増殖作用、(vi)レム睡眠の誘発
物質であるアセチルコリン作用の抑制作用、(vii)平
滑筋の収縮の抑制作用などを有している。したがって、
本発明のペプチド、その前駆体またはそれらの塩は、さ
まざまな用途に用いることができる。以下に、本発明の
ペプチド、その前駆体またはそれらの塩(以下、本発明
のペプチド等と略記する場合がある)、本発明のペプチ
ドまたはその前駆体をコードするDNA(以下、本発明
のDNAと略記する場合がある)、本発明のペプチド、
その前駆体またはそれらの塩に対する抗体(以下、本発
明の抗体と略記する場合がある)およびオリゴヌクレオ
チド誘導体またはその塩の用途を説明する。
【0060】(1)各種疾病の治療・予防剤などの医薬 本発明のペプチド等は、上記したとおり、(i)成長ホ
ルモンの分泌抑制作用、(ii)甲状腺刺激ホルモン、プ
ロラクチンなどの下垂体ホルモンの分泌抑制作用、(ii
i)ガストリン、インシュリンなどの消化管ホルモンの
分泌抑制作用、(iv)神経伝達作用、(v)細胞増殖作
用、(vi)レム睡眠の誘発物質であるアセチルコリン作
用の抑制作用、(vii)平滑筋の収縮の抑制作用などを
有している。したがって、本発明のペプチド等または本
発明のDNAは、生体内におけるコルチスタチンまたは
ソマトスタチンの欠失・損傷や、コルチスタチンまたは
ソマトスタチンをコードするDNAの発現低下などに起
因する種々の疾病の治療・予防剤などの医薬として有用
である。具体的には、本発明のペプチド等または本発明
のDNAは、例えば、ホルモン産生腫瘍、先端巨大症、
巨人症、痴呆症、糖尿病、胃潰瘍などの治療・予防剤、
ホルモン分泌抑制剤、腫瘍増殖抑制剤、神経活動もしく
は睡眠の調節剤などの医薬として有用である。
【0061】さらには、本発明のペプチド等または本発
明のDNAは、例えば、急性バクテリア髄膜炎,急性心
筋梗塞,急性膵炎,急性ウイルス脳炎,成人呼吸促迫症
候群,アルコール性肝炎,アルツハイマー病,喘息,動
脈硬化,アトピー性皮膚炎,バクテリア肺炎,膀胱が
ん,骨折,乳がん,過食症,多食症,火傷治癒,子宮頸
部がん,慢性リンパ性白血病,慢性骨髄性白血病,慢性
膵炎,肝硬変,大腸がん(結腸/直腸がん),クローン
病,痴呆,糖尿病性合併症,糖尿病性腎症,糖尿病性神
経障害,糖尿病性網膜症,胃炎,ヘリコバクター・ピロ
リ感染症,肝不全,A型肝炎,B型肝炎,C型肝炎,肝
炎,単純ヘルペスウイルス感染症,水痘帯状疱疹ウイル
ス感染症,ホジキン病,エイズ感染症,ヒトパピローマ
ウイルス感染症,高カルシウム血症,高コレステロール
血症,高グリセリド血症,高脂血症,感染症,インフル
エンザ感染症,インシュリン依存性糖尿病(I型),侵
襲性ブドウ状球菌感染症,悪性黒色腫,がん転移,多発
性骨髄腫,アレルギー性鼻炎,腎炎,非ホジキン性リン
パ腫,インシュリン非依存性糖尿病(II型),非小細胞
肺がん,臓器移植,骨関節炎,骨軟化症,骨減少症,骨
粗鬆症,卵巣がん,骨ペーチェット病,消化性潰瘍,末
梢血管疾患,前立腺がん,逆流性食道炎,腎不全,リウ
マチ関節炎,精神分裂症,敗血症,敗血症ショック,重
症全身性真菌感染症,小細胞肺がん,脊髄損傷,胃が
ん,全身性エリテマトーサス,一過性脳虚血発作,結
核,心弁膜症,血管性/多発梗塞痴呆,創傷治癒,不眠
症,関節炎,神経変成疾患などの各種疾病の治療・予防
剤などの医薬としても有用である。特に、本発明のペプ
チド等または本発明のDNAは、不眠症の治療・予防剤
として有用である。
【0062】本発明のペプチド等を上記の医薬として使
用する場合は、例えば、必要に応じて糖衣を施した錠
剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤な
どとして経口的に、あるいは水もしくはそれ以外の薬学
的に許容し得る液との無菌性溶液、または懸濁液剤など
の注射剤の形で非経口的に使用できる。例えば、本発明
のペプチド等を生理学的に認められる担体、香味剤、賦
形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに
一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態で
混和することによって製造することができる。これら製
剤における有効成分量は指示された範囲の適当な容量が
得られるようにするものである。本発明のペプチド等を
上記の治療・予防剤として使用する場合は、少なくとも
90%、好ましくは95%以上、より好ましくは98%
以上、さらに好ましくは99%以上に精製されたものを
使用するのが好ましい。本発明のDNAを上記の治療・
予防剤として使用する場合は、該DNAを単独あるいは
レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、ア
デノウイルスアソシエーテッドウイルスベクターなどの
適当なベクターに挿入した後、常套手段に従ってヒトま
たは温血動物に投与することができる。本発明のDNA
は、そのままで、あるいは摂取促進のために補助剤など
の生理学的に認められる担体とともに製剤化し、遺伝子
銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテーテルによっ
て投与できる。
【0063】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えば、ゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、前記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例えば、エタノール)、ポリ
アルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポ
リソルベート80TM、HCO−50)などと併用しても
よい。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが
用いられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジ
ルアルコールなどと併用してもよい。また、緩衝剤(例
えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛
化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイン
など)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエ
チレングリコールなど)、保存剤(例えば、ベンジルア
ルコール、フェノールなど)、酸化防止剤などと配合し
てもよい。調整された注射液は、通常、適当なアンプル
に充填される。
【0064】このようにして得られる製剤は、安全で低
毒性であるので、例えば、ヒトまたは温血動物(例え
ば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツ
ジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サルなど)に対し
て投与することができる。本発明のペプチド等の投与量
は、対象疾患、投与対象、投与ルートなどにより差異は
あるが、例えば、不眠症治療の目的で本発明のペプチド
等を経口投与する場合、一般的に該ペプチド等を成人
(60kgとして)においては、一日につき約0.1m
g〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より
好ましくは約1.0〜20mg投与する。非経口的に投
与する場合、本発明のペプチド等の1回投与量は投与対
象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、不眠症
治療の目的で本発明のペプチド等を注射剤の形で通常成
人(体重60kgとして)に投与する場合は、一日につ
き該ペプチド等を約0.01〜30mg程度、好ましく
は約0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜
10mg程度を静脈注射するのが好都合である。他の動
物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与するこ
とができる。本発明のDNAが挿入されたベクターも上
記と同様に製剤化され、通常、非経口的に使用される。
【0065】(2)遺伝子診断剤 本発明のDNAは、プローブとして使用することによ
り、ヒトまたは温血動物(例えば、ラット、マウス、モ
ルモット、ウサギ、トリ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、
ネコ、イヌ、サルなど)における本発明のペプチドまた
はその前駆体をコードするDNAまたはmRNAの異常
(遺伝子異常)を検出することができるので、例えば、
該DNAまたはmRNAの損傷、突然変異あるいは発現
低下や、該DNAまたはmRNAの増加あるいは発現過
多などに起因する各種疾病を診断するための遺伝子診断
剤として有用である。本発明のDNAを用いる上記の遺
伝子診断は、例えば、自体公知のノーザンハイブリダイ
ゼーションやPCR−SSCP法(ゲノミックス(Geno
mics),第5巻,874〜879頁(1989年)、プ
ロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・
オブ・サイエンシイズ・オブ・ユーエスエー(Proceedi
ngs ofthe Natinal Academy of Sciences of the Unite
d States of America),第86巻,2766〜277
0頁(1989年))などにより実施することができ
る。 すなわち、本発明のDNAは、例えば、ホルモン
産生腫瘍、先端巨大症、巨人症、痴呆症、糖尿病、胃潰
瘍、小人症、乳汁分泌不全などの他、アルツハイマー
病,喘息,動脈硬化,アトピー性皮膚炎,過食症,多食
症,慢性リンパ性白血病,慢性骨髄性白血病,クローン
病,糖尿病性合併症,ホジキン病,高カルシウム血症,
高コレステロール血症,高グリセリド血症,高脂血症,
インシュリン依存性糖尿病(I型),アレルギー性鼻
炎,精神分裂症,不眠症などの疾病の遺伝子診断剤とし
て有用である。特に、不眠症の遺伝子診断剤として有用
である。
【0066】例えば、ノーザンハイブリダイゼーション
により該mRNAの発現低下が検出された場合は、例え
ば、ホルモン産生腫瘍、先端巨大症、巨人症、痴呆症、
糖尿病、胃潰瘍、不眠症などの疾病である、または将来
罹患する可能性が高いと診断することができる。一方、
ノーザンハイブリダイゼーションにより該mRNAの発
現過多が検出された場合は、例えば、小人症、乳汁分泌
不全、糖尿病などの疾患である、または将来罹患する可
能性が高いと診断することができる。また、PCR−S
SCP法によりDNAの突然変異が検出された場合、例
えば、ホルモン産生腫瘍、先端巨大症、巨人症、痴呆
症、糖尿病、胃潰瘍、小人症、乳汁分泌不全などの他、
アルツハイマー病,喘息,動脈硬化,アトピー性皮膚
炎,過食症,多食症,慢性リンパ性白血病,慢性骨髄性
白血病,クローン病,糖尿病性合併症,ホジキン病,高
カルシウム血症,高コレステロール血症,高グリセリド
血症,高脂血症,インシュリン依存性糖尿病(I型),
アレルギー性鼻炎,精神分裂症,不眠症などの疾病であ
る、または将来罹患する可能性が高いと診断することが
できる。
【0067】(3)本発明のペプチド、その前駆体また
はそれらの塩の定量 本発明の抗体は、本発明のペプチド等を特異的に認識す
ることができるので、被検液中の本発明のペプチド等の
定量、特にサンドイッチ免疫測定法による定量などに使
用することができる。すなわち、本発明は、(i)本発
明のペプチド等に対する抗体と、被検液および標識化さ
れた本発明のペプチド等とを競合的に反応させ、該抗体
に結合した標識化された本発明のペプチド等の割合を測
定することを特徴とする被検液中の本発明のペプチド等
の定量法、および(ii)被検液と担体上に不溶化した本
発明の抗体および標識化された別の本発明の抗体とを同
時あるいは連続的に反応させたのち、不溶化担体上の標
識剤の活性を測定することを特徴とする被検液中の本発
明のペプチド等の定量法を提供する。上記(ii)の定量
法においては、一方の抗体が本発明のペプチド等のN端
部を認識する抗体で、他方の抗体が本発明のペプチド等
のC端部に反応する抗体であることが望ましい。
【0068】また、本発明のペプチド等に対するモノク
ローナル抗体(以下、本発明のモノクローナル抗体と略
記する)を用いて本発明のペプチド等の定量を行なえる
ほか、組織染色等による検出を行なうこともできる。こ
れらの目的には、抗体分子そのものを用いてもよく、ま
た、抗体分子のF(ab')2 、Fab'、あるいはFab
画分を用いてもよい。本発明の抗体を用いる本発明のペ
プチド等の定量法は、 特に制限されるべきものではな
く、被測定液中の抗原量(例えば、ペプチド量)に対応
した抗体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的
または物理的手段により検出し、これを既知量の抗原を
含む標準液を用いて作製した標準曲線より算出する測定
法であれば、いずれの測定法を用いてもよい。例えば、
ネフロメトリー、競合法、イムノメトリック法およびサ
ンドイッチ法が好適に用いられるが、感度、特異性の点
で、後述するサンドイッチ法を用いるのが特に好まし
い。標識物質を用いる測定法に用いられる標識剤として
は、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などが
挙げられる。放射性同位元素としては、例えば
125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが、上
記酵素としては、安定で比活性の大きなものが好まし
く、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダー
ゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リ
ンゴ酸脱水素酵素等が、蛍光物質としては、フルオレス
カミン、フルオレッセンイソチオシアネートなどが、発
光物質としては、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシ
フェリン、ルシゲニンなどがそれぞれ挙げられる。さら
に、抗体あるいは抗原と標識剤との結合にビオチン−ア
ビジン系を用いることもできる。
【0069】抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、物
理吸着を用いてもよく、また通常ペプチドあるいは酵素
等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用い
る方法でもよい。担体としては、アガロース、デキスト
ラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポリスチレン、
ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、あるいは
ガラス等が挙げられる。サンドイッチ法においては不溶
化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を反応させ
(1次反応)、さらに標識化した別の本発明のモノクロ
ーナル抗体を反応させ(2次反応)た後、不溶化担体上
の標識剤の活性を測定することにより被検液中の本発明
のペプチド量等を定量することができる。1次反応と2
次反応は逆の順序に行なっても、また、同時に行なって
もよいし時間をずらして行なってもよい。標識化剤およ
び不溶化の方法は前記のそれらに準じることができる。
また、サンドイッチ法による免疫測定法において、固相
用抗体あるいは標識用抗体に用いられる抗体は必ずしも
1種類である必要はなく、測定感度を向上させる等の目
的で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。本発明
のサンドイッチ法による本発明のペプチド等の測定法に
おいては、1次反応と2次反応に用いられる本発明のモ
ノクローナル抗体は、本発明のペプチド等の結合する部
位が相異なる抗体が好ましく用いられる。すなわち、1
次反応および2次反応に用いられる抗体は、例えば、2
次反応で用いられる抗体が、本発明のペプチド等のC端
部を認識する場合、1次反応で用いられる抗体は、好ま
しくはC端部以外、例えばN端部を認識する抗体が用い
られる。
【0070】本発明のモノクローナル抗体をサンドイッ
チ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメト
リック法あるいはネフロメトリーなどに用いることがで
きる。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体
に対して競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原
(F)と、抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し
(B/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被
検液中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体として
可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコー
ル、前記抗体に対する第2抗体などを用いる液相法、お
よび、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるい
は、第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相
化抗体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリ
ック法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の
標識化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離
するか、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗
体とを反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化
抗体を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。
次に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量
を定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるい
は溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不溶性の沈降物の
量を測定する。被検液中の抗原量僅かであり、少量の沈
降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用する
レーザーネフロメトリーなどが好適に用いられる。
【0071】これら個々の免疫学的測定法を本発明の定
量方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明のペプチド等の測定系を構築すればよい。これらの一
般的な技術手段の詳細については、総説、成書などを参
照することができる。例えば、入江 寛編「ラジオイム
ノアッセイ〕(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編
「続ラジオイムノアッセイ〕(講談社、昭和54年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭
和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第
2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編
「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和62年
発行)、「Methods in ENZYMOLOGY」Vol. 70(Immunochem
ical Techniques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochem
ical Techniques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochem
ical Techniques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochem
ical Techniques(Part D:Selected Immunoassays))、
同書 Vol. 92(Immunochemical Techniques(Part E:Mono
clonal Antibodies and General Immunoassay Method
s))、 同書 Vol. 121(Immunochemical Techniques(Part
I:Hybridoma Technology and Monoclonal Antibodie
s))(以上、アカデミックプレス社発行)などを参照する
ことができる。以上のようにして、本発明の抗体を用い
ることによって、本発明のペプチド等を感度良く定量す
ることができる。
【0072】さらには、本発明の抗体を用いて本発明の
ペプチド等の濃度を定量することによって、本発明のペ
プチド等が関与する種々の疾病の診断をすることができ
る。具体的には、本発明のペプチド等の濃度の減少が検
出された場合は、例えば、ホルモン産生腫瘍、先端巨大
症、巨人症、痴呆症、糖尿病、胃潰瘍、不眠症などの疾
病である、または将来罹患する可能性が高いと診断する
ことができる。一方、本発明のペプチド等の濃度の増加
が検出された場合は、、例えば、小人症、乳汁分泌不
全、糖尿病などの疾患である、または将来罹患する可能
性が高いと診断することができる。その他、本発明のペ
プチドの濃度の異常が検出された場合、例えば、急性バ
クテリア髄膜炎,急性心筋梗塞,急性膵炎,急性ウイル
ス脳炎,成人呼吸促迫症候群,アルコール性肝炎,アル
ツハイマー病,喘息,動脈硬化,アトピー性皮膚炎,バ
クテリア肺炎,膀胱がん,骨折,乳がん,過食症,多食
症,火傷治癒,子宮頸部がん,慢性リンパ性白血病,慢
性骨髄性白血病,慢性膵炎,肝硬変,大腸がん(結腸/
直腸がん),クローン病,糖尿病性合併症,糖尿病性腎
症,糖尿病性神経障害,糖尿病性網膜症,胃炎,ヘリコ
バクター・ピロリ感染症,肝不全,A型肝炎,B型肝
炎,C型肝炎,肝炎,単純ヘルペスウイルス感染症,水
痘帯状疱疹ウイルス感染症,ホジキン病,エイズ感染
症,ヒトパピローマウイルス感染症,高カルシウム血
症,高コレステロール血症,高グリセリド血症,高脂血
症,感染症,インフルエンザ感染症,インシュリン依存
性糖尿病(I型),侵襲性ブドウ状球菌感染症,悪性黒
色腫,がん転移,多発性骨髄腫,アレルギー性鼻炎,腎
炎,非ホジキン性リンパ腫,インシュリン非依存性糖尿
病(II型),非小細胞肺がん,臓器移植,骨関節炎,骨
軟化症,骨減少症(骨粗鬆症),骨粗鬆症,卵巣がん,
骨ペーチェット病,消化性潰瘍,末梢血管疾患,前立腺
がん,逆流性食道炎,腎不全,リウマチ関節炎,精神分
裂症,敗血症,敗血症ショック,重症全身性真菌感染
症,小細胞肺がん,脊髄損傷,胃がん,全身性エリテマ
トーサス,一過性脳虚血発作,結核,心弁膜症,血管性
/多発梗塞痴呆,創傷治癒,関節炎,神経変成疾患など
の疾病である、または将来罹患する可能性が高いと診断
することができる。また、本発明の抗体は、体液や組織
などの被検体中に存在する本発明のペプチド等を検出す
るために使用することができる。また、本発明のペプチ
ド等を精製するために使用する抗体カラムの作製、精製
時の各分画中の本発明のペプチド等の検出、被検細胞に
おける本発明のペプチド等の挙動の分析などのために使
用することができる。
【0073】(4)医薬候補化合物のスクリーニング 本発明のペプチド等は、ソマトスタチンレセプター、本
発明のペプチド等に対するレセプター、GPR7、GP
R8などの本発明のペプチド等が結合するレセプター
(以下、単にレセプターと略称する)に特異的に結合す
ることができるので、本発明のペプチド等と該レセプタ
ーを用いたリガンド・レセプター結合アッセイ系を構築
することによって、ソマトスタチン様活性またはコルチ
スタチン様活性を有する医薬候補化合物のスクリーニン
グや、本発明のペプチド等,ソマトスタチンもしくはコ
ルチスタチンの作用を促進または抑制する医薬候補化合
物のスクリーニングを行なうことができる。すなわち、
本発明は、本発明のペプチド等を用いることを特徴とす
る、本発明のペプチド等と該レセプターとの結合性を変
化させる化合物またはその塩のスクリーニング方法を提
供する。
【0074】より具体的には、本発明は、 (I)(i)レセプター、その部分ペプチドまたはそれ
らの塩に、本発明のペプチド等を接触させた場合と(i
i)レセプター、その部分ペプチドまたはそれらの塩
に、本発明のペプチド等および試験化合物を接触させた
場合との比較を行なうことを特徴とする本発明のペプチ
ド等とレセプターとの結合性を変化させる化合物または
その塩のスクリーニング方法、および (II)(i)レセプターを含有する細胞またはその細胞
膜画分に、本発明のペプチド等を接触させた場合と(i
i)レセプターを含有する細胞またはその細胞膜画分
に、本発明のペプチド等および試験化合物を接触させた
場合との比較を行なうことを特徴とする本発明のペプチ
ド等とレセプターとの結合性を変化させる化合物または
その塩のスクリーニング方法を提供する。具体的には、
本発明のスクリーニング方法においては、(i)と(i
i)の場合における、例えば、レセプターまたはレセプ
ターを含有する細胞に対する本発明のペプチド等の結合
量、細胞刺激活性などを測定して、比較することを特徴
とするものである。
【0075】本発明のペプチド等とレセプターとの結合
性を変化させる化合物には、レセプターと結合して、
細胞刺激活性を示す化合物(いわゆる、レセプターアゴ
ニスト)、レセプターと結合して、アゴニストによる
細胞刺激活性を阻害する化合物(いわゆる、レセプター
アンタゴニスト)、本発明のペプチド等とレセプター
との結合力を増強する化合物、または本発明のペプチ
ド等とレセプターとの結合力を減少させる化合物などが
含まれる。より具体的には、本発明は、 (Ia)(i)標識した本発明のぺプチド等を、レセプ
ター,その部分ペプチドまたはそれらの塩に接触させた
場合と、(ii)標識した本発明のペプチド等および試験
化合物を、レセプター,その部分ペプチドまたはそれら
の塩に接触させた場合における、標識した本発明のペプ
チド等の該レセプター,その部分ペプチドまたはそれら
の塩に対する結合量を測定し、比較することを特徴とす
る本発明のペプチド等とレセプターとの結合性を変化さ
せる化合物またはその塩のスクリーニング方法、 (IIa)(i)標識した本発明のペプチド等を、レセプ
ターを含有する細胞またはその細胞膜画分に接触させた
場合と、(ii)標識した本発明のペプチド等および試験
化合物を、レセプターを含有する細胞またはその細胞膜
画分に接触させた場合における、標識した本発明のペプ
チド等の該細胞またはその細胞膜画分に対する結合量を
測定し、比較することを特徴とする本発明のペプチド等
とレセプターとの結合性を変化させる化合物またはその
塩のスクリーニング方法、 (IIb)本発明のペプチド等を、レセプターを含有する
細胞に接触させた場合における、レセプターを介した細
胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリ
ン遊離、細胞内Ca2+濃度の変動、細胞内cAMP生
成、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細
胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの
活性化、pHの低下、細胞の遊走活性などを促進する活
性または抑制する活性など、特に、細胞内cAMP生成
を促進する活性または抑制する活性)を測定し、比較す
ることを特徴とするレセプターアゴニストのスクリーニ
ング方法、および (IIc)(i)本発明のペプチド等を、レセプターを含
有する細胞に接触させた場合と、(ii)本発明のペプチ
ドおよび試験化合物を、レセプターを含有する細胞に接
触させた場合における、レセプターを介した細胞刺激活
性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、
細胞内Ca2+濃度の変動、細胞内cAMP生成、細胞内
cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変
動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、p
Hの低下、細胞の遊走活性などを促進する活性または抑
制する活性など、特に、細胞内cAMP生成を促進する
活性または抑制する活性)を測定し、比較することを特
徴とするレセプターアンタゴニストのスクリーニング方
法を提供する。
【0076】上記の(Ia)または(IIa)のスクリー
ニング方法において、レセプターに結合して、本発明の
ペプチド等とレセプターとの結合を変化させる(または
該結合を阻害する)化合物を、レセプターアゴニストま
たはレセプターアンタゴニストとして選択できる。上記
の(Ia)または(IIa)のスクリーニング方法におい
て、レセプターとは結合しないが、本発明のペプチド等
とレセプターとの結合力を増強する化合物を、本発明の
ペプチド等とレセプターとの結合力を増強する化合物と
して選択できる。上記の(Ia)または(IIa)のスク
リーニング方法において、レセプターとは結合しない
が、本発明のペプチド等とレセプターとの結合力を減少
させる化合物を、本発明のペプチド等とレセプターとの
結合力を減少させる化合物として選択できる。上記(II
b)のスクリーニング方法において、レセプターに結合
し、該レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、アラ
キドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+濃度
の変動、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イ
ノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質
のリン酸化、c−fosの活性化、pHの低下、細胞の
遊走活性などを促進する活性または抑制する活性な
ど)、特に、細胞内cAMP生成を抑制する活性を有す
る化合物をレセプターアゴニストとして選択することが
できる。上記(IIc)のスクリーニング方法において、
レセプターに結合し、本発明のペプチド等の細胞刺激活
性を阻害する活性を有する化合物をレセプターアンタゴ
ニストとして選択することができる。特に、本発明のス
クリーニング方法においては、上記(Ia)または(II
a)のスクリーニングを行ない、本発明のペプチド等と
レセプターとの結合を阻害する活性を有する化合物を選
択した後、得られた化合物を用いて上記の(IIb)また
は(IIc)のスクリーニングを実施することによって、
上記細胞刺激活性を有する化合物をレセプターアゴニス
トとして選択し、一方、本発明のペプチド等の細胞刺激
活性を阻害する化合物をレセプターアンタゴニストとし
て選択することが望ましい。
【0077】本発明のスクリーニング方法に用いられる
レセプターのうち、ソマトスタチンレセプターとして
は、例えば、ソマトスタチンレセプターサブタイプ1
(SSTR1)もしくはサブタイプ2(SSTR2)
〔山田ら、プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンス・ユーエスエー(Proc. Na
tl.Acad. Sci., USA)、89巻、251-255頁、1992年〕、
サブタイプ3(SSTR3)〔SSTR3;山田ら、モ
レキュラー・エンドクリノロジー(Molecular Endocrin
ology)、6巻、2136-2142頁、1992年〕、サブタイプ4
(SSTR4)もしくはサブタイプ5(SSTR5)
〔山田ら、バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル
・リサーチ・コミュニケーションズ(Biochem. Biophy
s. Res. Commun.)195巻、844-852頁、1993年〕などを
用いることができる。GPR7またはGPR8として
は、ゲノミックス(Genomics),28,84-91(1995)に記載
のものを用いることができる。本発明のペプチド等に対
するレセプターは自体公知のタンパク質の精製方法に従
って入手することができるし、また、自体公知の遺伝子
工学的手法に従って該レセプターをコードするDNAを
クローニングした後、前記した本発明のペプチド等の発
現方法に従って目的とするレセプターを入手することも
できる。該レセプターの部分ペプチドとしては、全長レ
セプターを適当に切断して得られる部分ペプチドを用い
ることができる。
【0078】レセプターを含有する細胞としては、前記
した本発明のペプチド等を発現させるために用いる宿主
細胞として列記したものと同様のものを用いることがで
きるが、なかでも、CHO細胞などが好ましい。レセプ
ターを含有する細胞は、レセプターをコードするDNA
を用いて、自体公知の方法、例えば、前記した本発明の
ペプチドの発現方法などに従って製造することができ
る。レセプターをコードするDNAは、自体公知の遺伝
子工学的手法に従って入手することができるが、例えば
ソマトスタチンレセプターサブタイプ1〜5、GPR7
またはGPR8は、上記の文献に従って入手することが
できる。本発明のスクリーニング方法において、レセプ
ターを含有する細胞を用いる場合、該細胞をグルタルア
ルデヒド、ホルマリンなどで固定化することができる。
固定化方法は、それ自体公知の方法に従って行うことが
できる。また、レセプターを含有する組織として、各種
動物の脳、下垂体、肺等またはそれらの膜画分を用いる
ことができる。標識した本発明のペプチド等としては、
例えば、〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕など
で標識した本発明のペプチド等などを用いることができ
る。試験化合物としては、例えばペプチド、タンパク、
非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽
出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが挙げられ、こ
れら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化
合物であってもよい。
【0079】具体的には、上記の(Ia)または(II
a)のスクリーニング方法を実施するには、まず、本発
明のレセプターを含有する細胞またはその細胞膜画分、
あるいはレセプターまたはその部分ペプチドを、スクリ
ーニングに適したバッファーに懸濁することによりレセ
プター標品を調製する。バッファーには、pH約4〜1
0(望ましくは、pH約6〜8)のリン酸バッファー、
トリス−塩酸バッファーなどの、本発明のペプチド等と
レセプターとの結合を阻害しないバッファーであればい
ずれでもよい。また、非特異的結合を低減させる目的
で、CHAPS、Tween−80TM(花王−アトラス
社)、ジギトニン、デオキシコレートなどの界面活性剤
をバッファーに加えることもできる。さらに、プロテア
ーゼによるレセプターやリガンドの分解を抑える目的
で、PMSF、ロイペプチン、バシトラシン、アプロチ
ニン、E−64(ペプチド研究所製)、ペプスタチンな
どのプロテアーゼ阻害剤を添加することもできる。一
方、細胞が固定化細胞の場合、培養器に固定化させたま
ま、つまり細胞を生育させた状態で、あるいはグルタル
アルデヒドやパラホルムアルデヒドで固定した細胞を用
いて、本発明のペプチド等とレセプターを結合させるこ
とができる。この場合、該緩衝液は培地やハンクス液な
どが用いられる。そして、0.01ml〜10mlの該
レセプター溶液に、一定量(例えば、2000Ci/m
molの場合、約10000cpm〜1000000c
pm)の標識した本発明のペプチド等(例えば、〔125
I〕で標識した本発明のペプチド等)を添加し、同時に
10-4M〜10-10Mの試験化合物を共存させる。非特
異的結合量(NSB)を知るために大過剰の未標識の本
発明のペプチド等を加えた反応チューブも用意する。反
応は約0℃〜50℃、望ましくは約4℃〜37℃で、約
20分〜24時間、望ましくは約30分〜3時間行な
う。反応後、ガラス繊維濾紙等で濾過し、適量の同バッ
ファーで洗浄した後、ガラス繊維濾紙に残存する放射活
性(例えば、〔125I〕の量)を液体シンチレーション
カウンターまたはγ−カウンターで測定する。濾過に
は、マニホールドやセルハーベスターを用いることがで
きるが、セルハーベスターを用いることが効率を上げる
ために望ましい。拮抗する物質がない場合のカウント
(B0)から非特異的結合量(NSB)を引いたカウント
(B0−NSB)を100%とした時、特異的結合量
(B−NSB)が、例えばカウント(B0−NSB)の
50%以下になる試験化合物をアゴニストまたはアンタ
ゴニスト候補化合物として選択することができる。
【0080】また、上記(IIb)または(IIc)のスク
リーニング方法を実施するためには、レセプターを介す
る細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチル
コリン遊離、細胞内Ca2+濃度の変動、細胞内cAMP
生成、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、
細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fos
活性化、pHの低下、細胞の遊走活性などを促進する活
性または抑制する活性など)を公知の方法または市販の
測定用キットを用いて測定することができる。具体的に
は、まず、レセプターを含有する細胞をマルチウェルプ
レート等に培養する。スクリーニングを行なうにあたっ
ては前もって新鮮な培地あるいは細胞に毒性を示さない
適当なバッファーに交換し、試験化合物などを添加して
一定時間インキュベートした後、細胞を抽出あるいは上
清液を回収して、生成した産物をそれぞれの方法に従っ
て定量する。細胞刺激活性の指標とする物質(例えば、
アラキドン酸など)の生成が、細胞が含有する分解酵素
によって検定困難な場合は、該分解酵素に対する阻害剤
を添加してアッセイを行なってもよい。また、cAMP
産生抑制などの活性については、フォルスコリンなどで
細胞の基礎的産生量を増大させておいた細胞に対する産
生抑制作用として検出することができる。
【0081】本発明のスクリーニング用キットは、本発
明のペプチド等、好ましくはさらに、レセプターを含有
する細胞またはその細胞膜画分、あるいはレセプターま
たはその部分ペプチドを含有するものである。本発明の
スクリーニング用キットの例としては、次のものが挙げ
られる。 〔スクリーニング用試薬〕 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 ソマトスタチンレセプター標品 ソマトスタチンレセプターを含有するCHO細胞を、1
2穴プレートに5×105個/穴で継代し、37℃、5
%CO2、95%airで2日間培養したもの。 標識した本発明のペプチド等 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識した本発明のペプチド(例、〔125I〕hCS−1
7など) 溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存し、
用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。 本発明のペプチド等標準液 本発明のペプチド等を0.1%ウシ血清アルブミン(シ
グマ社製)を含むPBSで0.1mMとなるように溶解
し、−20℃で保存する。
【0082】〔測定法〕 12穴組織培養用プレートにて培養した組換え型ソマ
トスタチンレセプターを含有するCHO細胞を、測定用
緩衝液1mlで2回洗浄した後、490μlの測定用緩
衝液を各穴に加える。 10-3〜10-10Mの試験化合物溶液を5μl加えた
後、5nMの標識した本発明のペプチド等を5μl加
え、室温にて1時間反応させる。非特異的結合量を知る
ためには試験化合物のかわりに10-4Mの本発明のペプ
チド等を5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識した本発明のペプチド等を0.
5mlの0.2N NaOH−1%SDSで溶解し、4
mlの液体シンチレーターA(和光純薬製)と混合す
る。 液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)
を用いて放射活性を測定し、Percent Maximum Binding
(PMB)を次の式〔数1〕で求める。なお、
125I〕で標識されている場合は、液体シンチレータ
ーと混合することなしに直接ガンマーカウンターで測定
できる。
【0083】〔数1〕PBM=〔(B−NSB)/(B
0−NSB)〕×100 PMB:Percent Maximum Binding B :検体を加えた時の値 NSB:Non-specific Binding(非特異的結合量) B0 :最大結合量
【0084】以上のとおり、本発明のペプチド等は、本
発明のペプチド等とレセプターとの結合性を変化させる
化合物をスクリーニングするための試薬として有用であ
る。本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング
用キットを用いて得られる化合物またはその塩は、本発
明のペプチド等とレセプターとの結合性を変化させる化
合物であり、具体的には、レセプターと結合し、細胞
刺激活性を示す化合物(いわゆる、レセプターアゴニス
ト)、レセプターと結合し、アゴニストによる細胞刺
激活性を阻害する化合物(いわゆる、レセプターアンタ
ゴニスト)、本発明のペプチド等とレセプターとの結
合力を増強する化合物、または本発明のペプチド等と
レセプターとの結合力を減少させる化合物である。レセ
プターアゴニストは、本発明のペプチド等あるいはソマ
トスタチンが有する生理活性の全部または一部を有して
いるので、該生理活性に応じて安全で低毒性な医薬とし
て有用である。例えば、成長ホルモン、下垂体ホルモン
(例えば、甲状腺刺激ホルモン、プロラクチンなど)、
消化管ホルモン(例えば、ガストリン、インシュリンな
ど)などのホルモンの分泌抑制剤などとして有用であ
り、さらにはホルモン産生腫瘍、先端巨大症、巨人症、
痴呆症、糖尿病、胃潰瘍などの治療・予防治療剤、ホル
モン分泌抑制剤、腫瘍増殖抑制剤、神経活動もしくは睡
眠の調節剤などとして有用である。
【0085】一方、レセプターアンタゴニストは、本発
明のペプチド等あるいはソマトスタチンが有する生理活
性の全部または一部を抑制することができるので、該生
理活性を抑制する安全で低毒性な医薬として有用であ
る。例えば、成長ホルモン、下垂体ホルモン(例えば、
甲状腺刺激ホルモン、プロラクチンなど)、消化管ホル
モン(例えば、ガストリン、インシュリンなど)などの
ホルモンの分泌促進剤などとして有用であり、さらには
小人症、乳汁分泌不全、糖尿病などの治療・予防剤、あ
るいは消化管諸臓器の機能調節剤(例えば、胃、小腸、
膵臓、肝臓などの臓器の機能調節剤)などとして有用で
ある。本発明のペプチド等とレセプターとの結合力を増
強する化合物は、本発明のペプチド等あるいはソマトス
タチンが有する生理活性を増強することができるので、
前記したレセプターアゴニストと同様な医薬として有用
である。本発明のペプチド等とレセプターとの結合力を
減少させる化合物は、本発明のペプチド等あるいはソマ
トスタチンが有する生理活性を減少させることができる
ので、前記したレセプターアンタゴニトと同様な医薬と
して有用である。
【0086】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物を上述の治療
・予防剤として使用する場合、常套手段に従って実施す
ることができる。例えば、前記した本発明のペプチド等
を含有する医薬と同様にして、錠剤、カプセル剤、エリ
キシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、懸濁液剤
などに製剤化し、ヒトまたは温血動物に投与することが
できる。このようにして得られる製剤は安全で低毒性で
あるので、例えば、ヒトまたは温血動物(例えば、マウ
ス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ト
リ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジーなど)に対して投
与することができる。該化合物の投与量は、対象疾患、
投与対象、投与ルートなどにより差異はあるが、例え
ば、不眠症治療の目的でレセプターアゴニストを経口投
与する場合、一般的に該レセプターアゴニストを成人
(60kgとして)においては、一日につき約0.1m
g〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より
好ましくは約1.0〜20mg投与する。非経口的に投
与する場合、該レセプターアゴニストの1回投与量は投
与対象、対象疾患などによっても異なるが、例えば、不
眠症治療の目的で該レセプターアゴニストを注射剤の形
で通常成人(体重60kgとして)に投与する場合は、
一日につき該レセプターアゴニストを約0.01〜30
mg程度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好
ましくは約0.1〜10mg程度を静脈注射するが好都
合である。他の動物の場合も、60kg当たりに換算し
た量を投与することができる。一方、小人症治療の目的
でレセプターアンタゴニストを経口投与する場合、一般
的に該レセプターアンタゴニストを成人(60kgとし
て)においては、一日につき約0.1mg〜100m
g、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約
1.0〜20mg投与する。非経口的に投与する場合、
該レセプターアンタゴニストの1回投与量は投与対象、
対象疾患などによっても異なるが、例えば、小人症治療
の目的で該レセプターアンタゴニストを注射剤の形で通
常成人(体重60kgとして)に投与する場合は、一日
につき該レセプターアンタゴニストを約0.01〜30
mg程度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好
ましくは約0.1〜10mg程度を静脈注射するが好都
合である。他の動物の場合も、60kg当たりに換算し
た量を投与することができる。
【0087】(5)オリゴヌクレオチド誘導体またはそ
の塩を含有する医薬 オリゴヌクレオチド誘導体またはその塩は、本発明のD
NAに結合して本発明のDNAもしくは本発明のペプチ
ド等の発現を促進することができるオリゴヌクレオチド
誘導体またはその塩(以下、オリゴヌクレオチド誘導体
Aと略記する)と、本発明のDNAに結合して本発明の
DNAもしくは本発明のペプチド等の発現を抑制するこ
とができるオリゴヌクレオチド誘導体またはその塩(ア
ンチセンスDNA、以下、オリゴヌクレオチド誘導体B
と略記する)に分類される。前記のとおり、本発明のペ
プチド等は、(1)成長ホルモンの分泌抑制作用、
(2)甲状腺刺激ホルモン、プロラクチンなどの下垂体
ホルモンの分泌抑制作用、(3)ガストリン、インシュ
リンなどの消化管ホルモンの分泌抑制作用、(4)神経
伝達作用、(5)細胞増殖作用、(6)レム睡眠の誘発
物質であるアセチルコリン作用の抑制作用、(7)平滑
筋の収縮の抑制作用などを有している。したがって、オ
リゴヌクレオチド誘導体Aは、生体内において上記の作
用を発揮する本発明のペプチド等またはそれらをコード
するDNAの機能を促進することができるので、例え
ば、成長ホルモン、下垂体ホルモン(例えば、甲状腺刺
激ホルモン、プロラクチンなど)、消化管ホルモン(例
えば、ガストリン、インシュリンなど)などのホルモン
の分泌抑制剤などとして有用であり、さらにはホルモン
産生腫瘍、先端巨大症、巨人症、痴呆症、糖尿病、胃潰
瘍などの治療・予防治療剤、ホルモン分泌抑制剤、腫瘍
増殖抑制剤、神経活動もしくは睡眠の調節剤などの医薬
として使用することができる。
【0088】一方、オリゴヌクレオチド誘導体B(アン
チセンスDNA)は、生体内において上記の作用を発揮
する本発明のペプチド等またはそれらをコードするDN
Aの機能を抑制することができるので、例えば、成長ホ
ルモン、下垂体ホルモン(例えば、甲状腺刺激ホルモ
ン、プロラクチンなど)、消化管ホルモン(例えば、ガ
ストリン、インシュリンなど)などのホルモンの分泌促
進剤などとして有用であり、さらには小人症、乳汁分泌
不全、糖尿病などの治療・予防剤、あるいは消化管諸臓
器の機能調節剤(例えば、胃、小腸、膵臓、肝臓などの
臓器の機能調節剤)などの医薬として使用することがで
きる。上記オリゴヌクレオチド誘導体またはその塩を上
記の医薬として使用する場合、前記した本発明のDNA
を含有する医薬と同様にして製剤化し、ヒトまたは温血
動物に投与することができる。例えば、該オリゴヌクレ
オチド誘導体またはその塩を単独あるいはレトロウイル
スベクター、アデノウイルスベクター、アデノウイルス
アソシエーテッドウイルスベクターなどの適当なベクタ
ーに挿入した後、常套手段に従ってヒトまたは温血動物
に投与することができる。該オリゴヌクレオチド誘導体
またはその塩は、そのままで、あるいは摂取促進のため
に補助剤などの生理学的に認められる担体とともに製剤
化し、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテ
ーテルによって投与できる。
【0089】(6)本発明の抗体を含有する医薬 本発明のペプチド等の活性を中和する活性を有する本発
明の抗体は、本発明のペプチド等、ソマトスタチンある
いはコルチスタチンが有する生理活性の全部または一部
を抑制することができるので、例えば、成長ホルモン、
下垂体ホルモン(例えば、甲状腺刺激ホルモン、プロラ
クチンなど)、消化管ホルモン(例えば、ガストリン、
インシュリンなど)などのホルモンの分泌促進剤などの
医薬として、さらには小人症、乳汁分泌不全、糖尿病な
どの治療・予防剤、あるいは消化管諸臓器の機能調節剤
(例えば、胃、小腸、膵臓、肝臓などの臓器の機能調節
剤)などの医薬として使用することができる。本発明の
抗体を含有する上記疾患の治療・予防剤は、そのまま液
剤として、または適当な剤型の医薬組成物として、ヒト
または哺乳動物(例、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、
ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して経口的または非
経口的に投与することができる。投与量は、投与対象、
対象疾患、症状、投与ルートなどによっても異なるが、
例えば、成人の小人症の治療・予防のために使用する場
合には、該抗体を1回量として、通常0.01〜20m
g/kg体重程度、好ましくは0.1〜10mg/kg
体重程度、さらに好ましくは0.1〜5mg/kg体重
程度を、1日1〜5回程度、好ましくは1日1〜3回程
度、静脈注射により投与するのが好都合である。他の非
経口投与および経口投与の場合もこれに準ずる量を投与
することができる。症状が特に重い場合には、その症状
に応じて増量してもよい。該抗体は、それ自体または適
当な医薬組成物として投与することができる。上記投与
に用いられる医薬組成物は、上記またはその塩と薬理学
的に許容され得る担体、希釈剤もしくは賦形剤とを含む
ものである。かかる組成物は、経口または非経口投与に
適する剤形として提供される。すなわち、例えば、経口
投与のための組成物としては、固体または液体の剤形、
具体的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセ
ル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などがあげら
れる。かかる組成物は自体公知の方法によって製造さ
れ、製剤分野において通常用いられる担体、希釈剤もし
くは賦形剤を含有するものである。例えば、錠剤用の担
体、賦形剤としては、乳糖、でんぷん、蔗糖、ステアリ
ン酸マグネシウムなどが用いられる。
【0090】非経口投与のための組成物としては、例え
ば、注射剤、坐剤などが用いられ、注射剤は静脈注射
剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤
などの剤形を包含する。かかる注射剤は、自体公知の方
法に従って、例えば、上記抗体またはその塩を通常注射
剤に用いられる無菌の水性もしくは油性液に溶解、懸濁
または乳化することによって調製する。注射用の水性液
としては、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補
助薬を含む等張液などが用いられ、適当な溶解補助剤、
例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアルコー
ル(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル)、非イオン界面活性剤〔例、ポリソルベート80、
HCO−50(polyoxyethylene(50mol)adduct of
hydrogenated castor oil)〕などと併用してもよい。
油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いら
れ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアル
コールなどを併用してもよい。調製された注射液は、通
常、適当なアンプルに充填される。直腸投与に用いられ
る坐剤は、上記抗体またはその塩を通常の坐薬用基剤に
混合することによって調製される。上記の経口用または
非経口用医薬組成物は、活性成分の投与量に適合するよ
うな投薬単位の剤形に調製されることが好都合である。
かかる投薬単位の剤形としては、錠剤、丸剤、カプセル
剤、注射剤(アンプル)、坐剤などが例示され、それぞ
れの投薬単位剤形当たり通常5〜500mg、とりわけ
注射剤では5〜100mg、その他の剤形では10〜2
50mgの上記抗体が含有されていることが好ましい。
なお前記した各組成物は、上記抗体との配合により好ま
しくない相互作用を生じない限り他の活性成分を含有し
てもよい。
【0091】(7)本発明のDNAを有する非ヒト動物
の作製 本発明のDNAを用いて、本発明のペプチド等を発現す
るトランスジェニック非ヒト動物を作製することができ
る。非ヒト動物としては、哺乳動物(例えば、ラット、
マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サ
ルなど)など(以下、動物と略記する)が挙げれるが、
特に、マウス、ラット、ウサギなどが好適である。本発
明のDNAを対象動物に転移させるにあたっては、該D
NAを動物細胞で発現させうるプロモーターの下流に結
合した遺伝子コンストラクトとして用いるのが一般に有
利である。例えば、ウサギ由来の本発明のDNAを転移
させる場合、これと相同性が高い動物由来のプロモータ
ーであって、本発明のDNAを動物細胞で発現させうる
各種プロモーターの下流に結合した遺伝子コンストラク
トを、例えば、ウサギ受精卵へマイクロインジェクショ
ンすることによって本発明のペプチド等を高産生するD
NA転移動物を作出できる。このプロモーターとして
は、例えば、ウイルス由来プロモーター、メタロチオネ
イン等のユビキタスな発現プロモーターも使用しうる。
【0092】受精卵細胞段階における本発明のDNAの
転移は、対象動物の胚芽細胞および体細胞の全てに存在
するように確保される。DNA転移後の作出動物の胚芽
細胞において本発明のペプチド等が存在することは、作
出動物の子孫が全てその胚芽細胞及び体細胞の全てに本
発明のペプチド等を有することを意味する。遺伝子を受
け継いだこの種の動物の子孫はその胚芽細胞および体細
胞の全てに本発明のペプチド等を有する。本発明のDN
A転移動物は、交配により遺伝子を安定に保持すること
を確認して、該DNA保有動物として通常の飼育環境で
飼育継代を行うことができる。さらに、目的DNAを保
有する雌雄の動物を交配することにより、導入遺伝子を
相同染色体の両方に持つホモザイゴート動物を取得し、
この雌雄の動物を交配することによりすべての子孫が該
DNAを有するように繁殖継代することができる。本発
明のDNAが転移された動物は、本発明のペプチド等が
高発現させられているので、本発明のペプチド等の発現
過多などに起因する疾病の治療・予防剤のスクリーニン
グ用の動物などとして有用である。本発明のDNA転移
動物を、組織培養のための細胞源として使用することも
できる。例えば、本発明のDNA転移マウスの組織中の
DNAもしくはRNAを直接分析するか、または遺伝子
により発現された本発明のペプチドが存在する組織を分
析することにより、本発明のペプチド等について分析す
ることができる。本発明のペプチド等を有する組織の細
胞を標準組織培養技術により培養し、これらを使用し
て、例えば、脳や末梢組織由来のような一般に培養困難
な組織からの細胞の機能を研究することができる。ま
た、その細胞を用いることにより、例えば、各種組織の
機能を高めるような医薬の選択も可能である。また、高
発現細胞株があれば、そこから、本発明のペプチド等を
単離精製することも可能である。
【0093】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commision on Biochemical Nomenclature による略号あ
るいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、
その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があ
り得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとす
る。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 dNTPs :dATP,dTTP,dGTPおよ
びdCTPの混合物 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム EIA :エンザイムイムノアッセイ
【0094】 Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸
【0095】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキ
サミド基 BHA :ベンズヒドリルアミン pMBHA :p−メチルベンズヒドリルアミン Tos :p−トルエンスルホニル CHO :ホルミル cHex :シクロヘキシル OcHex :シクロヘキシルエステル Bzl :ベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニ
ル Boc :t−ブチルオキシカルボニル DNP :ジニトロフェニル Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル DCM :ジクロロメタン Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカル
ボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ
−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアゾール DCC :N、N‘−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド TFA :トリフルオロ酢酸 DIEA :ジイソプロピルエチルアミン PAM :フェニルアセトアミドメチル MeBzl :4−メチルベンジル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニ
ル DCC :N,N'−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド DMF :N,N−ジメチルホルムアミド NMP :N−メチル−2−ピロリドン EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
【0096】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕本発明の成熟体ペプチド(図2のアミ
ノ酸配列の第89番目〜105番目、hCS−17)の
アミノ酸配列を示す。 〔配列番号:2〕配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有する成熟体ペプチドのN末端から2個のアミノ酸
(Asp-Arg)が欠失したペプチド(図2のアミノ酸配列
の第91番目〜105番目、hCS−15)のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:3〕配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有する成熟体ペプチドのN末端から4個のアミノ酸
(Asp-Arg-Met-Pro)が欠失したペプチド(図2のアミ
ノ酸配列の第93番目〜105番目、hCS−13)の
アミノ酸配列を示す。 〔配列番号:4〕本発明の前駆体(図2のアミノ酸配列
の第77番目〜105番目)のアミノ酸配列を示す(h
CS−29)。 〔配列番号:5〕本発明の前駆体(図2のアミノ酸配列
の第44番目〜105番目)のアミノ酸配列を示す(h
CS−62)。 〔配列番号:6〕本発明の前駆体(図2のアミノ酸配列
の第21番目〜105番目)のアミノ酸配列を示す(h
CS−85)。 〔配列番号:7〕本発明の前駆体(図2のアミノ酸配列
の第1番目〜105番目)のアミノ酸配列を示す(hC
S−105)。
【0097】〔配列番号:8〕断片ペプチド(図2のア
ミノ酸配列の第77番目〜88番目)のアミノ酸配列を
示す。 〔配列番号:9〕断片ペプチド(図2のアミノ酸配列の
第44番目〜76番目)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:10〕断片ペプチド(図2のアミノ酸配列
の第21番目〜43番目)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:11〕断片ペプチド(図2のアミノ酸配列
の第1番目〜20番目)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:12〕断片ペプチド(図2のアミノ酸配列
の第1番目〜88番目)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:13〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図2の塩基配列の268番目〜31
8番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:14〕配列番号:2で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図2の塩基配列の274番目〜31
8番目)塩基配列を示す。
【0098】〔配列番号:15〕配列番号:3で表わさ
れるアミノ酸配列をコードする(図2の塩基配列の28
0番目〜318番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:16〕配列番号:4で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図2の塩基配列の232番目〜31
8番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:17〕配列番号:4で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図3の塩基配列の229番目〜31
5番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:18〕配列番号:5で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図2の塩基配列の133番目〜31
8番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:19〕配列番号:5で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図3の塩基配列の130番目〜31
5番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:20〕配列番号:6で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図2の塩基配列の64番目〜318
番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:21〕配列番号:6で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図3の塩基配列の61番目〜315
番目)塩基配列を示す。
【0099】〔配列番号:22〕配列番号:7で表わさ
れるアミノ酸配列をコードする(図2の塩基配列の4番
目〜318番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:23〕配列番号:7で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図3の塩基配列の1番目〜315番
目)塩基配列を示す。 〔配列番号:24〕配列番号:8で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図2の塩基配列の232番目〜26
7番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:25〕配列番号:8で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図3の塩基配列の229番目〜26
4番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:26〕配列番号:9で表わされるアミノ酸
配列をコードする(図2の塩基配列の133番目〜23
1番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:27〕配列番号:10で表わされるアミノ
酸配列をコードする(図2の塩基配列の64番目〜13
2番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:28〕配列番号:11で表わされるアミノ
酸配列をコードする(図2の塩基配列の4番目〜63番
目)塩基配列を示す。 〔配列番号:29〕配列番号:12で表わされるアミノ
酸配列をコードする(図2の塩基配列の4番目〜267
番目)塩基配列を示す。 〔配列番号:30〕配列番号:12で表わされるアミノ
酸配列をコードする(図3の塩基配列の1番目〜264
番目)塩基配列を示す。
【0100】〔配列番号:31〕公知のラット由来コル
チスタチンのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:32〕公知のラット由来ソマトスタチンの
アミノ酸配列を示す。 〔配列番号:33〕配列番号:31で表わされる公知の
ラット由来コルチスタチンのアミノ酸配列をコードする
塩基配列を示す。 〔配列番号:34〕配列番号:32で表わされる公知の
ラット由来ソマトスタチンのアミノ酸配列をコードする
塩基配列を示す。 〔配列番号:35〕欠失型ペプチドのアミノ酸配列(1
6アミノ酸)を示す。 〔配列番号:36〕欠失型ペプチドのアミノ酸配列(1
4アミノ酸)を示す。 〔配列番号:37〕欠失型ペプチドのアミノ酸配列(1
2アミノ酸)を示す。
【0101】〔配列番号:35〕配列番号:1で表わさ
れるアミノ酸配列を有するペプチドノC末端から1個の
アミノ酸(Lys)が欠失したペプチドのアミノ酸配列を
示す(des Lys17 hCS−17)。 〔配列番号:36〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から2個のアミノ酸(As
p-Arg)およびC末端から1個のアミノ酸(Lys)が欠失
したペプチドのアミノ酸配列を示す(des Lys15 hCS
−15)。 〔配列番号:37〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から4個のアミノ酸(As
p-Arg-Met-Pro)およびC末端から1個のアミノ酸(Ly
s)が欠失したペプチドのアミノ酸配列を示す(des Lys
13 hCS−13)。 〔配列番号:38〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドの6番目のArgがLysで置換さ
れたペプチドのアミノ酸配列を示す(〔Lys〕hC
S−17)。 〔配列番号:39〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から2個のアミノ酸(As
p-Arg)が欠失し、4番目のArgがLysで置換されたペプ
チドのアミノ酸配列を示す(〔Lys4〕hCS−15)。 〔配列番号:40〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から4個のアミノ酸(As
p-Arg-Met-Pro)が欠失し、2番目のArgがLysで置換さ
れたペプチドのアミノ酸配列を示す(〔Lys2〕hCS−
13)。
【0102】〔配列番号:41〕配列番号:1で表わさ
れるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端から1個の
アミノ酸(Lys)が欠失し、6番目のArgがLysで置換さ
れたペプチドのアミノ酸配列を示す(des Lys17 〔Ly
s6〕hCS−17)。 〔配列番号:42〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から2個のアミノ酸(As
p-Arg)およびC末端から1個のアミノ酸(Lys)が欠失
し、第4番目のArgがLysで置換されたペプチドのアミノ
酸配列を示す(des Lys15 〔Lys4〕hCS−15)。 〔配列番号:43〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から4個のアミノ酸(As
p-Arg-Met-Pro)およびC末端から1個のアミノ酸(Ly
s)が欠失し、第2番目のArgがLysで置換されたペプチ
ドのアミノ酸配列を示す(des Lys13〔Lys2〕hCS−
13)。 〔配列番号:44〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドの14番目のSerがThrで置換され
たペプチドのアミノ酸配列を示す(〔Thr14〕hCS−
17)。 〔配列番号:45〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から2個のアミノ酸(As
p-Arg)が欠失し、12番目のSerがThrで置換されたペ
プチドのアミノ酸配列を示す(〔Thr12〕hCS−1
5)。
【0103】〔配列番号:46〕配列番号:1で表わさ
れるアミノ酸配列を有するペプチドのN末端から4個の
アミノ酸(Asp-Arg-Met-Pro)が欠失し、10番目のSer
がThrで置換されたペプチドのアミノ酸配列を示す(〔T
hr10〕hCS−13)。 〔配列番号:47〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのC末端から1個のアミノ酸(Ly
s)が欠失し、14番目のSerがThrで置換されたペプチ
ドのアミノ酸配列を示す(des Lys17 〔Thr14〕hCS
−17)。 〔配列番号:48〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から2個のアミノ酸(As
p-Arg)およびC末端から1個のアミノ酸(Lys)が欠失
し、12番目のSerがThrで置換されたペプチドのアミノ
酸配列を示す(des Lys15 〔Thr12〕hCS−15)。 〔配列番号:49〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から4個のアミノ酸(As
p-Arg-Met-Pro)およびC末端から1個のアミノ酸(Ly
s)が欠失し、10番目のSerがThrで置換されたペプチ
ドのアミノ酸配列を示す(des Lys13〔Thr10〕hCS−
13)。 〔配列番号:50〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドの第6番目のArgがLysに置換さ
れ、14番目のSerがThrで置換されたペプチドのアミノ
酸配列を示す(〔Lys6,Thr14〕hCS−17)。
【0104】〔配列番号:51〕配列番号:1で表わさ
れるアミノ酸配列を有するペプチドのN末端から2個の
アミノ酸(Asp-Arg)が欠失し、第4番目のArgがLysに
置換され、12番目のSerがThrで置換されたペプ
チドのアミノ酸配列を示す(〔Lys4,Thr12〕hCS−
15)。 〔配列番号:52〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から4個のアミノ酸(As
p-Arg-Met-Pro)が欠失し、第2番目のArgがLysに置換
され、10番目のSerがThrで置換されたペプチドのアミ
ノ酸配列を示す(〔Lys2,Thr10〕hCS−13)。 〔配列番号:53〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのC末端から1個のアミノ酸(Ly
s)が欠失し、第6番目のArgがLysに置換され、14番
目のSerがThrで置換されたペプチドのアミノ酸配列を示
す(des Lys17 〔Lys6,Thr14〕hCS−17)。 〔配列番号:54〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から2個のアミノ酸(As
p-Arg)およびC末端から1個のアミノ酸(Lys)が欠失
し、第4番目のArgがLysに置換され、12番目のSerがT
hrで置換されたペプチドのアミノ酸配列を示す(des Ly
s15 〔Lys4,Thr12〕hCS−15)。 〔配列番号:55〕配列番号:1で表わされるアミノ酸
配列を有するペプチドのN末端から4個のアミノ酸(As
p-Arg-Met-Pro)およびC末端から1個のアミノ酸(Ly
s)が欠失し、第2番目のArgがLysに置換され、10番
目のSerがThrで置換されたペプチドのアミノ酸配列を示
す(des Lys13 〔Lys2,Thr10〕hCS−13)。
【0105】〔配列番号:56〕配列番号:4で表わさ
れるアミノ酸配列を有する前駆体ペプチドの18番目の
ArgがLysで置換された前駆体ペプチドのアミノ酸配列を
示す(〔Lys18〕hCS−29)。 〔配列番号:57〕配列番号:4で表わされるアミノ酸
配列を有する前駆体ペプチドの26番目のSerがThrで置
換された前駆体ペプチドのアミノ酸配列を示す(〔Thr
26〕hCS−29)。 〔配列番号:58〕配列番号:4で表わされるアミノ酸
配列を有する前駆体ペプチドの18番目のArgがLysで置
換され、26番目のSerがThrで置換された前駆体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す(〔Lys18,Thr26〕hCS−2
9)。 〔配列番号:59〕配列番号:4で表わされるアミノ酸
配列を有する前駆体ペプチドの18番目のArgがLysで置
換され、29番目のLysが欠失した前駆体ペプチドのア
ミノ酸配列を示す(des Lys29〔Lys18〕hCS−2
9)。 〔配列番号:60〕配列番号:4で表わされるアミノ酸
配列を有する前駆体ペプチドの26番目のSerがThrで置
換され、29番目のLysが欠失した前駆体ペプチドのア
ミノ酸配列を示す(des Lys29〔Thr26〕hCS−2
9)。 〔配列番号:61〕配列番号:4で表わされるアミノ酸
配列を有する前駆体ペプチドの18番目のArgがLysで置
換され、26番目のSerがThrで置換された前駆体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す(des Lys29〔Lys18,Thr26
hCS−29)。
【0106】〔配列番号:62〕配列番号:35で表わ
されるアミノ酸配列を含有する欠失型ムテインをコード
するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:63〕配列番号:36で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:64〕配列番号:37で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:65〕配列番号:38で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:66〕配列番号:39で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:67〕配列番号:40で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:68〕配列番号:41で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。
【0107】〔配列番号:69〕配列番号:42で表わ
されるアミノ酸配列を含有する欠失型ムテインをコード
するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:70〕配列番号:43で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:71〕配列番号:44で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:72〕配列番号:45で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:73〕配列番号:46で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:74〕配列番号:47で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:75〕配列番号:48で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。
【0108】〔配列番号:76〕配列番号:49で表わ
されるアミノ酸配列を含有する欠失型ムテインをコード
するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:77〕配列番号:50で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:78〕配列番号:51で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:79〕配列番号:52で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:80〕配列番号:53で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:81〕配列番号:54で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:82〕配列番号:55で表わされるアミノ
酸配列を含有する欠失型ムテインをコードするDNAの
塩基配列を示す。 〔配列番号:83〕配列番号:56で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:84〕配列番号:56で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。
【0109】〔配列番号:85〕配列番号:57で表わ
されるアミノ酸配列を有する前駆体ペプチドをコードす
るDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:86〕配列番号:57で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:87〕配列番号:58で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:88〕配列番号:58で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:89〕配列番号:59で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:90〕配列番号:59で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:91〕配列番号:60で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:92〕配列番号:60で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:93〕配列番号:61で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。 〔配列番号:94〕配列番号:61で表わされるアミノ
酸配列を有する前駆体ペプチドをコードするDNAの塩
基配列を示す。
【0110】〔配列番号:95〕ヒト・ソマトスタチン
レセプタータンパク質サブタイプ1(SSTR1)をコ
ードするcDNAのクローニングに用いたプライマーの
塩基配列を示す。 〔配列番号:96〕ヒト・ソマトスタチンレセプタータ
ンパク質サブタイプ1(SSTR1)をコードするcD
NAのクローニングに用いたプライマーの塩基配列を示
す。 〔配列番号:97〕ヒト・ソマトスタチンレセプタータ
ンパク質サブタイプ2(SSTR2)をコードするcD
NAのクローニングに用いたプライマーの塩基配列を示
す。 〔配列番号:98〕ヒト・ソマトスタチンレセプタータ
ンパク質サブタイプ2(SSTR2)をコードするcD
NAのクローニングに用いたプライマーの塩基配列を示
す。 〔配列番号:99〕ヒト・ソマトスタチンレセプタータ
ンパク質サブタイプ3(SSTR3)をコードするcD
NAのクローニングに用いたプライマーの塩基配列を示
す。 〔配列番号:100〕ヒト・ソマトスタチンレセプター
タンパク質サブタイプ3(SSTR3)をコードするc
DNAのクローニングに用いたプライマーの塩基配列を
示す。
【0111】〔配列番号:101〕ヒト・ソマトスタチ
ンレセプタータンパク質サブタイプ4(SSTR4)を
コードするcDNAのクローニングに用いたプライマー
の塩基配列を示す。 〔配列番号:102〕ヒト・ソマトスタチンレセプター
タンパク質サブタイプ4(SSTR4)をコードするc
DNAのクローニングに用いたプライマーの塩基配列を
示す。 〔配列番号:103〕ヒト・ソマトスタチンレセプター
タンパク質サブタイプ5(SSTR5)をコードするc
DNAのクローニングに用いたプライマーの塩基配列を
示す。 〔配列番号:104〕ヒト・ソマトスタチンレセプター
タンパク質サブタイプ5(SSTR5)をコードするc
DNAのクローニングに用いたプライマーの塩基配列を
示す。 〔配列番号:105〕本発明のペプチドをコードするD
NAをクローニングするために使用したプライマーの塩
基配列を示す。 〔配列番号:106〕本発明のペプチドをコードするD
NAをクローニングするために使用したプライマーの塩
基配列を示す。
【0112】後述の実施例2で得られた形質転換体エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli)JM109/ph
CSP6は、平成8年6月6日から通商産業省工業技術
院生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号FE
RM BP−5564として、平成8年6月5日から財
団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 15
967として寄託されている。
【0113】
【実施例】以下に、参考例および実施例を挙げて本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定さ
れるものではない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作
法はモレキュラー・クローニング(Molecular clonin
g)に記載されている方法に従った。
【0114】
【参考例1】ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サ
ブタイプ1(SSTR1)発現細胞の作製 (1)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サブタイ
プ1(SSTR1)DNAのクローニング 報告されたヒト・SSTR1cDNAの塩基配列〔山田
ら、プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンス・ユーエスエー(Proc.Natl. Aca
d. Sci., USA)、89巻、251-255頁、1992年〕に基づ
き、DNAオリゴマーS1−1およびS1−2を合成し
た。S1−1の配列は、5'−GGTCGACCTCA
GCTAGGATGTTCCCCAATG−3'(配列
番号:95)であり、S1−2の配列は、5'−GGT
CGACCCGGGCTCAGAGCGTCGTGAT
−3'(配列番号:96)であった。鋳型としては、ヒ
ト染色体DNA(クロンテック社、カタログ番号CL6
550−1)を用いた。該DNA 0.5ngに上記DN
Aオリゴマーをそれぞれ25pmolずつ加え、Pfu
DNAポリメラーゼ(スタラタジーン(株))2.5単
位を用いてポリメラーゼ連鎖反応を行なった。反応液組
成は、PfuDNAポリメラーゼに添付された指示書に
従った。反応は、94℃で1分間、63℃で1分間、7
5℃で2分間を1サイクルとして、35サイクル繰り返
した。反応液を1%アガロースゲルで電気泳動したとこ
ろ、目的とするサイズ(約1.2kb)のDNA断片が
特異的に増幅されていた。該DNA断片をアガロースゲ
ルから常法にしたがって回収し、HincIIサイトで開
裂したpUC118に接続し、コンピテントセルである
エシェリヒア コリ(Escherichia coli)JM109に
導入した。該DNA断片を含むプラスミドを有する形質
転換体を選抜し、蛍光色素を用いた自動塩基配列解析装
置ALFDNAシーケンサー(ファルマシア社製)で挿
入DNA断片の塩基配列を確認したところ、塩基配列か
ら予想されるアミノ酸配列は、前記の山田らの報告に記
載された配列と完全に一致した。
【0115】(2)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ1(SSTR1)DNAの発現プラスミ
ドの構築 CHO細胞での発現ベクターとしては、pAKKO−1
11を用いた。pAKKO−111は次のようにして構
築した。特開平5−076385公報に記載のpTB1
417からHindIIIおよびClaI処理によってS
RαプロモーターおよびpolyA付加シグナルを含む
1.4kbのDNA断片を得た。また、pTB348〔N
aruo, K. et al.バイオケミカル・アンド・バイオフィ
ジカル・リサーチ・コミュニケーションズ(Biochem. B
iophys. Res. Commun.)128, 256-264 (1985)〕からC
laIおよびSalI処理によりジヒドロ葉酸還元酵素
(DHFR)遺伝子を含む4.5kbのDNA断片を得
た。これらのDNA断片をT4ポリメラーゼ処理により
末端を平滑末端にした後、T4リガーゼにより連結し、
pAKKO−111プラスミドを構築した。次に、
(1)で得られたヒト・SSTR1 DNA断片を有す
るプラスミド 5μgを制限酵素SalIで消化した
後、1%アガロースゲル電気泳動を行ない、ヒト・SS
TR1をコードする1.2kbのDNA断片を回収し
た。そして、上記の発現ベクターpAKKO−111
(5.5kb)1μgをSalIで消化し、ヒト・SS
TR1 DNA断片を挿入するためのクローニング部位
を作製した。該発現ベクター断片と1.2kbのDNA
断片をT4DNAリガーゼを用いて結合し、反応液を塩
化カルシウム法にて大腸菌JM109に導入し、形質転
換体の中からヒト・SSTR1 DNA断片がプロモー
ターに対して順方向に挿入された発現プラスミドpA1
−11−SSTR1を得た。このプラスミドを保持する
形質転換体をエシェリヒア コリ(Escherichia coli)
JM109/pA−1−11−SSTR1と表示する。
【0116】(3)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ1(SSTR1)DNAのCHO(dh
fr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)1×106細胞を、直径8cmのシ
ャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むハムF12
培地で24時間培養し、この細胞に(2)で得たヒト・
SSTR1 cDNA発現プラスミドpA−1−11−
SSTR1、10μgをリン酸カルシウム法(Cell Phe
ct Transfection Kit;Pharmacia)で導入した。導入2
4時間後、培地を10%透析ウシ胎児血清を含むダルベ
ッコ改変イーグル培地(DMEM)に換えて、本培地で
コロニーを形成する細胞(すなわち、DHFR+細胞)
を選択した。さらに、選択された細胞を限界希釈法によ
って単一細胞からクローニングし、ソマトスタチンレセ
プター蛋白質活性を以下の方法で測定した。ヒト・SS
TR1 cDNA発現細胞株を測定用緩衝液〔50mM
トリス−塩酸、1mM EDTA、5mM 塩化マグネシ
ウム、0.1% 牛血清アルブミン(BSA)、0.2m
g/ml バシトラシン、10μg/mlロイペプチ
ン、1μg/ml ペプスタチン、200units/ml
アプロチニン(pH7.5)〕で希釈し、細胞数を20
0μlあたり2×104個に調整した。200μlをチ
ューブに分注し、5nM〔125I〕−ソマトスタチン−
14(2000Ci/mmol,Amersham)2μlを添
加し、25℃、60分間インキュベーションした。ま
た、非特異的結合量(NSB)を測定するために、ソマ
トスタチン−14(10-4M)2μlを加えたチューブ
もインキュベーションした。洗浄用緩衝液〔50mM
トリス−塩酸、1mM EDTA、5mM 塩化マグネシ
ウム(pH7.5)〕(1.5ml)を添加し、GF/F
ガラス繊維濾紙(ワットマン社)で濾過、さらに同緩衝
液(1.5ml)で洗浄した。濾紙の〔125I〕をγ−カ
ウンターで測定した。このようにして、ソマトスタチン
結合活性の高い細胞株、SSTR1−8−3を選択し
た。
【0117】
【参考例2】ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サ
ブタイプ2(SSTR2)発現細胞の作製 (1)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サブタイ
プ2(SSTR2)cDNAのクローニング 報告されたヒト・SSTR2cDNAの塩基配列〔山田
ら、プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンス・ユーエスエー(Proc.Natl. Aca
d. Sci., USA)、89巻、251-255頁、1992年〕に基づ
き、DNAオリゴマーPT−1およびPT−2を合成し
た。PT−1は、5'−GGTCGACACCATGG
ACATGGCGGATGAG−3'(配列番号:9
7)で表わされる配列を有し、5'末端に制限酵素Sa
lIの認識配列と−2〜+18(翻訳開始部位を+1と
する)のセンス配列を含むオリゴマーであった。PT−
2は、5'−GGTCGACAGTTCAGATACT
GGTTTGG−3'(配列表の配列番号:98)で表
わされる配列を有し、5'末端に制限酵素SalIの認
識配列と+1095〜+1114のアンチセンス配列を
含むオリゴマーであった。ヒト下垂体cDNA(クロン
テック社、カタログ番号7173-1)を鋳型として用いた。
該cDNA1ngに上記DNAオリゴマーをそれぞれ2
5pmolずつ加え、TaqDNAポリメラーゼ(宝酒造
(株))2.5単位を用いてポリメラーゼ連鎖反応を行
なった。反応液組成は、TaqDNAポリメラーゼに添
付された指示書に従った。
【0118】反応は、94℃で30秒間、52℃で20
秒間、72℃で60秒間を1サイクルとして、30サイ
クル繰り返した。反応液を1%アガロースゲルで電気泳
動したところ、目的とするサイズ(約1.1kb)のD
NA断片が特異的に増幅されていた。該DNA断片をア
ガロースゲルから常法にしたがって回収し、HincII
サイトで開裂したpUC118に接続し、コンピテント
セルであるエシェリヒア コリ(Escherichia coli)J
M109に導入した。該DNA断片を含むプラスミドを
有する形質転換体を2株(No.5およびNo.7)選抜
し、蛍光色素を用いた自動塩基配列解析装置373A
(アプライドバイオシステムズ社)で挿入DNA断片の
塩基配列を確認したところ、No.5株のSalI-Bs
tPI間の770ベース断片の配列中に点変異が一カ所
確認され、No.7株のBstPI-SalI間の360
ベース断片の配列中に点変異が一カ所確認された。そこ
で、No.5株のBstPI-SalI断片およびN
o.7株のBstPI-SalIを除いた残りの断片
を、アガロースゲル電気泳動で精製し、これらをライゲ
ーション反応で繋げたプラスミドを構築した。本プラス
ミドの挿入DNA断片の塩基配列を確認したところ、前
記の山田らの報告に記載されたヒト・SSTR2cDN
Aの塩基配列と完全に一致した。
【0119】(2)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ2(SSTR2)cDNAの発現プラス
ミドの構築 CHO細胞の発現ベクターとしては、参考例1(1)記
載のpAKKO−111を用いた。(1)で得られたヒ
ト・SSTR2cDNA断片を有するプラスミド 5μ
gを制限酵素SalIで消化した後、1%アガロースゲ
ル電気泳動を行ない、ヒト・SSTR2をコードする
1.1kbのDNA断片を回収した。そして、上記の発
現ベクターpAKKO1.11(5.5kb)1μgを
SalIで消化し、ヒト・SSTR2cDNA断片を挿
入するためのクローニング部位を作製した。該発現ベク
ター断片と1.1kbのDNA断片をT4DNAリガー
ゼを用いて結合し、反応液を塩化カルシウム法にて大腸
菌JM109に導入し、形質転換体の中からヒト・SS
TR2cDNA断片がプロモーターに対して順方向に挿
入された発現プラスミドpAC01を得た。このプラス
ミドpAC01を保持する形質転換体をエシェリヒア
コリ(Escherichia coli)JM109/pAC01と表
示する。
【0120】(3)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ2(SSTR2)cDNAのCHO(d
hfr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)細胞1×106細胞を、直径8cmの
シャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むハムF1
2培地で24時間培養し、この細胞に実施例1で得たヒ
ト・SSTR2cDNA発現プラスミドpAC01 1
0μgをリン酸カルシウム法(Cell Phect Transfectio
n Kit;Pharmacia)で導入した。導入24時間後、培地
を10%透析ウシ胎児血清を含むDMEM培地に換え
て、本培地でコロニーを形成する細胞(すなわち、DH
FR+細胞)を選択した。さらに、選択された細胞を限
界希釈法によって単一細胞からクローニングし、ヒト・
SSTR2を高発現する細胞株SSTR2−HS5−9
を選択した。
【0121】
【参考例3】ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サ
ブタイプ3(SSTR3)発現細胞の作製 (1)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サブタイ
プ3(SSTR3)DNAのクローニング 報告されたヒト・SSTR3 cDNAの塩基配列〔山
田ら、モレキュラー・エンドクリノロジー(Molecular
Endocrinology)、6巻、2136-2142頁、1992年〕に基づ
き、DNAオリゴマー、S3−1およびS3−2を合成
した。S3−1の配列は、5'−GGTCGACCTC
AACCATGGACATGCTTCATC−3'(配
列番号:99)であり、S3−2の配列は、5'−GG
TCGACTTTCCCCAGGCCCCTACAGG
TA−3'(配列番号:100)であった。鋳型として
は、ヒト染色体DNA(クロンテック社、カタログ番号
CL6550−1)を用いた。該DNA 0.5ngに上
記DNAオリゴマーをそれぞれ25pmolずつ加え、
PfuDNAポリメラーゼ(スタラタジーン(株))
2.5単位を用いてポリメラーゼ連鎖反応を行なった。
反応液組成は、PfuDNAポリメラーゼに添付された
指示書に従った。反応は、94℃で1分間、63℃で1
分間、75℃で2分間を1サイクルとして、35サイク
ル繰り返した。反応液を1%アガロースゲルで電気泳動
したところ、目的とするサイズ(約1.3kb)のDN
A断片が特異的に増幅されていた。参考例1(1)記載
の方法により該DNA断片の塩基配列を確認したとこ
ろ、塩基配列から予想されるアミノ酸配列は、前記の山
田らの報告に記載された配列と完全に一致した。
【0122】(2)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ3(SSTR3)DNAの発現プラスミ
ドの構築 CHO細胞での発現ベクターとしては、参考例1(2)
記載のpAKKO−111を用いた。(1)で得られた
ヒト・SSTR3 DNA断片を有するプラスミド 5μ
gを制限酵素SalIで消化した後、1%アガロースゲ
ル電気泳動を行ない、ヒト・SSTR3をコードする
1.3kbのDNA断片を回収した。そして、上記の発
現ベクターpAKKO−111(5.5kb)1μgを
SalIで消化し、ヒト・SSTR3 DNA断片を挿
入するためにクローニング部位を作製した。該発現ベク
ター断片と1.3kbのDNA断片をT4DNAリガー
ゼを用いて結合し、反応液を塩化カルシウム法にて大腸
菌JM109に導入し、形質転換体の中からヒト・SS
TR3 DNA断片がプロモーターに対して順方向に挿
入された発現プラスミドpA1−11−SSTR3を得
た。このプラスミドpA1−11−SSTR3を保持す
る形質転換体をエシェリヒア コリ(Escherichia col
i)JM109/pA−1−11−SSTR3と表示す
る。
【0123】(3)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ3(SSTR3)DNAのCHO(dh
fr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)1×106細胞を、直径8cmのシ
ャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むハムF12
培地で24時間培養し、この細胞に(2)で得たヒト・
SSTR3 DNA発現プラスミドpA−1−11−S
STR3、10μgをリン酸カルシウム法(Cell Phect
Transfection Kit;Pharmacia)で導入した。導入24
時間後、培地を10%透析ウシ胎児血清を含むDMEM
培地に換えて、本培地でコロニーを形成する細胞(すな
わち、DHFR+細胞)を選択した。さらに、選択され
た細胞を限界希釈法によって単一細胞からクローニング
し、これらの細胞のソマトスタチンレセプター蛋白質発
現能を参考例1(3)記載のバインディングアッセイに
より測定した。このようにして、ソマトスタチン結合活
性の高い細胞株、SSTR3−15−19を選択した。
【0124】
【参考例4】ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サ
ブタイプ4(SSTR4)発現細胞の作製 (1)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サブタイ
プ4(SSTR4)DNAのクローニング 報告されたヒト・SSTR4 DNAの塩基配列〔Rohre
rら、プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンス・ユーエスエー(Proc. Natl.
Acad. Sci., USA)、90巻、4196-4200頁、1993年〕に基
づき、DNAオリゴマー、S4−1およびS4−2を合
成した。S4−1の配列は、5'−GGCTCGAGT
CACCATGAGCGCCCCCTCG−3'(配列
番号:101)であり、S4−2の配列は、5'−GG
GCTCGAGCTCCTCAGAAGGTGGTGG
−3'(配列番号:102)であった。鋳型としては、
ヒト染色体DNA(クロンテック社、カタログ番号CL
6550−1)を用いた。該DNA 0.5ngに上記D
NAオリゴマーをそれぞれ25pmolずつ加え、Pf
uDNAポリメラーゼ(スタラタジーン(株))2.5
単位を用いてポリメラーゼ連鎖反応を行なった。反応液
組成は、PfuDNAポリメラーゼに添付された指示書
に従った。反応は、94℃で1分間、63℃で1分間、
75℃で2分間を1サイクルとして、35サイクル繰り
返した。反応液を1%アガロースゲルで電気泳動したと
ころ、目的とするサイズ(約1.2kb)のDNA断片
が特異的に増幅されていた。参考例1(1)記載の方法
により該DNA断片の塩基配列を確認したところ、塩基
配列から予想されるアミノ酸配列は、前記のRohrerらの
報告に記載された配列と完全に一致した。
【0125】(2)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ4(SSTR4)DNAの発現プラスミ
ドの構築 CHO細胞での発現ベクターとしては、参考例1(2)
記載のpAKKO−111を用いた。(1)で得られた
ヒト・SSTR4 DNA断片を有するプラスミド 5μ
gを制限酵素XhoIで消化した後、1%アガロースゲ
ル電気泳動を行ない、ヒト・SSTR4をコードする
1.2kbのDNA断片を回収した。そして、上記の発
現ベクターpAKKO−111(5.5kb)1μgを
SalIで消化し、ヒト・SSTR4 DNA断片を挿
入するためのクローニング部位を作製した。該発現ベク
ター断片と1.2kbのDNA断片をT4DNAリガー
ゼを用いて結合し、反応液を塩化カルシウム法にて大腸
菌JM109に導入し、形質転換体の中からヒト・SS
TR4 DNA断片がプロモーターに対して順方向に挿
入された発現プラスミドpA1−11−SSTR4を得
た。このプラスミドを保持する形質転換体をエシェリヒ
ア コリ(Escherichia coli)JM109/pA−1−
11−SSTR4と表示する。
【0126】(3)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ4(SSTR4)DNAのCHO(dh
fr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)1×106細胞を、直径8cmのシ
ャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むハムF12
培地で24時間培養し、この細胞に(2)で得たヒト・
SSTR4 DNA発現プラスミドpA−1−11−S
STR4、10μgをリン酸カルシウム法(Cell Phect
Transfection Kit;Pharmacia)で導入した。導入24
時間後、培地を10%透析ウシ胎児血清を含むDMEM
培地に換えて、本培地でコロニーを形成する細胞(すな
わち、DHFR+細胞)を選択した。さらに、選択され
た細胞を限界希釈法によって単一細胞からクローニング
し、これらの細胞のソマトスタチンレセプター蛋白質発
現能を参考例1(3)記載のバインディングアッセイに
より測定した。このようにして、ソマトスタチン結合活
性の高い細胞株、SSTR4−1−2を選択した。
【0127】
【参考例5】ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サ
ブタイプ5(SSTR5)発現細胞の作製 (1)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋白質サブタイ
プ5(SSTR5)DNAのクローニング 報告されたヒト・SSTR5 cDNAの塩基配列〔山
田ら、バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リ
サーチ・コミュニケーションズ(Biochem. Biophys. Re
s. Commun.)195巻、844-852頁、1993年〕に基づき、D
NAオリゴマー、S5−1およびS5−2を合成した。
S5−1の配列は、5'−GGTCGACCACCAT
GGAGCCCCTGTTCCC−3'(配列番号:1
03)であり、S5−2の配列は、5'−CCGTCG
ACACTCTCACAGCTTGCTGG−3'(配
列番号:104)であった。鋳型としては、ヒト染色体
DNA(クロンテック社、カタログ番号CL6550−
1)を用いた。該DNA 0.5ngに上記DNAオリゴ
マーをそれぞれ25pmolずつ加え、PfuDNAポ
リメラーゼ(スタラタジーン(株))2.5単位を用い
てポリメラーゼ連鎖反応を行なった。反応液組成は、P
fuDNAポリメラーゼに添付された指示書に従った。
反応は、94℃で1分間、66℃で1分間、75℃で2
分間を1サイクルとして、35サイクル繰り返した。反
応液を1%アガロースゲルで電気泳動したところ、目的
とするサイズ(約1.1kb)のDNA断片が特異的に
増幅されていた。参考例1(1)記載の方法により該D
NA断片の塩基配列を確認したところ、塩基配列から予
想されるアミノ酸配列は、前記の山田らの報告に記載さ
れた配列と完全に一致した。
【0128】(2)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ5(SSTR5)DNAの発現プラスミ
ドの構築 CHO細胞での発現ベクターとしては、参考例1(2)
記載のpAKKO−111を用いた。(1)で得られた
ヒト・SSTR5 DNA断片を有するプラスミド 5μ
gを制限酵素SalIで消化した後、1%アガロースゲ
ル電気泳動を行ない、ヒト・SSTR5をコードする
1.1kbのDNA断片を回収した。そして、上記の発
現ベクターpAKKO−111(5.5kb)1μgを
SalIで消化し、ヒト・SSTR5 DNA断片を挿
入するためのクローニング部位を作製した。該発現ベク
ター断片と1.1kbのDNA断片をT4DNAリガー
ゼを用いて結合し、反応液を塩化カルシウム法にて大腸
菌JM109に導入し、形質転換体の中からヒト・SS
TR5 DNA断片がプロモーターに対して順方向に挿
入された発現プラスミドpA1−11−SSTR5を得
た。このプラスミドpA1−11−SSTR5を保持す
る形質転換体をエシェリヒア コリ(Escherichia col
i)JM109/pA−1−11−SSTR5と表示す
る。
【0129】(3)ヒト・ソマトスタチンレセプター蛋
白質サブタイプ5(SSTR5)DNAのCHO(dh
fr-)細胞への導入と発現 CHO(dhfr-)1×106細胞を、直径8cmのシ
ャーレを用いて、10%ウシ胎児血清を含むハムF12
培地で24時間培養し、この細胞に(2)で得たヒト・
SSTR5 cDNA発現プラスミドpA−1−11−
SSTR5、10μgをリン酸カルシウム法(Cell Phe
ct Transfection Kit;Pharmacia)で導入した。導入2
4時間後、培地を10%透析ウシ胎児血清を含むDME
M培地に換えて、本培地でコロニーを形成する細胞(す
なわち、DHFR+細胞)を選択した。さらに、選択さ
れた細胞を限界希釈法によって単一細胞からクローニン
グし、これらの細胞のソマトスタチンレセプター蛋白質
発現能を参考例1(3)記載のバインディングアッセイ
により測定した。このようにして、ソマトスタチン結合
活性の高い細胞株、SSTR5−32−4を選択した。
【0130】
【参考例6】ヒト・ソマトスタチンレセプターを含有す
るCHO細胞膜画分の調製 ヒト・ソマトスタチンレセプター発現CHO細胞株、S
STR1−8−3、SSTR2−HS5−9、SSTR
3−15−19、SSTR4−1−2およびSSTR5
−32−4(109個)をそれぞれ5mM EDTAを添
加したリン酸緩衝生理食塩水(PBS−EDTA)に浮
遊させ遠心した。細胞のペレットに細胞用ホモジネート
バッファー(10mM NaHCO3、5mM EDT
A、pH=7.5)を10ml加え、ポリトロンホモジ
ナイザーを用いてホモジネートした。400×gで15
分遠心して得られた上清をさらに100,000×gで
1時間遠心し、膜画分の沈殿物を得た。この沈殿物を2
mlのアッセイバッファー(25mM Tris−HC
l、1mM EDTA、0.1% BSA、0.25mMフ
ェニルメタンスルホニルフルオライド(PMSF)、1
μg/ml ペプスタチン、20μg/ml ロイペプチ
ン、10μg/ml フォスフォラミドン、pH=7.
5)に懸濁し、100,000×gで1時間遠心した。
沈殿物として回収された膜画分を再び20mlのアッセ
イバッファーに懸濁し、分注して、−80℃で保存し、
使用の都度、解凍して用いた。
【0131】
【実施例1】ヒト脳 poly(A)+RNA画分からのcDN
Aの合成とRT-PCR法による生理活性ペプチドcD
NAの増幅 クローンテック社より購入したヒト脳 poly(A)+RNA
画分5μgにプライマーとしてランダムDNAヘキサマ
ー(BRL社)を加え、モロニイマウス白血病ウイルス
の逆転写酵素(BRL社)により、添付バッファーを用
いて相補DNAを合成した。反応後の産物はフェノー
ル:クロロホルム(1:1)で抽出し、エタノール沈殿
を行なった後、30μlのTE(10mM Tris−
HCl(pH7.5)、1mM EDTA)に溶解した。
調製したcDNA 1μlを鋳型として、次の2つのプ
ライマーを用いて、PCRによる増幅を行なった。 5'−ACAAGATGCCATTGTCCCCCGG
CCTCCT−3'(配列番号:105) 5'−TTCAGGTCTGTAATTAAACTTG
CGTGA−3'(配列番号:106) 反応液の組成は、合成DNAプライマー(5'プライマ
ー配列および3'プライマー配列)各20pM、0.25
mM dNTPs、Ex Taq DNA polymerase 0.
5μlおよび酵素に付属のバッファー10μlで、総反
応溶液量は100μlとした。増幅はサーマルサイクラ
ー(パーキン・エルマー社)を用い、95℃・30秒、
65℃・1分、72℃・30秒のサイクルを35回繰り
返した。増幅産物の確認は1.2%アガロース電気泳動
およびエチジウムブロミド染色によって行なった。
【0132】
【実施例2】PCR産物のプラスミドベクターへのサブ
クローニングおよび挿入cDNA部分の塩基配列の解読
による新規生理活性ペプチド候補クローンの選択 実施例1で行なったPCR後の反応産物は1.2%のア
ガロースゲルを用いて分離し、バンドの部分をカミソリ
で切り出した後、SUPRECOITM(タカラ)、フェ
ノール抽出、エタノール沈殿を行なってDNAを回収し
た。TAクローニングキット(インビトロゲン社)の処
方に従い、回収したDNAをプラスミドベクターpCR
TMIIへサブクローニングした。これを大腸菌JM109
competent cell(宝酒造(株))に導入したのち、c
DNA挿入断片を持つクローンをアンピシリン、IPT
GおよびX−galを含むLB寒天培地中で選択し、白
色を呈するクローンのみを滅菌した爪楊枝を用いて分離
し、形質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia col
i)JM109/phCSP6を得た。このクローンを
アンピシリンを含むLB培地で一晩培養し、自動プラス
ミド抽出装置(クラボウ)を用いてプラスミドDNAを
調製した。調製したDNAの一部を用いてEcoRIに
よる切断を行ない、挿入されているcDNA断片の大き
さを確認した。残りのDNAの一部をさらにRNase
処理、フェノール・クロロホルム抽出し、エタノール沈
殿によって濃縮した。塩基配列の決定のための反応はDy
eDeoxy Terminator Cycle Sequencing Kit(ABI社)
を用いて行ない、蛍光式自動シーケンサーを用いて解読
した。得られた塩基配列の情報は、DNASIS(日立
システムエンジニアリング社)を用いて行なった。決定
した塩基配列を〔図1〕に示した。決定した塩基配列
〔図1〕をもとにホモロジー検索を行なった結果、形質
転換体E. coli JM109/phCSP6の保有するプ
ラスミドに挿入されたcDNA断片は、新規生理活性ペ
プチドをコードすることが分かった。さらに、それを確
認するために、DNASIS(日立システムエンジニア
リング社)を用い、塩基配列をアミノ酸配列に変換後
〔図2〕、疎水性プロット〔図4〕およびアミノ酸配列
に基づくホモロジー検索を行ない、ラットコルチスタチ
ン(U51919)、ラットソマトスタチン(J007
88)との相同性を見いだした〔図5〕。上記の( )
内の略語は、NBRF−PIRにデータとして登録され
る際の整理番号であり、通常Accession Numberと呼ばれ
るものである。
【0133】
【実施例3】ヒト・ペプチドhCS−17(配列番号:
1):
【化1】 の合成
【0134】1)Boc-Asp(OcHex)-Arg(Tos)-Met-Pro-Cy
s(MeBzl)-Arg(Tos)-Asn-Phe-Phe-Trp(CHO)-Lys(Cl-Z)-T
hr(Bzl)-Phe-Ser(Bzl)-Ser(Bzl)-Cys(MeBzl)-Lys(Cl-Z)
-OCH2-PAM 樹脂の合成 市販のBoc-Lys(Cl-Z)-OCH2-PAM 樹脂(0.65m mole/g
ram)をペプチド合成機ABI−410Aの反応容器に
入れ、Boc/HOBT/NMP方式でBoc-Cys(MeBz
l), Boc-Ser(Bzl), Boc-Phe, Boc-Thr(Bzl), Boc-Lys(C
l-Z), Boc-Trp(CHO), Boc-Asn, Boc-Arg(Tos), Boc-Pr
o, Boc-Met, Boc-Asp(OcHex)をヒト型コルチスタチン様
ペプチド(配列番号:1)のC末端からのアミノ酸配列
順序通りに縮合した。縮合反応をニンヒドリンテストで
点検し、未反応アミノ基がある場合には十分な縮合が得
られるまで再縮合を実施して配列通りの全アミノ酸を樹
脂に導入し、0.9235gの保護ペプチド樹脂を得
た。 2)1)で得た樹脂0.15gをパラ−クレゾール 1.
7g、1,4−ブタンジチオール 2.5ml、弗化水素
25mlで0℃/1時間処理した。弗化水素、1,4−
ブタンジチオールを減圧留去し、残留物にジエチルエー
テル100mlを加え撹拌後、グラスフィルター上に濾
取し、乾燥した。これを50%(v/v、以下同様)酢酸
水溶液 50ml中に懸濁、撹拌し、ペプチドを抽出し
た後、樹脂と分離し減圧下に約5mlまでに濃縮した
後、セファデックスG−25(2×90cm)のカラム
に付し50%酢酸水で展開し120〜170mlの部分
を集め溶媒を留去した。これを2M−酢酸アンモニウム
水溶液2mlに溶解しさらに脱気した蒸留水を加え40
0mlに希釈した後、希アンモニア水を加えてpH8と
し、室温下に空気をゆるく吹き込み酸化した。HPLC
で原料ペプチドピークが消失したことを確認後酢酸を加
えpH4以下としてペプチドを逆相カラム(LiChroprep
RP-18、2.6×10cm;E. MERCK)にかけ、0.1%
−トリフルオロ酢酸水と0.1%−トリフルオロ酢酸含
有50%−アセトニトリル水溶液との間のグラジエント
溶出を行ない30〜35%の溶出部分を集め凍結乾燥
し、白色粉末38mgを得た。次に、この白色粉末を弱
酸性イオン交換クロマトカラム(Cellulofine C-500、
2.6×5cm;生化学工業(株))にかけ、酢酸アン
モニウム水のグラジエント溶出を行ない、0.3M前後
に溶出する画分を集め、凍結乾燥して18.8mgを得
た。さらに、得られた標品を50%−酢酸水でセファデ
ックスG−25のゲル濾過クロマトカラム(2×90c
m)に付し同溶媒で溶出し、183〜225mlの画分
を集め凍結乾燥し、ヒト・ペプチドhCS−17を1
8.24mg得た。
【0135】 質量分析による(M+H)+ 2150.9460(計算値2150.9730) HPLC溶出時間 19.3分 カラム条件 カラム:WakosilTM 5C18(4.6×100mm) 溶離液:A液(0.1% TFA水) B液(0.1% TFA含有50%アセトニトリル水)を用い A液からB液へ直線型濃度勾配溶出(25分) 流速:1.0ml/分
【0136】
【実施例4】欠失型ヒト・ペプチドhCS−15(配列
番号:2):
【化2】 の合成
【0137】1)Boc-Met-Pro-Cys(MeBzl)-Arg(Tos)-As
n-Phe-Phe-Trp(CHO)-Lys(Cl-Z)-Thr(Bzl)-Phe-Ser(Bzl)
-Ser(Bzl)-Cys(MeBzl)-Lys(Cl-Z)-OCH2-PAM 樹脂の合成 実施例3と同様にして配列通りの全アミノ酸を樹脂に導
入し、0.477gの保護ペプチド樹脂を得た。 2)1)で得た樹脂0.20gを実施例3と同様に弗化
水素処理、空気酸化によるS−S結合形成、クロマト精
製を行ない、欠失型ヒト・ペプチドhCS−1517.
7mgを得た。 質量分析による(M+H)+ 1879.7610(計算値1879.7850) HPLC溶出時間 19.6分 カラム条件 カラム:WakosilTM 5C18(4.6×100mm) 溶離液:A液(0.1% TFA水) B液(0.1% TFA含有50%アセトニトリル水)を用い A液からB液へ直線型濃度勾配溶出(25分) 流速:1.0ml/分
【0138】
【実施例5】欠失型ヒト・ペプチドhCS−13(配列
番号:3):
【化3】 の合成
【0139】1)Boc-Cys(MeBzl)-Arg(Tos)-Asn-Phe-Ph
e-Trp(CHO)-Lys(Cl-Z)-Thr(Bzl)-Phe-Ser(Bzl)-Ser(Bz
l)-Cys(MeBzl)-Lys(Cl-Z)-OCH2-PAM 樹脂の合成 実施例3と同様にして配列通りの全アミノ酸を樹脂に導
入し、0.603gの保護ペプチド樹脂を得た。 2)1)で得た樹脂0.14gを実施例3と同様に弗化
水素処理、空気酸化によるS−S結合形成、クロマト精
製を行ない、欠失型ヒト・ペプチドhCS−1317.
0mgを得た。 質量分析による(M+H)+ 1651.5830(計算値1651.7510) HPLC溶出時間 19.0分 カラム条件 カラム:WakosilTM 5C18(4.6×100mm) 溶離液:A液(0.1% TFA水) B液(0.1% TFA含有50%アセトニトリル水)を用い A液からB液へ直線型濃度勾配溶出(25分) 流速:1.0ml/分
【0140】
【実施例6】欠失型ヒト・des Lys17 hCS−17(配
列番号:35):
【化4】 の合成 実施例3のBoc-Lys(Cl-Z)-OCH2-PAM 樹脂をBoc-Cys(MeB
zl)-OCH2-PAM 樹脂に変え、同様の操作を行ない合成す
ることができる。
【0141】
【実施例7】欠失型ヒト・ペプチドdes Lys15 hCS−
15(配列番号:36):
【化5】 の合成 実施例4で用いるBoc-Lys(Cl-Z)-OCH2-PAM 樹脂をBoc-C
ys(MeBzl)-OCH2-PAM樹脂に変え、同様の操作を行ない合
成することができる。
【0142】
【実施例8】欠失型ヒト・ペプチドdes Lys13 hCS−
13(配列番号:37):
【化6】 の合成 実施例5で用いるBoc-Lys(Cl-Z)-OCH2-PAM 樹脂をBoc-C
ys(MeBzl)-OCH2-PAM樹脂に変え、同様の操作を行ない合
成することができる。
【0143】
【実施例9】phCSP6のノーザンハイブリダイゼー
ション phCSP6にコードされるヒト新規生理活性ペプチド
のヒトの臓器での発現をmRNAレベルで検出するた
め、ノーザンハイブリダイゼーションを行なった。ノー
ザンブロット用のフィルターは、Human Multiple tissu
e Northern Blot,II, Human Brain Multiple tissue No
rthern Blot II, III, (CL 7760−1,CL 7
759−1,CL 7755−1,CL 7750−1)
クローンテック社を用いた。ハイブリダイゼーション
は、上に述べたフィルターとphCSP6をEcoRI
で切断して切り出される約300bpの断片を回収後、
ランダムプライムDNAラベリングキット(アマシャム
社)を用いて〔32P〕dCTP(デュポン社)を取り込
ませることによって標識したプローブを、Express Hybr
i solution(クローンテック社)中で68℃、1時間イ
ンキュベートすることによって行なった。フィルターの
洗浄は0.1×SSC,0.1% SDSで50℃にて行
ない、風乾後18日間−80℃でX線フィルム(XAR
5、コダック)に感光させた。その結果を〔図6〕に示
す。また、Internal controlとしてG3PDH(グリセ
ルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ)のノーザ
ンブロットの結果を〔図6〕に示す。これらの結果か
ら、phCSP6がコードする新規生理活性ペプチド遺
伝子は、精巣、尾状核、脊髄、大脳皮質、扁頭核、海馬
などで発現していることが分かった。
【0144】
【実施例10】〔125I〕−ソマトスタチン結合阻害率
の測定 参考例6で調製した膜画分をアッセイバッファーで希釈
して、3μg/mlとし、チューブに173μlずつ分
注した。ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した
化合物2μlと、200pMの放射標識化ソマトスタチ
ン(〔125I〕−ソマトスタチン:アマシャム社製)2
5μlとを同時に添加した。最大結合量を測定するため
に、DMSO 2μlと、200pMの〔125I〕−ソマ
トスタチン 25μlとを添加した反応液を調製した。
また、非特異的結合を測定するために、DMSOに溶解
した100μMのソマトスタチン 2μlと、200p
Mの〔125I〕−ソマトスタチン 25μlとを添加した
反応液も同時に調製した。25℃で60分反応させた
後、ポリエチレンイミン処理したワットマングラスフィ
ルター(GF−B)を用いて反応液を吸引濾過した。濾
過後、γ−カウンターを用いて濾紙上に残った
125I〕−ソマトスタチンの放射活性を測定した。式 PBM=(B−NSB)/(B0−NSB)×100 (PBM:Percent Maximun Binding、B:検体を加え
たときの放射活性、B0:最大結合放射活性、NSB:
非特異結合放射活性)によって各被検物質の結合阻害率
(%)を求めた。また、被検物質の濃度変化させて阻害
率を求め、50%結合を阻害する被検物質の濃度(IC
50値)をHillプロットより算出した。上記の方法で
hCS−13、hCS−15、hCS−17を測定した
ときのIC50値を〔表1〕に示す。〔表1〕から、hC
S−13、hCS−15、hCS−17はSSTR1、
SSTR2、SSTR3、SSTR4およびSSTR5
のすべてのレセプターに対して〔125I〕−ソマトスタ
チンの結合を強く阻害することが明らかになった。
【0145】
【表1】
【0146】
【実施例11】hCS15、hCS17のヒトソマトス
タチンレセプター発現CHO細胞に対するcAMP蓄積
阻害作用 細胞内サイクリック アデノシン3',5'−1リン酸(c
AMP)蓄積量を測定するため、参考例2(3)、参考
例3(3)、参考例4(3)および参考例5(3)に記
載のヒト・ソマトスタチンレセプター発現細胞株、それ
ぞれSSTR2−HS5−9、SSTR3−15−1
9、SSTR4−1−2およびSSTR5−32−4を
24穴プレートにコンフルエントになるまで増殖させ
た。該細胞を1mlの培地A〔ダルベッコ改変イーグル
培地(DMEM)、20mM 2−[4−(2−ヒドロキ
シエチル)−1−ピペラジニル〕エタンスルホン酸(H
EPES)(pH7.5)、0.2% BSA、0.2mM
3−イソブチル−1−メチルキサンチン(IBM
X)〕で2回洗浄した後、400μlの培地Aを各穴に
加え、37℃で1時間インキュベートした。50μlの
hCS−15またはhCS−17溶液(いずれも終濃度
の10倍濃度になるように培地Aで希釈したもの)と5
0μlのフォルスコリン溶液(終濃度10μM)を各穴
に加え、37℃で30分間インキュベートした。細胞を
1mlの培地Aで2回洗浄した後、500μlの培地A
と100μlの20%過塩素酸水溶液を各穴に加え、2
0分間4℃で静置することにより細胞を溶解した。この
溶解液をエッペンドルフチューブに移し、遠心分離(1
5,000rpm、10分間)し、上清液500μlを
別のエッペンドルフチューブに移して1.5M 塩化カリ
ウムを含む60mM HEPES水溶液で中和した。こ
の抽出液中に含まれるcAMPの量をアマシャム社製の
キット(cAMP EIAシステム)を用いて測定し
た。その結果、各サブタイプのヒトソマトスタチンレセ
プターを単独で発現させたCHO細胞におけるフォルス
コリン(10μM)刺激時の細胞内cAMP蓄積量は、
hCS−15およびhCS−17の添加濃度に依存して
減少した。そのときのED50値を〔表2〕に示す。この
ように、hCS15およびhCS−17は、SSTR
2、SSTR3、SSTR4、およびSSTR5発現C
HO細胞のアデニレートシクラーゼ活性を阻害すること
から、これらのレセプターに対し、アゴニスト作用を有
することが明らかとなった。
【0147】
【表2】
【0148】
【実施例12】hCS−17のラット脳波に対する作用 雄性Jcl:Wistar(体重約300〜350g)
を用い、ペントバルビタール(50mg/kg、i.
p.)麻酔下、ラット用脳定位固定装置に頭部を固定し
た。ラットの頭蓋に穿孔し、大脳皮質脳波誘導電極用ネ
ジ電極、海馬脳波誘導用ステンレススチール製双極電極
(A:−2.6,L:2.5,H:3.5 ,Pellegrino a
nd Cushman Brain Atlas)を埋め込んだ。また、筋電図
記録用の双極性ステンレススチール線を背側の頸部筋肉
層に埋め込んだ。すべての電極は頭蓋上のソケットに接
続し歯科用セメントを用いて固定した。側脳室内薬液注
入のために、27ゲージのステンレススチール製ガイド
カニューレを先端の座標がA:−0.4,L:1.7,
H:1.7になるように埋め込みを脳電図用電極と共に
歯科用セメントで固定した。ガイドカニューレはスタイ
レットを挿入し、組織や血液による管腔の閉塞を阻止し
た。術後の回復をまって実験に供した。ラットは実験環
境に1時間以上馴化させたのち、リン酸緩衝生理食塩液
(PBS)に溶解したhCS−17またはPBSを30
ゲージの注入用カニューレを用いて側脳室内投与した。
脳波測定は薬物投与後4時間にわたり行なった。投与容
量は5μlとし、注入量は0.1または1nmolとし
た。対照群には同様にPBSを投与した。すべての電気
情報はポリグラフを通して脳波解析装置を用いてアナロ
グおよびデジタル表示した。
【0149】睡眠覚醒判定は、得られたポリグラムを目
で判読すると同時に周波数解析およびパワー解析より次
の4段階に分類した。 (1)Wakefulness(覚醒):大脳皮質脳波はα波(低
振幅速波)を、海馬脳波はθ波(律動波)を示し、筋電
図活性が高い時を示す。 (2)SWS1(浅徐波睡眠)およびSWS2(深徐波
睡眠):ラットは睡眠時の姿勢をとり、大脳皮質にδ波
(紡錘波)または高振幅徐波が発現し、海馬脳波につい
ても高振幅徐波が認められ、筋電図活性が低下(SWS
1)または消失(SWS2)している時を示す。 (3)PS(逆説睡眠):大脳皮質にα波(低振幅速
波)が、海馬脳波にθ波(律動波)が認められ、筋電図
活性が消失している時を示す。一群5〜6匹のラットを
用い、同一ラットにhCS−17およびPBSの注入を
行ない、睡眠覚醒に及ぼす作用を検討した。有意差の検
定にはPaired t-testを用いた。hCS−17 1nmo
l注入直後の典型的な脳波パターンを〔図7〕に示す。
hCS−17投与直後から皮質および海馬における脳波
の平坦化が認められ、3〜5分間持続した。この脳波平
坦化は0.1nmol投与群では5例中2例に、1nm
ol投与群では6例中4例に認められた。4時間の総測
定時間の各脳波パターンにおける占有時間を〔図8〕〜
〔図11〕に示す。hCS−17 0.1nmol投与群
は覚醒時間においてはPBS投与対照群と差はなかった
が、SWS1の減少およびSWS2の増加傾向を示し
た。また、PSは有意に減少した。1nmol投与群で
は有意なSWS1の減少とSWS2の増加およびPSの
減少が認められた。以上の結果から、本発明の成熟体ペ
プチドhCS−17が睡眠調節作用を有することが分か
った。
【0150】
【発明の効果】本発明のペプチド、その前駆体またはそ
れらの塩は、(i)成長ホルモンの分泌抑制作用、(i
i)甲状腺刺激ホルモン、プロラクチンなどの下垂体ホ
ルモンの分泌抑制作用、(iii)ガストリン、インシュ
リンなどの消化管ホルモンの分泌抑制作用、(iv)神経
伝達作用、(v)細胞増殖作用、(vi)レム睡眠の誘発
物質であるアセチルコリン作用の抑制作用、(vii)平
滑筋の収縮の抑制作用などのソマトスタチン様活性もし
くはコルスタチン様活性を有している。したがって、本
発明のペプチド、その前駆体またはそれらの塩は、例え
ば、ホルモン産生腫瘍、先端巨大症、巨人症、痴呆症、
糖尿病、胃潰瘍などの治療・予防剤、ホルモン分泌抑制
剤、腫瘍増殖抑制剤、神経活動もしくは睡眠の調節剤な
どの医薬として有用である。本発明のペプチドまたはそ
の前駆体をコードするDNAは、例えば、ホルモン産生
腫瘍、先端巨大症、巨人症、痴呆症、糖尿病、胃潰瘍な
どの遺伝子治療・予防剤、ホルモン分泌抑制剤、腫瘍増
殖抑制剤、神経活動もしくは睡眠の調節剤などの医薬と
して有用である。さらに、本発明のDNAは、例えば、
ホルモン産生腫瘍、先端巨大症、巨人症、痴呆症、糖尿
病、胃潰瘍などの疾病の遺伝子診断剤として有用であ
る。本発明のペプチド、その前駆体またはそれらの塩に
対する抗体は、本発明のペプチド、その前駆体またはそ
れらの塩を特異的に認識することができるので、被検液
中の本発明のペプチド等の定量などに使用することがで
きる。本発明のペプチド、その前駆体またはそれらの塩
は、本発明のペプチド、その前駆体またはそれらの塩と
レセプターとの結合性を変化させる化合物またはその塩
をスクリーニングするための試薬として有用である。該
スクリーニングで得られる化合物またはその塩は、種々
の疾病の治療・予防剤などの医薬として有用である。
【0151】
【配列表】
【配列番号:1】 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Arg Met Pro Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys 1 5 10 15 Lys
【0152】
【配列番号:2】 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys Lys 1 5 10 15
【0153】
【配列番号:3】 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys Lys 1 5 10
【0154】
【配列番号:4】 配列の長さ:29 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Glu Gly Ala Pro Pro Gln Gln Ser Ala Arg Arg Asp Arg Met Pro 1 5 10 15 Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys Lys 20 25
【0155】
【配列番号:5】 配列の長さ:62 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Ser Leu Leu Thr Phe Leu Ala Trp Trp Phe Glu Trp Thr Ser Gln 1 5 10 15 Ala Ser Ala Gly Pro Leu Ile Gly Glu Glu Ala Arg Glu Val Ala Arg 20 25 30 Arg Gln Glu Gly Ala Pro Pro Gln Gln Ser Ala Arg Arg Asp Arg Met 35 40 45 Pro Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys Lys 50 55 60
【0156】
【配列番号:6】 配列の長さ:85 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Pro Leu Glu Gly Gly Pro Thr Gly Arg Asp Ser Glu His Met Gln 1 5 10 15 Glu Ala Ala Gly Ile Arg Lys Ser Ser Leu Leu Thr Phe Leu Ala Trp 20 25 30 Trp Phe Glu Trp Thr Ser Gln Ala Ser Ala Gly Pro Leu Ile Gly Glu 35 40 45 Glu Ala Arg Glu Val Ala Arg Arg Gln Glu Gly Ala Pro Pro Gln Gln 50 55 60 Ser Ala Arg Arg Asp Arg Met Pro Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr 65 70 75 80 Phe Ser Ser Cys Lys 85
【0157】
【配列番号:7】 配列の長さ:105 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Leu Ser Pro Gly Leu Leu Leu Leu Leu Leu Ser Gly Ala Thr 1 5 10 15 Ala Thr Ala Ala Leu Pro Leu Glu Gly Gly Pro Thr Gly Arg Asp Ser 20 25 30 Glu His Met Gln Glu Ala Ala Gly Ile Arg Lys Ser Ser Leu Leu Thr 35 40 45 Phe Leu Ala Trp Trp Phe Glu Trp Thr Ser Gln Ala Ser Ala Gly Pro 50 55 60 Leu Ile Gly Glu Glu Ala Arg Glu Val Ala Arg Arg Gln Glu Gly Ala 65 70 75 80 Pro Pro Gln Gln Ser Ala Arg Arg Asp Arg Met Pro Cys Arg Asn Phe 85 90 95 Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys Lys 100 105
【0158】
【配列番号:8】 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0159】
【配列番号:9】 配列の長さ:33 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Ser Leu Leu Thr Phe Leu Ala Trp Trp Phe Glu Trp Thr Ser Gln 1 5 10 15 Ala Ser Ala Gly Pro Leu Ile Gly Glu Glu Ala Arg Glu Val Ala Arg 20 25 30 Arg
【0160】
【配列番号:10】 配列の長さ:23 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Leu Pro Leu Glu Gly Gly Pro Thr Gly Arg Asp Ser Glu His Met Gln 1 5 10 15 Glu Ala Ala Gly Ile Arg Lys 20
【0161】
【配列番号:11】 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Leu Ser Pro Gly Leu Leu Leu Leu Leu Leu Ser Gly Ala Thr 1 5 10 15 Ala Thr Ala Ala 20
【0162】
【配列番号:12】 配列の長さ:88 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Leu Ser Pro Gly Leu Leu Leu Leu Leu Leu Ser Gly Ala Thr 1 5 10 15 Ala Thr Ala Ala Leu Pro Leu Glu Gly Gly Pro Thr Gly Arg Asp Ser 20 25 30 Glu His Met Gln Glu Ala Ala Gly Ile Arg Lys Ser Ser Leu Leu Thr 35 40 45 Phe Leu Ala Trp Trp Phe Glu Trp Thr Ser Gln Ala Ser Ala Gly Pro 50 55 60 Leu Ile Gly Glu Glu Ala Arg Glu Val Ala Arg Arg Gln Glu Gly Ala 65 70 75 80 Pro Pro Gln Gln Ser Ala Arg Arg 85
【0163】
【配列番号:13】 配列の長さ:51 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GACAGAATGC CCTGCAGGAA CTTCTTCTGG AAGACCTTCT CCTCCTGCAA A 51
【0164】
【配列番号:14】 配列の長さ:45 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCCTGCA GGAACTTCTT CTGGAAGACC TTCTCCTCCT GCAAA 45
【0165】
【配列番号:15】 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TGCAGGAACT TCTTCTGGAA GACCTTCTCC TCCTGCAAA 39
【0166】
【配列番号:16】 配列の長さ:87 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCCGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAGGAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCTCCTC CTGCAAA 87
【0167】
【配列番号:17】 配列の長さ:87 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCTGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAGGAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCTCCTC CTGCAAA 87
【0168】
【配列番号:18】 配列の長さ: 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 AGCAGCCTCC TGACTTTCCT CGCTTGGTGG TTT
GAGTGGA CCTCCCAGGC CAGTGCCGGG 60 CCCCTCATAG GAGAGGAAGC TCGGGAGGTG GCC
AGGCGGC AGGAAGGCGC ACCCCCCCAG 120 CAATCCGCGC GCCGGGACAG AATGCCCTGC AGG
AACTTCT TCTGGAAGAC CTTCTCCTCC 180 TGCAAA
186
【0169】
【配列番号:19】 配列の長さ: 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 AGCAGCCTCC TGACTTTCCT CGCTTGGTGG TTT
GAGTGGA CCTCCCAGGC CAGTGCCGGG 60 CCCCTCATAG GAGAGGAAGC TCGGGAGGTG GCC
AGGCGGC AGGAAGGCGC ACCCCCCCAG 120 CAATCTGCGC GCCGGGACAG AATGCCCTGC AGG
AACTTCT TCTGGAAGAC CTTCTCCTCC 180 TGCAAA
186
【0170】
【配列番号:20】 配列の長さ:255 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CTGCCCCTGG AGGGTGGCCC CACCGGCCGA GACAGCGAGC ATATGCAGGA AGCGGCAGGA 60 ATAAGGAAAA GCAGCCTCCT GACTTTCCTC GCTTGGTGGT TTGAGTGGAC CTCCCAGGCC 120 AGTGCCGGGC CCCTCATAGG AGAGGAAGCT CGGGAGGTGG CCAGGCGGCA GGAAGGCGCA 180 CCCCCCCAGC AATCCGCGCG CCGGGACAGA ATGCCCTGCA GGAACTTCTT CTGGAAGACC 240 TTCTCCTCCT GCAAA 255
【0171】
【配列番号:21】 配列の長さ:255 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CTGCCCCTGG AGGGTGGCCC CACCGGCCGA GACAGCGAGC ATATGCAGGA AGCGGCAGGA 60 ATAAGGAAAA GCAGCCTCCT GACTTTCCTC GCTTGGTGGT TTGAGTGGAC CTCCCAGGCC 120 AGTGCCGGGC CCCTCATAGG AGAGGAAGCT CGGGAGGTGG CCAGGCGGCA GGAAGGCGCA 180 CCCCCCCAGC AATCTGCGCG CCGGGACAGA ATGCCCTGCA GGAACTTCTT CTGGAAGACC 240 TTCTCCTCCT GCAAA 255
【0172】
【配列番号:22】 配列の長さ:315 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCATTGT CCCCCGGCCT CCTGCTGCTG CTGCTCTCCG GGGCCACGGC CACCGCTGCC 60 CTGCCCCTGG AGGGTGGCCC CACCGGCCGA GACAGCGAGC ATATGCAGGA AGCGGCAGGA 120 ATAAGGAAAA GCAGCCTCCT GACTTTCCTC GCTTGGTGGT TTGAGTGGAC CTCCCAGGCC 180 AGTGCCGGGC CCCTCATAGG AGAGGAAGCT CGGGAGGTGG CCAGGCGGCA GGAAGGCGCA 240 CCCCCCCAGC AATCCGCGCG CCGGGACAGA ATGCCCTGCA GGAACTTCTT CTGGAAGACC 300 TTCTCCTCCT GCAAA 315
【0173】
【配列番号:23】 配列の長さ:315 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCATTGT CCCCCGGCCT CCTGCTGCTG CTGCTCTCCG GGGCCACGGC CACCGCTGCC 60 CTGCCCCTGG AGGGTGGCCC CACCGGCCGA GACAGCGAGC ATATGCAGGA AGCGGCAGGA 120 ATAAGGAAAA GCAGCCTCCT GACTTTCCTC GCTTGGTGGT TTGAGTGGAC CTCCCAGGCC 180 AGTGCCGGGC CCCTCATAGG AGAGGAAGCT CGGGAGGTGG CCAGGCGGCA GGAAGGCGCA 240 CCCCCCCAGC AATCTGCGCG CCGGGACAGA ATGCCCTGCA GGAACTTCTT CTGGAAGACC 300 TTCTCCTCCT GCAAA 315
【0174】
【配列番号:24】 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCCGCG CGCCGG 36
【0175】
【配列番号:25】 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCTGCG CGCCGG 36
【0176】
【配列番号:26】 配列の長さ:99 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 AGCAGCCTCC TGACTTTCCT CGCTTGGTGG TTTGAGTGGA CCTCCCAGGC CAGTGCCGGG 60 CCCCTCATAG GAGAGGAAGC TCGGGAGGTG GCCAGGCGG 99
【0177】
【配列番号:27】 配列の長さ:69 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CTGCCCCTGG AGGGTGGCCC CACCGGCCGA GACAGCGAGC ATATGCAGGA AGCGGCAGGA 60 ATAAGGAAA 69
【0178】
【配列番号:28】 配列の長さ:60 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCATTGT CCCCCGGCCT CCTGCTGCTG CTGCTCTCCG GGGCCACGGC CACCGCTGCC 60
【0179】
【配列番号:29】 配列の長さ:264 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCATTGT CCCCCGGCCT CCTGCTGCTG CTGCTCTCCG GGGCCACGGC CACCGCTGCC 60 CTGCCCCTGG AGGGTGGCCC CACCGGCCGA GACAGCGAGC ATATGCAGGA AGCGGCAGGA 120 ATAAGGAAAA GCAGCCTCCT GACTTTCCTC GCTTGGTGGT TTGAGTGGAC CTCCCAGGCC 180 AGTGCCGGGC CCCTCATAGG AGAGGAAGCT CGGGAGGTGG CCAGGCGGCA GGAAGGCGCA 240 CCCCCCCAGC AATCCGCGCG CCGG 264
【0180】
【配列番号:30】 配列の長さ:264 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCATTGT CCCCCGGCCT CCTGCTGCTG CTGCTCTCCG GGGCCACGGC CACCGCTGCC 60 CTGCCCCTGG AGGGTGGCCC CACCGGCCGA GACAGCGAGC ATATGCAGGA AGCGGCAGGA 120 ATAAGGAAAA GCAGCCTCCT GACTTTCCTC GCTTGGTGGT TTGAGTGGAC CTCCCAGGCC 180 AGTGCCGGGC CCCTCATAGG AGAGGAAGCT CGGGAGGTGG CCAGGCGGCA GGAAGGCGCA 240 CCCCCCCAGC AATCTGCGCG CCGG 264
【0181】
【配列番号:31】 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Pro Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys Lys 1 5 10
【0182】
【配列番号:32】 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ala Gly Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys 1 5 10
【0183】
【配列番号:33】 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CCCTGCAAGA ACTTCTTCTG GAAAACCTTC TCCTCGTGCA AG 42
【0184】
【配列番号:34】 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GCTGGCTGCA AGAACTTCTT CTGGAAGACA TTCACATCCT GT 42
【0185】
【配列番号:35】 配列の長さ:16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Arg Met Pro Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys 1 5 10 15
【0186】
【配列番号:36】 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys 1 5 10
【0187】
【配列番号:37】 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0188】
【配列番号:38】 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Arg Met Pro Cys Lys Asn Phe Phe
Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys 1 5
10 15 Lys
【0189】
【配列番号:39】 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys Lys 1 5 10 15
【0190】
【配列番号:40】 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe
Ser Ser Cys Lys 1 5
10
【0191】
【配列番号:41】 配列の長さ:16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Arg Met Pro Cys Lys Asn Phe Phe
Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys 1 5
10 15
【0192】
【配列番号:42】 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys 1 5 10
【0193】
【配列番号:43】 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0194】
【配列番号:44】 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Arg Met Pro Cys Arg Asn Phe Phe
Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys Lys 1 5
10 15
【0195】
【配列番号:45】 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys Lys 1 5 10
【0196】
【配列番号:46】 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe
Thr Ser Cys Lys 1 5
10
【0197】
【配列番号:47】 配列の長さ:16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Arg Met Pro Cys Arg Asn Phe Phe
Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys 1 5
10 15
【0198】
【配列番号:48】 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys 1 5 10
【0199】
【配列番号:49】 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0200】
【配列番号:50】 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Arg Met Pro Cys Lys Asn Phe Phe
Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys Lys 1 5
10 15
【0201】
【配列番号:51】 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys Lys 1 5 10
【0202】
【配列番号:52】 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe
Thr Ser Cys Lys 1 5
10
【0203】
【配列番号:53】 配列の長さ:16 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asp Arg Met Pro Cys Lys Asn Phe Phe
Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys 1 5
10 15
【0204】
【配列番号:54】 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Met Pro Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys 1 5 10
【0205】
【配列番号:55】 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0206】
【配列番号:56】 配列の長さ:29 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Glu Gly Ala Pro Pro Gln Gln Ser
Ala Arg Arg Asp Arg Met Pro 1 5
10 15 Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe
Ser Ser Cys Lys 20 25
【0207】
【配列番号:57】 配列の長さ:29 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Glu Gly Ala Pro Pro Gln Gln Ser Ala Arg Arg Asp Arg Met Pro 1 5 10 15 Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys Lys 20 25
【0208】
【配列番号:58】 配列の長さ:29 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Glu Gly Ala Pro Pro Gln Gln Ser Ala Arg Arg Asp Arg Met Pro 1 5 10 15 Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys Lys 20 25
【0209】
【配列番号:59】 配列の長さ:28 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Glu Gly Ala Pro Pro Gln Gln Ser Ala Arg Arg Asp Arg Met Pro 1 5 10 15 Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Ser Ser Cys 20 25
【0210】
【配列番号:60】 配列の長さ:28 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Glu Gly Ala Pro Pro Gln Gln Ser Ala Arg Arg Asp Arg Met Pro 1 5 10 15 Cys Arg Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys 20 25
【0211】
【配列番号:61】 配列の長さ:28 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gln Glu Gly Ala Pro Pro Gln Gln Ser Ala Arg Arg Asp Arg Met Pro 1 5 10 15 Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys 20 25
【0212】
【配列番号:62】 配列の長さ:48 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GACAGAATGC CCTGCAGGAA CTTCTTCTGG AAGACCTTCT CCTCCTGC 48
【0213】
【配列番号:63】 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCCTGCA GGAACTTCTT CTGGAAGACC TTCTCCTCCT GC 42
【0214】
【配列番号:64】 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TGCAGGAACT TCTTCTGGAA GACCTTCTCC TCCTGC 36
【0215】
【配列番号:65】 配列の長さ:51 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GACAGAATGC CCTGCAARAA CTTCTTCTGG AAGACCTTCT CCTCCTGCAA A 51
【0216】
【配列番号:66】 配列の長さ:45 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCCTGCA ARAACTTCTT CTGGAAGACC TTCTCCTCCT GCAAA 45
【0217】
【配列番号:67】 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TGCAARAACT TCTTCTGGAA GACCTTCTCC TCCTGCAAA 39
【0218】
【配列番号:68】 配列の長さ:48 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GACAGAATGC CCTGCAARAA CTTCTTCTGG AAGACCTTCT CCTCCTGCAA A 48
【0219】
【配列番号:69】 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCCTGCA ARAACTTCTT CTGGAAGACC TTCTCCTCCT GCAAA 42
【0220】
【配列番号:70】 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TGCAARAACT TCTTCTGGAA GACCTTCTCC TCCTGCAAA 36
【0221】
【配列番号:71】 配列の長さ:51 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GACAGAATGC CCTGCAGGAA CTTCTTCTGG AAGACCTTCT CCACNTGCAA A 51
【0222】
【配列番号:72】 配列の長さ:45 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCCTGCA GGAACTTCTT CTGGAAGACC TTCACNTCCT GCAAA 45
【0223】
【配列番号:73】 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TGCAGGAACT TCTTCTGGAA GACCTTCACN TCC
TGCAAA 39
【0224】
【配列番号:74】 配列の長さ:48 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GACAGAATGC CCTGCAGGAA CTTCTTCTGG AAG
ACCTTCT CCACNTGC 48
【0225】
【配列番号:75】 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCCTGCA GGAACTTCTT CTGGAAGACC TTCACNTCCT GC 42
【0226】
【配列番号:76】 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TGCAGGAACT TCTTCTGGAA GACCTTCACN TCC
TGC 36
【0227】
【配列番号:77】 配列の長さ:51 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GACAGAATGC CCTGCAARAA CTTCTTCTGG AAG
ACCTTCT CCACNTGCAA A 51
【0228】
【配列番号:78】 配列の長さ:45 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCCTGCA ARAACTTCTT CTGGAAGACC TTCACNTCCT GCAAA 45
【0229】
【配列番号:79】 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TGCAARAACT TCTTCTGGAA GACCTTCACN TCC
TGCAAA 39
【0230】
【配列番号:80】 配列の長さ:48 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GACAGAATGC CCTGCAARAA CTTCTTCTGG AAG
ACCTTCT CCACNTGCAA A 48
【0231】
【配列番号:81】 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATGCCCTGCA ARAACTTCTT CTGGAAGACC TTCACNTCCT GCAAA 42
【0232】
【配列番号:82】 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TGCAARAACT TCTTCTGGAA GACCTTCACN TCC
TGC 36
【0233】
【配列番号:83】 配列の長さ:87 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCCGCG CGC
CGGGACA GAATGCCCTG CAARAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCTCCTC CTGCAAA
87
【0234】
【配列番号:84】 配列の長さ:87 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCTGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAARAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCTCCTC CTGCAAA 87
【0235】
【配列番号:85】 配列の長さ:87 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCCGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAGGAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCACNTC CTGCAAA 87
【0236】
【配列番号:86】 配列の長さ:87 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCTGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAGGAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCACNTC CTGCAAA 87
【0237】
【配列番号:87】 配列の長さ:87 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCCGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAARAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCACNTC CTGCAAA 87
【0238】
【配列番号:88】 配列の長さ:87 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCTGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAARAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCACNTC CTGCAAA 87
【0239】
【配列番号:89】 配列の長さ:84 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCCGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAARAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCTCCTC CTGC 84
【0240】
【配列番号:90】 配列の長さ:84 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCTGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAARAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCTCCTC CTGC 84
【0241】
【配列番号:91】 配列の長さ:84 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCCGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAGGAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCACNTC CTGC 84
【0242】
【配列番号:92】 配列の長さ:84 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCTGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAGGAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCACNTC CTGC 84
【0243】
【配列番号:93】 配列の長さ:84 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCCGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAARAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCACNTC CTGC 84
【0244】
【配列番号:94】 配列の長さ:84 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGGAAGGCG CACCCCCCCA GCAATCTGCG CGCCGGGACA GAATGCCCTG CAARAACTTC 60 TTCTGGAAGA CCTTCACNTC CTGC 84
【0245】
【配列番号:95】 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGTCGACCTC AGCTAGGATG TTCCCCAATG 30
【0246】
【配列番号:96】 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGTCGACCCG GGCTCAGAGC GTCGTGAT 28
【0247】
【配列番号:97】 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGTCGACACC ATGGACATGG CGGATGAG
【0248】
【配列番号:98】 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGTCGACAGT TCAGATACTG GTTTGG
【0249】
【配列番号:99】 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGTCGACCTC AACCATGGAC ATGCTTCATC 30
【0250】
【配列番号:100】 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGTCGACTTT CCCCAGGCCC CTA
CAGGTA 29
【0251】
【配列番号:101】 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGCTCGAGTC ACCATGAGCG CCC
CCTCG 28
【0252】
【配列番号:102】 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGGCTCGAGC TCCTCAGAAG GTGGTGG 27
【0253】
【配列番号:103】 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGTCGACCAC CATGGAGCCC CTG
TTCCC 28
【0254】
【配列番号:104】 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CCGTCGACAC TCTCACAGCT TGC
TGG 26
【0255】
【配列番号:105】 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 ACAAGATGCC ATTGTCCCCC GGCCTCCT 28
【0256】
【配列番号:106】 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 TTCAGGTCTG TAATTAAACT TGC
GTGA 27
【0257】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で得られた本発明のペプチドhCS−
17およびその前駆体をコードするDNAの塩基配列を
示す。
【図2】実施例2で得られた本発明のペプチドhCS−
17およびその前駆体をコードするDNAの塩基配列、
およびそれから推定されるアミノ酸配列を示す。
【図3】本発明のペプチドhCS−17およびその前駆
体をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定
されるアミノ酸配列を示す。図2の第85番目のアミノ
酸Serをコードするコドンが、図2ではTCCである
のに対して、図3ではTCTである。
【図4】図2に示される本発明の前駆体のアミノ酸配列
の疎水性プロット分析の結果を示す。
【図5】図2に示される本発明の前駆体(phCSP
6)と、ラットコルチスタチン(r cortistatin;U5
1919)およびラットソマトスタチン(r somatoatat
in;J00788)とのアミノ酸配列を比較した結果を
示す。
【図6】本発明のペプチドhCS−17をコードするm
RNAのヒトの各組織における発現量をノーザンハイブ
リダイゼーションで調べた結果を示す。Testisは精巣
を、Cerebral Cortexは大脳皮質を、Spinal Cordは脊髄
を、Amygdalaは扁頭核を、Caudate Nucleusは尾状核
を、Hippocampusは海馬を示す。左側の数字(kb)は
RNA分子量マーカーの大きさを示す。上段はプラスミ
ドphCSP6に含まれる本発明のペプチドhCS−1
7をコードするDNAをプローブとして用いた結果を示
す。下段はグリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナ
ーゼ(G3PDH)をコードするDNAをプローブとし
て用いた結果を示す。
【図7】ラットの脳波に対する本発明のペプチドhCS
−17の効果を調べた結果を示す。PBSはリン酸緩衝
生理食塩液を投与した時の脳波のパターンを、hCS−
17は本発明のペプチドhCS−17 1nmolをラ
ットに投与した時の脳波のパターを示す。CCはCerebr
al Cortex(大脳皮質)の脳波を示す。HIPはHippoca
mpus(海馬)の脳波を示す。EMGはElectromyogram
(筋電図)を示す。PREは投与前を示す。minは分
を示す。
【図8】本発明のペプチドhCS−17をラットに投与
した後、4時間の総測定時間の覚醒の脳波パターンの占
有時間を示す。縦軸は総測定時間に対する占有%を示
す。横軸のVehicleはPBSを投与した時の結果を、h
CS−17は本発明の成熟ペプチドを投与した時の結果
を、数字は投与濃度を示す。
【図9】本発明のペプチドhCS−17をラットに投与
した後、4時間の総測定時間の浅徐波睡眠の脳波パター
ンの占有時間を示す。縦軸は総測定時間に対する占有%
を示す。横軸のVehicleはPBSを投与した時の結果
を、hCS−17は本発明の成熟ペプチドを投与した時
の結果を、数字は投与濃度を示す。
【図10】本発明のペプチドhCS−17をラットに投
与した後、4時間の総測定時間の深徐波睡眠の脳波パタ
ーンの占有時間を示す。縦軸は総測定時間に対する占有
%を示す。横軸のVehicleはPBSを投与した時の結果
を、hCS−17は本発明の成熟ペプチドを投与した時
の結果を、数字は投与濃度を示す。
【図11】本発明のペプチドhCS−17をラットに投
与した後、4時間の総測定時間の逆説睡眠の脳波パター
ンの占有時間を示す。縦軸は総測定時間に対する占有%
を示す。横軸のVehicleはPBSを投与した時の結果
を、hCS−17は本発明の成熟ペプチドを投与した時
の結果を、数字は投与濃度を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 48/00 ACL C07H 21/04 B ADP C07K 14/655 C07H 21/04 C12N 1/21 C07K 14/655 C12P 21/02 C C12N 1/21 A61K 37/02 ADU C12P 21/02 37/43 AAM //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19)

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列ま
    たはそのアミノ酸配列において1〜5個のアミノ酸が欠
    失、置換もしくは挿入したアミノ酸配列(ただし、配列
    番号:31または配列番号:32で表わされるアミノ酸
    配列を除く)を含有するペプチド、その前駆体またはそ
    れらの塩。
  2. 【請求項2】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列ま
    たはそのアミノ酸配列中の1〜5個のアミノ酸が欠失も
    しくは置換したアミノ酸配列を含有する請求項1記載の
    ペプチドまたはその前駆体。
  3. 【請求項3】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を
    有する請求項1記載のペプチド。
  4. 【請求項4】配列番号:2で表わされるアミノ酸配列を
    有する請求項1記載のペプチド。
  5. 【請求項5】配列番号:3で表わされるアミノ酸配列を
    有する請求項1記載のペプチド。
  6. 【請求項6】配列番号:35〜配列番号:55のいずれ
    かの配列番号で表わされるアミノ酸配列を有する請求項
    1記載のペプチド。
  7. 【請求項7】配列番号:4、配列番号:5、配列番号:
    6または配列番号:7で表わされるアミノ酸配列を有す
    る請求項1記載の前駆体。
  8. 【請求項8】コルチスタチン様活性またはソマトスタチ
    ン様活性を有する請求項1記載のペプチドまたはその前
    駆体。
  9. 【請求項9】請求項1記載のペプチドまたは前駆体をコ
    ードする塩基配列を有するDNAを含有するDNA。
  10. 【請求項10】配列番号:13で表わされる塩基配列を
    有する請求項9記載のDNA。
  11. 【請求項11】配列番号:14で表わされる塩基配列を
    有する請求項9記載のDNA。
  12. 【請求項12】配列番号:15で表わされる塩基配列を
    有する請求項9記載のDNA。
  13. 【請求項13】配列番号:16〜配列番号:23のいず
    れかの配列番号で表わされる塩基配列を有する請求項9
    記載のDNA。
  14. 【請求項14】配列番号:62〜配列番号:82のいず
    れかの配列番号で表わされる塩基配列を有する請求項9
    記載のDNA。
  15. 【請求項15】請求項9記載のDNAを含有する組換え
    ベクター。
  16. 【請求項16】請求項15記載の組換えベクターを保持
    する形質転換体。
  17. 【請求項17】請求項16記載の形質転換体を培養し、
    請求項1記載のペプチド、その前駆体またはそれらの塩
    を生成、蓄積せしめ、これを採取することを特徴とする
    請求項1記載のペプチド、その前駆体またはそれらの塩
    の製造方法。
  18. 【請求項18】請求項1記載のペプチド、その前駆体ま
    たはそれらの塩を含有してなる医薬。
  19. 【請求項19】請求項9記載のDNAを含有してなる医
    薬。
  20. 【請求項20】ホルモン産生腫瘍,先端巨大症,巨人
    症,痴呆症もしくは胃潰瘍の治療・予防剤、ホルモン分
    泌抑制剤、腫瘍増殖抑制剤または神経活動もしくは睡眠
    の調節剤である請求項18または19記載の医薬。
  21. 【請求項21】請求項1記載のペプチド、その前駆体ま
    たはそれらの塩に対する抗体。
  22. 【請求項22】請求項1記載のペプチド、その前駆体ま
    たはそれらの塩を用いることを特徴とする、請求項1記
    載のペプチド、その前駆体またはそれらの塩と該ペプチ
    ド、その前駆体またはそれらの塩が結合するレセプタ
    ー、その部分ペプチドまたはそれらの塩との結合性を変
    化させる化合物またはその塩のスクリーニング方法。
  23. 【請求項23】請求項1記載のペプチド、その前駆体ま
    たはそれらの塩を含有することを特徴とする請求項1記
    載のペプチド、その前駆体またはそれらの塩と請求項1
    記載のペプチド,その前駆体またはそれらの塩に対する
    レセプター、その部分ペプチドまたはそれらの塩との結
    合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング
    用キット。
  24. 【請求項24】請求項22記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項23記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られる、請求項1記載のペプチド、その前駆体または
    それらの塩と請求項1記載のペプチド,その前駆体また
    はそれらの塩に対するレセプター、その部分ペプチドま
    たはそれらの塩との結合性を変化させる化合物またはそ
    の塩。
  25. 【請求項25】請求項22記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項23記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られる請求項1記載のペプチド、その前駆体またはそ
    れらの塩に対するレセプターに対するアゴニストを含有
    してなる医薬。
  26. 【請求項26】ホルモン産生腫瘍,先端巨大症,巨人
    症,痴呆症もしくは胃潰瘍の治療・予防剤、ホルモン分
    泌抑制剤、腫瘍増殖抑制剤または神経活動もしくは睡眠
    の調節剤である請求項25記載の医薬。
  27. 【請求項27】請求項22記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項23記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られる請求項1記載のペプチド、その前駆体またはそ
    れらの塩に対するレセプターに対するアンタゴニストを
    含有してなる医薬。
  28. 【請求項28】小人症,乳汁分泌不全もしくは糖尿病の
    治療・予防剤、ホルモン分泌促進剤または消化管の機能
    調節剤である請求項27記載の医薬。
  29. 【請求項29】アミノ末端側を構成するアミノ酸または
    ペプチドとカルボキシ末端側を構成するアミノ酸または
    ペプチドとを縮合させ、所望により、分子内にジスルフ
    ィド結合を形成させることを特徴とする請求項1記載の
    ペプチド、その前駆体またはそれらの塩の製造法。
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