JPH10171254A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH10171254A
JPH10171254A JP35197496A JP35197496A JPH10171254A JP H10171254 A JPH10171254 A JP H10171254A JP 35197496 A JP35197496 A JP 35197496A JP 35197496 A JP35197496 A JP 35197496A JP H10171254 A JPH10171254 A JP H10171254A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ロールの長尺化、高速回転に対するトナ
ー漏出を有効に防止し、更に、ライン画像の忠実再現性
を確保する。 【解決手段】 現像ロール20は、周囲が回転可能な円
筒状の現像スリーブ21と、この現像スリーブ21内に
固定設置されて所定間隔毎に磁極が形成配列される磁石
ロール22とを備え、磁性板50とトナー規制ブレード
30との間隙をS、磁性板50と現像スリーブ21表面
との間隙をT、磁性板50と磁石ロール22の磁極形成
箇所との重合領域をX、磁性板50と磁石ロール22表
面との間隙をLとした場合に、S<T<X<Lの関係を
満足する。特に、0<S<T≦1且つ0<T/X<1を
満足する。更に、交番電界のピークツーピーク電圧VP-
Pと、現像領域での暗現像電位VDと、光導電性ドラム1
0と現像ロール20との間隔Gとについて最適化を図
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電電位の差によ
る潜像に現像剤を付着させて可視化する現像装置に係わ
り、特に粉状の一成分現像剤を用いる現像装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一成分現像剤を用いる現像装置として
は、静電潜像が担持される光導電性ドラム等の潜像担持
体と対向して配置された現像剤担持体(現像ロール)上
に現像剤の薄層を形成し、潜像担持体と現像剤担持体と
が対向する現像領域で現像剤担持体上の現像剤を静電潜
像に転移させて可視化するものが知られている。このよ
うな現像装置では、ホッパー内に貯留されている現像剤
が現像剤担持体の表面に供給され、現像剤担持体の表面
が周回移動することによって搬送される。また、現像剤
担持体は、ホッパーが潜像担持体に向かって開口する部
分で露出することになっており、この部分で潜像担持体
と近接して対向する。
【0003】この種の現像装置において、現像剤担持体
の軸方向における画像領域外の部分や、現像剤担持体と
ホッパーとの間から現像剤が漏出すると、現像装置外に
飛散し、画像形成装置内の他の機器を汚すなどの問題を
生じる。このため、現像剤担持体の軸方向における両端
部付近で現像剤の漏れを防ぐサイドシール部材を備えた
現像装置が提案されている(例えば実開平1−1644
56号公報、特開平5−289484号公報)。これら
の現像装置はいずれもサイドシール部材として多孔質弾
性体またはフェルト状の材料などを用い、現像剤担持体
とホッパーとの間を埋めて現像剤の漏出を防ぐものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以下の
ような技術的課題が残った。 サイドシール部材の品質管理(板厚寸法、端部ホツレ
毛焼き処理等)が必要不可欠である。 サイドシール部材と現像剤担持体端部との摺擦によっ
て熱が発生し、サイドシール部材付近の現像剤に悪影響
を及ぼす。特に、連続コピーで悪化する。 サイドシール部材と現像剤規制部材端部とのギャップ
管理が必要不可欠であり、その分、サイドシール部材の
取付作業が面倒になってしまう。
【0005】このような技術的課題を解決するために、
サイドシール部材を用いない他の方式として、現像剤担
持体の端部近傍周面へ磁性板を近接対向させる磁気シー
ル方式が既に提案されている(例えば特開昭54−10
3043号公報、実開昭60−74155号公報,特開
平2−262171号公報、特開平4−34576号公
報)。この磁気シール方式は、磁性板と対向する現像剤
担持体内部に配置された磁石ロールとの間においてトナ
ーカーテン(磁気ブラシ)を形成し、これにより現像剤
の外部への漏出をシールするものであり、この磁気シー
ル方式によれば前記課題のが解決されることにな
る。しかしながら、この磁気シール方式にあっては、 更なるコピースピード増でのシール性能レベルが不十
分になり易い。 現像剤担持体の外径寸法が大きくなると、トナーカー
テン部分に作用する遠心力自体が大きくなるため、シー
ル性能レベルが不十分になり易い。
【0006】これらの諸問題を解決するために、本発明
者は、磁性板の形状を工夫し、磁性板に磁力線を集中さ
せることにより強固なトナーカーテンを形成するように
する技術を既に提案した(特開平8−137259号公
報参照)。しかしながら、このタイプにおいて、現像剤
担持体の長尺化(例えばJIS規格A3サイズ→A2サ
イズ)/高速回転化(例えば22→32CPM[Copy p
erminite])を図ろうとしたところ、現像剤担持体の両
端部からのトナー漏出の懸念が生じ、より確実なトナー
カーテンを形成したいという要請が生じた。
【0007】本発明は、以上の技術的課題を解決するた
めになされたものであって、現像剤担持体の長尺化/高
速回転化に対するトナー漏出を有効に抑えるための最適
条件を検討し、更に、高画質化として、ライン画像の原
稿忠実性即ち文字部のトナーの飛び散り(ブラー)や繰
り返しコピー(コピー原稿のコピー)でのライン幅の太
りを改善するようにした現像装置を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、静
電潜像が担持される潜像担持体と対向して配置され表面
に現像剤を付着して搬送する現像剤担持体と、この現像
剤担持体上の現像剤量を規制すると共に現像剤の薄層を
形成する現像剤規制部材と、前記現像剤担持体の両端部
近傍の周面に対峙するように配置される磁性板とを備え
た現像装置において、前記現像剤担持体には、周囲が回
転可能な円筒状の現像スリーブと、この現像スリーブ内
に固定設置されて所定間隔毎に磁極が形成配列される磁
石ロールとを具備させ、磁性板と現像剤規制部材との間
隙をS、磁性板と現像スリーブ表面との間隙をT、磁性
板と磁石ロールの磁極形成箇所との重合領域をX、磁性
板と磁石ロール表面との間隙をLとした場合に、S<T
<X<Lの関係を満足することを特徴とするものであ
る。
【0009】このような技術的手段において、現像剤担
持体の現像スリーブ構成や、磁石ロールの磁極配列、磁
極形成方法などについては適宜選定して差し支えなく、
また、現像剤規制部材についても、現像剤担持体に接触
配置するものに限られるものではなく、現像剤担持体に
対して非接触配置するものをも対象に含まれる。更にま
た、磁性板についても、磁性を有するものであれば適宜
選定して差し支えなく、その固定方法については両面テ
ープ等で貼着するようにしてもよいし、あるいは、所定
の止め具を用いるようにしてもよい。
【0010】また、本発明において、強固なトナーカー
テンをより確実に形成するという観点からすれば、0<
S<T≦1且つ0<T/X<1を満足することが好まし
い。
【0011】更に、強固なトナーカーテンを確実に形成
するための具体的手段としては、剛性の高い薄い現像ス
リーブを作製し、磁石ロールの着磁力を向上させ、か
つ、磁石ロールと磁性板との距離を相対的に近接させる
ことが好ましい。この場合の現像スリーブとしては、例
えば円筒状金属パイプの表面に半導電層が形成される態
様のものがよい。このタイプにおいて、現像スリーブの
半導電層の電気抵抗値Rとしては、104≦R≦10
6(単位Ω・cm)であることが好ましい。ここで、現
像スリーブの電気抵抗値の上限値は、静電潜像が比較的
低電位のときでも飽和濃度に達し、階調性が悪化してし
まう事態を回避する限界を示し、一方、前記電気抵抗値
の下限値は、画像の飽和濃度が低く、現像バイアス電圧
がリークし易くなる事態を回避する限界を示す。
【0012】更に、現像剤担持体上に一成分現像剤を担
持させ、現像剤担持体と潜像担持体との間に印加される
交番電界によって該現像剤担持体上の一成分磁性現像剤
を潜像担持体側へ飛翔させ、潜像担持体上の潜像を現像
する現像装置において、高画質化を図る(現像バイアス
のリーク防止、現像画像の地カブリ防止、画像濃度の低
下防止)という観点からすれば、交番電界のピークツー
ピーク電圧(VP-P)と、現像領域での暗現像電位VD
と、潜像担持体と現像剤担持体との間隔Gとに関し、 11.02×105/VP-P≦VD≦11.78×105
VP-P(単位V) かつ、2.85×105/VP-P≦G≦4.75×105
/VP-P(単位μm)であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいてこの発明を詳細に説明する。図1は本発明が
適用された現像装置の実施の一形態を示す説明図であ
る。同図において、現像装置は、例えば磁性一成分トナ
ー(現像剤)が用いられた非接触現像方式を採用したも
のであり、例えば負帯電系の有機感光体からなる表面を
有する光導電性ドラム(潜像担持体)10上の静電潜像
を可視像化するものである。本実施の形態では、光導電
性ドラム10は、図示外の帯電デバイスにより全面を一
様帯電した後、図示外の露光デバイスにより静電潜像
(表面電位は−580から−620V好ましくは−60
0V、背景部の電位は−120V)を形成担持する。
【0014】現像装置は、一成分磁性トナー13(例え
ば磁性粉を48重量%含む)が収容されるホッパー12
を有し、このホッパー12の光導電性ドラム10側に面
した箇所に開口14を形成したものである。そして、ホ
ッパー12の開口14に面した箇所には現像ロール20
が配設されている。この現像ロール20は、光導電性ド
ラム10に対して所定間隔(例えば150から250μ
m好ましくは200μm)離間配置されており、回転可
能な非磁性の現像スリーブ21と、この現像スリーブ2
1内に固定設置され且つ周囲に複数の磁極(例えば5磁
極)が配列された磁石ロール22とを備え、光導電性ド
ラム10に対向した部位を有効現像領域として機能する
ものである。更に、上記現像スリーブ21には、交流電
源24及び直流電源25からなる現像バイアス電源23
が接続されており、所定の直流重畳交流電圧が印加され
ている。
【0015】また、現像ロール20の有効現像領域の手
前にはトナー規制ブレード30が配設されている。本実
施の形態において、トナー規制ブレード30は、ホッパ
ー12の一部に固着された支持ブラケット15に例えば
厚さ0.1mmの非磁性ステンレス(SUS304CS
P3/4H材など)からなる金属ブレード31の基端を
固定し、この金属ブレード31の自由端を現像スリーブ
21の回転方向に対向するように突出配置すると共に、
金属ブレード31の自由端に例えばゴム硬度50゜、厚
さ1mmのシリコーンゴムが加硫接着された弾性摩擦体
32を固着し、現像スリーブ21面に前記弾性摩擦体3
2を所定圧で圧接配置したものである。
【0016】更に、ホッパー12内のうち現像ロール2
0の後方にはホッパー12内の磁性トナー13を現像ロ
ール20側へ供給するアジテータ41が配設されると共
に、このアジテータ41の後方側には補給された磁性ト
ナー13をアジテータ41側へ供給する搬送オーガー4
2が配設されている。尚、図1中、符号43はホッパー
12内に収容される磁性トナー13の空状態を検知する
トナー空検知センサである。
【0017】更にまた、本実施の形態にあっては、図1
〜図3に示すように、現像ロール20の両端部近傍に
は、当該現像ロール20の両端部近傍周面に対向して略
C字状の磁性板50が対向配置されており、かつ、トナ
ー規制ブレード30の両端に近接配置されている。この
磁性板50は、ホッパー12の開口14に略対応して開
口する形状を有し、例えば両面テープ(図示外)にてホ
ッパー12の内壁面に固着されており、現像ロール20
との間にトナーカーテンを生成し、現像ロール20周面
に担持された磁性トナー13が現像ロール20の両端か
ら漏出するのを阻止するものである。尚、図1中、符号
51はトナー規制ブレード30とホッパー12内壁との
間に形成される間隙を埋める弾性スペーサである。
【0018】特に、本実施の形態にあっては、磁性板5
0、現像ロール20(現像スリーブ21、磁石ロール2
2)及びトナー規制ブレード30の相対位置関係の最適
化を検討した。ここで、図4に示すように、磁性板50
とトナー規制ブレード30とのギャップをS、磁性板5
0と現像スリーブ21表面とのギャップをT、磁石ロー
ル22の軸方向に対する磁性板50と磁石ロール22と
の重合(オーバーラップ)領域をX、磁性板50と磁石
ロール22表面とのギャップをLで示すと、これらの具
体的な望ましい数値は、以下に示すように、 S=0.2〜0.5(mm) T=0.5〜1(mm) X≦1(mm) L≦2(mm) であり、S<T<X<Lの関係を満足し、好ましくは、
0<S<T≦1かつ0<T/X<1の関係を満足するこ
とが必要であることが確認された。尚、図4において、
符号211は現像スリーブ21を回転支持するフランジ
を示す。
【0019】このような数値限定において、例えば0<
T/X<1の条件を満足すれば、確かに、現像ロール2
0と磁性板50との間のトナーカーテン60にて両者間
からのトナー漏出は有効に回避される。ところが、現像
スリーブ21がより高速回転すると、現状のトナーカー
テン60でのトナーシール性(気密性)が不充分になり
易く、特にSの寸法公差がより厳しくなる。すなわち、
Sが広すぎると、トナーシール性が低下しトナーリーク
の弊害、狭い(接触)と、トナー規制ブレード30や現
像装置取付部の寸法管理若しくはトナー規制ブレード3
0端部の変形による局所的な搬送性不良が発生する。
【0020】今、このトナーカーテン60に着目する
と、現像スリーブ21がそれ程高速回転していない条件
下にあっては、例えば図6に60’で示す程度でもまか
なえられていたが、現像スリーブ21がより高速回転に
なると、より強固なトナーカーテン60が必要になる。
この強固なトナーカーテン60としては、例えば図5に
示すように、図6の比較の形態と比べて、トナーカーテ
ン60を形成する磁力線の絶対値が大きく(線の太さに
比例)、その範囲も磁性板50を中心とし現像スリーブ
21〜トナー規制ブレード30方向まで拡張されている
ものが好ましい。
【0021】このような強固なトナーカーテン60を実
現するためには、現像スリーブ21内の磁石ロール22
の着磁力を向上させ、より磁性板50との距離を相対的
に近接させるようにすればよい。このような要請下にお
いて、本実施の形態では、用いる現像スリーブ21の厚
みをより薄くすることを検討した。すなわち、図6の比
較の形態では、現像スリーブ21’としてフェノール樹
脂(厚みY2=2.0mm)を用いていたため、L(磁
性板50と磁石ロール22表面とのギャップ)がL2で
あったのに対し、本実施の形態にあっては、厚さ1mm
のSUS製のインナーパイプの表面に厚さ0.1mmの
半導電層がコートされたコートスリーブ(厚みY1=
1.1mm)からなる現像スリーブ21を用いたため、
LがL1(L1<L2)に狭められた。尚、コートスリー
ブの製造法については、例えば特開平2−222978
号公報に開示されている製造法を用いるようにすればよ
い。
【0022】このとき、コートスリーブからなる現像ス
リーブ21は、図5に示すように、外径Rを維持しなが
ら材質変更で内径寸法を拡大することが可能になるた
め、磁石ロール22自体の外径寸法が大きく設定される
ことになり、磁石ロール22に形成される磁極容積が増
加し、磁石ロール22の着磁力が向上する。この結果、
本実施の形態では、強固なトナーカーテン60が生成さ
れることになり、その分、S(磁性板50とトナー規制
ブレード30とのギャップ)の寸法公差が緩和(S2→
S1(S1<S2))される。
【0023】また、コートスリーブからなる現像スリー
ブ21を用いたことによる副次的効果としては、比較の
形態(フェノール樹脂タイプ)にあっては、例えば現像
スリーブ21’を長尺化(JIS規格A3サイズ対応→
A2サイズ対応)した場合、自重により中央部撓みが生
じてしまうが、本実施の形態にあっては、現像スリーブ
21を長尺化(JIS規格A3サイズ対応→A2サイズ
対応)したとしても、充分な剛性が確保され、中央部撓
みが生ずる懸念は全くない。
【0024】次に、本実施の形態のもう一つの解決課題
であるところの、高画質化でのライン画像の原稿忠実性
即ち文字部のトナー飛び散り(ブラー)やコピーtoコ
ピーでのライン幅の太りの改善について説明する。
【0025】本実施の形態に係る現像スリーブ(コート
スリーブ:Coat Sleeve)と比較の形態に係る現像スリ
ーブ(フェノール樹脂スリーブ:Phenol Sleeve)とを
各項目で対比し、その結果を以下の表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1から分かるように、本実施の形態に係
る現像スリーブ(コートスリーブ)の優位性は、表面
粗さの経時変化が少ないことでトナー帯電性の安定化が
図れる(濃度変動が少ない)点、JIS規格A2サイ
ズ図面がコピー可能な長尺仕様の現像装置において、A
2コピー面内での0.2GL再現性(鉛筆による薄い線
の再現性に相当)でのライン濃度均一性が高く、ライン
濃度のバラツキがフェノール樹脂より小さい点が挙げら
れる。
【0028】の理由としてはその材料に起因する。す
なわち、本実施の形態に係る現像スリーブ21(コート
スリーブ)は、例えばSUS製のインナーパイプ上にポ
リエステル樹脂を結合剤とし、カーボン又は金属粉、無
機化合物(固い)を塗料(配合物)としている。そし
て、これを例えば静電塗装(静電スプレー塗装)により
コーティングし、この無機化合物(固い)を表面に露出
させるものである。この無機化合物が経時変化しないこ
とで、コートスリーブの表面粗さ変化が少ない。また、
コートスリーブの膜厚は0.1mmの半導電層であり、
導電性(金属)から半導電性へのアプローチをとること
で、その抵抗値としては104〜106Ω・cmが得ら
れ、特に、105Ω・cmが製造安定性が高い。
【0029】ここで、現像スリーブ21(コートスリー
ブ)の電気抵抗値として、104〜106Ω・cmである
ことが望ましい理由は以下の通りである。すなわち、現
像スリーブ21の電気抵抗値が106Ω・cmを上回る
と、静電潜像が比較的低電位のときでも飽和濃度に達し
てしまう。このため、階調性が悪化し、ハーフトーンの
画像が得られなくなる。図7はこの現象を説明するため
の図である。図7から判るように、現像スリーブ21の
電気抵抗値が109Ω・cmのものでは、静電潜像の電
位の増加に伴って画像濃度が急激に増加している(この
増加の度合いを現像特性γと称する)。つまり、現像ス
リーブ21の電気抵抗値が大きくなると画像の濃淡のコ
ントラストが強くなるのであるが、本発明者の実験で
は、所望の階調性を得るためには106Ω・cmが上限
であることが判った。一方、現像スリーブ21の電気抵
抗値が104Ω・cmを下回ると、形成された画像の飽
和濃度が低く、しかも、現像バイアス電圧のリークが生
じ易くなることが判った。
【0030】尚、フェノール樹脂は硬度、耐磨耗性など
の観点で採用され、これに各種抵抗制御(カーボンブラ
ックなど)、充填材(ガラス繊維など)、その他(樹脂
バインダー、導電性金属酸化物粉末)を配合物としてい
る。これにより、絶縁性から半導電性へとすることで1
7〜105Ω・cmが得られ、106Ω・cmが製造安
定性が高い。
【0031】の理由としては、現像装置を長尺化(J
IS規格A3→A2サイズ対応)すると、比較の形態に
係る現像スリーブ(フェノール樹脂スリーブ)21’の
両端部と中央部とにおいて光導電性ドラム10とのギャ
ップ差(20〜40μm程度)を生じる。それは、フェ
ノール樹脂自身の肉厚2.0mmでの自重に加えて、現
像スリーブに腹当てするトナー規制ブレードが光導電性
ドラム10方向へ押し出す形で外圧をかけることに起因
する。ここで、本実施の形態に係る現像スリーブ(コー
トスリーブ)にすると、この不具合がなくなる。それ
は、SUS製のインナーパイプのおかげで剛性が飛躍的
に上がり、両端部と中央部とにおいて光導電性ドラムと
のギャップ差が解消されるからである。よって、JIS
規格A2コピー面内の0.2GL再現性(鉛筆)でのラ
イン濃度均一性(バラツキ)は、フェノール樹脂より格
段に良くなった。
【0032】また、本実施の形態において、現像スリー
ブ21の表面粗さとトナー規制ブレード30の圧接力と
を適宜バランスさせることにより、トナー規制ブレード
30で規制されるトナー付着量が適宜調整される。具体
的には、例えば現像スリーブ21の表面粗さをJISの
10点平均粗さでRz=4〜6μm程度に設定すると共
に、この現像スリーブ21に対してトナー規制ブレード
30を例えば90g/cm程度で圧接させることによ
り、トナー規制ブレード30で規制されるトナー付着量
としては、現像スリーブ21の単位面積当たり1.0m
g/cm2が提供される。
【0033】また、現像スリーブ21の半導電層は例え
ば比抵抗値が例えば3.5×105Ω・cmに調整され
ており、光導電性ドラム10との間隙が150〜250
μm好ましくは200μmとなるように調整され、更
に、暗現像電位VDが580V≦|VD|≦620V好ま
しくは600Vにある条件下で、現像バイアス電源23
からの現像バイアスの各種パラメータを検討したとこ
ろ、例えば周波数が2.4kHz、ピークツーピーク電
圧が1,900V、直流成分が−250Vの直流重畳交
流電圧を印加することが好ましいことが判明した。
【0034】ここで、現像バイアスの各パラメータを決
定した経緯を説明する。先ず、ピークツーピーク電圧V
P-Pについて検討したところ、本実施の形態にあって
は、図8に示すように、光導電性ドラムと現像ロールと
の間隙Gに対し、2.5G+0.75(kV)〜5.0
G+2.00(kV)の範囲にあればよく、2.5G+
0.75(kV)未満になると、現像画像の地カブリが
生じ、また、5.0G+2.00(kV)を超えると、
現像バイアス電圧がリークすることが判明した。そこ
で、本実施の形態では、ピークツーピーク電圧VP-Pと
して例えば1,900Vを選定した。また、前記現像バ
イアスのピークツーピーク電圧VP-Pの範囲内の条件下
において、現像バイアス電圧の周波数と画像濃度との関
係を調べたところ、図9に示すように、画像濃度が良好
な領域(本実施の形態では画像濃度1.3とした)の周
波数は、1.0〜6.2kHzであることが判明した。
そこで、本実施の形態では、現像バイアスの周波数とし
て2.4kHzを選定した。
【0035】更に、上記条件に基づいて種々の実験を行
ない、暗現像電位VD及び光導電性ドラムと現像ロール
との間隙Gを満足させる条件を求めたところ、図10に
示すような結果が得られた。同図によれば、暗現像電位
|VD|(単位:V)が11.78×105/VP-Pを超
えると現像画像の地カブリが生じ、また、11.02×
105/VP-Pより低いと画像濃度が低下してしまうこと
が判明した。また、光導電性ドラム10と現像ロール2
0との間の間隙G(単位:μm)が2.85×105
VP-Pより狭いと現像バイアスリークが生じてしまい、
一方、4.75×105/VP-Pを超えてしまうと広すぎ
てトナーチェーンが生じなくなり、現像不能になってし
まうことが判明した。よって、11.02×105/VP
-P≦|VD|≦11.78×105/VP-Pかつ、2.8
5×105/VP-P≦G≦4.75×105/VP-Pである
ことが必要であることが判明した。以上により、高画質
化でのライン画像の原稿忠実性即ち文字部のトナーの飛
び散り(ブラー)や繰り返しコピー(コピー原稿のコピ
ー)でのライン幅の太りについて改善が図られた。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、現像剤担持体の両端部近傍周面に対峠され
る磁性板、現像剤担持体(現像スリーブ,磁石ロール)
及び現像剤規制部材の相対位置関係の最適化を図るよう
にしたので、現像剤担持体の長尺化や高速回転化に対し
ても、安定したトナーカーテンによってトナー漏出を有
効に回避することができる。特に、請求項2記載の条件
を採用すれば、安定したトナーカーテンをより確実に生
成し、トナー漏出をより確実に回避することができる。
また、請求項3記載の現像スリーブを採用すれば、薄く
て剛性の高い現像スリーブを作成することで、磁石ロー
ルの着磁力を高め、かつ、磁石ロールと磁性板との相対
距離を簡単に狭めることができ、もって、安定したトナ
ーカーテンを容易に形成することができる。更に、請求
項3記載の現像スリーブによれば、表面粗さの経時変化
の少ない所定範囲の抵抗値を安定的に得ることが可能に
なるため、トナー帯電性の安定化を図り、もって、濃度
変動を少なく抑えることが可能になり、また、剛性の高
い現像スリーブを得られるので、長尺仕様の現像装置に
おいても、現像剤担持体の曲げ変形を有効に抑えること
ができ、ライン濃度均一性を高め、ライン濃度のバラツ
キを小さく抑えることができる。
【0037】また、請求項1記載の発明において、更
に、暗現像電位、現像バイアスとしてのピークツーピー
ク電圧及び潜像担持体と現像剤担持体との間隙について
最適化を図るようにすれば、ライン画像の原稿忠実性即
ち文字部のトナーの飛び散り(ブラー)や繰り返しコピ
ー(コピー原稿のコピー)でのライン幅の太りを改善す
ることができ、高画質化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係る現像装置の概要を示す説明
図である。
【図2】 実施の形態の現像ロール周囲の構成を模式的
に示す説明図である。
【図3】 図2のIII方向から見た矢視図である。
【図4】 実施の形態に係る現像装置の磁性板、現像ロ
ール(現像スリーブ,磁石ロール)及びトナー規制ブレ
ードの相対位置関係を示す説明図である。
【図5】 実施の形態に係る現像装置で形成されるトナ
ーカーテンの状態を示す説明図である。
【図6】 比較の形態に係る現像装置で形成されるトナ
ーカーテンの状態を示す説明図である。
【図7】 実施の形態に係る現像スリーブの電気抵抗値
の違いによる静電潜像電位と画像濃度との関係を示すグ
ラフ図である。
【図8】 実施の形態において、光導電性ドラムと現像
ロールとの間隔G及び現像バイアスのピークツーピーク
電圧(VP-P)の関係を示すグラフ図である。
【図9】 図8のピークツーピーク電圧VP-P範囲内で
の現像バイアス周波数と画像濃度との関係を示すグラフ
図である。
【図10】 暗現像電位、及び、光導電性ドラムと現像
ロールとの間隔Gの現像画像に対する影響を示すグラフ
図である。
【符号の説明】
10…光導電性ドラム(潜像担持体),20…現像ロー
ル(現像剤担持体),21…現像スリーブ,22…磁石
ロール,30…トナー規制ブレード(現像剤規制部
材),50…磁性板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像が担持される潜像担持体と対向
    して配置され表面に現像剤を付着して搬送する現像剤担
    持体と、この現像剤担持体上の現像剤量を規制すると共
    に現像剤の薄層を形成する現像剤規制部材と、前記現像
    剤担持体の両端部近傍の周面に対峙するように配置され
    る磁性板とを備えた現像装置において、 前記現像剤担持体は、周囲が回転可能な円筒状の現像ス
    リーブと、この現像スリーブ内に固定設置されて所定間
    隔毎に磁極が形成配列される磁石ロールとを備え、 磁性板と現像剤規制部材との間隙をS、磁性板と現像ス
    リーブ表面との間隙をT、磁性板と磁石ロールの磁極形
    成箇所との重合領域をX、磁性板と磁石ロール表面との
    間隙をLとした場合に、S<T<X<Lの関係を満足す
    ることを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の現像装置において、 0<S<T≦1且つ0<T/X<1を満足することを特
    徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の現像装置において、 現像スリーブは、円筒状金属パイプの表面に半導電層が
    形成され、該半導電層の電気抵抗値Rが、104≦R≦
    106(単位Ω・cm)であることを特徴とする現像装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の現像装置のうち、現像
    剤担持体上に一成分現像剤を担持させ、現像剤担持体と
    潜像担持体との間に印加される交番電界によって該現像
    剤担持体上の一成分磁性現像剤を潜像担持体側へ飛翔さ
    せ、潜像担持体上の潜像を現像する現像装置において、 前記交番電界のピークツーピーク電圧(VP-P)と、現
    像領域での暗現像電位VDと、潜像担持体と現像剤担持
    体との間隔Gとに関し、 11.02×105/VP-P≦VD≦11.78×105
    VP-P(単位V) 且つ 2.85×105/VP-P≦G≦4.75×105/VP-P
    (単位μm) であることを特徴とする現像装置。
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