JPH10172482A - 全周照射型x線管 - Google Patents

全周照射型x線管

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JPH10172482A
JPH10172482A JP35241596A JP35241596A JPH10172482A JP H10172482 A JPH10172482 A JP H10172482A JP 35241596 A JP35241596 A JP 35241596A JP 35241596 A JP35241596 A JP 35241596A JP H10172482 A JPH10172482 A JP H10172482A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filament
ray tube
center
irradiation type
coils
Prior art date
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Pending
Application number
JP35241596A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Miyazaki
修一 宮崎
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
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Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陽極ターゲットの中心部の溶解を防止すると
ともに、フィラメントの熱電子放出能力を向上し、高出
力でかつ均一なX線を照射できる全周照射型X線管を提
供する。 【解決手段】 上記課題は、陰極フィラメントコイル1
が切断面が略円形である弧状の絶縁芯に巻つけるのフィ
ラメントコイル1a,1bで形成され、これらコイルは
円弧溝の円弧の中心がX線管軸に略一致させるととも
に、該軸を垂直に横切る平面上に配列されるので、陽極
ターゲット中心への熱集中が回避されると共に、均一に
熱電子を衝突させることができるから、解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円錐状の陽極ター
ゲットに熱電子を衝突させて該陽極ターゲットからX線
を該円錐状の全周にX線を照射する全周照射型X線管に
係り、特に全周に亘って出力されるX線の均一出力がで
きる全周照射型X線管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の全周照射型X線管は、実公平4−
3384号公報に記載されているように、陰極に渦巻き
状にフィラメントを配置して、陽極ターゲットに熱電子
が衝突して発生する熱に対する陽極ターゲットの温度上
昇を一様にする工夫があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の周照射型X線管は、陽極ターゲットの温度が一様に
なるという課題は解決したものの、発生するX線の焦点
を決める電子ビームを微調整が必要であるという問題は
依然として残っていた。
【0004】また、渦巻状のフィラメントに電源を供給
するリード線とフィラメントの接点部分は、コイルを立
設するために「足」と呼ばれるフィラメントの引き出し
部分がある。この足近傍には「エンドクーリング作用」
と呼ばれるフィラメントの足付近の放出熱電子を少なく
し、陽極ターゲットの加熱オーバーを防止する作用があ
る。また、フィラメントは巻始めから巻終りまで、一様
なピッチで巻いてある。このような構造で照射X線量を
多くするためにフィラメントに流れる電流を増やすと、
足付近のフィラメントからの熱電子が陽極ターゲット中
央部に集中し、陽極ターゲットの中心部分が溶解するお
それがあるという問題がある。
【0005】一方、上記陽極ターゲットの中心部分が加
熱オーバーを防止するために、足付近のフィラメントの
巻付けピッチを粗にすると、X線出力を少なくするため
にフィラメントに流れる電流を減らすと、エンドクーリ
ング作用が大きく影響するので、全周に亘って均一なX
線照射が得られなくなるおそれがあるという問題があ
る。
【0006】このように、上記従来技術の全周照射型X
線管は、X線の照射量を増減させるとき、上述したよう
な問題点があることを、発明者が検証した。また、渦巻
状フィラメントの展開実長は、集束溝内部に配置される
のでその寸法上の制限から、コイル状フィラメントと比
べて短くなるため、熱電子放出能力が劣るという問題も
あった。
【0007】本発明は、上記問題点のうちの少なくとも
一つを解決するためになされたものであり、その目的
は、陽極ターゲットの中心部の溶解を防止するととも
に、フィラメントの熱電子放出能力を向上し、高出力で
かつ均一なX線を照射できる全周照射型X線管を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、陰極に円弧
溝を設け、その円弧溝内の略全体に配設されたフィラメ
ントに通電して発生する熱電子に電界を印加して、前記
陰極に対向して配置され前記熱電子を円錐状に形成され
た陽極ターゲットに衝突させ、該円錐状の略全周に亘っ
てX線を照射させる全周照射型X線管において、前記フ
ィラメントは、複数個のコイルで形成され、前記円弧溝
の円弧の中心とX線管軸を略一致させて配置するととも
に、前記コイルはそれぞれ該軸を垂直に横切る平面上に
配列されたことで達成される。
【0009】また、前記コイルは、前記絶縁芯の両端部
の巻き付けピッチより、前記絶縁芯の中央付近部分の巻
き付けピッチを粗としたことでもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の全周照射型X線管の一実
施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発
明の全周照射型X線管の一実施の形態を示す断面図、図
2は図1のA−A’断面で陰極側を見た図、図3は図1
のフィラメントコイルの一実施の形態を示す図、図4は
図3にように形成した複数のフィラメントコイルとアン
カーとを組み立てた様子を示す図である。
【0011】本発明の全周照射型X線管の陰極構造につ
いて概説する。陰極フィラメントを半円形の芯金を治具
としてコイル状に捲き付けて円弧状に形成する。次にこ
の円弧状に複数個形成する。次にこの円弧状フィラメン
トコイル複数個を、X線管軸(全周照射型X線管の長手
方向の中心軸)と円弧中心が略一致し且つこのX線管軸
と垂直な平面上に有る同一円上に配設する。これら複数
個のフィラメントコイルは、放出される熱電子が円錐状
陽極ターゲットの中心部に当たらず中心部近傍の円錐斜
面部分に当たるように調整された集束電極の集束溝内部
へ適宜に設置される。そして、これらの複数個のフィラ
メントコイルの各々の足は、エンドクーリング作用を防
止する為に充分な長さを保ち、隣り合うコイルの足同士
を1本のアンカーに電気熔接により固着して、該アンカ
ーと集束電極を電気的、熱的に絶縁する絶縁物によって
アンカーを保持、固定する。
【0012】また、上述した陰極構造であれば、実用的
には全周に均一なX線放射が得られるが、なお一層の均
一性を得る為に円弧状フィラメントコイルのコイルピッ
チを捲き始めと捲き終り(両端部)を密に、その中間を
粗に捲く。このようなフィラメントコイルの複数個を上
述と同じ手法により、集束電極の集束溝内部に配設して
もよい。
【0013】次に、本発明の実施形態を図1を用いて説
明する。半円形に芯金を治具として形成した陰極フィラ
メントコイル1は、タングステン、タングステン化合物
等(以下「タングステン等」という)の高融点金属から
なり、熱電子を放出する動作時に変形が生じないよう
に、コイル捲き後に適宜に加熱処理を行って、コイルば
ねとして作用する残留応力を解消してある。このような
工程で形成されたフィラメントコイル1a,1bは、各
々隣り合うフィラメントの足がアンカー2a,2bと電
気熔接され、セラミックからなる絶縁物3a,3bを介
して集束電極4の集束溝4aの内部に設置されている。
【0014】一方、銅等の電気伝導性及び熱伝導性の良
い材質で大部分が形成される陽極5には、タングステン
等のX線発生部材から成るターゲット6が鋳造等によっ
て固着されていて、ターゲットの中心部6aはX線管軸
20と一致している。
【0015】ここで陰極フィラメントコイル1は、X線
管軸20と垂直な平面状に有る同一円状に配設され、こ
の円の中心はX線管軸20と略一致するように配置され
る。そして陰極フィラメントコイル1から放出される熱
電子は陽極−陰極間に印加した高電圧(以下「管電圧」
という)により加速され、ターゲット6の中心部6aに
は当たらず、中心部6a近傍の円錐斜面部分6bに当た
ることとなる。
【0016】このように構成された陰極と陽極とが対向
して配設され、集束電極4に保持・給電するサポート
7、陰極フィラメントコイル1へ給電するリード線8、
真空気密と高電圧絶縁するガラスバルブ9によりX線管
として構成されている。
【0017】以上の結果、陰極フィラメントをコイル状
にすることで従来の渦巻きより熱電子放出能力が向上す
るので、この熱電子放出能力に比例する照射X線出力を
増大することができる。また、円弧状に形成された複数
のフィラメントコイルを同一円上に各々配設し、熱電子
が円錐状陽極ターゲットの中心部に当てずに、中心部近
傍の円錐斜面部分に当たるように調整されるために、タ
ーゲット中心部分に熱が集中しないから、ターゲットの
溶解を防ぐことができる。
【0018】さらに、熱電子が円錐状陽極ターゲットの
中心部に当たらず、中心部近傍の円錐斜面部分に当たる
ことから、仮に陰極中心と陽極中心に僅かなずれがあっ
たとしても、発生する照射X線量には僅かにしか影響し
ないことも、発明者が検証したので、その概略を図5,
6を用いて説明する。
【0019】図5は、ターゲット6に熱電子が衝突する
部分(実焦点)の中心点とターゲット中心点と一致した
ずれのない例を示し、図6は、前記ずれの有る例を示
す。図5のように、熱電子が円錐状陽極ターゲット中心
部6a近傍の円錐斜面部分に当たりX線を発生する実焦
点12の中心13aとターゲット中心部6aとが一致す
る場合は、照射X線は全周均一である。
【0020】ところが、図6のように、実焦点13の中
心13aが、製造工程のばらつきからターゲット中心6
aと一致していないので、図に示すP方向から見た実焦
点の面積とP’方向から見た実焦点の面積とでは、実焦
点の増減部分14の面積分だけ異なる。つまり、照射X
線が不均一とういうことになる。
【0021】ところが、熱電子が円錐状陽極ターゲット
の中心部に当たる場合は、実焦点の増減部分14の面積
が無視できないが、本発明では、ターゲットの中心部に
当たることがないので、中心部近傍の円錐斜面部分に当
たることから、仮に陽極と陰極の中心が僅かにずれて
も、発生する照射X線への影響は殆どないことが分かっ
た。
【0022】このため、全周照射型X線管の製造工程で
は、陰極中心と陽極中心との位置合わせ精度がそれほど
必要でないから、歩留まりの向上も期待できる。
【0023】次に、エンドクーリング作用を押さえるた
めの実施形態について、図3,図4を用いて説明する。
【0024】図3に示す実施形態は、捲き始めと捲き終
りを密に、その中間を粗に捲いたフィラメントコイル1
1である。このフィラメントコイル11は、半円形の芯
金10を治具として、タングステン等からなるフィラメ
ント素線をコイル状に捲き付けたものである。例えば、
フィラメントの足11a,11bの近傍の4捲きは、ピ
ッチ80捲/インチ(密)に、それ以外の部分はピッチ
50捲/インチ(粗)にする。フィラメントコイルの捲
きピッチを変える手法は、コイル捲きの治具のギヤ比を
変えることで、ピッチの粗密の組み合わせが自由に実現
できる。
【0025】
【発明の効果】本発明の全周照射型X線管は、以上説明
した構成、作用から、陽極ターゲットの中心部の溶解を
防止するとともに、フィラメントの熱電子放出能力を向
上し、高出力でかつ均一なX線を照射できる全周照射型
X線管を提供する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全周照射型X線管の一実施の形態を示
す断面図。
【図2】図1のA−A’断面で陰極側を見た図。
【図3】図1のフィラメントコイルの一実施の形態を示
す図。
【図4】図3にように形成した複数のフィラメントコイ
ルとアンカーとを組み立てた様子を示す図。
【図5】ターゲット6に熱電子が衝突する部分(実焦
点)の中心点とターゲット中心点と一致したずれのない
例を示す図。
【図6】ターゲット6に熱電子が衝突する部分(実焦
点)の中心点とターゲット中心点と一致したずれのある
例を示す図。
【符号の説明】
1 陰極フィラメントコイル 4 集束溝 6 ターゲット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極に円弧溝を設け、その円弧溝内の略
    全体に配設されたフィラメントに通電して発生する熱電
    子に電界を印加して、前記陰極に対向して配置され前記
    熱電子を円錐状に形成された陽極ターゲットに衝突さ
    せ、該円錐状の略全周に亘ってX線を照射させる全周照
    射型X線管において、前記フィラメントは、複数個のコ
    イルで形成され、前記円弧溝の円弧の中心とX線管軸を
    略一致させて配置するとともに、前記コイルはそれぞれ
    該軸を垂直に横切る平面上に配列されたことを特徴とす
    る全周照射型X線管。
  2. 【請求項2】 前記コイルは、前記絶縁芯の両端部の巻
    き付けピッチより、前記絶縁芯の中央付近部分の巻き付
    けピッチを粗としたことを特徴とする請求項1に記載の
    全周照射型X線管。
JP35241596A 1996-12-13 1996-12-13 全周照射型x線管 Pending JPH10172482A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007115552A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Rigaku Corp X線管用フィラメント及びx線管
CN106252184A (zh) * 2015-06-10 2016-12-21 东芝电子管器件株式会社 X射线管

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