JPH10171388A - 残光性表示物 - Google Patents

残光性表示物

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JPH10171388A
JPH10171388A JP33342096A JP33342096A JPH10171388A JP H10171388 A JPH10171388 A JP H10171388A JP 33342096 A JP33342096 A JP 33342096A JP 33342096 A JP33342096 A JP 33342096A JP H10171388 A JPH10171388 A JP H10171388A
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light
emitting portion
display
phosphor
layer
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JP33342096A
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English (en)
Inventor
Yasushi Takano
靖 高野
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HOKKAIDO TOEI VIDEO HANBAI KK
Original Assignee
HOKKAIDO TOEI VIDEO HANBAI KK
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    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F13/00Illuminated signs; Luminous advertising
    • G09F13/20Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts
    • G09F13/22Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts electroluminescent

Abstract

(57)【要約】 【課題】 りん光体の発光を視認できる環境下とできな
い環境下で表示内容が変化する表示物であって、前記り
ん光体の発光を視認できない環境下ではりん光体による
発光部分と非発光部分の区別が実質的にできない表示物
を提供する。 【解決手段】 りん光体を有する発光部分と非発光部分
を含む表面を有し、隣接する発光部分及び非発光部分の
表面が、少なくともそれらの境界に接する部分を含む領
域において互いに同一の色彩を有するようにされている
ことにより前記りん光体の発光を視認できない環境下で
はりん光体による発光部分と非発光部分の区別が実質的
にできず、前記りん光体の発光を視認できる環境下とで
きない環境下で表示内容が変化する表示物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、りん光体を利用し
た、りん光体の発光を視認できる環境下とできない環境
下で表示内容が変化する表示物に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光や人工照明光等のエネルギーを照
射するとそのエネルギーを蓄積し、エネルギーの照射を
中断した後も自ら発光して例えば暗所でもその存在を肉
眼で認識でき、しかもそのようなエネルギーの蓄積、発
光を繰り返し行えるりん光体は従来から知られている。
このようなりん光体を利用した顔料はその性質から蓄光
顔料と呼ばれている。さらにこのような蓄光顔料にトリ
チウム、147Pm、226Ra等の放射性物質を混入し、こ
れらの放射性物質から放射される放射線によって蓄光顔
料を刺激して発光させるものは夜光顔料と呼ばれてい
る。
【0003】このような蓄光顔料や夜光顔料は上記のよ
うな性質を利用して種々の物品に応用されており、その
応用対象は時計の文字盤、スイッチ、携帯用電灯、暗室
用品、手すり、壁面標示等の夜光標示、誘導標識、避難
用具、その他の蓄光安全標識等の蓄光標識、灰皿、イヤ
リング、テーブルクロス等の装飾品、印刷物、玩具、文
房具等の広範囲の物品に及んでいる。このような各種の
物品としては、例えば特開平4−51405号、特開平
1−111075号、特開平1−200388号、特開
平1−200389号等の各公報に開示されたもの等が
挙げられる。
【0004】しかしながら、これまで知られている蓄光
顔料や夜光顔料を利用した表示物はいずれも、本来の表
示を暗所でも視認できるようにするためだけのものであ
り、その表示の少なくとも一部に蓄光顔料、夜光顔料等
を施したり、単に暗所でも物品、表示等の存在を視認で
きるようにしたりする目的のものであった。従って、照
射光により本来の表示を認識できるような環境下におい
ては蓄光顔料、夜光顔料等の存在を認識できないように
しておくというようなことは意識されておらず、蓄光顔
料、夜光顔料等の施された部分による表示も照射光下で
認識できるものしか知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、蓄光顔
料、夜光顔料等により表示された部分が照射光下で全く
認識されないようにしておけば、例えば通常は表示する
必要のない表示を暗所等でのみ表示でき、美観の観点か
ら建築物内の非常用表示等に有用である。また照射光下
で全く認識されなかった表示が暗所で認識できるように
なるという意外性の観点から、広告表示、玩具や装飾品
等の用途等にも有用であることが期待される。
【0006】従って本発明は、蓄光顔料、夜光顔料等の
りん光体を利用した、前記りん光体の発光を視認できる
環境下とできない環境下で表示内容が変化する表示物で
あって、前記りん光体の発光を視認できない環境下では
りん光体による発光部分と非発光部分の区別が実質的に
できない表示物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、本発明
は、りん光体を有する発光部分と非発光部分を含む表面
を有し、隣接する発光部分及び非発光部分の表面が、少
なくともそれらの境界に接する部分を含む領域において
互いに同一の色彩を有するようにされていることにより
前記りん光体の発光を視認できない環境下ではりん光体
による発光部分と非発光部分の区別が実質的にできず、
前記りん光体の発光を視認できる環境下とできない環境
下で表示内容が変化する表示物を提供する。
【0008】本発明の表示物の1つの態様においては、
りん光体の発光を視認できない環境下では表示がなく、
りん光体の発光を視認できる環境下で表示が現れるよう
にされる。
【0009】また本発明の表示物の1つの態様において
は、隣接する発光部分及び非発光部分の表面の少なくと
もそれらの境界に接する部分を含む領域を同じ色彩に着
色することにより、前記領域で発光部分及び非発光部分
が同一の色彩を有するようにされている。
【0010】上記の態様においては、場合により、隣接
する発光部分及び非発光部分の表面の少なくともそれら
の境界に接する部分を含む領域において、まずりん光体
を有するために発光部分の表面が有する色彩と同じ色彩
に非発光部分の表面を着色し、その後両者の表面を同じ
色彩に着色することにより、前記領域で発光部分及び非
発光部分が同一の色彩を有するようにすることができ
る。
【0011】本発明の表示物の別の態様においては、隣
接する発光部分及び非発光部分の表面の少なくともそれ
らの境界に接する部分を含む領域において、りん光体を
有するために発光部分の表面が有する色彩と同じ色彩に
非発光部分の表面を着色することにより、前記領域で発
光部分及び非発光部分が同一の色彩を有するようにされ
ている。
【0012】また本発明の表示物の好ましい態様は、発
光部分及び/または非発光部分の表面を着色する際に、
りん光体が有する色彩の補色を有する着色剤を併用する
こと、発光部分のりん光体を有する層の下にりん光体の
発光を反射するための下地層を有すること、発光部分が
りん光層及び着色層を含むこと、着色層が顔料に加え、
顔料の間に存在するバインダー部分を着色するための補
助着色剤をさらに含むこと、りん光体が蓄光顔料及び/
又は夜光顔料であること、発光部分及び/または非発光
部分の表面の一部または全部の上に追加の層を有するこ
と等を含む1以上の特徴を有する。
【0013】上記の本発明の表示物の機能を添付の図面
を参照して説明する。
【0014】図1は、シート状の本発明の表示物の一例
の、表示がある表面の平面図である。本発明の表示物1
の表面上には○印の表示2と×印の表示3があり、×印
の表示と重なっている部分を含めて○印の表示の部分が
発光部分からなり、その他の部分が非発光部分である。
即ち、○印の表示を形成する、部分4と×印の表示と重
なった部分5が発光部分であって、りん光体を含み、り
ん光体の発光が視認できる(肉眼で発光を認識できるこ
とをいう)環境下、例えば暗所では○印の表示を認識す
ることができる。
【0015】一方、上記の×印の表示3を構成する、○
印の表示と重なった部分5と部分6は例えば黒色に着色
されており、その他の部分は例えば金色に着色されてい
る。従って、通常の肉眼で物品が認識できる環境下、例
えば自然光下では金色の地の上に黒色の×印の表示が認
識でき、かつ前記発光部分のりん光体の発光は視認でき
ず、またその部分は地色の金色または×印の表示の黒色
で同じ色彩に塗り分けられているので、○印の表示が存
在することは認識できない。
【0016】本発明によれば、上記のようにして発光部
分及び非発光部分の表面を適当に塗り分けて、隣接する
発光部分及び非発光部分の表面が、少なくともそれらの
境界に接する部分を含む領域において互いに同一の色彩
を有するようにされていることにより、りん光体の発光
が視認できない環境下では発光部分による表示の存在は
実質的に認識されず、発光部分のりん光体の発光が視認
できない環境下とできる環境下では異なる表示が得られ
る表示物が提供される。
【0017】本発明の表示物においては、図1に示した
ように2つの表示が重なっていてもよいが、離間してい
てもよい。即ち、図1の2つの表示が離間しているとす
ると、○印の表示の発光部分はすべて地色の金色に着色
されており、りん光体の発光が視認できない例えば明る
い場所では地色しか認識できなかった場所に暗所では○
印の表示が認識されることになる。
【0018】さらには本発明の表示物は、りん光体の発
光が視認できない例えば明るい場所では地色しか認識で
きず、即ち着色等により形成された表示がなく、りん光
体の発光が視認できる例えば暗所で初めて表示が認識さ
れるものであってもよい。
【0019】上記のように、隣接する発光部分及び非発
光部分の表面を同一の色彩を有するものとすることによ
りりん光体の発光を視認できない環境下ではりん光体に
よる発光部分と非発光部分の区別が実質的にできないよ
うにするためには、発光部分表面を着色することにより
非発光部分と同じ色彩にするか、非発光部分表面を着色
することにより発光部分表面と同じ色彩にするか、発光
部分表面及び非発光部分表面を同じ色彩に着色すればよ
い。
【0020】尚、本発明にいう「色彩」の語は、有彩色
のもの、白、灰色、黒色等の無彩色のものに加え、さら
に金属色等も含む。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の表示物の発光部分は、り
ん光体をその発光が表面から視認できるように保持する
部分であり、そのようにりん光体を保持できる限りその
形態は特に制限されないが、通常はりん光体とバインダ
ーとを含む層(りん光層)を適当な基材上に設けること
により得られる。但し、りん光体の発光を表面から視認
できればよく、りん光層が直接発光部分の表面に存在し
なくてもよいことはいうまでもない。例えば後述するよ
うな透明の層等を表面に有していてもよい。
【0022】本発明にいう「りん光体」とは、前述のよ
うに与えられたエネルギーにより残光を示す発光成分で
あり、実質的に残光が肉眼では認識できないような蛍光
体等と較べて圧倒的に長い残光時間を有し、肉眼でも認
識できるような残光を示す発光成分である。本発明に使
用するりん光体はそのような性質を有する物質であれば
特に制限なく使用できる。例えば、上記の蓄光顔料や夜
光顔料は「りん光体」に含まれる。
【0023】「りん光体」としては、銅賦活硫化亜鉛(Z
nS:Cu)がー般的であるが、他の無機蛍光顔料や有機蛍光
顔料で蓄光性を有するものも使用できる。例えば、珪酸
亜鉛系、硫化亜鉛カドミウム系、硫化カルシウム系、硫
化ストロンチウム系、タングステン酸カルシウム系等の
蓄光性顔料があり、特にストロンチウムアルミネートを
母体結晶とし希土類元素を賦活剤とする蓄光顔料が発光
輝度が高いことから好ましい。
【0024】夜光顔料は前記の通り蓄光顔料に放射性物
質を添加して自発光性を有するようにしたもので、例え
ば、銅賦活硫化亜鉛にトリチウム、プロメチウム147
等の放射性物質を添加したものである(「改訂新版 顔
料便覧」、506頁乃至512頁、発行日; 1989年3月10日、
発行所;(株)誠文堂新光社、編者;日本顔料技術協会参
照)。
【0025】また、特開平7−11250号(特許第2
543835号)に開示されている蓄光性蛍光体も本発
明における「りん光体」として好ましいものである。こ
のような蓄光性蛍光体は例えば、「N夜光」の商品名で
根本特殊化学(株)より市販されている。
【0026】りん光層に使用されるバインダーは、りん
光体とともに層を形成できるものであればよく、例えば
樹脂を主成分とするものとすることができる。また、透
明性が高いものであることが高い発光輝度を得られると
いう観点からは好ましい。上記バインダーを構成する樹
脂としては、例えば、ビニル系、アクリル系、アルキッ
ド系、エポキシ系、ウレタン系、アクリルシリコン系、
シリコン系、フッ素系、メラミン系等の樹脂を例示でき
る。但し、これらに限定されるものではない。
【0027】上記のような樹脂は溶剤系、2液反応系、
焼付け系、UV硬化系等のもので、そのまま印刷に使用
できるような形態で市販されており、いずれも本発明に
使用できる。一般には溶剤系のものはメジューム、UV
硬化系のものはエキステンダーベースと呼ばれている。
このような市販の材料の例としては、限定するものでは
ないが、(株)セイコーアドバンスから、溶剤系のメジ
ュームとしてLOV、HIP、ACT、SG700、R
AM、RAMマット、PALマット、GAP新、250
0、CAVメイバン、ABS、STR、SG410、O
P22、60A、PP、PP耐酸、PGS、SOF、J
RP、SAM、JAM、MSG、PRO等、2液反応系
のものとしてVIC、SG740、1000、1690
N、SG160等、焼付け系のものとして1300、1
300HK、1400、300、400、500等、U
V硬化系のエキステンダーベースとしてUVA、HU
G、RIG等の名称のシリーズあるいは番号で市販され
ているものが挙げられる。
【0028】りん光層のりん光体とバインダーとの比率
や層の厚みは、目的とする表示物に要求される発光輝度
により適宜決定できる。一般的傾向として、りん光層の
りん光体含有量が増す程、またりん光層の厚みが増す
程、発光輝度は高くなる。但し、りん光体含有量が多く
なり過ぎるとりん光層の形成が困難になったり、強度が
低下することがある。このような観点から、りん光層の
りん光体含有量は、50重量%以上、好ましくは70〜95重
量%、より好ましくは80〜90重量%の範囲であることが適
当である。
【0029】また、りん光層の厚みは、例えば、10〜50
0 μm の範囲であり、実用的には通常50〜300 μm の範
囲である。尚、りん光層の厚みを増す目的で、2層以上
のりん光層を積層することもできる。
【0030】りん光層を設ける基材は上記のようなりん
光層を設けることができる限り特に制限されるものでは
なく、例えば平面状の表示物を得る場合であれば適当な
厚さを有する紙、プラスチック、木材、金属、陶磁器、
皮革等のシート、フィルムあるいはカード、布、不織布
等を用いることができる。また立体的な表示物を得る場
合であればこれらの表面を有する物品を基材として使用
することができる。
【0031】本発明の表示物の非発光部分は上記のよう
な基材そのものに必要な着色をしたものとすることがで
きる。
【0032】本発明の表示物においては上記のように、
発光部分をその発光が視認されない環境下では非発光部
分と区別されないように必要により着色する。着色方法
は本発明で意図する効果が損なわれない限り特に限定さ
れないが、単に上記のりん光層に着色顔料を加えること
等により着色しようとするとりん光層の発光輝度が低下
するという問題がある。本発明の表示物においては前記
の通り発光部分が発光により表示として視認される必要
があるので、着色による発光輝度の低下をできるだけ小
さくするべきである。
【0033】この点に関し、本発明者は既にりん光層の
発光輝度を低下させないように着色した残光性複合体を
提案しており(特願平8−116426号)、本発明に
おいてもその方法により着色することが好ましい。
【0034】上記特許出願に開示された残光性複合体に
おいては、上記のようなりん光層に加え着色層を設ける
ことにより所望の着色を得ている。この着色層は着色材
とバインダーからなり、バインダーとしては、りん光層
に使用するものと同様のものを使用できる。
【0035】着色剤は、通常のインクや塗料等に使用さ
れるものをそのまま使用でき、例えば、有機または無機
の染料または顔料であることができる。またその色彩も
特に制限されず、前記の通り、本発明にでは有彩色のも
の、無彩色のもの、さらに金属色等も色彩に含める。
【0036】有機顔料としては、不溶性アゾ顔料(例え
ば、ブリリアントカーミンFB、レーキレッド4R、パーマ
ネントエローHR、ジスアゾエロー10G 、フアストエロー
G 、ファストエロー10G 、ジスアゾオレンジ) 、縮合ア
ゾ顔料、油溶性アゾ顔料(例えば、ブリリアントカーミ
ン6B、レーキレッドC、ウォッチングレッド) 、フタロ
シアニンブルー、染色レーキ、高級顔料(例えば、イソ
インドリノン、キナクリドン、ジオキサジンバイオレッ
ト) 等を挙げることができる。
【0037】無機顔料としては例えば、雲母状酸化鉄、
鉛白、鉛丹、黄鉛、銀朱、群青、紺青、酸化コバルト、
二酸化チタン、二酸化チタン被覆雲母、ストロンチウム
クロメート、チタニウムイエロー、チタンブラック、ジ
ンククロメート、鉄黒、モリブデン赤、モリブデンホワ
イト、リサージ、リトポン、エメラルドグリーン、ギネ
ー緑、カドミウム黄、カドミウム赤、コバルト青等を挙
げることができる。
【0038】染料としては、分散染料、カチオン染料、
塩基性染料、酸性染料、直接染料、蛍光増白剤、複合染
料、有機溶媒溶解染料、ピグメントレジンカラー等を挙
げることができる。
【0039】さらに本発明では、発光部分を金属色に着
色することもできる。
【0040】金属色顔料としては、一般の金属粉やブロ
ンズ粉を用いることもできるが、高い発光輝度を得ると
いう観点から、粒子の形状が鱗片状である蒸着金属色顔
料を用いることが好ましい。蒸着金属色顔料とは、プラ
スチック等の破片(ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、アルミニウム等)に金属(金色;真ちゅう、銀色;ア
ルミニウム)を蒸着し、粉砕した片状粉であり、蒸着の
のち透明(黄色)樹脂層で保護したものである。市販品
として、例えば、尾池工業(株)製、エルジーB Gold#325
がある。
【0041】また、黒色顔料としては、例えば、カーボ
ンブラック等を使用できるが、高い発光輝度を得るとい
う観点から、粒子の形状が鱗片状である蒸着黒色顔料が
好ましい。蒸着黒色顔料は、金属の代わりに黒色材を用
いて形成したものである。市販品として、例えば、尾池
工業(株)製、エルジーBlack #325がある。
【0042】上記蒸着金属色顔料や蒸着黒色顔料は、片
状粉であり、平均粒子径が通常の顔料に比べて大きい。
そのため、蒸着金属色顔料や蒸着黒色顔料を用いること
で、着色層内の光の伝達を良好に保つことが可能であ
り、好ましい。
【0043】着色層中の着色剤の濃度と着色層の厚み
は、本発明の残光性表示物に必要とされる色彩を考慮し
て適宜決定される。但し、着色剤の濃度と着色層の厚み
が増す程、残光性複合体の発光輝度は低下する傾向があ
ることを考慮すべきである。
【0044】着色層中の着色剤の濃度と着色層の厚み
は、本発明の表示物に必要とされる色彩を考慮して適宜
決定される。但し、着色剤の濃度と着色層の厚みが増す
程、残光性複合体の発光母輝度は低下する傾向があるこ
とを考慮すべきである。通常、着色層の厚みは、3〜10
0 μm の範囲、好ましくは5〜50μm の範囲であるこ
とが適当である。また、2層以上の着色層を重ねて形成
することもできる。このような重ね塗りを行うことで、
同一のりん光層の上に形成しても、同等の色調でありな
がら高い発光輝度が得られる場合がある。
【0045】また、比較的濃度の薄い着色インキを用意
しておいて、色の濃度に応じて重ね塗りすることで所望
の濃度の着色層を形成することもできる。
【0046】上記の通り、本発明の表示物の発光部分は
特願平8−116426号に開示されたようにして着色
することが好ましいが、それに限定されるものではな
く、本発明の所望の効果が得られる限り任意の方法で着
色することができ、例えば特願平8−40998号に開
示されるような方法や、単にりん光体と着色剤を混合し
て使用することにより着色してもよい。
【0047】上記のようにりん光層を着色することにお
ける問題点は、着色に使用される顔料により、りん光体
に到達する光等のエネルギーが遮断され、またりん光体
から発せられる発光が外部に放射されにくくなり、りん
光体(りん光層)の発光輝度が低下するということにあ
った。従って、この観点からは着色に使用する顔料等の
量はなるべく少ないことが好ましい。
【0048】この観点から、上記のように、りん光体自
体の色彩をりん光体の発光が視認できない環境下で視認
される表示の色彩として使用することは着色のための顔
料等を少なくするための1つの手段として好ましい。
【0049】さらに、発光部分を着色する場合には、り
ん光体自体の色彩の補色を利用して着色に要する顔料等
の量を減らすことができる。例えば、上記のりん光体の
好ましい例として挙げた「N夜光」自体は淡黄緑色の色
彩を有するので、「N夜光」を含む層等の着色に、その
補色の淡紫色の着色剤を使用すると色相が失われ、灰色
の発光部分表面が得られる。この場合、りん光体を含む
層等の上に単に所望の灰色や黒色の着色を施して同様な
色彩を得る場合よりも有意に少ない顔料等の量ですみ、
従ってりん光体の発光効果の阻害を有意に減少させるこ
とができることが判明した。
【0050】また、無彩色に彩色が混入するとそれが僅
かであっても人間の目は無彩色との相違を敏感に感知す
るので、発光部分を灰色や黒色に着色する場合は上記の
ようなりん光体自体の色彩が発光部分と非発光部分との
区別をできなくすることを困難にしやすい。従って、上
記のようにりん光体自体の色彩の補色を利用することは
発光部分を灰色、黒色等の無彩色に着色する場合に特に
有利である。
【0051】また、りん光体の発光効果をなるべく阻害
しないように顔料等の量を減らすと上記のような方法に
よっても満足な着色が得られない場合がある。例えばり
ん光体の発光が視認できない環境下において発光部分が
金属色として視認されるように上記のような金属蒸着片
等を顔料として使用する場合、このような金属蒸着片は
特に通常の顔料よりも大きい粒子径を有しているといえ
ども、完全に遮光性なので、上記の理由からその量はや
はり制限される。その結果、金属蒸着片等を用いて着色
した発光部分は分散した金属蒸着片等が斑に認められる
ような外観を呈し、一様な金属色が得られない場合があ
る。
【0052】このような場合、上記のような金属蒸着片
等が分散されるバインダー中に金属蒸着片等を用いて得
ようとする金属色に近い色彩を有し、金属蒸着片よりも
有意に遮光性が低い補助着色剤を含有させれば、上記の
ような外観が大幅に改善され、所望の一様な金属色に近
い外観が得られることが見出された。例えば、金色の着
色を得ようとする場合には、金色の金属蒸着片とそれが
分散されるバインダー中に少量の黄色蛍光顔料等の補助
着色剤を含有させれば、りん光体の発光輝度を許容でき
ない程度にまで低下させることなく、ほぼ一様な金色の
金属色の外観を得ることができる。
【0053】また、上記の通り本発明の表示物において
は、発光部分の発光が視認できない環境下では発光部分
と非発光部分が実質的に区別できないことを特徴とする
ものであり、発光部分の発光が視認できない環境下で同
一の色彩として視認されるべき発光部分と非発光部分の
表面部分はできるだけ同じ色彩として認められなければ
ならない。ところが、上記のようにりん光体自体が色彩
を有し得るので、りん光体を施した発光部分と、非発光
部分の基材、例えば白色の紙等とに同様の着色成分を用
いて着色すると、発光部分ではりん光体自体の色彩の影
響を受け、非発光部分と色彩が微妙に異なってしまう場
合がある。このような場合には、予め非発光部分をりん
光体自体の色彩(りん光層としたときの色彩)と同様な
色彩で着色し、その後非発光部分と発光部分とを同様な
顔料等を用いて着色することにより実質的に区別のでき
ない両者の色彩を得ることができる。
【0054】このように非発光部分をりん光体の色彩に
着色するときは、上記のようなりん光体の色彩の補色の
着色剤を非発光部分の着色の際に用いてもよい。
【0055】上記のように発光部分と非発光部分をそれ
らの境界を含む部分において同じ色彩をすることにより
両者が区別できないようにすることができるが、発光部
分と非発光部分の製造上の差異等により両者が区別でき
るようになることを避けなければならないことはいうま
でもない。例えば、両部分で塗布する材料が相違するこ
とにより両部分の境界に段差ができ、両部分が区別でき
るようになってしまうような事態を避けなければならな
い。このような場合には下記するような追加の層を設け
て段差をないものとしたり、両部分の上に透明の被覆層
を設けて段差をカバーすることにより両部分を区別でき
ないものとすることができる。
【0056】本発明の表示物は、基材、りん光層、着色
層等の他に追加の層を含んでもよい。例えば、上記の発
光部分及び非発光部分のそれぞれの表面の一部または全
部の上に、保護層を設けることができる。このような保
護層は、本発明の表示物の目的から、可視光に対して実
質的に透明であることが好ましい。このような保護層は
上記のように発光部分と非発光部分とを区別できないよ
うにすることにも貢献できる。この場合、保護層をUV硬
化型の樹脂により形成すると比較的厚い層を形成できる
ので段差等をカバーするのに有利であり、着色層の形成
に使用したものと同じ溶剤の溶剤系インクで形成すると
発光部分と非発光部分の両者の着色層の表面を溶解、融
着するので両者の間に隙間等が存在する場合に有利であ
る。
【0057】また、本発明の表示物にはりん光体の発光
を反射するための下地層を設けることもできる。このよ
うな下地層は例えば、金属シート、白色塗料を塗布した
層等であることが好ましい。塗料を塗布する場合にはな
るべく遮光性の高い塗料とすることが好ましい。
【0058】その他の追加の層としては、本発明の表示
物を他の物品に貼付するために設けられる粘着層や熱融
着層、そのような粘着層を使用時まで保護するための粘
着層上に設けられる剥離層が挙げられる。
【0059】また本発明の表示物において上記のように
基材の上にりん光層を設ける場合、基材の裏側、即ちり
ん光層を設けた表面とは逆の表面から表示を観察するも
のであってもよい。この場合は基材を透明なものとし、
その上に例えば着色層、りん光層をこの順で設け、さら
にその上に必要により上記のような反射用下地層、粘着
層や熱融着層等を設けてもよい。この場合、基材の裏側
から見た場合に所望の表示が認識できるように着色層は
所望の表示の鏡像として印刷される(裏印刷)。
【0060】さらに本発明の表示物は、転写用の積層体
から転写により得られるものとしてもよい。この場合
は、剥離処理をした基材の表面上に、例えば着色層、り
ん光層をこの順で設け、その上に必要により反射用下地
層を設け、さらに圧力で転写する場合には粘着層、熱で
転写する場合には熱融着層を設けた転写用積層体を作製
することができる。このような転写用積層体の粘着層ま
たは熱融着層面を所望の物品等にあて、圧力または熱で
接着し、基材を剥離することにより前記物品上に貼付さ
れた本発明の表示物が得られる。この場合も着色層は基
材に対して裏印刷される。
【0061】本発明の表示物はシート状の表示物として
使用できる他、本発明の表示物を表面の一部または全部
に有する物品としても使用できる。物品の種類は特に限
定されず、例えば、時計の文字盤、スイッチ、携帯用電
灯、暗室用品、手すり、壁面標示等の夜光標示、誘導標
識、避難用具、その他の蓄光安全標識等の蓄光標識、灰
皿、イヤリング、テープルクロス等の装飾品、印刷物、
玩具、文房具等を例示できる。
【0062】以下、本発明の表示物の製造方法について
説明する。
【0063】本発明の残光性表示物は、例えば、適当な
基体の上に、りん光体を施した発光部分を形成し、発光
部分と発光部分以外の部分、即ち非発光部分を適当に着
色して、発光部分の発光が視認できない環境下で視認さ
れる表示を形成することにより製造される。発光部分と
非発光部分の製造順序は逆でもよいことはいうまでもな
い。あるいは、発光部分及び非発光部分を別途に製造
し、それぞれに必要な色彩を着色し、それぞれを発光部
分の発光による表示と着色による表示に必要な形状に切
断してそれらを別の基材上に配置すること等により製造
してもよい。
【0064】例えば上記の特願平8−116426号に
記載されたようにして着色した発光部分を製造する場
合、りん光層及び着色層は、塗膜やコーティング膜等の
形成に常用されている印刷や塗装等の方法により形成す
ることができる。
【0065】例えば、りん光層は、りん光体、バインダ
ーとなる樹脂成分、及び適当な溶媒を混合して形成され
たインクを用いて、また着色層は、着色剤、バインダー
となる樹脂成分、及び適当な溶媒を混合して形成された
インクを用いて、上記のような常用の印刷や塗装等の方
法により形成することができる。
【0066】上記のようなインクには印刷用インクで常
用されるその他の添加物を含有させてもよい。
【0067】前記の通りバインダーとなる樹脂成分を含
む、印刷に使用できるような形態にあるメジュームやエ
キステンダーベース等が市販されており、通常はこれに
着色剤等を加えて使用するのが便利である。さらに着色
剤等を含むメジュームやエキステンダーベース等も市販
されている。
【0068】インクの組成は、形成される各層の組成や
インクの粘度等を考慮して適宜決定できる。尚、バイン
ダー成分は基材等の材料に対し密着及び耐候性の良好な
ものを使用することが好ましく、そのような適当なバイ
ンダー成分を含む前記のような市販のメジュームやエキ
ステンダーベース等を使用すればよい。
【0069】高い発光輝度を得るために比較的厚い層を
形成するという観点からは、層の形成には、スクリーン
印刷等を用いることが好ましい。また、印刷素材の形状
によっては平面印刷、曲面印刷、巻取印刷等も可能であ
り、さらには静電スクリーン印刷も利用できる(「基本
印刷技術」、114頁乃至118頁、発行日;平成5年1月30
日、発行所;産業図書(株)、編者;角田隆弘他2名等を
参照)。
【0070】スクリーン印刷に用いるスクリーンのメッ
シュには特に制限はなく、インクに含まれるりん光体や
着色顔料の粒子径やインクの粘度等を考慮して適宜決定
できる。例えば、80メッシュ〜200 メッシュのスクリー
ン紗を用いるスクリーン印刷よって、厚さ1μm 〜400
μm 程度の膜厚の層を形成することができる。
【0071】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに説明する。
【0072】本実施例では、図1に示したような、例え
ば照射光下の発光部分の発光が視認できない条件下では
金地に黒色の×印が表示され、発光部分の発光が視認で
きる条件下では発光部分による○印が表示される表示物
を製造した。
【0073】従って、表示物は発光部分であるか非発光
部分であるかによる差異と、着色される色彩の差異によ
り4種の部分からなるが、これらの4種の部分をそれぞ
れ別々にベタ印刷物として形成し、その後それぞれから
必要な形状を切り出し、台紙上に張りつけて所望の表示
物とし、その上に透明保護層をベタ印刷して形成した。
【0074】この実施例においては、発光部分及び非発
光部分の基材としてケント紙及び画用紙を使用したが、
非発光部分の基材にはまず蓄光剤(りん光体)と同様の
色彩を着色し(ダミー印刷)、その後所望の色彩に着色
した。また発光部分及び非発光部分の黒色に印刷するた
めのインクでは補色の着色剤を併用した。さらに金色に
着色するための着色インクには金色顔料の他に補助着色
剤として蛍光黄色顔料を含有させた。
【0075】また、発光部分については蓄光剤の発光の
反射を得て発光効率を高めるために基材に白色の下地層
を設けた。
【0076】本実施例の表示物の製造に必要なパーツは
下記4種類の印刷物から得られる。
【0077】 印刷物A:金色が施された蓄光印刷物(発光部分) 印刷物B:黒色が施された蓄光印刷物(発光部分) 印刷物C:印刷物Aと同色の金色印刷物(非発光部分) 印刷物D:印刷物Bと同色の黒色印刷物(非発光部分)
【0078】各印刷物の構造 上記印刷物A〜Dには下記を各層を順に印刷した。基材
は発光部分の印刷物A、Bにはケント紙、非発光部分の
印刷物C、Dには画用紙を使用した。
【0079】印刷物A:白色下地層+りん光層(1回刷
り)+着色層(金) 印刷物B:白色下地層+りん光層(2回刷り)+着色層
(黒) 印刷物C:下地ダミー印刷層+着色層(金) 印刷物D:下地ダミー印刷層+着色層(黒)
【0080】使用材料 本実施例に使用した材料等は以下の通りである。
【0081】印刷版 NBC工業(株)製 T-100 (テトロン製100メッシュ紗)
【0082】インク関連材料 りん光層用透明メジューム:ACT 780N ((株)セイコー
アドバンス) 着色層用透明メジューム:ACT 800 ((株)セイコーアド
バンス) 消泡剤:Care13 ((株)セイコーアドバンス) 赤インク:ACT 538 プロセスレッド ((株)セイコーア
ドバンス) 青インク:ACT 546 プロセスブルー ((株)セイコーア
ドバンス) 印刷溶剤:T-912 ((株)セイコーアドバンス) 黒インク:理想ハイメッシュインク黒 (理想化学工業
(株)) 白顔料:酸化チタン(IV)ルチル型 (和光純薬工業(株)) 金顔料:LG B.Gold #200 (尾池工業(株)) 黒顔料:LG Black #325 (尾池工業(株)) 蛍光黄色顔料:蛍光顔料黄 ((株)クラチ) 蓄光顔料:N夜光(根本特殊化学(株)) 各層の印刷に使用したインクの組成は以下の通りであっ
た。
【0083】白色下地層用インク (印刷物A、B共通) 酸化チタン 9.26 g ACT800 19.13 g Care13 0.38 g T-912 4.35 g
【0084】りん光層用インク (印刷物A、B共通) N夜光 43.3 g ACT 780N 21.6 g T-912 11.7 g
【0085】補色インク(印刷物B、D共通) ACT 538 プロセスレツド 14.8 g ACT 546 プロセスブルー 4.93 g
【0086】下地ダミー印刷層用インク(印刷物C、D
共通) 酸化チタン 8.33 g 蛍光顔料 黄 0.23 g 黒インク 0.03 g ACT 800 16.8 g Care13 0.35 g T-912 3.76 g
【0087】着色インクの組成 印刷物A用 ACT 800 8.82 g 蛍光顔料 黄 0.09 g LG B.Gold #200 0.36 g T-912 0.89 g
【0088】印刷物B用 ACT 800 6.04 g 補色インク 0.11 g LG Black #325 0.18 g T-912 0.61 g
【0089】印刷物C用 ACT 800 5.06 g 蛍光顔料 黄 0.06 g LG B.Gold #200 0.25 g T-912 0.41 g
【0090】印刷物D用 ACT 800 5.24 g 補色インク 0.06 g LG Black #325 0.25 g T-912 0.41 g 上記のインクを用いて上記の順でT-100 メッシュの印刷
紗を用いてスクリーン印刷して各印刷物を得た。各印刷
物の層の厚さ、重量等は以下の通りであった。
【0091】
【0092】輝度測定法 以下のようにして発光部分(印刷物A、B)の初期輝度
を測定した。即ち、暗所で十分に放光させたサンプルに
27 Wの蛍光灯で約5400 lx の明るさに相当する光を10分
間照射することによりまず蓄光を行った。蓄光のための
光照射を終了して1分後にサンプルのりん光(残光)の強
度を輝度計(ミノルタカメラ(株)製LS-100)を用いて23℃
で測定した。結果は以下の通りであった。
【0093】初期輝度 印刷物A 345 mcd/m2 印刷物B 401 mcd/m 2 各パーツを切り出して形成したものの上に設けた透明保
護層は、ACT 800 を希釈せずに用い、上記と同じ印刷版
(T-100) で印刷することにより設けた。
【0094】本実施例で作成した表示物においては、蓄
光後に暗所等で発光部分の○印をほぼ一様な表示として
視認でき、また照射光下で観察すると、発光部分の○印
の存在は実質的に視認できず、×印の表示しか視認でき
なかった。
【0095】
【発明の効果】本発明の表示物によれば、りん光体の発
光を認識できない環境下ではまったく認識されなかった
表示を、りん光体の発光を認識できる環境下で電気系統
等を必要とすることなく表示できるので、美観を保ちつ
つ非常用の表示を設けたり、表示の変化する意外性を利
用した装飾、玩具等を製造するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の表示物の一例を示す平面図である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 りん光体を有する発光部分と非発光部分
    を含む表面を有し、隣接する発光部分及び非発光部分の
    表面が、少なくともそれらの境界に接する部分を含む領
    域において互いに同一の色彩を有するようにされている
    ことにより前記りん光体の発光を視認できない環境下で
    はりん光体による発光部分と非発光部分の区別が実質的
    にできず、前記りん光体の発光を視認できる環境下とで
    きない環境下で表示内容が変化する表示物。
  2. 【請求項2】 りん光体の発光を視認できない環境下で
    は表示がなく、りん光体の発光を視認できる環境下で表
    示が現れる請求項1に記載の表示物。
  3. 【請求項3】 隣接する発光部分及び非発光部分の表面
    の少なくともそれらの境界に接する部分を含む領域を同
    じ色彩に着色することにより、前記領域で発光部分及び
    非発光部分が同一の色彩を有するようにされている請求
    項1または2に記載の表示物。
  4. 【請求項4】 隣接する発光部分及び非発光部分の表面
    の少なくともそれらの境界に接する部分を含む領域にお
    いて、まずりん光体を有するために発光部分の表面が有
    する色彩と同じ色彩に非発光部分の表面を着色し、その
    後両者の表面を同じ色彩に着色することにより、前記領
    域で発光部分及び非発光部分が同一の色彩を有するよう
    にされている請求項3に記載の表示物。
  5. 【請求項5】 隣接する発光部分及び非発光部分の表面
    の少なくともそれらの境界に接する部分を含む領域にお
    いて、りん光体を有するために発光部分の表面が有する
    色彩と同じ色彩に非発光部分の表面を着色することによ
    り、前記領域で発光部分及び非発光部分が同一の色彩を
    有するようにされている請求項1または2に記載の表示
    物。
  6. 【請求項6】 発光部分及び/または非発光部分の表面
    を着色する際に、りん光体が有する色彩の補色を有する
    着色剤を併用する請求項1〜4のいずれかに記載の表示
    物。
  7. 【請求項7】 発光部分のりん光体を有する層の下にり
    ん光体の発光を反射するための下地層を有する請求項1
    〜6のいずれかに記載の表示物。
  8. 【請求項8】 発光部分がりん光層及び着色層を含む請
    求項1〜7のいずれかに記載の表示物。
  9. 【請求項9】 着色層が顔料に加え、顔料の間に存在す
    るバインダー部分を着色するための補助着色剤をさらに
    含む請求項8に記載の表示物。
  10. 【請求項10】 着色層の顔料が金属色顔料である請求
    項9記載の表示物。
  11. 【請求項11】 りん光体が蓄光顔料及び/又は夜光顔
    料である請求項1〜10のいずれかに記載の表示物。
  12. 【請求項12】 発光部分及び/または非発光部分の表
    面の一部または全部の上に追加の層を有する請求項1〜
    11のいずれかに記載の表示物。
  13. 【請求項13】 追加の層が透明な保護層である請求項
    12記載の表示物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011017880A (ja) * 2009-07-09 2011-01-27 Australasian Minerals Japan:Kk 蓄光性成形体、及び蓄光性成形体の製造方法
JP2018183558A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 株式会社サンコー 蓄光マット、蓄光マットの製造方法及び蓄光シート

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