JPH10166699A - インクリボンカセット - Google Patents

インクリボンカセット

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JPH10166699A
JPH10166699A JP35336896A JP35336896A JPH10166699A JP H10166699 A JPH10166699 A JP H10166699A JP 35336896 A JP35336896 A JP 35336896A JP 35336896 A JP35336896 A JP 35336896A JP H10166699 A JPH10166699 A JP H10166699A
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ink ribbon
cassette
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roller
guide roller
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JP35336896A
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Yoshiyuki Hori
芳行 堀
Kazuo Onuki
和男 大貫
Mikio Toyoda
幹夫 豊田
Nobuyuki Motoyama
信之 本山
Naomichi Hattori
直道 服部
Yasuhiro Morita
安廣 森田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクリボンのローラへの巻き込みやバック
テンションのバラツキをなくし、インクリボンの走行安
定性を著しく改善して、優れた印字品位を長期間に亘っ
て持続させることのできるインクリボンカセットを提供
する。 【構成】 カセット本体内に一対の回転自在なコアが収
納され、これらコア間にインクリボン12が巻回されて
一方が巻出コア20、他方が巻取コア30とされ、イン
クリボンのパスラインの略中間においてインクリボンは
カセット本体の外部に導出されており、カセット本体の
前端部分には外部に導出されたインクリボンとの共働に
より記録媒体に印字する印字ヘッドを挿入するための凹
部13が設けられ、凹部と巻出コアおよび巻取コアとの
間にそれぞれ少なくとも一のガイドローラが設けられて
なるインクリボンカセットにおいて、ガイドローラのう
ちの少なくとも一対22、32が、インクリボンのバッ
クコート面との間の摩擦係数が0.2〜0.8の範囲内
となる低摩擦ガイドローラとして巻取側および巻出側に
設けられてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリンタに装着され
て該プリンタ側の印字ヘッドとの共働により所定の記録
媒体に印字するために用いられるインクリボンカセット
に関する。本発明のインクリボンカセットは特に熱転写
方式プリンタに装着されるものとして好適に使用され
る。
【0002】
【従来の技術】従来のインクリボンカセットとしては、
たとえば特開平6−48003号公報記載のものが知ら
れている。このインクリボンカセットにおいては、巻取
側および巻出側に、インクリボンと接触する表面が摩擦
係数の大きい素材(ゴム様弾性体)で形成された一対の
リボン送りローラが設けられると共に、該リボン送りロ
ーラに対するインクリボンの巻付角度が駆動限界以上と
されている。
【0003】また、特開平7−304238号ないし3
04240号公報に記載のインクリボンカセットは、巻
取側にインクリボンの走行を補助する駆動ローラを有す
るものにおいて、該駆動ローラのインクリボンと接触す
るローラ面がショアー硬度55〜90のエチレンプロピ
レンブタジエン共重合体(EPDM)により形成され、
あるいは該駆動ローラと接触するインクリボンとの摩擦
係数が0.8〜1.2とされ、あるいはインクリボンの
該駆動ローラへの巻付角度が100〜180度とされた
ものが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のインクリ
ボンカセットにあっては、ローラの摩擦係数が大きいた
め、リボン走行中に巻取側のローラにインクリボンが巻
き込まれるという問題があった。
【0005】また、巻出側のローラにおいては、インク
リボンとの間の摩擦係数が大きいため、非駆動の該ロー
ラがインクリボンの走行時に回転し、機械の個体差によ
りバックテンションにバラツキが生じてしまい、インク
リボンに対して常に適切なバックテンションを与えるこ
とが困難であった。
【0006】さらに、従来のローラの材質では、インク
リボン走行中に特に巻出側のローラとの摩擦によってバ
ックコート材がインクリボンから剥がれて該巻出側ロー
ラに付着堆積し、バックコート材が剥離したインクリボ
ンが印字ヘッドに接触することにより印字ヘッドとの摩
擦抵抗が増大し、ヘッド寿命の低下を来すと共に、印字
不良の原因となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
ような従来技術においてインクリボンがローラに巻き込
み、あるいはバックテンションにバラツキを生ずるため
にインクリボンの走行安定性が大きく損なわれることを
解消するべく実験と研究を重ねた結果、インクリボンの
バックコート面との間の摩擦係数が所定数値範囲となる
ようにガイドローラを設けることにより、上記問題が解
決されることを知見し、本発明に至ったものである。
【0008】すなわち、本発明は、カセット本体内に一
対の回転自在なコアが収納され、これらコア間にインク
リボンが巻回されて一方が巻出コア、他方が巻取コアと
され、上記インクリボンのパスラインの略中間において
上記インクリボンは上記カセット本体の外部に導出され
ており、上記カセット本体の前端部分には上記外部に導
出されたインクリボンとの共働により記録媒体に印字す
る印字ヘッドを挿入するための凹部が設けられ、上記凹
部と上記巻出コアおよび上記巻取コアとの間にそれぞれ
少なくとも一のガイドローラが設けられてなるインクリ
ボンカセットにおいて、上記ガイドローラのうちの少な
くとも一対が、上記インクリボンのバックコート面との
間の摩擦係数が0.2〜0.8の範囲内となる低摩擦ガ
イドローラとして巻取側および巻出側に設けられてなる
ことを特徴とする。
【0009】本発明の好適な一態様によれば、上記低摩
擦ガイドローラの周面がABS(アクリルニトリルブタ
ジエンスチレン)で形成される。
【0010】本発明の他の好適な一態様によれば、上記
巻取側の上記低摩擦ガイドローラはプリンタ側の駆動手
段により巻取方向に駆動され、一方上記巻出側の上記低
摩擦ガイドローラは非駆動であって走行するインクリボ
ンとの間にすべりが生ずることにより実質的に静止状態
に維持される。
【0011】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施例によるイ
ンクリボンカセット10が示されている。このインクリ
ボンカセット10は図示の状態から天地逆にして装着す
ることが可能とされており、したがって図において左右
対称に構成されている。また、図1はケースおよびカバ
ーを接合してなるカセット本体からカバーを取り除いた
状態としてインクリボンカセット10を示す上面図であ
る。
【0012】ケース11内にはインクリボン12が巻回
された一対のコア20、30が収容されており、図示の
状態においてはコア20が巻出コア、コア30が巻取コ
アとされている。インクリボン12は巻出コア20から
ガイドローラ21、22、23および24によって案内
され、さらに、ケース10の前端中央部に形成される凹
部13の両側に突出して形成される略三角形状の突出部
25、35の一方25の先端部に案内された後、凹部1
3に向けてカセット外部に導出される。他方の突出部3
5の先端部に案内されて再度カセット内部に導入された
インクリボン12は、ガイドローラ34、33、32お
よび31に案内され、巻取コア30に巻き取られる。
【0013】インクリボンカセット10が熱転写プリン
タのキャリッジに装填された状態において、該キャリッ
ジ上の一対の回転軸が巻出コア20および巻取コア30
に嵌入係合する。そして、巻取コア30に嵌入係合され
た回転軸が適当な駆動源により回転駆動されることによ
り、インクリボン12が前述のパスラインを通って巻出
コア20から巻取コア30に向けて送出され、これに伴
って巻出コア20も巻取コア30の回転駆動方向と同方
向に従動回転する。また、キャリッジと共にプラテンに
沿って往復移動可能に設けられるサーマルヘッドは、イ
ンクリボンカセット10の前端中央部に形成された凹部
13に挿入され、印字時には図において上方に移動して
インクリボンカセット10の外部に導出されている部分
のインクリボン12を引き上げ、インクリボン12の走
行に同期して搬送される所定の記録媒体に対して所定の
印字を行うものである。
【0014】かかるプリンタ側の構成および熱転写方式
による印字メカニズムは公知であるので、図示省略して
以上の簡単な説明に止める。
【0015】巻出側のガイドローラ21〜24および巻
取側のガイドローラ31〜34のうち、巻取側のガイド
ローラ32は駆動ローラである。すなわち、この駆動ロ
ーラ32には、インクリボンカセット10が前記キャリ
ッジに装填された状態において該キャリッジ上に設けら
れる駆動軸(図示せず)が嵌入係合され、適当な駆動源
により駆動軸が回転駆動されたときにその駆動力を受け
て駆動ローラ32が図において反時計方向に回転し、イ
ンクリボンの走行を積極的に補助する。
【0016】一方、このガイドローラ32に対向して巻
出側に設けられるガイドローラ22には、インクリボン
カセット10が前記キャリッジに装填された状態におい
て該キャリッジ上に回転自在に設けられる回転軸(図示
せず)が嵌入係合されるが、該回転軸には何ら駆動源が
連結されず、空転可能であるにすぎない。そして、本実
施例においては、後述するように、この巻出側のガイド
ローラ22はインクリボン12走行中も実質的に回転す
ることなく静止状態に維持される。
【0017】他のガイドローラ21、23、24および
31、33、34はいずれも回転自在に設けられ、それ
ら周面とインクリボン12のバックコート(BC)面ま
たはインク面との間の摩擦によりインクリボン12の走
行に伴って回転する。
【0018】巻出側のガイドローラ(静止ローラ)22
および巻取側のガイドローラ(駆動ローラ)32は、少
なくともその周面が、インクリボン走行時にこれらが接
触するインクリボンBC面との間の摩擦係数(μ)が
0.2〜0.8の範囲内となるような材質で形成され
る。かかる材質の好適な一例はABS(アクリルニトリ
ルブタジエンスチレン)である。
【0019】インクリボンBC面との間に0.2〜0.
8の摩擦係数を与えるような材質でこれらガイドローラ
22および32を形成することにより、巻取側のガイド
ローラ(駆動ローラ)32にインクリボン12が巻き込
まれることが防止される。また、巻出側のガイドローラ
22がこのような摩擦係数を与える低摩擦材料で形成さ
れることにより、巻取コア30および駆動ローラ32の
反時計方向回転駆動に伴ってインクリボン12が走行す
る際に、該ガイドローラ22は走行するインクリボン1
2との間にすべりを生じさせ、実質的に回転することな
く静止状態に維持される。このため、静止ローラ22を
通過するインクリボン12に対してブレーキをかけ、イ
ンクリボン12に適切なバックテンションを与えること
ができるため、インクリボン12の走行を安定化させる
ことができる。
【0020】さらに、従来特に巻出側のガイドローラに
おいて問題となっていた付着部の堆積も、インクリボン
BC面との間の摩擦係数を上記範囲内とすることによっ
て解決することができる。
【0021】これらの作用効果が発揮されることを確認
するために比較試験を行った。すなわち、これらガイド
ローラ22および32とインクリボンBC面との間の摩
擦係数が0.1、0.2、0.5、0.8および0.9
であるインクリボンカセット4種類を用いて170m巻
のインクリボンを全巻印字した後、印字品位および巻出
側ガイドローラへの付着物の有無を調べたところ、以下
の表1に示す通りの結果が得られた。
【表1】 なお、摩擦係数0.9の場合に巻出側ガイドローラに付
着した白汚物を調べたところ、インクリボンBC面に
塗工 されている成分の一部であった。また、摩擦係数
0.1の場合に発生した印字欠けとは、インクリボンに
対するバックテンションが不十分なために走行不良を来
たしたものであった。表1の結果から、印字品位を良好
に保持すると共にガイドローラへの付着物堆積をなくす
ためには、インクリボンBC面との間の摩擦係数を0.
2〜0.8の範囲とすべきことが理解された。以上にお
いて図1を参照して本発明の一実施例について詳述した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、請求項に
記載された発明の範囲内において広く変形態様をとるこ
とができる。
【発明の効果】本発明のインクリボンカセットによれ
ば、インクリボンの走行安定性を著しく改善することが
でき、優れた印字品位を長期間に亘って持続させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるインクリボンカセット
のカバーを除いた状態を示す上面図である。
【符号の説明】
10 インクリボンカセット 11 ケース 12 インクリボン 13 凹部 20 巻出コア 21〜24 ガイドローラ (22 駆動ローラ) 30 巻取コア 31〜34 ガイドローラ (32 静止ローラ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本山 信之 埼玉県深谷市内ケ島500 ダイニック株式 会社埼玉工場内 (72)発明者 服部 直道 埼玉県深谷市内ケ島500 ダイニック株式 会社埼玉工場内 (72)発明者 森田 安廣 大阪市中央区高麗橋2−6−10 ダイニッ ク株式会社大阪支社営業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カセット本体内に一対の回転自在なコアが
    収納され、これらコア間にインクリボンが巻回されて一
    方が巻出コア、他方が巻取コアとされ、上記インクリボ
    ンのパスラインの略中間において上記インクリボンは上
    記カセット本体の外部に導出されており、上記カセット
    本体の前端部分には上記外部に導出されたインクリボン
    との共働により記録媒体に印字する印字ヘッドを挿入す
    るための凹部が設けられ、上記凹部と上記巻出コアおよ
    び上記巻取コアとの間にそれぞれ少なくとも一のガイド
    ローラが設けられてなるインクリボンカセットにおい
    て、上記ガイドローラのうちの少なくとも一対が、上記
    インクリボンのバックコート面との間の摩擦係数が0.
    2〜0.8の範囲内となる低摩擦ガイドローラとして巻
    取側および巻出側に設けられてなることを特徴とするイ
    ンクリボンカセット。
  2. 【請求項2】上記低摩擦ガイドローラの周面がABSで
    形成されていることを特徴とする請求項1のインクリボ
    ンカセット。
  3. 【請求項3】上記巻取側の上記低摩擦ガイドローラはプ
    リンタ側の駆動手段により巻取方向に駆動され、一方上
    記巻出側の上記低摩擦ガイドローラは非駆動であって走
    行するインクリボンとの間にすべりが生ずることにより
    実質的に静止状態に維持されることを特徴とする請求項
    1または2のインクリボンカセット。
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