JPH0689045A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JPH0689045A
JPH0689045A JP4262785A JP26278592A JPH0689045A JP H0689045 A JPH0689045 A JP H0689045A JP 4262785 A JP4262785 A JP 4262785A JP 26278592 A JP26278592 A JP 26278592A JP H0689045 A JPH0689045 A JP H0689045A
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toner
particles
average particle
coarse
modifying
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JP4262785A
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Tsutomu Iwamoto
勉 岩本
Kazuaki Nagano
和明 長野
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な方法により、改質用微粒子が良好にト
ナー粒子に固着されてなり、高い流動性と優れた耐久性
を有するトナーを高い効率で製造することのできるトナ
ーの製造方法を提供すること。 【構成】 結着樹脂と着色剤とを含有するトナー用組成
物を溶融混練した後粗粉砕処理し、得られるトナー用粗
粒子を中間粉砕処理し、得られる平均粒径が10〜50
μmのトナー用中間粒子と、平均粒径が1μm以下の改
質用微粒子との混合体粉末を機械式粉砕機によって磨砕
処理し、これにより、トナー用中間粒子の平均粒径をR
とするとき、0.30R〜0.95Rの平均粒径を有す
るトナー粒子に改質用微粒子が固着されてなるトナー粉
末を得る工程を有する。更に、機械式粉砕機から得られ
るトナー粉末中の粗大トナー粒子を分離して機械式粉砕
機に循環供給する工程を有し、磨砕処理が連続的に遂行
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法などにおい
て形成される静電像などの潜像の現像に用いられるトナ
ーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば電子写真法においては、通常、光
導電性感光体よりなる潜像担持体上に形成された静電潜
像がトナーによって現像されてトナー像が形成され、こ
のトナー像が紙などの像担持体上に転写された上で定着
され、これによって可視画像が形成される。このような
画像形成プロセスにおいて現像剤とされるトナーとして
は、通常、各種の重合体よりなる結着樹脂中にカーボン
ブラックなどの着色剤などが含有されてなるトナー粒子
よりなる粉体が用いられるが、最近においては、トナー
粒子の表面に、当該トナー粒子よりも小さい粒径を有す
る改質用微粒子を固着させ、これにより、トナーに改善
された特性を付与することが行われている。
【0003】従来、改質用微粒子がトナー粒子に固着さ
れてなるトナーを製造するための方法としては、次のも
のが知られている。 (1)特公昭63−172279号公報および特公昭6
3−311264号公報に記載されているように、結着
樹脂中に着色剤が含有されてなる圧力定着性粒子と、こ
の粒子に対して粒径が1/10以下である特定の樹脂微
粒子を混合し、得られる複合粒子に10〜300m/s
ecの気流中で衝撃力を作用させることにより、樹脂微
粒子を圧力定着性粒子の表面に固着させる方法。
【0004】(2)特公昭63−318570号公報に
記載されているように、結着樹脂中に着色剤が含有され
てなるトナー用着色母粒子と電荷制御剤を主体とする微
粒子とを混合し、これに圧縮力および摩擦力を作用させ
て母粒子の表面に当該微粒子を固着させる方法。
【0005】(3)特公昭63−244053号〜特公
昭63−244057号公報に記載されているように、
結着樹脂と着色剤とを含有する着色粒子Aに対して0.
2以下の粒径比を有する改質用微粒子を、特定の温度条
件下で特定の大きさの最短間隙を有する衝撃部を通過さ
せ、機械的衝撃により着色粒径Aの表面に改質用微粒子
を固着させる方法。
【0006】以上のように、従来知られている製造方法
においては、いずれの場合も、所要の微小粒径を有する
トナー粒子を製造する工程と、この工程で得られるトナ
ー粒子の表面に、当該トナー粒子よりも小さい粒径の改
質用微粒子を、衝撃力、圧縮力、摩擦力などの機械的エ
ネルギーの作用により固着させるようにしてトナーが製
造される。
【0007】しかしながら、上記(1)〜(3)の方法
においては、通常のトナーの製造方法に従い、結着樹脂
と着色剤とを溶融混練して粗粉砕し、更に中間粉砕およ
び微粉砕を行い、必要に応じて分級を行うことにより、
そのままでトナーとして有用なトナー粒子を製造し、そ
の上で、このトナー粒子に対し、改質用微粒子を固着さ
せるための処理を、上記のトナー粒子の製造プロセスと
は独立した工程で実施することが必要である。すなわ
ち、工程としては、粗粉砕工程、中間粉砕工程、微粉砕
工程および分級工程を経て、微粒子固着化工程を設ける
ことが必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来にお
いては、通常のトナー粒子の製造プロセスに加えて改質
用微粒子の固着工程が必要であり、この改質用微粒子の
固着工程の実施のために設備および運転経費が増大して
トナーの製造コストが高くなる。また、この工程に必要
となるホッパーやダクトへのトナー粒子の付着等による
ロスが発生するため、有用なトナーの回収率が低下して
しまう。そのため、高い効率でトナーを製造することが
できない、という問題点がある。
【0009】特に上記(3)の方法においては、ピンミ
ル、または回転するブレードあるいはハンマーとライナ
ーとの間において被処理物に衝撃を与え、しかもリサイ
クル機構を有する粉砕機が使用されるが、既に所要の粒
径とされているトナー粒子が更に粉砕されることは回避
されなければならず、このため、当該粉砕機において
は、トナー粒子と改質用微粒子との混合物に小さい衝撃
力を繰り返して作用させることが実際上必要となるので
バッチ式処理とならざるを得ず、連続的に処理すること
が不可能であるため、この点からも高い製造効率を得る
ことができない、という問題点がある。
【0010】更に、上記の方法によって製造されるトナ
ーは、そのままでは十分に高い流動性を有するものとは
ならない点、並びに実際上の使用における経時的劣化が
比較的大きくて耐久性が小さいものである点で好ましい
ものではない。これは、トナー粒子における各改質用微
粒子の固着の状態が不十分で不均一性が大きいからであ
ると推察される。
【0011】本発明の目的は、簡単な方法により、改質
用微粒子が良好にトナー粒子に固着されてなり、高い流
動性と優れた耐久性を有するトナーを高い効率で製造す
ることのできるトナーの製造方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るトナーの製
造方法は、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するト
ナー用組成物を溶融混練した後粗粉砕処理してトナー用
粗粒子を得、このトナー用粗粒子を中間粉砕処理して平
均粒径が10〜50μmであるトナー用中間粒子を得、
このトナー用中間粒子と、平均粒径が1μm以下の改質
用微粒子との混合体粉末を機械式粉砕機によって磨砕処
理し、これにより、前記トナー用中間粒子の平均粒径を
Rとするとき、0.30R〜0.95Rの平均粒径を有
するトナー粒子に前記改質用微粒子が固着されてなるト
ナー粉末を得る工程を有することを特徴とする。
【0013】そして、機械式粉砕機から得られるトナー
粉末中に含有される粗大トナー粒子を分離し、この粗大
トナー粒子を再度前記機械式粉砕機に循環供給する工程
を有し、磨砕処理が連続的に遂行されることが好まし
い。
【0014】
【作用】本発明の方法においては、いわゆる粉砕工程と
しては、溶融混練されたトナー用組成物の粗粉砕工程
と、トナー用粗粒子の中間粉砕工程と、機械式粉砕機に
よる磨砕処理工程の3工程が実施されるところ、最終の
磨砕処理工程においては、トナー用中間粒子の小径化と
改質用微粒子の固着処理とが共に達成されるため、目的
とするトナー粒子の表面に改質用微粒子が固着されてな
るトナー粉末を少ない数の工程によって直接的に製造す
ることができ、従って高い製造効率が得られる。
【0015】しかも、得られるトナーにおいては、トナ
ー粒子に対する改質用微粒子の固着の状態が良好である
ため、高い流動性と優れた耐久性を有するものとなる。
更に、機械式粉砕機から得られるトナー粉末中に含有さ
れる粗大トナー粒子を分離して再度前記機械式粉砕機に
循環供給することにより、磨砕処理を連続的に遂行する
ことが可能となり、従ってトナーの回収率が大幅に向上
し、全体の製造効率が更に高いものとなる。
【0016】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
においては、先ず、トナー用粗粒子が製造され、次いで
このトナー用粗粒子から、適当な範囲の平均粒径を有す
るトナー用中間粒子が製造される。このトナー用中間粒
子が製造されるまでの工程は、通常の手段に従って行わ
れる。なお、本明細書において「平均粒径」は、特に説
明がある場合を除き、「コールタカウンタTA−II」
(米国コールタエレクトロニクス社製)によって測定さ
れた体積平均径をいう。
【0017】トナー用粗粒子の製造工程においては、目
的とするトナーの特性に応じて選ばれた結着樹脂と、着
色剤と、必要に応じて用いられる種々の添加剤とが溶融
混練され、得られる塊状体がハンマーミル(ホソカワミ
クロン社製)などの機械式粉砕機によって粗粉砕処理さ
れ、これにより、通常、平均粒径が2mm以下のトナー
用粗粒子が製造される。このトナー用粗粒子の平均粒径
は、特に0.1〜1mmの範囲であることが、当該粗粉
砕処理工程について高い効率が得られる点で好ましい。
【0018】次にこの粗粉砕処理によって得られるトナ
ー用粗粒子を中間粉砕処理し、これにより、平均粒径が
10〜50μmのトナー用中間粒子を製造する。この中
間粉砕処理のための粉砕機としては、例えばジェットミ
ルなどの気流式粉砕機や、ピンミル、ターボミル(ター
ボ工業社製)、クリプトロン(川崎重工社製)、ACM
パルペライザー(ホソカワミクロン社製)などの機械式
微粉砕機が有利に用いられる。このように、粗粉砕処理
工程および中間粉砕処理工程という二段の粉砕工程を経
ることにより、原料塊状体から一段の粉砕工程のみによ
り直接的に製造する場合に比して粉砕効率がより高くな
るので、目的とする平均粒径が10〜50μmのトナー
用中間粒子をより高い生産効率で得ることができる。
【0019】このようにして得られるトナー用中間粒子
は、次に改質用微粒子と共に磨砕処理に付される。図1
は、この磨砕処理工程を実行するために用いられる装置
の一例のフローシート図である。この図の装置におい
て、10はトナー用中間粒子定量供給機であって、これ
に上記のトナー用中間粒子が収納されると共に、改質用
微粒子定量供給機11内に改質用微粒子が収納される。
【0020】トナー用中間粒子定量供給機10からのト
ナー用中間粒子と、改質用微粒子定量供給機11からの
改質用微粒子は、撹拌羽根式混合機12に定量的に供給
されて撹拌混合され、その結果、例えばトナー用中間粒
子の表面に改質用微粒子が静電的に付着した状態の複合
粒子よりなる混合体粉末が製造される。ここに、トナー
用中間粒子と改質用微粒子との混合割合は特に制限され
るものではないが、通常、トナー用中間粒子100重量
部に対し0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜5重
量部の改質用微粒子が用いられる。
【0021】混合機12からの混合体粉末は、混合体粉
末定量供給機15により、ロータリーバルブ16を介し
て機械式粉砕機20に定量的に供給される。この機械式
粉砕機20は、図2に示すように、ローター21とライ
ナー22とを有する磨砕処理装置であり、例えば「ター
ボミル」(ターボ工業社製)、ピンミル、「クリプトロ
ン」(川崎重工社製)などが知られている。この機械式
粉砕機20の入口26には、前記混合体粉末が供給され
ると共に、図1のコイルユニット25により加熱された
空気が供給される。そして、機械式粉砕機20による磨
砕作用、すなわち高速回転するローター21とライナー
22による衝撃力並びに両者間のギャップに生ずる渦流
による混合体粉末粒子同志の摩擦力により、トナー用中
間粒子はその径が小さくなると共にその表面に改質用微
粒子が固着されることとなる。
【0022】機械式粉砕機20の運転条件のうち、ロー
ターの周速は、例えば80〜150m/secとされ
る。ローターの周速が80m/sec未満の場合には、
十分な磨砕作用が得られず、従って目的とする改質用微
粒子が良好に固着されたトナーを得ることができない。
一方、ローターの周速が150m/secを超える場合
には、トナー用中間粒子の表面に対する磨砕作用が過大
となるため、トナー表面より一部が改質用微粒子と共に
剥ぎ取られた状態となり、改質用微粒子は却って固着さ
れにくくなり、目的とする微粒子固着化トナーを安定し
た品質で製造することが困難となる。
【0023】また、機械式粉砕機20の入口26におけ
る温度は、例えば5℃以上でしかも結着樹脂のガラス転
移点以下とされる。入口温度が5℃未満の場合には、ト
ナー用中間粒子が相当程度に分割破砕されるために過剰
に小径化されてしまい、しかも得られるトナーは、改質
用微粒子の固着作用が不十分であって流動性が低いもの
となる。一方、機械式粉砕機20の入口温度が結着樹脂
のガラス転移点より高い場合には、機械式粉砕機20内
において処理されているトナー用中間粒子が相互に、あ
るいはローター21またはライナー22に融着する現象
が発生するようになり、トナーの製造効率が低下する。
【0024】図3は、機械式粉砕機20の一例における
作用部を模式的に示す説明用拡大断面図であり、実際は
全体は円形であるが、この図では直線状に示されてい
る。この例の機械式粉砕機20は、外匣30と、この外
匣30の内周にジャケット31を介して設けられたライ
ナー22と、このライナー22とギャップGを介して矢
印方向に移動するよう回転されるローター21とにより
構成されている。この例のローター21は、断面が矩形
波状の外周面を有し、ライナー22は、当該ローター2
1の回転に従ってギャップGの距離が次第に小さくなる
よう傾斜する作用面Sを有する鋸歯状の内周面を有する
ものとされている。
【0025】図4は、機械式粉砕機20の他の例を示す
図3と同様の説明用拡大断面図である。この例の機械式
粉砕機20は、そのローター21が、ライナー22の内
周面と類似する輪郭の鋸歯状の外周面を有する点で、図
3の機械式粉砕機と異なるものである。
【0026】以上のようなローターとライナーとを有す
る機械式粉砕機20においては、被処理粒子が衝撃力に
よって複数の部分に分割される現象が主として生ずる通
常の衝撃式の粉砕作用とは異なり、ローターとライナー
間で激しい軸方向の渦流が生じ、その渦流の中で被処理
物同志が衝突、磨砕作用を繰り返して小径化される。す
なわち、被処理物とローター壁、ライナー壁との衝突、
また渦流の中での被処理物同志の磨砕により、被処理物
が小径化されて行く。
【0027】そして、本発明においては、平均粒径が1
0〜50μmのトナー用中間粒子のの平均粒径をRとす
るとき、機械式粉砕機20の出口28において得られる
トナー粒子の平均粒径が0.30R〜0.95Rの範囲
内となるまで、当該磨砕処理が継続される。
【0028】上記の磨砕処理により、得られるトナー粒
子の平均粒径が0.95Rを超える場合には、磨砕処理
の程度が不十分であるため、固着させることのできる改
質用微粒子の割合が小さくて当該改質用微粒子による特
性をトナーに確実に付与することができず、また改質用
微粒子が十分良好にトナー粒子に固着された状態を得る
ことが困難であるため、得られるトナーは耐久性の低い
ものとなる。また、磨砕処理によって得られるトナー粒
子の平均粒径が0.30R未満の場合には、磨砕処理の
程度が過剰となるため、トナー粒子の粒径が過剰に小さ
くなり、総表面積が非常に大きくなってすべてのトナー
粒子に改質用微粒子を適切に固着させることができず、
その結果、トナー粒子は特性の分布が広いものとなるの
で、好ましくない。
【0029】以上のような観点から、磨砕処理工程は、
機械式粉砕機20の出口28において得られるトナー粒
子の平均粒径が0.30R〜0.95Rとなるように行
われればよいが、特にトナー粒子の平均粒径が0.60
R〜0.90Rなるように行われるのが好ましい。
【0030】斯くして、機械式粉砕機20の出口28か
らは、トナー粒子の表面に前記改質用微粒子が一体的に
固着されてなるトナー粉末が排出される。ここに「固
着」とは、改質用微粒子がトナー粒子の表面に単に付着
している状態ではなく、改質用微粒子の一部がトナー粒
子の表面層中に埋没して一体的に固定されている状態を
いう。
【0031】機械式粉砕機20の出口28からのトナー
粉末は風力分級機35に送られ、この風力分級機35に
より、微粉側トナー粒子と粗粉側トナー粒子とに分けら
れ、粗粉側トナー粒子は粗粉側出口36から排出され、
この粗大トナー粒子は、例えばロータリーバルブ34お
よび循環供給路37を介して再び機械式粉砕機20の入
口26に循環供給される。風力分級機35の微粉側出口
38からの微粉側トナー粒子はサイクロン40に送ら
れ、このサイクロン40の下部から目的とする製品トナ
ーが回収される。この製品トナーは、必要に応じて、例
えば風力分級機によって5μm未満の不要な微細トナー
粒子が除去される。
【0032】以上において、結着樹脂としては、通常、
この用途に供されている種々の重合体を用いることがで
きる。その具体例としては、例えばスチレン系重合体、
アクリル系重合体などのビニル系重合体もしくは共重合
体、ポリエステル、ポリオレフィン、その他を挙げるこ
とができる。着色剤としては、カーボンブラック、カラ
ートナー用顔料、染料、その他の、この用途に用いられ
ているものをそのまま使用することができる。また、磁
性トナーとする場合には、磁性体微粉末を着色剤の一部
または全部として用いることも可能である。添加剤とし
ては、電荷制御剤、離型剤、ワックス、その他を挙げる
ことができる。
【0033】また、改質用微粒子としては、種々の重合
体および共重合体を用いることができる。その具体例と
しては、例えばポリスチレンおよびその置換体の重合
体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン
−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−イソプレン共重合体などのスチレン系共重合体
類、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、シリコーン樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、その
他を挙げることができる。この改質用微粒子の平均粒径
は1.0μm以下、特に0.005〜1.0μmである
ことが好ましい。
【0034】本発明のトナーの製造方法によれば、通常
の方法と同様に、粉砕工程が、粗粉砕処理工程、中間粉
砕処理工程および磨砕処理工程の全3段階であり、独立
の固着処理工程が存在しないにもかかわらず、必要とさ
れる粒径のトナー粒子の表面に所要の改質用微粒子が良
好に固着されてなるトナー粉末を高い効率で製造するこ
とができる。従って、改質用微粒子を固着するための専
用の工程が不要であって、製造設備が大型となることが
回避されて運転経費も低く、しかも目的とする製品トナ
ーの回収率が高いものとなる。例えば、製品トナー回収
率は、従来の単独の固着処理工程を含む製造方法に比し
て5%以上も高くなる。
【0035】また、本発明においては、機械式粉砕機か
ら得られるトナー粒子のうちの粗大トナー粒子を分離し
てこれを再び機械式粉砕機に循環供給することができる
ために連続処理が可能であり、この場合には、製造効率
(処理能力)が高くなると共に全体のトナーの回収率が
大きく向上するため、バッチ式の場合に比して50%以
上の効率の改善(処理能力の向上)が期待される。
【0036】更に、本発明の方法によって得られるトナ
ーは、トナー粒子の表面に改質用微粒子が良好に固着さ
れたものであり、各改質用微粒子の固着の状態の均一性
が高いため、高い流動性と優れた耐久性を有するものと
なり、このため、現像される静電潜像を形成するための
感光体あるいはキャリアに対するトナーフィルミングが
防止されると共に、トナー粒子同志の固着によるブロッ
キングあるいはケーキングなどのいわゆる凝集現象の発
生が防止され、良好な可視画像を長期間にわたって安定
に形成することができる。
【0037】図5は、本発明のトナーの製造方法におけ
る磨砕処理工程を実行するために用いられる他の装置の
例のフローシート図である。この図において、10はト
ナー用中間粒子定量供給機、11は改質用微粒子定量供
給機、50はインラインミキサーであって、このインラ
インミキサー50にトナー用中間粒子定量供給機10か
らのトナー用中間粒子と、改質用微粒子定量供給機11
からの改質用微粒子が定量的に供給されて連続的に撹拌
混合されて混合体粉末が製造され、この混合体粉末は、
ホッパー51からロータリーバルブ52を経て機械式粉
砕機20に供給される。その他は、図1の例と同様であ
る。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に説明す
るが、本発明はこれらの態様に限定されるものではな
い。なお、「部」は重量部を示す。
【0039】実施例1 結着樹脂 結晶性ポリエステルと無定形ビニル重合体とを化学的に結合させてな るグラフト共重合体(軟化点122℃、ガラス転移点60℃) 100部 着色剤 カーボンブラック 10部 添加剤 アルキレンビス脂肪酸アミド(電荷制御剤) 3部 添加剤 パラフィンワックス(離型剤) 3部 以上の材料を混合し、これを加熱ロールにより溶融混練
し、得られた塊状体を機械式粉砕機ハンマーミル(ホソ
カワミクロン社製)を用いて粗粉砕処理し、篩分けによ
る平均粒径が250μmのトナー用粗粒子を得た。この
トナー用粗粒子を、更に機械式粉砕機ターボミル(ター
ボ工業社製)により中間粉砕処理して平均粒径が11μ
mのトナー用中間粒子を得た。
【0040】斯くして得られたトナー用中間粒子の粉末
100部に対し、スチレンとメチルメタクリレートとブ
チルアクリレートとによる共重合体を主成分としてな
る、平均粒径が0.5μmの改質用微粒子4.39部を
添加し、撹拌羽根式混合機により十分に混合し、トナー
用中間粒子の表面に改質用微粒子が付着してなる混合体
粉末を得た。
【0041】この混合体粉末を、図1に示す構成を有す
る装置によって磨砕処理した。すなわち、機械式粉砕機
20として、図3に示された構成によるローターとライ
ナーとを有してなる「クリプトロン」(川崎重工業社
製)を用い、ローターの周速を125m/sec、入口
温度を50℃、ローターとライナー間の間隙Gの大きさ
を1.0mmの条件に設定した。その結果、機械式粉砕
機20の出口28から、平均粒径が8μmのトナー粒子
の表面に改質用微粒子が固着されてなるトナー粉末が得
られた。
【0042】このトナー粉末は風力分級機35に給送さ
れて微粉側トナー粒子と粗粉側トナー粒子に分離され、
この粗粉側トナー粒子は循環供給路37を介して再び機
械式粉砕機20に供給された。一方、風力分級機35か
ら得られる微粉側トナー粒子はサイクロン40に送られ
て回収される。この回収されたトナー粒子を分級機によ
り分級して5μm以下の粒径の微細トナー粒子を除去
し、平均粒径が8.5μmのトナーAを製造した。この
トナーの製造におけるトナーAの回収率は、75%であ
った。
【0043】比較例1 実施例1において、粗粉砕処理によって得られた平均粒
径が250μmのトナー用粗粒子を機械式粉砕機ACM
パルペライザー(ホソカワミクロン社製)により中間粉
砕処理して平均粒径が30μmのトナー用中間粒子を製
造し、更にこのトナー用中間粒子をI式ジェットミル
(日本ニューマチック工業社製)により微粉砕して平均
粒径が8μmのトナー粒子の粉末を製造した。そして、
このトナー粒子の粉末100部に対し、実施例1におけ
ると同様の平均粒径が0.5μmの改質用微粒子4.3
9部を添加し、この混合物に対し、奈良ハイブリダイザ
ーを用いて衝撃力および摩擦力を作用させることによ
り、平均粒径が8.5μmのトナー粒子の表面に改質用
微粒子が固着されてなるトナー粒子を得た。更に風力分
級機によって5μm以下の粒径を有する微細トナー粒子
を除去し、これによって平均粒径が8.5μmのトナー
Bを製造した。このトナーの製造におけるトナーBの回
収率は、60%であった。
【0044】実験例 トナーAおよびトナーBの各々について、静かさ密度を
測定したところ、以下のとおりであった。 トナーA: 0.27〜0.29g/cc トナーB: 0.22g/cc また、トナーAおよびトナーBの各々をトナー濃度が5
重量%となるようにキャリアと撹拌混合したものを電子
写真複写機U−Bix1017(コニカ社製)の現像剤
として用い、温度33℃、相対湿度80%の条件で30
000回にわたって実写テストを行い、クリーニングブ
レードによって掻き取られたトナーおよび現像器の供給
ホッパー中のトナーについて、凝集状態の程度を調べた
ところ、凝集率は以下のとおりであった。 トナーA: 30〜33% トナーB: 42%
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のト
ナーの製造方法によれば、いわゆる粉砕工程としては、
溶融混練されたトナー用組成物の粗粉砕工程と、トナー
用粗粒子の中間粉砕工程と、機械式粉砕機による磨砕処
理工程の3工程が実施される。最終の磨砕処理工程にお
いては、トナー用中間粒子の小径化と改質用微粒子の固
着処理とが共に達成されるため、目的とするトナー粒子
の表面に改質用微粒子が固着されてなるトナー粉末を少
ない数の工程によって直接的に製造することができ、従
って高い製造効率が得られる。
【0046】しかも、得られるトナーにおいては、トナ
ー粒子に対する改質用微粒子の固着の状態が良好である
ため、高い流動性と優れた耐久性を有するものとなる。
更に、機械式粉砕機から得られるトナー粉末中に含有さ
れる粗大トナー粒子を分離して再度前記機械式粉砕機に
循環供給することにより、磨砕処理を連続的に遂行する
ことが可能となり、従ってトナーの回収率が大幅に向上
し、全体の製造効率が更に高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーの製造方法における磨砕処理工
程を実行するために用いられる装置の一例のフローシー
ト図である。
【図2】本発明の磨砕処理に用いられる機械式粉砕機の
一例の説明用断面図である。
【図3】本発明に用いられる機械式粉砕機の一例におけ
る作用部を模式的に示す説明用拡大断面図である。
【図4】本発明に用いられる機械式粉砕機の他の例にお
ける作用部を模式的に示す説明用拡大断面図である。
【図5】本発明のトナーの製造方法における磨砕処理工
程を実行するために用いられる装置の他の例のフローシ
ート図である。
【符号の説明】
10 トナー用中間粒子定量供給機 11 改質用微
粒子定量供給機 12 撹拌羽根式混合機 15 混合体粉
末定量供給機 16 ロータリーバルブ 20 機械式粉
砕機 21 ローター 22 ライナー G ギャップ 25 コイルユ
ニット 26 入口 28 出口 30 外匣 31 ジャケッ
ト S 作用面 34 ロータリ
ーバルブ 35 風力分級機 36 粗粉側出
口 37 循環供給路 38 微粉側出
口 40 サイクロン 50 インライ
ンミキサー 51 ホッパー 52 ロータリ
ーバルブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有す
    るトナー用組成物を溶融混練した後粗粉砕処理してトナ
    ー用粗粒子を得、このトナー用粗粒子を中間粉砕処理し
    て平均粒径が10〜50μmであるトナー用中間粒子を
    得、このトナー用中間粒子と、平均粒径が1μm以下の
    改質用微粒子との混合体粉末を機械式粉砕機によって磨
    砕処理し、これにより、前記トナー用中間粒子の平均粒
    径をRとするとき、0.30R〜0.95Rの平均粒径
    を有するトナー粒子に前記改質用微粒子が固着されてな
    るトナー粉末を得る工程を有することを特徴とするトナ
    ーの製造方法。
  2. 【請求項2】 機械式粉砕機から得られるトナー粉末中
    に含有される粗大トナー粒子を分離し、この粗大トナー
    粒子を再度前記機械式粉砕機に循環供給する工程を有
    し、磨砕処理が連続的に遂行されることを特徴とする請
    求項1に記載のトナーの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5536614A (en) * 1994-04-21 1996-07-16 Nec Corporation Method for manufacturing a nonmagnetic single-component developer
US7413841B2 (en) 2003-01-17 2008-08-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Toner, process for producing the same, two-component developing agent and method of image formation
US7459254B2 (en) 2003-11-20 2008-12-02 Panasonic Corporation Toner and two-component developer
US7595138B2 (en) 2002-12-10 2009-09-29 Panasonic Corporation Toner, two-component developer, and image forming method
JP2012053196A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Ricoh Co Ltd トナー及び現像剤

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