JP2012192212A - リン酸カルシウムセメントおよびそれを使用する方法 - Google Patents

リン酸カルシウムセメントおよびそれを使用する方法 Download PDF

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    • C04B11/00Calcium sulfate cements
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    • C04B11/00Calcium sulfate cements
    • C04B11/28Mixtures thereof with other inorganic cementitious materials

Abstract

【課題】硬化されてリン酸カルシウム製造物になる流動可能な組成物、例えばペーストを製造するための方法及び組成物が提供される。また、組成物自体並びに目的の方法の実施に使用するためのキットも提供される。目的の方法及びそれによって製造される組成物は、硬組織欠損、例えば骨欠損を含む様々な用途における使用が見出される。
【解決手段】目的の方法においては、カルシウム源及びリン酸源を含む乾燥反応物が硬化流体と混合されて流動可能な組成物が製造される。目的の方法の特徴は、乾燥反応物が、約8μm未満の平均粒径及び狭い粒径分布を持つ粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物を含むことである。
【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2004年7月26日に出願された出願第10/900,029号の一部継続出願であり、その開示は、本明細書中に参考として援用される。
(背景)
リン酸カルシウムセメントは、整形外科及び歯科分野における構造材料としての使用に大きな期待がよせられている。そのようなセメントは、代表的には乾燥成分及び液体を混合して流動可能なペースト様材料を形成することによって製造され、それは次いで硬化され固体のリン酸カルシウム製造物になることができる。硬化して固体のリン酸カルシウム無機製造物になる材料は、それらの製造物が天然骨の無機相に非常に類似し得、再造形が可能であるので特に興味深く、そのような製造物を整形外科及び関連分野での使用のために非常に魅力的になっている。
(関連文献)
関連する米国特許には、以下が挙げられる:特許文献1;特許文献2;特許文献3;特許文献4;特許文献5;特許文献6;特許文献7;特許文献8;特許文献9;特許文献10;特許文献11;特許文献12;特許文献13;特許文献14;特許文献15;特許文献16;特許文献17;特許文献18;特許文献19;特許文献20;特許文献21;特許文献22及び特許文献23。
米国特許第6,719,993号明細書 米国特許第6,375,935号明細書 米国特許第6,139,578号明細書 米国特許第6,027,742号明細書 米国特許第6,005,162号明細書 米国特許第5,997,624号明細書 米国特許第5,976,234号明細書 米国特許第5,968,253号明細書 米国特許第5,962,028号明細書 米国特許第5,954,867号明細書 米国特許第5,900,254号明細書 米国特許第5,697,981号明細書 米国特許第5,695,729号明細書 米国特許第5,679,294号明細書 米国特許第5,580,623号明細書 米国特許第5,545,254号明細書 米国特許第5,525,148号明細書 米国特許第5,281,265号明細書 米国特許第4,990,163号明細書 米国特許第4,497,075号明細書 米国特許第4,429,691号明細書 米国特許第4,161,511号明細書 米国特許第4,160,012号明細書
多数の異なるリン酸カルシウムセメント製剤が開発されているが、さらに高度な製剤の開発が未だに必要とされている。
(発明の要旨)
硬化されてリン酸カルシウム製造物になる流動可能な組成物、例えばペースト又はクレー様組成物を製造するための方法及び組成物が提供される。目的の方法においては、カルシウム源及びリン酸源を含む乾燥反応物が硬化流体と混合されて流動可能な組成物が製造される。目的の方法の特徴は、乾燥反応物が、約8μm未満の平均粒径及び狭い粒度分布を持つ粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物を含むことである。また、組成物自体並びに目的の方法の実施に使用するためのキットも提供される。目的の方法及びそれによって製造される組成物は、硬組織欠損、例えば骨欠損の修復を含む様々な用途の使用を見出す。
図1は、本発明の実施形態による埋め込まれたリン酸カルシウムセメントのデジタル写真を提供する。 図2は、図1に示したものを製造するのに用いられたセメントのFTIRスペクトルを提供する。 図3は、図1に示したものを製造するのに用いられたセメントのXRDパターンを提供する。
(特定の実施形態の説明)
硬化されてリン酸カルシウム製造物になる流動可能な組成物、例えばペースト又はクレー様組成物を製造するための方法及び組成物が提供される。目的の方法においては、カルシウム源及びリン酸源を含む乾燥反応物が硬化流体と混合されて流動可能な組成物が製造される。目的の方法の特徴は、乾燥反応物が、約8μm未満の平均粒径及び狭い粒度分布を持つ粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物を含むことである。また、組成物自体並びに目的の方法の実施に使用するためのキットも提供される。目的の方法及びそれによって製造される組成物は、硬組織欠損、例えば骨欠損の修復を含む様々な用途における使用を見出す。
本発明を更に説明する前に、本発明は記載される特定の実施形態に限定されず、当然変更され得ることが理解されるべきである。また、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲のみによって限定されるため、本明細書で使用される用語は特定の実施形態のみを説明することを目的とし、限定されることを意図しないことが理解されるべきである。
数値の範囲が示されているところでは、文脈が特に明示しない限りは、範囲内の各値は、その範囲の上限と下限との間及び任意の他に示されている値又は示されている範囲内の値が、下限の十分の一の単位まで、本発明の範囲内に含まれることが理解される。これらのより小さな範囲の上限及び下限は独立して、このより小さな範囲に含まれ、そして本発明の範囲内にも含まれるが、示されている範囲において任意に特定的に除外される限度もある。示されている範囲が限度の一方又は両方を含む場合、それらの含まれる限度の一方又は両方を除外する範囲も本発明に含まれる。
本明細書に掲げられる方法は、掲げた事象を、理論的に可能な任意の順序で、並びに掲げた事象の順序で実施できる。
特に定義しなければ、本明細書で用いられる全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を持つ。本明細書に記載したものと類似又は等価な任意の方法及び材料が本発明の実施又は試験において使用され得るが、好ましい方法及び材料は、ここで記載される。
本明細書で言及する全ての刊行物は、その刊行物が引用されるものと関連する方法及び/又は材料を開示及び記載するために参考として、本明細書中に援用される。
本明細書で議論される刊行物は、本出願の出願日以前に開示されたものだけが示される。それらの刊行物が先発明として先行するとの理由で本発明に権利が与えられないことを是認すると解釈されるものでは全くない。さらに、提供される刊行物の日付は、実際の公開日とは異なり得、それは個々に確認される必要性があり得る。
目的の発明を更に記載するに当たり、目的の方法が最初に記載され、次いで、それによって製造される組成物の詳細、それを調製するためのキット及び硬組織(例えば、骨修復)の方法において目的の組成物を使用するための方法が記載される。
(方法)
目的の方法においては、カルシウム源及びリン酸源を含む乾燥反応物が液体環境に浸漬された場合であっても、硬化してリン酸カルシウム含有製造物になる安定な、例えば流動可能な組成物を製造するのに十分な条件下で、硬化流体と混合される。
目的の方法においては、乾燥反応物はカルシウム源及びリン酸源を含有する。乾燥反応物は、代表的には粒子状の組成物、例えば粉末であり、粒子状組成物の成分の粒径は、或る実施形態では約1から約1000ミクロン、例えば約1から約500ミクロンであり、約1から約250ミクロン、並びに約1から約200ミクロンを含む範囲である。
上記したように、乾燥反応物はカルシウム源及びリン酸源を含有する。カルシウム源及びリン酸源は、単独の化合物として存在しても、あるいは2又はそれ以上の化合物として存在してもよい。従って、乾燥反応物に存在する単独のリン酸カルシウムはカルシウム源及びリン酸源であってもよい。あるいは、乾燥反応物に2又はそれ以上の化合物が存在してもよく、それらの化合物はカルシウム、リン酸又はカルシウムとリン酸を含有する化合物であってもよい。乾燥反応物に存在し得る目的のリン酸カルシウム源としては、以下が挙げられる:MCPM(リン酸一カルシウム一水和物、即ちCa(HPO・HO);DCPD(リン酸二カルシウム二水和物、ブルシャイト、即ちCaHPO・2HO)、ACP(無定形リン酸カルシウム、即ちCa(POO)、DCP(リン酸二カルシウム、モネタイト、即ちCaHPO)、リン酸三カルシウム(α−及びβ−(Ca(POが挙げられる)、リン酸四カルシウムCa(POO。
リン酸カルシウム化合物が用いられる或る実施形態では、化合物のリン酸に対するカルシウムの割合(即ち、リン酸基に対するカルシウムカチオンの割合)は、約1から約2の範囲である。目的のカルシウム源としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:炭酸カルシウム(CaCO)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム(Ca(OH))、ドロマイト(CaMgCO)。目的のリン酸源としては、リン酸(HPO)、全ての可溶性リン酸塩などが挙げられるが、これらに限定されない。
目的の発明の特徴は、セメントの乾燥反応物部分又は成分が、(Horiba LA−300レーザー回折粒度測定器(Windows95(登録商標)用ソフトウエアバージョン3.30)(Irvine、CA)で測定した場合に)約8μm未満の平均粒径及び狭い粒径分布(以下、微細粒径集団と呼ぶ)を持つカルシウム及び/又はリン酸乾燥反応物を含むことである。従って、1又はそれ以上の異なる乾燥反応物を含んでいてもよいセメントの乾燥反応物成分は、約8μm未満の平均粒径及び狭い粒径分布を持つ反応物を含む。この反応物の平均粒径は、代表的な実施形態では約1μmから約7μm、例えば約1μmから約6μmであり、約1μmから約5μmを含み、或る実施形態では平均粒径は約1μm、約2μm、約3μm及び約4μmでもよく、或る実施形態では平均粒径は約3μmである。
目的のセメント組成物のこの特定の反応物は、狭い粒径分布を持つという点で更に特徴づけられる。狭い粒径分布とは、特定の反応物集団を構成する粒子の標準偏差が(Horiba LA−300レーザー回折粒度測定器(Windows95(登録商標)用ソフトウエアバージョン3.30)(Irvine、CA)で測定した場合に)約4.0を超えないことを意味し、或る代表的な実施形態では約3.0を超えず、例えば約2.5を超えず、約2.0μmを超えないことを含む。
目的のセメント組成物のこの特定の反応物は、モードが(Horiba LA−300レーザー回折粒度測定器(Windows95(登録商標)用ソフトウエアバージョン3.30)(Irvine、CA)で測定した場合)約8.0を超えないことによって更に特徴づけられ、或る代表的な実施形態では約6.0を超えず、例えば約5を超えず、約3.0μmを超えないことが含まれる。
或る実施形態では、上記の第一の反応物が組成物の乾燥反応物全部を構成し、その結果、組成物の乾燥成分の100%を構成する。
或る態様では、乾燥反応物は、第一の反応成分の平均粒径の少なくとも2倍大きな平均粒径を持つ第二の反応物を含むことによって更に特徴づけられ、この第二の反応物の平均粒径は(Horiba LA−300レーザー回折粒度測定器(Windows95(登録商標)用ソフトウエアバージョン3.30)(Irvine、CA)で測定した場合に)少なくとも約9μm、少なくとも約10μm、少なくとも約20μm、少なくとも約25μm、少なくとも約30μm又はそれ以上、例えば、少なくとも約50μm、少なくとも約100μm、少なくとも約150μm、少なくとも約200μm又はそれ以上であり、この第二の集団又は第二の反応物(ここで、粗粒径集団とも呼ぶ)の粒径は、約10μmから約500μm、例えば約25μmから約250μmの範囲であってよい。
或る実施形態では、乾燥反応物組成物の第一の反応物成分の量は、上記した第二の反応物成分等の存在しうる他の反応物成分の合計量より大きい。これらの実施形態では、乾燥反応物の全質量に対する第一の反応物の質量比は、約1から約10の範囲であってよく、例えば約9から約6、例えば約9から約7であり、約9.5から8.5を含む。
或る代表的な実施形態では、第一の反応物成分は、リン酸カルシウム化合物であり、これは、約1.0から約2.0の範囲であって、約1.33から約1.67、例えば1.5を含むリン酸に対するカルシウムの割合を持つ。或る実施形態では、リン酸カルシウム化合物は、リン酸三カルシウム、例えばα−及びβ−リン酸三カルシウムであり、或る代表的な実施形態では、リン酸三カルシウムはα−リン酸三カルシウムである。
第一の反応物成分は、上記したように、下記の実験の節により詳細に記載される代表的な空気粉砕プロトコルを含む任意の従来のプロトコルを用いて調製され得る。
種々のリン酸カルシウムセメント組成物が当業者に公知であり、そのようなセメントは、その乾燥反応物成分の一つ(例えば、最も多量に存在する成分)を上記したような小さな平均粒径及び狭い粒径分布を持つ乾燥粒子状成分にすることにより、目的の発明のセメントに容易に改変することができる。当業者に公知の目的のセメント組成物としては、以下に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない:米国特許第6,719,993号;同第6,375,935号;同第6,027,742号;同第6,005,162号;同第5,997,624号;同第5,976,234号;同第5,968,253号;同第5,962,028号;同第5,954,867号;同第5,900,254号;同第5,697,981号;同第5,695,729号;同第5,679,294号;同第5,580,623号;同第5,545,254号;同第5,525,148号;同第5,281,265号;同第4,990,163号;同第4,497,075号;及び同第4,429,691号(これらの開示は本明細書中に参考として援用される)。目的の発明に容易に適合し得る更なる代表的なセメント組成物としては、以下に記載されるセメント製剤が挙げれらるが、これらに限定されない:米国特許出願第10/462,075号;同第10/629,321号;同第10/717,171号;同第10/851,766号;同第10/661,356号;同第10/797,907号;及び同第10/850,985号(これらの開示は本明細書中に参考として援用される)。
乾燥反応物の混合物において異なるカルシウム及び/又はリン酸化合物の各々の割合又は相対量は、硬化流体との混合及びその後の硬化時に所望のリン酸カルシウム製造物を提供するものである。多くの実施形態において、乾燥反応物におけるリン酸塩に対するカルシウムの全体の割合(即ち、乾燥反応物中の異なるカルシウム及び/又はリン酸化合物の全てについての割合)は、約4:1から0.5:1、通常は約2:1から1:1、より通常は約1.9:1から1.33:1の範囲である。
セメント組成物が粗乾燥反応物及び微粒径の乾燥反応物を含む或る実施形態では、粗集団及び微粒径集団は同じ又は異なる化合物(例えば、同じ又は異なるカルシウム無機物(例えば同じ又は異なるリン酸カルシウム無機物))から構成され得る。例えば、目的の或る実施形態では、セメントは同じカルシウム含有無機物、例えばα−リン酸三カルシウムの粗集団及び微粒径集団の両方を含む。さらに他の実施形態では、全部ではないが一部の粒子の粗集団は、微粒径集団を構成する化合物と比較して、1又はそれ以上の異なるカルシウム含有化合物から構成される。例えば、或る実施形態では、第一のカルシウム含有化合物(例えばα−リン酸三カルシウム粒子)から構成された微粒径集団、および第一の集団を構成する化合物といくつかの様式(例えば相、分子式、溶解性、X線不透過性など)において異なる第二のカルシウム含有化合物から構成された粗粒子径集団を有し得る。或る実施形態では、微粒径集団及び粗粒径集団は同じカルシウム含有化合物、例えば同じリン酸カルシウム含有化合物の異なる相から構成される。例えば、粗粒径集団及び微粒径集団はともにリン酸三カルシウムから構成され得るが、微粒径集団はα−リン酸三カルシウムから構成され得、一方、粗粒径集団はβ−リン酸三カルシウムから構成され、その結果、集団は同じ化合物から構成されるが、同じ化合物の異なる相から構成され、ここで、異なる相は互いに溶解性の点で少なくとも異なる。さらに他の実施形態では、異なる集団は異なる化合物(例えば、分子式、X線不透過性、溶解性、それらの組み合わせ等の点で互いに異なるもの)で構成され得る。例えば、或る実施形態では、微粒径集団はα−リン酸三カルシウムから構成され、粗粒径集団は少なくとも部分的に異なるカルシウム含有化合物(例えば、X線不透過性ではないにせよ、少なくとも分子式の点で異なる)ものから構成される。例えば、第二の粒子の粗集団は、これらの実施形態におけるようなリン酸三カルシウムではないカルシウム含有化合物を含み得、粗集団はβ−リン酸三カルシウム粒子及びドロマイト(CaMgCO)の粒子の組み合わせから構成される。
上記に示したように、目的のセメント組成物は、上記にまとめたように、硬化流体も含む。硬化流体は、当業者に公知の任意の種々の硬化流体であり得る。硬化流体は、種々の生理学的に適合性のある流体を含み、限定されないが、水(その精製した形態を含む)、水性アルカノール溶液(例えばグリセロール)、ここで、アルカノールは少量、好ましくは約20容量パーセント未満で存在する;pH緩衝溶液又は非緩衝溶液;アルカリ金属水酸化物、酢酸塩、リン酸塩又は炭酸塩、特にナトリウム、より具体的にはリン酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムの溶液(例えば、約0.01から約2M、例えば約0.05から約0.5Mの範囲の濃度で、そして約6から約11、例えば約7から約9(約7から約7.5を含む)の範囲のpH)などを含む。
或る実施形態で特に目的のものは、ケイ酸塩硬化流体、即ち、可溶性ケイ酸塩の溶液の硬化流体である。可溶性ケイ酸塩の溶液とは、ケイ酸塩化合物が溶解及び/又は懸濁された水溶液を意味する。ケイ酸塩化合物は、生理学的に適合性があり水に可溶な任意の化合物であり得る。水に可溶とは、少なくとも約1%、通常は少なくとも約2%、より通常は少なくとも約5%の濃度を意味し、用いられるケイ酸塩の濃度は代表的には約0−0.1から20%、通常は約0.01−5から15%、より通常は約5から10%の範囲である。
目的の代表的なケイ酸塩としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ホウケイ酸塩、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸カリウムアルミニウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ケイ酸ナトリウムアルミニウム、メチルケイ酸ナトリウム、メチルケイ酸カリウム、ブチルケイ酸ナトリウム、プロピルケイ酸ナトリウム、プロピルケイ酸リチウム、ケイ酸トリエタノールアンモニウム、ケイ酸テトラメタノールアミン、ヘキサフルオロケイ酸亜鉛、ヘキサフルオロケイ酸アンモニウム、ヘキサフルオロケイ酸コバルト、ヘキサフルオロケイ酸鉄、ヘキサフルオロケイ酸カリウム、ヘキサフルオロケイ酸ニッケル、ヘキサフルオロケイ酸バリウム、ヘキサフルオロケイ酸ヒドロキシアンモニウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム及びフルオロケイ酸カルシウム。ヘキサフルオロケイ酸ナトリウムの調製は米国特許第4,161,511号及び同第4,160,012号に記載されており、それらの開示は本明細書中に参考として援用される。多くの実施形態において特に目的のものは、ケイ酸ナトリウムの溶液であり、乾燥ケイ酸ナトリウム(NaSiO、NaSi及びNaSi)の製造は、Faith、Keyes & Clark‘s INDUSTRIAL CHEMICALS(1975)pp755−761に記載されている。
或る実施形態では、溶液は、米国特許出願番号10/462,075に記載されているように、所定量のリン酸イオンを更に含む;その開示は本明細書中に参考として援用される。
或る実施形態では、セメントは、米国特許出願番号10/11/134,051に記載されているように、所定量の乳化剤を更に含む;その開示は本明細書中に参考として援用される。目的の乳化剤としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンポリマー又はそれらのコポリマー(例えばポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール);非イオン性セルロースエーテル(例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロース);更なるセルロース(例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、カルシウムカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルスターチ);微生物発酵により製造される多糖類(例えばイーストグルカン、キサンタンガム、β−1,3−グルカン(直鎖状又は分枝状であってよい;例えば、カードラン、パラミロン、パチマン、スクレログルカン、ラミナラン));他の天然ポリマー(例えば、アラビアゴム、グアールガム、カラギーナン、トラガカントガム、ペクチン、スターチ、ゼラチン、カゼイン、デキストリン、セルロース);ポリアクリルアミド;ポリビニルアルコール;スターチ;リン酸スターチ;アルギン酸ナトリウム及びアルギン酸プロピレングリコール;ゼラチン;アミノ含有アクリル酸コポリマー及びそれらから誘導される第四級化生成物など。
特に目的の或る実施形態では、乳化剤はセルロースエーテル、特に非イオン性セルロースエーテル(例えばカルボキシメチルセルロース)である。カルボキシメチルセルロースは、種々の市販の供給源から入手可能である(Sigma、Hercules、Fluka及びNoviantが挙げられるが、こららに限定されない)。或る実施形態では、セルロースエーテルの平均分子量は少なくとも約1000ダルトン、例えば少なくとも約5000であり、平均分子量は10,000ダルトンと同等又はそれ以上、例えば50,000ダルトン又はそれ以上、100,000ダルトン又はそれ以上に高くてもよく、或る実施形態では約5,000から約100,000ダルトン、例えば約10,000から約50,000ダルトンの範囲である。
或る実施形態におけるセメント中の乳化剤の比率は、約0.01から約10%(w/w)、例えば約0.05から約2.0%(w/w)の範囲である。
乳化剤を用いる場合は、上記の液体及び乾燥反応物成分の一方又は両方に含有させてもよい。
或る実施形態では、セメントは、造影剤又は画像化剤を更に含んでもよく、造影剤は液体及び乾燥成分の一方又は両方に存在してもよいか、あるいは流動可能な組成物を製造するために全部の成分を混合するまでそれらから分離させておいてもよい。目的の造影剤としては、米国特許出願番号10/629,321に記載されている水溶性造影剤(その開示は参考として本明細書中に援用される);および米国特許出願番号10/851,766に記載されているバリウムアパタイト造影剤(その開示は参考として本明細書中に援用される)が挙げられる。
上記の液体及び乾燥反応物成分の一方又は両方は、目的の方法によって製造された流動可能な組成物が硬化されて作られる製造物の特性を調節する活性剤を含んでもよい。そのような付加成分又は因子としては、限定されないが、有機ポリマー(例えば、多くの特性(例えば再吸収促進、血管形成、細胞侵入及び増殖、鉱化、骨形成、破骨細胞及び/又は骨芽細胞の増殖など)を与える骨関連タンパク質を含むタンパク質)が挙げられ、ここで、目的の特定のタンパク質としては、限定されないが、オステオネクチン、骨シアロプロテイン(Bsp)、α―2HS−グリコプロテイン、骨Gla−プロテイン(Bgp)、マトリクスGla−プロテイン、骨ホスホグリコプロテイン、骨ホスホプロテイン、骨プロテオグリカン、プロトリピッド、骨形態形成プロテイン、軟骨誘導因子、血漿板誘導成長因子、骨格成長因子など;粒子拡張剤;無機水溶性塩(例えばNaCl、硫酸カルシウム);糖(例えばスクロース、フルクトース及びグルコース);薬学的活性剤(例えば抗生物質など)が挙げられる。目的の更なる活性剤としては、破骨細胞誘導剤、例えば、米国特許出願番号10/717,171に記載されているRANKLが挙げられ、その開示は参考として本明細書中に参考として援用される。
目的の方法の実施において、適切な量の乾燥反応物、硬化流体及び水溶性造影剤が混合され、硬化可能又は流動可能な組成物が製造される。言い換えれば、硬化流体に対する乾燥反応物の割合(即ち、固体に対する液体の割合)は、「硬化可能な」又は「流動可能な」組成物を与えるように選択され、「硬化可能な」又は「流動可能な」組成物とは、硬化後に、第一の非固体(非気体でもある)の状態から第二の固体状態に移行する組成物を意味する。多くの実施形態において、固体に対する液体の割合は、乳液から造形用クレーの範囲の粘度を持つ流動可能な組成物を与えるように選択される。従って、目的の方法で使用される固体に対する液体の割合は、代表的には約0.2から1.0、通常は約0.3から0.6の範囲である。多くの実施形態で特に目的のものは、ペースト組成物を生成する方法であり、そのような方法で用いられる固体に対する液体の割合は、代表的には約0.25から0.5、通常は約0.3から0.45である。
上記したように、必要量の乾燥反応物及び硬化流体が、流動可能な製造物を生成するのに十分な条件下で混合される。従って、乾燥及び液体成分は、代表的には撹拌又は混合条件下で混合され、その結果、乾燥及び液体組成物から均一な組成物が生成される。混合は任意の従来の手段を用いて実施され、米国特許第6,005,162号に記載された手動混合及びWO98/28068号に記載されたような自動混合が挙げられ、それらの開示は参考として本明細書中に参考として援用される。また目的のものは、米国特許第5,980,482号に記載された装置であり、その開示は参考として本明細書中に援用される。或る実施形態において目的のものは、米国特許第6,375,935号及び同第6,719,993号並びに米国特許出願第10/462,075号、同第10/629,321号、同第10/717,171号、同第10/851,766号、同第10/661,356号、同第10/797,907号及び同第10/850,985号に記載された貯蔵/混合部材であり、それらの開示は参考として本明細書中に援用される。
乾燥及び液体成分の混合又は混和が行われる環境の温度は、所望の硬化及び強度特性を持つ製造物を与えるのに十分なものであり、代表的には約0から50℃、通常は約20から30℃の範囲である。混和は、流動可能な組成物が生成されるのに十分な時間行われ一般的には約15から120秒、通常は約15から100秒、より通常は約15から60秒、例えば15から50秒、15から30秒などの範囲で行われる。
目的の発明の或る実施形態では、少なくとも整形外科用セメントの調製と同時に振動が使用される。整形外科用セメントの調製と同時に使用されるとは、セメントのセメント前駆物質、例えば液体及び固体試薬又はセメント成分が混合されて流動可能なセメント製造物組成物が生成される間の幾つかの時点で振動が用いられることを意味する。多くの目的の整形外科用セメントでは、乾燥及び液体前駆物質、例えば粉末及び硬化液が混合され、流動可能なセメント組成物製造物が生成され、それは時間とともに固体材料に硬化する。目的の発明の或る実施形態では、振動は、振動を生じる力、例えば音波又は機械的なものを、流動可能な組成物の前駆物質に、例えば前駆物質の混和中に適用することにより使用される。例えば、或る代表的な実施形態では、振動は、流動可能なセメント組成物が調製される入れ物又は容器、例えばシリンジに対して適用され得、それにより調製されている流動可能なセメント組成物に適用され得る。
振動を生ずる力は、周波数、例えば1秒当たりのサイクル数(ヘルツ又はHz)の点で特徴づけら得、或る実施形態では、目的の方法において目的物に適用される振動を生ずる力は、約0.1から約100,000Hz又はそれ以上、約5.0から約100,000Hz又はそれ以上を含み、例えば約5.0から約50,000Hz又はそれ以上、例えば約10から約35,000Hzであり、約20から約20,000Hzを含む範囲の周波数を持つ。或る実施形態では、振動を生ずる力は所望の結果、例えば(以下に詳細に記載するように)有意な逆力を適用することなくセメントが全部送出されることを与えるのに十分であるが、約10,000Hzを越えない周波数を有し、或る実施形態では約5000Hzを越えず、或る実施形態では約1000Hzを越えない。例えば、目的の方法の間に目的物に適用される振動を生ずる力が音波である場合、力は超低周波又は超音波、あるいは可聴範囲であってよい。また振動を生ずる力は、その振動の振幅又は大きさの点で特徴づけられ得る。「振幅」とは、任意の方向での運動を意味する。代表的な実施形態では、適用される振動を生ずる力の振幅は、約1オングストロームから約2mm、例えば約1から約500ミクロンの範囲であり、約10〜100ミクロンを含む。或る実施形態では、適用される振動を生ずる力の振幅は約1オングストロームから約1mm、例えば約1から約100ミクロンであり、約10から50ミクロンを含む。振動を生ずる力の適用及び所望の性質に依存して、振動の方向又は配向は大きく変化してよく、代表的な方向としては、限定されないが、環状、一方向、ランダムなどが挙げられる。幾つかの例では、振動パラメータ、例えば周波数及び/又は振幅は、実施される特定の用途に依存して所望され得るように、振動利用の方向又は時間とともに変化し得る。
振動を生ずる力は、セメント成分に、調製時間の間又はその一部、例えば初期成分を混合している間、初期成分の混合生成物に添加剤を混合している間などに適用してよい。或る実施形態では、振動は、約1秒から約5分、例えば約1秒から約1分、約15秒から約30秒を含む範囲の間適用される。そのような実施形態は、米国特許出願第10/661,356号及び同第10/797,907号に更に記載されており、それらの開示は参考として本明細書中に援用される。
上記のプロトコルは、以下により詳細に記載するように、硬化されてリン酸カルシウム無機製造物になり得る流動可能な組成物の生成をもたらし、流動可能な組成物は、少なくとも埋め込みの間はX線不透過性である。
(硬化可能/流動可能な組成物)
上記の方法によって製造された流動可能な組成物は、硬化されて生物学的に適合可能な、しばしば再吸収及び/又は再構成可能な製造物になる組成物であり、初期反応物には存在しない、即ち初期反応物間の化学反応の生成物であるリン酸カルシウム分子を含むことを特徴とする。
流動可能なという用語は、ペースト様組成物、並びに、より液状の組成物を含むことを意味する。従って、目的の流動可能な組成物の粘性時間は、混合した組成物が標準的な混合後のLuer−lok接続金具を介して注入される時間として定義され、代表的には約10分まで、通常は約7分まで、例えば約4分までの範囲である。多くの実施形態で特に目的のものは、注入可能な粘度を持つペースト組成物であり、約5分まで、例えば約4分までの範囲の時間に注入可能である。ペースト様にあるペーストは、一旦体内に包埋された出血性骨で置き換えてもよく、それはセメントが硬化する前にセメントと骨との間に血液界面を生ずる。
目的の発明によって製造された組成物は、硬化してリン酸カルシウム鉱物含有製造物になる。「リン酸カルシウム鉱物含有」製造物とは、1又はそれ以上の、通常は主に1つのリン酸カルシウム鉱物を含む固体製造物を意味する。多くの実施形態では、リン酸カルシウム鉱物は、一般的に多孔質結晶のものであり、生理学的部位に包埋されたとき、経時的に再吸収可能で、しばしば再成形可能とされる。製造物中有のリン酸に対するカルシウムの割合は、それを製造するときに用いられる反応物及びその量に依存して変化し得るが、代表的には約2:1から1.33:1、通常は約1.8:1から1.5:1、より通常は約1.7:1から1.6:1である。多くの実施形態で特に目的のものは、アパタイト製造物であり、アパタイト製造物は約2.0:1から1.33:1の範囲のリン酸に対するカルシウムの割合を持ち、ヒドロキシアパタイト及び炭酸置換ヒドロキシアパタイト(即ちダーライト)等を含むそのカルシウム欠損類似物を含む。目的のペースト様組成物は、多くの実施形態において、ヒドロキシアパタイト製造物、例えば最終製造物の約2〜約10%、通常は約2から約8%の炭酸置換を持つ炭酸化ヒドロキシアパタイト、即ちダーライトに硬化する。
組成物を固める又は「硬化する」ために必要な時間は変化し得る。硬化とは、37℃生理食塩水に浸漬したセメントで改変したギルモア・ニードル・テスト(Gilmore Needle Test)(ASTM C266−89)を意味する。目的のセメントの硬化時間は、約30秒から30分の範囲であり、通常は約2分から15分、より通常は約4から12分の範囲である。多くの実施形態では、流動可能な組成物は臨床的に適切な時間硬化させる。臨床的に適切な時間とは、ペースト様組成物が約20分未満、通常は約15分未満、しばしば約10分未満硬化させることを意味し、組成物は少なくとも約1分間、通常は約2分間、多くの実施形態では、前駆物質の液体及び乾燥セメント成分を混合又は混和してから少なくとも5分間、流動可能のままである。
迅速硬化組成物の特徴は、それらが、ギルモア・ニードル・テスト(ASTM C266−89)によって測定された場合、硬化値の点で、即座に高強度製造物に硬化されることである。より詳細には、組成物が即座に高強度を達成し、その結果、迅速強度達成組成物としてみなされ得る。従って、3分において組成物が少なくとも約200ニュートン、例えば少なくとも約300ニュートンの硬化値を持ち、硬化値が約400、約500、約600ニュートン又はそれ以上の高さであり得る。6分においては、組成物は少なくとも約400ニュートン、例えば少なくとも約500ニュートンの硬化値を持ち、硬化値が約600、約700、約800、約900、約1000ニュートン又はそれ以上の高さでありうる。
目的の組成物の特徴は、それらが操作可能である一方、硬化して固体製造物になることである。その結果、それらは、最終製造物の特性に悪影響を与えることなく、硬化プロセス中に操作することができる。例えば、硬化プロセス中に、最終製造物の特性に不都合な衝撃を与えることなく、それらをネジで掘削できる。
或る実施形態では、硬化可能な組成物は、次の相になる組成物として特徴づけられる:(1)例えば、骨欠損部位に輸送されるといった、組成物が操作されうる作動相;(2)組成物が操作されずに維持されなければならない硬化相;(3)ネジ等のハードウエアが組成物に挿入又は配置され得る、「ドリル可能」相;及び(4)「ドリル可能」相で組成物中に配置されたネジが、組成物に悪影響を与えることなく締め付け得るネジ固着相。或る実施形態では、作動相は、成分の混和後の約0.5分から約5.0分、例えば、約0.5分から約4.0分の範囲である。或る実施形態では、硬化相は、成分の混和の後の約1分から約15分、例えば、約1分から約10分の範囲である。或る実施形態では、ドリル可能相は、成分の混和後の約5分から約10分に開始され、成分の混和後の約10分から約15分又はそれ以上に延長されてもよい。或る実施形態では、ネジ固着相は、成分の混和後の約10分から約15分に開始される範囲である。
一つの代表的な実施形態では、作動相は成分の混和後の約0から約2分、例えば約0.5から約1分の範囲である。この実施形態では、硬化相は、成分の混和後の約1分から約5分の間に行われる。この実施形態では、ドリル可能相は、成分の混和後の約5分から約10分の間に開始される。この実施形態では、ネジ固着相は、成分の混和後約10分に開始される。
他の代表的な実施形態では、作動相は成分の混和後の約5分まで、通常は約4分まで、3分までを含む、まで続く。この実施形態では、硬化相は、成分の混和後の約4分から約10分の間に行われる。この実施形態では、ドリル可能相は、成分の混和後の約10分から約15分の間に開始される。この実施形態では、ネジ固着相は、成分の混和後約15分に開始される。
流動可能な組成物が硬化して作られる製造物の圧縮強度は、それを製造するのに用いられた特定の成分に依存して大きく変化する。多くの実施形態で特に目的のものは、少なくとも網状骨構造材料として提供されるのに十分な圧縮強度を持つ製造物である。網状骨構造材料とは、少なくとも通常の生理的条件下で圧縮骨が経験する生理的圧縮負荷に耐えることができることから、網状骨置換材料として使用できる材料を意味する。従って、目的の流動可能なペースト様材料は、Morgan,EFら,1997,Mechanical Properties of Carbonated Apatite Bone Mineral Substitute:Strength,Fracture and Fatigue Behavior.J.Materials Science:Materials in Medicine.V.8,pp559−570に記載されたアッセイによって測定したとき、少なくとも約20、通常は少なくとも約40およびより通常は約50MPaの圧縮強度を持つ製造物に硬化されるものであり、最終アパタイト製造物の圧縮強度は60MPa又はそれ以上の高さであり得る。硬化流体にリン酸塩を含有させることにより、用いられる固体に対する液体の割合を低下させることができ、顕著に高い圧縮強度をもたらす。圧縮強度は、100から200MPa程度の高さの範囲で得られる。或る実施形態では、得られる製造物は、以下の実験の節に記載する引張強度アッセイによって測定したとき、少なくとも約0.5MPa、例えば少なくとも約1MPaの引張強度を持ち、少なくとも約5MPa、少なくとも約10MPa又はそれ以上(例えば、約0.5〜約10MPa)を含む。
多くの実施形態では、得られる製造物はインビボで長期間安定であり、それは、インビボ条件下、例えば、生体内に包埋した場合に、長期にわたって溶解又は分解しない(破骨細胞の再形成活性を除く)ことを意味する。これらの実施形態では、得られる製造物は、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約1年又はそれ以上、例えば、25年、5年などの間安定でありうる。或る実施形態では、得られる製造物は、インビトロで水性環境に配置したときに長期間安定であり、それは、水性環境、例えば、水中に浸漬した場合に、長期にわたって安定であることを意味する。これらの実施形態では、得られる製造物は、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約6ヶ月、少なくとも約1年又はそれ以上、例えば、2.5年、5年などの間安定でありうる。
或る目的の実施形態では、製造される製造物は、複合製造物であり、例えば、最終製造物に存在する粗集団からの幾つかの未反応粒子を含む。それらのセメントがインビボ部位に包埋される実施形態において、未反応粒子が(例えば再吸収を介して)溶解することがあり、包埋部位に多孔質構造を残し、再成形されるまで多孔質構造が残る。或る実施形態では、複合体中の残りの粗粒子が、製造物中の他のものとは異なるX線不透過性を持ってもよく、例えば、セメント中の粗粒子の一部がドロマイトである。
多くの実施形態で、流動可能なペースト様組成物は、流動環境、例えば骨再生部位におけるインビボ環境などにおいて硬化し得る。従って、流動可能なペースト組成物は、湿潤環境、例えば血液及び他の生理学的流体で満たされたものにおいて硬化可能である。従って、流動可能な組成物が使用中に投与される部位を乾燥状態に維持する必要はない。
或る実施形態では、目的のセメント組成物は、公開米国特許出願第20020098245号に記載されているように、種々の任意の細胞とともに播種してよく、その開示は参考として本明細書中に援用される。
さらに、或る実施形態では、セメントは脱塩骨マトリクスを含み、それは代表的には凍結乾燥又はゲル形態で得られ、包埋のいくらか前にセメント組成物と混合される。種々の脱塩骨マトリクスが当業者に知られており、任意の便利/適切なマトリクス組成物が用いられ得る。
或る実施形態では、例えば、米国特許第6,273,916号又は係属している米国出願第10/629,31号及び同第10/851,766号に記載されているように、セメントは(例えば、セメント使用中のトレーサーとして使用するために)1又はそれ以上の造影粒子を含んでもよい(それらの開示は参考として本明細書中に援用される)。
(用途)
目的の方法及びそれによって製造された組成物は、上記のように、硬化した固体リン酸カルシウム製造物になる流動可能な材料を目的の生理学的部位に導入することが所望される用途、例えば歯科、頭蓋顎骨顔及び整形外科的用途で使用されることが見出されている。整形外科適用途においては、上記したように、セメントが一般的に調製され、骨修復部位、例えば網状骨及び/又皮層骨を含む骨部位に導入される。
目的の系によって調製されるセメントの使用が見出される他の整形外科的用途としては、限定されないが、哺乳類宿主、特にヒトにおける骨折及び/又はインプラント補強の処理が挙げられる。そのような骨折処理方法論においては、骨折が第一に軽減される。骨折軽減に次いで、目的の系により調製された流動可能な構造材料が、上記した輸送デバイスを用いて骨折領域において網状組織に導入される。目的の使用が見出される特定の歯科、頭蓋顎骨顔及び整形外科的症状としては、限定されないが、米国特許第6,149,655号に記載されたものが挙げられ、その開示は参考として本明細書中に援用される。この米国特許に記載されたこれらの特定の用途に加えて、目的のセメント組成物はまた、胸骨切開術が実施される用途においても見出される。特に、目的のセメントは、骨断片が再結合されてワイヤで合体され、残った亀裂に目的のセメントを充填する胸骨切開術に密接したプロセスにおいて使用を見出される。更に他の実施形態では、目的の組成物は薬物送達において見出され、それは生理学的部位への投与後の長期耐久性の薬剤析出物として作用され得る。例えば、米国特許第5,904,718号および同5,968,253号を参照のこと(その開示は参考として本明細書中に援用される)。
また、目的の代表的な用途は、限定されないが、米国特許第6,375,935号及び同第6,719,993号、並びに米国特許出願第10/462,075号、同第10/629,321号、同第10/717,171号、同第10/851,766号、同第10/661,356号、同第10/797,907号及び同第10/850,985号に記載されたものが挙げられ、それらの開示は参考として本明細書中に援用される。
(キット)
また、目的のセメントを含むキットも提供され、そのキットは少なくとも、上記したように、液体と混合されて流動可能な組成物を生成し得る乾燥粒子状組成物を含む。目的のキットの特徴は、上記したように、小さな平均粒径及び狭い粒径分布を持つ乾燥反応物成分を含む。或る実施形態では、キットは液体成分を更に含有する。両方の成分が存在する場合、乾燥及び液体成分は、キットの別々の容器に存在してもよく成分の幾つかを一つの容器に混合してもよく、例えば、乾燥成分が第一の容器に存在し、液体成分が第二の容器に存在するキットとしてもよく、米国特許第6,149,655号(その開示は参考とすして本明細書中に援用される)に記載されているように、容器は結合された構造であってもなくてもよい。目的のキットは、セメント組成物に加えて、多数の添加剤、例えば、細胞(上記したように、その場合は組成物は播種される)、タンパク質薬剤(上記したような)などを更に含んでもよい。
或る実施形態では、目的のセメントは、米国特許第6,273,916号に記載されているようにキット化してもよく、その開示は参考として本明細書中に援用されるが、例えば、セメントの少なくとも2つの異なる滅菌ポーチ(又は類似する仕切り)を備えたキットに実装され、同時又は異なるときに独立に使用され、各ポーチは同じ又は異なるセメント製剤を収容してもよく、例えば、セメントは造影特性の点が相違してもよい。
或る実施形態では、キットは混和及び/又は輸送部材、例えば乳鉢及び乳棒、へら、振動部材などを更に備えてもよく、それらの部材は、例えば、セメント組成物の調製及び/又は輸送における使用を見出される。
上記の部材に加えて、目的のキットは、代表的には目的の方法を実施するためにキットの部材を使用するための指示書をさらに含む。指示書的材料は、セメント組成物を使用するための指示書的材料であってもよく、例えば、外科的技術及びセメントが用いられる特別な用途のための原理(prinicipal)を与えてもよい。目的の方法を実施するための指示は、一般的に適当な記録媒体に記録される。例えば、指示は紙又はプラスチックなどの基材に印刷してもよい。従って、指示はパッケージ挿入物、キット又はその成分の容器のラベル(即ち、包装又は副包装の付随物)等として存在してもよい。他の実施形態では、指示は、適当なコンピュータ読み取り可能な媒体、例えばCD−ROM、ディスクなどの上の電子保存データファイルとして存在する。更に他の実施形態では、実際の指示はキット内に存在しないが、遠隔源から、例えばインターネットを介して得ることができる手段が与えられる。この実施形態の例は、指示を視聴することができ、及び/又はそこから指示をダウンロードできるウエブアドレスを含むキットである。指示と同様に、この指示を得るための手段は、適当な基材に記録される。
(系)
また、上記したように、目的の方法の実施における使用を見出す系も提供される。目的の系は、上記したように、少なくともセメントの乾燥及び液体成分、及び混合部材を含む。或る実施形態では、系は更なる試薬、例えば、上記したような造影剤、活性剤などを更に含んでもよい。
以下の実施例は例示のために与えられ、限定のためではない。
(実験)
(1.セメント機能に対する異なる粒径の影響)
(A.α−リン酸三カルシウムの調製)
・ 出発α−リン酸三カルシウム材料(TCP)の粒径を、2つの異なる方法によって低下させた。
・ 方法1=ボールミル。得られたボールミルをかけたTCPを「TCP1」と名付けた。
方法2=空気微粉化(Jet Pulverizer社から入手した04−626Micron Master Jet Pulverizer装置を使用し、製造者の指示に従って操作した)。得られた空気微粉化TCPを「TCP2」と名づけた。
これらの低減方法により、異なる粒径分布が得られた。TCP粒径分布は、Horiba LA―300レーザー回折粒度計(Windws95(登録商標)用バージョン3.30ソフトウエア)を用いて分析した。各低減方法で得られた粒径分布は以下の通りである。
粒径低減方法1(ミクロン単位):
平均=9.3
モード=9.4
・ 標準偏差=6.5
粒径低減方法2(ミクロン単位):
・ 平均=2.9
・ モード=2.4
・ 標準偏差=2.0
(B.セメント製剤)
粉末に対する液体の割合0.40を用いて、α−リン酸三カルシウム(TCP1、TCP2)、リン酸二カルシウム無水物(DCPA)及びリン酸ナトリウム無水物(NaHPO)を希釈ケイ酸ナトリウム(2.5容積%、pH=11.0)で混和した混合物からなるセメント製剤を実験した。特別な組成は以下に示す。
(i.セメント製剤1)
TCP1=20ミリモル
DCPA=7ミリモル
NaHPO=0.8ミリモル
ii.セメント製剤2:
TCP2=20ミリモル
DCPA=7ミリモル
NaHPO=0.8ミリモル
iii.セメント製剤3:
TCP1=16ミリモル
TCP2=3ミリモル
DCPA=7ミリモル
NaHPO=0.8ミリモル。
(C.硬化特性)
上記のセメント製剤を、改変ギルモア・ニードル・押し込み試験(Gilmore needle indentation test)によって測定した初期強度達成(硬化)の点で評価した。結果を以下に示す。
(II.セメント製剤)
A.動物実験セメント製剤:
0.1 SPMA
3.5 ドロマイト106−212μm
3.5 α−TCP 3.5μm
0.2%CMC
L/S 0.25
(B.(β−TCP)骨空隙フィラー)
βリン酸三カルシウムを含有する骨空隙フィラーの製剤を開発し、カボキシメチルセルロースの添加により注入及び嵌入特性の改善維持が達成された。
以下の方法で製造した製剤は、種々のパーセント(重量)のβ−リン酸三カルシウム、106−212μm粒径範囲を含んでいた。
50%ケイ酸ナトリウムの調製:
(60mLとした)
30mL(v/v) 脱イオン水
30mL(v/v) ケイ酸ナトリウム溶液
βTCP、グラファイト及び50%ケイ酸ナトリウム溶液の混合:
(100gとした)
100g β−TCP
20g グラファイト(β−TCPの20重量%)
60g 50%ケイ酸ナトリウム溶液(乾燥粉末で0.50のL:S)
1100℃で500分間のβ−TCPの焼結、ランプ速度は4.5℃/分。
種々のパーセントのβ−TCPでの製剤(全ての製剤は全て注入可能)
(C.ドロマイト含有製剤(CaMgCO))
上記の製剤でβ−TCPの代替物としてドロマイトを実験したところ、X線不透過性の向上以外はβ−TCPのパーセントを種々の変化させた上記製剤(全ての製剤は全て注入可能)で達成されたのと同じく臨床的に適切な時間枠(〜6ヶ月)内での早いインビボ再吸収が早くなった。
(III.製剤IIAを有する骨空隙フィラーのインビボ実験)
(A.目的)
この実験は、上記の製剤IIAを有する骨空隙フィラーを含む包埋領域の生体適合性、骨再吸収、形成、及び生体力学的特性を評価した。ウサギ大腿骨に包埋した後、組織学的、機械的及び結晶学的分析を実施した。
(B.方法)
全ての動物作業は、認可された動物施設(Covance、Barkley、CA)において、実験プロトコルについて動物ケア認可(IAC#677)を得た後に実施した。9−12月齢で約3.5kgの体重の10匹のニュージーランド白ウサギを、この実験に使用した。動物は、通常の日光夜間サイクルで、個別に標準的なウサギケージ内において室温で飼育した。全ての動物を、実験に入る前の1週間、検疫下に保った。動物にペレット食餌を与え、実験期間中自由に水に近づけるようにした。動物を双方手術し、ランダムに選択した後足に骨空隙フィラーを包埋した。全ての動物を4週目に屠殺した。6匹の動物を生体力学的分析に使用し、4匹の動物を組織学的分析に使用した。
(i.外科的技術)
動物は、遠位の大腿骨骨幹端から網状骨の3.2mmの円筒状核を両側で手術により除去され、骨空隙フィラーを埋め込まれた。静脈内投薬(ジアセパン0.5mg/kg、ケタミン10mg/kg)での標準的な麻酔(CRP−CA SOP33101,Covance,Berkley,CA)下で、切開部位をそり、手術のために準備した。Pasquier法に従って動物ごとに各大腿骨の末端に閉じた空洞を形成した。詳細には、一般的な麻酔下で、ウサギの両方の膝を殺菌技術を用いて準備し、核大腿骨の側面に直線状の1cmの切開をおこなった。大腿筋膜張筋を縦方向に切開し、遠位大腿骨の側顆を露出させた。5×5mm正方形で0.5mm厚さの皮質骨窓を形成し、大腿骨側顆から一時的に除去し、遠位骨幹端の網状骨を露出させた。直径3.2mmで長さ約8mmの円筒状の空洞を手動で滅菌食塩水冷却剤を用いた低速度ドリルにより作製した。髄管又は関節腔に貫通しないように周到に注意した。ドリル中及び後に空洞を食塩水で洗浄した。
骨空隙フィラーを調製し、12ゲージの針を用いて逆行性注入技術で空隙に注入した。皮質骨プラグを置換し、創を食塩水で洗浄して縫合した。遠位大腿骨のAP及び側面C−アーム両方のスチール写真を手技に続いて即座に撮った。動物を手術後から移動できるようになるまでモニターした後、ケージに戻した。手術後すぐに、動物に鎮痛薬及び慣例的な手術後抗生物質(ブプレノルフィン0.001〜0.01mg/kg及びベイトリル5〜10mg/kg)を皮下注射した。手術後に、ウサギは、膝関節を固定することなく自由に移動させた。
(ii.組織学的分析)
屠殺した直後、両方の大腿骨4対を軟組織の洗浄をし、レントゲン写真を撮った。10%リン酸中性ホルマリン溶液中に3日間固定した後、大腿骨を組織学的分析のために調製した。大腿骨を70%100%に増加する濃度のエチルアルコールで脱水した。次いで試料にPMMA樹脂を浸潤させ、約2週間重合させた。脱石灰されていない組織学的試料を大腿骨の軸に直角にスライスし、トリクロムで染色した。
(iii.生体力学的テスト)
屠殺した直後、両側大腿骨を軟組織を洗浄し、AP及び側面レントゲン写真をC−アームX線透視装置を用いて得た。遠位大腿骨を円筒状インプラントの軸に直角に2つの異なる切片に切り出した。切片(7mm長さ)の中央部を生体力学的テストに使用した。これらの試料を同一面上で低速度のダイヤモンド刃を持つ水撒き鋸(Beuhler Isomet)で切り出すことにより平行にした。中央部を材料試験機(5865 Instron試験機、Canton,Mass)に配置し、埋込領域に圧縮応力をかけるために押し込み機(直径7/64インチ)を用いた。材料試験機のアクチュエータは0.1mm/秒で2.5mmまで下げ、50ミリ秒ごとにデータを収集した。
(iv.化学的及び結晶学的分析)
動物を屠殺した後、骨空隙フィラーに対してフーリエ変換赤外スペクトル(FTIR)及び粉末X線回折(XRD)分析を実施した。生体力学的分析の後、3匹の動物のインプラント部位からサンプルを抽出した。骨空隙フィラーは、骨組織内で容易に区別可能であり、インプラント領域の注意深い切開及び低速度ドリルにより抽出した。サンプルは、次いで、アセトン中で研磨することにより乾燥させて微粉末化した。
FTIRは、別々の動物(N=3)から取り出した個々のサンプルについて、約1±0.6mgのサンプルを約0.3グラムの臭化カリウムと混和することにより実施した。1.3cm径サンプルペレットは20,000lbs負荷を用いた。スペクトルは400cm−1から4000cm−1の波長で収集した。スペクトルは、アパタイトに対応する約563及び602cm−1でのP−O結合を明確にするため、400から1600cm−1で表示した。
XRD分析のために、乾燥粉末を、TXRDソフトウエア(バージョン3.7Tasker Applications)を用いたPhillips/NorelcoX線回折システム上で、Cuk−アルファ照射を用いて10°から40°の2−シータまでスキャンした。XRDデータはヒドロキシアパタイト(9−432)、出発反応物α−リン酸カルシウム(9−348)及びモネタイト(9−80)のICDD基準と比較した。XRDについての鉱物学的分析手法を、標準的な装置操作手法と組み合わせて実施した。
(v.統計解析)
骨空隙フィラーと無傷の網状骨の間の統計的比較を、2標本スチューデントt−検定(two−tailed student t−test)を用いて実施した統計的有意性のレベルは全ての解析についてp=0.05と設定した。
(C.結果)
(i.組織学)
組織学的分析結果は、骨空隙フィラーが生体適合性かつ骨誘導性であることを示し、顕著な骨付着が存在し、悪い組織反応は無かった。新たに形成された骨による再成形と置換が現れた。破骨細胞媒介吸収による正常な骨再成形及び円筒形包埋領域周囲の新たな骨形成も観察された。図1は、大腿骨試料に包埋された骨空隙フィラーの外観である。図1において、幾つかのハヴァーズ管が見られる。骨空隙フィラーへの破骨細胞のトンネリングが観察される。骨空隙フィラーの置換された領域を持つ新たなラメラ状骨は、残りの骨空隙フィラーに直接付着している。
(ii.生体力学)
生体力学的実験は、骨空隙フィラーが包埋された領域が、同じ領域の網状骨より高い強度を持つことを示した。
組織学的分析結果が示すように、試料の再成形を介して変化した材料は、インビボ骨再成形プロセスに次いで機械的にテストされた。これらの包埋領域の強度は、新たに形成された骨も含む包埋材料の結果である。包埋領域の強度は、各々278N(±153)及び253N(±157)であった。同じ包埋領域の無傷の網状骨の強度は130N(±37)であることがわかった。骨空隙フィラー包埋領域は、同じ領域の網状骨より強かった(p=0.024)。
(iii.化学及び結晶学)
FTIRの結果は、全てのサンプルのスペクトルが低結晶系列の炭酸化アパタイトを表示するが、他の無機相に対応するピークの証拠がないことを示した。図2は、骨空隙フィラーの代表的なFTIRスペクトルであり、ウサギ大腿骨中での4週間の包埋の後に炭酸化アパタイトが増加していることを示している。スペクトルは、1035cm−1(極めて強い)、603cm−1(強い)、及び564cm−1(強い)において、リン酸中のP−O結合から得られるアパタイトに特徴的な吸収を示している。また、1456cm−1(強い)、870cm−1(肩部)に、アパタイト骨格の炭酸に基づくC−Oに特徴的な吸収も現れている。
骨空隙フィラーのX線回折パターンを図3に、相決定に役立つ回折データの国際センター(International Center for Diffraction Data)(ICDD)の「スティック(stick)」パターンとともに示す。図3は、4週間のインビボ包埋の後に得られた骨空隙フィラーのXRDパターンである。回折パターンは、アパタイト(ICDD#‘s9−432)への完全な変換を示し、他の無機相は検出されない。
(D.考察および結論)
組織学的データは、ウサギ大腿骨に包埋された骨空隙フィラーから不都合な組織反応が無いことを示した。材料は生体適合性であり、円筒状のインプラント領域の周囲に正常な治癒が生じ、材料は細胞媒介活性及び正常な骨再成形を通して再吸収された。骨空隙フィラーへの完全な骨付着があり、次いで破骨細胞再吸収があった。この再吸収に続いて、血管内部形成及び新たな骨形成が観察された。新たな骨形成は、類骨の生成によって、及び部分的に再吸収された骨空隙フィラー及び宿主骨表面への直接付着における骨芽細胞によって裏付けられた。
生体力学的結果は、2つの骨空隙フィラーが、無傷の骨再成形プロセスの間も強度を維持し、包埋領域の強度も無傷の網状骨と同等又はより高いままであった。
上記の結果及び議論から明らかなように、反応物成分の少なくとも一つが小さな平均粒径及び狭い粒径分布を持つ反応物である目的のセメントは、多くの有利な特性を提供する。そのような特性は、限定されないが、向上した注入性、より短い時間でのより早い強度達成、及び極めて高い強度の達成を含む。そのように、目的の発明は、当該技術にかなりの貢献を提供するものである。
本明細書で言及した全ての刊行物及び特許出願は、個々の刊行物又は特許出願が特に独立して参考として援用されて明示されているのと同じように、参考として本明細書中に援用される。
本明細書中に本発明を十分に記載したが、当業者は、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲から逸脱することなく、それらに多くの変更及び改変が可能であることは明らかである。
なお、本発明は以下の態様を含む。
(1)硬化してリン酸カルシウム含有製造物になる流動可能な組成物の製造方法であって、該方法が、
(a)硬化流体;及び
(b)約8μm未満の平均粒径及び狭い粒径分布を持つ第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物を含む乾燥反応物成分を、該流動可能な材料を生成するのに十分な割合で混合する工程を包含する、方法。
(2)前記乾燥反応物成分が、前記第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物からなる(1)に記載の方法。
(3)前記乾燥反応物成分が、約10μmより大きな平均粒径を持つ第二のカルシウム及び/又はリン酸反応物を含む(1)に記載の方法。
(4)前記乾燥反応物成分における第二のカルシウム及び/又はリン酸反応物に対する前記第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物の割合が約1から約10の範囲である(2)に記載の方法。
(5)前記第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物がリン酸カルシウム化合物である(1)に記載の方法。
(6)前記リン酸カルシウム化合物のリン酸塩に対するカルシウムの割合が、約1から約2の範囲である(5)に記載の方法。
(7)前記リン酸カルシウム化合物がリン酸三カルシウムである(6)に記載の方法。
(8)前記第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物が約4μmの平均粒子径を持つ(1)に記載の方法。
(9)前記流動可能な組成物がペーストである(8)に記載の方法。
(10)前記流動可能な組成物がクレーである(8)に記載の方法。
(11)前記硬化流体が、可溶性ケイ酸塩の溶液である(1)に記載の方法。
(12)硬化してリン酸カルシウム含有製造物になるペーストの製造方法であって、該方法が、
(a)(i)約4μm未満の平均粒径及び約4μmを超えない標準偏差を持つ粒子状の第一のリン酸カルシウム反応物;及び(ii)第二の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物を含む乾燥反応物成分;ならびに
(b)硬化流体を、
該ペーストを生成するのに十分な割合で混合する工程を包含する、方法。
(13)前記第二のカルシウム及び/又はリン酸反応物が、約9μmより大きな平均粒子径を持つ(11)に記載の方法。
(14)前記第一のリン酸カルシウム反応物のリン酸に対するカルシウムの割合が約1から約2の範囲である(12)に記載の方法。
(15)前記第一のリン酸カルシウム反応物がリン酸三カルシウムである(14)に記載の方法。
(16)前記第一のリン酸カルシウム反応物が、約3μmの平均粒径を持つ(11)に記載の方法。
(17)硬化流体に対する乾燥反応物の前記割合が、約0.2:1から0.7:1の範囲である、(1)に記載の方法。
(18)前記硬化流体が可溶性ケイ酸塩の溶液である(11)に記載の方法。
(19)硬化してリン酸カルシウム含有製造物になる流動可能な組成物であって、前記組成物が(1)に記載の方法によって製造される、組成物。
(20)前記組成物がペーストである(19)に記載の組成物。
(21)前記組成物がクレーである(19)に記載の組成物。
(22)硬組織欠損を修復する方法であって、該方法は、
硬化してリン酸カルシウム含有製造物になる流動可能な組成物を前記欠損の部位に適用する工程を包含し、該組成物が(1)に記載の方法によって製造される、方法。
(23)約8μm未満の平均粒径及び狭い粒径分布を持つ第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物を含む、乾燥反応物成分を含むキット。
(24)前記キットが、約9μmより大きな平均粒径を持つ第二のカルシウム及び/又はリン酸反応物を更に含む(23)に記載のキット。
(25)乾燥反応物の全重量に対する前記第一の粒子状反応物の重量割合が、約1から約10の範囲である(24)に記載のキット。
(26)前記第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物が、リン酸カルシウム化合物である(25)に記載のキット。
(27)前記リン酸カルシウム化合物のリン酸塩に対するカルシウムの割合が、約1から約2の範囲である(26)に記載のキット。
(28)前記リン酸カルシウム化合物が、リン酸三カルシウムである(27)に記載のキット。
(29)前記第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物が、約4μmの平均粒径を持つ(23)に記載のキット。
(30)前記キットが、硬化流体又はそれを製造するための成分を更に含む(29)に記載のキット。
(31)前記硬化流体が、可溶性ケイ酸塩の溶液である(30)に記載のキット。
(32)前記キットが、混合成分を更に含む(23)に記載のキット。
(33)(a)約8μm未満の平均粒径及び狭い粒径分布を持つ第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物を含む乾燥反応成分;及び
(b)硬化流体
を含む、系。
(34)前記系が、約9μmより大きな平均粒径を持つ第二のカルシウム及び/又はリン酸粒子状反応物を更に含む(33)に記載の系。
(35)乾燥反応物の全重量に対する前記第一の粒子状反応物の重量割合が、約1から約10の範囲である(34)に記載の系。
(36)前記第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物が、リン酸カルシウム化合物である(35)に記載の系。
(37)前記リン酸カルシウム化合物におけるリン酸塩に対するカルシウムの割合が、約1から約2の範囲である(36)に記載の系。
(38)前記リン酸カルシウム化合物が、リン酸三カルシウムである(37)に記載の系。
(39)前記第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物が、約4μmの平均粒径を持つ(33)に記載の系。
(40)前記硬化流体が、可溶性ケイ酸塩の溶液である(39)に記載の系。
(41)前記系が、混合成分を更に含む(33)に記載の系。

Claims (1)

  1. 硬化してリン酸カルシウム含有製造物になる流動可能な組成物の製造方法であって、該方法が、
    (a)硬化流体;及び
    (b)約8μm未満の平均粒径及び狭い粒径分布を持つ第一の粒子状カルシウム及び/又はリン酸反応物を含む乾燥反応物成分を、
    該流動可能な材料を生成するのに十分な割合で混合する工程を包含する、方法。
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