JPH10170751A - 光ファイバカプラの製造方法 - Google Patents

光ファイバカプラの製造方法

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Publication number
JPH10170751A
JPH10170751A JP32947496A JP32947496A JPH10170751A JP H10170751 A JPH10170751 A JP H10170751A JP 32947496 A JP32947496 A JP 32947496A JP 32947496 A JP32947496 A JP 32947496A JP H10170751 A JPH10170751 A JP H10170751A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fibers
heating
suscepter
susceptor
loss
Prior art date
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Pending
Application number
JP32947496A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneo Mori
常雄 森
Kazuo Kamiya
和雄 神屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication of JPH10170751A publication Critical patent/JPH10170751A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 加熱延伸工程において炎を使わない、特性安
定性に優れ、損失が小さい光ファイバカプラを製造する
こと。 【解決手段】 光ファイバカプラの製造方法において、
高周波誘導による渦電流損をサセプタに生じさせ、その
熱により複数本の光ファイバを加熱・融着・延伸するこ
とよりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新しい加熱方法に
よる光ファイバカプラの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭62-293209 号公報には、バーナー
の炎を用いる加熱方法が開示されている。この方法は最
も一般的な方法でありよく知られているが、炎を使う点
で極めて再現性に乏しい。その対策として、特開平3-13
8609号公報には、防風カバーをバーナーの周囲に設ける
方法が開示されている。これによると、風などの外乱に
よる炎の乱れは少なくなるが、ガス流量の精密な制御や
加熱領域を広げるためにバーナーを移動させる結果生じ
る炎の揺らぎなどの特性に与える不安定要因が多く、ま
たそれらの解決は困難である。そこで、炎を用いない方
法が提案されている。例えば、特開昭63-167308 号公報
には、放電による加熱方法が開示されている。しかし、
この方法では長い領域に亘ってファイバを加熱すること
が難しいため延伸ができず、そのためファイバのテーパ
領域が短く、カプラの損失が大きくなってしまう。ま
た、気圧の影響を受けるため、その補正が難しい。また
特開平3-160404号公報には、小型電気炉を用いる方法が
開示されている。これは、電気的に制御できる優れた方
法であるが、加熱に時間を要するため大量生産には不向
きである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光ファイバ
カプラの製造において上記のような特性の不安定要因が
なく、損失が小さく、かつ加熱時間の短い大量生産に適
した光ファイバカプラの製造方法を提供することを目的
としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑みなされたもので、高周波誘導による渦電流損をサセ
プタに生じさせ、その熱により複数本の光ファイバを加
熱・融着・延伸することを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明を図に基づいて詳細に説明
する。図1は、本発明による光ファイバカプラの製造装
置の縦断面図で、符号1はサセプタ、2はコイル、3は
モニター用レーザー光源、4はディテクタ、5は光ファ
イバ、6は延伸ステージ、7はクランプを示す。本発明
の製造方法によれば、まず光ファイバ5を複数本用意
し、コーティング材を一部除去して裸ファイバとし、こ
れを接触させたままの状態でサセプタ1の中に挿入し、
サセプタ1を覆うコイル2に電流を流し、高周波誘導に
よりサセプタ1を加熱し、光ファイバ5を輻射熱で加熱
して約1700℃とし、この温度で光ファイバ5を融着し、
そのまま加熱を続けながら、ファイバ5がクランプ7で
クランプされた延伸ステージ6を互いに反対方向に移動
させることによりファイバ5を延伸し、モニター用レー
ザー光源3からの光をポートCから入力し、ディテクタ
4で受光し、出力側のポートA、Bからの光の強度比が
所定の出力分岐比となったところで、加熱・融着・延伸
を停止すれば光ファイバカプラが得られる。
【0006】次に高周波加熱の方法について、図2に基
づいて説明する。図のコイル2に高周波交流電流を流す
と、時間的に変化する磁場8がコイル内に生じ、そこに
サセプタ1を置くと、この磁場8を打ち消そうとしてサ
セプタ1に渦電流9が生じ、渦電流損によりサセプタ1
が加熱される。コイル2の空洞部断面形状は、円形、短
形、あるいは空洞部端にいくほど空洞部領域が広がって
いるものがよい。
【0007】渦電流損は、電気抵抗が小さいほど大きく
なるので、サセプタとしては電気抵抗の小さいものが望
ましい。更に、サセプタに要求される条件としては、大
気中で使用する場合、特に酸化されにくい材質が良い。
あるいは、サセプタを含む周辺の雰囲気を変えて使用す
れば、特にサセプタの酸化を考慮しなくても済む。例え
ば、カンタル、白金、白金―ロジウム、タングステン、
SiC 、モリブデン、カーボンなどがサセプタの材料とし
て例示される。また、このサセプタ材料の表面に、セラ
ミック材料のコーティング処理を行ってもよい。
【0008】サセプタの断面形状は、図3に示すよう
に、(a) 円筒、(b) 四角筒、(c) 楕円筒や(d) 光カプラ
のテーパ部の断面形状に合わせた形状などがよい。光カ
プラの前後におけるファイバの挿入、カプラの取り出し
の作業性を考慮しサセプタには一部スリットが入ってい
るとよい。また、温度安定性の観点からサセプタ材料は
1mm乃至数mmの厚みがあった方がよい。
【0009】長手方向の温度分布は、サセプタの長手方
向の形状を変えることによって変化できるし、また高周
波コイルの中空部形状を変えることによっても変化でき
る。さらに、加熱部全体の温度は電流量により制御する
ことができる。
【0010】高周波電流の周波数は低すぎると十分な発
生電力が得られず加熱が不十分になり、周波数の僅かな
変動が加熱状態に変動を与えてしまう。加熱効率は周波
数が高いほどよく、普通は臨界周波数の5倍以上の周波
数が選ばれる。しかし、周波数があまり高すぎると、表
皮効果や近接効果などがでてくる。
【0011】
【実施例】
実施例、比較例 図1の製造装置をもちい、下記により波長0.98μm と1.
55μm の光を合分波するWDMカプラを作製した。ま
ず、直径125 μm の同一のシングルモード光ファイバ5
を2本用意し、ファイバのコーティング材を一部除去
し、互いに裸ファイバ部を接触させた状態のままその部
分を白金70%―ロジウム30%の円筒形のサセプタ1の中
に挿入した。なお、このサセプタはセラミックスによる
コーティング酸化防止処理がされている。このサセプタ
1はコイル2で覆われており、コイル2に200mA の電流
を流し、高周波誘導でサセプタ1を加熱し、光ファイバ
5をその輻射熱で加熱した。パイロメータによる測定に
よれば、ファイバは約10秒以内1700℃まで加熱された。
この温度で2本のファイバ5を融着した。そして、その
まま加熱を続けながらファイバがクランプ7によりクラ
ンプされた延伸ステージ6を互いに反対方向に移動させ
ることによりファイバを延伸し、モニター用レーザー光
源3からの光をディテクタ4で受光し、両ポートA、B
からの強度比からカプラの出力分岐比が98%になったと
ころで加熱・融着・延伸工程を停止した。工程の停止
は、出力分岐比が目的の値になった時に実行される。
【0012】作製されたカプラの特性の測定結果を表1
に示す。
【0013】
【表1】
【0014】ポートAの波長0.98μm における損失、ポ
ートBの波長1.55μm における損失は共に十分低い値で
あった。また、ポートAの波長1.55μm の損失とポート
Bの波長0.98μm の損失(波長分離度)は十分大きく、
漏れ光は低く抑えられていた。この方法で、同一条件で
23本のカプラを作製し、波長1.55μm における挿入損
失を測定し、従来のバーナー加熱方法で作製したカプラ
と比較した。それぞれの損失ヒストグラムを図4、5に
示す。図4より本発明によるカプラは、バーナー加熱法
による従来のカプラより平均損失が小さく、またそのバ
ラツキも小さくなっている。その他波長分離度、ピーク
波長(損失が極大または極小になる波長)のばらつきに
ついても再現良く製造することができた。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、ファイバの加熱延伸に
炎を使わないため特性安定性に優れた光ファイバカプラ
を製造することができ、損失が小さく、短時間でファイ
バの延伸温度に到達できるため製造時間が短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ファイバカプラの製造装置の縦
断面図である。
【図2】本発明の高周波加熱の方法を説明するための図
である。
【図3】(a) 、(b) 、(c) 、(d) は、本発明におけるサ
セプタの形状について例示した図である。
【図4】本発明による光ファイバカプラの挿入損失のヒ
ストグラム図である。
【図5】従来法による光ファイバカプラの挿入損失のヒ
ストグラム図である。
【符号の説明】
1…サセプタ 2…コイル 3…モニター用レーザー光源 4…ディテクタ 5…光ファイバ 6…延伸ステージ 7…クランプ 8…磁場 9…渦電流 A、B…出力ポート C…入力ポート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波誘導による渦電流損をサセプタに生
    じさせ、その熱により複数本の光ファイバを加熱・融着
    ・延伸することを特徴とする光ファイバカプラの製造方
    法。
JP32947496A 1996-12-10 1996-12-10 光ファイバカプラの製造方法 Pending JPH10170751A (ja)

Priority Applications (1)

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JP32947496A JPH10170751A (ja) 1996-12-10 1996-12-10 光ファイバカプラの製造方法

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JPH10170751A true JPH10170751A (ja) 1998-06-26

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ID=18221790

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JP32947496A Pending JPH10170751A (ja) 1996-12-10 1996-12-10 光ファイバカプラの製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022502023A (ja) * 2018-10-18 2022-01-11 ジェイティー インターナショナル エス.エイ.JT International S.A. 吸入システム及び蒸気生成物品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022502023A (ja) * 2018-10-18 2022-01-11 ジェイティー インターナショナル エス.エイ.JT International S.A. 吸入システム及び蒸気生成物品

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