JPH10166832A - 後2軸車の軸重移動制御装置 - Google Patents

後2軸車の軸重移動制御装置

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JPH10166832A
JPH10166832A JP35215896A JP35215896A JPH10166832A JP H10166832 A JPH10166832 A JP H10166832A JP 35215896 A JP35215896 A JP 35215896A JP 35215896 A JP35215896 A JP 35215896A JP H10166832 A JPH10166832 A JP H10166832A
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axle
valve
valve device
air spring
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Junichi Niiyama
淳一 新山
Tomoyasu Watanabe
共恭 渡邉
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積載量に応じて後2軸間の軸重配分が制御さ
れる後2軸車において、駆動輪のスリップを容易に防止
する。 【解決手段】 後2軸車の空積時等において、従動後後
軸を持ち上げる方向に作用する空気ばね8へ、コントロ
ーラ20により開閉制御される第1マグネットバルブM
1を通してタンク10より圧縮エアが送給され、駆動後
前軸の軸重を適宜増加させる一方、車輪速センサ24、
25により駆動輪に所定以上のスリップ率が検出される
と、パイロット開閉弁17の作動により急速開閉弁15
が開かれ、エアタンク10から空気ばね8へ高圧で大量
のエアが急速に供給されて、駆動後前軸の軸重を増大さ
せるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後2軸車における
後2軸間の軸重配分を制御して、空車時等では駆動軸の
荷重を増大させることにより、駆動輪のスリップを防止
して、車両の発進性能や登坂性能を改善する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の後2軸車等における軸重移動制御
装置は、特開平2−262412号公報に例示されてい
るように、駆動輪を取り付けている車軸と車体との間
に、ショックアブソーバを兼用する油圧シリンダを取り
付け、駆動輪のスリップが検出されたときには、オイル
ポンプから上記油圧シリンダへオイルを導入して油圧シ
リンダを伸長させることにより駆動輪の分担荷重を増大
させ、または、従動輪を取り付けている車軸と車体との
間に、ショックアブソーバを兼用する油圧シリンダを取
り付け、駆動輪のスリップが検出されたときには、オイ
ルポンプから上記油圧シリンダへオイルを導入して油圧
シリンダを収縮させることにより駆動輪の分担荷重を増
大させ、これによってそれぞれ生じる駆動輪と路面との
摩擦力で駆動輪のスリップを防止しようとしている。
【0003】しかしながら、油圧シリンダの伸長または
収縮にはオイルポンプから上記油圧シリンダへ所要量の
オイルを導入する必要があるため、油圧シリンダの伸長
または収縮により駆動輪の分担荷重を迅速に増大させる
ことは極めて困難であり、従って、駆動輪のスリップを
必ずしも効果的に防止することはできないので、実用的
でない不具合があると共に、油圧シリンダの伸長時また
は収縮時には、油圧シリンダ内に非圧縮性のオイルが封
入されていて、油圧シリンダがショックアブソーバの機
能を果たすことは不可能となるため、車両の乗り心地や
走行特性が極端に悪化するという致命的な欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、積載
量に応じて後2軸間の軸重配分が制御される後2軸車に
おいて、駆動輪のスリップを容易に防止することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明にかか
る後2軸車の軸重移動制御装置は、後2軸のうちの従動
軸を空気ばねによりフレームに対して持ち上げる方向に
付勢して、上記後2軸のうちの駆動軸の荷重を増加させ
る軸重移動装置をそなえた車両において、圧縮エアタン
クと上記空気ばねとを連結するエア管路に設けられ上記
空気ばね内のエア圧を調整するエア給排弁装置、上記空
気ばね内のエア圧を検出する圧力センサ、上記後2軸の
荷重を検出する軸重センサ、上記駆動軸と車両前軸、も
しくは、上記駆動軸と上記従動軸の各左右両輪における
車輪速を検出する車輪速センサ、同車輪速センサの検出
信号により上記駆動軸両輪のスリップ率を検出するスリ
ップ検出手段、及び、同スリップ検出手段により上記駆
動軸両輪に所定以上のスリップ率が検出されたとき、上
記軸重センサの検出信号に応じて上記エア給排弁装置を
作動させ、上記空気ばね内のエア圧を増加させる制御手
段を有している。
【0006】従って、スリップ検出手段により駆動軸両
輪に所定以上のスリップ率が検出されると、制御手段が
エア管路に設けられたエア給排弁装置を作動させて、圧
縮エアタンクから空気ばね内へ圧縮エアが送給されるこ
とにより空気ばね内のエア圧を増加させるので、後2軸
の従動軸から駆動軸への軸重移動によって駆動軸の軸重
が増加するため、駆動軸両輪のスリップを容易に抑制す
ることができ、また、これらの作動中にあっても、車両
におけるサスペンションの緩衝能力は損なわれることな
く維持させることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す本発明の各実施
形態例について、同等部分にはそれぞれ同一符号を付け
て説明する。図1のように、トラニオン型リヤサスペン
ション1と駆動輪2の駆動後前軸3及び従動輪4の従動
後後軸5とをそなえた後2軸車において、従動後後軸5
に固定されたブラケット6とフレーム7との間に空気ば
ね8が設置されて、空気ばね8による従動後後軸5の持
ち上げ作用により、従動後後軸5から駆動後前軸3へ軸
重移動が可能となっている一方、図示しないが、リヤサ
スペンション1のトラニオン軸9への埋め込み型磁歪セ
ンサ、または、ばねのたわみに応じた駆動後前軸3、も
しくは、従動後後軸5のフレーム7に対する上下高さを
検出する電気式ハイトセンサ等の後2軸に対する軸重セ
ンサが設けられている。
【0008】また、図2に示されているように、車載の
圧縮エアタンク10と空気ばね8とを連結する第1エア
管路11には、圧縮エア供給用第1マグネットバルブM
1が設けられていると共に、圧力センサ12が取り付け
られ、第1マグネットバルブM1の下流側で第1エア管
路11に付設された排気路13に排気用第2マグネット
バルブM2が設けられている。
【0009】さらに、タンク10と第1マグネットバル
ブM1下流側の第1エア管路11とが比較的大径の第2
エア管路14で連結され、第2エア管路14の途中に急
速開閉弁15が設置されると共に、第1マグネットバル
ブM1上流側の第1エア管路から分岐して急速開閉弁1
5に連結された第3エア管路16には、パイロット開閉
弁17が設置されている。
【0010】また、コントローラ20には車両のキース
イッチ21からそのオンオフ信号と、運転席に設けられ
た軸重移動スイッチ22からそのオンオフ信号と、圧力
センサ12の検出信号と、後2軸に対する上記軸重セン
サ23の検出信号とがそれぞれ入力され、さらに、車両
の図示しない従動前軸に取り付けられた左右前輪の各車
輪速をそれぞれ検出する車輪速センサ24、24と、駆
動後前軸3に取り付けられた左右駆動輪2の各車輪速を
それぞれ検出する車輪速センサ25、25とから、コン
トローラ20へそれぞれ検出信号が入力される一方、こ
れらの各信号に応じてコントローラ20が第1マグネッ
トバルブM1及び第2マグネットバルブM2の開閉をそ
れぞれ制御して、空気ばね8内のエア圧Paを調整する
と共に、パイロット開閉弁17の作動を制御するように
なっている。
【0011】すなわち、車両のキースイッチ21及び軸
重移動スイッチ22がオンとされて、車輪速センサ24
及び車輪速センサ25の検出信号に基づく左右駆動輪2
の平均スリップ率Sが、所定のスリップ率S1にまでは
達していないとコントローラ20が判定した車両の発進
時及び通常走行時には、コントローラ20により第1マ
グネットバルブM1及び第2マグネットバルブM2の開
閉がそれぞれ制御されて、図3(a)に実線で示されて
いるように、車両に荷物が積載されていない空車時から
半積時までの間は、空気ばね8内のエア圧Paがタンク
10内より低いエア圧P1、例えば5気圧に保たれ、半
積時より積載量が増大するに従ってエア圧Paが減少し
て、最大許容積載量である定積時には、エア圧Paが最
低エア圧P2、例えば0.5気圧となるように調整され
る。
【0012】従って、図3(b)にそれぞれ実線で示さ
れているように、空気ばね8によりフレーム7に対し従
動後後軸5が持ち上げられて、それだけ従動後後軸5の
軸重W1が減少させられると、これに応じて駆動後前軸
3の軸重W2が増加するので、駆動輪2の接地力増大に
より車両の発進性能及び登坂性能をそれぞれ十分に確保
することができる。
【0013】他方、車両のキースイッチ21及び軸重移
動スイッチ22がオンとされ、かつ、車輪速センサ24
及び車輪速センサ25の検出信号によって駆動輪2に所
定のスリップ率S1以上にスリップが生じているとコン
トローラ20が判定した車両の走行時には、コントロー
ラ20により第1マグネットバルブM1及び第2マグネ
ットバルブM2がそれぞれ閉止されると同時に、第3エ
ア管路16のパイロット開閉弁17が開かれ、第2エア
管路14の急速開閉弁15にパイロットエア圧が供給さ
れて急速開閉弁15が直ちに開くので、タンク10から
比較的大径の第2エア管路14を経て比較的高圧のエア
が急速に空気ばね8内へ送給され、軸重センサ23の検
出信号に応じて図3(a)に破線で示されているよう
に、空気ばね8内のエア圧Paが迅速に高められる。
【0014】従って、図3(b)にそれぞれ破線で示さ
れているように、従動後後軸5の軸重W1がさらに減少
させられ、それに応じて駆動後前軸3の軸重W2が許容
軸重範囲内で一層増加するため、駆動輪2の接地力がさ
らに増大させられるので、駆動輪2のスリップを効果的
に抑制することができる。
【0015】その後、コントローラ20の上記制御によ
り駆動輪2のスリップが減少してスリップ率S1になる
と、コントローラ20によりパイロット開閉弁17が閉
じられて急速開閉弁15が閉止され、さらに、スリップ
率S1より低い所定のスリップ率S2にまで減少すれ
ば、第2マグネットバルブM2が開かれて、空気ばね8
内のエアが排気路13を通り排出され、空気ばね8内の
エア圧Paが図3(a)の実線位置まで減少すると、コ
ントローラ20により第2マグネットバルブM2も閉じ
られるので、通常走行時における駆動後前軸3及び従動
後後軸5間の軸重移動が車両の積載量に応じて行われる
ようになる。
【0016】空車〜半積時の場合におけるパイロット開
閉弁17及び第2マグネットバルブM2の開閉と、空気
ばね8内におけるエア圧Paの変化を図4に例示する。
すなわち、時間の経過に応じて図4(a)のように駆動
輪2にスリップ率Sが生じたとすると、時間T1まで
は、パイロット開閉弁17及び第2マグネットバルブM
2は閉じられて、空気ばね8内のエア圧PaがP1に保
持されているが、駆動輪2のスリップ率SがS1にまで
増大した時間T1では、第2マグネットバルブM2が閉
じられたままパイロット開閉弁17が開かれるので、急
速開閉弁15が直ちに開いて、空気ばね8内のエア圧P
aが急速にP3にまで上昇し、上記のように駆動輪2の
スリップが抑制される。
【0017】次に、時間T1で駆動輪2のスリップ率S
が一旦S1を越えてから再びS1に減少した時間T2で
は、パイロット開閉弁17が閉じられて、その後も空気
ばね8内のエア圧PaがP3に保持されているが、さら
に駆動輪2のスリップ率Sが減少してS2に達した時間
T3には、第2マグネットバルブM2が開いて空気ばね
8内のエアが大気へ放出されることにより、空気ばね8
内のエア圧Paは減少し始める。
【0018】また、時間T3で駆動輪2のスリップ率S
が一旦S2を下回ってから再びS2にまで上昇した時間
T4では、第2マグネットバルブM2が閉じて空気ばね
8内のエア圧がそのときのまま保持されるが、さらに駆
動輪2のスリップ率Sが増大して、S1に達した時間T
5以降は、上記の場合と同様に繰り返し制御が行われ
る。
【0019】上記装置においては、駆動後前軸3及び従
動後後軸5間の軸重移動により駆動輪2の接地力を増加
させて、駆動輪2のスリップを効果的に抑制することが
でき、また、パイロット開閉弁17及び第2マグネット
バルブM2の開閉に対してスリップ率S1、S2のしき
い値を用いることにより、それらのフラッタリングを容
易に防止することができる。
【0020】さらに、空気ばね8内のエア圧増大により
駆動輪2のスリップを抑制している場合においても、車
両のサスペンションによる緩衝作用は全く損なわれてい
ないので、車両の乗り心地や走行特性を良好に保持する
ことができる。
【0021】しかも、上記装置にあっては、既存の軸重
移動装置とABSまたはASRにおける車輪速センサを
そのまま車輪速センサ24、25として兼用させること
ができるため、駆動輪2のスリップ抑制を低コストで容
易に実現可能な実用的長所を有している。
【0022】なお、上記実施形態例では、車輪速センサ
24により車両の従動前軸に取り付けられた左右前輪の
各車輪速をそれぞれ検出するようにしているが、車両前
軸の左右前輪に代えて後2軸における従動後後軸5に取
り付けられた左右従動輪4の各車輪速をそれぞれ検出す
るようにしてもよく、また、第1エア管路11に付設さ
れた排気路13に排気用第2マグネットバルブM2を設
ける代わりに、空気ばね8自体に排気用第2マグネット
バルブM2を設けて、上記実施形態例の場合と同様に、
コントローラ20により開閉制御するようにしても、そ
れぞれ上記実施形態例と同等の作用効果を奏することが
できるのはいうまでもない。
【0023】図5に示す第2実施形態例は、駆動輪2の
駆動後前軸3及び従動輪4の従動後後軸5をそなえた後
2軸車において、従動後後軸5とフレーム7との間に設
置された空気ばね8と圧縮エアタンク10とを連結する
第1エア管路11に、パイロット部及びバルブ部をそな
えたパイロット制御型アクチュエータ30が設けられて
いると共に、圧力センサ12が取り付けられ、また、タ
ンク10とアクチュエータ30のパイロット部とが第3
エア管路16により連結されている。
【0024】さらに、コントローラ20には車両のキー
スイッチ21からそのオンオフ信号と、運転席に設けら
れた軸重移動スイッチ22からそのオンオフ信号と、圧
力センサ12の検出信号と、後2軸に対する軸重センサ
23の検出信号とがそれぞれ入力され、さらに、車両の
図示しない従動前軸に取り付けられた左右前輪の各車輪
速をそれぞれ検出する車輪速センサ24、24と、駆動
後前軸3に取り付けられた左右駆動輪2の各車輪速をそ
れぞれ検出する車輪速センサ25、25とから、コント
ローラ20へそれぞれ検出信号が入力される一方、これ
らの各信号に応じてコントローラ20がアクチュエータ
30のパイロット部を作動させることにより、アクチュ
エータ30のバルブ部を開閉制御して、空気ばね8内の
エア圧Paを調整するように構成されている。
【0025】アクチュエータ30は、図6に例示されて
いるように、タンク10へ接続される入口31と、空気
ばね8へ接続される出口32と、大気へ通じる排気口3
3と、それらの間に配置されたインレットバルブ34
と、ピストン35とをそなえたバルブ部36、及び、第
3エア管路16が連結される入口37と、入口37から
ピストン35上面への連通路38を開閉するソレノイド
バルブ39と、ピストン35の上面と大気への連通路4
0との間を開閉するソレノイドバルブ41と、コントロ
ーラ20からの受信部42とをそなえたパイロット部4
3から構成されている。
【0026】すなわち、コントローラ20からの信号に
応じてソレノイドバルブ39及びソレノイドバルブ41
がそれぞれ開閉制御されて、ピストン35の上面に作用
するパイロット制御圧が増加されれば、ピストン35が
押し下げられてピストン35のシート部44がインレッ
トバルブ34の頂面45に当接した後、インレットバル
ブ34がピストン35と連動して押し下げられ、タンク
10からの圧縮エアが入口31からピストン35の背面
部46を通って、出口32から空気ばね8へ送給される
ことにより空気ばね8内のエア圧が高められ、そのエア
圧が設定値まで増大してピストン35が上昇し、ピスト
ン35のシート部44とインレットバルブ34の頂面4
5とが当接した状態のまま、インレットバルブ34が閉
じて入口31とピストン35の背面部46との連通を遮
断すると、高くなった空気ばね8内のエア圧が保持され
ることとなる。
【0027】また、コントローラ20からの信号に応じ
てソレノイドバルブ39及びソレノイドバルブ41がそ
れぞれ開閉制御されて、ピストン35の上面に作用する
パイロット制御圧が減少すれば、ピストン35が押し上
げられてピストン35のシート部44がインレットバル
ブ34の頂面45から離れ、ピストン35の背面部46
が排気口33に連通して、空気ばね8内から大気へエア
が排出されることにより空気ばね8内のエア圧が減少さ
せられ、そのエア圧が設定値まで減少してピストン35
が下降し、ピストン35のシート部44とインレットバ
ルブ34の頂面45とが当接して、ピストン35の背面
部46と排気口33との連通を遮断すると、低下した空
気ばね8内のエア圧が保持され、従って、空気ばね8内
のエア圧がコントローラ20により調整されることとな
る。
【0028】上記アクチュエータ30は、上記第1実施
形態例における第1マグネットバルブM1、第2マグネ
ットバルブM2、急速開閉弁15及びパイロット開閉弁
17の集合体と同等の作用をするものであって、駆動輪
2にとくにスリップのない通常走行時及び発進時には、
コントローラ20がソレノイドバルブ39及びソレノイ
ドバルブ41の開閉を適宜制御し、車両の積載状態に応
じて空気ばね8内のエア圧Paを図3(a)の実線で示
されているように調整し、従動後後軸5の軸重W1を適
宜減少させて駆動後前軸3の軸重W2を増加させ、これ
による駆動輪2の接地力増大によって車両の発進性能及
び登坂性能をそれぞれ十分に確保することができる一
方、車両の走行中に駆動輪2に所定以上のスリップが生
じた場合は、コントローラ20からの信号に応じたパイ
ロット部43の作動により、ピストン35を強く押し下
げてインレットバルブ34を大きく開き、空気ばね8内
へ高圧で大量の圧縮エアを一気に送給して、空気ばね8
内のエア圧Paを図3(a)の破線で示されているよう
に急速に上昇させ、その結果、駆動後前軸3の軸重W2
が一層増加して、駆動輪2の接地力がさらに増加させら
れるので、駆動輪2のスリップを効果的に抑制すること
ができる。
【0029】その後、駆動輪2のスリップ率Sが所定値
まで減少すると、コントローラ20からの信号に応じた
パイロット部43のパルス作動により、空気ばね8内の
エア圧Paは比較的ゆるやかに減少させられ、軸重セン
サ23の検出信号に応じたエア圧に向かって調整され
る。
【0030】すなわち、この第2実施形態例において
は、上記第1実施形態例と同等の作用効果を奏すること
ができると共に、制御装置としての所要機器を第1実施
形態例の場合以上に削減できる特長がある。
【0031】図7に示す第3実施形態例は、駆動輪2の
駆動後前軸3及び従動輪4の従動後後軸5をそなえた後
2軸車において、従動後後軸5とフレーム7との間に設
置された空気ばね8と圧縮エアタンク10とを連結する
第1エア管路11に、ダイレクト制御型アクチュエータ
50が設けられていると共に、圧力センサ12が取り付
けられている。
【0032】また、コントローラ20には車両のキース
イッチ21からそのオンオフ信号と、運転席に設けられ
た軸重移動スイッチ22からそのオンオフ信号と、圧力
センサ12の検出信号と、後2軸に対する軸重センサ2
3の検出信号とがそれぞれ入力され、さらに、車両の図
示しない従動前軸に取り付けられた左右前輪の各車輪速
をそれぞれ検出する車輪速センサ24、24と、駆動後
前軸3に取り付けられた左右駆動輪2の各車輪速をそれ
ぞれ検出する車輪速センサ25、25とから、コントロ
ーラ20へそれぞれ検出信号が入力される一方、これら
の各信号に応じてコントローラ20がアクチュエータ5
0のバルブ部を開閉制御して、空気ばね8内のエア圧P
aを調整するように構成されている。
【0033】アクチュエータ50は、図8に例示されて
いるように、タンク10へ接続される入口51と、空気
ばね8へ接続される出口52と、大気へ通じる排気口5
3と、入口51及び出口52間を開閉するダイヤフラム
付きインレットバルブ54と、出口52及び排気口53
間を開閉するダイヤフラム付きエキゾーストバルブ55
と、インレットバルブ54の背圧を調整してインレット
バルブ54を開閉駆動するソレノイドバルブ56と、エ
キゾーストバルブ55の背圧を調整してエキゾーストバ
ルブ55を開閉駆動するソレノイドバルブ57と、コン
トローラ20からの受信部58とから構成されている。
【0034】すなわち、コントローラ20からの信号に
応じてソレノイドバルブ56及びソレノイドバルブ57
の作動がそれぞれ制御され、インレットバルブ54また
はエキゾーストバルブ55がそれぞれ開閉されることに
より、出口52におけるエア圧、従って、空気ばね8内
のエア圧Paが直接的に調整されるようになっている。
【0035】上記アクチュエータ50は、第1実施形態
例における第1マグネットバルブM1、第2マグネット
バルブM2、急速開閉弁15及びパイロット開閉弁17
の集合体、及び、第2実施形態例におけるアクチュエー
タ30とそれぞれ同等の作用をするものであって、駆動
輪2にとくにスリップのない通常走行時及び発進時に
は、ソレノイドバルブ56及びソレノイドバルブ57の
パルス作動によるインレットバルブ54及びエキゾース
トバルブ55のパルス開閉制御作用により、車両の積載
状態に応じて空気ばね8内のエア圧Paを図3(a)の
実線で示されているように調整し、従動後後軸5の軸重
W1を適宜減少させて駆動後前軸3の軸重W2を増加さ
せ、これによる駆動輪2の接地力増大によって車両の発
進性能及び登坂性能をそれぞれ十分に確保することがで
きる一方、車両の走行中に駆動輪2に所定以上のスリッ
プが生じた場合は、コントローラ20からの信号に応
じ、ソレノイドバルブ56及びソレノイドバルブ57を
図8の状態に維持してインレットバルブ54の背圧を大
気圧とすることにより、インレットバルブ54を大きく
開き、空気ばね8内へ高圧で大量の圧縮エアを一気に送
給して、空気ばね8内のエア圧Paを図3(a)の破線
で示されているように急速に上昇させ、その結果、駆動
後前軸3の軸重W2が一層増加して、駆動輪2の接地力
がさらに増加させられるので、駆動輪2のスリップを効
果的に抑制することができる。
【0036】その後、駆動輪2のスリップ率Sが所定値
まで減少すると、コントローラ20からの信号に応じ、
図8の状態からソレノイドバルブ56が下方へ変位して
インレットバルブ54の背圧が高められ、インレットバ
ルブ54が閉じると共に、ソレノイドバルブ57が上方
へ変位してエキゾーストバルブ55の背圧が低められ、
エキゾーストバルブ55が適宜開閉して、空気ばね8内
のエア圧Paは比較的ゆるやかに減少させられ、軸重セ
ンサ23の検出信号に応じたエア圧に向かって調整され
る。
【0037】すなわち、この第3実施形態例において
は、ソレノイドバルブ56及びソレノイドバルブ57の
制御作用により空気ばね8内のエア圧Paを直接的に調
整することができて、コントローラ20からの信号に対
する応答性が非常にすぐれているため、車両のスリップ
抑制効果がすこぶる良好であって、第2実施形態例以上
の作用効果を奏することができ、また、制御装置として
の所要機器を第1実施形態例の場合以上に削減できる特
長がある。
【0038】
【発明の効果】本発明にかかる後2軸車の軸重移動制御
装置にあっては、スリップ検出手段により駆動軸両輪に
所定以上のスリップ率が検出されると、制御手段がエア
管路に設けられたエア給排弁装置を作動させて、圧縮エ
アタンクから空気ばね内へ圧縮エアが送給されることに
より空気ばね内のエア圧を増加させるので、後2軸の従
動軸から駆動軸への軸重移動によって駆動軸の軸重が増
加するため、駆動軸両輪のスリップを容易に抑制するこ
とができ、また、これらの作動中においても、車両にお
けるサスペンションの緩衝能力は損なわれることなく維
持させることが可能であって、車両の乗り心地や走行特
性を良好に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例における概略側面図。
【図2】上記実施形態例の要部配置図。
【図3】上記実施形態例の制御説明図。
【図4】上記実施形態例の制御説明図。
【図5】本発明の第2実施形態例における要部配置図。
【図6】上記第2実施形態例の一部縦断面図。
【図7】本発明の第3実施形態例における要部配置図。
【図8】上記第3実施形態例の一部縦断面図。
【符号の説明】
3 駆動後前軸 5 従動後後軸 7 フレーム 8 空気ばね 10 圧縮エアタンク 11 第1エア管路 12 圧力センサ 14 第2エア管路 15 急速開閉弁 16 第3エア管路 17 パイロット開閉弁 20 コントローラ 21 キースイッチ 22 軸重移動スイッチ 23 軸重センサ 24 車輪速センサ 25 車輪速センサ 30 アクチュエータ 31 入口 32 出口 33 排気口 34 インレットバルブ 35 ピストン 39 ソレノイドバルブ 41 ソレノイドバルブ 42 受信部 50 アクチュエータ 51 入口 52 出口 53 排気口 54 インレットバルブ 55 エキゾーストバルブ 56 ソレノイドバルブ 57 ソレノイドバルブ 58 受信部 M1 第1マグネットバルブ M2 第2マグネットバルブ Pa 空気ばね内エア圧 S スリップ率 W1 従動後後軸軸重 W2 駆動後前軸軸重

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後2軸のうちの従動軸を空気ばねにより
    フレームに対して持ち上げる方向に付勢して、上記後2
    軸のうちの駆動軸の荷重を増加させる軸重移動装置をそ
    なえた車両において、圧縮エアタンクと上記空気ばねと
    を連結するエア管路に設けられ上記空気ばね内のエア圧
    を調整するエア給排弁装置、上記空気ばね内のエア圧を
    検出する圧力センサ、上記後2軸の荷重を検出する軸重
    センサ、上記駆動軸と車両前軸、もしくは、上記駆動軸
    と上記従動軸の各左右両輪における車輪速を検出する車
    輪速センサ、同車輪速センサの検出信号により上記駆動
    軸両輪のスリップ率を検出するスリップ検出手段、及
    び、同スリップ検出手段により上記駆動軸両輪に所定以
    上のスリップ率が検出されたとき、上記軸重センサの検
    出信号に応じて上記エア給排弁装置を作動させ、上記空
    気ばね内のエア圧を増加させる制御手段を有する後2軸
    車の軸重移動制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記エア給排弁装置
    が、上記タンクと上記空気ばねとを連結する第1エア管
    路に設けられた給気用第1弁装置、上記タンクと上記第
    1弁装置の下流側における上記第1エア管路とを連結す
    る第2エア管路に設けられた急速開閉弁、上記第1弁装
    置の上流側における上記第1エア管路と上記急速開閉弁
    とを連結する第3エア管路に設けられたパイロット開閉
    弁、及び、上記第1弁装置の下流側における上記第1エ
    ア管路もしくは上記空気ばねに付設された排気用第2弁
    装置をそなえ、上記スリップ検出手段により上記駆動軸
    両輪に所定以上のスリップが検出されたとき、上記制御
    手段が上記第1弁装置及び上記第2弁装置を閉じて上記
    パイロット開閉弁を作動させることにより上記急速開閉
    弁を開くように構成された後2軸車の軸重移動制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記エア給排弁装置
    が、上記タンクと上記空気ばねとを連結する第1エア管
    路に設けられパイロット部及びバルブ部をそなえたパイ
    ロット制御型アクチュエータを有し、上記パイロット部
    は上記制御手段からの信号に応じ上記タンクから受ける
    エア圧を増減してパイロット圧とし、上記パイロット圧
    に応じて上記バルブ部が開閉制御されるように構成され
    た後2軸車の軸重移動制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、上記エア給排弁装置
    が、上記制御手段からの信号に応じ上記タンクから受け
    るエア圧を直接調整して上記空気ばねに供給するダイレ
    クト制御型アクチュエータで構成された後2軸車の軸重
    移動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN114312197A (zh) * 2022-01-05 2022-04-12 一汽解放汽车有限公司 车辆驱动防滑控制系统、装置及控制方法

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