JPH10164931A - 苗植付機構 - Google Patents

苗植付機構

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JPH10164931A
JPH10164931A JP33173496A JP33173496A JPH10164931A JP H10164931 A JPH10164931 A JP H10164931A JP 33173496 A JP33173496 A JP 33173496A JP 33173496 A JP33173496 A JP 33173496A JP H10164931 A JPH10164931 A JP H10164931A
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shaft
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axis
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Muneyuki Kawase
宗之 河瀬
Shinichiro Inoue
信一郎 井上
Ryuichi Nonaka
隆一 野中
Mamoru Kubo
守 久保
Kunimitsu Makihara
邦充 牧原
Noboru Too
登 東尾
Koji Yoshida
耕士 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ギヤ支軸の強度・剛性を向上する。 【解決手段】 植付伝動ケース3に軸芯X1周りで回転
自在に支持された回転ケース10に、爪支持体13を一
体回動状態で軸支する支持軸14を軸芯X2周りで回転
自在に枢支し、植付伝動ケース3に固定の太陽ギヤ23
と、支持軸14に固定の遊星ギヤ30とを、ギヤ31,
32と回動伝達機構Dとにより不等速連動させて、回転
ケース10の回転に伴い苗植付爪12先端部が縦長楕円
状の軌跡T1を描くように構成し、ギヤ31,32を回
転自在に支持する支軸部51,52同士を連結軸部53
を介して偏芯連結させる状態に一体成型されたギヤ支軸
50を回転ケース10に両持ち支持させ、連結軸部53
の断面の形状及び大きさを、支軸部51,52とが重な
る部分と同じ形状及び大きさに形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、田植機等に装着さ
れる苗植付機構で、詳しくは、植付伝動ケースに第一の
軸芯周りで回転自在に支持された回転ケースに、苗植付
爪が取付けられた爪支持体を前記第一の軸芯と平行な第
二の軸芯周りで回転自在に軸支し、前記植付伝動ケース
に回動不能に固定された太陽ギヤ、前記爪支持体を一体
的に回動する状態で軸支する支持軸に固定された遊星ギ
ヤ、前記太陽ギヤに噛合う状態で第一の軸芯に平行な第
三の軸芯周りで回転する第一のギヤ、前記遊星ギヤに噛
合う状態で第三の軸芯とは偏芯した第四の軸芯周りで回
転する第二のギヤ、前記第一のギヤと第二のギヤを不等
速連動させる偏芯クランク式の回動伝達機構を設けて、
前記回転ケースの回転に伴い、前記苗植付爪の先端部が
縦長楕円状の軌跡を描くように、爪支持体と回転ケース
とを相対回動駆動させる相対回動手段を構成し、前記回
転ケースに一端側で支持され、かつ、他端側で前記第一
のギヤを回転自在に支持する第一の支軸部と、回転ケー
スに一端側で支持され、かつ、他端側で前記第二のギヤ
を回転自在に支持する第二の支軸部と、これら支軸部同
士を偏芯させて連結する連結軸部とを備えたギヤ支軸を
設けてあるものに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の苗植付機構では、第一のギヤ及
び第二のギヤを回転自在に支持するギヤ支軸が回転ケー
スに両持ち支持されるから、ギヤ支軸を強固に支持でき
る利点がある。
【0003】そのような利点を有する苗植付機構として
は、特願平8‐83393号に示されるようなものがあ
る。すなわち、第一の支軸部と第二の支軸部と連結軸部
との三者を別体成型し、それらを組み付けることによ
り、前記ギヤ支軸を構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術によるときは、ギヤ支軸の組付けに手数・手間を要す
ることはもちろん、第一の支軸部と連結軸部との間及
び、第二の支軸部と連結軸部との間にがたつきが発生す
ることが不可避で、ギヤ支軸の強度・剛性面で改良の余
地があった。
【0005】本発明の目的は、ギヤ支軸の強度・剛性を
向上する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本第1発
明の特徴、作用、効果はつぎのとおりである。
【0007】〔特徴〕植付伝動ケースに第一の軸芯周り
で回転自在に支持された回転ケースに、苗植付爪が取付
けられた爪支持体を前記第一の軸芯と平行な第二の軸芯
周りで回転自在に軸支し、前記植付伝動ケースに回動不
能に固定された太陽ギヤ、前記爪支持体を一体的に回動
する状態で軸支する支持軸に固定された遊星ギヤ、前記
太陽ギヤに噛合う状態で第一の軸芯に平行な第三の軸芯
周りで回転する第一のギヤ、前記遊星ギヤに噛合う状態
で第三の軸芯とは偏芯した第四の軸芯周りで回転する第
二のギヤ、前記第一のギヤと第二のギヤを不等速連動さ
せる偏芯クランク式の回動伝達機構を設けて、前記回転
ケースの回転に伴い、前記苗植付爪の先端部が縦長楕円
状の軌跡を描くように、爪支持体と回転ケースとを相対
回動駆動させる相対回動手段を構成し、前記回転ケース
に一端側で支持され、かつ、他端側で前記第一のギヤを
回転自在に支持する第一の支軸部と、回転ケースに一端
側で支持され、かつ、他端側で前記第二のギヤを回転自
在に支持する第二の支軸部と、これら支軸部同士を偏芯
させて連結する連結軸部とを備えたギヤ支軸を設けてあ
る苗植付機構であって、前記ギヤ支軸として、両支軸部
と連結軸部とを一体成型したものを設け、前記連結軸部
の軸芯方向視での断面の形状及び大きさを、軸芯方向視
において前記両支軸部同士が重なる部分と同じ形状及び
大きさに形成してある点にある。
【0008】〔作用〕本第1発明によるときは、ギヤ支
軸を構成する第一の支軸部と第二の支軸部と連結軸部と
の三者を一体物として一体成型してあるから、ギヤ支軸
の強度低下・剛性低下の原因となる第一の支軸部と連結
軸部との間のがたつき及び第二の支軸部と連結軸部との
間のがたつきを皆無とすることができる。
【0009】しかも、前記連結軸部の軸芯方向視での断
面の形状及び大きさを、軸芯方向視において前記第一の
支軸部と第二の支軸部とが重なる部分と同じ形状及び大
きさに形成することにより、連結軸部の周面を、第三の
軸芯を中心とした第一の支軸部の半径と等しい半径の第
一周面部分(つまり、第一の支軸部の周面を軸芯方向に
延長した周面部分)と、第四の軸芯を中心とした第二の
支軸部の半径と等しい半径の第二周面部分(つまり、第
二の支軸部の周面を軸芯方向に延長した周面部分)とか
ら形成するようにしてあるから、連結軸部の軸芯方向視
での断面積を可及的に大きくしながらも、連結軸部を容
易に作成することができる。すなわち、第一の支軸部と
第二の支軸部と連結軸部とが一体の物を作成するにあた
っては、一般に切削加工を採用するのであるが、その切
削加工で第一の支軸部を形成する際、その切削加工を連
結軸部にまで延長して行うことにより、連結軸部の周面
のうち第一周面部分を同時に形成でき、他方、切削加工
で第二の支軸部を形成する際、その切削加工を連結軸部
にまで延長して行うことにより、連結軸部の周面のうち
第二周面部分を同時に形成できる。換言すれば、第一の
支軸部と第二の支軸部と連結軸部との三者を成型する
際、第一の支軸部に対する切削加工と、第二の支軸部に
対する切削加工との二つで済み、連結軸部に対する切削
加工が不要である。
【0010】〔効果〕従って、本第1発明によれば、三
者を一体成型することでがたつきをなくしたことによ
り、ギヤ支軸の強度・剛性を優れたものにして、第一の
ギヤ及び第二のギヤに対する支持強度を高めることで、
第一のギヤ及び第二のギヤを円滑に回転させることがで
き、しかも、そのように第一のギヤ及び第二のギヤを円
滑に回転するように支持するためのギヤ支軸を容易安価
に作成できるようになった。
【0011】請求項2に係る本第2発明の特徴、作用、
効果はつぎのとおりである。
【0012】〔特徴〕上記本第1発明の特徴において、
前記第一の軸芯と第二の軸芯とを含む平面上に前記第三
の軸芯及び第四の軸芯をともに配置してある点にある。
【0013】〔作用〕本第2発明によるときは、第一の
軸芯と第二の軸芯とを含む平面上に前記第三の軸芯及び
第四の軸芯をともに配置して、ギヤ支軸を構成する三者
のうち最も断面積が小さくて強度・剛性が低い連結軸部
の断面長手方向を、第一のギヤと太陽ギヤとの噛み合い
連動及び第二のギヤと遊星ギヤとの噛み合い連動に伴っ
て連結軸部に作用する曲げ力の作用方向に一致させてあ
るから、曲げに対する断面二次モーメントを最大にする
ことができる。すなわち、曲げ剛性を最大にできる。
【0014】〔効果〕従って、本第2発明によれば、よ
り一層、ギヤ支軸の曲げを抑制して、第一のギヤ及び第
二のギヤを円滑に回転させることができるようになっ
た。
【0015】
【発明の実施の形態】苗植付装置Aは、図1に示すよう
に、角パイプ状の左右向きのメインフレーム1、このメ
インフレーム1の左右方向略中央部に連結したフィード
ケース2、前記メインフレーム1に左右方向に適宜間隔
を置いて配置する状態で連結した複数個の植付伝動ケー
ス3によりなるフレーム体を設け、このフレーム体の前
部に苗載台4を左右方向に一定ストロークで往復移送さ
れるように取り付け、前記複数個の植付伝動ケース3そ
れぞれの後部の左右両側に苗植付機構5を駆動自在に設
け、前記フレーム体の底部に左右方向に並ぶ複数個の接
地フロート6を取り付けて構成されている。この苗植付
装置Aは、走行機体(図示せず)の後部にリンク機構
(図示せず)を介して昇降操作されるように、かつ、自
走機体からフィードケース2に動力伝達されるように連
結して乗用型田植機を構成するものであって、機体走行
に伴って、接地フロート6が圃場の泥面に接地して機体
重量を支持するとともに泥面を整地して行き、各苗植付
機構5が苗載台4に載置されたマット苗の一部を切り出
して、接地フロート6による整地箇所に植え付けて行く
のである。
【0016】前記複数個の苗植付機構5のそれぞれは、
図1及び図2に示すように、植付伝動ケース3の後部の
側部に回転ケース10を左右方向に沿った姿勢の第一の
軸芯X1周りで回転自在に取付け、この回転ケース10
の前記第一の軸芯X1から等距離外れた箇所のうち第一
の軸芯X1を挟んで対向する両端二箇所のそれぞれに、
苗植付爪12及び苗押し出し具15を備えた爪支持体と
しての爪支持ケース13を第一の軸芯X1に平行な第二
の軸芯X2周りで回転自在に取付け、前記回転ケース1
0が回転駆動されるに伴って爪支持ケース13と回転ケ
ース10とを相対回動駆動させる相対回動手段Sを各爪
支持ケース13と植付伝動ケース3との間に設け、前記
回転ケース10が回転駆動されるに伴って苗押し出し具
15を作動させる苗押出し操作機構Eを各爪支持ケース
13に設けて構成してある。
【0017】前記回転ケース10は、分割面Yで二つの
半割りケース部分10A,10Bに分割できるように構
成されている。具体的には、二つの半割りケース部分1
0A,10Bを連結ボルトによって締付け連結して構成
してある。そして、回転ケース10は、一方の半割りケ
ース部分10Aの長手方向での中央部を、前記植付伝動
ケース3の後部の前記第一の軸芯X1と同芯状に位置す
るボス部3aにベアリング7を介して回転自在に取付
け、他方の半割りケース部分10Bの長手方向での中央
部に位置する軸承部10aを、前記ボス部3aを貫通す
る状態で植付伝動ケース3にベアリング9を介して回転
自在に支持された出力軸8の端部にテーパピン11によ
って一体回転するように連結することで、植付伝動ケー
ス3に第一の軸芯X1の周りで回転自在に支持され、か
つ、出力軸8の駆動回転に伴い図示する方向Fに回転駆
動されるように構成されている。なお、前記出力軸8
は、前記フィードケース2から伝動機構(図示せず)を
介して伝達される回転動力によって回転駆動される。
【0018】前記爪支持ケース13は、回転ケース10
の端部箇所に一対のベアリング24,25を介して前記
第二の軸芯X2周りに回転自在に支持させた支持軸14
のうち回転ケース10から外部に突出している端部に回
り止め状態に連結されている。具体的には、爪支持ケー
ス13に一体形成したフランジ部27を、このフランジ
部27に形成の貫通孔29に支持軸14の端部が入り込
むようにした状態で支持軸14に固着のフランジ部26
にボルト28で締付け連結することにより、支持軸14
と一体に回転するようになっている。これにより、爪支
持ケース13は、回転ケース10に第二の軸芯X2の周
りで回転自在に支持されていることになっている。
【0019】前記一対の相対回動手段Sのそれぞれは、
図2及び図3に示すように、前記出力軸8に相対回転自
在に外嵌した太陽ギヤ23と、支持軸14に取付けた遊
星ギヤ30と、前記太陽ギヤ23に噛み合い連動する第
一のギヤ31と、前記遊星ギヤ30に噛み合い連動する
第二のギヤ32と、これら第一のギヤ31と第二のギヤ
32の間に形成したクランク式の回動伝達機構Dを設け
て構成されている。
【0020】前記太陽ギヤ23は、その軸芯を前記第一
の軸芯X1と一致させる状態で植付伝動ケース3に回動
不能に固定されている。その固定手段は、太陽ギヤ23
のボス部に形成した噛合い爪部Bと、植付伝動ケース3
のボス部3aの端部に形成した噛合い爪部とを回り止め
係合させる手段である。
【0021】前記遊星ギヤ30は、支持軸14にキー3
0aによって一体回転するように係合させることによ
り、爪支持ケース13に一体に回転するように連結され
ている。つまり、遊星ギヤ30は、爪支持ケース13を
回転ケース10に対して回転操作するギヤになってい
る。
【0022】前記第一のギヤ31は、前記回転ケース1
0に両持ち状態に支持されたギヤ支軸50のうち第一の
軸芯X1に対して偏芯している一端側の第一の支軸部5
1に回転自在に外嵌することにより、第一の軸芯X1と
は偏芯している第一の支軸部51の軸芯、つまり、第三
の軸芯X3の周りで回転自在に回転ケース10に支持さ
れている。
【0023】前記第二のギヤ32は、前記ギヤ支軸50
の他端側に位置するとともに前記第一の支軸部51に対
して第一の軸芯X1側に変位している第二の支軸部52
に回転自在に外嵌することにより、前記第三の軸芯X3
よりも第一の軸芯X1の方に寄っている第二の支軸部5
2の軸芯、つまり、第四の軸芯X4の周りで回転自在に
回転ケース10に支持されている。
【0024】前記太陽ギヤ23、遊星ギヤ30、第一の
ギヤ31、第二のギヤ32は、いずれもピッチ円が真円
である円形ギヤに形成してある。また、前記第三の軸芯
X3及び第四の軸芯X4は、ともに、第一の軸芯X1と
第二の軸芯X2とを含む平面上に配置されている。
【0025】そして、前記第一の支軸部51及び第二の
支軸部52のそれぞれには、前記第一の支軸部51を支
持する回転ケース10の軸支部10bと第一のギヤ31
との間及び、前記第二の支軸部52を支持する回転ケー
ス10の軸支部10cと第二のギヤ32との間のそれぞ
れに配置する状態でギヤ倒れ防止用のカラー40,41
が嵌合されている。これらカラー40,41のそれぞれ
には、前記第一の支軸部51及び第二の支軸部52に嵌
合して前記軸支部10b,10cの支軸組付け孔に挿入
されるスリーブ40a,41aが一体形成されている。
つまり、カラー40,41は、スリーブ40a,41a
付きのものとして構成されている。
【0026】前記回動伝達機構Dは、図3及び図5に明
示するように、前記第一のギヤ31の第二のギヤ32に
面する方の側面に形成した第一のギヤ31の半径方向に
沿う姿勢のカム溝部38と、前記第二のギヤ32の第一
のギヤ31に面する方の側面にその第二のギヤ32を成
型する際に同時に成型することによって突設したクラン
クピン36とによって構成されている。
【0027】前記カム溝部38は、側面に一対の突条3
9,39を間隔を隔てて形成することで構成されてい
る。前記クランクピン36は、第二のギヤ32の回転軸
芯である第四の軸芯X4とは偏芯する箇所に配置してあ
るとともに第一のギヤ31のカム溝部38に摺動自在に
入り込むように形成してある。
【0028】以上により、回転ケース10が回転駆動さ
れ、第一のギヤ31が回転ケース10による回転操作
と、太陽ギヤ23に対する噛合いとのために第三の軸芯
X3周りで自転回転すると、この回転力をクランクピン
36が第二のギヤ32に伝達し、第二のギヤ32が第四
の軸芯X4周りで回転する。そして、第三の軸芯X3と
第四の軸芯X4とが偏芯していることにより、クランク
ピン36はカム溝部38の内部を第一のギヤ31の半径
方向に往復摺動しながら回転力を伝達する。したがっ
て、回動伝達機構Dは、第一のギヤ31が等速で回転し
ても、第二のギヤ32が不等速で回転するように、第一
のギヤ31と第二のギヤ32とを不等速連動させる。
【0029】前記遊星ギヤ30は、第一の軸芯X1周り
で回転している回転ケース10上の第二の軸芯X2周り
で回転ケース10とは逆方向に回転しているので、苗植
付機構の動きを外から観察すると、遊星ギヤ30、つま
り、爪支持ケース13は所定の角度範囲で揺動している
ように見える。そして、この苗植付機構では、回転ケー
ス10が回転駆動するに伴って、爪支持ケース13の苗
植付爪12の先端部が図1に示す縦長楕円状の軌跡T1
を描くような苗植運動を行うように太陽ギヤ23と遊星
ギヤ30を連動させてある。
【0030】前記苗押し出し具15は、図4に示すよう
に、爪支持ケース13が苗植付爪12に沿って摺動する
ように支持している支持ロッド15aの一端側に固着す
ることにより、苗植付爪12に沿って移動するように爪
支持ケース13に支持されている。
【0031】前記苗押出し操作機構Eは、図2及び図4
に示すように、爪支持ケース13に支持させたカム軸1
6、天秤アーム20、押し出しばね22、カム軸16の
爪支持ケース13から外部の突出している端部に連結し
てある連結杆18などを設けて構成されている。前記カ
ム軸16は、前記第二の軸芯X2周りで回転自在に爪支
持ケース13に支持されており、このカム軸16には、
苗押し出し具15を操作するカム17が一体に形成され
ている。前記天秤アーム20は、爪支持ケース13に支
軸20aを介してカム軸16に平行な軸芯周りでに回転
自在に支持されている。この天秤アーム20の一端は、
リンク19を介して前記支持ロッド15aに連結されて
おり、天秤アーム20の他端には、前記カム17の作用
を受けるカムフォロア21が設けられている。前記押し
出しばね22は、爪支持ケース13を反力部材として天
秤アーム20を揺動付勢することにより、支持ロッド1
5aを爪支持ケース13から突出する側に摺動付勢して
いるとともに、天秤アーム20のカムフォロア21を前
記カム17の周面に押し当て付勢している。前記連結杆
18は、一方の爪支持ケース13のカム軸16と、他方
の爪支持ケース13のカム軸16とにわたって取付けて
あり、爪支持ケース13が回転ケース10に対して回転
しても、カム軸16が回転ケース10に対して回転しな
いようにカム軸16を支持している。
【0032】これにより、苗植付爪12が苗植運動を行
うに伴って、爪支持ケース13とカム軸16とが所定回
動範囲で相対回動することになり、カム17のカムフォ
ロア21に対する押圧操作と、押出しばね22による操
作とのために天秤アーム20が支軸20aの周りで揺動
操作されて支持ロッド15aを摺動操作する。すなわ
ち、苗押出し操作機構Eは、苗植付爪12が苗植運動を
行うに伴って、回転ケース10の回転力によって駆動さ
れ、苗押し出し具15を図4に二点鎖線で示す如く苗植
付爪12の先端側に位置する作用位置に押出しばね22
の弾性復元力による操作力によって押出し操作したり、
図4に実線で示す如く前記作用位置よりも苗植付爪12
の基端側に位置する非作用位置にカム17による操作力
によって引退操作したりする。
【0033】従って、回転ケース10を回転駆動する
と、各苗爪支持ケース13が回転ケース10の回転のた
めに第一の軸芯X1周りで公転回転するとともに、相対
回動手段Sの作用のために第二の軸芯X2周りで自転回
転し、苗植付爪12の先端部が略楕円軌跡T1を描いて
苗載台4の苗取出口と圃場との間を上下に回動するよう
に苗植付爪12に苗植運動を行わせ、各苗爪支持ケース
13に備えてある苗押出し操作機構Eが回転ケース10
の回転力によって駆動され、苗押し出し具15を苗植付
爪12の苗植運動に連動させて非作用位置と作用位置と
に移動操作する。これにより、一方の苗爪支持ケース1
3の苗植付爪12と、他方の苗爪支持ケース13の苗植
付爪12とが交互に、苗載台4に載置されいるマット状
苗から一株分のブロック苗を切断するとともに取り出
し、圃場に下降搬送して同一の植付け条に植付けて行く
のである。そして、各苗植付爪12が苗載台4の苗取出
口の上方から苗植付け位置に下降作動する間は、苗押し
出し具15は非作用位置にあって苗植付爪12の苗取り
出しと取出し苗の保持を可能にし、苗植付爪12が圃場
に到達して苗植付けを行う際には、苗押し出し具15が
作用位置に移動して、苗植付爪12が保持していた苗を
苗植付爪12から容易に離れるように押出し操作する。
【0034】前記ギヤ支軸50は、図6に示すように、
第一の支軸部51と、第二の支軸部52と、これら両者
が偏芯位置する状態で連結する連結軸部53とから構成
されている。前記第一の支軸部51のうち連結軸部53
とは反対側の一方の端部51aは、前記一方の半割りケ
ース部分10Aの軸支部10bの支軸組付け孔に挿入支
持される連結部に形成され、他方の端部51bは、前記
第一のギヤ31が相対回転自在に外嵌するように構成し
たギヤ支持部に形成されている。前記第二の支軸部52
のうち連結軸部53とは反対側の一方の端部52aは、
前記他方の半割りケース部分10Bの軸支部10cの支
軸組付け孔に挿入支持される連結部に形成され、他方の
端部52bは、前記第二のギヤ32が相対回転自在に外
嵌するように構成したギヤ支持部に形成されている。前
記連結軸部53は、前記クランクピン36に干渉しない
状態で、かつ、第一の支軸部51と第二の支軸部52と
を第三の軸芯X3及び第四の軸芯X4が互いに偏芯する
状態で連結するように形成してある。すなわち、ギヤ支
軸50は、第一の支軸部51の端部でなる連結部51a
と、第二の支軸部52の端部でなる連結部52aとの両
端側で回転ケース10に連結して、つまり、回転ケース
10に両持ち支持される状態で第一のギヤ31及び第二
のギヤ32を支持するようになっている。
【0035】かつ、ギヤ支軸50は、第一の支軸部51
と第二の支軸部52と連結軸部53とのそれぞれの素材
を成型する際にそれら全ての素材を同時に成型すること
によって作成してある。つまり、第一の支軸部51と第
二の支軸部52と連結軸部53との三つを一体成型した
単一部品に形成してある。そして、図7に示すように、
連結軸部53の軸芯方向視の断面の形状及び大きさは、
軸芯方向視において第一の支軸部51と第二の支軸部5
2とが重なる部分と同じ形状及び大きさに形成されてい
る。前記連結軸部53の周面は、偏芯方向で対向する二
つの周面部分53a,53bから形成されている。一方
の周面部分53aは、第三の軸芯X3を中心とし半径が
第一の支軸部51と等しい周面、つまり、第一の支軸部
51の周面に連なる周面であり、他方の周面部分53b
は、第四の軸芯X4を中心とし半径が第二の支軸部52
と等しい周面、つまり、第二の支軸部52の周面に連な
る周面である。そして、第三、第四の軸芯X3,X4が
第一、第二の軸芯X1,X2を含む平面に配置されてい
ることにより、連結軸部53の断面の長手方向は、太陽
ギヤ23と第一のギヤ31との噛合い連動及び、遊星ギ
ヤ30と第二のギヤ32との噛合い連動に伴いギヤ支軸
50に作用する曲げ力の作用方向となる。
【0036】かつ、苗植付機構は、苗植付爪12が苗載
台4から苗を取り出す際の遊星ギヤ30と第二のギヤ3
2とのバックラッシに起因した爪支持ケース13のがた
つき揺動を防止して、遊星ギヤ30の歯と第二のギヤ3
2の歯との衝突を阻止する衝突阻止手段を有する。
【0037】この衝突阻止手段は、図2及び図3に示す
ように、支持軸14にカム60を固着し、回転ケース1
0にそのカム60に接触作用するカムアーム61を揺動
自在に装着し、そのカムアーム61をカム60に接触す
るように揺動付勢するスプリング62を設け、回転ケー
ス10の回転に伴い爪支持ケース13が苗載台4から苗
を取り出す直前箇所に位置したとき、カム60に形成の
段部60aをカムアーム61で押して第二のギヤ32を
先行回転させて、苗取り出し時に衝突しようとする第二
のギヤ32と遊星ギヤ30と歯を予め接触させておくこ
とにより、歯の衝突を防止する手段である。
【0038】図2に示すように、前記一方の半割りケー
ス部分10Aのうち、植付伝動ケース3にベアリング7
を介して回転自在に取り付けられる第一中央ボス部BC
1と、ベアリング24を介して支持軸14の端部を支持
する第一端部ボス部BE1と、軸支部10bとは、外方
に膨出形成されており、同じく、前記他方の半割りケー
ス部分10Bのうち、軸承部10aを支持する第二中央
ボス部BC2と、ベアリング25を介して支持軸14の
中間部を支持する第二端部ボス部BE2と、軸支部10
cとも外方に膨出形成されている。そして、図8に示す
ように、一方の半割りケース部分10Aは、外面に、第
一中央ボス部BC1と軸支部10bとを繋ぐ状態の第一
中央縦リブRC1と、軸支部10bと第一端部ボス部B
E1とを繋ぐ状態の第一端部縦リブRE1と、前記第一
中央縦リブRC1及び第一端部縦リブRE1に直交する
姿勢で軸支部10bに繋がる一対の第一横リブR1とが
形成されて補強されており、他方の半割りケース部分1
0Bも同様に、外面に、第二中央ボス部BC2と軸支部
10cとを繋ぐ状態の第二中央縦リブRC2と、軸支部
10cと第二端部ボス部BE2とを繋ぐ状態の第二端部
縦リブRE2と、前記第二中央縦リブRC2及び第二端
部縦リブRE2に直交する姿勢で軸支部10cに繋がる
一対の第二横リブR2とが形成されて補強されている。
【0039】〔別実施形態〕 (1)上記実施の形態において、図9の(イ)(ロ)に
示すように、ギヤ支軸50における第二の支軸部52の
第一の支軸部51側とは反対側の端面に、その端面から
突出して、前記半割りケース部分10Bの軸支部10c
の内部に形成の凹入部56に挿入することにより、ギヤ
支軸50の回転ケース10に対する組付け位置を設定す
る位置決め用の突起部57を形成する。すなわち、他方
の半割りケース部分10Bに第一のギヤ31及び第二の
ギヤ32を組付け、この後に両半割りケース部分10
A,10Bを組合わせることによって苗植付機構5の組
み付けを行う際、ギヤ支軸50の第二の支軸部52を半
割りケース10Bの軸支部10cに組付けるときに、突
起部57を凹入部56に入り込ませて係合させる。する
と、突起部57は第四の軸芯X4から偏芯していること
により、突起部57と凹入部56との係合のため、第二
の支軸部52が半割りケース10Bに対して突起部57
と凹入部56と間の融通に起因するわずかの角度だけ回
転してもそれ以上は回転しないように規制される。そし
て、組付け作業時の半割りケース部分10Bはその内面
側が上向きになる姿勢にされ、連結軸部53及び第二の
支軸部52にはそれらの重力に起因する回転操作力が作
用しにくくなる。このため、突起部57の凹入部56へ
ん挿入係合は、ギヤ支軸50全体の回転ケース10全体
に対するギヤ支軸周方向での組付け位置をつぎの如く設
定する。すなわち、中間ギヤ31,32をギヤ支軸50
と共に半割りケース部分10Bに組付けた後に一対の半
割りケース部分10A,10Bどうしを両ケース部分1
0A,10Bの連結用ボルト孔どうしが合致する位置関
係で組合わせると、ギヤ支軸50の第一の支軸部51の
連結部51aと、半割りケース10Aの軸支部10bの
ギヤ支軸組付け孔とが合致する組付け位置に設定する。
なお、ギヤ支軸50に凹入部56を、かつ、軸支部10
cの底部に突起57をそれぞれ形成して位置決めを行う
ようにしても良い。
【0040】(2)クランク式の回動伝達機構Dとして
は、第二のギヤ32の第一のギヤ31に面する方の側面
側にカム溝部38を設け、第一のギヤ31の第二のギヤ
32に面する方の側面側にこの第一のギヤ31の回転軸
芯X3に対して偏芯しているクランクピン36を設け、
第一のギヤ31の回転力をクランクピン36が第二のギ
ヤ32のカム溝部38に伝達し、第一のギヤ31が等速
回転しても、第二のギヤ32が第四の軸芯X4周りで不
等速で回転するように構成したものを採用しても良い。
【0041】(3)クランクピン36としては、回転自
在なローラを備え、このローラを介してカム溝部38と
係合し、摩擦抵抗が少ない状態で回動力伝達を行うよう
に構成したローラ付きピンを採用して実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗植付装置全体の側面図
【図2】苗植付機構の断面図
【図3】回転ケースの断面図
【図4】爪支持ケースの断面図
【図5】回動伝達機構の分解状態での斜視図
【図6】ギヤ支軸の分解状態と組付け状態とを示す断面
【図7】ギヤ支軸における連結軸部の断面図
【図8】各半割りケース部分の外観図
【図9】別実施形態におけるギヤ支軸の分解状態と組付
け状態とを示す断面図
【符号の説明】
3 植付伝動ケース 10 回転ケース 12 苗植付爪 13 爪支持体 14 支持軸 23 太陽ギヤ 30 遊星ギヤ 31 第一のギヤ 32 第二のギヤ 50 ギヤ支軸 51 第一の支軸部 52 第二の支軸部 53 連結軸部 X1 第一の軸芯 X2 第二の軸芯 X3 第三の軸芯 X4 第四の軸芯 D 回動伝達機構 T1 軌跡 S 相対回動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 守 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 牧原 邦充 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 東尾 登 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 吉田 耕士 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植付伝動ケースに第一の軸芯周りで回転
    自在に支持された回転ケースに、苗植付爪が取付けられ
    た爪支持体を前記第一の軸芯と平行な第二の軸芯周りで
    回転自在に軸支し、前記植付伝動ケースに回動不能に固
    定された太陽ギヤ、前記爪支持体を一体的に回動する状
    態で軸支する支持軸に固定された遊星ギヤ、前記太陽ギ
    ヤに噛合う状態で第一の軸芯に平行な第三の軸芯周りで
    回転する第一のギヤ、前記遊星ギヤに噛合う状態で第三
    の軸芯とは偏芯した第四の軸芯周りで回転する第二のギ
    ヤ、前記第一のギヤと第二のギヤを不等速連動させる偏
    芯クランク式の回動伝達機構を設けて、前記回転ケース
    の回転に伴い、前記苗植付爪の先端部が縦長楕円状の軌
    跡を描くように、爪支持体と回転ケースとを相対回動駆
    動させる相対回動手段を構成し、前記回転ケースに一端
    側で支持され、かつ、他端側で前記第一のギヤを回転自
    在に支持する第一の支軸部と、回転ケースに一端側で支
    持され、かつ、他端側で前記第二のギヤを回転自在に支
    持する第二の支軸部と、これら支軸部同士を偏芯させて
    連結する連結軸部とを備えたギヤ支軸を設けてある苗植
    付機構であって、前記ギヤ支軸として、両支軸部と連結
    軸部とを一体成型したものを設け、前記連結軸部の軸芯
    方向視での断面の形状及び大きさを、軸芯方向視におい
    て前記両支軸部同士が重なる部分と同じ形状及び大きさ
    に形成してある苗植付機構。
  2. 【請求項2】 前記第一の軸芯と第二の軸芯とを含む平
    面上に前記第三の軸芯及び第四の軸芯をともに配置して
    ある請求項1記載の苗植付機構。
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JP2007068468A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Kubota Corp 田植機の植付け機構
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