JP2010102120A - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明者らは、定着部の温度センサが誤動作して、温度制御が所定の温度範囲で制御できなくなり、定着不良によるオフセットや、紙上からの画像はがれなどの異常画像の原因となる点について検討を進めた結果、トナーが、画像形成装置内の定着部を通過したとき、トナー定着部で発生するブチルフェノール量が多くなり、結晶化物が、定着部の温度センサに付着し、定着部の温度センサが誤動作すること、帯電制御剤として、サリチル酸の金属錯体を使用したトナーは、このトナーが、画像形成装置内の定着部を通過したとき、トナー定着部で、帯電制御剤のサリチル酸の金属錯体が熱分解し、ブチルフェノールとなって気化し、冷却後、再結晶化する現象がみられること、及び、トナーから発生するブチルフェノール量は、トナー中のサリチル酸の金属錯体量に比例するが、通常、帯電制御剤としてのサリチル酸の金属錯体使用量は、0.5〜2.5重量部であり、この範囲では、ブチルフェノールの再結晶量は影響を及ぼさないこと等を知見するに至った。
【解決手段】 少なくとも結着樹脂、着色剤、及び帯電制御剤を含むトナー材料を混練する混練工程と、得られた混練物を粉砕する粉砕工程と、得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する分級工程とを含み、前記帯電制御剤が、サリチル酸の金属錯体であり、かつ前記粉砕工程及び前記分級工程の少なくともいずれかにおいて予め回収した所定粒径外粒子である微粉を前記混練工程で前記トナー材料に添加するトナーの製造方法において、前記微粉を混練工程に添加する前に、100℃以上の温度で加熱することを特徴とするトナーの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は電子写真方式による複写機や静電記録装置などに使用されるトナーに関し、さらに詳しくは帯電制御剤としてサリチル酸の金属錯体を含有するトナーの、所定サイズ外粒子である微粉の再利用に関するものである。
一般に、電子複写機や静電記録装置に用いられるトナーは、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤及びその他の添加剤により構成されており、望ましい帯電特性や経時安定性、環境安定性を付与するためにさまざまな帯電制御剤が提案されている。例えば、アゾ染料の2:1型の金属錯塩染料、サリチル酸誘導体の金属錯塩化合物(例えば、特許文献1〜特許文献4参照)、芳香族ジカルボン酸金属塩化合物(例えば、特許文献5、特許文献6参照)、アントラニル酸誘導体の金属錯塩化合物(例えば、特許文献7参照)、有機ホウ素化合物(例えば、特許文献8、特許文献9参照)がある。
このなかで、特に、サリチル酸またはアルキルサリチル酸の金属錯体を帯電制御剤として使用したトナーは、帯電安定性にすぐれ、数多く使用されている(例えば、特許文献10参照)。
また、トナー材料を混練する混練工程と、得られた混練物を粉砕する粉砕工程と、得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する分級工程とを含み、かつ前記粉砕工程及び前記分級工程の少なくともいずれかにおいて予め回収した所定外粒子である微粉を前記混練工程で前記トナー材料に添加することは、コストダウンや、省資源の観点から、一般に実施されている。
特公昭55−42752号公報 特開昭61−69073号公報 特開昭61−221756号公報 特開平9−124659号公報 特開昭57−111541号公報 特開平7−295298号公報 特開昭62−94856号公報 特公平7−31421号公報 特公平7−104620号公報 特開平10−254178号公報 特開2006−259017号公報 特開2002−72561号公報 特願2001−93456号公報 特開2001−255702号公報 特願2005−62067号公報 特願2001−235964号公報 特開平10−10780号公報
本発明者らは、定着部の温度センサが誤動作して、温度制御が所定の温度範囲で制御できなくなり、定着不良によるオフセットや、紙上からの画像はがれなどの異常画像の原因となる点について検討を進めた結果、トナーが、画像形成装置内の定着部を通過したとき、トナー定着部で発生するブチルフェノール量が多くなり、結晶化物が、定着部の温度センサに付着し、定着部の温度センサが誤動作すること、帯電制御剤として、サリチル酸の金属錯体を使用したトナーは、このトナーが、画像形成装置内の定着部を通過したとき、トナー定着部で、帯電制御剤のサリチル酸の金属錯体が熱分解し、ブチルフェノールとなって気化し、冷却後、再結晶化する現象がみられること、及び、トナーから発生するブチルフェノール量は、トナー中のサリチル酸の金属錯体量に比例するが、通常、帯電制御剤としてのサリチル酸の金属錯体使用量は、0.5〜2.5重量部であり、この範囲では、ブチルフェノールの再結晶量は影響を及ぼさないこと等を知見するに至った。
混練されたトナーは、分散された帯電制御剤が粉砕起点になりやすいため、微粉中には帯電制御剤を多く含み、そのため、微粉を再利用すると、トナー中のサリチル酸の金属錯体量が増加する。このトナーが、画像形成装置内の定着部を通過したとき、トナー定着部で発生するブチルフェノール量が多くなり、結晶化物が、定着部の温度センサに付着し、センサが誤動作して、温度制御が所定の温度範囲で制御できなくなり、定着不良によるオフセットや、紙上からの画像はがれなどの異常画像の原因となることを見い出した。本発明者らは、これらの知見を基いてさらに検討を進めた結果、異常画像発生を抑制することができる本発明を開発するに至った。
上記課題は本発明の以下の(1)〜(7)によって解決される。
(1)少なくとも結着樹脂、着色剤、及び帯電制御剤を含むトナー材料を混練する混練工程と、得られた混練物を粉砕する粉砕工程と、得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する分級工程とを含み、前記帯電制御剤が、サリチル酸の金属錯体であり、かつ前記粉砕工程及び前記分級工程の少なくともいずれかにおいて予め回収した所定粒径外粒子である微粉を前記混練工程で前記トナー材料に添加するトナーの製造方法において、前記微粉を混練工程に添加する前に、100℃以上の温度で加熱することを特徴とするトナーの製造方法、
(2)開放型混練機を使用することを特徴とする前記第(1)項に記載のトナーの製造方法、
(3)前記微粉の添加率が前記トナー材料に対して10質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法、
(4)前記第(1)項に記載のトナーの製造方法により得られたトナーを使用する定着方法、
(5)前記第(1)項に記載のトナーの製造方法により得られたトナーを使用する定着装置、
(6)前記第(1)項に記載のトナーの製造方法により得られたトナーを使用する画像形成方法、
(7)前記第(1)項に記載のトナーの製造方法により得られたトナーを使用する画像形成装置。
以下の詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明によれば、結着樹脂、着色剤、及び帯電制御剤を含むトナー材料を混練する混練工程と、得られた混練物を粉砕する粉砕工程と、得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する分級工程とを含み、前記帯電制御剤が、サリチル酸化合物であり、かつ前記粉砕工程及び前記分級工程の少なくともいずれかにおいて予め回収した所定外粒子である微粉を前記混練工程で前記トナー材料に添加するトナーの製造方法において、前記微粉を混練工程に添加する前に、100℃以上の温度で加熱することによって、粉中のブチルフェノールを気化し、除去させるため、画像形成装置内の定着部の温度センサを誤動作させることなく、異常画像発生を抑制することができるという極めて優れた効果が発揮される。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
上記のように、本発明のトナー製造方法は、少なくとも結着樹脂、着色剤、及び帯電制御剤を含むトナー材料を混練する混練工程と、得られた混練物を粉砕する粉砕工程と、得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する分級工程とを含み、前記帯電制御剤が、サリチル酸の金属錯体であり、かつ前記粉砕工程及び前記分級工程の少なくともいずれかにおいて予め回収した所定外粒子である微粉を前記混練工程で前記トナー材料に添加するトナーの製造方法において、前記微粉を混練工程に添加する前に、100℃以上の温度で加熱することを特徴とするトナーの製造方法である。
本発明では、微粉を混練工程に添加する前に100℃以上の温度で加熱することで、微粉中で発生するブチルフェノールをあらかじめ揮発させてしまうので、トナー化した場合に、ブチルフェノールの発生が微粉を添加する前の発生量と同じになり、温度センサへの固着は見られない。100℃より低い温度での加熱では、微粉中のブチルフェノールの揮発量が少なく、効果がない。そして、特に、微粉の添加率は、少なくとも結着樹脂、着色剤、及び帯電制御剤を含むトナー材料に対して、10質量%以上であるトナーの場合に、微粉の比率が高いので、微粉の加熱が効果的である。
加熱温度の上限として、例えば、開放型混練機(2本ロール混練機)で加熱した場合、加熱時、トナーは軟化することになる。180℃までいくと、混練機から融け落ちるので、これが作業上の上限になる。
また、微粉加熱方法が、大気開放型混練機を使用することが望ましい。大気開放型混練機を使用すると、微粉の加熱が効率的にでき、また、密閉型の加熱装置より、ブチルフェノールが揮発しやすくなる。大気開放型混練機としては、2本ロールミル、3本ロールミルなどの混練機が使用できる。
その他製造方法としては、本発明のトナーを製造する場合において、従来公知の設備は使用することができる。
本発明における微粉の粒径は製品トナーの粒度分布により変動するが、例えば、後述の実施例1の8μmトナーの場合、微粉の平均粒径は、3〜4μmになる。このような場合の粒径範囲の規定は難しい。
本発明のトナーは、乾式トナーとして電子写真方式の現像に使用される。現像方式には一般的に2成分方式、1成分方式に大きく大別できるが、本発明は、2成分および1成分方式共に使用できる。
本発明のトナーの結着樹脂は、p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
着色剤としては、例えばカーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料等の染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合して使用し得、ブラックトナーとしてもフルカラートナーとしても使用できる。特に本帯電制御剤は、白色でありカラートナーとして使用できる。これらの着色剤の使用量はトナー樹脂成分に対して、通常1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%である。
製造されるトナーに離型性を持たせるために、製造されるトナーの中にワックスを含有させることも可能である。本発明では、トナーに分散させるワックスとして、トナーに離型剤として使用される公知のものが使用できるが、カルナウバワックス、またはライスワックス、またはエステルワックス、モンタンワックスを用いることが有効である。これらのワックスは他のワックスに比べ、低温定着性に優れている。カルナウバワックスは、カルナウバヤシの葉から得られる天然のワックスであるが、特に遊離脂肪酸脱離した低酸価タイプのものが結着樹脂中に均一分散が可能であり、さらに揮発成分が少ないため感光体へのフィルミングや帯電付与部材へのスペントが少ないため特に好ましく、微結晶のものが良く、酸価が5以下であり、トナーの結着樹脂中に分散したときの粒子径が1μm以下のものが好ましい。ライスワックスは、米糠から抽出される米糠油を精製する際に、脱ろうまたはウィンタリング工程で製出される粗ろうを精製して得られる天然ワックスである。この米糠ワックスを空気酸化した酸化ライスワックスが好ましく、その酸価が10〜30のものが好ましい。
合成エステルワックスは、単官能直鎖脂肪酸と単官能直鎖アルコールからエステル反応で合成されるものである。モンタンワックスは、一般に鉱油より精製されたものであり、微結晶のものが好ましく、酸価が5〜14のものが好ましい。これらのワックス成分は単独または併用して使用される。ワックス成分の添加量は、トナー樹脂成分100重量部に対し、0.5〜10重量部が好ましい。
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
また、本発明のトナーが、特に平均体積粒径が5〜10μmで、特に5μm以下のトナーの含有率が15個数%以下である場合は、帯電安定性がよく、良好な画像を保つことができる。
外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5μm〜2μmであることが好ましく、特に5μm〜500μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この他、高分子系微粒子、例えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤などが好ましい表面処理剤として挙げられる。
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、実施例中、部はすべて重量部を表わす。
[実施例1]
ポリオール樹脂(エポキシ樹脂、ビスフェノールA、p−クミルフェノール、アルキレンオキサイド変性エポキシ樹脂の縮合物、軟化点;108〜114℃、ガラス転移点;58〜62℃、分子量分布;Mn2900〜4100 Mw12500〜18500) 100部、カーボンブラック 6部、帯電制御剤(ブチルサリチル酸亜鉛塩) 2部、上記材料をミキサーで混合後、1軸混練機で溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後、ジェットミルによる衝突板方式の粉砕機(日本ニューマチック工業社製I式ミル)と旋回流による風力分級(日本ニューマチック工業社製DS分級機)を行い、体積平均粒径約8μm、5μm以下含有率10個数%の母体トナー1を得た。
さらに、所定以外の平均粒径3.2μmの微粉を、高温槽にて135℃、10min加熱後、前述のポリオール樹脂 100部、カーボンブラック 6部、帯電制御剤 2部、とともに微粉7部を、ミキサーで混合後、1軸混練機で溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後、ジェットミルによる衝突板方式の粉砕機(日本ニューマチック工業社製I式ミル)と旋回流による風力分級(日本ニューマチック工業社製DS分級機)を行い、体積平均粒径約8μmの母体トナー2を得た。
さらに上記母体トナーに疎水性シリカ(クラリアントジャパン社製H2000)を0.5重量%添加し、ミキサーで混合して、トナーを得た。
(ブチルフェノール評価)
ガスクロマトグラフィーを用いて、トナー中のブチルフェノール量を測定した。微粉を添加しないトナー1は、100PA/gに対して、微粉添加後トナー2は、98PA/gとなり、微粉を添加した影響はみられなかった。
ブチルフェノール量、「100PA/g」のPAの具体的測定法は以下のとおりである。
測定器:ガスクロマトグラフィーMJT 法
<測定条件> サンプル量 :0.01mg
前処理条件 :180度10分
サンプル捕集方法:180℃30分
通常の化学分析では、既知のブチルフェノールの濃度を振って、分析ピークのピーク面積(PA)とブチルフェノール量(g)の関係から、PA/gで検量線を作成し、この検量線をもとに、サンプル測定時の濃度を算出しているが、今回の測定では、検量線を引かず、微粉を投入しないトナーとのPA/gの比較とした。
<実機評価1>
定着ローラーとしてテフロン(登録商標)ローラーを使用したリコー製複写機 MF−200を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行った。この結果、150K枚のコピーを行ったが、良好な結果であった。
<実機評価2>
また、リコー製レーザープリンター:IPSIO COLOR 8000に入れ複写テストを行なった。150K枚の複写テストを行ったが、良好な結果であった。
<実機評価3>
また、オーブン定着機をそなえた改造機にて150K枚複写テストを行なったが、良好な結果であった。また、各テストで画像部をペーパーでこすって画像はがれテストを実施したが、問題ない結果であった。
[実施例2]
実施例1で、微粉加熱方法が、開放型混練機で135℃4min加熱した以外は実施例1と同じ条件でトナーを作成した。
(ブチルフェノール評価)
微粉を添加しないトナー1は、ブチルフェノール量が、100PA/gであるのに対して、微粉添加後トナー2は、93PA/gとなり、微粉を添加した影響はみられなかった。
<実機評価>
また、実施例1で使用した複写機、プリンターで複写テストを行った結果、150K枚の複写テストを行ったが、良好な結果であった。画像はがれテストも問題ない結果であった。
[実施例3]
実施例1で、微粉の添加率を10%にした以外は実施例1と同じにした。
(ブチルフェノール評価)
微粉を添加しないトナー1は、ブチルフェノール量が、100PA/gであるのに対して、微粉添加後トナー2は、101PA/gとなり、微粉を添加した影響はみられなかった。
<実機評価>
複写テストを行った結果、150K枚のコピーを行ったが、良好な結果であった。画像はがれテストも問題ない結果であった。
〔比較例1〕
実施例1で、微粉を加熱しないこと以外は、実施例1と同じ条件でトナー化した。
(ブチルフェノール評価)
微粉を添加しないトナー1は、100PA/gに対して、微粉添加後トナー2は、130PA/gとなり、微粉を添加した影響がみられた。
<実機評価>
複写テストを行った。その結果、温度センサの誤動作により定着温度制御が不安定になり、定着温度低下が生じ、画像はがれテストで、画像はがれが生じ、はがれやすい結果であった。
〔比較例2〕
実施例1で、微粉加熱温度が、70℃であること以外は、実施例1と同じ条件でトナー化した。
(ブチルフェノール評価)
微粉を添加しないトナー1は、100PA/gに対して、微粉添加後トナー2は、125PA/gとなり、微粉を添加した影響がみられた。
<実機評価>
複写テストを行った。その結果、温度制御が不安定になり、定着温度低下が生じ、画像はがれテストで、画像はがれが生じ、はがれやすい結果であった。
〔比較例3〕
比較例1で、微粉の添加率を10%にした以外は実施例1と同じにした。
(ブチルフェノール評価)
微粉を添加しないトナー1は、100PA/gに対して、微粉添加後トナー2は、140PA/gとなり、微粉を添加した影響がみられた。
<実機評価>
複写テストを行った。その結果、温度制御が不安定になり、定着温度低下が生じ、画像はがれテストで、画像はがれが生じ、はがれやすい結果であった。
Figure 2010102120

Claims (7)

  1. 少なくとも結着樹脂、着色剤、及び帯電制御剤を含むトナー材料を混練する混練工程と、得られた混練物を粉砕する粉砕工程と、得られた粉砕物を分級して所定粒径の粒子に調整する分級工程とを含み、前記帯電制御剤が、サリチル酸の金属錯体であり、かつ前記粉砕工程及び前記分級工程の少なくともいずれかにおいて予め回収した所定粒径外粒子である微粉を前記混練工程で前記トナー材料に添加するトナーの製造方法において、前記微粉を混練工程に添加する前に、100℃以上の温度で加熱することを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 開放型混練機を使用することを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記微粉の添加率が前記トナー材料に対して10質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  4. 請求項1に記載のトナーの製造方法により得られたトナーを使用する定着方法。
  5. 請求項1に記載のトナーの製造方法により得られたトナーを使用する定着装置。
  6. 請求項1に記載のトナーの製造方法により得られたトナーを使用する画像形成方法。
  7. 請求項1に記載のトナーの製造方法により得られたトナーを使用する画像形成装置。
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