JP2000320571A - 歩行型管理機 - Google Patents

歩行型管理機

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JP2000320571A
JP2000320571A JP11134667A JP13466799A JP2000320571A JP 2000320571 A JP2000320571 A JP 2000320571A JP 11134667 A JP11134667 A JP 11134667A JP 13466799 A JP13466799 A JP 13466799A JP 2000320571 A JP2000320571 A JP 2000320571A
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Japan
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ring gear
transmission
gear
shaft
output shaft
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JP11134667A
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Masaru Uchitani
賢 打谷
Shinichi Takeda
伸一 竹田
Arinobu Ishida
有伸 石田
Toshiyuki Matsumoto
利幸 松本
Satoshi Fujimoto
敏 藤本
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩行型管理機の主クラッチを、構成の簡素
化、部品管理や組立ての容易化、並びに、製造コストの
低減化を図りながら、機体の大型化を招くことなく構成
できるようにする。 【解決手段】 歩行型管理機において、遊星減速装置5
の遊星ギヤ9を噛合案内するリングギヤ11、リングギ
ヤ11の上下に配設される摩擦板12A,12B、及
び、これらの摩擦板12A,12Bでリングギヤ11を
上下方向から圧接してリングギヤ11のミッションケー
ス2に対する相対回転を阻止する制動状態と、圧接を解
除してリングギヤ11のミッションケース2に対する相
対回転を許容する非制動状態とに切り換える操作機構1
3により、出力軸8に対するエンジン1からの伝動を断
続する主クラッチ15を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦向きの出力軸を
備えたエンジンからの動力を、前記出力軸を太陽ギヤと
する遊星減速装置と、前記出力軸と同一軸芯上に配設さ
れた縦向き伝動軸とを介して、前記遊星減速装置及び縦
向き伝動軸を内装するミッションケースの下部に配設し
た横向きの出力軸に伝達するように構成した歩行型管理
機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような歩行型管理機におい
ては、例えば、実公昭60−8206号公報で開示され
ているように、遊星減速装置におけるリングギヤの外周
を折曲してドラムを形成するとともに、そのドラムの内
周に摺接可能なブレーキ部材を設けることによって、ブ
レーキ部材のドラム内周への摺接によりリングギヤを制
動して遊星減速装置による伝動を可能にする伝動状態
と、ブレーキ部材のドラム内周への摺接によるリングギ
ヤの制動を解除して遊星減速装置による伝動を停止する
非伝動状態とに切り換え可能な主クラッチを構成したも
のや、特開昭62−261734号公報で開示されてい
るように、遊星減速装置の遊星キャリヤと縦向き伝動軸
との間に、縦向き伝動軸に沿う方向へのシフト部材のシ
フト操作で、遊星減速装置から縦向き伝動軸への伝動を
可能にする伝動状態と、遊星減速装置から縦向き伝動軸
への伝動を停止する非伝動状態とに切り換え可能なボー
ル式の主クラッチを介装したものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術によると、前者のものにおいては、遊星減速装
置のリングギヤを利用して主クラッチを構成しているこ
とから、部品点数の削減による構成の簡素化や部品管理
の容易化を図れるものの、遊星減速装置における各種ギ
ヤの加工誤差や組付け誤差などによっては、リングギヤ
がその周方向に変位することによって不測にドラムの内
周をブレーキ部材に強固に摺接させる不都合を招く虞が
あり、この不都合を未然に回避するためには、遊星減速
装置における各種ギヤの加工、心合わせ、並びに、組付
けなどの精度を高める必要があることから、製造コスト
が嵩むとともに組立てにかなりの手間を要するようにな
っていた。
【0004】一方、後者のものにおいては、遊星キャリ
ヤと縦向き伝動軸との間に新規の主クラッチを介装する
ことから、部品点数の増加による構成や部品管理の複雑
化、並びに、機体の大型化を招くようになっていた。
【0005】本発明の目的は、歩行型管理機の主クラッ
チを、構成の簡素化、部品管理や組立ての容易化、並び
に、製造コストの低減化を図りながら、機体の大型化を
招くことなく構成できるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のうちの請求項1記載の発明では、縦向きの
出力軸を備えたエンジンからの動力を、前記出力軸を太
陽ギヤとする遊星減速装置と、前記出力軸と同一軸芯上
に配設された縦向き伝動軸とを介して、前記遊星減速装
置及び縦向き伝動軸を内装するミッションケースの下部
に配設した横向きの出力軸に伝達するように構成した歩
行型管理機において、前記遊星減速装置における遊星ギ
ヤを噛合案内するリングギヤ、このリングギヤの上下に
配設される摩擦板、及び、これらの摩擦板で前記リング
ギヤを上下方向から圧接して、前記リングギヤの前記ミ
ッションケースに対する相対回転を阻止する制動状態
と、前記圧接を解除して、前記リングギヤの前記ミッシ
ョンケースに対する相対回転を許容する非制動状態とに
切り換える操作機構により、前記出力軸に対する前記エ
ンジンからの伝動を断続する主クラッチを構成した。
【0007】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、操作機構を操作して制動状態に切り換えると、上下
の摩擦板がリングギヤに上下方向から圧接してリングギ
ヤの回転を阻止することによって、エンジンからの動力
で回転する遊星ギヤがリングギヤにより噛合案内されて
公転するようになり、もって、エンジンからミッション
ケース下部の出力軸への伝動が行われるようになる。
又、操作機構を操作して非制動状態に切り換えると、上
下の摩擦板のリングギヤに対する上下方向からの圧接が
解除され、エンジンからの動力により遊星ギヤが回転す
るのに伴ってリングギヤが回転して遊星ギヤの公転を阻
止するようになり、もって、エンジンからミッションケ
ース下部の出力軸への伝動が停止されるようになる。
【0008】つまり、遊星減速装置のリングギヤを利用
して主クラッチを構成していることから、新規構成の主
クラッチを設ける場合に比較して、部品点数の削減によ
る構成の簡素化、部品管理の容易化、並びに、機体の軽
量化を図れるとともに機体の大型化を回避できるように
なる。又、遊星減速装置の遊星キャリヤと縦向き伝動軸
との間にボール式の主クラッチを介装する場合とは異な
り、遊星キャリヤと縦向き伝動軸との間に空間を有する
ようになることから、変速装置のレイアウトが容易にな
るとともに変速段数の増加も行い易くなる。
【0009】又、摩擦板のリングギヤに対する上下方向
からの圧接でエンジンからミッションケース下部の出力
軸への伝動を行い、その圧接解除でエンジンからミッシ
ョンケース下部の出力軸への伝動を停止する構成である
ことから、リングギヤがその周方向に変位しても、それ
によって不測にリングギヤが摩擦板に強固に圧接する、
といった不都合を招く虞がなく、これによって、その不
都合を招く虞のあるリングギヤに対してその周方向から
摩擦板を圧接させる構成のように、その不都合を未然に
回避するために、遊星減速装置における各種ギヤの加
工、心合わせ、並びに、組付けなどの精度を高める必要
がなく、その分、製造コストの低減化、並びに、組立て
の容易化を図れるようになる。
【0010】〔効果〕従って、歩行型管理機の主クラッ
チを、構成の簡素化、部品管理や組立ての容易化、機体
の軽量化、並びに、製造コストの低減化を図りながら、
機体の大型化を招くことなく構成できるようになった。
【0011】本発明のうちの請求項2記載の発明では、
上記請求項1記載の発明において、前記操作機構を、前
記摩擦板による前記リングギヤに対する圧接力を調節可
能に構成した。
【0012】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、摩擦板のリングギヤへの圧接によりリングギヤの回
転を阻止して遊星ギヤを公転させる伝動状態と、摩擦板
のリングギヤへの圧接解除によりリングギヤを回転させ
て遊星ギヤの公転を阻止する非伝動状態に加えて、摩擦
板のリングギヤへの圧接力を調節してリングギヤを回転
させながら遊星ギヤを公転させる半伝動状態を現出でき
るようになり、これによって、主クラッチを変速装置と
して機能させることができるようになる。
【0013】〔効果〕従って、リングギヤに摩擦板を圧
接する際の圧接力を調節可能に構成するだけの簡単な改
良で、主クラッチを変速装置として機能させることがで
きるようになった。
【0014】本発明のうちの請求項3記載の発明では、
上記請求項1又は2記載の発明において、前記ミッショ
ンケースの内周と前記リングギヤの外周との間に径方向
の融通を持たせた。
【0015】〔作用〕上記請求項3記載の発明による
と、ミッションケースの内周とリングギヤの外周との間
に径方向の融通を持たせることで、リングギヤの周方向
での変位を許容することができ、これによって、遊星ギ
ヤの回転に伴ってリングギヤが円滑に回転する状態、又
は、遊星ギヤをリングギヤが円滑に噛合案内する状態に
リングギヤを調心する調心作用を備えさせることができ
るようになる。
【0016】つまり、リングギヤの心合わせを高い精度
で行わなくても、遊星ギヤの回転に伴うリングギヤの回
転及びリングギヤによる遊星ギヤの噛合案内を円滑に行
わせることができ、これによって、リングギヤに対する
遊星ギヤの噛合が不均等になることに起因した異音の発
生や、遊星ギヤ及びリングギヤの早期磨耗などを回避で
きるようになる。
【0017】〔効果〕従って、組立ての容易化を図りな
がら、異音の発生や遊星ギヤ及びリングギヤの早期磨耗
などを回避できるようになった。
【0018】本発明のうちの請求項4記載の発明では、
上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明におい
て、前記摩擦板と前記ミッションケースの内面との係合
で、前記摩擦板の前記リングギヤとの連れ回りを阻止し
た。
【0019】〔作用〕上記請求項4記載の発明による
と、ボルトやビスなどを用いて摩擦板をミッションケー
スや操作機構に固定する場合に比較して、部品点数の削
減による構成の簡素化、並びに、部品管理や組立ての容
易化を図れるようになる。
【0020】〔効果〕従って、構成の簡素化、並びに、
部品管理や組立ての容易化をより効果的に図りながら、
歩行型管理機の主クラッチを構成できるようになった。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0022】図1には歩行型管理機の全体側面が示され
ており、この歩行型管理機は、空冷式で縦軸型のエンジ
ン1、エンジン1の下部に連設されたミッションケース
2、後方に向けて延設された左右一対の操縦ハンドル
3、及び、ミッションケース2の左右両側に配設される
作業装置の一例である推進車輪兼用の耕耘ロータ4、な
どによって耕耘作業を行う状態に構成されている。
【0023】図2〜4に示すように、ミッションケース
2には、エンジン1の出力軸1aを太陽ギヤとする遊星
減速装置5、出力軸1aと同一軸芯P1上に配設された
縦向き伝動軸6、及び、縦向き伝動軸6の下端に装着さ
れたベベルギヤ式伝動機構7、などが内装されている。
又、ミッションケース2の下部には、ミッションケース
2から左右の両外側方に向けて突出する横向きの出力軸
8が配設されており、この出力軸8の両端に耕耘ロータ
4が一体回転するように装着されている。
【0024】遊星減速装置5は、出力軸1a、出力軸1
aのスプラインに噛合する3個の遊星ギヤ9、これらの
遊星ギヤ9を等間隔に支持する遊星キャリヤ10、及
び、これらの遊星ギヤ9を噛合案内するリングギヤ1
1、などによって構成されており、出力軸1aの回転に
伴って、各遊星ギヤ9が公転しながら遊星キャリヤ10
に減速伝動することで、遊星キャリヤ10が出力軸1a
と同一軸芯P1周りに減速回転駆動されるようになって
いる。
【0025】図2及び図3に示すように、リングギヤ1
1は、調心作用を有するように、その外周とそれを保持
するミッションケース2の内周との間に径方向の融通を
持った状態でミッションケース2に載置支持されるとと
もに、その表面に摩擦材がライニングされている。ミッ
ションケース2には、リングギヤ11の下方に配置され
る円弧状の摩擦板12Aが装備されており、この摩擦板
12Aには、ミッションケース2の内面に形成された凹
部2aとの係合で、この摩擦板12Aのリングギヤ11
との連れ回りを阻止する凸部12aが形成されている。
エンジン1には、リングギヤ11の上方に配備される円
弧状の摩擦板12Bを備えるとともに、これら上下の摩
擦板12A,12Bでリングギヤ11を上下方向から圧
接してミッションケース2に対するリングギヤ11の相
対回転を阻止する制動状態と、前記圧接を解除してミッ
ションケース2に対するリングギヤ11の相対回転を許
容する非制動状態とに亘って、各摩擦板12A,12B
のリングギヤ11に対する圧接力を調節する乗り上がり
カム式の操作機構13が装備されている。操作機構13
は、上側の摩擦板12Bがビス13aにて固定されると
ともに上下方向に変位可能な押圧部材13A、縦軸芯P
2周りの回動で押圧部材13Aの押圧量を調節する操作
部材13B、操作部材13Bと一体回動する操作アーム
13C、及び、操作部材13Bを非押圧状態に復帰付勢
するバネ13D、などによって構成されるとともに、操
作アーム13Cが、図1に示す左側の操縦ハンドル3に
装備された操作レバー14に、その操作レバー14の操
縦ハンドル3側への握り込み操作に伴って、操作部材1
3Bが押圧部材13Aを押圧する側に回転するようにワ
イヤ連係されている。
【0026】この構成から、操作レバー14を操縦ハン
ドル3側に握り込み操作するほど、リングギヤ11に対
する上下の摩擦板12A,12Bの圧接力を強くするこ
とができ、これによって、リングギヤ11を回転させな
がら遊星ギヤ9を公転させる半伝動状態と、リングギヤ
11の回転を阻止しながら各遊星ギヤ9を公転させる伝
動状態とを現出でき、エンジン1から耕耘ロータ4への
伝動量を調節できるようになる。又、操作レバー14の
操縦ハンドル3側への握り込み操作を解除すると、リン
グギヤ11の回転を完全に許容する非制動状態が現出さ
れて各遊星ギヤ9の公転が阻止されるようになり、これ
によって、エンジン1から耕耘ロータ4への伝動が遮断
されるようになる。
【0027】つまり、リングギヤ11、上下の摩擦板1
2A,12B、及び、操作機構13によって、耕耘ロー
タ4に対するエンジン1からの伝動を断続する主クラッ
チ15が構成されるとともに、この主クラッチ15を変
速装置として簡易的に利用できるようになっている。
【0028】図3及び図4に示すように、遊星減速装置
2の遊星キャリヤ10と縦向き伝動軸6との間には変速
装置16が介装されている。変速装置16は、縦向き伝
動軸6にスプライン嵌合されたシフト部材16Aの縦向
き伝動軸6に沿う方向へのシフト操作で、遊星キャリヤ
10に縦向き伝動軸6を直結する高速伝動状態〔図4に
おいて実線で示す状態〕と、遊星キャリヤ10に一対の
変速ギヤ16Bを介して縦向き伝動軸6を伝動連結する
低速伝動状態〔図4において二点鎖線で示す状態〕とに
切り換え可能に構成されている。シフト部材16Aは、
ミッションケース2に横軸芯P3周りに前後揺動可能に
支持された変速レバー17の揺動操作で、それと支軸1
8を介して一体揺動するように連動連結されたシフトフ
ォーク16Cを上下揺動させることによって、縦向き伝
動軸6に沿う方向にシフト操作されるようになってい
る。
【0029】一対の変速ギヤ16Bは、遊星キャリヤ1
0の周囲に等間隔に配設されるように、ミッションケー
ス2内において縦向き伝動軸6を中心とする対称位置に
立設された縦向きの支軸19に回動自在に外嵌装着され
ている。又、各変速ギヤ16Bは、ミッションケース2
から各支軸19に亘って架設されたプレート20によっ
て上下方向への変位が阻止されている。
【0030】図3〜5に示すように、ベベルギヤ式伝動
機構7は、縦向き伝動軸6の下部に一体形成された第1
ベベルギヤ6Aと、第1ベベルギヤ6Aに噛合する第2
ベベルギヤ21とから構成されている。出力軸8は、同
一軸芯P4上に配設された左出力軸部8Aと右出力軸部
8Bとの2分割構造に構成されている。ベベルギヤ式伝
動機構7と出力軸8との間には、左右の出力軸部8A,
8Bを独立駆動可能に伝動するサイドクラッチ機構22
が介装されている。
【0031】サイドクラッチ機構22は、第2ベベルギ
ヤ21と一体回転する左右向きの筒軸23、左右の各出
力軸部8A,8Bにおいて筒軸23に内嵌される内嵌部
分8a,8b、筒軸23の周部に形成した左右の貫通孔
23a,23bと各内嵌部分8a,8bの外周に形成し
た凹部8aa,8baとに亘って係入する伝動位置と、
凹部8aa,8baから離脱する非伝動位置とに移動可
能な左右6個ずつの伝動ボール24、それらの各伝動ボ
ール24を伝動位置に保持する保持位置と左右一方の伝
動ボール24の非伝動位置への移動を許容する左右の非
保持位置とに亘って摺動可能なホルダ25、及び、ホル
ダ25を保持位置に復帰付勢する左右一対のバネ26、
などによって、単一のシフトフォーク27によるホルダ
25の摺動操作で、左右の出力軸部8A,8Bを一体駆
動する状態〔図4参照〕と左右一方の出力軸部8A,8
Bを独立駆動する状態〔図5参照〕とに切り換え可能な
ボール伝動式に構成されるとともに、ベベルギヤ式伝動
機構7のデッドスペースSに配設されている。
【0032】図1及び図3に示すように、シフトフォー
ク27は、ミッションケース2内における縦向き伝動軸
6の直前方箇所において、縦向き伝動軸6と平行で縦軸
芯P5周りに回動自在に配設された操作軸28の下端に
固着されている。操作軸28の上端には、ダイカスト製
のベベルギヤ29が縦軸芯P5周りに一体回動するよう
に連結されている。ベベルギヤ29には、ミッションケ
ース2に前後軸芯P6周りに回動自在に支持された連係
軸30と一体回動するダイカスト製のベベルギヤ31が
噛合している。連係軸30の外端には天秤型の連係アー
ム32が固着されており、連係アーム32の両端は、右
側の操縦ハンドル3に装備された操向レバー33にワイ
ヤ連係されている。
【0033】この構成から、作業中に操向レバー33を
中立位置から右方向に揺動操作すると、連係アーム32
が右回りに揺動し、それによって、シフトフォーク27
が右方向に揺動し、ホルダ25を右方向へ摺動させて右
出力軸部8Bへの伝動を遮断するようになっており、も
って、左出力軸部8Aに装着した耕耘ロータ4の推力に
よる、右出力軸部8Bに装着した耕耘ロータ4側を支点
とする右旋回状態を現出でき、又逆に、作業中に操向レ
バー33を中立位置から左方向に揺動操作すると、連係
アーム32が左回りに揺動し、それによって、シフトフ
ォーク27が左方向に揺動し、ホルダ25を左方向へ摺
動させて左出力軸部8Aへの伝動を遮断するようになっ
ており、もって、右出力軸部8Bに装着した耕耘ロータ
4の推力による、左出力軸部8Aに装着した耕耘ロータ
4側を支点とする左旋回状態を現出できるようになって
いる。つまり、旋回操作時には、機体の小回り旋回など
の旋回操作を簡単に行えるようになっており、もって、
作業効率の向上を図れるようになっている。
【0034】尚、操向レバー33の揺動操作を解除する
と、サイドクラッチ機構22に備えた左右一対のバネ2
6の付勢によって、ホルダ25が保持位置に復帰して左
右の出力軸部8A,8Bに伝動するようになっており、
もって、左右の出力軸部8A,8Bに装着した各耕耘ロ
ータ4の推力による直進状態を現出できるようになって
いる。
【0035】図2〜5に示すように、ミッションケース
2は、エンジン1の下部に連結される筒状のケース本体
2Aと、その底部に接合される底壁部材2Bとから、出
力軸8を境にして上下に分割された2分割構造に構成さ
れている。この構成により、ミッションケース2を左右
の2分割構造に構成する場合に比較して、ミッションケ
ース2のエンジン1に対する取付精度の向上を図れるよ
うになっている。又、出力軸8にサイドクラッチ機構2
2を事前に組付けた状態でミッションケース2に取り付
けられることから、組付けの容易化をも図れるようにな
っている。ケース本体2Aと底壁部材2Bは、機械仕上
げを行う必要のないアルミダイカスト製で、それらの合
わせ面にボンドを塗布することによってシーリングされ
ている。ちなみに、それらの合わせ面にリング状の溝を
形成してシール性の向上を図るようにしてもよい。尚、
底壁部材2Bの外面には複数の補強リブ2bが形成され
ている。
【0036】図4及び図5に示すように、左右の各出力
軸部8A,8Bは、ミッションケース2に内装される水
平軸部8Aa,8Baと、ミッションケース2において
外下がり傾斜姿勢に形成されたの傾斜ボス2cから突出
する傾斜軸部8Ab,8Bbとから構成されている。各
水平軸部8Aa,8Baは、その外端にソケット部aが
形成されている。傾斜軸部8Ab,8Bbは、その内端
にソケット部aに内嵌されるボール部bが形成されてい
る。ソケット部aとボール部bは、ソケット部aに周方
向に所定間隔を隔てて形成された複数の切欠きと、ボー
ル部bに周方向に所定間隔を隔てて形成された複数の凹
部とに亘って係入する複数の伝動ボールcによって伝動
連結されている。この構成から、左右の各出力軸部8
A,8Bは、傾斜軸部8Ab,8Bbを外下がり傾斜姿
勢に維持した状態で、水平軸部8Aa,8Baから傾斜
軸部8Ab,8Bbへ伝動できるようになっている。
【0037】図1及び図6に示すように、耕耘ロータ4
は、傾斜軸部8Ab,8Bbに一体回転する状態で外嵌
する筒状の爪軸4A、爪軸4Aの内端側において周方向
に並設される複数の長尺耕耘爪4B、及び、爪軸4Aの
外端側において周方向に並設される複数の短尺耕耘爪4
Cによって、爪軸4Aがピン34で傾斜軸部8Ab,8
Bbに連結固定されることによって、均一の耕深で、か
つ、ミッションケース2の下方に残耕ができない状態で
耕耘するように構成されている。
【0038】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 図7に示すように、歩行型管理機としてはサイドク
ラッチ機構22を装備しない構成のものであってもよ
い。 図7に示すように、歩行型管理機としては、縦向き
伝動軸6にその動力を分配するためのベベルギヤ35を
装備するとともに、ミッションケース2の上部側背面
に、ベベルギヤ35に連動連結するための連結部2cが
形成され、かつ、そのベベルギヤ35に噛合可能なベベ
ルギヤ36、ベベルギヤ36から延設された伝動軸3
7、伝動軸37に介装された噛合式のクラッチ38、伝
動軸37にベベルギヤ式伝動機構39を介して伝動連結
される横向きの出力軸40、それらを外囲するとともに
ミッションケース2の連結部2cにボルト連結可能な伝
動ケース41、及び、出力軸40に伝動連結される耕耘
ロータ4、などによって構成される着脱式のロータリ耕
耘装置42を装備して、ミッションケース2下部の出力
軸8に耕耘ロータ4を装着するとともにミッションケー
ス2の連結部2cに図外の蓋体をボルト連結するロータ
推進仕様と、ミッションケース2下部の出力軸8に推進
車輪43を装着するとともにミッションケース2の連結
部2cにロータリ耕耘装置42をボルト連結する車輪推
進仕様とに仕様変更可能に構成されたものであってもよ
い。尚、ロータリ耕耘装置42は、耕耘ロータ4を推進
車輪43よりも高速回転させるように伝動構成されてお
り、これによって、耕耘作業跡をきれいにすることがで
きるようになっている。 歩行型管理機としては、変速装置16を装備しない
構成のものであってもよく、又、3段以上の変速を行え
るように構成された変速装置16を装備するものであっ
てもよい。 操作機構13としては、上下の摩擦板12A,12
Bでリングギヤ11を上下方向から圧接してミッション
ケース2に対するリングギヤ11の相対回転を阻止する
制動状態と、その圧接を解除してミッションケース2に
対するリングギヤ11の相対回転を許容することによっ
て各遊星ギヤ9の公転を阻止する非制動状態との2状態
のみを現出するように構成されたものであってもよい。 リングギヤ11の上方に配置される摩擦板12B
も、リングギヤ11の下方に配置される摩擦板12Aと
同様に、ミッションケース2の内面との係合でリングギ
ヤ11との連れ回りが阻止されるように構成してもよ
い。 リングギヤ11の下方に配置される摩擦板12Aを
ミッションケース2にボルト又はビスで固定するように
してもよい。 出力軸8に装着される作業装置としては、代掻きロ
ータや培土用ロータなどであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】歩行型管理機の全体側面図
【図2】遊星減速装置の構成を示す要部の横断平面図
【図3】歩行型管理機の伝動構成を示す要部の縦断側面
【図4】サイドクラッチ機構の直進状態を示す要部の縦
断背面図
【図5】サイドクラッチ機構の旋回状態を示す要部の縦
断背面図
【図6】耕耘ロータの構成を示す要部の縦断背面図
【図7】ロータリ耕耘装置を着脱自在に備えた別実施形
態を示す歩行型管理機の全体側面図
【符号の説明】
1 エンジン 1a 出力軸 2 ミッションケース 5 遊星減速装置 6 縦向き伝動軸 8 出力軸 9 遊星ギヤ 11 リングギヤ 12A 摩擦板 12B 摩擦板 13 操作機構 15 主クラッチ P1 軸芯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 有伸 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 松本 利幸 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 藤本 敏 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B033 AA06 AA07 AB01 AB05 AB11 AC04 BA01 BB02 CA14 CA22 ED04 3D039 AA02 AA03 AA04 AB17 AC03 AC15 AC21 AC33 AC40 AC65 AC70 AC78 AD06 AD23 AD25 AD36 AD53 3J027 FA02 FA04 FA09 FA17 FA18 FA19 FA36 FB09 GA01 GB03 GC14 GC22 GD04 GD08 GD12 GE11 GE27 HG01 HK35

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦向きの出力軸を備えたエンジンからの
    動力を、前記出力軸を太陽ギヤとする遊星減速装置と、
    前記出力軸と同一軸芯上に配設された縦向き伝動軸とを
    介して、前記遊星減速装置及び縦向き伝動軸を内装する
    ミッションケースの下部に配設した横向きの出力軸に伝
    達するように構成した歩行型管理機であって、 前記遊星減速装置における遊星ギヤを噛合案内するリン
    グギヤ、このリングギヤの上下に配設される摩擦板、及
    び、これらの摩擦板で前記リングギヤを上下方向から圧
    接して、前記リングギヤの前記ミッションケースに対す
    る相対回転を阻止する制動状態と、前記圧接を解除し
    て、前記リングギヤの前記ミッションケースに対する相
    対回転を許容する非制動状態とに切り換える操作機構に
    より、前記出力軸に対する前記エンジンからの伝動を断
    続する主クラッチを構成してある歩行型管理機。
  2. 【請求項2】 前記操作機構を、前記摩擦板による前記
    リングギヤに対する圧接力を調節可能に構成してある請
    求項1記載の歩行型管理機。
  3. 【請求項3】 前記ミッションケースの内周と前記リン
    グギヤの外周との間に径方向の融通を持たせてある請求
    項1又は2記載の歩行型管理機。
  4. 【請求項4】 前記摩擦板と前記ミッションケースの内
    面との係合で、前記摩擦板の前記リングギヤとの連れ回
    りを阻止してある請求項1〜3いずれか一つに記載の歩
    行型管理機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008167671A (ja) * 2007-01-09 2008-07-24 Kubota Corp 歩行型管理機
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