JPH10212139A - 建築用窓ガラス - Google Patents

建築用窓ガラス

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JPH10212139A
JPH10212139A JP9031159A JP3115997A JPH10212139A JP H10212139 A JPH10212139 A JP H10212139A JP 9031159 A JP9031159 A JP 9031159A JP 3115997 A JP3115997 A JP 3115997A JP H10212139 A JPH10212139 A JP H10212139A
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JP
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water
cobalt
photocatalyst
window glass
coating
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JP9031159A
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Atsushi Kitamura
厚 北村
Makoto Hayakawa
信 早川
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/28Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material
    • C03C17/30Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material with silicon-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/006Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with materials of composite character
    • C03C17/008Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with materials of composite character comprising a mixture of materials covered by two or more of the groups C03C17/02, C03C17/06, C03C17/22 and C03C17/28
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
    • C03C2217/70Properties of coatings
    • C03C2217/71Photocatalytic coatings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたり撥水性を維持可能であり、汚れ
や水滴の付着しにくい建築用窓ガラスの提供。 【解決手段】 建築用窓ガラスにおいて、基材表面に、
光触媒粒子と、撥水性シリコ−ンと、前記撥水性シリコ
−ンの前記光触媒の光励起による親水化を防止するため
の物質とを含有する表面層が形成されているようにす
る、或いは基材表面に、光触媒粒子と撥水性シリコ−ン
とを含有する層が形成され、さらにその層表面の少なく
とも一部には前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励
起による親水化を防止するための物質が固定されている
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚れや水滴の付着
しにくい建築用窓ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】建物の窓ガラスの外側は排気ガス中の煤
煙等の燃焼生成物や空気中に浮遊する煤塵や指紋等の油
汚れによって汚される。窓ガラスが汚れると外の景色が
よく見えず不快であるが、例えば高層ビルの窓ガラスで
は、その清掃は高所作業であるためコストがかかり、危
険も伴う。また、雨天には建物の窓ガラスの外側は降雨
により離散した多数の水滴が付着して、可視性を失う。
するとやはり外の景色がよく見えなくなる。また、寒冷
時や雨天に建物の窓ガラスの内側は曇りやすく、すると
やはり外の景色がよく見えなくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、汚れや水滴が
付着しにくい建築用窓ガラスが望まれている。
【0004】汚れや水滴の付着を防止する方法として
は、基材表面に撥水性を付与するとよいことが知られて
いる。基材表面に撥水性を付与すると、表面エネルギ−
が著しく小さくなるため、汚れ成分や水滴が付着されに
くくなる。その一方法として、基材表面に撥水性シリコ
−ンからなる表面層を形成する方法がある。しかしなが
ら、この構成では経時的に汚れが付着することによって
水との接触角が70゜程度に低下し、撥水性の効果が持
続しない。そこで、上記課題を解決する他の方法とし
て、基材表面に光触媒と撥水性シリコ−ンとからなる表
面層を形成する方法がある。この方法によれば、光触媒
の酸化分解性に基づき、経時的に付着する汚れを分解で
きる。しかしながら、この構成では屋外で太陽光に晒す
と、光触媒の光励起によりシリコ−ンが親水化してしま
うため表面の撥水性を維持することができない。本発明
では、上記事情に鑑み、表面の撥水性を長期にわたり維
持しうる建築用窓ガラスを提供し、以て汚れや水滴の付
着しにくい建築用窓ガラスを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、基材表面に、光触媒粒子と、撥水性シリコ
−ンと、前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起に
よる親水化を防止するための物質とを含有する表面層が
形成されている、或いは基材表面に、光触媒粒子と撥水
性シリコ−ンとを含有する層が形成され、さらにその層
表面の少なくとも一部には前記撥水性シリコ−ンの前記
光触媒の光励起による親水化を防止するための物質が固
定されていることを特徴とする建築用窓ガラスを提供す
る。コバルト又はコバルト化合物のような光触媒の光励
起による親水化を防止するための物質が表面層に含有さ
れているようにすることにより、光触媒の光励起により
シリコ−ンが親水化してしまうのを防止することができ
る。かつ光触媒が含有されているので、光触媒の酸化分
解性に基づき、経時的に付着する汚れを分解できる。従
って、表面の撥水性を維持することができ、建築用窓ガ
ラスは恒久的に汚れや水滴の付着しにくい状態を維持す
ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の一実施態様においては、
建築用窓ガラス表面には、図1に示すように光触媒粒子
と、シリコ−ンと、コバルト又はコバルト化合物等の光
触媒の光励起による親水化を防止するための物質を含む
表面層が形成されている。本発明の他の態様において
は、建築用窓ガラス表面には、図2に示すように、光触
媒粒子と、撥水性シリコ−ンとを含有する層が形成さ
れ、さらにその層表面の少なくとも一部にはコバルト又
はコバルト化合物等の撥水性シリコ−ンの光触媒の光励
起による親水化を防止するための物質が固定されてい
る。建築用窓ガラスの基材には、周知の窓ガラス、複層
ガラス、強化ガラス、透明プラスチック等の透明基材、
さらにその上に透明なハ−ドコ−トを設けた透明体等が
好適に利用できる。基材と表面層との間には耐蝕性の中
間層を設けてもよい。耐蝕性の中間層の材質としては、
シリコ−ン樹脂、無定型シリカ、アクリルシリコン樹脂
等が好適に利用できる。
【0007】光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯
との間のエネルギ−ギャップよりも大きなエネルギ−
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、例えば、アナタ−
ゼ型酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸
化二ビスマス、三酸化タングステン、チタン酸ストロン
チウム等の酸化物が好適に利用できる。光触媒の光励起
に用いる光源としては、太陽光や室内照明、蛍光灯、白
熱電灯、メタルハライドランプ、水銀ランプ、キセノン
ランプ、殺菌灯等が好適に利用できる。光触媒を光励起
させるには、励起光の照度は0.001mW/cm2
上あればよいが、0.01mW/cm2以上だと好まし
く、0.1mW/cm2以上だとより好ましい。
【0008】シリコ−ンには、平均組成式 RpSiO(4-p)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
【0009】コバルト化合物には、コバルト合金、酸化
コバルト、塩化コバルト、硫酸コバルト、ヨウ化コバル
ト、臭化コバルト、酢酸コバルト、塩素酸コバルト、硝
酸コバルト等が好適に利用できる。
【0010】表面層の膜厚は、0.4μm以下にするの
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さらに
表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好まし
い。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止す
ることができる。また表面層が薄ければ薄いほどその透
明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層の耐
摩耗性が向上する。
【0011】表面層には、Ag、Cu、Znのような金
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
【0012】表面層にはPt、Pd、Ru、Rh、I
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
【0013】次に、基材表面に、光触媒粒子と、撥水性
シリコ−ンと、前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光
励起による親水化を防止するための物質とを含有する表
面層が形成されている撥水性部材の製法について説明す
る。この場合の製法は、基本的には、基材表面にコ−テ
ィング組成物を塗布し、硬化させることによる。
【0014】ここでコ−ティング組成物は、光触媒粒
子、コバルト又はコバルト化合物等の光触媒の光励起に
よる親水化を防止するための物質にシリコ−ンの前駆体
を必須構成要件とし、その他に水、エタノ−ル、プロパ
ノ−ル等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン
酸等のシリコ−ンの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネ−トなどの酸性化合物類等のシリコ−
ンの前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤
等のコ−ティング液の分散性を向上させる界面活性剤な
どを添加してもよい。
【0015】コバルト又はコバルト化合物としては、水
溶性のコバルト化合物を用いるのが好ましい。水溶性の
コバルト化合物としては、例えば、塩化コバルト、硫酸
コバルト、ヨウ化コバルト、臭化コバルト、酢酸コバル
ト、塩素酸コバルト、硝酸コバルト等が好適に利用でき
る。
【0016】ここでシリコ−ンの前駆体としては、平均
組成式 RpSiXq(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
【0017】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0018】また上記シロキサンからなる塗膜形成要素
としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解
及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の部
分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解物
との脱水縮重合等で作製することができる。
【0019】上記コ−ティング組成物の塗布方法として
は、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング
法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0020】次に、基材表面に、光触媒粒子と撥水性シ
リコ−ンとを含有する層が形成され、さらにその層表面
の少なくとも一部には前記撥水性シリコ−ンの前記光触
媒の光励起による親水化を防止するための物質が固定さ
れている撥水性部材の製法について説明する。この場合
の製法は、基本的には、光触媒粒子と撥水性シリコ−ン
の前駆体とを含有するコ−ティング組成物を塗布し、硬
化させた後、コバルト又はコバルト化合物等の光触媒の
光励起による親水化を防止するための物質を含有する溶
液を塗布し、表面に固定することによる。
【0021】ここでコ−ティング組成物は、光触媒粒子
と、撥水性シリコ−ンの前駆体を必須構成要件とし、そ
の他に水、エタノ−ル、プロパノ−ル等の溶媒や、塩
酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等のシリカの前駆体
の加水分解を促進する触媒や、トリブチルアミン、ヘキ
シルアミンなどの塩基性化合物類、アルミニウムトリイ
ソプロポキシド、テトライソプロピルチタネ−トなどの
酸性化合物類等のシリカの前駆体を硬化させる触媒や、
シランカップリング剤等のコ−ティング液の分散性を向
上させる界面活性剤などを添加してもよい。
【0022】ここでシリコ−ンの前駆体としては、平均
組成式 RpSiXq(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
【0023】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0024】また上記シロキサンからなる塗膜形成要素
としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分解
及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の部
分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解物
との脱水縮重合等で作製することができる。
【0025】上記コ−ティング組成物の塗布方法として
は、スプレ−コ−ティング法、ディップコ−ティング
法、フロ−コ−ティング法、スピンコ−ティング法、ロ
−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0026】コバルト又はコバルト化合物等の光触媒の
光励起による親水化を防止するための物質を含有する溶
液を塗布し、表面に固定する方法は、例えば、塩化コバ
ルト、硫酸コバルト、ヨウ化コバルト、臭化コバルト、
酢酸コバルト、塩素酸コバルト、硝酸コバルト等の水溶
性のコバルト化合物を、スプレ−コ−ティング法、ディ
ップコ−ティング法、フロ−コ−ティング法、スピンコ
−ティング法、ロ−ルコ−ティング法、刷毛塗り、スポ
ンジ塗り等の方法で塗布し、光還元、熱処理、アルコ−
ル等の犠牲酸化剤を併用する還元等の方法で固定するこ
とにより行う。
【0027】
【実施例】
参考例.アナタ−ゼ型酸化チタンゾル(日産化学、TA
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
−ルを混合し、2〜3時間撹拌して得たコ−ティング液
を、スプレ−コ−ティング法にて5×10cm角の施釉
タイル基材(東陶機器、AB02E11)上に塗布し、
200℃で15分熱処理して、アナタ−ゼ型酸化チタン
粒子11重量部、シリカ6重量部、シリコ−ン5重量部
からなる表面層を形成した#1試料を得た。#1試料の
水との接触角は92゜であった。ここで水との接触角は
接触角測定器(協和界面科学、CA−X150)を用
い、マイクロシリンジから水滴を滴下した後30秒後の
水との接触角で評価した。次いで#1試料表面に、紫外
線光源(三共電気、ブラックライトブル−(BLB)蛍
光灯)を用いて0.3mW/cm2の紫外線照度で1日
照射し、#2試料を得た。その結果、#2試料の水との
接触角は0゜まで親水化された。次に、#1試料と、#
1試料に水銀灯を22.8mW/cm2の紫外線照度で
2時間照射して得た#3試料夫々の試料表面をラマン分
光分析した。その結果、#1試料表面で認められたメチ
ル基のピ−クが#3試料では認められず、代わりに水酸
基のブロ−ドなピ−クが認められた。以上のことから、
光触媒であるアナタ−ゼ型酸化チタンの光励起により被
膜の表面のシリコ−ン分子中のケイ素原子に結合した有
機基は、水酸基に置換されること、及び親水化されるこ
とがわかる。
【0028】実施例1.アナタ−ゼ型酸化チタンゾル
(日産化学、TA−15、硝酸解膠型、pH=1)と、
シリカゾル(日本合成ゴム、グラスカA液、pH=4)
と、メチルトリメトキシシラン(日本合成ゴム、グラス
カB液)と、塩化コバルト六水和物と、エタノ−ルを混
合し、2〜3時間撹拌して得たコ−ティング液を、スプ
レ−コ−ティング法にて、10cm角のソ−ダライムガ
ラス基材上に塗布し、150℃で15分熱処理して、ア
ナタ−ゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ6重量
部、シリコ−ン5重量部、コバルト0.2重量部からな
る表面層を形成した#4試料を得た。#4試料の水との
接触角は97゜であった。ここで水との接触角は接触角
測定器(協和界面科学、CA−X150)を用い、マイ
クロシリンジから水滴を滴下した後30秒後の水との接
触角で評価した。次いで#4試料表面に、紫外線光源
(三共電気、ブラックライトブル−(BLB)蛍光灯)
を用いて0.3mW/cm2の紫外線照度で1日照射
し、#5試料を得た。その結果、#5試料の水との接触
角は依然96゜と撥水性を維持した。#5試料を傾ける
と水滴は転がりながら落下した。従って、以上のことか
ら、光触媒であるアナタ−ゼ型酸化チタンの光励起によ
る被膜の表面のシリコ−ンの親水化が、コバルトにより
阻害されることがわかる。これは、被膜の表面のシリコ
−ン分子中のケイ素原子に結合した有機基の水酸基への
置換がコバルトにより阻害されるためと考えられる。
【0029】実施例2.アナタ−ゼ型酸化チタンゾル
(日産化学、TA−15、硝酸解膠型、pH=1)と、
シリカゾル(日本合成ゴム、グラスカA液、pH=4)
と、メチルトリメトキシシラン(日本合成ゴム、グラス
カB液)と、エタノ−ルを混合し、2〜3時間撹拌して
得たコ−ティング液を、スプレ−コ−ティング法にて1
0cm角のソ−ダライムガラス基材上に塗布し、150
℃で15分熱処理して、アナタ−ゼ型酸化チタン粒子1
1重量部、シリカ6重量部、シリコ−ン5重量部からな
る表面層を形成した。さらにその上にコバルト金属濃度
50μmol/gの塩化コバルト六水和物水溶液を0.
3g塗布後、紫外線光源(三共電気、ブラックライトブ
ル−(BLB)蛍光灯)を用いて紫外線照度0.4mW
/cm2の紫外線を10分照射して基材上にコバルトを
固定して#6試料を得た。#6試料の水との接触角は9
5゜であった。ここで水との接触角は接触角測定器(協
和界面科学、CA−X150)を用い、マイクロシリン
ジから水滴を滴下した後30秒後の水との接触角で評価
した。次いで#6試料表面に、紫外線光源(三共電気、
ブラックライトブル−(BLB)蛍光灯)を用いて0.
3mW/cm2の紫外線照度で1日照射し、#7試料を
得た。その結果、#7試料の水との接触角は依然94゜
と撥水性を維持した。#7試料を傾けると水滴は転がり
ながら落下した。従って、以上のことから、光触媒であ
るアナタ−ゼ型酸化チタンの光励起による被膜の表面の
シリコ−ンの親水化が、コバルトにより阻害されること
がわかる。これは、被膜の表面のシリコ−ン分子中のケ
イ素原子に結合した有機基の水酸基への置換がコバルト
により阻害されるためと考えられる。
【0030】実施例3.#5試料、#7試料、及び比較
のためポリテトラフルオロエチレン板を建物の屋上の屋
根付き部分の下に図3のように設置し、4か月放置し
た。その結果、ポリテトラフルオロエチレン板では汚れ
が観察されたのに対し、#5試料、#7試料では汚れは
観察されなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明では、建築用窓ガラスにおいて、
基材表面に、光触媒粒子と、撥水性シリコ−ンと、前記
撥水性シリコ−ンの前記光触媒の光励起による親水化を
防止するための物質とを含有する表面層が形成されてい
るようにする、或いは基材表面に、光触媒粒子と撥水性
シリコ−ンとを含有する層が形成され、さらにその層表
面の少なくとも一部には前記撥水性シリコ−ンの前記光
触媒の光励起による親水化を防止するための物質が固定
されているようにすることにより、部材表面は長期にわ
たり撥水性を維持可能となり、以て恒久的に汚れや水滴
が付着しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築用窓ガラスの表面構造を示す
図。
【図2】本発明に係る建築用窓ガラスの他の表面構造を
示す図。
【図3】本発明の実施例に係る試験の試料の設置方法を
示す図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓ガラス基材表面に、光触媒粒子と、撥
    水性シリコ−ンと、前記撥水性シリコ−ンの前記光触媒
    の光励起による親水化を防止するための物質とを含有す
    る表面層が形成されていることを特徴とする建築用窓ガ
    ラス。
  2. 【請求項2】 窓ガラス基材表面に、光触媒粒子と撥水
    性シリコ−ンとを含有する層が形成され、さらにその層
    表面の少なくとも一部には前記撥水性シリコ−ンの前記
    光触媒の光励起による親水化を防止するための物質が固
    定されていることを特徴とする建築用窓ガラス。
  3. 【請求項3】 前記光触媒の光励起による親水化を防止
    するための物質は、コバルト又はコバルト化合物である
    ことを特徴とする請求項1、2に記載の建築用窓ガラ
    ス。
JP9031159A 1997-01-30 1997-01-30 建築用窓ガラス Pending JPH10212139A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002540913A (ja) * 1999-04-06 2002-12-03 インスティトゥート フィア ノイエ マテリアーリエン ゲマインニュッツィゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクタ ハフトゥンク 触媒的な酸化および脱臭の効果を有するシランベースのコーティング材料

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002540913A (ja) * 1999-04-06 2002-12-03 インスティトゥート フィア ノイエ マテリアーリエン ゲマインニュッツィゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクタ ハフトゥンク 触媒的な酸化および脱臭の効果を有するシランベースのコーティング材料
JP4878678B2 (ja) * 1999-04-06 2012-02-15 ライプニッツ−インスティトゥート フィア ノイエ マテリアーリエン ゲマインニュッツィゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクタ ハフトゥンク 触媒的な酸化および脱臭の効果を有するシランベースのコーティング材料

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