JPH10163135A - 半導体加工用シート及びそのシートを用いたダイシン グ方法並びに研磨方法 - Google Patents

半導体加工用シート及びそのシートを用いたダイシン グ方法並びに研磨方法

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JPH10163135A
JPH10163135A JP8325190A JP32519096A JPH10163135A JP H10163135 A JPH10163135 A JP H10163135A JP 8325190 A JP8325190 A JP 8325190A JP 32519096 A JP32519096 A JP 32519096A JP H10163135 A JPH10163135 A JP H10163135A
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JP
Japan
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sheet
semiconductor processing
semiconductor wafer
temperature
adhesive
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JP8325190A
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Kazunori Inaba
和徳 稲葉
Toru Takazawa
徹 高沢
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Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、例えば、IC等の回路が表面側に
複数形成された半導体ウェーハを加工する際に使用され
る半導体加工用シートに関し、該半導体加工用シートの
粘着性又は接着性の制御を可能とすることである。 【解決手段】 半導体加工の際に粘着して用いられるシ
ート50であって、分子設計によって設定した溶融温度
をスイッチ温度とし、その温度を境として結晶状態と非
結晶状態とに変化する側鎖結晶性ポリマーを粘着剤52
とした半導体加工用シート50である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、IC等の
回路が表面側に複数形成された半導体ウェーハを加工す
る際に使用される半導体加工用シート及びそのシートを
用いたダイシング方法並びに研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、回路が形成された半導体ウェー
ハは、表面側に多数の回路が整然と形成されており、こ
れらの各回路毎にダイシング装置によってダイス状に切
断する前に、回路が形成されていない裏面側において放
熱効果等を高めるために薄く研磨されることがなされ
る。
【0003】その半導体ウェーハの裏面を研磨するに
は、IC等の回路が形成された表面側を研磨装置のチャ
クテーブルに接触させて保持しなければならず回路に傷
がつく恐れがあるので、この表面に保護シート(一般的
にはテープと称する)しての半導体加工用シートを貼着
する必要がある。そのために、半導体ウェーハの裏面研
磨加工においては、半導体ウェーハの裏面研磨に先立
ち、その半導体ウェーハの表面に保護シートを貼着する
シート貼着工程が遂行される
【0004】一般に保護シートは、シート母材と粘着材
とから構成され、ウェーハの裏面を研磨砥石で研磨する
際の研磨力に耐えられる程度の強い粘着力を有してい
る。それ故、ウェーハが所定厚さに研磨された後、薄く
なったウェーハからシートを剥がす際に貼着力が強いた
めウェーハが割れると言う問題、及び粘着剤が部分的に
回路面に付着残存して取れなくなり、IC等の品質を低
下させると言う問題がある。
【0005】また、かかる問題をなくす為にUV(紫外
線)照射シートと称する、紫外線を照射することで粘着
剤が硬化して粘着力が低下するシートも存在する。この
シートを用いる場合は、ウェーハの裏面を研磨する際に
は、紫外線をシートに照射することなく粘着力が強い状
態で研磨を遂行し、研磨が終了した後、シートをウェー
ハから剥がす際には、シートに十分な紫外線を照射して
粘着力を低下させるようにする。従って、シートを剥が
す際に粘着力が低下しウェーハが割れることもなく、ま
た、粘着力が回路面に付着残存することもない。
【0006】しかし、UV照射シートを用いると、UV
照射ユニット及びUV照射工程が必要になり、経済性・
生産性向上の見地からすると問題がある。また、間違っ
て、ウェーハの研磨前にシートに紫外線を照射してしま
うと、粘着力に再現性がない故に、再度テープの貼り直
しをしなければならず煩に堪えないものがある。
【0007】また、半導体ウェーハの裏面が研磨された
ウェーハは、IC等の個々のチップに分割されるべくダ
イシング工程によってダイシングされる。このダイシン
グ工程においては、ウェーハにはIC等の回路が形成さ
れている表面を上にし、その裏面にフレームと一体にす
べくシートが貼着される。
【0008】そして、シートによってフレームと一体に
なったウェーハは、ダイシング装置のチャックテーブル
に載置され、その表面が撮像手段によって撮像されパタ
ーンマッチング等の画像処理によって切削すべき領域が
検出されてアライメントが遂行された後、チャックテー
ブルの移動によってダイシング領域まで移動されブレー
ドの作用を受けてダイシングされる。
【0009】ダイシングによってウェーハは個々のチッ
プに分割されるが、シートの比較的強い粘着力によって
チップは脱落したりバラバラにならず、所定の洗浄の
後、ウェーハの形態が維持されたまま、チップのピック
アップ工程に送られる。
【0010】ピックアップ工程においては、必要はチッ
プがシートの裏面からの針の突き上げによってシートか
ら剥がされ、コレットによって次の工程に搬送される。
ここで、シートの粘着力が強いとチップがシートから剥
がれなかったり、また、粘着剤の一部がチップの裏面に
付着残存してICなどのチップの品質を低下させるとい
う問題がある。
【0011】かかる問題をなくす為に、前述同様UV照
射シートを用いてウェーハとフレームとを一体に貼着
し、ダイシングを遂行する際には、紫外線をシートに照
射することなく粘着力が強い状態でダイシングを遂行
し、ダイシングが終了した後シートから分割されたチッ
プをピックアップする際には、シートに十分な紫外線を
照射して粘着力を低下させるようにして、チップのピッ
クアップを容易にし、また、粘着剤がチップの裏面に付
着するのを防止したりしている。
【0012】しかし、UV照射シートを用いると、UV
照射ユニット及びUV照射工程が必要になり、経済性・
生産性向上の見地からすると問題がある。また、間違っ
て、ウェーハのダイシング前にシートに紫外線を照射し
てしまうと、粘着力に再現性がない故に、再度シートの
貼り直しをしなければならず煩に堪えないものがある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、半導体ウェー
ハの裏面を研磨したり、ダイシングしたりする際に用い
られる半導体加工用シートの粘着力のコントロール、及
び粘着剤に解決しなければならない課題があると共に、
半導体ウェーハに半導体加工用シートを貼着してダイシ
ングを遂行するダイシング方法及びウェーハの裏面研磨
を遂行する半導体ウェーハの裏面研磨方法に解決しなけ
ればならない課題がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、本発明に係る半導体加工用シートの要旨は、半導体
加工の際に粘着して用いられるシートであって、分子設
計によって設定した溶融温度をスイッチ温度とし、その
温度を境として結晶状態と非結晶状態とに変化する側鎖
結晶性ポリマーを粘着剤としたことである。
【0015】また、前記半導体加工とは、半導体ウェー
ハとフレームとをシートによって一体に貼着し半導体ウ
ェーハをダイシングすることであること、;更に、前記
半導体加工とは、半導体ウェーハの回路面を保護するた
めに半導体ウェーハの表面にシートを貼着し、半導体ウ
ェーハの裏面を研磨することである。
【0016】本発明に係る半導体加工用シートを使用し
たダイシング方法の要旨は、半導体ウェーハとフレーム
とを、分子設計によって設定した溶融温度をスイッチ温
度とし、その温度を境として結晶状態と非結晶状態とに
変化する側鎖結晶性ポリマーを粘着剤とした請求項1記
載の半導体加工用シートによって一体に貼着し、該半導
体ウェーハのダイシングを遂行するダイシング方法であ
って、ダイシングを遂行する際には、粘着剤が非結晶状
態である温度環境に調整され、ダイシング後、半導体加
工用シートからダイシングによって個々に分割されたチ
ップのピックアップする際には、粘着剤が結晶状態であ
る温度環境に調整されることである。
【0017】本発明に係る半導体加工用シートを使用し
た研磨方法の要旨は、半導体ウェーハの回路が形成され
た表面を保護するために、分子設計によって設定した溶
融温度をスイッチ温度とし、その温度を境として結晶状
態と非結晶状態とに変化する側鎖結晶性ポリマーを粘着
剤とした請求項1記載の半導体加工用シートをその表面
に貼着し、該半導体ウェーハの裏面を研磨する研磨方法
であって、研磨を遂行する際には、粘着剤が非結晶状態
である温度環境に調整され、研磨後、半導体加工用シー
トを剥がす際には、粘着剤が結晶状態である温度環境に
調整されることである。
【0018】本発明に係る半導体加工用シートによれ
ば、粘着剤がそのスイッチ温度を境にして粘着性が劇的
に変化するので、この半導体加工用シートと該半導体加
工用シートに貼着した被貼着物とを、スイッチ温度を境
に選択的に所望した環境下におくことで、当該被貼着物
を半導体加工用シートから剥離しやすく設定したり、剥
離しにくく設定したりする制御が任意にできる。よっ
て、従来のUV照射テープを使用した際に紫外線照射工
程を別に設けなければならないという手間が、本発明の
半導体加工用シートを用いることで、省けるものであ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る半導体加工用
シートとその使用について図面を参照して説明する。前
記半導体加工用シート50は、図1に示すように、側鎖
結晶性ポリマーの粘着剤又は接着剤(以下、単に粘着剤
という)52と、該粘着剤52が全面的に塗着されるシ
ート母材53とから構成されている。
【0020】この半導体加工用シート50における側鎖
結晶性ポリマーの粘着剤52について説明する。
【0021】前記側鎖結晶性ポリマーは、1本の主鎖と
複数の側鎖とからなる櫛型の構造であり、側鎖の炭素数
が12〜22個のモノマーAと、これとは別の側鎖の炭
素数が10個未満のモノマーBとを、それぞれ1種類以
上を共重合させて複数の長い側鎖を有するポリマーであ
る。
【0022】そして、その性質は、接着と剥離との両機
能が予め設定した転移温度(スイッチ温度とも言う)の
近辺で、可逆的かつ急激に転換するもので、前記転移温
度を境にして急激な粘度変化をもたらし、また、気体に
対する透過性も変化するという特異な性質を持つ材料で
ある。
【0023】即ち、図2に示すように、予め分子設計に
よって設定したスイッチ温度以上に加熱すると、長い側
鎖が規則的に配向した結晶状態から、前記側鎖が一定し
た配向性をもたないランダムな非結晶状態(アモルファ
ス状態)にポリマーの構造が変化し、再び温度をスイッ
チ温度以下に下げると、非結晶状態から元の結晶状態に
可逆的に相転換する。このスイッチ温度は、前記モノマ
ーA,Bを適宜選択することで、任意のスイッチ温度に
設定することが出来るものである。
【0024】かかる側鎖結晶性ポリマーにおいて、前記
結晶状態では非透過性で接着性を持たず、非結晶状態で
は透過性となり接着性を発現する、という物理特性を示
すものである。この側鎖結晶性ポリマーは化学的に非活
性であり材料として安全性も高いものである。
【0025】この側鎖結晶性ポリマーの特性を応用し
て、例えば、粘着剤又は接着剤として使用した場合に、
図3に示すように、スイッチ温度17℃〜21℃を境に
して、その粘着性又は接着性が急激に変化し、21℃以
上では非結晶状態となって粘着性又は接着性が高まり、
剥離強度が約60g/cmとなる。そして、17℃以下
では粘着性又は接着性が消勢して剥離し易い状態にな
る。
【0026】尚、前記スイッチ温度を17℃〜21℃に
設定したが、これに限らず前記側鎖結晶性ポリマーを形
成する際にモノマーA,Bの適切な選択重合により、0
℃〜100℃の温度範囲でスイッチ温度を任意に調整す
ることができるようになるものである。
【0027】また、スイッチ温度以上の高温にすると非
結晶状態となって粘着性又は接着性が高まりスイッチ温
度以下の低温度にすると結晶状態になって粘着性又は接
着性が消勢しているが、このような特性とは逆に、スイ
ッチ温度以上の高温にすると結晶状態になり粘着性又は
接着性が消勢し、スイッチ温度以下の低温度にすると粘
着性又は接着性が高まるという側鎖結晶性ポリマーを用
いても良い。
【0028】こうして、分子設計によって設定した溶融
温度をスイッチ温度とし、そのスイッチ温度を境にして
結晶状態と非結晶状態とに変化する側鎖結晶性ポリマー
を粘着剤52とした半導体加工用シート50を形成する
ものである。
【0029】前記半導体加工用シート50は、温度環境
の設定によりシートの剥離強度を付勢したり消勢したり
することが任意にコントロールできるので、例えば、半
導体加工における半導体ウェーハの保護シートとして、
又は、半導体ウェーハの支持部材として使用するのに適
したものとなる。
【0030】本発明の研磨方法は、図4に示す半導体ウ
ェーハ1の表面側に形成された回路2が、研磨工程にて
チャクテーブルに保持させることで傷つけられないよう
に、該回路2を被覆して保護する保護シート、及び、前
記チャックテーブルに吸着される半導体ウェーハ1を支
持する支持部材として半導体加工用シート50を用いる
場合である。
【0031】半導体ウェーハ1における回路2が形成さ
れた表面側を被覆するには、半導体加工用シート50の
粘着性又は接着性を付勢させる必要があり、図5乃至図
6に示すように、シート貼着用の貼着装置Aを前記粘着
剤52のスイッチ温度より高い温度の温度環境下で使用
して、半導体加工用シート50の粘着剤52を非結晶状
態に維持する。
【0032】前記貼着装置Aは、半導体加工用シート5
0を巻装している供給ローラ5と、該供給ローラから引
き出した半導体加工用シート50を巻取る巻取りローラ
6と、該シート50を半導体ウェーハ1に対して押し付
けることにより貼着させる貼着ローラ7とを装備してい
る。
【0033】前記供給ローラ5から接着面を下向きにし
て引き出された半導体加工用シート50は、巻取りロー
ラ6との間で貼着ローラ7により半導体ウェーハ1の表
面に押しつけられ、更に、矢印aの方向に貼着ローラ7
を転動させることにより、前記半導体ウェーハ1の表面
側に半導体加工用シート50が貼着される。
【0034】前記半導体加工用シート50は、前記所要
の温度環境下で粘着剤52が非結晶状態で粘着性又は接
着性が付与されているので半導体ウェーハ1の表面側に
貼着可能となるのであるが、前記貼着装置Aの装置全体
を所望の温度環境下にするほか、例えば、貼着用の基台
10の部分だけに温風ダクト等を介して温風を供給し、
前記半導体加工用シート50の粘着性又は接着性を付勢
するようにして、設備コストを低減させることもできる
ものである。
【0035】又、前記貼着装置Aは、図5乃至図6に示
すように、矢印bで示した上下方向に移動すると共に矢
印cで示した方向に回転する支持軸8と、該支持軸8の
先端に取り付けられた横方向に突出したカッター保持部
材8aと、該カッター保持部材8aに取り付けられたカ
ッター9とから構成される切断手段で、シート状の半導
体加工用シート50を半導体ウェーハ1の形状に沿って
切断するものである。
【0036】前記半導体加工用シート50が表面側に貼
着された半導体ウェーハ1は、該シート50の粘着剤5
2が粘着性又は接着性を付勢されるようにスイッチ温度
より高い温度の温度環境下にした研磨工程において、そ
の表面側を前記半導体加工用シート50を介して図7に
示す研磨装置Bのチャックテーブル23に当接させて吸
着支持されるとともに、該半導体ウェーハ1の裏面側を
研磨装置の研磨砥石22によりスイッチ温度より高い温
度の研磨液を供給しながら薄く仕上げられる。
【0037】そして、半導体ウェーハ1の裏面側を研磨
した後に、表面側の保護シートである半導体加工用シー
ト50を次のダイシング工程に移送する前に半導体ウェ
ーハ1から剥離させる。
【0038】この剥離作業においては、半導体ウェーハ
1を半導体加工用シート50の粘着剤52の粘着性又は
接着性が消勢するようにスイッチ温度よりも低い温度の
温度環境下で行うか、半導体ウェーハ1の表面側のみに
ダクト等で冷風を吹き付けてスイッチ温度よりも低い温
度の温度環境下にして行うものである。これにより、前
記半導体加工用シート50が剥がれ易くなり、半導体ウ
ェーハ1から半導体加工用シート50を容易に、且つ、
粘着剤を付着残存させることなく剥離させることが出来
る。
【0039】本発明のダイシング方法は、ダイシングさ
れる半導体ウェーハを支持すると共に、ダイシング後に
分割されたチップ1aをピックアップ工程で支持部材か
ら剥離させる半導体加工において、前記支持部材として
半導体加工用シート50を使用する場合である。
【0040】ダイシング装置Cは、図8に示すように、
少なくとも装置本体11には半導体ウェーハ1を吸着保
持しダイシングするためのチャックテーブル13と、ブ
レード14が装備されたスピンドルユニット15とを備
えている。
【0041】そして、チャックテーブル13は所定の移
動機構を介しブレード14に対して水平に移動できるよ
うに構成されている。また、半導体ウェーハ1は、半導
体加工用シート50によってフレーム3と一体に貼着さ
れ、フレーム3に支持された状態(図9参照)で供給さ
れる。
【0042】このダイシング方法においては、半導体加
工用シート50の粘着性又は接着性を付勢するため、粘
着剤52のスイッチ温度より高い温度(尚、切削液もス
イッチ温度より高い温度にする必要がある)の温度環境
下で使用される。この場合も、半導体ウェーハ1が吸着
載置されるチャックテーブル13を加温することで前記
温度環境下にするようにしても良い。
【0043】この所望の温度環境下で、半導体ウェーハ
1はカセット39から搬出手段17によって載置領域1
6まで搬出され、旋回アーム18によりチャックテーブ
ル13まで搬送される。そして、チャックテーブル13
に吸引・保持され、該チャックテーブル13がブレード
14に向かって移動し、装置本体11の延設腕部11a
に設けられた撮影装置12によって撮像され、パターン
マッチングなどの画像処理によって切削すべき領域が検
出されアライメントが完了した後、半導体ウェーハ1を
ブレード14でダイシングするものである。尚、モニタ
ー41にはアライメント状態が映し出される。
【0044】ダイシング後の半導体ウェーハ1は洗浄手
段38で洗浄された後、搬送手段17によってカセット
39の所定場所に収納され、カセット39とともにピッ
クアップ工程に移送される。このピックアップ工程で
は、図10に示すように、分割されたチップ1aを半導
体加工用シート50から剥離させるチップ台45と、そ
の剥離されたチップ1aを吸着して次の工程に移送させ
る吸着コレット46とが、鉛直方向に対向配置にして設
けてある。
【0045】このピックアップ装置は、前記半導体加工
用シート50の粘着力又は接着力を消勢させ剥離しやす
くするため、粘着剤52のスイッチ温度よりも低い温度
の温度環境下で使用する。この場合も、前記チップ台4
5に、熱電素子等の冷却手段54により、または、チッ
プ台45の近傍に配設した冷風用ダクト55から該チッ
プ台45に冷風を吹き付ける冷却手段により、チップ台
45に摺接する半導体加工用シート50を部分的に冷や
すようにしても良い。
【0046】そして、前記チップ台45の内部に設けた
エアーシリンダー47から出没するピストン48の先端
部に、チップ突上げ用の突上げ部材49が設けられ、こ
の突上げ部材49の複数の針49aで半導体加工用シー
ト4を突き破り、粘着剤52のスイッチ温度よりも低い
温度の温度環境下で粘着性又は接着性の消勢した半導体
加工用シート50からチップ1aを容易に剥離させるもの
である。
【0047】このように、スイッチ温度を境にして、粘
着力又は接着力が急激に変化する側鎖結晶性ポリマーの
粘着剤52を使用した半導体加工用シート50により、
半導体ウェーハ1の加工工程において、温度環境を任意
に設定することで半導体加工用シート50を所望の粘着
力又は接着力に制御することが可能となり、半導体ウェ
ーハの加工作業の能率が向上するものである。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る半導
体加工用シートは、半導体加工の際に粘着して用いられ
るシートであって、分子設計によって設定した溶融温度
をスイッチ温度とし、その温度を境として結晶状態と非
結晶状態とに変化する側鎖結晶性ポリマーを粘着剤とし
たので、簡易な設備で得られる温度環境によりその粘着
性又は接着性が付勢されたり消勢したりでき、従来のU
V照射シートを使用した際のUV照射ユニットが不要と
なって、半導体ウェーハの裏面研磨工程及びダイシング
工程等の半導体加工の工程ラインにおける設備コストの
低減になると共に工数削減により生産効率が向上すると
いう優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体加工用シートの断面図であ
る。
【図2】同本発明に係る半導体加工用シートの粘着剤
が、スイッチ温度を境にして結晶状態と非結晶状態に変
化する様子を示す説明図である。
【図3】本発明に係る半導体加工用シートの粘着剤にお
ける、温度と剥離力との関係を示す説明図である。
【図4】半導体ウェーハの平面図である。
【図5】保護テープ貼着工程における、半導体加工用シ
ートを半導体ウェーハの表面に貼着させる状態の説明図
である。
【図6】同保護テープ貼着工程における、半導体ウェー
ハに貼着された半導体加工用シートをカッターで切断す
る様子を示す説明図である。
【図7】半導体ウェーハを加工する研磨工程における、
研磨装置の使用状態の斜視図である。
【図8】半導体ウェーハを加工するダイシング工程にお
ける、ダイシング装置の全体斜視図である。
【図9】半導体ウェーハを半導体加工用シートでフレー
ムに一体に貼着した状態の平面図である。
【図10】半導体ウェーハを加工するピクアップ工程に
おける作業状態の説明図である。
【符号の説明】
1 半導体ウェーハ、1a チップ、2 回路、3 フ
レーム、5 供給ローラ、6 巻取りローラ、9 カッ
ター、10 基台、11 ダイシング装置の装置本体、
12 ダイシング装置の撮影装置、14 ブレード、1
5 スピンドルユニット、17 搬送手段、18 旋回
アーム、20 駆動部、22 砥石、23 チャックテ
ーブル、38 洗浄手段、39 カセット、45 チッ
プ台、46 吸着コレット、47 エアーシリンダー、
48 ピストン、49 突上げ部材、50 本発明の半
導体加工用シート、52 側鎖結晶性ポリマーの粘着
剤、53 シート母材、A 貼着装置、B 研磨装置、
C ダイシング装置。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体加工の際に貼着して用いられるシ
    ートであって、分子設計によって設定した溶融温度をス
    イッチ温度とし、その温度を境として結晶状態と非結晶
    状態とに変化する側鎖結晶性ポリマーを粘着剤としたこ
    と、 を特徴とする半導体加工用シート。
  2. 【請求項2】 半導体加工とは、半導体ウェーハとフレ
    ームとをシートによって一体に貼着し半導体ウェーハを
    ダイシングすることである、 請求項1に記載の半導体加工用シート。
  3. 【請求項3】 半導体加工とは、半導体ウェーハの回路
    が形成された表面を保護するためにその表面にシートを
    貼着し、半導体ウェーハの裏面を研磨することである、 請求項1に記載の半導体加工用シート。
  4. 【請求項4】 半導体ウェーハとフレームとを、分子設
    計によって設定した溶融温度をスイッチ温度とし、その
    温度を境として結晶状態と非結晶状態とに変化する側鎖
    結晶性ポリマーを粘着剤とした請求項1記載の半導体加
    工用シートによって一体に貼着し、該半導体ウェーハの
    ダイシングを遂行するダイシング方法であって、 ダイシングを遂行する際には、粘着剤が非結晶状態であ
    る温度環境に調整され、ダイシング後、半導体加工用シ
    ートからダイシングによって個々に分割されたチップの
    ピックアップする際には、粘着剤が結晶状態である温度
    環境に調整されること、 を特徴とするダイシング方法。
  5. 【請求項5】 半導体ウェーハの回路が形成された表面
    を保護するために、分子設計によって設定した溶融温度
    をスイッチ温度とし、その温度を境として結晶状態と非
    結晶状態とに変化する側鎖結晶性ポリマーを粘着剤とし
    た請求項1記載の半導体加工用シートをその表面に貼着
    し、該半導体ウェーハの裏面を研磨する研磨方法であっ
    て、 研磨を遂行する際には、粘着剤が非結晶状態である温度
    環境に調整され、研磨後、半導体加工用シートを剥がす
    際には、粘着剤が結晶状態である温度環境に調整される
    こと、 を特徴とする研磨方法。
JP8325190A 1996-12-05 1996-12-05 半導体加工用シート及びそのシートを用いたダイシン グ方法並びに研磨方法 Withdrawn JPH10163135A (ja)

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