JPH10161343A - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法

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JPH10161343A
JPH10161343A JP32130696A JP32130696A JPH10161343A JP H10161343 A JPH10161343 A JP H10161343A JP 32130696 A JP32130696 A JP 32130696A JP 32130696 A JP32130696 A JP 32130696A JP H10161343 A JPH10161343 A JP H10161343A
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toner
fine powder
softened
softening
kneaded
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JP32130696A
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English (en)
Inventor
Yasuo Furusawa
靖夫 古澤
Hideki Hirose
秀樹 廣瀬
Hiroyuki Moriya
博之 守屋
Wataru Nakabayashi
渉 中林
Takeshi Tanabe
剛 田邊
Kiyoshi Hashimoto
潔 橋本
Kazuo Higuchi
一夫 樋口
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】流動性の悪い微粉トナーを加熱し、溶融・軟化
させて効率よく微粉トナーを再生することができる静電
荷像現像用トナーの製造方法を提供する。 【解決手段】トナー用原材料を、混合、混練、冷却、粉
砕、分級してトナー粒子を形成する静電荷像現像用トナ
ーの製造方法において、分級により分離された微粉トナ
ーを加熱して溶融または軟化し、得られた溶融物または
軟化物を加圧押出機により押出して混練工程後で冷却前
の混練物に混入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電印
刷、静電記録等に用いられるトナーの製造過程で生じる
所定粒径以下の微粉トナーを再利用するトナーの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電荷像現像用トナーは、トナー用原材
料を混合、混練、冷却して、一旦板状またはペレット状
に固形化したトナー中間物を製造し、その後、固形化し
たトナー中間物を各種粉砕機により所定粒径になるよう
に粉砕することによって製造している。この場合、所定
粒子径以下の微粉トナーは、複写画像上にかぶり等の不
具合が発生する原因となり、製品の品質を低下させるた
めに、分級して取り除く必要がある。また、その様な微
粉トナーを再利用すると、製品収率の向上につながるた
め、微粉トナーを回収して再生することが行われてい
る。
【0003】従来、トナーの製造における一般的な微粉
トナーの再生は、粉砕・分級により回収された微粉トナ
ーを、そのまま原料混合工程に戻す方法、或いは造粒機
に投入し、所定圧力に加圧することにより造粒化した
後、再び原料混合工程に戻す方法等が利用されており、
また、特開平6−186775号公報には、前記微粉ト
ナーを前記混練工程後のトナー中間物に均一に撒きか
け、前記トナー中間物の保有熱で微粉トナーを溶融させ
た後、前記冷却−粉砕工程を経て所定粒子径以上の製品
トナーに再生する方法が開示されている。また、特開平
8−69126に記載されている様に、本来のトナー製
造工程とは別に、混練工程を設け、本来のトナー製造工
程と同じバッチ式または連続式1軸もしくは2軸の送り
スクリューからなる押出機で溶融混練を行った後、本来
のトナー製造工程の混練工程後に戻す微粉トナー再利用
方法が利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6−186775号公報に示された方法は、以下の
ような不具合な点があった。すなわち、微粉トナーを混
練工程後のトナー中間物、すなわち混練物に均一に撒き
かけて冷却したペレット状のトナー中間物においては、
撒きかけ量が微量の時以外は、ペレット状のトナー中間
物表面に微粉トナーが単に付着しているのみであって、
擦ると容易に剥がれる状態であり、混練物と微粉トナー
とが一体化されていない。これは混練物と微粉トナーの
熱交換率が低いためであり、微粉トナーの性状として軟
化点が極端に低い時以外は、溶融・軟化しない場合もあ
り、微粉トナー処理量を、極く微量にしかできないとい
う問題がある。また、トナー中間物の表面にのみ微粉ト
ナーが付着するため、トナー中間物の表面に付着しなか
った微粉トナーが大気中に舞い上がり、製造環境に悪影
響を及ぼすと言う問題もある。
【0005】また、特開平8−69126号公報に示さ
れた方法においても、以下のような不具合な点があっ
た。すなわち、連続式1軸または2軸押出機に導入する
ことは、既に混練されている微粉トナーを再混練するこ
とであり、設備コスト、動力、電力量の増加等による、
生産効率に問題が発生する。また、微粉トナーは、5μ
m以下の粒径のものが多いため流動性が悪く、押出機に
供給する際、投入部分に微粉トナーが送り込まれない、
いわゆる“フィードネック”現象が起こり、定量的に供
給できないという不具合が発生し、また1軸のスクリュ
ーでは、スクリュー溝に、トナーが軟化付着して棒状に
なり、トナーが送り込まれないという不具合も発生す
る。また、一般的な方法で混合工程に戻す場合も、同様
に“フィードネック”現象が起こり、定量的に供給でき
ないという不具合や、上記同様、再混練することにより
エネルギーロスが発生するという問題点がある。
【0006】したがって、本発明は、従来の技術におけ
る上記のような問題点を解決することを目的としてなさ
れたものである。すなわち、本発明の目的は、流動性の
悪い微粉トナーを加熱し、溶融・軟化させて効率よく微
粉トナーを再生することができる静電荷像現像用トナー
の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、トナー
用原材料を、混合、混練、冷却、粉砕、分級してトナー
粒子を形成することよりなり、そして分級により分離さ
れた微粉トナーを加熱して溶融または軟化し、得られた
溶融物または軟化物を加圧押出機により押出して、混練
工程後で冷却前の混練物に混入することを特徴とする。
より具体的には、所定粒径以上の製品用トナーとそれ以
下の微粉トナーとに分級するトナーの製造工程におい
て、前記微粉トナーを密閉された容器内で加熱し、軟化
又は溶融させた後、容器内を加圧にし、溶融物または軟
化物を容器内より押し出し、前記混練工程の吐出物と混
合させ、前記冷却、粉砕の各工程を経て所定粒径以上の
製品用トナーを製造することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、トナー用原材料
としては、特に限定されるものではなく、結着樹脂、着
色剤およびその他の公知の添加剤が使用される。結着樹
脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレ
ン−アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系
樹脂等を用いることができるが、スチレン−アクリル系
樹脂およびポリエステル系樹脂が好ましく、特にポリエ
ステル系樹脂が好ましく用いられる。
【0009】スチレン系樹脂としては、スチレンおよび
その誘導体等の単独重合体や共重合体および他のビニル
系単量体との共重合体があげられる。スチレン系単量体
の具体例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチ
ルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン等の
アルキルスチレン、ハロゲン化スチレン等があげられ
る。また、他のビニル系単量体としては、エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、イソブチレン等の不飽和モノオレ
フィン類、塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニ
ル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエス
テル類等があげられる。
【0010】アクリル系樹脂としては、アクリル系単量
体の単独重合体や共重合体および他のビニル系単量体と
の共重合体があげられる。アクリル系単量体の具体例と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデ
シル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−
オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル、アクリルアミド等があげられる。また、他の
ビニル系単量体としては上記したものをあげることがで
きる。
【0011】スチレン−アクリル系樹脂としては、上記
スチレン系単量体、アクリル系単量体および所望により
他のビニル系単量体を共重合することによって得られた
共重合体、代表的には、スチレン−アクリル酸エステル
共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等
の共重合体があげられる。また、他のビニル系単量体と
しては上記したものをあげることができる。
【0012】ポリエステル系樹脂としては、多価アルコ
ール成分と多価カルボン酸成分とから合成されるものが
あげられる。多価アルコール成分のうち、二価アルコー
ル成分としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチレングリコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェ
ノールA、水素添加ビスフェノールA等があげられ、特
にビスフェノールA系のアルコールが好ましく用いられ
る。その具体例としては、ポリオキシプロピレン(6)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等があげられ
る。更に三価以上のアルコール成分としては、グリセリ
ン、ソルビトール、1,4−ソルビタン、トリメチロー
ルプロパン等をあげることができる。
【0013】多価カルボン酸成分としては、例えば、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸、マロン酸、コハク酸、グルタ
ル酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデセニルコハク
酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4
−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボ
ン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−カルボ
キシメチルプロパン、テトラ(カルボキシメチル)メタ
ン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、トリ
メリット酸、ピロメリット酸、およびこれらの酸の低級
アルキルエステルをあげることができる。
【0014】着色剤としては、公知のものならば何如な
るものでも使用でき、例えば、カーボンブラック、アニ
リンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、ク
ロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイル
レッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、
フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレー
ト、ランプブラック、ローズベンガル等を代表的なもの
として例示することができる。
【0015】添加剤としては、公知のものが使用され、
例えば、サリチル酸金属塩、含金属アゾ化合物、ニグロ
シンや第4級アンモニウム塩等の電荷制御剤、低分子量
ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、ワックス等の
オフセット防止剤が使用される。好ましい添加剤として
は、重量平均分子量500〜5000の低分子量ポリプ
ロピレンがあげられる。
【0016】図1は、本発明の静電荷像現像用トナーの
製造方法の製造工程を示すフローチャートである。図1
に示すように、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方
法は、上記のような複数種類のトナー用原材料を配合す
る工程と、配合された複数種類の原材料を混合機で混合
する工程と、混合した原料を押出機で混練する混練工程
と、混練した混練物を圧延冷却ロールで圧延しながら冷
却して、板状またはペレット状のトナー中間物として固
形化する冷却工程と、固形化されたトナー中間物を回転
板等で割ることにより粗粉砕する工程と、粗粉砕したト
ナー中間物を更に所定の粒径まで細かく粉砕する工程
と、粉砕されたトナー粒子を所定粒径以上の製品トナー
と所定粒径以下の微粉トナーに分級する工程と、製造過
程で混入したごみ等を取り除く篩分工程からなる。そし
て、分級工程で回収された微粉トナーは、加熱溶融また
は軟化する工程と、加圧して溶融物または軟化物を加圧
押出機により押出す工程を経て、混練工程と冷却工程と
の間に戻される。
【0017】具体的には、上記のトナー用原材料を所定
の割合で配合し、バンバリーミキサー、ニーダーコータ
ー、CMミキサー、エクストルーダー等を用いて混合
し、溶融混練し、粉砕し、分級して、平均粒子径が約3
0μm以下、特に3〜20μmの製品トナーとすること
が好ましい。分級により分離された上記の粒子径よりも
小さい微粉トナーは、例えば図2に示される加圧押出機
によって加熱して溶融または軟化させ、得られた溶融物
または軟化物を加圧押出機によって押出して混練工程後
で冷却前の混練物に混入して、再利用される。
【0018】図2は、分級により分離された微粉トナー
を溶融または軟化させ、加圧で押し出すための加圧押出
機の1例である。分級工程で発生した微粉トナーは、軟
化溶融部1の上部に取り付けられたホッパー2に回収さ
れ、所定量に達した所でダンパー3を開にして供給ゾー
ン4に排出する。所定量排出した所でダンパー3を閉に
する。供給ゾーン4に溜められた微粉トナーは、ダンパ
ー5を開にし、軟化溶融部1に排出される。排出終了
後、ダンパー5を閉にする。軟化溶融部1は、外壁に加
熱用電気ヒーター6を具備し、溶融または軟化のための
熱源としている。下部に排出バルブ7を具備し、所定の
軟化または溶融状態になったら、排出バルブ7を開にす
る。その後、加圧気体供給バルブ8を開にし、所定圧力
の気体を軟化溶融部1に供給し溶融物または軟化物を排
出バルブ7を介し、外部に吐出させ、前記混練工程後で
あって冷却前の混練物に混入させる。即ち、この加圧押
出機においては、微粉トナーの溶融または軟化時、軟化
溶融部1は、密閉状態となり、溶融または軟化後、内部
加圧し、押し出すものであり、ホッパーでの微粉トナー
回収→供給ゾーンへの排出→軟化溶融部への排出→溶融
または軟化→加圧押し出し→混練工程後の混練物との混
合を決まったインターバルで繰り返し行い処理すること
ができる。
【0019】混練物は、冷却することにより固形化させ
た後、所定粒径に粉砕され分級される。それにより回収
された微粉トナーの大部分が製品用トナーとして再生さ
れる。ここで、軟化溶融部1の加熱方法として、図2に
おけるように、加熱用電気ヒーター6を用いる場合や、
図3におけるように、ジャケット構造にし、スチームで
加熱するスチームジャケット9等、種々の方法が採用で
きるが、溶融または軟化のために必要な到達温度、微粉
トナー処理量、溶融または軟化処理時間等により、任意
に選択されるべきものである。同様に、入熱方式も、軟
化溶融部外壁だけからでなく、図4に示すように、パイ
プヒーター10等を使用し、内部からも入熱することが
可能である。また、加圧のための圧力は、溶融物または
軟化物の粘度により任意に選択される。加圧気体の種類
としては、ランニングコストの観点からは、通常のコン
プレッサーエアーが好ましいが、酸化し易いトナー性状
の場合には、加圧窒素を使用する等、トナー性状からく
る要求値により任意に選択すればよい。また、加圧押出
機の寸法(ホッパー内径a、ホッパー高さb、軟化溶融
部内径c、軟化溶融部高さd)については、同様に微粉
トナー処理量、処理時間等により任意に選択されるべき
であるが、好ましくは、図2のように、外壁から入熱さ
せる場合は、軟化溶融部内径cを、なるべく小さくする
ことである。なお、図2中、eは供給ゾーン内径、fは
供給ゾーン高さ、gは排出バルブ内径である。
【0020】図5は、混練物に微粉トナーを混入して冷
却する工程を説明するための冷却装置の側方断面図であ
る。図5に示すように、混練されたトナー中間物Aが、
混練機11から押し出され、一方、加圧押出機12にお
いて溶融または軟化され、押し出された微粉トナーの溶
融物または軟化物Cがトナー中間物Aに混入され、冷却
装置13に送られる。冷却装置13は、図5に示す実施
例では、一定の隙間をあけて、相反方向に回転する二対
の圧延ロール14、15、16、17と、その圧延ロー
ルによって駆動されている一対の冷却コンベアベルト1
8および19からなる。冷却コンベアベルトは、冷却水
により冷却する水冷機構の構造のものである。
【0021】本発明によって製造される静電荷像現像用
トナーは、一成分系現像剤または二成分系現像剤として
用いられる。二成分系現像剤として用いる場合には、キ
ャリアと混合して使用される。キャリアとしては、フェ
ライト、酸化鉄粉、ニッケル粉またはこれらを樹脂で被
覆したコートキャリア、磁性粉分散型キャリア等、公知
のものを用いることができる。
【0022】
【実施例】
実施例1 (トナー組成) 結着樹脂:スチレン−n−ブチルアクリレ−ト共重合体 78重量部 (共重合比85:15,Mw=130000, Tg=61℃、軟化温度=87℃) 着色剤:カーボンブラック(一次粒子径13nm) 10重合部 離型剤:ポリプロピレンワックス 5重合部 上記成分をヘンシェルミキサーで混合、撹拌した後、2
軸連続混練機によって混練した。混練温度は、140℃
であり、そして混練物を50kg/hrの割合で吐出さ
せた。一方、後記の分級工程により分離された中心粒径
5μm以下の微粉トナーを、図2に示す構造の加圧押出
機により140℃に加熱して軟化溶融させた。その後、
バルブ7、8を開にし、0.3MPaの加圧コンプレッ
サーエアーで軟化溶融物を押し出した。図2における装
置寸法としては、a:φ100mm,b:500mm,
c:φ100mm,d:1000mm,e:φ65m
m,f:750mm,g:φ50mmであり、外壁より
入熱するための熱源6としては、電気ヒーターを使用
し、その出力は、5.2kWとした。1回に軟化溶融部
1に投入した微粉トナー量は、2kgとした。それが上
記140℃に到達するまでの時間は3分間であった。微
粉回収ホッパー2への回収時間、供給ゾーン4への排
出、軟化溶融部1への排出、それに伴うダンパーの開閉
時間は、合わせて2分間であり、加圧押出し時間は1分
間であった。したがって、2kg/6分(20kg/h
r)の割合で、上記混練機から吐出直後の混練物に添加
したことになった。混練物は次いで図5に示す冷却装置
を用いて28℃まで冷却して板状の固形トナー中間物を
得た。この固形トナー中間物をハンマーミルによって粗
粉砕し、さらにジェットミルによって微粉砕した。粉砕
されたトナー粒子は次いで、風力分級機によって分級し
て、平均粒子径11μmの製品トナーと中心粒径5μm
以下の微粉トナーとに分級された。分離回収された微粉
トナーは、上記のように140℃に加熱して軟化溶融さ
せ、加圧押出機によって押出して混練物に添加すること
によって再利用され、原トナーとほぼ同等の品質の製品
トナーが作製された。
【0023】比較例1 上記実施例と同一のトナー組成を使用し、同様の条件で
混合、混練、冷却、粉砕および分級を行った。ただし、
分級によって分離された微粉トナーを加熱軟化させるこ
となく、そのまま、混練物に20kg/hrの割合で添
加した。その結果、混練物に付着しなかった微粉トナー
の飛散が発生し、さらに粉砕時において、微粉トナーの
発生割合が高くなった。
【0024】比較例2 上記実施例と同一のトナー組成を使用し、同様の条件で
混合、混練、冷却、粉砕および分級を行った。ただし、
分級によって分離された微粉トナーを、1軸式連続押出
機に供給し、混練物に20kg/hrの割合で添加を開
始したが、供給開始10分後に、微粉トナー供給部付近
のスクリューに微粉トナーが付着し、押し出し不能とな
った。
【0025】比較例3 上記実施例と同一のトナー組成を使用し、同様の条件で
混合、混練、冷却、粉砕および分級を行った。ただし、
分級によって分離された微粉トナーを、2軸式連続押出
機に供給し、混練物に20kg/hrの割合で添加を開
始した。原トナーとほぼ同等の品質の製品トナーが作製
されたが、この方法では2軸式連続押出機を2機使用す
ることとなり、複雑なプロセスとなった。
【0026】実施例2 上記実施例1と同一のトナー組成を使用し、同様の条件
で混合、混練、冷却、粉砕および分級を行った。また、
実施例1と同様の加圧押出機を使用し、回収した微粉ト
ナーを処理した。ただし、溶融物または軟化物の押し出
しに0.3MPaの加圧コンプレッサーエアーでなく、
同一圧力の窒素ガスを使用した。その結果、原トナーと
ほぼ同等の品質の製品トナーが作製された。ランニング
コストの面からは、加圧コンプレッサーエアーの方が有
利であるが、酸化し易い性状のトナーを処理する場合、
窒素ガスを使用した方が、品質上、有利となるのは明ら
かである。
【0027】
【発明の効果】本発明の現像用トナーの製造方法は、上
記の構成を有するから、次のような効果を奏する。
(1)混合工程および混練工程に微粉トナーを加えない
ので、微粉トナー再混練を行わないため、製造効率が向
上する。すなわち、上記のように微粉トナーは混練物に
混入する前に、溶融または軟化させるため、従来技術の
微粉トナー直接添加の場合のような微粉トナーの飛散が
なくなり、トナー特性上、許容される最大限まで混練物
との混合比率を上昇させることができる。(2)溶融物
または軟化物の押し出しが加圧押出機によって行われる
ため、装置として簡単な構造のものが使用でき、1軸ま
たは2軸の押出機を使用する従来技術に比較してコスト
メリットが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法にお
ける製造工程のフローチャートである。
【図2】本発明に用いる連続式微粉トナー軟化溶融用の
加圧押出機の一例の模式的断面図である。
【図3】本発明に用いる連続式微粉トナー軟化溶融用の
加圧押出機の他の一例の模式的断面図である。
【図4】本発明に用いる連続式微粉トナー軟化溶融用の
加圧押出機の更に他の一例の模式的断面図である。
【図5】混練物に微粉トナーを混入して冷却する工程を
説明するための冷却装置の側方断面図である。
【符号の説明】
1…軟化溶融部、2…ホッパー、3…ダンパー、4…供
給ゾーン、5…ダンパー、6…加熱用電気ヒーター、7
…排出バルブ、8…加圧気体供給バルブ、9…スチーム
ジャケット、10…パイプヒーター、11…混練機、1
2…加圧押出機(軟化溶融加圧吐出装置)、13…冷却
装置、14,15,16,17…圧延ロール、18,1
9…冷却コンベアベルト、A…トナー中間物(混練
物)、B…板状トナー、C…微粉トナーの溶融物または
軟化物、a…ホッパー内径、b…ホッパー高さ、c…軟
化溶融部内径、d…軟化溶融部高さ、e…供給ゾーン内
径、f…供給ゾーン高さ、g…排出バルブ内径。
フロントページの続き (72)発明者 中林 渉 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 田邊 剛 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 橋本 潔 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 樋口 一夫 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナー用原材料を、混合、混練、冷却、粉
    砕、分級してトナー粒子を形成する静電荷像現像用トナ
    ーの製造方法において、分級により分離された微粉トナ
    ーを加熱して溶融または軟化し、得られた溶融物または
    軟化物を加圧押出機により押出して混練工程後で冷却前
    の混練物に混入することを特徴とする静電荷像現像用ト
    ナーの製造方法。
JP32130696A 1996-12-02 1996-12-02 静電荷像現像用トナーの製造方法 Pending JPH10161343A (ja)

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