JPH10168344A - 水滴付着防止性を有する自動二輪車計器盤用カバ−、及び自動二輪車計器盤 - Google Patents

水滴付着防止性を有する自動二輪車計器盤用カバ−、及び自動二輪車計器盤

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JPH10168344A
JPH10168344A JP8346740A JP34674096A JPH10168344A JP H10168344 A JPH10168344 A JP H10168344A JP 8346740 A JP8346740 A JP 8346740A JP 34674096 A JP34674096 A JP 34674096A JP H10168344 A JPH10168344 A JP H10168344A
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water
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contact angle
surface layer
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JP8346740A
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Mitsuyoshi Machida
町田  光義
Makoto Hayakawa
信 早川
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水滴が付着しにくい自動二輪車計器盤用カバ
−を提供し、もって、寒冷時や雨天のカバ−内部の曇り
及びカバ−外部の離散した水滴の付着を防止して、寒冷
時や雨天の安全走行性を確保すること。 【解決手段】 カバ−基材表面に、光触媒性酸化物粒子
とシリコ−ンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に
透明な表面層が形成されている、或いは光触媒性酸化物
粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実
質的に透明な表面層が形成されている自動二輪車計器盤
用カバ−であって、なおかつ層表面の水との接触角が9
0゜以上であるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水滴付着防止性を
有する自動二輪車計器盤用カバ−に関する。
【0002】
【従来の技術】寒冷時や雨天にオ−トバイの計器盤用カ
バ−内部が凝縮湿分で曇り、計器表示盤が見にくくなる
ことはしばしば経験される。また雨天時にオ−トバイの
計器盤用カバ−外部が降雨や水しぶきを受け、離散した
多数の水滴が表面に付着して可視性を失うこともしばし
ば経験される。それが極端になれば寒冷時や雨天の安全
走行に支障を来すことになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では、
水滴が付着しにくい自動二輪車計器盤用カバ−を提供
し、寒冷時や雨天のカバ−内部の曇り及びカバ−外部の
離散した水滴の付着を防止して、寒冷時や雨天の安全走
行性を確保することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、カバ−基材表面に、光触媒性酸化物粒子と
シリコ−ンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透
明な表面層が形成されており、かつ前記層表面は水との
接触角が90゜以上であることを特徴とする水滴付着防
止性を有する自動二輪車計器盤用カバ−を提供する。光
触媒性酸化物粒子とシリコ−ンと撥水性フッ素樹脂とを
含有する表面層が形成されている構成にすることによ
り、光触媒を光励起したときに、光触媒作用によりシリ
コ−ン分子中のケイ素原子に結合した有機基が少なくと
も部分的に水酸基に置換されて親水性を呈するようにな
り、シリコ−ンが外気に露出した親水性を呈する部分
と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する
部分の双方が表面に微視的に分散された構造となる。さ
らに、光触媒が存在することにより、光触媒の光励起に
応じてシリコ−ン分子中のケイ素原子に結合した有機基
が少なくとも部分的に水酸基に置換されたシリコ−ンは
恒久的に親水性を維持するので、上記親水性を呈する部
分と撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散さ
れた構造は維持される。このような構造では、親水性表
面と撥水性表面が隣接するため、親水性表面になじみや
すい親水性の付着物は隣接する撥水性部分になじまな
い。逆に撥水性表面になじみやすい疎水性の付着物は隣
接する親水性部分になじまない。そのため、親水性付着
物も、疎水性付着物も部材表面に固着されることはな
く、表面は清浄な状態に維持される。従って、清浄な状
態、すなわち表面層製造時に表面の水との接触角を90
゜以上にすると、その状態は光触媒の光励起に応じて維
持され、水滴が付着しにくくなる。それにより、寒冷時
や雨天のカバ−内部の曇り及びカバ−外部の離散した水
滴の付着を防止して、寒冷時や雨天の安全走行性を確保
することができるようになる。
【0005】本発明においては、カバ−基材表面に、光
触媒性酸化物粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂と
を含有する実質的に透明な表面層が形成されており、か
つ前記層表面は水との接触角が90゜以上であることを
特徴とする水滴付着防止性を有する自動二輪車計器盤用
カバ−を提供する。光触媒性酸化物粒子と無定型シリカ
と撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成されてい
る構成にすることにより、表面層中の無定型シリカが外
気に露出した親水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂
が外気に露出した撥水性を呈する部分の双方が表面に微
視的に分散された構造となる。さらに、光触媒が存在す
ることにより、光触媒の光励起に応じて無定型シリカは
恒久的に親水性を維持するので、上記親水性を呈する部
分と撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散さ
れた構造は維持される。このような構造では、親水性表
面と撥水性表面が隣接するため、親水性表面になじみや
すい親水性の付着物は隣接する撥水性部分になじまな
い。逆に撥水性表面になじみやすい疎水性の付着物は隣
接する親水性部分になじまない。そのため、親水性付着
物も、疎水性付着物も部材表面に固着されることはな
く、表面は清浄な状態に維持される。従って、清浄な状
態、すなわち表面層製造時に表面の水との接触角を90
゜以上にすると、その状態は光触媒の光励起に応じて維
持され、水滴が付着しにくくなる。それにより、寒冷時
や雨天のカバ−内部の曇り及びカバ−外部の離散した水
滴の付着を防止して、寒冷時や雨天の安全走行性を確保
することができるようになる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の二輪車用計器盤
の改良部の一実施例の説明図を示す。図1において、カ
バ−の両面には光触媒性酸化物粒子とシリコ−ンと撥水
性フッ素樹脂とを含有し、層表面は水との接触角が90
゜以上である実質的に透明な表面層、或いは光触媒性酸
化物粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有
し、層表面は水との接触角が90゜以上である実質的に
透明な表面層が形成されており、カバ−内部の曇り防止
と、カバ−外部の離散した水滴の付着防止が図れるよう
になっていて、それにより、寒冷時や雨天に表示部の表
示が見にくくなるのが防止されるようになっている。カ
バ−の内部の適宜箇所には蛍光ランプなどからなる内部
照明が配置してあり、夜間にも表示が見えるようになっ
ている。表面層中の光触媒が結晶性酸化チタンの場合に
は、光触媒は太陽光又は内部照明の光に含まれる紫外線
によって光励起される。カバ−基材と表面層との間に
は、基材の密着性向上等の目的で透明な中間層を設けて
もよい。
【0007】表面層製造時に表面における水との接触角
を90゜以上にするには、表面層における光触媒性酸化
物とフッ素樹脂とシリコ−ン(または無定型シリカ)の
合計量に対するフッ素樹脂の配合比を50重量%以上、
より好ましくは60重量%以上配合するようにするとよ
い。
【0008】光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯
との間のエネルギ−ギャップよりも大きなエネルギ−
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、光触媒性酸化物に
は、例えば、アナタ−ゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化二ビスマ
ス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム等の
酸化物が好適に利用できる。
【0009】光触媒の光励起に用いる光源は、太陽光及
び室内照明を利用できる。室内照明には、例えば、蛍光
灯、白熱電灯、メタルハライドランプ、水銀ランプ、キ
セノンランプ、殺菌灯等が好適に利用できる。しかし、
好ましい態様においては、可視光と共に微弱な紫外線を
発する蛍光灯のような内部照明を設け、この照明によっ
て表示部を照明すると共に光触媒を光励起する。光触媒
の光励起により、基材表面のシリコ−ン又は無定型シリ
カが親水化されるためには、励起光の照度は0.001
mW/cm2以上あればよいが、0.01mW/cm2
上だと好ましく、0.1mW/cm2以上だとより好ま
しい。
【0010】シリコ−ンには、平均組成式 RpSiO(4-p)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
【0011】撥水性フッ素樹脂には、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリヘ
キサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレンコポリマ−等が好適に利用でき
る。
【0012】表面層の膜厚は、0.4μm以下にするの
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さら
に、表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ま
しい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止
することができる。また、表面層が薄ければ薄いほどそ
の透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層
の耐摩耗性が向上する。
【0013】表面層には、Ag、Cu、Znのような金
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
【0014】表面層にはPt、Pd、Ru、Rh、I
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
【0015】次に、基材表面に、光触媒性酸化物粒子と
シリコ−ンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形
成されている防汚性部材の製法について説明する。この
場合の製法は、基本的には、基材表面にコ−ティング組
成物を塗布し、硬化させることによる。
【0016】ここでコ−ティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリコ−ンの前駆体を必須
構成要件とし、その他に水、エタノ−ル、プロパノ−ル
等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等の
シリコ−ンの前駆体の加水分解を促進する触媒や、トリ
ブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化合物類、
アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライソプロピ
ルチタネ−トなどの酸性化合物類等のシリコ−ンの前駆
体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等のコ−
ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを添加
してもよい。
【0017】ここでシリコ−ンの前駆体としては、平均
組成式 RpSiXq(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
【0018】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0019】また、上記シロキサンからなる塗膜形成要
素としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分
解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の
部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解
物との脱水縮重合等で作製することができる。
【0020】上記コ−ティング組成物の塗布方法として
は、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング
法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0021】次に、基材表面に、光触媒粒子と無定型シ
リカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成され
ている防汚性部材の製法について説明する。この場合の
製法は、基本的には、基材表面にコ−ティング組成物を
塗布し、硬化させることによる。
【0022】ここでコ−ティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリカ粒子又はシリカの前
駆体を必須構成要件とし、その他に水、エタノ−ル、プ
ロパノ−ル等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレ
イン酸等のシリカの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネ−トなどの酸性化合物類等のシリカの
前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等の
コ−ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを
添加してもよい。
【0023】ここでシリコ−ンの前駆体としては、平均
組成式 SiXq(4-q)/2 (式中、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であ
り、qは0<q<4を満足する数である)で表されるシ
リケ−トからなる塗膜形成要素、又は一般式SiX4 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子である)で表される4官能加水分解性
シラン誘導体からなる塗膜形成要素等が好適に利用でき
る。
【0024】ここで上記4官能加水分解性シラン誘導体
からなる塗膜形成要素としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等
が好適に利用できる。
【0025】また、上記シリケ−トからなる塗膜形成要
素としては、上記4官能加水分解性シラン誘導体の部分
加水分解及び脱水縮重合等で作製することができる。
【0026】上記コ−ティング組成物の塗布方法として
は、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング
法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0027】
【実施例】
参考例.アナタ−ゼ型酸化チタンゾル(日産化学、TA
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
−ルを混合し、2〜3分撹拌して得たコ−ティング液
を、スプレ−コ−ティング法にて10cm四角のソ−ダ
ライムガラス基材上に塗布し、200℃で15分熱処理
して、アナタ−ゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ
6重量部、シリコ−ン5重量部からなる表面層を形成し
た#1試料を得た。#1試料の水との接触角は85゜で
あった。ここで水との接触角は接触角測定器(協和界面
科学、CA−X150)を用い、マイクロシリンジから
水滴を滴下した後30秒後の水との接触角で評価した。
次いで#1試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラッ
クライトブル−(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW
/cm2の紫外線照度で1日照射し、#2試料を得た。
その結果、#2試料の水との接触角は0゜まで親水化さ
れた。次に、#1試料と、#1試料に水銀灯を22.8
mW/cm2の紫外線照度で2時間照射して得た#3試
料夫々の試料表面をラマン分光分析した。その結果、#
1試料表面で認められたメチル基のピ−クが#3試料で
は認められず、代わりに水酸基のブロ−ドなピ−クが認
められた。以上のことから、光触媒であるアナタ−ゼ型
酸化チタンの光励起に応じて被膜の表面のシリコ−ン分
子中のケイ素原子に結合した有機基は、光触媒作用によ
り水酸基に置換されること、及び親水化されることがわ
かる。
【0028】実施例.アナタ−ゼ型酸化チタンゾル(日
産化学、TA−15)と、シリカゾル(日本合成ゴム、
グラスカA液)と、メチルトリメトキシシラン(日本合
成ゴム、グラスカB液)とポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)粒子(ダイキン工業、ルブロンL−5)と
エタノ−ルを混合し、2〜3時間撹拌して得たコ−ティ
ング液を、スプレ−コ−ティング法にて10cm角のソ
−ダライムガラス板上に塗布し、200℃で15分熱処
理して、アナタ−ゼ型酸化チタン粒子33重量部、ポリ
テトラフルオロエチレン粒子66重量部、シリカ6重量
部、シリコ−ン5重量部からなる表面層を形成し、#4
試料を作製した。#4試料の水との接触角は110゜で
あった。次いで#4試料表面に、紫外線光源(三共電
気、ブラックライトブル−(BLB)蛍光灯)を用いて
0.3mW/cm2の紫外線照度で1日照射し、#5試
料を得た。その結果、#5試料の水との接触角は97.
2゜とさほど変化がなかった。上記参考例より、シリコ
−ンが外気に露出した部分はシリコ−ン分子中のケイ素
原子に結合した有機基は、光触媒作用により水酸基に置
換され、親水化されるはずであるから、その分だけ親水
化して水との接触角が若干減少したと考えられる。すな
わち、#5試料表面は、光触媒作用により水酸基に置換
され、親水化されたシリコ−ンが外気に露出した親水性
を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥
水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構
造となっていると推定される。また水との接触角が9
7.2゜と90゜以上であることにより、ガラスを傾け
ると水滴は転がりながら落下した。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、水滴が付着しにくい自
動二輪車計器盤用カバ−を提供することが可能となるの
で、寒冷時や雨天のカバ−内部の曇り及びカバ−外部の
離散した水滴の付着を防止して、寒冷時や雨天の安全走
行性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動二輪車計器盤の改良部を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 183/04 C09D 183/04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カバ−基材表面に、光触媒性酸化物粒子
    とシリコ−ンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に
    透明な表面層が形成されており、かつ前記層表面は水と
    の接触角が90゜以上であることを特徴とする水滴付着
    防止性を有する自動二輪車計器盤用カバ−。
  2. 【請求項2】 カバ−基材表面に、光触媒性酸化物粒子
    と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的
    に透明な表面層が形成されており、かつ前記層表面は水
    との接触角が90゜以上であることを特徴とする水滴付
    着防止性を有する自動二輪車計器盤用カバ−。
  3. 【請求項3】 内部照明と、請求項1又は2に記載のカ
    バ−を備え、前記カバ−表面層における前記光触媒性酸
    化物は結晶性チタニアであり、前記内部照明は可視光と
    紫外線の双方を含む光を発する形式の照明であり、前記
    照明は計器表示盤を照明すると共に前記カバ−表面の光
    触媒を光励起することを特徴とする自動二輪車計器盤。
  4. 【請求項4】 前記照明灯は0.1mW/cm2以上の
    紫外線照度で光触媒を光励起することを特徴とする請求
    項3に記載の自動二輪車計器盤。
JP8346740A 1996-12-10 1996-12-10 水滴付着防止性を有する自動二輪車計器盤用カバ−、及び自動二輪車計器盤 Pending JPH10168344A (ja)

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