JPH10166137A - 中子砂の除去方法 - Google Patents
中子砂の除去方法Info
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- JPH10166137A JPH10166137A JP32447696A JP32447696A JPH10166137A JP H10166137 A JPH10166137 A JP H10166137A JP 32447696 A JP32447696 A JP 32447696A JP 32447696 A JP32447696 A JP 32447696A JP H10166137 A JPH10166137 A JP H10166137A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 凹部を有したワーク中空部が小径であって
も、容易に対処して中子砂を完全に除去でき、また、除
去装置のイニシャルコストやランニングコストも低減さ
せることができる中子砂の除去方法を提供すること。 【解決手段】 中子砂の除去方法は、ワークWの貫通し
た中空部1の内周面に付着した中子砂を投射材Pの投射
で除去する。除去時には、中空部1の一端側に、投射材
Pを中空部1内へ噴射可能な噴射ノズル20を配置さ
せ、中空部1の他端側から、先端に投射材Pの進行方向
を変える変更面22を配置させた硬質棒状部材21を侵
入させる。そして、噴射ノズル20からの投射材Pを、
硬質棒状部材21の変更面22に当て、中空部1の内周
面側へ向けるようにして、中子砂を除去する。
も、容易に対処して中子砂を完全に除去でき、また、除
去装置のイニシャルコストやランニングコストも低減さ
せることができる中子砂の除去方法を提供すること。 【解決手段】 中子砂の除去方法は、ワークWの貫通し
た中空部1の内周面に付着した中子砂を投射材Pの投射
で除去する。除去時には、中空部1の一端側に、投射材
Pを中空部1内へ噴射可能な噴射ノズル20を配置さ
せ、中空部1の他端側から、先端に投射材Pの進行方向
を変える変更面22を配置させた硬質棒状部材21を侵
入させる。そして、噴射ノズル20からの投射材Pを、
硬質棒状部材21の変更面22に当て、中空部1の内周
面側へ向けるようにして、中子砂を除去する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造品等のワーク
の中空部に付着する中子砂を除去する方法に関し、詳し
くは、投射材を利用して中子砂を除去する方向に関す
る。
の中空部に付着する中子砂を除去する方法に関し、詳し
くは、投射材を利用して中子砂を除去する方向に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ワークの中空部を形成する中子
は、湯の圧力に耐えるとともに、可縮性・耐火性等を必
要とするため、所定の砂に油・デキストリン・樹脂等の
粘結剤を配合した中子砂により成形されており、鋳造後
には、振動その他による砂落し作業によって、ワークの
中空部から除去されることとなっていた。
は、湯の圧力に耐えるとともに、可縮性・耐火性等を必
要とするため、所定の砂に油・デキストリン・樹脂等の
粘結剤を配合した中子砂により成形されており、鋳造後
には、振動その他による砂落し作業によって、ワークの
中空部から除去されることとなっていた。
【0003】そしてさらに、ショットブラスト、ハイド
ロブラスト、あるいは、アルカリに酸化剤を加えた溶融
塩浴による化学的方法等により、中空部の内周面に残留
付着していた中子砂を除去していた。
ロブラスト、あるいは、アルカリに酸化剤を加えた溶融
塩浴による化学的方法等により、中空部の内周面に残留
付着していた中子砂を除去していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ショットブラ
スト等の機械的方法では、ワークの外部から研削作用を
加えるものであるため、ワーク中空部が複雑な溝等の凹
部が形成されていれば、凹部内に付着した中子砂を完全
に除去できなかった。
スト等の機械的方法では、ワークの外部から研削作用を
加えるものであるため、ワーク中空部が複雑な溝等の凹
部が形成されていれば、凹部内に付着した中子砂を完全
に除去できなかった。
【0005】例えば、図3に示すワークWのように、中
空部1の内周面に複数の溝状の凹部2が設けられている
場合、ワークWの外部からのショットブラストにより、
凹部2間の山部3に付着した中子砂Smは、ある程度除
去されるが、凹部2内に付着している中子砂Sdは、山
部3の死角となって、完全に除去することができなくな
っていた。
空部1の内周面に複数の溝状の凹部2が設けられている
場合、ワークWの外部からのショットブラストにより、
凹部2間の山部3に付着した中子砂Smは、ある程度除
去されるが、凹部2内に付着している中子砂Sdは、山
部3の死角となって、完全に除去することができなくな
っていた。
【0006】また、化学的方法による中子砂の除去は、
酸化剤を使用するため、作業環境の悪化や廃液処理等の
課題が生じ、さらに、作業能率も悪かった。
酸化剤を使用するため、作業環境の悪化や廃液処理等の
課題が生じ、さらに、作業能率も悪かった。
【0007】これらの課題に対処するため、例えば、図
4に示すような斜噴射ノズル10を使用することが考え
られた。この斜噴射ノズル10は、投射材Pを噴射する
ノズル本体11の先端部分に筒部材12が接続され、筒
部材12の天井面に筒部材12の軸方向と略45°交差
する反射面13が形成され、筒部材12の先端周面に噴
射口14が配置されて、構成されていた。
4に示すような斜噴射ノズル10を使用することが考え
られた。この斜噴射ノズル10は、投射材Pを噴射する
ノズル本体11の先端部分に筒部材12が接続され、筒
部材12の天井面に筒部材12の軸方向と略45°交差
する反射面13が形成され、筒部材12の先端周面に噴
射口14が配置されて、構成されていた。
【0008】この斜噴射ノズル10を使用する中子砂の
除去方法は、ワークWの中空部1内に筒部材12を挿入
させて、ノズル本体11から噴射された投射材Pを、反
射面13に当てて方向を変え、筒部材12の軸方向と略
直交する方向で、噴射口14から噴射させ、ワーク中空
部1の中子砂Sm・Sdを除去していた。
除去方法は、ワークWの中空部1内に筒部材12を挿入
させて、ノズル本体11から噴射された投射材Pを、反
射面13に当てて方向を変え、筒部材12の軸方向と略
直交する方向で、噴射口14から噴射させ、ワーク中空
部1の中子砂Sm・Sdを除去していた。
【0009】この方法は、中空部1の軸方向と略直交す
る方向で投射材Pを噴射できることから、ワーク中空部
1の内周面に付着した中子砂Sm・Sdを完全に除去し
易い。
る方向で投射材Pを噴射できることから、ワーク中空部
1の内周面に付着した中子砂Sm・Sdを完全に除去し
易い。
【0010】しかしながら、この斜噴射ノズル10を使
用する除去方法では、ワークWの中空部1が小径である
場合には、その中空部1に対応した小径な筒部材12
と、その小径の筒部材12内に投射材Pを噴射可能とし
たその筒部材12に対応したノズル本体11と、を備え
た斜噴射ノズル10を準備する必要が生ずる。
用する除去方法では、ワークWの中空部1が小径である
場合には、その中空部1に対応した小径な筒部材12
と、その小径の筒部材12内に投射材Pを噴射可能とし
たその筒部材12に対応したノズル本体11と、を備え
た斜噴射ノズル10を準備する必要が生ずる。
【0011】そして、そのような斜噴射ノズル10で
は、筒部材12での投射材Pの詰りが発生し易く、か
つ、筒部材12の投射材Pとの干渉に対する強度が必要
となることから、筒部材12が高価となって、ノズル1
0のコストを上昇させていた。
は、筒部材12での投射材Pの詰りが発生し易く、か
つ、筒部材12の投射材Pとの干渉に対する強度が必要
となることから、筒部材12が高価となって、ノズル1
0のコストを上昇させていた。
【0012】また、筒部材12の反射面13が摩耗すれ
ば、ノズル本体11が筒部材12に対応して構成されて
いるため、ノズル10ごと取り替える必要が生じ、除去
作業のイニシャルコストとランニングコストが高くなっ
ていた。
ば、ノズル本体11が筒部材12に対応して構成されて
いるため、ノズル10ごと取り替える必要が生じ、除去
作業のイニシャルコストとランニングコストが高くなっ
ていた。
【0013】さらにまた、この斜噴射ノズル10を使用
する方法では、ワーク中空部1の内周面に、全周にわた
る円環状の溝状の凹部2等が形成されている場合には、
ノズル10若しくはワークWを周方向に回転する必要が
生じ、それらの機構が必要となって、除去装置の構成が
複雑になってしまう。
する方法では、ワーク中空部1の内周面に、全周にわた
る円環状の溝状の凹部2等が形成されている場合には、
ノズル10若しくはワークWを周方向に回転する必要が
生じ、それらの機構が必要となって、除去装置の構成が
複雑になってしまう。
【0014】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、凹部を有したワーク中空部が小径であっても、容易
に対処して中子砂を完全に除去でき、また、除去装置の
イニシャルコストとランニングコストも低減させること
ができる中子砂の除去方法を提供することを目的とす
る。
り、凹部を有したワーク中空部が小径であっても、容易
に対処して中子砂を完全に除去でき、また、除去装置の
イニシャルコストとランニングコストも低減させること
ができる中子砂の除去方法を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る中子砂の除
去方法は、ワークの貫通した中空部の内周面に付着した
中子砂を投射材の投射で除去する中子砂の除去方法であ
って、前記中空部の一端側に、前記投射材を前記中空部
内へ噴射可能な噴射ノズルを配置させ、前記中空部の他
端側から、先端に前記投射材の進行方向を変える変更面
を配置させた硬質棒状部材を侵入させて、前記噴射ノズ
ルからの投射材を、前記硬質棒状部材の変更面に当て、
前記中空部の内周面側へ向けるようにして、前記中子砂
を除去することを特徴とする。
去方法は、ワークの貫通した中空部の内周面に付着した
中子砂を投射材の投射で除去する中子砂の除去方法であ
って、前記中空部の一端側に、前記投射材を前記中空部
内へ噴射可能な噴射ノズルを配置させ、前記中空部の他
端側から、先端に前記投射材の進行方向を変える変更面
を配置させた硬質棒状部材を侵入させて、前記噴射ノズ
ルからの投射材を、前記硬質棒状部材の変更面に当て、
前記中空部の内周面側へ向けるようにして、前記中子砂
を除去することを特徴とする。
【0016】前記硬質棒状部材の先端を、頂角を略90
°とした円錐形状として、前記変更面を、前記円錐形状
の外周面とすることが望ましい。
°とした円錐形状として、前記変更面を、前記円錐形状
の外周面とすることが望ましい。
【0017】
【発明の効果】本発明に係る中子砂の除去方法は、貫通
したワーク中空部の一端側に噴射ノズルを配置させ、ワ
ーク中空部の他端側から硬質棒状部材を侵入させて、噴
射ノズルから投射材を噴射させ、噴射ノズルからの投射
材を、硬質棒状部材の先端の変更面に当ててワーク中空
部の内周面側へ向け、中子砂を除去するものである。
したワーク中空部の一端側に噴射ノズルを配置させ、ワ
ーク中空部の他端側から硬質棒状部材を侵入させて、噴
射ノズルから投射材を噴射させ、噴射ノズルからの投射
材を、硬質棒状部材の先端の変更面に当ててワーク中空
部の内周面側へ向け、中子砂を除去するものである。
【0018】すなわち、本発明に係る中子砂の除去方法
では、ワーク中空部の軸方向に沿って噴射された投射材
の方向を変える部材を、投射材を噴射させる噴射ノズル
と離した別部材として、先端に投射材の向きを変える変
更面を配置させた硬質の棒状の部材から構成している。
では、ワーク中空部の軸方向に沿って噴射された投射材
の方向を変える部材を、投射材を噴射させる噴射ノズル
と離した別部材として、先端に投射材の向きを変える変
更面を配置させた硬質の棒状の部材から構成している。
【0019】そのため、その硬質棒状部材は、投射材を
挿通させるような筒形状としなくとも中実等で容易に形
成でき、投射材の詰りが発生せず、また、小径として
も、高価な材料を使用せずに、一定の強度を確保するこ
とができることから、凹部を有したワーク中空部が小径
であっても、容易に対処して中子砂を完全に除去でき
る。
挿通させるような筒形状としなくとも中実等で容易に形
成でき、投射材の詰りが発生せず、また、小径として
も、高価な材料を使用せずに、一定の強度を確保するこ
とができることから、凹部を有したワーク中空部が小径
であっても、容易に対処して中子砂を完全に除去でき
る。
【0020】また、投射材を噴射する噴射ノズルと別部
材で硬質棒状部材が構成されているため、先端の変更面
が摩耗しても、硬質棒状部材を取り替えるだけで、容易
に除去作業を続行することができ、除去作業のランニン
グコストを低減することができる。
材で硬質棒状部材が構成されているため、先端の変更面
が摩耗しても、硬質棒状部材を取り替えるだけで、容易
に除去作業を続行することができ、除去作業のランニン
グコストを低減することができる。
【0021】さらに、投射材を噴射する噴射ノズルと別
部材で硬質棒状部材が構成されており、噴射ノズル自体
も、ワーク中空部内に侵入しなくとも良いことから、汎
用のものを使用することができ、硬質棒状部材も高価で
ないことから、除去装置のイニシャルコストも低減させ
ることができる。
部材で硬質棒状部材が構成されており、噴射ノズル自体
も、ワーク中空部内に侵入しなくとも良いことから、汎
用のものを使用することができ、硬質棒状部材も高価で
ないことから、除去装置のイニシャルコストも低減させ
ることができる。
【0022】したがって、本発明に係る中子砂の除去方
法は、凹部を有したワーク中空部が小径であっても、容
易に対処して中子砂を完全に除去でき、また、除去装置
のイニシャルコストやランニングコストも低減させるこ
とができる。
法は、凹部を有したワーク中空部が小径であっても、容
易に対処して中子砂を完全に除去でき、また、除去装置
のイニシャルコストやランニングコストも低減させるこ
とができる。
【0023】そして、硬質棒状部材の先端を、頂角を略
90°とした円錐形状として、投射材の向きを変える変
更面を、その円錐形状の外周面とするようにすれば、変
更面で向きを変えた投射材を、変更面の周囲の360°
の範囲へ、投射させることができる。そのため、ワーク
や硬質棒状部材を周方向に回転させなくとも、ワーク中
空部の内周面の周方向に配置された凹部に残留する中子
砂を、奇麗に除去することが可能となる。
90°とした円錐形状として、投射材の向きを変える変
更面を、その円錐形状の外周面とするようにすれば、変
更面で向きを変えた投射材を、変更面の周囲の360°
の範囲へ、投射させることができる。そのため、ワーク
や硬質棒状部材を周方向に回転させなくとも、ワーク中
空部の内周面の周方向に配置された凹部に残留する中子
砂を、奇麗に除去することが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0025】実施形態の除去方法は、図1に示すよう
に、投射材Pを噴射する噴射ノズル20と硬質棒状部材
21とを備えた除去装置Mを使用して行なう。
に、投射材Pを噴射する噴射ノズル20と硬質棒状部材
21とを備えた除去装置Mを使用して行なう。
【0026】噴射ノズル20は、鋳鋼製の投射材Pを投
射する汎用的なブラスト加工機に使用されているもので
あり、図示しない治具にセットされたワークWの一端側
に配置されて、投射材Pを貫通されたワーク中空部1内
に噴射可能としている。
射する汎用的なブラスト加工機に使用されているもので
あり、図示しない治具にセットされたワークWの一端側
に配置されて、投射材Pを貫通されたワーク中空部1内
に噴射可能としている。
【0027】硬質棒状部材21は、投射材Pの衝突によ
る損耗が少ない材質から形成された中実の丸棒状とし
て、先端を、頂角を90°程度とした円錐形状とし、そ
の円錐形状の外周面を、投射材Pの向きを変える変更面
22としている。なお、実施形態の場合、投射材Pが鋳
鋼製としているため、硬質棒状部材21は、超硬合金や
高速度工具鋼等から形成されている。
る損耗が少ない材質から形成された中実の丸棒状とし
て、先端を、頂角を90°程度とした円錐形状とし、そ
の円錐形状の外周面を、投射材Pの向きを変える変更面
22としている。なお、実施形態の場合、投射材Pが鋳
鋼製としているため、硬質棒状部材21は、超硬合金や
高速度工具鋼等から形成されている。
【0028】また、この硬質棒状部材21は、油圧シリ
ンダ等の流体圧駆動装置やギヤ駆動装置等に接続される
図示しない保持装置に保持され、ワークWの他端側から
中空部1内に挿入可能に配置されている。
ンダ等の流体圧駆動装置やギヤ駆動装置等に接続される
図示しない保持装置に保持され、ワークWの他端側から
中空部1内に挿入可能に配置されている。
【0029】そして、この硬質棒状部材21は、挿入さ
れるワークWの中空部1の内径に応じた外径のものが使
用されている。特に、中子砂の除去作業時、棒状部材2
1と中空部1の内周の山部3との間に投射材Pが咬み込
んで、棒状部材21の中空部1の軸方向に沿う移動が阻
害されることを防止できるように、中空部1の最も小さ
な内径より、使用する投射材Pの直径の5〜20倍分程
度の寸法、望ましくは6倍分の寸法、を差し引いた寸法
を、棒状部材21の外径とすれば、投射材Pの変更面2
2の面積を確保しつつ、投射材Pの咬み込みを防止する
ことができる(なお、上記の差し引く寸法の境界概念と
しては、使用する投射材Pの直径の20倍を超えれば、
変更面22の面積を確保し難くなり、使用する投射材P
の直径の5倍未満では、投射材Pの咬み込みが生じ易く
なってしまうからである)。
れるワークWの中空部1の内径に応じた外径のものが使
用されている。特に、中子砂の除去作業時、棒状部材2
1と中空部1の内周の山部3との間に投射材Pが咬み込
んで、棒状部材21の中空部1の軸方向に沿う移動が阻
害されることを防止できるように、中空部1の最も小さ
な内径より、使用する投射材Pの直径の5〜20倍分程
度の寸法、望ましくは6倍分の寸法、を差し引いた寸法
を、棒状部材21の外径とすれば、投射材Pの変更面2
2の面積を確保しつつ、投射材Pの咬み込みを防止する
ことができる(なお、上記の差し引く寸法の境界概念と
しては、使用する投射材Pの直径の20倍を超えれば、
変更面22の面積を確保し難くなり、使用する投射材P
の直径の5倍未満では、投射材Pの咬み込みが生じ易く
なってしまうからである)。
【0030】つぎに、実施形態の除去方法を説明すれ
ば、図1に示すように、図示しない治具にセットしたワ
ークWの中空部1における一端側の開口1aに対応させ
た噴射ノズル20から、投射材Pを中空部1内に噴射さ
せ、中空部1の他端側の開口1bから、変更面22を先
頭として、中空部1内に硬質棒状部材21をゆっくり挿
入させれば良い。
ば、図1に示すように、図示しない治具にセットしたワ
ークWの中空部1における一端側の開口1aに対応させ
た噴射ノズル20から、投射材Pを中空部1内に噴射さ
せ、中空部1の他端側の開口1bから、変更面22を先
頭として、中空部1内に硬質棒状部材21をゆっくり挿
入させれば良い。
【0031】すると、噴射ノズル20からの投射材P
は、中空部1を進行して棒状部材21の変更面22に衝
突し、中空部1の軸方向と略直交方向に変えられて、中
空部1の内周面の山部3に衝突するとともに凹部2に侵
入して、それらに付着する中子砂を除去することとな
る。
は、中空部1を進行して棒状部材21の変更面22に衝
突し、中空部1の軸方向と略直交方向に変えられて、中
空部1の内周面の山部3に衝突するとともに凹部2に侵
入して、それらに付着する中子砂を除去することとな
る。
【0032】そして、実施形態の除去方法では、ワーク
中空部1の軸方向に沿って噴射された投射材Pの方向を
変える部材を、投射材Pを噴射させる噴射ノズル20と
離した別部材として、先端に投射材Pの向きを変える変
更面22を配置させた硬質の棒状の部材21から構成し
ている。
中空部1の軸方向に沿って噴射された投射材Pの方向を
変える部材を、投射材Pを噴射させる噴射ノズル20と
離した別部材として、先端に投射材Pの向きを変える変
更面22を配置させた硬質の棒状の部材21から構成し
ている。
【0033】そのため、その硬質棒状部材21は、投射
材Pを挿通させるような筒形状としなくとも中実等で容
易に形成でき、投射材Pの詰りが発生せず、また、小径
としても、高価な材料を使用せずに、一定の強度を確保
することができることから、凹部2を有したワーク中空
部1が小径であっても、容易に対処して中子砂を完全に
除去できる。
材Pを挿通させるような筒形状としなくとも中実等で容
易に形成でき、投射材Pの詰りが発生せず、また、小径
としても、高価な材料を使用せずに、一定の強度を確保
することができることから、凹部2を有したワーク中空
部1が小径であっても、容易に対処して中子砂を完全に
除去できる。
【0034】また、投射材Pを噴射する噴射ノズル20
と別部材で硬質棒状部材21が構成されているため、先
端の変更面22が摩耗しても、硬質棒状部材21を取り
替えるだけで、容易に除去作業を続行することができ、
除去作業のランニングコストを低減することができる。
と別部材で硬質棒状部材21が構成されているため、先
端の変更面22が摩耗しても、硬質棒状部材21を取り
替えるだけで、容易に除去作業を続行することができ、
除去作業のランニングコストを低減することができる。
【0035】さらに、投射材Pを噴射する噴射ノズル2
0と別部材で硬質棒状部材21が構成されており、噴射
ノズル20自体も、ワーク中空部1内に侵入しなくとも
良いことから、汎用のものを使用することができ、硬質
棒状部材21も高価でないことから、除去装置Mのイニ
シャルコストも低減させることができる。
0と別部材で硬質棒状部材21が構成されており、噴射
ノズル20自体も、ワーク中空部1内に侵入しなくとも
良いことから、汎用のものを使用することができ、硬質
棒状部材21も高価でないことから、除去装置Mのイニ
シャルコストも低減させることができる。
【0036】したがって、実施形態の中子砂の除去方法
は、凹部2を有したワーク中空部1が小径であっても、
容易に対処して中子砂を完全に除去でき、また、除去装
置Mのイニシャルコストやランニングコストも低減させ
ることができる。
は、凹部2を有したワーク中空部1が小径であっても、
容易に対処して中子砂を完全に除去でき、また、除去装
置Mのイニシャルコストやランニングコストも低減させ
ることができる。
【0037】勿論、実施形態の中子砂の除去方法は、投
射材を噴射させて中子砂を除去するものであり、化学的
方法等に比べて、極めて効率的に短時間で中子砂を除去
することができ、作業環境の悪化や廃液処理等の課題も
生じない。さらに、凹部2を有しない中空部1を備えた
ワークWに、実施形態の方法を実施しても、短に中空部
の一端側からショットブラストして中子砂を除去する場
合に比べて、極めて効率的に短時間で中子砂を除去する
ことができる。
射材を噴射させて中子砂を除去するものであり、化学的
方法等に比べて、極めて効率的に短時間で中子砂を除去
することができ、作業環境の悪化や廃液処理等の課題も
生じない。さらに、凹部2を有しない中空部1を備えた
ワークWに、実施形態の方法を実施しても、短に中空部
の一端側からショットブラストして中子砂を除去する場
合に比べて、極めて効率的に短時間で中子砂を除去する
ことができる。
【0038】そして、実施形態では、硬質棒状部材21
の先端を、頂角を90°とした円錐形状として、投射材
Pの向きを変える変更面22を、その円錐形状の外周面
としていることから、変更面22で向きを変えた投射材
Pを、変更面22の周囲の360°の範囲へ、投射させ
ることができる。そのため、ワークWや硬質棒状部材2
1を周方向に回転させなくとも、ワーク中空部1の内周
面の周方向に配置された凹部2に残留する中子砂を、奇
麗に除去することが可能となる。
の先端を、頂角を90°とした円錐形状として、投射材
Pの向きを変える変更面22を、その円錐形状の外周面
としていることから、変更面22で向きを変えた投射材
Pを、変更面22の周囲の360°の範囲へ、投射させ
ることができる。そのため、ワークWや硬質棒状部材2
1を周方向に回転させなくとも、ワーク中空部1の内周
面の周方向に配置された凹部2に残留する中子砂を、奇
麗に除去することが可能となる。
【0039】ちなみに、中空部1の山部3の内径寸法を
9φとし、凹部2の幅寸法を10mm・内径寸法を25φ
として、全長を100mmとした図3に示すようなワーク
Wに対して、噴射口径9mmの噴射ノズル20から空気圧
0.5MPaで0.3φの鋳鋼製投射材Pを噴射し、ま
た、頂角を90°とした円錐形状の先端を有した6φの
超硬合金製の丸棒状の硬質棒状部材21を25mm/sの
速度で侵入させつつ、研掃したところ、中子砂は全て除
去することができた。また、この時、硬質棒状部材21
は、中空部1内で停止させることなく一定速度で移動さ
せたが、中子砂の残りは無く、投射材Pや中子砂は、殆
ど噴射ノズル20側の開口1aから外に飛び出して、滞
留して部分的に中空部1を覆うこともなかった。
9φとし、凹部2の幅寸法を10mm・内径寸法を25φ
として、全長を100mmとした図3に示すようなワーク
Wに対して、噴射口径9mmの噴射ノズル20から空気圧
0.5MPaで0.3φの鋳鋼製投射材Pを噴射し、ま
た、頂角を90°とした円錐形状の先端を有した6φの
超硬合金製の丸棒状の硬質棒状部材21を25mm/sの
速度で侵入させつつ、研掃したところ、中子砂は全て除
去することができた。また、この時、硬質棒状部材21
は、中空部1内で停止させることなく一定速度で移動さ
せたが、中子砂の残りは無く、投射材Pや中子砂は、殆
ど噴射ノズル20側の開口1aから外に飛び出して、滞
留して部分的に中空部1を覆うこともなかった。
【0040】なお、実施形態では、硬質棒状部材21に
おける投射材Pの向きを変更させる変更面22として、
円錐形状の外周面とした場合を示したが、図2のaに示
すように、変更面22を硬質棒状部材21の軸方向と略
45°で交差する傾斜面として、ワーク中空部1の凹部
2が中空部1の軸方向に直交する方向で横孔状に設けら
れている場合に対処できるように構成しても良く、この
場合でも、請求項1の作用・効果を得ることができる。
おける投射材Pの向きを変更させる変更面22として、
円錐形状の外周面とした場合を示したが、図2のaに示
すように、変更面22を硬質棒状部材21の軸方向と略
45°で交差する傾斜面として、ワーク中空部1の凹部
2が中空部1の軸方向に直交する方向で横孔状に設けら
れている場合に対処できるように構成しても良く、この
場合でも、請求項1の作用・効果を得ることができる。
【0041】そして、変更面22は、ワーク中空部1に
設けられる凹部2に対応して適宜設定されれば良く、図
2のbに示すように、半球状の変更面22を有した硬質
棒状部材21を使用したり、図2のcに示すように、複
数の傾斜面からなる変更面22を有した硬質棒状部材2
1を使用したり、さらには、図2のdに示すように、硬
質棒状部材21が多角柱状として、その多角形に応じた
多角錐の外周面を変更面22とするようにした部材21
を使用するようにしても良い。
設けられる凹部2に対応して適宜設定されれば良く、図
2のbに示すように、半球状の変更面22を有した硬質
棒状部材21を使用したり、図2のcに示すように、複
数の傾斜面からなる変更面22を有した硬質棒状部材2
1を使用したり、さらには、図2のdに示すように、硬
質棒状部材21が多角柱状として、その多角形に応じた
多角錐の外周面を変更面22とするようにした部材21
を使用するようにしても良い。
【図1】本発明に係る一実施形態の使用態様を示す図で
ある。
ある。
【図2】同実施形態に使用する硬質棒状部材の変形例で
ある。
ある。
【図3】中子砂を除去するワークを示す図である。
【図4】従来の中子砂の除去方法に使用する斜傾斜ノズ
ルを示す図である。
ルを示す図である。
1…中空部、 2…凹部、 20…噴射ノズル、 21…硬質棒状部材、 22…変更面、 W…ワーク、 P…投射材。
Claims (2)
- 【請求項1】 ワークの貫通した中空部の内周面に付着
した中子砂を投射材の投射で除去する中子砂の除去方法
であって、 前記中空部の一端側に、前記投射材を前記中空部内へ噴
射可能な噴射ノズルを配置させ、前記中空部の他端側か
ら、先端に前記投射材の進行方向を変える変更面を配置
させた硬質棒状部材を侵入させて、 前記噴射ノズルからの投射材を、前記硬質棒状部材の変
更面に当て、前記中空部の内周面側へ向けるようにし
て、前記中子砂を除去することを特徴とする中子砂の除
去方法。 - 【請求項2】 前記硬質棒状部材の先端を、頂角を略9
0°とした円錐形状として、前記変更面を、前記円錐形
状の外周面としていることを特徴とする請求項1記載の
中子砂の除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32447696A JPH10166137A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | 中子砂の除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32447696A JPH10166137A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | 中子砂の除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10166137A true JPH10166137A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18166238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32447696A Withdrawn JPH10166137A (ja) | 1996-12-05 | 1996-12-05 | 中子砂の除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10166137A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002292567A (ja) * | 2001-03-29 | 2002-10-08 | Showa Denko Kk | 筒形ワークの表面加工装置および表面加工方法 |
JP2005329410A (ja) * | 2004-05-18 | 2005-12-02 | Honda Motor Co Ltd | 中空カムシャフトの砂落し方法 |
JP2012055909A (ja) * | 2010-09-07 | 2012-03-22 | Toyota Motor Corp | 異物除去方法及び異物除去装置 |
-
1996
- 1996-12-05 JP JP32447696A patent/JPH10166137A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002292567A (ja) * | 2001-03-29 | 2002-10-08 | Showa Denko Kk | 筒形ワークの表面加工装置および表面加工方法 |
JP4515656B2 (ja) * | 2001-03-29 | 2010-08-04 | 昭和電工株式会社 | 筒形ワークの表面加工装置および表面加工方法 |
JP2005329410A (ja) * | 2004-05-18 | 2005-12-02 | Honda Motor Co Ltd | 中空カムシャフトの砂落し方法 |
JP4535773B2 (ja) * | 2004-05-18 | 2010-09-01 | 本田技研工業株式会社 | 中空カムシャフトの砂落し装置とその方法 |
JP2012055909A (ja) * | 2010-09-07 | 2012-03-22 | Toyota Motor Corp | 異物除去方法及び異物除去装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040302 |