JP3377357B2 - 苗植付機構 - Google Patents

苗植付機構

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JP3377357B2
JP3377357B2 JP04282096A JP4282096A JP3377357B2 JP 3377357 B2 JP3377357 B2 JP 3377357B2 JP 04282096 A JP04282096 A JP 04282096A JP 4282096 A JP4282096 A JP 4282096A JP 3377357 B2 JP3377357 B2 JP 3377357B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、苗植付爪を有する
植付爪支持体を、植付伝動ケースに第一軸芯まわりで駆
動回転自在に支持される回転ケースに第一軸芯に平行な
第二軸芯まわりで回転自在に支持させ、回転ケースの回
転に伴い、苗植付爪の先端部が略楕円軌跡を描くよう
に、植付爪支持体と回転ケースとを相対回動駆動させる
相対回動手段を、植付爪支持体と植付伝動ケースとの間
に設けてある苗植付機構に関する。
【0002】
【従来の技術】上記苗植付機構として、従来、たとえば
特公昭49‐17806号公報に示されるものがあっ
た。すなわち、ミッションケースに回動しないように固
定された固定ギヤ、この固定ギヤに噛合うとともに爪伝
動ケースに回転自在に支持されているアイドルギヤ、こ
のアイドルギヤに噛合うとともに爪伝動ケースに回転自
在に支持されているファイナルギヤを備え、このファイ
ナルギヤが有する長溝と、この長溝に摺動自在に挿入さ
れたクランクピンを有するとともに爪軸に固定したクラ
ンクとによってファイナルギヤと爪軸とを連動させ、爪
伝動ケースが回転するに伴い、爪軸が備える苗植付爪の
先端部が略楕円軌跡を描くように、爪軸と爪伝動ケース
とが相対回動駆動されるようになっていた。つまり、苗
植付爪の先端部が楕円軌跡を描くように、植付爪支持体
としての爪軸と、回転ケースとしての爪ケースとを相対
回動駆動させる手段がクランク式の回動伝達機構と、円
形ギヤとによって構成されていた。
【0003】また、例えば特開平6‐133614号公
報に示されるものがあった。すなわち、植付ミッション
ケースに回動しないように固定されている第1ギヤ、植
付アームを支持ケースに対して回転操作する第2ギヤ、
第1ギヤと第2ギヤとに各別に噛合うとともに支持ケー
スに回転自在に支持されている一対の第3ギヤを備え、
第1〜第3の各ギヤが非円形ギヤであることにより、支
持ケースが回転するに伴い、苗植付爪の先端部が略楕円
軌跡を描くように、植付アームと、支持ケースとが相対
回動駆動されるようになっていた。つまり、苗植付爪の
先端部が楕円軌跡を描くように、植付爪支持体としての
植付アームと、回転ケースとしての支持ケースとを相対
回動駆動させる手段が非円形ギヤによって構成されてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の前者の爪駆動技
術にあっては、クランク式の回動伝達機構を爪支軸とフ
ァイナルギヤとの間に備えることから、このクランク式
回動伝達機構の存在箇所は、回転ケースの回転軸芯から
比較的離れた箇所になっていた。クランク式の回動伝達
機構は、クランクピンが溝を摺動しながら伝動すること
に起因して振動が発生しやすい。このため、クランク式
回動伝達機構の位置する箇所が回転ケースの回転軸芯か
ら離れるほど、クランク式回動伝達機構が回転ケースの
回転に振動を与えるという悪影響を及ぼしやすくなる。
この結果、回転ケースがスムーズに回転しにくくなって
いた。
【0005】従来の後者の爪駆動技術の場合、非円形ギ
ヤの作成が、切削加工などの機械加工では困難になって
いた。また、苗植付爪が苗載台から苗取り出しする際に
も、圃場に苗植付けする際にも苗載台や圃場および苗に
対して適切な姿勢になり、苗の取出し量や植付け姿勢な
どの面から精度よい植付け作業が行われるようにするに
は、非円形ギヤとして、円形から一層離れる複雑な非円
形のギヤを採用する必要があった。そして、ギヤは、そ
の形状が複雑になるほど機械加工による作成が困難にな
るために、焼結によって作成されていた。また、非円形
ギヤの場合、噛合い時のバックラッシュに起因するガタ
付きが円形ギヤに比して大きくなるとともに、形状が複
雑になるほどガタ付きが発生しやすくなる。この結果、
コスト高になるとともに、植付爪支持体の駆動にガタ付
きが発生しやすくなっていた。本発明の目的は、回転ケ
ースの面でも植付爪支持体の面でもスムーズに駆動でき
るとともに比較的安価に得られ、さらには、苗植付爪の
運動軌跡や駆動強度の面でも優れた苗植付機構を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構
成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0007】 〔構成〕 苗植付爪を有する植付爪支持体を、植付伝動ケースに第
一軸芯まわりで駆動回転自在に支持される回転ケースに
第一軸芯と平行な第二軸芯まわりで回転自在に支持さ
せ、回転ケースの回転に伴い、苗植付爪の先端部が略楕
円軌跡を描くように、植付爪支持体と回転ケースとを相
対回動駆動させる相対回動手段を、植付爪支持体と植付
伝動ケースとの間に設けてある苗植付機構であって、植
付伝動ケースに回動不能に固定される太陽ギヤ、植付爪
支持体を回転ケースに対して回転操作する遊星ギヤ、太
陽ギヤと噛合うとともに第三軸芯まわりで回転自在に回
転ケースに支持させた第一中間ギヤ、遊星ギヤと噛合う
とともに第三軸芯とは偏芯する第四軸芯まわりで回転自
在に回転ケースに支持させた第二中間ギヤを備えるとと
もに、第一中間ギヤに設けたカム溝部と、第二中間ギヤ
に第四軸芯とは偏芯させて設けたクランクピンとの係合
によって第一中間ギヤと第二中間ギヤとを不等速連動さ
せるクランク式回動伝達機構を備えて、相対回動手段を
構成し、第一中間ギヤと第二中間ギヤとを相対回転自在
に支承するギヤ支軸を、その両端側で回転ケースに支持
させてある
【0008】〔作用〕回転ケースが駆動されると、この
回転ケースは植付爪支持体を第一軸芯まわりで公転回転
させる。この時、第一中間ギヤが太陽ギヤとの噛合いの
ために自転回転する。すると、第二中間ギヤがクランク
式回動伝達機構による第一中間ギヤとの不等速連動のた
めに第四軸芯まわりで不等速回転し、遊星ギヤが第二中
間ギヤとの噛合いのために不等速回転して植付爪支持体
を回転ケースに対して回転操作する。すなわち、苗植付
爪の先端部が略楕円軌跡を描くように、植付爪支持体を
第二軸芯まわりで自転回転させる。クランク式回動伝達
機構を植付爪支持体を不等速回転させるものでありなが
ら、その操作対象である植付爪支持体の取り付け箇所か
ら離して両中間ギヤの間に配置する構成を採用している
ことにより、クランク式回動伝達機構は、回転ケースの
植付爪支持体を支持する箇所よりも回転軸芯に近い側に
位置し、回転ケースに振動が発生しにくいようにしなが
ら植付爪支持体を不等速回転させる。したがって、相対
回動手段の太陽ギヤ、第一中間ギヤ、第二中間ギヤおよ
び遊星ギヤとして円形ギヤを採用し、各ギヤが非円形ギ
ヤに比して安価に作成できるようにしながら、かつ、各
ギヤがスムーズに噛合い作動して植付爪支持体がスムー
ズに回転するようにしながら、さらには、クラン式回動
伝達機構による影響が少なくて回転ケースがスムーズに
回転するようにしながら、苗植付爪の先端部が略楕円軌
跡を描くように駆動できる。
【0009】第一中間ギヤと第二中間ギヤとを不等速連
動させるクランク式回動伝達機構として、太陽ギヤに噛
合う第一中間ギヤの方にクランクピンを設け、遊星ギヤ
に噛合う第二中間ギヤの方にカム溝部を設けたものを採
用しても、苗植付爪の先端部が略楕円軌跡を描くように
駆動できる。この場合、第一中間ギヤがクランクピンで
伝動し、第二中間ギヤがカム溝部で受動することにな
る。すなわち、第二中間ギヤは、回転に伴って回転軸芯
からの距離が変化する受動点で受動することになる。こ
れにより、図13に示す位相関係M2で第一中間ギヤと
第二中間ギヤとが連動し、図14に示す位相関係N2で
回転ケースと遊星ギヤとが連動する。遊星ギヤの位相が
+方向に変化する際の傾斜が緩傾斜で、遊星ギヤの位相
が−方向に変化する際の傾斜が急傾斜になる位相関係N
2で連動する。遊星ギヤの位相が−方向に変化する際に
は植付爪支持体が回転ケースに対して図14に示す回転
方向Uに回転し、遊星ギヤの位相が+方向に変化する際
には植付爪支持体が回転ケースに対して図14に示す回
転方向Dに回転する。これにより、苗植付爪の先端部
は、図12に示す楕円軌跡T2を描く。すなわち、苗植
付爪が軌跡T2の最下点に到達して苗植付けする際に苗
植付爪が鉛直線Lに対して比較的大角度の傾斜角度aで
傾斜することになり、また、苗植付爪が最下点から短時
間で上昇して苗載台に戻ることになり、さらに、楕円軌
跡T2の上下長さHが比較的短くなる軌跡を描く。この
結果、苗植付爪は苗を圃場に対して後方側に比較的傾く
姿勢で植え付ける状態で、かつ、苗植付爪が苗植付位置
から苗取出位置に戻る際の加速度変化が大きくなる状態
で、さらには、植付伝動ケースと圃場面との間隔が狭く
なる状態で苗植運動させることになる。
【0010】これに対し、本発明の如く、クランク式回
動伝達機構として、第一中間ギヤの方にカム溝部を設
け、第二中間ギヤの方にクランクピンを設けたものを採
用すると、第一中間ギヤがカム溝で伝動し、第二中間ギ
ヤがクランクピンで受動することになる。すなわち、第
二中間ギヤは、回転にかかわらず回転軸芯から距離が変
化しない受動点で受動することになる。これにより、図
9に示す位相関係M1で第一中間ギヤと第二中間ギヤと
が連動し、図10に示す位相関係N1で回転ケースと遊
星ギヤとが連動する。すなわち、遊星ギヤの位相が+方
向に変化する際の傾斜と、遊星ギヤの位相が−方向に変
化する際の傾斜とが等しくなる位相関係N1で連動す
る。これにより、苗植付爪の先端部は、図8に示す楕円
軌跡T1を描く。すなわち、苗植付爪が軌跡T1の最下
点に到達して苗植付けする際に苗植付爪が鉛直線Lに対
して比較的小角度の傾斜角度aで傾斜することになり、
また、苗植付爪が最下点から上昇して苗取り位置に比較
的低速度で戻ることになり、さらに、楕円軌跡T1の上
下長さHが比較的長くなる軌跡を描く。この結果、苗植
付爪は苗を圃場に対して直立する姿勢やそれに近い姿勢
で植え付ける状態で、かつ、苗植付爪が苗植付位置から
苗取出位置に戻る際の加速度変化が小になる状態で、さ
らには、植付伝動ケースと圃場面との間隔を比較的広く
確保できる状態で苗植運動させられる。
【0011】〔効果〕相対回動手段の太陽ギヤ、第一中
間ギヤ、第二中間ギヤおよび遊星ギヤがスムーズに噛合
い作動するとともに比較的安価に作成できることによ
り、さらに、回転ケースがスムーズに回転することによ
り、植付爪を振動やガタ付きなどが発生しにくいように
スムーズに駆動して苗の取出し量や植付け姿勢が一定化
しやすい精度のよい苗植付けができるようになり、か
つ、経済面で有利に得られるようになった。その上、苗
植付爪の先端部が描く楕円軌跡として、苗植付爪が苗植
え運動する際の対地姿勢や運動速度、および、植付伝動
ケースの対地高さを有利なものにする軌跡を得られるこ
とにより、苗を極力直立姿勢やそれに近い姿勢で植付け
られる精度よい植付けができるようになり、かつ、加速
度変化に起因する振動や衝撃が発生しにくいとともに、
機体下部に接地フロートなどを取付けるための構造を強
度面などで有利に設計して耐久性に富んだものが得られ
るようになった。
【0012】請求項2による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0013】 〔構成〕 苗植付爪を有する植付爪支持体を、植付伝動ケースに第
一軸芯まわりで駆動回転自在に支持される回転ケースに
第一軸芯と平行な第二軸芯まわりで回転自在に支持さ
せ、回転ケースの回転に伴い、苗植付爪の先端部が略楕
円軌跡を描くように、植付爪支持体と回転ケースとを相
対回動駆動させる相対回動手段を、植付爪支持体と植付
伝動ケースとの間に設けてある苗植付機構において、植
付伝動ケースに回動不能に固定される太陽ギヤ、植付爪
支持体を回転ケースに対して回転操作する遊星ギヤ、太
陽ギヤと噛合うとともに第三軸芯まわりで回転自在に回
転ケースに支持させた第一中間ギヤ、遊星ギヤと噛合う
とともに第三軸芯とは偏芯する第四軸芯まわりで回転自
在に回転ケースに支持させた第二中間ギヤを備えるとと
もに、第一中間ギヤと第二中間ギヤとのうちの一方の中
間ギヤに設けたカム溝部と、他方の中間ギヤにこの中間
ギヤの回転軸芯とは偏芯させて設けたクランクピンとの
係合によって第一中間ギヤと第二中間ギヤとを不等速連
動させるクランク式回動伝達機構を備えて、相対回動手
段を構成し、第一中間ギヤと第二中間ギヤとを相対回転
自在に支承するギヤ支軸を、その両端側で回転ケースに
支持し、第二中間ギヤの第四軸芯を、第一中間ギヤの第
三軸芯よりも第一軸芯の方に寄せて配置してある。
【0014】〔作用〕請求項1による発明の構成と同様
の相対回動手段を採用していることにより、請求項1に
よる発明と同様に、相対回動手段の太陽ギヤ、第一中間
ギヤ、第二中間ギヤおよび遊星ギヤとして円形ギヤを採
用し、各ギヤが非円形ギヤに比して安価に作成できるよ
うにしながら、かつ、各ギヤがスムーズに噛合い作動し
て植付爪支持体がスムーズに回転するようにしながら、
さらには、クラン式回動伝達機構による影響が少なくて
回転ケースがスムーズに回転するようにしながら、苗植
付爪の先端部が略楕円軌跡を描くように駆動できる。
【0015】第二中間ギヤの第四軸芯が第一中間ギヤの
第三軸芯よりも回転ケースの第一軸芯の方に寄っている
ことにより、植付爪支持体の第二軸芯の方に寄せて配置
するに比べ、回転ケースの小型化を可能にしながら、か
つ、第一中間ギヤと第二中間ギヤの伝動が強固に行われ
るようにしながら、かつ、容易に作成できるようにしな
がら駆動できる。すなわち、第二中間ギヤの第四軸芯を
第一中間ギヤの第三軸芯よりも植付爪支持体の第二軸芯
の方に寄せて配置する場合と、第四軸芯を第一軸芯の方
に寄せて配置する場合とに付いて検討すると、前者の場
合には、第二中間ギヤの外径を後者の場合よりも小にす
ることにより、第一軸芯と第二軸芯との間隔が後者の場
合の間隔と同一の間隔になる。第二中間ギヤの外径が小
になっても、同じ楕円軌跡を得るためには、クラックピ
ン付き中間ギヤの回転軸芯とクランクピンの間隔は、ギ
ヤ外径が大である場合と同じ間隔にする必要がある。こ
のため、第二中間ギヤの外径が小になると、外径が大で
ある場合よりも、クランクピンは中間ギヤの外周側に配
置することになる。すると、クランクピンはギヤの歯部
の側面に連結するなど、歯部に近づいて連結することに
なり、ギヤおよびクランクピンの強度が弱くなったり、
クランクピン付きの中間ギヤが製作しにくくなったりす
る。したがって、第四軸芯が第三軸芯よりも第一軸芯の
方に寄る方が、第二軸芯の方に寄るよりも、第一軸芯と
第二軸芯との間隔を小間隔にするとともにクランクピン
を中間ギヤの内周側に取付けて、回転ケースを小型に作
成し、クランクピン付きの中間ギヤを強固かつ容易に作
成することが可能になる。
【0016】〔効果〕相対回動手段の太陽ギヤ、第一中
間ギヤ、第二中間ギヤおよび遊星ギヤがスムーズに噛合
い作動するとともに比較的安価に作成できることによ
り、かつ、回転ケースがスムーズに回転することによ
り、植付爪を振動やガタ付きなどが発生しにくいように
スムーズに駆動して苗の取出し量や植付け姿勢が一定化
しやすい精度のよい苗植付けができるようになり、か
つ、経済面で有利に得られるようになった。その上、回
転ケースを小型に作成でき、クランクピン付きの中間ギ
ヤを強固かつ容易に作成できることにより、この面から
も経済的に有利に得られるようになるとともに、苗植付
爪が根張りの強い苗から苗取出しするとか、苗植付け時
に土塊に当たるとかにより、苗植付爪に強い反力が作用
しても強固に駆動できるようになった。
【0017】請求項3による発明の構成、作用、効果は
つぎのとおりである。
【0018】 〔構成〕 苗植付爪を有する植付爪支持体を、植付伝動ケースに第
一軸芯まわりで駆動回転自在に支持される回転ケースに
第一軸芯と平行な第二軸芯まわりで回転自在に支持さ
せ、回転ケースの回転に伴い、苗植付爪の先端部が略楕
円軌跡を描くように、植付爪支持体と回転ケースとを相
対回動駆動させる相対回動手段を、植付爪支持体と植付
伝動ケースとの間に設けてある苗植付機構において、植
付伝動ケースに回動不能に固定される太陽ギヤ、植付爪
支持体を回転ケースに対して回転操作する遊星ギヤ、太
陽ギヤと噛合うとともに第三軸芯まわりで回転自在に回
転ケースに支持させた第一中間ギヤ、遊星ギヤと噛合う
とともに第三軸芯とは偏芯する第四軸芯まわりで回転自
在に回転ケースに支持させた第二中間ギヤを備えるとと
もに、第一中間ギヤに設けたカム溝部と、第二中間ギヤ
に第四軸芯とは偏芯させて設けたクランクピンとの係合
によって第一中間ギヤと第二中間ギヤとを不等速連動さ
せるクランク式回動伝達機構を備えて、相対回動手段を
構成し、第一中間ギヤと第二中間ギヤとを相対回転自在
に支承するギヤ支軸を、その両端側で回転ケースに支持
し、第二中間ギヤの第四軸芯を、第一中間ギヤの第三軸
芯よりも第一軸芯の方に寄せて配置してある。
【0019】〔作用〕請求項1による発明の構成と同様
の相対回動手段を採用していることにより、請求項1に
よる発明と同様に、相対回動手段の太陽ギヤ、第一中間
ギヤ、第二中間ギヤおよび遊星ギヤとして円形ギヤを採
用し、各ギヤが非円形ギヤに比して安価に作成できるよ
うにしながら、かつ、各ギヤがスムーズに噛合い作動し
て植付爪支持体がスムーズに回転するようにしながら、
さらには、クラン式回動伝達機構による影響が少なくて
回転ケースがスムーズに回転するようにしながら、苗植
付爪の先端部が略楕円軌跡を描くように駆動できる。
【0020】請求項1による発明の構成と同様のクラン
ク式回動伝達機構を採用していることにより、請求項1
による発明と同様に、苗植付爪は苗を圃場に対して直立
する姿勢やそれに近い姿勢で植え付ける状態で、かつ、
苗植付位置から苗取出位置に戻る際の加速度変化が小に
なる状態で、さらには、植付伝動ケースと圃場面との間
隔を比較的広く確保できる状態で苗植運動させられる。
【0021】請求項2による発明と同様の軸芯配置構成
を採用していることにより、請求項2による発明構成と
同様に、回転ケースの小型化を可能にしながら、かつ、
第一中間ギヤと第二中間ギヤのクランク式回動伝達機構
による伝動が強固に行われるようにしながら、かつ、容
易に作成できるようにしながら駆動できる。
【0022】〔効果〕相対回動手段の太陽ギヤ、第一中
間ギヤ、第二中間ギヤおよび遊星ギヤがスムーズに噛合
い作動するとともに比較的安価に作成できることによ
り、かつ、回転ケースがスムーズに回転することによ
り、植付爪を振動やガタ付きなどが発生しにくいように
スムーズに駆動して苗の取出し量や植付け姿勢が一定化
しやすい精度のよい苗植付けができるようになり、か
つ、経済面で有利に得られるようになった。その上、苗
植付爪の先端部が描く楕円軌跡として、苗植付爪が苗植
え運動する際の対地姿勢や運動速度、および、植付伝動
ケースの対地高さを有利なものにする軌跡を得られるこ
とにより、苗を極力直立姿勢やそれに近い姿勢で植付け
られる精度よい植付けができるようになり、かつ、加速
度変化に起因する振動や衝撃が発生しにくいとともに、
機体下部に接地フロートなどを取付けるための構造を強
度面などで有利に設計して耐久性の富んだものが得られ
るようになった。さらに、回転ケースを小型に作成で
き、クランクピン付きの中間ギヤを強固かつ容易に作成
できることにより、この面からも経済的に有利に得られ
るようになるとともに、苗植付爪が根張りの強い苗から
苗取出しするとか、苗植付け時に土塊に当たるとかによ
り、苗植付爪に強い反力が作用しても強固に駆動できる
ようになった。
【0023】
【発明の実施の形態】図1に示すように、角パイプ状の
機体横向きのメインフレーム1、このメインフレーム1
の機体横幅方向略中央部に連結しているフィードケース
2、前記メインフレーム1に機体横幅方向に適宜間隔を
あけて配置して連結した複数個の植付伝動ケース3によ
り、フレーム体を構成してある。このフレーム体の前部
に苗載台4を機体横幅方向に一定ストロークで往復移送
されるように取り付け、前記複数個の植付伝動ケース3
それぞれの後部の左右側に苗植付機構5を駆動自在に設
け、前記フレーム体の底部に機体横方向に並ぶ複数個の
接地フロート6を取り付けて、苗植付装置Aを構成して
ある。この苗植付装置Aは、走行機体(図示せず)の後
部にリンク機構(図示せず)を介して昇降操作されるよ
うに、かつ、自走機体からフィードケース2に動力伝達
されるように連結して乗用型田植機を構成するものであ
る。そして、機体走行に伴い、接地フロート6が圃場の
泥面に接地して機体重量を支持するとともに泥面を整地
して行き、各苗植付機構5が苗載台4に載置されたマッ
ト苗の一部を切り出し、接地フロート6による整地箇所
に植え付けて行くのである。
【0024】前記複数個の苗植付機構5それぞれは、図
1および図2に示すように、植付伝動ケース3の後部の
横側に回転ケース10を機体横方向の第一軸芯X1まわ
りで回転方向Fに回転駆動できるように取付け、この回
転ケース10の第一軸芯X1から外れており、回転ケー
ス10の回転方向に互いに180度の位相差を有してい
る二箇所に、苗植付爪12および苗押し出し具15が備
えらている植付爪支持体としての植付爪支持ケース13
を第一軸芯X1に平行な第二軸芯X2まわりで回転する
ように取付けるとともに、回転ケース10が回転駆動さ
れるに伴って植付爪支持ケース13と回転ケース10と
を相対回動駆動させる相対回動手段Sを各植付爪支持ケ
ース13,13と植付伝動ケース3との間に設け、回転
ケース10が回転駆動されるに伴って苗押し出し具15
を作動させる苗押出し操作機構Eを各植付爪支持ケース
13に備えることによって構成してある。
【0025】回転ケース10は分割線Yで二つの半割り
ケース部分10A,10Bに分割できるように、二つの
半割りケース部分10A,10Bを連結ボルトによって
締付け連結して形成してある。回転ケース10の一方の
半割りケース部分10Aの長手方向での中央部を、植付
伝動ケース3の後部の機体横向きの筒ボス部3aにベア
リング7を介して回転自在に取付け、他方の半割りケー
ス部分10Bの長手方向での中央部に位置する軸承部1
0aを、植付伝動ケース3がベアリング9を介して回転
自在に支持しているとともに前記ボス部3aを貫通して
いる出力軸8の端部にテーパピン11によって一体回転
するように連結してある。この出力軸8は、前記フィー
ドケース2から伝動チェーン(図示せず)を介して伝達
される回転動力によって回転駆動される。これにより、
回転ケース10は、植付伝動ケース3に出力軸8の軸芯
である第一軸芯X1のまわりで回転するように支持され
ており、出力軸8によって回転方向Fに駆動される。
【0026】植付爪支持ケース13は、回転ケース10
の端部に一対のベアリング24,25を介して回転自在
に支持させた支持軸14の回転ケース10から外部に突
出している端部に連結してある。植付爪支持ケース13
に一体形成したフランジ部27を、このフランジ部27
の貫通孔29に支持軸14の端部が入り込むようにして
支持軸14に組み付け、支持軸14に固着してあるフラ
ンジ部26にボルト28によって締付け連結することに
より、植付爪支持ケース13と支持軸14とが一体に回
転することを可能にしてある。これにより、植付爪支持
ケース13は、回転ケース10に第一軸芯X1に平行な
支持軸14の第二軸芯X2のまわりで回転自在に支持さ
れている。
【0027】前記一対の相対回動手段S,Sのそれぞれ
は、図2および図3に示すように前記出力軸8に相対回
転自在に外嵌した太陽ギヤ23、支持軸14に取付けた
遊星ギヤ30、この遊星ギヤ30と前記太陽ギヤ23と
の間に配置するとともにギヤ支軸50を介して回転ケー
ス10に回転自在に支持させた第一中間ギヤ31と第二
中間ギヤ32、これら中間ギヤ31と32の間に備えた
クランク式回動伝達機構Dによって構成してある。
【0028】太陽ギヤ23は、これの軸芯が前記第一軸
芯X1の軸芯上に位置するように配置してある。この太
陽ギヤ23のボス部に形成した噛合い爪部Bと、植付伝
動ケース3のボス部3aの端部に形成した噛合い爪部と
を係合させてあることにより、植付伝動ケース3は太陽
ギヤ23を回動不能なように固定している。遊星ギヤ3
0は、支持軸14にキー30aによって一体回転するよ
うに係合させることにより、植付爪支持ケース13に一
体に回転するように連結してある。これにより、遊星ギ
ヤ30は、植付爪支持ケース13を回転ケース10に対
して回転操作するギヤになっている。第一中間ギヤ31
は、太陽ギヤ23に噛合わせてあり、そして、ギヤ支軸
50の一端側の第一支軸部51に相対回転自在に外嵌さ
せることにより、第一軸芯X1とは偏芯している第一支
軸部51の第三軸芯X3のまわりで回転自在に回転ケー
ス10に支持させてある。第二中間ギヤ32は、遊星ギ
ヤ30に噛合わせてあり、そして、ギヤ支軸50の他端
側に位置するとともに前記第一支軸部51に対して第一
軸芯X1の方に位置ずれしている第二支軸部52に相対
回転自在に外嵌させることにより、前記第三軸芯X3よ
りも第一軸芯X1の方に寄っている第四軸芯X4のまわ
りで回転自在に回転ケース10に支持させてある。太陽
ギヤ23、遊星ギヤ30、第一中間ギヤ31、第二中間
ギヤ32のいずれもは、ピッチ円が真円である円形ギヤ
に形成してある。尚、図2に示すようにギヤ支軸50の
第一支軸部51に外嵌してある図6の如きスラストカラ
ー40、第二支軸部52に外嵌してある図6の如きスラ
ストカラー41は、中間ギヤ31,32と回転ケース1
0との間の摩擦を低下させ、中間ギヤ31,32の回転
の円滑化を図るものである。
【0029】前記クランク式回動伝達機構Dは、図3お
よび図5に明示するように第一中間ギヤ31の第二中間
ギヤ32に面する方の側面側に一対の突条39,39を
形成して設けた第一中間ギヤ31の半径方向に沿う方向
のカム溝部38と、第二中間ギヤ32の第一中間ギヤ3
1に面する方の側面側に第二中間ギヤ32を成型する際
に同時に成型することによって突設したクランクピン3
6とによって構成してある。クランクピン36は、第二
中間ギヤ32の回転軸芯である第四軸芯X4とは偏芯す
る箇所に配置してあるとともに第一中間ギヤ31のカム
溝部38に摺動自在に入り込むように形成してある。こ
れにより、回転ケース10が回転駆動され、第一中間ギ
ヤ31が回転ケース10による回転操作と、太陽ギヤ2
3に対する噛合いとのために第三軸芯X3まわりで自転
回転すると、この回転力をクランクピン36が第二中間
ギヤ32に伝達し、第二中間ギヤ32が第四軸芯X4ま
わりで回転する。そして、第三軸芯X3と第四軸芯X4
とが偏芯していることにより、クランクピン36はカム
溝部38の内部を第一中間ギヤ31の半径方向に往復摺
動しながら回転力を伝達する。したがって、クランク式
回動伝達機構Dは、第一中間ギヤ31が等速で回転して
も、第二中間ギヤ32が不等速で回転するように、か
つ、第一中間ギヤ31と第二中間ギヤ32とが図9に示
す位相関係M1で連動して回転するように、第一中間ギ
ヤ31と第二中間ギヤ32とを不等速連動させる。
【0030】太陽ギヤ23、第一中間ギヤ31、第二中
間ギヤ32、遊星ギヤ30および回転ケース10の組付
け位置の関係を、回転ケース10と遊星ギヤ30とが図
10に示す位相関係N1で連動して相対回動する組付け
関係に設定してある。これにより、前記相対回動手段S
は、回転ケース10が回転駆動されるに伴い、一対の植
付爪支持ケース13,13それぞれと回転ケース10と
を図10の位相関係N1で相対回動するように駆動し、
一対の植付爪支持ケース13,13それぞれの苗植付爪
12にこれの先端部が図8に示す略楕円軌跡T1を描く
苗植運動を行わせる。 尚、遊星ギヤ30の位相が−方
向に変化する際には、植付爪支持ケース13が回転ケー
ス10に対して図10に示す回転方向Uに回転し、遊星
ギヤ30の位相が+方向に変化する際には、植付爪支持
ケース13が回転ケース10に対して回転方向Dに回転
する。
【0031】図4に示すように、苗押し出し具15は、
植付爪支持ケース13が苗植付爪12に沿って摺動する
ように支持している支持ロッド15aの一端側に固着す
ることにより、植付爪支持ケース13に苗植付爪12に
沿って移動するように支持させてある。前記苗押出し操
作機構Eは、図2および図14に示すように、植付爪支
持ケース13の内部に設けたカム軸16、天秤アーム2
0、押し出しばね22、カム軸16の植付爪支持ケース
13から外部に突出している端部に連結してある連結杆
18などによって構成してある。カム軸16は、前記第
二軸芯X2と同一の軸芯まわりで回転自在に植付爪支持
ケース13に支持されているとともに、苗押し出し具1
5を操作するカム17を一体に形成されて備えている。
天秤アーム20は、植付爪支持ケース13の支軸20a
に回転自在に支持させてある。天秤アーム20の一端側
は、リンク19によって前記支持ロッド15aに連結し
てあり、天秤アーム20の他端には、前記カム17に作
用するカムフォロア21が備えられている。押し出しば
ね22は植付爪支持ケース13を反力部材として天秤ア
ーム20を揺動付勢することにより、支持ロッド15a
を植付爪支持ケース13から突出する側に摺動付勢して
いるとともに、天秤アーム20のカムフォロア21を前
記カム17の周面に押し当て付勢している。連結杆18
は、一方の植付爪支持ケース13のカム軸16と、他方
の植付爪支持ケース13のカム軸16とにわたって取付
けてあり、植付爪支持ケース13が回転ケース10に対
して回転しても、カム軸16が回転ケース10に対して
回転しないようにカム軸16を支持している。これによ
り、苗植付爪12が苗植運動を行うに伴い、植付爪支持
ケース13とカム軸16とが所定回動範囲で相対回動す
ることになり、天秤アーム20がカム17のカムフォロ
ア21に対する押圧操作と、押出しばね22による操作
とのために支軸20aのまわりで揺動操作されて支持ロ
ッド15aを摺動操作する。これにより、苗押出し操作
機構Eは、苗植付爪12が苗植運動を行うに伴い、回転
ケース10の回転力によって駆動され、苗押し出し具1
R>5を図4に二点鎖線で示す如く苗植付爪12の先端側
に位置する作用位置に押出しばね22の弾性復元力によ
る操作力によって押出し操作したり、図4に実線で示す
如く前記作用位置よりも苗植付爪12の基端側に位置す
る非作用位置にカム17による操作力によって引退操作
したりする。
【0032】したがって、回転ケース10を回転駆動す
ると、各苗植付爪支持ケース13,13が回転ケース1
0の回転のために第一軸芯X1まわりで公転回転すると
ともに、相対回動手段Sの作用のために第二軸芯X2ま
わりで自転回転し、苗植付爪12の先端部が略楕円軌跡
T1を描いて苗載台4の苗取出口と圃場との間を上下に
回動するように苗植付爪12に苗植運動を行わせ、各苗
植付爪支持ケース13に備えてある苗押出し操作機構E
が回転ケース10の回転力によって駆動され、苗押し出
し具15を苗植付爪12の苗植運動に連動させて非作用
位置と作用位置とに移動操作する。これにより、一方の
苗植付爪支持ケース13の苗植付爪12と、他方の苗植
付爪支持ケース13の苗植付爪12とが交互に、苗載台
4に載置されいるマット状苗から一株分のブロック苗を
切断するとともに取り出し、圃場に下降搬送して同一の
植付け条に植付けて行くのである。そして、各苗植付爪
12が苗載台4の苗取出口の上方から苗植付け位置に下
降作動する間は、苗押し出し具15は非作用位置にあっ
て苗植付爪12の苗取り出しと取出し苗の保持を可能に
し、苗植付爪12が圃場に到達して苗植付けを行う際に
は、苗押し出し具15が作用位置になり、苗植付爪12
が保持していた苗を苗植付爪12から容易に離れるよう
に押出し操作する。
【0033】前記ギヤ支軸50は、図6に示すように、
軸芯X3有する第一丸軸部51を一端側に、軸芯X4を
有する第二丸軸部52を他端側に、両軸部51,52の
間に連結軸部53をそれぞれ備えるように形成した部材
によって形成してある。連結軸部53は、前記クランク
ピン36に干渉しないように第一丸軸部51および第二
丸軸部52の外径よりも小さい外径を備えるように、か
つ、第一丸軸部51と第二丸軸部52とを両軸部51,
52の軸芯X3,X4が偏芯する状態で連結するように
形成してある。第一丸軸部51の連結軸部53とは反対
側の端部51aを、前記半割りケース部分10Aの軸支
部10bの支軸組付け孔に挿入するように構成した連結
部に形成し、第一丸軸部51の連結軸部53が位置する
側の端部51bを、前記第一中間ギヤ31が相対回転自
在に外嵌するように構成したギヤ支持部に形成してあ
る。第二丸軸部52の連結軸部53とは反対側の端部5
2aを、前記半割りケース部分10Bの軸支部10cの
支軸組付け孔に挿入するように構成した連結部に形成
し、第二丸軸部52の連結軸部53が位置する側の端部
52bを、前記第二中間ギヤ32が相対回転自在に外嵌
するように構成したギヤ支持部に形成してある。すなわ
ち、第一丸軸部51により、第一中間ギヤ31を回転ケ
ース10に第三軸芯X3まわりで回転自在に支持させる
前記第一支軸部51を形成し、第二丸軸部52により、
第二中間ギヤ32を回転ケース10に第四軸芯X4まわ
りで回転自在に支持させる前記第二支軸部52を形成し
てある。これにより、ギヤ支軸50は、第一丸軸部51
の端部でなる連結部51aと、第二丸軸部52の端部で
なる連結部52aとの両端側で回転ケース10に連結し
て両持ち支持される状態で第一および第二中間ギヤ3
1,32を支持する。
【0034】図7に示すように、前記第一支軸部51、
第二支軸部52および連結軸部53の三つの軸部は、各
別の部品に形成してある。そして、連結軸部53を、両
端側に連結軸部分53aを備え、両連結軸部分53a,
53aの間に両連結軸部分53a,53aよりも外径が
大であるスペーサ部53bを備える棒部材に形成し、こ
の連結軸部53の一方の連結軸部分53aを第一支軸部
51の組付け孔51cに挿入し、他方の連結軸部分53
aを第二支軸部52の組付け孔52cに挿入して、第一
支軸部51、第二支軸部52および連結軸部53の三つ
の軸部を組合わせるようにしてある。すなわち、ギヤ支
軸50は、別々に作成した三つの軸部51,52,53
を組み合わせて作成してある。尚、第一支軸部51およ
び第二支軸部52に備えてある肉抜き孔54は、ギヤ支
軸50の軽量化を可能し、また、第一支軸部51、第二
支軸部52の内部にグリス溜まりを形成し、肉抜き孔5
4に連通する貫通孔55から第一支軸部51と第一中間
ギヤ31との間、あるいは、第二支軸部52と第二中間
ギヤ32との間に潤滑油供給することを可能にするもの
である。
【0035】〔別実施形態〕図11は、請求項2による
発明に対応する苗植付機構5の別実施形態を示すもので
ある。この苗植付機構5にあっては、植付爪支持ケース
13と回転ケース10とを相対回動駆動させる相対回動
手段Sのクランク式回動伝達機構Dにおいてのみ、図2
の苗植付機構5とは異なる構造を備えており、その他の
構造については図2の苗植付機構5と同一の構造を備え
ている。したがって、クランク式回動伝達機構Dについ
てのみ説明する。
【0036】すなわち、このクランク式回動伝達機構D
は、第二中間ギヤ32の第一中間ギヤ31に面する方の
側面側に一対の突条39,39を形成して設けた第二中
間ギヤ32の半径方向に沿う方向のカム溝部38と、第
一中間ギヤ31の第二中間ギヤ32に面する方の側面側
に第一中間ギヤ31を成型する際に同時に成型すること
によって突設したクランクピン36とによって構成して
ある。クランクピン36は、第一中間ギヤ32の回転軸
芯である第三軸芯X3とは偏芯する箇所に配置してある
とともに第二中間ギヤ32のカム溝部38に摺動自在に
入り込むように形成してある。これにより、回転ケース
10が回転駆動され、第一中間ギヤ31が回転ケース1
0による回転操作と、太陽ギヤ23に対する噛合いとの
ために第三軸芯X3まわりで自転回転すると、この回転
力をクランクピン36が第二中間ギヤ32に伝達し、第
二中間ギヤ32が第四軸芯X4まわりで回転する。そし
て、第三軸芯X3と第四軸芯X4とが偏芯していること
により、クランクピン36はカム溝部38の内部を第二
中間ギヤ32の半径方向に往復摺動しながら回転力を伝
達する。したがって、クランク式回動伝達機構Dは、第
一中間ギヤ31が等速で回転しても、第二中間ギヤ32
が不等速で回転するように、かつ、第一中間ギヤ31と
第二中間ギヤ32とは図13に示す位相関係M2で連動
して回転するように、第一中間ギヤ31と第二中間ギヤ
32とを不等速連動させる。
【0037】太陽ギヤ23、第一中間ギヤ31、第二中
間ギヤ32、遊星ギヤ30および回転ケース10の組付
け位置の関係を、回転ケース10と遊星ギヤ30とが図
14に示す位相関係N2で連動して相対回動する組付け
関係に設定してある。これにより、前記相対回動手段S
は、回転ケース10が回転駆動されるに伴い、一対の植
付爪支持ケース13,13それぞれと回転ケース10と
を図14の位相関係N2で相対回動するように駆動し、
一対の植付爪支持ケース13,13それぞれの苗植付爪
12にこれの先端部が図12に示す略楕円軌跡T2を描
く苗植運動を行わせる。
【0038】請求項1および請求項3の発明を実施する
に当たり、第二中間ギヤ32の第四軸芯X4を第一中間
ギヤ31の第三軸芯X3よりも遊星ギヤ30の方に寄せ
て配置して実施してもよい。
【0039】クランクピン36としては、回転自在なロ
ーラを備え、このローラを介してカム溝部38と係合
し、摩擦抵抗が少ない状態で回動力伝達を行うように構
成したローラ付きピンを採用して実施してもよい。
【0040】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗植付装置全体の側面図
【図2】苗植付機構の断面図
【図3】回転ケースの断面図
【図4】植付爪支持ケースの断面図
【図5】回動伝達機構の分解状態での斜視図
【図6】ギヤ支軸の断面図
【図7】ギヤ支軸の分解状態での斜視図
【図8】苗植付爪の苗植運動軌跡の説明図
【図9】第一中間ギヤと第二中間ギヤの連動関係の説明
【図10】回転ケースと遊星ギヤの連動関係の説明図
【図11】別実施形態の苗植付機構の断面図
【図12】別実施形態の苗植付爪の苗植運動軌跡の説明
【図13】別実施形態の苗植付機構における第一中間ギ
ヤと第二中間ギヤの連動関係の説明図
【図14】別実施形態の苗植付機構における回転ケース
と遊星ギヤの連動関係の説明図
【符号の説明】
3 植付伝動ケース 10 回転ケース 12 苗植付爪 13 植付爪支持体 23 太陽ギヤ 30 遊星ギヤ 31 第一中間ギヤ 32 第二中間ギヤ 36 クランクピン 38 カム溝部50 ギヤ支軸 D クランク式回動伝達機構 S 相対回動手段 X1 第一軸芯 X2 第二軸芯 X3 第三軸芯 X4 第四軸芯 T1,T2 楕円軌跡

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗植付爪(12)を有する植付爪支持
    体(13)を、植付伝動ケース(3)に第一軸芯(X
    1)まわりで駆動回転自在に支持される回転ケース(1
    0)に第一軸芯(X1)と平行な第二軸芯(X2)まわ
    りで回転自在に支持させ、回転ケース(10)の回転に
    伴い、苗植付爪(12)の先端部が略楕円軌跡(T1)
    を描くように、植付爪支持体(13)と回転ケース(1
    0)とを相対回動駆動させる相対回動手段(S)を、植
    付爪支持体(13)と植付伝動ケース(3)との間に設
    けてある苗植付機構であって、 植付伝動ケース(3)に回動不能に固定される太陽ギヤ
    (23)、植付爪支持体(13)を回転ケース(10)
    に対して回転操作する遊星ギヤ(30)、太陽ギヤ(2
    3)と噛合うとともに第三軸芯(X3)まわりで回転自
    在に回転ケース(10)に支持させた第一中間ギヤ(3
    1)、遊星ギヤ(30)と噛合うとともに第三軸芯(X
    3)とは偏芯する第四軸芯(X4)まわりで回転自在に
    回転ケース(10)に支持させた第二中間ギヤ(32)
    を備えるとともに、 第一中間ギヤ(31)に設けたカム溝部(38)と、第
    二中間ギヤ(32)に第四軸芯(X4)とは偏芯させて
    設けたクランクピン(36)との係合によって第一中間
    ギヤ(31)と第二中間ギヤ(31)とを不等速連動さ
    せるクランク式回動伝達機構(D)を備えて、相対回動
    手段(S)を構成し、 前記第一中間ギヤ(31)と前記第二中間ギヤ(31)
    とを相対回転自在に支承するギヤ支軸(50)を、その
    両端側で前記回転ケース(10)に支持させてある 苗植
    付機構。
  2. 【請求項2】 苗植付爪(12)を有する植付爪支持体
    (13)を、植付伝動ケース(3)に第一軸芯(X1)
    まわりで駆動回転自在に支持される回転ケース(10)
    に第一軸芯(X1)と平行な第二軸芯(X2)まわりで
    回転自在に支持させ、回転ケース(10)の回転に伴
    い、苗植付爪(12)の先端部が略楕円軌跡(T1)を
    描くように、植付爪支持体(13)と回転ケース(1
    0)とを相対回動駆動させる相対回動手段(S)を、植
    付爪支持体(13)と植付伝動ケース(3)との間に設
    けてある苗植付機構であって、 植付伝動ケース(3)に回動不能に固定される太陽ギヤ
    (23)、植付爪支持体(13)を回転ケース(10)
    に対して回転操作する遊星ギヤ(30)、太陽ギヤ(2
    3)と噛合うとともに第三軸芯(X3)まわりで回転自
    在に回転ケース(10)に支持させた第一中間ギヤ(3
    1)、遊星ギヤ(30)と噛合うとともに第三軸芯(X
    3)とは偏芯する第四軸芯(X4)まわりで回転自在に
    回転ケース(10)に支持させた第二中間ギヤ(32)
    を備えるとともに、 第一中間ギヤ(31)と第二中間ギヤ(32)とのうち
    の一方の中間ギヤ(31)に設けたカム溝部(38)
    と、他方の中間ギヤ(32)にこの中間ギヤ(32)の
    回転軸芯(X4)とは偏芯させて設けたクランクピン
    (36)との係合によって第一中間ギヤ(31)と第二
    中間ギヤ(32)とを不等速連動させるクランク式回動
    伝達機構(D)を備えて、相対回動手段(S)を構成
    し、 前記第一中間ギヤ(31)と前記第二中間ギヤ(31)
    とを相対回転自在に支承するギヤ支軸(50)を、その
    両端側で前記回転ケース(10)に支持し、 第二中間ギヤ(32)の第四軸芯(X4)を、第一中間
    ギヤ(31)の第三軸芯(X3)よりも第一軸芯(X
    1)の方に寄せて配置してある苗植付機構。
  3. 【請求項3】 苗植付爪(12)を有する植付爪支持体
    (13)を、植付伝動ケース(3)に第一軸芯(X1)
    まわりで駆動回転自在に支持される回転ケース(10)
    に第一軸芯(X1)と平行な第二軸芯(X2)まわりで
    回転自在に支持させ、回転ケース(10)の回転に伴
    い、苗植付爪(12)の先端部が略楕円軌跡(T1)を
    描くように、植付爪支持体(13)と回転ケース(1
    0)とを相対回動駆動させる相対回動手段(S)を、植
    付爪支持体(13)と植付伝動ケース(3)との間に設
    けてある苗植付機構であって、 植付伝動ケース(3)に回動不能に固定される太陽ギヤ
    (23)、植付爪支持体(13)を回転ケース(10)
    に対して回転操作する遊星ギヤ(30)、太陽ギヤ(2
    3)と噛合うとともに第三軸芯(X3)まわりで回転自
    在に回転ケース(10)に支持させた第一中間ギヤ(3
    1)、遊星ギヤ(30)と噛合うとともに第三軸芯(X
    3)とは偏芯する第四軸芯(X4)まわりで回転自在に
    回転ケース(10)に支持させた第二中間ギヤ(32)
    を備えるとともに、 第一中間ギヤ(31)に設けたカム溝部(38)と、第
    二中間ギヤ(32)に第四軸芯(X4)とは偏芯させて
    設けたクランクピン(36)との係合によって第一中間
    ギヤ(31)と第二中間ギヤ(32)とを不等速連動さ
    せるクランク式回動伝達機構(D)を備えて、相対回動
    手段(S)を構成し、 前記第一中間ギヤ(31)と前記第二中間ギヤ(31)
    とを相対回転自在に支承するギヤ支軸(50)を、その
    両端側で前記回転ケース(10)に支持し、 第二中間ギヤ(32)の第四軸芯(X4)を、第一中間
    ギヤ(31)の第三軸芯(X3)よりも第一軸芯(X
    1)の方に寄せて配置してある苗植付機構。
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