JPH10167089A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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JPH10167089A
JPH10167089A JP8337728A JP33772896A JPH10167089A JP H10167089 A JPH10167089 A JP H10167089A JP 8337728 A JP8337728 A JP 8337728A JP 33772896 A JP33772896 A JP 33772896A JP H10167089 A JPH10167089 A JP H10167089A
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JP
Japan
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pressure
vehicle speed
hydraulic
hydraulic pump
signal
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Pending
Application number
JP8337728A
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English (en)
Inventor
Toshinori Aihara
俊徳 相原
Norihiro Saida
憲宏 齋田
Takayuki Yoshida
高之 吉田
Tatsuyoshi Maruyama
辰義 丸山
Tadaharu Yokota
忠治 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧ポンプの作動頻度を低下させ、かつ、ア
キュームレータに蓄圧される作動油のエネルギを有効に
活用可能なパワーステアリング装置の提供。 【解決手段】 電磁クラッチ4によって駆動される油圧
ポンプ9と、油圧ポンプ9からの作動油をアクチュエー
タ1に導く作動油圧通路10を設ける。作動油圧通路1
0の途中にチェック弁11を設け、チェック弁11より
も下流側にアキュームレータ12を設ける。チェック弁
11よりも下流側の作動油圧通路10内の圧力を検出す
る圧力スイッチ16を設ける。車速センサ17からの車
速信号が入力されると共に、圧力スイッチ16からの圧
力信号が入力され、この圧力信号が所定の駆動圧力値以
下のとき電磁クラッチ4を制御して油圧ポンプ9を駆動
させ、停止圧力値以上のとき油圧ポンプ9を停止させる
制御装置18を設ける。制御装置18の高車速時の駆動
圧力値を低車速時の駆動圧力値よりも低くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に施用し
て良好なパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等には、操舵操作を軽快ならしめ
るために、操舵機構に設けたアクチュエータに作動油を
給排して操舵助勢力を得るパワーステアリング装置が用
いられており、各種の改良されたパワーステアリング装
置が提案されている。
【0003】例えば、実開昭56−59474号公報に
は、制御バルブとパワーシリンダとで構成されるアクチ
ュエータと、駆動源で駆動される油圧ポンプとの間の作
動油圧通路に、アキュームレータ及び作動油圧通路内の
圧力を検出する圧力スイッチを設け、前記作動油圧通路
内の圧力が駆動圧力値以下のとき駆動源で油圧ポンプを
駆動し、停止圧力値以上のとき駆動源での油圧ポンプの
駆動を停止するようにしたパワーステアリング装置が開
示してある。
【0004】この改良されたパワーステアリング装置
は、前記アキュームレータに予め作動油圧を蓄圧してお
くことにより、急操舵時等において、油圧ポンプの始動
時にその立ち上がり特性により吐出油量不足が生ずるこ
とによる不具合を解消することができると共に、前記作
動油圧通路内の圧力低下を圧力スイッチが検知した時点
で、油圧ポンプを駆動するようにしたことにより、常時
油圧ポンプが駆動されることがなく、省エネルギを図る
ことができるものである。
【0005】ところで、自動車等のパワーステアリング
装置は、一般に車両の低速走行時或いは停止時に十分な
操舵助勢力が獲得できることが望まれ、低速走行中より
も接地抵抗の小さい高速走行時は、操縦安定性の見地か
ら、然程大きな操舵助勢力を必要としないものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例にあっては、前記アキュームレータ及び作動油圧通
路内の圧力が低下したとき油圧ポンプの駆動を駆動させ
る駆動圧力値が、車両の走行速度とは無関係に1つの値
が設定されている。、即ち、車両の低速走行時或いは停
止時に十分な操舵助勢力が得られるところの比較的高い
圧力をアキュームレータが蓄圧するように、固定した1
つの値が設定されている。
【0007】このため、車両の高速走行時の操舵操作で
あって、前記作動油圧通路内の圧力が比較的小さな圧力
で必要な操舵助勢力が得られる場合にあっても、この作
動油圧通路内の圧力が、大きな操舵助勢力が得られる駆
動圧力値よりも低下することによって油圧ポンプが駆動
されることになるから、頻繁に油圧ポンプが駆動され、
油圧ポンプの動力消費量が多くなる。
【0008】本発明は斯かる従来の実情に鑑みて案出さ
れたもので、車両の高速走行時は、油圧ポンプの駆動を
開始するパラメータとしての駆動圧力値を下げることに
より、油圧ポンプの作動頻度を低下させると共に、作動
油圧通路及びアキュームレータに蓄圧される作動油のエ
ネルギを有効に活用可能なパワーステアリング装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、操舵
機構のアクチュエータに作動油を給排して操舵助勢力を
得るパワーステアリング装置において、車両の走行速度
を検出する車速検出手段と、駆動手段によって回転駆動
される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される作
動油をアクチュエータに導く作動油圧通路と、この作動
油圧通路の途中に設けられ、前記油圧ポンプからアクチ
ュエータへの作動油の流通を許容し、逆方向の流通を阻
止するチェック弁と、このチェック弁よりも下流側の作
動油圧通路に接続され、この作動油圧通路内の圧力を所
定圧力に保持可能なアキュームレータと、前記チェック
弁よりも下流側の作動油圧通路内の圧力を検出する圧力
検出手段と、前記車速検出手段からの車速信号が入力さ
れると共に、前記圧力検出手段からの圧力信号が入力さ
れており、この圧力信号が所定の駆動圧力値以下のとき
駆動手段を制御して油圧ポンプを回転駆動させ、停止圧
力値以上のとき駆動手段を制御して油圧ポンプを停止さ
せる制御装置と、を備え、前記制御装置の駆動圧力値を
車速検出手段からの車速信号に基づいて変化可能とな
し、高車速時の駆動圧力値を低車速時の駆動圧力値より
も低くした構成にしてある。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成において、前記圧力検出手段を、圧力に
応じて動作する圧力スイッチとしてある。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成において、前記制御装置は、車速検出手
段からの車速信号が所定車速以上の信号であるとき、駆
動圧力値を所定値から低下させるようにしてある。
【0012】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成において、前記制御装置は、車速検出手
段からの車速信号に応じて連続的または段階的に駆動圧
力値を変化させるようにしてある。
【0013】また、請求項5記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成において、前記圧力検出手段として、動
作する圧力がそれぞれ異なる複数の圧力スイッチが設け
られており、制御手段は車速検出手段からの車速信号に
応じて、これら複数の圧力スイッチの圧力信号を選択し
て採用するようにしてある。
【0014】本発明において、前記油圧ポンプを回転駆
動する駆動手段は、油圧ポンプの駆動及び停止を司るも
のであって、内燃機関等によって回転駆動されるプーリ
を備えた電磁クラッチ等のクラッチ手段が適用可能であ
る他、油圧ポンプを直接駆動する電動モータが適用可能
である。
【0015】前記駆動手段は、チェック弁よりも下流側
の作動油圧通路内の圧力に応じて、制御装置を介して制
御され、油圧ポンプの駆動及び停止を司る。即ち、前記
制御装置には、チェック弁よりも下流側の作動油圧通路
内の圧力を検出する圧力検出手段、例えば圧力スイッ
チ、圧力センサ等からの検出信号が入力されており、こ
の検出信号に基づいて駆動手段が制御され、これによっ
て、油圧ポンプが回転駆動及び停止される。具体的に
は、前記駆動手段は、チェック弁よりも下流側の作動油
圧通路内の圧力が所定の駆動圧力値以下であるとき油圧
ポンプを駆動する状態に制御され、他方、作動油圧通路
内の圧力が所定の停止圧力値以上であるとき油圧ポンプ
の駆動を停止する状態に制御される。
【0016】前記チェック弁よりも下流側の作動油圧通
路にはアキュームレータが設けられているから、このア
キュームレータの圧力をモニタして、制御装置を介して
駆動手段を制御することも本発明の範疇に含まれる。
【0017】前記油圧ポンプが駆動手段によって回転駆
動されることにより、この油圧ポンプから吐出される作
動油は、作動油圧通路及びチェック弁を介してアクチュ
エータに導かれる。前記アクチュエータに導かれる作動
油は、操舵助勢力を必要とするアクチュエータの作動
時、適宜操舵助勢力を発揮するために消費される。
【0018】前記油圧ポンプから作動油が吐出されてい
る状態において、操舵助勢力が不要となり、アクチュエ
ータが作動状態から非作動状態に移行すると、アクチュ
エータで消費される作動油量は漸減して遂には零とな
り、油圧ポンプから吐出される作動油の多くは、チェッ
ク弁及びこのチェック弁よりも下流側の作動油圧通路を
介してアキュームレータに供給され、このアキュームレ
ータに蓄圧される。これによって、前記アキュームレー
タは、アクチュエータの非作動時にチェック弁よりも下
流側の作動油圧通路内の圧力を所定圧力に保持する。
【0019】前記アキュームレータへの作動油の供給及
び蓄圧が継続され、チェック弁よりも下流側の作動油圧
通路内の圧力が所定の停止圧力値に達すると、その圧力
を圧力検出手段が検出し、この圧力検出手段の圧力信号
に基づいて制御装置によって駆動手段が制御(駆動解
除)され、油圧ポンプの回転駆動が停止される。
【0020】前記油圧ポンプが作動を停止している状態
では、この油圧ポンプから作動油はチェック弁よりも下
流側の作動油圧通路には供給されないけれども、このチ
ェック弁よりも下流側の作動油圧通路は、チェック弁に
よって上流側との連通が遮断されており、前記の如くア
キュームレータによる加圧力が与えられて所定圧力に保
持されている。このため、急操舵時等においては、前記
チェック弁よりも下流側の作動油圧通路及びアキューム
レータに蓄圧された作動油がアクチュエータに速やかに
供給され、円滑な操舵助勢動作が成就される。
【0021】前記アクチュエータの作動によってアキュ
ームレータに蓄圧されたエネルギが消費され、チェック
弁よりも下流側の作動油圧通路内の圧力が所定の駆動圧
力値よりも低下すると、その圧力を圧力検出手段が検出
し、この圧力検出手段の圧力信号に基づいて制御装置に
よって駆動手段が制御(駆動開始)され、油圧ポンプが
再び回転駆動される。
【0022】前記駆動手段によって油圧ポンプが再び回
転駆動されることにより、この油圧ポンプから吐出され
た作動油はアクチュエータ及びアキュームレータに供給
され、適宜操舵助勢動作を司る。以後、前記動作が繰り
返されることになる。
【0023】ここで、前記制御手段には車両の走行速度
をモニタする車速検出手段からの車速信号が入力されて
おり、この車速信号に基づいて制御手段の駆動圧力値が
変化される。即ち、前記制御手段は、低車速のときは駆
動圧力値を高い圧力値として僅かな圧力低下で速やかに
油圧ポンプを駆動させるようにする一方、高車速のとき
は駆動圧力値を低い圧力値として油圧ポンプの駆動開始
を遅らせる。
【0024】つまり、車両の低速走行時或いは停止時に
は駆動圧力値を高い圧力値として、作動油圧通路及びア
キュームレータ内を高い圧力にして大きな操舵助勢力が
得られるようにする一方、車両の高速走行時には比較的
小さな操舵助勢力でよいから、駆動圧力値を低い値とし
て、作動通路及びアキュームレータ内の作動油を広範な
圧力範囲に亘って有効に利用可能となす。
【0025】これによって、油圧ポンプの作動頻度を低
下させると共に、作動油圧通路及びアキュームレータに
蓄圧される作動油のエネルギを有効に活用可能なパワー
ステアリング装置が得られる。
【0026】また、請求項2記載の発明によれば、前記
圧力検出手段として圧力スイッチを用いることにより、
製造価格の低廉化を図ることができる。
【0027】前記制御装置は、請求項3記載の発明によ
れば、前記車速検出手段からの車速信号が所定車速以上
の信号であるとき、駆動圧力値を所定値から低下させる
ことにより、比較的簡単に制御することができる。
【0028】また、請求項4記載の発明によれば、前記
車速検出手段からの車速信号に応じて連続的または段階
的に駆動圧力値を変化させることにより、車速に見合っ
た制御をすることができる。
【0029】また、請求項5記載の発明によれば、前記
圧力検出手段として、動作する圧力がそれぞれ異なる複
数の圧力スイッチを用い、制御手段は車速信号に応じ
て、これら複数の圧力スイッチの圧力信号を選択して採
用することにより、駆動圧力値と共に停止圧力値を変更
することが容易に可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳述する。
【0031】図1は本発明の実施の形態を示すパワース
テアリング装置の説明図である。図において、1はパワ
ーステアリング装置のアクチュエータで、このアクチュ
エータ1は、センタークローズド型の制御バルブ2及び
パワーシリンダ3を備えている。前記制御バルブ2は、
後述する作動油圧通路側に設けられる常閉バルブ2a及
びドレン通路側に設けられる常開バルブ2bを備えてい
る。
【0032】4は駆動手段としての電磁クラッチで、こ
の電磁クラッチ4はプーリ5を備えている。前記プーリ
5はベルト6を介して内燃機関7のプーリ8に連結され
ており、この内燃機関7によって常時回転駆動される。
【0033】9は油圧ポンプである。前記油圧ポンプ9
は駆動手段としての電磁クラッチ4が接続状態に制御さ
れることにより、この電磁クラッチ4によって回転駆動
され、他方、電磁クラッチ4が接続解除状態に制御され
ることにより、回転駆動が停止される。
【0034】10は前記油圧ポンプ9から吐出される作
動油をアクチュエータ1に導く作動油圧通路である。前
記作動油圧通路10の途中には、油圧ポンプ9からアク
チュエータ1への作動油の流通を許容し、逆方向の流通
を阻止するチェック弁11が設けてある。
【0035】12は前記チェック弁11よりも下流側の
作動油圧通路10に接続されたアキュームレータであ
る。前記アキュームレータ12は、その内部が可撓膜1
3によって作動油圧通路10に連通する作動油室14と
ガス室15とに区画されており、ガス室15内の加圧ガ
スの圧力によって作動油圧通路10内の圧力を所定圧力
に保持可能である。
【0036】16は圧力検出手段としての圧力スイッチ
で、この圧力スイッチ16はチェック弁11よりも下流
側の作動油圧通路10内の圧力を検出し、その圧力に応
じた圧力信号を出力可能である。
【0037】17は車速検出手段としての車速センサ
で、この車速センサ17は車両の走行速度を検出し、そ
の速度に応じた車速信号を出力する。
【0038】18は制御装置で、この制御装置18には
車速センサ17からの車速信号が入力されると共に、圧
力スイッチ16からの圧力信号が入力され、この圧力信
号に基づいて駆動手段としての電磁クラッチ4を制御し
て、油圧ポンプ9を回転駆動及び停止させる。
【0039】詳しくは、前記制御装置18は圧力スイッ
チ16からの圧力信号が所定の駆動圧力値以下のとき電
磁クラッチ4を制御して油圧ポンプ9を回転駆動させ、
圧力信号が停止圧力値以上のとき電磁クラッチ4を制御
して油圧ポンプ9を停止させる。
【0040】また、前記制御装置18は車速センサ17
からの車速信号に基づいて駆動圧力値を変化可能で、高
車速時の駆動圧力値を低車速時の駆動圧力値よりも低く
してある。
【0041】尚、21は前記固定容量ポンプ7の吸入通
路、22は作動油の貯油タンクである。
【0042】斯かる構成において、前記電磁クラッチ4
は、チェック弁11よりも下流側の作動油圧通路10内
の圧力に応じて制御装置18を介して制御されており、
作動油圧通路10内の圧力が所定の駆動圧力値よりも低
いとき接続状態に制御され、他方、作動油圧通路10内
の圧力が所定の停止圧力値よりも高いとき接続解除状態
に制御される。
【0043】前記電磁クラッチ4のプーリ5が内燃機関
7によって常時回転駆動されており、この駆動手段とし
ての電磁クラッチ4が接続状態に制御されることによ
り、この電磁クラッチ4によって油圧ポンプ9が回転駆
動される。
【0044】前記油圧ポンプ9の作動によって、この油
圧ポンプ9は作動油を貯油タンク22から吸入通路21
を介して吸入し、作動油圧通路10に吐出する。この作
動油圧通路10に吐出される作動油は、チェック弁11
を介してアクチュエータ1に導かれる。
【0045】前記アクチュエータ1に導かれる作動油
は、操舵助勢力を必要とするアクチュエータ1の作動
時、適宜操舵助勢力を発揮するために消費される。即
ち、前記アクチュエータ1の制御バルブ2は、上流側
(作動油圧通路10側)に常閉バルブ2aが配置され、
下流側(ドレン通路20側)に常開バルブ2bが配置さ
れており、この制御バルブ2が操舵状態によって選択的
に開閉制御されることにより、パワーシリンダ3が選択
的に駆動され、アクチュエータ1が作動することにな
る。これによって、前記アクチュエータ1に導かれる作
動油が、適宜操舵助勢力を発揮するために消費される。
【0046】前記油圧ポンプ9から作動油が吐出されて
いる状態において、操舵助勢力が不要となり、アクチュ
エータ1が作動状態から非作動状態に移行すると、アク
チュエータ1で消費される作動油量は漸減して遂には零
となり、油圧ポンプ9から吐出される作動油の多くは、
チェック弁11及びこのチェック弁11よりも下流側の
作動油圧通路10からアキュームレータ12に供給さ
れ、このアキュームレータ12に蓄圧される。したがっ
て、前記アキュームレータ12は、アクチュエータ1の
非作動時にチェック弁11よりも下流側の作動油圧通路
10内の圧力を所定圧力に保持する。
【0047】前記アキュームレータ12への作動油の供
給及び蓄圧が継続され、チェック弁11よりも下流側の
作動油圧通路10内の圧力が所定の停止圧力値に達する
と、その圧力を圧力スイッチ16が検出し、この圧力ス
イッチ16の圧力信号が制御装置18に入力される。こ
れによって、前記制御装置18は圧力スイッチ16の圧
力信号に基づいて電磁クラッチ4を接続解除状態に制御
して、油圧ポンプ9の回転駆動が停止される。
【0048】前記油圧ポンプ9が作動を停止している状
態では、この油圧ポンプ9から作動油はチェック弁11
よりも下流側の作動油圧通路10には供給されないけれ
ども、このチェック弁11よりも下流側の作動油圧通路
10は、チェック弁11によって上流側との連通が遮断
されており、前記の如くアキュームレータ12による加
圧力が与えられて所定圧力に保持されている。このた
め、急操舵時等においては、前記チェック弁11よりも
下流側の作動油圧通路10及びアキュームレータ12に
蓄圧された作動油がアクチュエータ1に速やかに供給さ
れ、円滑な操舵助勢動作が成就される。
【0049】前記アクチュエータ1の作動によってアキ
ュームレータ12に蓄圧されたエネルギが消費され、チ
ェック弁11よりも下流側の作動油圧通路10の圧力が
所定の駆動圧力値よりも低下すると、その圧力を圧力ス
イッチ16が検出し、この圧力スイッチ16の圧力信号
が制御装置18に入力される。これによって、制御装置
18は圧力スイッチ16の圧力信号に基づいて電磁クラ
ッチ4を接続状態に制御し、油圧ポンプ9が再び回転駆
動される。
【0050】前記電磁クラッチ8が接続状態に制御さ
れ、油圧ポンプ9が再び回転駆動されることにより、こ
の油圧ポンプ9から吐出された作動油はアクチュエータ
1及びアキュームレータ12に供給され、適宜操舵助勢
動作を司る。以後、前記動作が繰り返されることにな
る。
【0051】ここで、前記制御手段18には車両の走行
速度をモニタする車速検出手段17からの車速信号が入
力されており、この車速信号に基づいて制御手段18の
駆動圧力値が変化される。即ち、前記制御手段18は、
低車速のときは駆動圧力値を高い圧力値として僅かな圧
力低下で速やかに油圧ポンプ9を駆動させるようにする
一方、高車速のときは駆動圧力値を低い圧力値として油
圧ポンプ9の駆動開始を遅らせる。
【0052】つまり、車両の低速走行時或いは停止時に
は駆動圧力値を高い圧力値として、作動油圧通路10及
びアキュームレータ12内を高い圧力にして大きな操舵
助勢力が得られるようにする一方、車両の高速走行時に
は比較的小さな操舵助勢力でよいから、駆動圧力値を低
い値として、作動通路10及びアキュームレータ12内
の作動油を広範な圧力範囲に亘って有効に利用可能とな
す。
【0053】ここで、前記制御装置18は、図2(a)
に示すように、車速センサ17からの車速信号が所定車
速以上の信号であるとき、駆動圧力値を所定値から低下
せるようにすることが可能である。この場合にはリレー
を用いて電磁クラッチ4を制御して、油圧ポンプ9を駆
動させることが可能である。
【0054】また、前記制御装置18は、図2(b)に
示すように、車速センサ17からの車速信号に応じて連
続的に駆動圧力値を変化させるようにすることが可能で
ある。或いは、多段階に変化させるようにすることが可
能である。この場合には演算回路を用いて電磁クラッチ
4を制御して、油圧ポンプ9を駆動させることが可能で
ある。
【0055】また、前記制御装置18は、圧力検出手段
として、動作する圧力がそれぞれ異なる複数の圧力スイ
ッチ(例えば、高い駆動圧力値で動作する低車速用の圧
力スイッチと、低い駆動圧力値で動作する高車速用の圧
力スイッチ)を用い、車速信号に応じて、これら複数の
圧力スイッチの圧力信号を選択して採用することによ
り、駆動圧力値を変化させることが可能である。この場
合には、切換え用のリレーを用いて圧力スイッチを選択
し、選択された圧力スイッチの圧力信号によって電磁ク
ラッチ4を制御して、油圧ポンプ9を駆動させることが
可能である。
【0056】これによって、前記チェック弁11よりも
下流側の作動油圧通路10内及びアキュームレータ12
内の作動油の圧力は、駆動圧力値を変化させることによ
って図3に示すようになり、アキュームレータ12内に
蓄圧されたエネルギを有効に利用することができる。
【0057】即ち、前記アキュームレータ12の容積
(詳しくは作動油室14の容積)と蓄圧された圧力値と
の関係は図3の曲線1ABCDEで示すように変化す
る。いま、大きな操舵助勢力を必要とする低車速乃至停
止時の駆動圧力値をL1、停止圧力値をHとすると、ア
キュームレータ12に蓄圧されるエネルギは扇形DCF
で示される範囲であり、油圧ポンプ9は作動油圧通路1
0及びアキュームレータ12内の作動油の圧力が駆動圧
力値L1以下に低下すると駆動され、高いエネルギを保
つように制御されることになる。一方、高車速時におい
て、駆動圧力値をL2に低下させると、利用可能なエネ
ルギの範囲は扇形DBGで示される範囲まで拡大するこ
とになり、油圧ポンプ9は作動油圧通路10及びアキュ
ームレータ12内の作動油の圧力が駆動圧力値L2以下
に低下することによって駆動が開始されることになる。
【0058】つまり、然程大きな操舵助勢力を必要とし
ない高車速時においては、駆動圧力値を低下させた分、
利用可能なエネルギ範囲が拡大することになり、アキュ
ームレータ12内に蓄圧されたエネルギの有効利用が図
られるのである。また、ポテンシャルの小さいエネルギ
範囲まで利用されるから、前記油圧ポンプ9の作動頻度
を低下させることができるのである。
【0059】したがって、油圧ポンプ9の作動頻度を低
下させると共に、作動油圧通路10及びアキュームレー
タ12に蓄圧される作動油のエネルギを有効に活用可能
なパワーステアリング装置が得られる。
【0060】以上、実施の形態を図面に基づいて説明し
たが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、圧力検出手段として圧力センサを用いる場合
に、作動する圧力が異なるそれぞれ異なる圧力センサを
3個以上設けて、これらの圧力スイッチの圧力信号を選
択して採用し、駆動手段を制御するようにしてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、油圧ポンプの作動頻度を低下させると共に、作
動油圧通路及びアキュームレータに蓄圧される作動油の
エネルギを有効に活用可能なパワーステアリング装置が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すパワーステアリング
装置の説明図である。
【図2】駆動圧力値の変化を説明する線図である。
【図3】アキュームレータ容積と圧力値との関係を説明
する線図である。
【符号の説明】
1 アクチュエータ 4 電磁クラッチ(駆動手段) 9 油圧ポンプ 10 作動油圧通路 11 チェック弁 12 アキュームレータ 16 圧力スイッチ(圧力検出手段) 17 車速センサ(車速検出手段) 18 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 辰義 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 横田 忠治 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵機構のアクチュエータに作動油を給
    排して操舵助勢力を得るパワーステアリング装置におい
    て、車両の走行速度を検出する車速検出手段と、駆動手
    段によって回転駆動される油圧ポンプと、この油圧ポン
    プから吐出される作動油をアクチュエータに導く作動油
    圧通路と、この作動油圧通路の途中に設けられ、前記油
    圧ポンプからアクチュエータへの作動油の流通を許容
    し、逆方向の流通を阻止するチェック弁と、このチェッ
    ク弁よりも下流側の作動油圧通路に接続され、この作動
    油圧通路内の圧力を所定圧力に保持可能なアキュームレ
    ータと、前記チェック弁よりも下流側の作動油圧通路内
    の圧力を検出する圧力検出手段と、前記車速検出手段か
    らの車速信号が入力されると共に、前記圧力検出手段か
    らの圧力信号が入力されており、この圧力信号が所定の
    駆動圧力値以下のとき駆動手段を制御して油圧ポンプを
    回転駆動させ、停止圧力値以上のとき駆動手段を制御し
    て油圧ポンプを停止させる制御装置と、を備え、前記制
    御装置の駆動圧力値を車速検出手段からの車速信号に基
    づいて変化可能となし、高車速時の駆動圧力値を低車速
    時の駆動圧力値よりも低くしたことを特徴とするパワー
    ステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力検出手段は圧力に応じて動作す
    る圧力スイッチであることを特徴とする、請求項1記載
    のパワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、車速検出手段からの車
    速信号が所定車速以上の信号であるとき、駆動圧力値を
    所定値から低下させることを特徴とする、請求項1記載
    のパワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 前記制御装置は、車速検出手段からの車
    速信号に応じて連続的または段階的に駆動圧力値を変化
    させるようにしたことを特徴とする。請求項1記載のパ
    ワーステアリング装置。
  5. 【請求項5】 前記圧力検出手段として、動作する圧力
    がそれぞれ異なる複数の圧力スイッチが設けられてお
    り、制御手段は車速検出手段からの車速信号に応じて、
    これら複数の圧力スイッチの圧力信号を選択して採用す
    るようにしたことを特徴とする、請求項1記載のパワー
    ステアリング装置。
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