JPH1017349A - リン酸カルシウムセメントの硬化剤及びリン酸カルシウムセメント組成物 - Google Patents

リン酸カルシウムセメントの硬化剤及びリン酸カルシウムセメント組成物

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JPH1017349A
JPH1017349A JP8167587A JP16758796A JPH1017349A JP H1017349 A JPH1017349 A JP H1017349A JP 8167587 A JP8167587 A JP 8167587A JP 16758796 A JP16758796 A JP 16758796A JP H1017349 A JPH1017349 A JP H1017349A
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phosphate
calcium
calcium phosphate
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cement
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JP8167587A
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Minoru Morioka
実 盛岡
Etsuro Sakai
悦郎 坂井
Seiki Daimon
正機 大門
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/34Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing cold phosphate binders
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/10Accelerators; Activators
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯科用セメントとして、また、骨の修復など
に使用される生体活性セメントとして使用され、硬化時
間が速く、しかも血清の存在下においても良好な硬化性
状を発揮し、出血部への使用が可能であるリン酸カルシ
ウムセメントの硬化剤及びリン酸カルシウムセメント組
成物を提供すること。 【解決手段】 ヒアルロン酸と溶解性リン酸塩とを含有
してなるリン酸カルシウムセメントの硬化剤であり、リ
ン酸カルシウムと硬化剤とを含有してなるリン酸カルシ
ウムセメント組成物を構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用セメントと
して、また、骨の修復などに使用される生体活性セメン
トとして使用されるリン酸カルシウムセメントの硬化剤
及びリン酸カルシウムセメント組成物に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、歯科用セメントや
生体活性セメントとしてリン酸カルシウムセメントが使
用されている(米国特許第4518430号等)。
【0003】リン酸カルシウムセメントは、硬化後に歯
や骨の主成分として知られるアパタイトを生成するた
め、生体に対する親和性が良好であるとされている。し
かしながら、従来のリン酸カルシウムセメントは、硬化
時間が30〜60分と長く、実際に人体に使用するには重大
な障害となっていた。また、出血部に使用すると硬化せ
ずに崩壊してしまうことが指摘されている。これは血液
中の血清がリン酸カルシウムセメントの硬化を阻害する
ためであると考えられており、出血部に使用しても崩壊
しないリン酸カルシウムセメントの開発が強く待たれて
いた。
【0004】そこで、本発明者は種々検討を重ねた結
果、ヒアルロン酸と溶解性リン酸塩とをリン酸カルシウ
ムセメントの硬化剤に含有させることにより、前記課題
が解決できる知見を得て本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ヒアル
ロン酸と溶解性リン酸塩とを含有してなるリン酸カルシ
ウムセメントの硬化剤であり、リン酸カルシウムと硬化
剤とを含有してなるリン酸カルシウムセメント組成物で
ある。
【0006】以下、本発明を詳しく説明する。
【0007】本発明で使用するヒアルロン酸とは、N-ア
セチルグルコサミンとD-グルコン酸が交互に結合した直
鎖状の構造を有し、分子量が数十万〜数百万の分布を持
つ酸性ムコ多糖類の1つの巨大分子であり、鶏の鶏冠か
ら抽出法によって得られたもの、発酵法により合成され
たもののいずれも使用可能である。ヒアルロン酸は皮膚
の真皮膚を構成する物質としても知られ、分子量が大き
いほど保水性が大きく、条件によっては、1gのヒアル
ロン酸が6リットルの水を保持するとも言われている
(BIO INDUSTRY 6 p.33 〜38,1989 参照)。本発明にお
いては、ヒアルロン酸のこの優れた保水性が血清中での
リン酸カルシウムセメントの崩壊を抑止するものと考え
られ、ヒアルロン酸又はその塩の使用が可能である。ヒ
アルロン酸の使用量は、硬化剤100 重量部中、0.01〜2
重量%が好ましく、0.1 〜1重量%がより好ましい。0.
01重量%未満では崩壊抑止効果が充分でなく、2重量%
を超えると、混練が困難になる場合がある。
【0008】本発明で使用する溶解性リン酸塩とは、特
に限定されるものではなく、例えば、リン酸二水素ナト
リウム、リン酸二水素ナトリウム水和物、リン酸二水素
カリウム、リン酸二水素カリウム水和物、及びリン酸等
が挙げられ、本発明では、これらのうちの一種又は二種
以上が使用可能である。溶解性リン酸塩の使用量は、こ
れを溶解させた硬化剤の液のpHが、中性(pH値で6.
5 〜7.5 )になるような範囲、例えば、硬化剤の液1リ
ットル中、0.1〜2モル濃度程度の範囲になるように使
用することが好ましい。この範囲外では、リン酸カルシ
ウムセメントの硬化遅延等を起こす場合がある。
【0009】ヒアルロン酸と溶解性リン酸塩とを含有す
るリン酸カルシウムセメントの硬化剤の使用量は、リン
酸カルシウムセメント100 重量部に対して、500 〜1,50
0 重量部が好ましく、800 〜1,200 重量部がより好まし
い。500 重量部未満では混練が困難であり、1,500 重量
部を越えると強度発現性が悪くなる場合がある。
【0010】ここで、リン酸カルシウムセメントとはリ
ン酸カルシウムを含有するものである。
【0011】本発明で使用するリン酸カルシウムとは、
特に限定されるものではなく、例えば、リン酸四カルシ
ウム、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウ
ム、リン酸二カルシウム、リン酸カルシウムガラス、及
びリン酸水素カルシウム等が挙げられ、これらのうちの
一種又は二種以上が使用可能であるが、リン酸四カルシ
ウムとリン酸水素カルシウムの混合物を使用すること
が、強度発現性の面から好ましい。リン酸カルシウムは
CaO 原料とP2O5原料とを熱処理して合成することが可能
である。CaO 原料としては、例えば、炭酸カルシウムや
水酸化カルシウムなどが安価に入手でき、P2O5原料とし
ては、ピロリン酸カルシウムやリン酸水素二カルシウム
などが挙げられる。熱処理温度は、リン酸カルシウムの
種類によって異なる。例えば、リン酸四カルシウムを得
る場合は、1,000 〜1,500 ℃が好ましく、1,300 〜1,40
0 ℃がより好ましい。また、リン酸三カルシウムを得る
場合は、1,000 〜1,300 ℃が好ましく、1,200 程度がよ
り好ましい。リン酸カルシウムの粒度は、平均粒径1〜
100 μmが好ましく、5〜50μmがより好ましい。1μ
m未満では混練が困難であり、100 μmを越えると強度
発現性が不十分になる恐れがある。
【0012】本発明では、リン酸カルシウムや硬化剤の
他に、フッ化物、塩化物、及びアルミナやアパタイトな
どの無機フィラ−等を本発明の目的を実質的に阻害しな
い範囲で併用することが可能である。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。
【0014】実施例1 表1に示すように、各種リン酸カルシウム100 重量部
と、0.5 重量%のヒアルロン酸と0.2 モル濃度の溶解性
リン酸塩イからなる硬化剤1,000 重量部とを混練してリ
ン酸カルシウムセメント組成物を調製し、硬化時間を測
定した。結果を表1に併記する。
【0015】<使用材料> リン酸カルシウムA:リン酸四カルシウム、炭酸カルシ
ウム2モルとピロリン酸カルシウム1モルを混合し、1,
350 ℃で2時間熱処理する工程を2回繰り返して合成、
平均粒径約10μmに粉砕。 リン酸カルシウムB:α−リン酸三カルシウム、炭酸カ
ルシウム1モルとピロリン酸カルシウム1モルを混合し
て1,200 ℃で2時間熱処理する工程を2回繰り返して合
成、平均粒径約10μmに粉砕。 リン酸カルシウムC:リン酸カルシウムAとリン酸水素
カルシウムの等モル混合品、平均粒径約10μmに粉砕。 炭酸カルシウム:試薬1級 ピロリン酸カルシウム:試薬1級 リン酸水素カルシウム:試薬1級のリン酸水素カルシウ
ムを平均粒径約10μmに粉砕。 ヒアルロン酸:電気化学工業社製、主成分ヒアルロン酸
ナトリウム 溶解性リン酸塩イ:リン酸二水素ナトリウム水和物 水 :純水
【0016】<測定方法> 硬化時間 :ISO 1566のリン酸カルシウムセメントの硬
化時間測定法に基いて行い、併せて牛血清中でも同様に
行った。
【0017】
【表1】
【0018】実施例2 ヒアルロン酸を硬化剤100 重量部中0.5 重量部とし、溶
解性リン酸塩を硬化剤1リットル中0.2 モルの濃度とな
るように配合した硬化剤を使用し、硬化剤をリン酸カル
シウムセメント100 重量部に対して、表2に示すように
配合したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表
2に併記する。
【0019】
【表2】
【0020】実施例3 リン酸カルシウムCと溶解性リン酸塩イを使用し、表3
に示す量のヒアルロン酸を使用したこと以外は実施例1
と同様に行った。結果を表3に併記する。
【0021】
【表3】
【0022】実施例4 リン酸カルシウムCを使用し、表4に示す溶解性リン酸
塩を使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果
を表4に併記する。
【0023】<使用材料> 溶解性リン酸塩ロ:リン酸二水素ナトリウム無水物 溶解性リン酸塩ハ:リン酸二水素カリウム水和物
【0024】
【表4】
【0025】
【発明の効果】本発明の硬化剤を使用することにより、
硬化時間が速く、しかも血清の存在下においても良好な
硬化性状を発揮し、出血部への使用が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 28/34 C04B 28/34 E21D 11/10 E21D 11/10 D // C04B 103:10 103:12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒアルロン酸と溶解性リン酸塩とを含有
    してなるリン酸カルシウムセメントの硬化剤。
  2. 【請求項2】 リン酸カルシウムと、請求項1記載の硬
    化剤とを含有してなるリン酸カルシウムセメント組成
    物。
JP8167587A 1996-06-27 1996-06-27 リン酸カルシウムセメントの硬化剤及びリン酸カルシウムセメント組成物 Pending JPH1017349A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1746974A2 (en) * 2004-05-20 2007-01-31 Skeletal Kinetics LLC Rapid setting calcium phosphate cements

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