JPH10204718A - ヘルメットシ−ルド - Google Patents
ヘルメットシ−ルドInfo
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- JPH10204718A JPH10204718A JP1591297A JP1591297A JPH10204718A JP H10204718 A JPH10204718 A JP H10204718A JP 1591297 A JP1591297 A JP 1591297A JP 1591297 A JP1591297 A JP 1591297A JP H10204718 A JPH10204718 A JP H10204718A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- photocatalyst
- cobalt
- photoexcitation
- coating
- Prior art date
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- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A42—HEADWEAR
- A42B—HATS; HEAD COVERINGS
- A42B3/00—Helmets; Helmet covers ; Other protective head coverings
- A42B3/04—Parts, details or accessories of helmets
- A42B3/18—Face protection devices
- A42B3/22—Visors
- A42B3/26—Visors with cleaning means, e.g. wipers ; Movable or interchangeable vision films or sheets
Landscapes
- Helmets And Other Head Coverings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 長期にわたり撥水性を維持可能な表面を有す
るヘルメットシ−ルドの提供。 【解決手段】 ヘルメットシ−ルドにおいて、基材表面
に、光触媒粒子と、撥水性シリコ−ンと、前記撥水性シ
リコ−ンの前記光触媒の光励起による親水化を防止する
ための物質とを含有する表面層が形成されているように
する、或いは基材表面に、光触媒粒子と撥水性シリコ−
ンとを含有する層が形成され、さらにその層表面の少な
くとも一部には前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光
励起による親水化を防止するための物質が固定されてい
るようにする。
るヘルメットシ−ルドの提供。 【解決手段】 ヘルメットシ−ルドにおいて、基材表面
に、光触媒粒子と、撥水性シリコ−ンと、前記撥水性シ
リコ−ンの前記光触媒の光励起による親水化を防止する
ための物質とを含有する表面層が形成されているように
する、或いは基材表面に、光触媒粒子と撥水性シリコ−
ンとを含有する層が形成され、さらにその層表面の少な
くとも一部には前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光
励起による親水化を防止するための物質が固定されてい
るようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水滴付着防止性を
有するヘルメットシ−ルドに関する。
有するヘルメットシ−ルドに関する。
【0002】
【従来の技術】ヘルメットシ−ルドは寒冷時や雨天に曇
り、可視性が失われることがある。またヘルメットシ−
ルドが降雨や水しぶきを受けて、離散した多数の水滴が
表面に付着して、それらの表面が翳り、ぼやけ、斑模様
になり、或いは曇り、可視性が失われることがある。ヘ
ルメットシ−ルドの可視性が失われると、安全運転上支
障を来す。
り、可視性が失われることがある。またヘルメットシ−
ルドが降雨や水しぶきを受けて、離散した多数の水滴が
表面に付着して、それらの表面が翳り、ぼやけ、斑模様
になり、或いは曇り、可視性が失われることがある。ヘ
ルメットシ−ルドの可視性が失われると、安全運転上支
障を来す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、水滴の付着し
にくいヘルメットシ−ルドが望まれている。
にくいヘルメットシ−ルドが望まれている。
【0004】水滴の付着を防止する方法としては、基材
表面に撥水性を付与するとよいことが知られている。そ
の一方法として、基材表面に撥水性シリコ−ンからなる
表面層を形成する方法がある。しかしながら、この構成
では経時的に汚れが付着することによって水との接触角
が70゜程度に低下し、撥水性の効果が持続しない。そ
こで、上記課題を解決する他の方法として、基材表面に
光触媒と撥水性シリコ−ンとからなる表面層を形成する
方法がある。この方法によれば、光触媒の酸化分解性に
基づき、経時的に付着する汚れを分解できる。しかしな
がら、この構成では屋外で太陽光に晒すと、光触媒の光
励起によりシリコ−ンが親水化してしまうため表面の撥
水性を維持することができない。本発明では、上記事情
に鑑み、表面の撥水性を長期にわたり維持しうるヘルメ
ットシ−ルドを提供し、以て長期にわたり水滴の付着し
にくいヘルメットシ−ルドを提供することを目的とす
る。
表面に撥水性を付与するとよいことが知られている。そ
の一方法として、基材表面に撥水性シリコ−ンからなる
表面層を形成する方法がある。しかしながら、この構成
では経時的に汚れが付着することによって水との接触角
が70゜程度に低下し、撥水性の効果が持続しない。そ
こで、上記課題を解決する他の方法として、基材表面に
光触媒と撥水性シリコ−ンとからなる表面層を形成する
方法がある。この方法によれば、光触媒の酸化分解性に
基づき、経時的に付着する汚れを分解できる。しかしな
がら、この構成では屋外で太陽光に晒すと、光触媒の光
励起によりシリコ−ンが親水化してしまうため表面の撥
水性を維持することができない。本発明では、上記事情
に鑑み、表面の撥水性を長期にわたり維持しうるヘルメ
ットシ−ルドを提供し、以て長期にわたり水滴の付着し
にくいヘルメットシ−ルドを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、基材表面に、光触媒粒子と、撥水性シリコ
−ンと、前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起に
よる親水化を防止するための物質とを含有する実質的に
透明な表面層が形成されている、或いは基材表面に、光
触媒粒子と撥水性シリコ−ンとを含有する実質的に透明
な層が形成され、さらにその層表面の少なくとも一部に
は前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起による親
水化を防止するための物質が固定されていることを特徴
とするヘルメットシ−ルドを提供する。コバルト又はコ
バルト化合物のような光触媒の光励起による親水化を防
止するための物質が表面層に含有されているようにする
ことにより、光触媒の光励起によりシリコ−ンが親水化
してしまうのを防止することができる。かつ光触媒が含
有されているので、光触媒の酸化分解性に基づき、経時
的に付着する汚れを分解できる。従って、表面の撥水性
を恒久的に維持することができ、長期にわたり水滴の付
着しにくいヘルメットシ−ルドを提供できるようにな
る。
解決すべく、基材表面に、光触媒粒子と、撥水性シリコ
−ンと、前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起に
よる親水化を防止するための物質とを含有する実質的に
透明な表面層が形成されている、或いは基材表面に、光
触媒粒子と撥水性シリコ−ンとを含有する実質的に透明
な層が形成され、さらにその層表面の少なくとも一部に
は前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起による親
水化を防止するための物質が固定されていることを特徴
とするヘルメットシ−ルドを提供する。コバルト又はコ
バルト化合物のような光触媒の光励起による親水化を防
止するための物質が表面層に含有されているようにする
ことにより、光触媒の光励起によりシリコ−ンが親水化
してしまうのを防止することができる。かつ光触媒が含
有されているので、光触媒の酸化分解性に基づき、経時
的に付着する汚れを分解できる。従って、表面の撥水性
を恒久的に維持することができ、長期にわたり水滴の付
着しにくいヘルメットシ−ルドを提供できるようにな
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるヘルメットシ−ル
ドは、ポリカ−ボネ−ト、アクリル等の透明プラスチッ
クなどからなる透明基材の表面には表面層3が形成され
ている。その一実施態様においては、図1に示すよう
に、光触媒粒子と、シリコ−ンと、コバルト又はコバル
ト化合物等の光触媒の光励起による親水化を防止するた
めの物質を含む表面層が形成されている。本発明の他の
態様においては、図2に示すように、内装板14の表面
に光触媒粒子と、撥水性シリコ−ンとを含有する層が形
成され、さらにその層表面の少なくとも一部にはコバル
ト又はコバルト化合物等の撥水性シリコ−ンの光触媒の
光励起による親水化を防止するための物質が固定されて
いる。
ドは、ポリカ−ボネ−ト、アクリル等の透明プラスチッ
クなどからなる透明基材の表面には表面層3が形成され
ている。その一実施態様においては、図1に示すよう
に、光触媒粒子と、シリコ−ンと、コバルト又はコバル
ト化合物等の光触媒の光励起による親水化を防止するた
めの物質を含む表面層が形成されている。本発明の他の
態様においては、図2に示すように、内装板14の表面
に光触媒粒子と、撥水性シリコ−ンとを含有する層が形
成され、さらにその層表面の少なくとも一部にはコバル
ト又はコバルト化合物等の撥水性シリコ−ンの光触媒の
光励起による親水化を防止するための物質が固定されて
いる。
【0007】光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯
との間のエネルギ−ギャップよりも大きなエネルギ−
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、例えば、アナタ−
ゼ型酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸
化二ビスマス、三酸化タングステン、チタン酸ストロン
チウム等の酸化物が好適に利用できる。光触媒の光励起
に用いる光源としては、太陽光、道路照明等の環境にあ
る光源を利用してもよいし、専用光源を利用してもよ
い。専用光源には、例えば、蛍光灯、白熱電灯、メタル
ハライドランプ、水銀灯、キセノンランプ、殺菌灯等の
照明が利用できる。
との間のエネルギ−ギャップよりも大きなエネルギ−
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、例えば、アナタ−
ゼ型酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸
化二ビスマス、三酸化タングステン、チタン酸ストロン
チウム等の酸化物が好適に利用できる。光触媒の光励起
に用いる光源としては、太陽光、道路照明等の環境にあ
る光源を利用してもよいし、専用光源を利用してもよ
い。専用光源には、例えば、蛍光灯、白熱電灯、メタル
ハライドランプ、水銀灯、キセノンランプ、殺菌灯等の
照明が利用できる。
【0008】シリコ−ンには、平均組成式 RpSiO(4-p)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
【0009】コバルト化合物には、コバルト合金、酸化
コバルト、塩化コバルト、硫酸コバルト、ヨウ化コバル
ト、臭化コバルト、酢酸コバルト、塩素酸コバルト、硝
酸コバルト等が好適に利用できる。
コバルト、塩化コバルト、硫酸コバルト、ヨウ化コバル
ト、臭化コバルト、酢酸コバルト、塩素酸コバルト、硝
酸コバルト等が好適に利用できる。
【0010】表面層の膜厚は、0.4μm以下にするの
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さら
に、表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ま
しい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止
することができる。また、表面層が薄ければ薄いほどそ
の透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層
の耐摩耗性が向上する。
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さら
に、表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ま
しい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止
することができる。また、表面層が薄ければ薄いほどそ
の透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層
の耐摩耗性が向上する。
【0011】表面層には、Ag、Cu、Znのような金
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
【0012】表面層にはPt、Pd、Ru、Rh、I
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
【0013】次に、基材表面に、光触媒粒子と、撥水性
シリコ−ンと、前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光
励起による親水化を防止するための物質とを含有する表
面層が形成されている撥水性部材の製法について説明す
る。この場合の製法は、基本的には、基材表面にコ−テ
ィング組成物を塗布し、硬化させることによる。
シリコ−ンと、前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光
励起による親水化を防止するための物質とを含有する表
面層が形成されている撥水性部材の製法について説明す
る。この場合の製法は、基本的には、基材表面にコ−テ
ィング組成物を塗布し、硬化させることによる。
【0014】ここでコ−ティング組成物は、光触媒粒
子、コバルト又はコバルト化合物等の光触媒の光励起に
よる親水化を防止するための物質にシリコ−ンの前駆体
を必須構成要件とし、その他に水、エタノ−ル、プロパ
ノ−ル等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン
酸等のシリコ−ンの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネ−トなどの酸性化合物類等のシリコ−
ンの前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤
等のコ−ティング液の分散性を向上させる界面活性剤な
どを添加してもよい。
子、コバルト又はコバルト化合物等の光触媒の光励起に
よる親水化を防止するための物質にシリコ−ンの前駆体
を必須構成要件とし、その他に水、エタノ−ル、プロパ
ノ−ル等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン
酸等のシリコ−ンの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネ−トなどの酸性化合物類等のシリコ−
ンの前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤
等のコ−ティング液の分散性を向上させる界面活性剤な
どを添加してもよい。
【0015】コバルト又はコバルト化合物としては、水
溶性のコバルト化合物を用いるのが好ましい。水溶性の
コバルト化合物としては、例えば、塩化コバルト、硫酸
コバルト、ヨウ化コバルト、臭化コバルト、酢酸コバル
ト、塩素酸コバルト、硝酸コバルト等が好適に利用でき
る。
溶性のコバルト化合物を用いるのが好ましい。水溶性の
コバルト化合物としては、例えば、塩化コバルト、硫酸
コバルト、ヨウ化コバルト、臭化コバルト、酢酸コバル
ト、塩素酸コバルト、硝酸コバルト等が好適に利用でき
る。
【0016】ここでシリコ−ンの前駆体としては、平均
組成式 RpSiXqO(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
組成式 RpSiXqO(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
【0017】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0018】また、上記シロキサンからなる塗膜形成要
素としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分
解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の
部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解
物との脱水縮重合等で作製することができる。
素としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分
解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の
部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解
物との脱水縮重合等で作製することができる。
【0019】上記コ−ティング組成物の塗布方法として
は、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング
法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
は、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング
法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0020】次に、基材表面に、光触媒粒子と撥水性シ
リコ−ンとを含有する層が形成され、さらにその層表面
の少なくとも一部には前記撥水性シリコ−ンの前記光触
媒の光励起による親水化を防止するための物質が固定さ
れている撥水性部材の製法について説明する。この場合
の製法は、基本的には、光触媒粒子と撥水性シリコ−ン
の前駆体とを含有するコ−ティング組成物を塗布し、硬
化させた後、コバルト又はコバルト化合物等の光触媒の
光励起による親水化を防止するための物質を含有する溶
液を塗布し、表面に固定することによる。
リコ−ンとを含有する層が形成され、さらにその層表面
の少なくとも一部には前記撥水性シリコ−ンの前記光触
媒の光励起による親水化を防止するための物質が固定さ
れている撥水性部材の製法について説明する。この場合
の製法は、基本的には、光触媒粒子と撥水性シリコ−ン
の前駆体とを含有するコ−ティング組成物を塗布し、硬
化させた後、コバルト又はコバルト化合物等の光触媒の
光励起による親水化を防止するための物質を含有する溶
液を塗布し、表面に固定することによる。
【0021】ここでコ−ティング組成物は、光触媒粒子
と、撥水性シリコ−ンの前駆体を必須構成要件とし、そ
の他に水、エタノ−ル、プロパノ−ル等の溶媒や、塩
酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等のシリカの前駆体
の加水分解を促進する触媒や、トリブチルアミン、ヘキ
シルアミンなどの塩基性化合物類、アルミニウムトリイ
ソプロポキシド、テトライソプロピルチタネ−トなどの
酸性化合物類等のシリカの前駆体を硬化させる触媒や、
シランカップリング剤等のコ−ティング液の分散性を向
上させる界面活性剤などを添加してもよい。
と、撥水性シリコ−ンの前駆体を必須構成要件とし、そ
の他に水、エタノ−ル、プロパノ−ル等の溶媒や、塩
酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等のシリカの前駆体
の加水分解を促進する触媒や、トリブチルアミン、ヘキ
シルアミンなどの塩基性化合物類、アルミニウムトリイ
ソプロポキシド、テトライソプロピルチタネ−トなどの
酸性化合物類等のシリカの前駆体を硬化させる触媒や、
シランカップリング剤等のコ−ティング液の分散性を向
上させる界面活性剤などを添加してもよい。
【0022】ここでシリコ−ンの前駆体としては、平均
組成式 RpSiXqO(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
組成式 RpSiXqO(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
【0023】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0024】また上記シロキサンからなる塗膜形成要素
としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解
及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の部
分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解物
との脱水縮重合等で作製することができる。
としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解
及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の部
分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解物
との脱水縮重合等で作製することができる。
【0025】上記コ−ティング組成物の塗布方法として
は、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング
法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
は、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング
法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0026】コバルト又はコバルト化合物等の光触媒の
光励起による親水化を防止するための物質を含有する溶
液を塗布し、表面に固定する方法は、例えば、塩化コバ
ルト、硫酸コバルト、ヨウ化コバルト、臭化コバルト、
酢酸コバルト、塩素酸コバルト、硝酸コバルト等の水溶
性のコバルト化合物を、スプレ−コ−ティング法、ディ
ップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ
−ティング法、ロ−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポ
ンジ塗り等の方法で塗布し、光還元、熱処理、アルコ−
ル等の犠牲酸化剤を併用する還元等の方法で固定するこ
とにより行う。
光励起による親水化を防止するための物質を含有する溶
液を塗布し、表面に固定する方法は、例えば、塩化コバ
ルト、硫酸コバルト、ヨウ化コバルト、臭化コバルト、
酢酸コバルト、塩素酸コバルト、硝酸コバルト等の水溶
性のコバルト化合物を、スプレ−コ−ティング法、ディ
ップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ
−ティング法、ロ−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポ
ンジ塗り等の方法で塗布し、光還元、熱処理、アルコ−
ル等の犠牲酸化剤を併用する還元等の方法で固定するこ
とにより行う。
【0027】
参考例.アナタ−ゼ型酸化チタンゾル(日産化学、TA
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
−ルを混合し、2〜3時間撹拌して得たコ−ティング液
を、スプレ−コ−ティング法にて5×10cm角の施釉
タイル基材(東陶機器、AB02E11)上に塗布し、
200℃で15分熱処理して、アナタ−ゼ型酸化チタン
粒子11重量部、シリカ6重量部、シリコ−ン5重量部
からなる表面層を形成した#1試料を得た。#1試料の
水との接触角は92゜であった。ここで水との接触角は
接触角測定器(協和界面科学、CA−X150)を用
い、マイクロシリンジから水滴を滴下した後30秒後の
水との接触角で評価した。次いで#1試料表面に、紫外
線光源(三共電気、ブラックライトブル−(BLB)蛍
光灯)を用いて0.3mW/cm2の紫外線照度で1日
照射し、#2試料を得た。その結果、#2試料の水との
接触角は0゜まで親水化された。次に、#1試料と、#
1試料に水銀灯を22.8mW/cm2の紫外線照度で
2時間照射して得た#3試料夫々の試料表面をラマン分
光分析した。その結果、#1試料表面で認められたメチ
ル基のピ−クが#3試料では認められず、代わりに水酸
基のブロ−ドなピ−クが認められた。以上のことから、
光触媒であるアナタ−ゼ型酸化チタンの光励起により被
膜の表面のシリコ−ン分子中のケイ素原子に結合した有
機基は、水酸基に置換されること、及び親水化されるこ
とがわかる。
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
−ルを混合し、2〜3時間撹拌して得たコ−ティング液
を、スプレ−コ−ティング法にて5×10cm角の施釉
タイル基材(東陶機器、AB02E11)上に塗布し、
200℃で15分熱処理して、アナタ−ゼ型酸化チタン
粒子11重量部、シリカ6重量部、シリコ−ン5重量部
からなる表面層を形成した#1試料を得た。#1試料の
水との接触角は92゜であった。ここで水との接触角は
接触角測定器(協和界面科学、CA−X150)を用
い、マイクロシリンジから水滴を滴下した後30秒後の
水との接触角で評価した。次いで#1試料表面に、紫外
線光源(三共電気、ブラックライトブル−(BLB)蛍
光灯)を用いて0.3mW/cm2の紫外線照度で1日
照射し、#2試料を得た。その結果、#2試料の水との
接触角は0゜まで親水化された。次に、#1試料と、#
1試料に水銀灯を22.8mW/cm2の紫外線照度で
2時間照射して得た#3試料夫々の試料表面をラマン分
光分析した。その結果、#1試料表面で認められたメチ
ル基のピ−クが#3試料では認められず、代わりに水酸
基のブロ−ドなピ−クが認められた。以上のことから、
光触媒であるアナタ−ゼ型酸化チタンの光励起により被
膜の表面のシリコ−ン分子中のケイ素原子に結合した有
機基は、水酸基に置換されること、及び親水化されるこ
とがわかる。
【0028】実施例1.アナタ−ゼ型酸化チタンゾル
(日産化学、TA−15、硝酸解膠型、pH=1)と、
シリカゾル(日本合成ゴム、グラスカA液、pH=4)
と、メチルトリメトキシシラン(日本合成ゴム、グラス
カB液)と、塩化コバルト六水和物と、エタノ−ルを混
合し、2〜3時間撹拌して得たコ−ティング液を、スプ
レ−コ−ティング法にてアクリルシリコン系のプライマ
−及びシリコ−ン系のハ−ドコ−トで被覆したポリカ−
ボネ−ト基材上に塗布し、110℃で30分熱処理し
て、アナタ−ゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ6
重量部、シリコ−ン5重量部、コバルト0.2重量部か
らなる表面層を形成した#4試料を得た。#4試料の水
との接触角は97゜であった。ここで水との接触角は接
触角測定器(協和界面科学、CA−X150)を用い、
マイクロシリンジから水滴を滴下した後30秒後の水と
の接触角で評価した。次いで#4試料表面に、紫外線光
源(三共電気、ブラックライトブル−(BLB)蛍光
灯)を用いて0.3mW/cm2の紫外線照度で1日照
射し、#5試料を得た。その結果、#5試料の水との接
触角は依然95゜と撥水性を維持した。従って、以上の
ことから、光触媒であるアナタ−ゼ型酸化チタンの光励
起による被膜の表面のシリコ−ンの親水化が、コバルト
により阻害されることがわかる。これは、被膜の表面の
シリコ−ン分子中のケイ素原子に結合した有機基の水酸
基への置換がコバルトにより阻害されるためと考えられ
る。また、#5試料を傾けると水滴は転がりながら落下
した。
(日産化学、TA−15、硝酸解膠型、pH=1)と、
シリカゾル(日本合成ゴム、グラスカA液、pH=4)
と、メチルトリメトキシシラン(日本合成ゴム、グラス
カB液)と、塩化コバルト六水和物と、エタノ−ルを混
合し、2〜3時間撹拌して得たコ−ティング液を、スプ
レ−コ−ティング法にてアクリルシリコン系のプライマ
−及びシリコ−ン系のハ−ドコ−トで被覆したポリカ−
ボネ−ト基材上に塗布し、110℃で30分熱処理し
て、アナタ−ゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ6
重量部、シリコ−ン5重量部、コバルト0.2重量部か
らなる表面層を形成した#4試料を得た。#4試料の水
との接触角は97゜であった。ここで水との接触角は接
触角測定器(協和界面科学、CA−X150)を用い、
マイクロシリンジから水滴を滴下した後30秒後の水と
の接触角で評価した。次いで#4試料表面に、紫外線光
源(三共電気、ブラックライトブル−(BLB)蛍光
灯)を用いて0.3mW/cm2の紫外線照度で1日照
射し、#5試料を得た。その結果、#5試料の水との接
触角は依然95゜と撥水性を維持した。従って、以上の
ことから、光触媒であるアナタ−ゼ型酸化チタンの光励
起による被膜の表面のシリコ−ンの親水化が、コバルト
により阻害されることがわかる。これは、被膜の表面の
シリコ−ン分子中のケイ素原子に結合した有機基の水酸
基への置換がコバルトにより阻害されるためと考えられ
る。また、#5試料を傾けると水滴は転がりながら落下
した。
【0029】実施例2.アナタ−ゼ型酸化チタンゾル
(日産化学、TA−15、硝酸解膠型、pH=1)と、
シリカゾル(日本合成ゴム、グラスカA液、pH=4)
と、メチルトリメトキシシラン(日本合成ゴム、グラス
カB液)と、エタノ−ルを混合し、2〜3時間撹拌して
得たコ−ティング液を、スプレ−コ−ティング法にてア
クリルシリコン系のプライマ−及びシリコ−ン系のハ−
ドコ−トで被覆したポリカ−ボネ−ト基材上に塗布し、
110℃で30分熱処理して、アナタ−ゼ型酸化チタン
粒子11重量部、シリカ6重量部、シリコ−ン5重量部
からなる表面層を形成した。さらにその上にコバルト金
属濃度50μmol/gの塩化コバルト六水和物水溶液
を0.3g塗布後、紫外線光源(三共電気、ブラックラ
イトブル−(BLB)蛍光灯)を用いて紫外線照度0.
4mW/cm2の紫外線を10分照射して基材上にコバ
ルトを固定して#6試料を得た。#6試料の水との接触
角は96゜であった。ここで水との接触角は接触角測定
器(協和界面科学、CA−X150)を用い、マイクロ
シリンジから水滴を滴下した後30秒後の水との接触角
で評価した。次いで#6試料表面に、紫外線光源(三共
電気、ブラックライトブル−(BLB)蛍光灯)を用い
て0.3mW/cm2の紫外線照度で1日照射し、#7
試料を得た。その結果、#7試料の水との接触角は依然
94゜と撥水性を維持した。従って、以上のことから、
光触媒であるアナタ−ゼ型酸化チタンの光励起による被
膜の表面のシリコ−ンの親水化が、コバルトにより阻害
されることがわかる。これは、被膜の表面のシリコ−ン
分子中のケイ素原子に結合した有機基の水酸基への置換
がコバルトにより阻害されるためと考えられる。また、
#7試料を傾けると水滴は転がりながら落下した。
(日産化学、TA−15、硝酸解膠型、pH=1)と、
シリカゾル(日本合成ゴム、グラスカA液、pH=4)
と、メチルトリメトキシシラン(日本合成ゴム、グラス
カB液)と、エタノ−ルを混合し、2〜3時間撹拌して
得たコ−ティング液を、スプレ−コ−ティング法にてア
クリルシリコン系のプライマ−及びシリコ−ン系のハ−
ドコ−トで被覆したポリカ−ボネ−ト基材上に塗布し、
110℃で30分熱処理して、アナタ−ゼ型酸化チタン
粒子11重量部、シリカ6重量部、シリコ−ン5重量部
からなる表面層を形成した。さらにその上にコバルト金
属濃度50μmol/gの塩化コバルト六水和物水溶液
を0.3g塗布後、紫外線光源(三共電気、ブラックラ
イトブル−(BLB)蛍光灯)を用いて紫外線照度0.
4mW/cm2の紫外線を10分照射して基材上にコバ
ルトを固定して#6試料を得た。#6試料の水との接触
角は96゜であった。ここで水との接触角は接触角測定
器(協和界面科学、CA−X150)を用い、マイクロ
シリンジから水滴を滴下した後30秒後の水との接触角
で評価した。次いで#6試料表面に、紫外線光源(三共
電気、ブラックライトブル−(BLB)蛍光灯)を用い
て0.3mW/cm2の紫外線照度で1日照射し、#7
試料を得た。その結果、#7試料の水との接触角は依然
94゜と撥水性を維持した。従って、以上のことから、
光触媒であるアナタ−ゼ型酸化チタンの光励起による被
膜の表面のシリコ−ンの親水化が、コバルトにより阻害
されることがわかる。これは、被膜の表面のシリコ−ン
分子中のケイ素原子に結合した有機基の水酸基への置換
がコバルトにより阻害されるためと考えられる。また、
#7試料を傾けると水滴は転がりながら落下した。
【0030】
【発明の効果】本発明では、ヘルメットシ−ルドにおい
て、基材表面に、光触媒粒子と、撥水性シリコ−ンと、
前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起による親水
化を防止するための物質とを含有する実質的に透明な表
面層が形成されているようにする、或いは基材表面に、
光触媒粒子と撥水性シリコ−ンとを含有する実質的に透
明な層が形成され、さらにその層表面の少なくとも一部
には前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起による
親水化を防止するための物質が固定されているようにす
ることにより、部材表面は長期にわたり撥水性を維持可
能となり、長期にわたり水滴付着を防止しうるヘルメッ
トシ−ルドを提供することが可能となる。
て、基材表面に、光触媒粒子と、撥水性シリコ−ンと、
前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起による親水
化を防止するための物質とを含有する実質的に透明な表
面層が形成されているようにする、或いは基材表面に、
光触媒粒子と撥水性シリコ−ンとを含有する実質的に透
明な層が形成され、さらにその層表面の少なくとも一部
には前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起による
親水化を防止するための物質が固定されているようにす
ることにより、部材表面は長期にわたり撥水性を維持可
能となり、長期にわたり水滴付着を防止しうるヘルメッ
トシ−ルドを提供することが可能となる。
【図1】本発明のヘルメットシ−ルドの表面構造を示す
図。
図。
【図2】本発明のヘルメットシ−ルドの他の表面構造を
示す図。
示す図。
Claims (3)
- 【請求項1】 基材表面に、光触媒粒子と、撥水性シリ
コ−ンと、前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起
による親水化を防止するための物質とを含有する実質的
に透明な表面層が形成されていることを特徴とするヘル
メットシ−ルド。 - 【請求項2】 基材表面に、光触媒粒子と撥水性シリコ
−ンとを含有する実質的に透明な層が形成され、さらに
その層表面の少なくとも一部には前記撥水性シリコ−ン
の前記光触媒の光励起による親水化を防止するための物
質が固定されていることを特徴とするヘルメットシ−ル
ド。 - 【請求項3】 前記光触媒の光励起による親水化を防止
するための物質は、コバルト又はコバルト化合物である
ことを特徴とする請求項1、2に記載のヘルメットシ−
ルド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1591297A JPH10204718A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | ヘルメットシ−ルド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1591297A JPH10204718A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | ヘルメットシ−ルド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10204718A true JPH10204718A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11902002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1591297A Pending JPH10204718A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | ヘルメットシ−ルド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10204718A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE20305977U1 (de) | 2003-04-12 | 2003-07-17 | falch hochdruckstrahlsysteme gmbh, 89188 Merklingen | Schutzhelm für Strahlarbeiten, insbesondere Wasser-Hochdruckreinigungsarbeiten |
NL1038555C2 (en) * | 2011-01-28 | 2012-07-31 | Creaidea B V | Visor for helmet with water-repelling layer. |
-
1997
- 1997-01-13 JP JP1591297A patent/JPH10204718A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE20305977U1 (de) | 2003-04-12 | 2003-07-17 | falch hochdruckstrahlsysteme gmbh, 89188 Merklingen | Schutzhelm für Strahlarbeiten, insbesondere Wasser-Hochdruckreinigungsarbeiten |
NL1038555C2 (en) * | 2011-01-28 | 2012-07-31 | Creaidea B V | Visor for helmet with water-repelling layer. |
WO2012101226A1 (en) * | 2011-01-28 | 2012-08-02 | Hd Inspiration Holding B.V. | Visor for helmet with water-repelling layer |
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