JPH10164903A - 正逆転ロータリ作業機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータリ軸に耕耘爪取付パイプと除草ロータ
とを選択的に装着可能とし、かつ、除草作業時にダッシ
ングを防止して安定的に、効率の高い除草作業をする。 【解決手段】 チェンケース１０ａの下部に、互いに反
対方向に回転可能な第１のロータリ軸及び第２のロータ
リ軸２１及び２２ａ，２２ｂを同軸状に配置した正逆転
ロータリ作業機において、耕耘爪取付パイプ２３を取外
した第１のロータリ軸２１に外側方から除草ロータ３０
をして正転させ、除草ロータ３０の外径より大径に構成
した前記第２のロータリ軸２２ａ，２２ｂに装着した耕
耘爪２６及び２８を逆転させてダッシングに対する制動
とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、同軸状に第１及び
第２のロータリ軸を配置し、各軸にそれぞれに耕耘爪を
装着した正逆転作業装置に係り、詳しくは、それぞれの
ロータリ軸に装着した耕耘爪を取り外すことなく、除草
ロータを外側から装着し、前記除草ロータを正転し、前
記第２のロータリ軸に装着した耕耘爪を逆転する正逆転
ロータリ作業機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、特開平８−１８７００４号公報に
示されるように、爪軸の外端部に、爪軸に耕耘爪を付け
たままその横外側方から耕耘爪を外套するように挿嵌さ
れる駕篭型車輪の取付部を設けてある歩行型耕耘機は、
既に知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】既に知られている上記
特開平８−１８７００４号公報のものは、正逆転する第
１及び第２のロータリ軸に装着したすべての耕耘爪を外
套するように駕篭型車輪を挿嵌するので、駕篭型車輪と
しては、正逆いずれかの回転しか出来ず、正転の時は、
ダッシングを生じ、逆転の時は効率の悪い作業になるこ
とがある。

【０００４】そこで、本発明は、正逆転ロータリ作業機
の特徴を活かし、第１のロータリ軸に装着する除草ロー
タの幅を広くして正転させ、その内側の、第２のロータ
リ軸に装着する耕耘爪の外径を除草ロータの外径より大
きくし、かつ、耕耘幅を狭く形成して逆転させ、作業効
率を上げると共に、ダッシングを防止することを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、請求項１に係る本発明は、伝
動ケース（１０ａ）の下部に、互いに反対方向に回転可
能な第１のロータリ軸及び第２のロータリ軸（２１）及
び（２２ａ），（２２ｂ）を同軸状に配置すると共に、
前記第１のロータリ軸（２１）の軸方向外側に取付パイ
プ（２３）を介して耕耘爪（２５）を装着し、前記伝動
ケース（１０ａ）内の回転伝達手段の回転を、前記第１
のロータリ軸（２１）及び前記第２のロータリ軸（２２
ａ），（２２ｂ）に伝達してなる、正逆転ロータリ作業
機において、前記第１のロータリ軸（２１）に、前記取
付パイプ（２３）と除草ロータ（３０）とを選択的に装
着可能としたことを特徴とする、正逆転ロータリ作業機
にある。

【０００６】請求項２に係る本発明は、前記除草ロータ
（３０）の外径を前記第２のロータリ軸（２２ａ），
（２２ｂ）に装着した耕耘爪（２６）及び（２８）の外
径より小径にしてなる、 請求項１記載の正逆転ロータ
リ作業機にある。

【０００７】請求項３に係る本発明は、前記除草ロータ
（３１）は、前記第１のロータリ軸（２１）の軸方向内
側に装着した耕耘爪（２５）を外周部から覆うようにロ
ータリカバー（１８）との空間に装着される、請求項１
又は２記載の正逆転ロータリ作業機にある。

【０００８】（作用）以上構成に基づき、除草ロータ
（３０）を装着する時は、第１のロータリ軸（２１）の
軸方向外側に設けられた耕耘爪取付パイプ（２３）を第
１のロータリ軸（２１）から取外し、第２のロータリ軸
（２２ａ），（２２ｂ）に装着された耕耘爪（２６）及
び（２８）を外すことなく、第１のロータリ軸（２１）
に除草ロータ（３０）の取付部（３０ａ）を装着する。

【０００９】この場合、前記除草ロータ（３０）の外径
を前記第２のロータリ軸（２２ａ），（２２ｂ）に装着
した耕耘爪（２６）及び（２８）の外径より小径に構成
されているので、正転する除草ロータ３０の作業効率を
高くし、逆転する前記第２のロータリ軸に装着した耕耘
爪（２６）及び（２８）のダッシング防止作用により安
定した作業ができる。

【００１０】また、前記除草ロータ（３１）を、第１及
び第２ロータリ軸（２１），（２２）に装着された耕耘
爪（２５），（２６）及び（２８）をそのまま外すこと
なく、それらの耕耘爪を外周部から覆うようにロータリ
カバー（１８）との空間に装着することもできる。

【００１１】なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照
するものであるが、何ら本発明の構成を限定するもので
はない。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態を説明する。

【００１３】図１は、本発明が適用されるロータリ作業
機１の外観を示すもので、該ロータリ作業機１は、左右
走行車輪２により支持されている機体フレーム３を有し
ており、該機体フレーム３の前部にはエンジン５及びバ
ランスウェート６が搭載され、またその後部にはトラン
スミッション７が配置されている。そして、前記エンジ
ン５の出力軸とトランスミッション７の入力軸との間に
はベルト伝動装置９が巻掛けられている。

【００１４】トランスミッション７は、走行伝動系及び
作業機伝動系を有しており、走行伝動系は複数の変速段
を有して、チェーンケース１０内のチェーンを介して走
行車輪２に伝動している。また、ミッションケース１１
から後方に向けてハンドル１２が延設していると共に、
１本の操作レバー１３が延びている。該操作レバー１３
は複数の変速段及びニュートラル位置への走行変速を行
う。

【００１５】一方、前記チェーンケース１０の後部はロ
ータリ作業装置１６を構成し、該ロータリ作業装置１６
はロータリ本体１７を有しており、該本体に、前記チェ
ーンケース１０と一体構造のチェーンケース１０ａ，ロ
ータリカバー１８，側板１９及び尾ソリ２０等が配置さ
れている。

【００１６】一方、前記チェーンケース１０ａの下部
に、チェーンケース１０ａの内部に装着された左右１対
の逆転機構により互いに反対方向に回転する第１のロー
タリ軸２１及び第２のロータリ軸２２ａ，２２ｂが設置
されている。

【００１７】第１のロータリ軸２１は、チェーンケース
１０ａを貫通して左右に延びると共に、第２のロータリ
軸２２ａ，２２ｂは前記第１のロータリ軸２１を被嵌す
るようにして同軸状にチェーンケース１０ａからそれぞ
れ左右に突出して配置されている。

【００１８】そして、第１のロータリ軸２１の左右に
は、取付パイプ２３ａ，２３ｂがピン２４により固定さ
れており、これら取付パイプ２３ａ，２３ｂに、前後両
面に刃を有する葉っぱ状の外爪２５が複数個設置されて
いる。また、第２のロータリ軸２２ａ，２２ｂにも、前
後両面に刃を有する中爪２６がボルト２７によって設け
られているが、一方の中爪２８は、他のものに比して深
く窪ませた湾曲状からなる。、第１のロータリ軸２１の
左右端部には、図４に示すように、前記取付パイプ２３
ａ，２３ｂを取外して、除草ロータ３０の取付ボス３０
ａを直接外嵌して、ピン２４により第１のロータリ軸２
１の左右に固定することができる。この場合は、中爪２
６の回転半径は、除草ロータ３０の回転半径よりＡ寸法
だけ大きく設定している。

【００１９】また、取付パイプ２３ａ，２３ｂの外端内
径は、除草ロータ３１の取付部３１ａが内嵌し、外側方
から除草ロータ３１を装着し、ピン２４により第１のロ
ータリ軸２１の左右に固定することもできる。

【００２０】ついで、本ロータリ作業機１の作用につい
て説明する。エンジン５の回転は、ベルト伝動装置９を
介してトランスミッション７に伝達され、更に操作レバ
ー１３の操作により、複数段に切換えられ、所定回転が
走行車輪２に伝達され、ロータリ作業機１は所定速度で
移動する。

【００２１】一方、前記トランスミッション７の回転
は、チェーンケース１０ａ内のチェーンを介してチェー
ンケース１０ａ下部の、互い反対方向に回転する第１の
ロータリ軸２１及び第２のロータリ軸２２ａ，２２ｂに
伝達される。

【００２２】一般のロータリ耕耘時には、第１のロータ
リ軸２１及び第２のロータリ軸２２ａ，２２ｂに固定さ
れた外爪２５及び中爪２６によってロータリ耕耘作業を
行なう。

【００２３】除草作業時には、図３に示すように、前記
取付パイプ２３ａ，２３ｂを装着したまま、除草ロータ
３１を、外爪２５及び中爪２６の外周部を覆うようにロ
ータリカバー１８との空間に挿入し、取付パイプ２３
ａ，２３ｂの外端内径に除草ロータ３１の取付部３１ａ
を内嵌し、ピン２４により固定して除草ロータ３１を正
転させて除草作業時をする。

【００２４】また、除草作業時に、図２および図４に示
すように、第２のロータリ軸２２ａ，２２ｂに固定され
た中爪２６及び２８を装着したまま、前記取付パイプ２
３ａ，２３ｂを固定しているピン２４を抜き、取付パイ
プ２３ａ，２３ｂを取外した後に、除草ロータ３０の取
付ボス３０ａを直接外嵌して、ピン２４により第１のロ
ータリ軸２１の左右に固定して除草ロータ３０を装着す
ることができる。

【００２５】この場合は、中爪２６及び２８の回転半径
は、除草ロータ３０の回転半径よりＡ寸法だけ大きく設
定され、かつ、除草ロータ３０は正転させ、大径の中爪
２６及び２８が逆転するので、除草ロータ３０の前進力
によるダッシング作用を、中爪２６及び２８の逆転で制
動することになるため、ダッシングを防止して安定した
除草作業が可能となると共に、作業効率の高い除草作業
ができる。

【００２６】

【発明の効果】請求項１に係る本発明は、伝動ケースの
下部に、互いに反対方向に回転可能な第１のロータリ軸
及び第２のロータリ軸を同軸状に配置すると共に、前記
第１のロータリ軸の軸方向外側に取付パイプを介して耕
耘爪を装着し、前記伝動ケース内の回転伝達手段の回転
を、前記第１のロータリ軸及び前記第２のロータリ軸に
伝達してなる、正逆転ロータリ作業機において、前記第
１のロータリ軸に、前記取付パイプと除草ロータとを選
択的に装着可能としたので、除草ロータの装着が簡単に
なった。

【００２７】請求項２に係る本発明は、前記除草ロータ
の外径を前記第２のロータリ軸に装着した耕耘爪の外径
より小径にしてなるように構成したので、ダッシング防
止となると共に、作業効率の高い除草作業ができるよう
になった。

【００２８】請求項３に係る本発明は、前記除草ロータ
は、前記第１のロータリ軸の軸方向内側に装着した耕耘
爪を外周部から覆うようにロータリカバーとの空間に装
着されるように、構成したので、更に除草ロータの装着
が容易になった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用されたロータリ作業機の側面図で
ある。

【図２】本発明が適用された別の実施の形態のロータリ
作業機の側面図である。

【図３】除草ロータ装着の後面図である。

【図４】別の実施の形態の除草ロータ装着の後面図であ
る。

【符号の説明】

１ ロータリ作業機 １０ａ チェンケース １８ ロータリカバー ２１ 第１のロータリ軸 ２２ 第２のロータリ軸 ２５ 外爪 ２６ 中爪 ２８ 中爪 ３０ 除草ロータ ３１ 除草ロータ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 伝動ケースの下部に、互いに反対方向に
   回転可能な第１のロータリ軸及び第２のロータリ軸を同
   軸状に配置すると共に、前記第１のロータリ軸の軸方向
   外側に取付パイプを介して耕耘爪を装着し、前記伝動ケ
   ース内の回転伝達手段の回転を、前記第１のロータリ軸
   及び前記第２のロータリ軸に伝達してなる、正逆転ロー
   タリ作業機において、 前記第１のロータリ軸に、前記取付パイプと除草ロータ
   とを選択的に装着可能としたことを特徴とする、 正逆転ロータリ作業機。
2. 【請求項２】 前記除草ロータの外径を前記第２のロー
   タリ軸に装着した耕耘爪の外径より小径にしてなる、 請求項１記載の正逆転ロータリ作業機。
3. 【請求項３】 前記除草ロータは、前記第１のロータリ
   軸の軸方向内側に装着した耕耘爪を外周部から覆うよう
   にロータリカバーとの空間に装着される、 請求項１又は２記載の正逆転ロータリ作業機。