JPH06161153A - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents
電子写真用トナーの製造方法Info
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- JPH06161153A JPH06161153A JP4313208A JP31320892A JPH06161153A JP H06161153 A JPH06161153 A JP H06161153A JP 4313208 A JP4313208 A JP 4313208A JP 31320892 A JP31320892 A JP 31320892A JP H06161153 A JPH06161153 A JP H06161153A
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Abstract
ックスの分離に原因する感光体へのフィルミングおよび
それに伴うブラックスポット、かぶり等が生じないトナ
ーの製造方法を提供すること。 【構成】(1)少なくとも熱可塑性樹脂100重量部お
よびワックス1〜7重量部を混合する工程、(2)上記
(1)の工程で得られた混合物を設定温度(Ts): Tm−20℃≦Ts≦Tm+20℃(式中Tmは熱可塑性樹
脂の溶融温度)の範囲で、樹脂がTm+35℃以下の温
度で吐出するように溶融混練する工程および(3)上記
(2)の工程で得られた混練物を冷却し、粉砕分級する
工程よりなる電子写真用トナーの製造方法
Description
るトナーの製造方法に関する。
着樹脂、着色剤および必要な添加剤を溶融混合し、その
溶融混練物を粉砕および分級することにより製造され
る。必要な添加剤としてはヒートロール定着時に高温オ
フセット発生の防止のために結着樹脂とは相溶しないワ
ックス類が添加されることが一般に行われている。
は相溶しないために、結着樹脂中に均一に小粒径で分散
させることが困難であり、トナー製造過程における粉砕
時にトナー粒子からワックスが分離しやすい。
きさがトナー粒径よりもはるかに小さい微粉であれば、
分級工程で除去されるか、又はたとえ除去されなくても
その微粉がトナー粒子にまとわりついた状態でトナーと
ともに運命をともにし感光体および複写画像等に悪影響
を与えないが、微粉がトナー粒径に近くなると、分級工
程においてもその微粉はカットされず、トナー製品中に
紛れこむことになる。このように製品中に紛れ込んだ遊
離ワックスは着色剤や荷電制御剤を含まないので、製品
トナーとは帯電性が著しく異なる。
粒子とともに付着したワックスは、複写紙上への転写工
程においても転写されず、感光体上には遊離ワックスが
残る。この感光体上に残ったワックスは、クリーニング
工程においてクリーナーブレードで清掃されず、そのま
ま感光体上に残存融着する。この融着ワックスはさらに
薄く引き伸ばされて感光体上にフィルミング化する。
トナーが付着し、感光体上に筋状に黒点(ブラックスポ
ット)が形成される。このフィルミングや黒点融着物は
電荷のリークが行われないので、複写画像にカブリが生
じたり、さらにトナーがそれらの上に現像された場合、
トナーが紙に転写されて画像ノイズの原因となる。
小粒径化が行われているが、このようなトナーの場合に
は特にワックスの小粒径での均一分散が必要とされる。
みなされたものであって、ワックスが小粒径で均一に分
散しており、ワックスの分離に原因する感光体へのフィ
ルミングおよびそれに伴うブラックスポット、かぶり等
の生じないトナーの製造方法を提供することを目的とす
る。
(1)少なくとも熱可塑性樹脂100重量部およびワッ
クス1〜7重量部を混合する工程、(2)上記(1)の
工程で得られた混合物を設定温度(Ts): Tm−20℃≦Ts≦Tm+20℃(式中Tmは熱可塑性樹
脂の溶融温度)の範囲で、樹脂がTm+35℃以下の温
度で吐出するように溶融混練する工程および(3)上記
(2)の工程で得られた混練物を冷却し、粉砕分級する
工程よりなる電子写真用トナーの製造方法に関する。
ず少なくとも熱可塑性樹脂およびワックスを添加する
(以下「混合工程」という)。使用する熱可塑性樹脂は
トナー結着樹脂として知られているもの、例えばスチレ
ンアクリル共重合樹脂あるいはポリエステル樹脂等を使
用すればよいが、好ましくは樹脂の軟化点が80〜16
0℃、好ましくは90〜150℃、より好ましくは10
0〜140℃であるものを使用する。軟化点が160℃
より高いものを使用すると定着設定温度を高くしなけれ
ばならず、定着不良が生じやすくなる。軟化点が80℃
より低いものを使用するとガラス転移点が低くなり耐熱
保存性が悪く、トナーの固化凝集を招きやすくなる。
ン、低分子量ポリエチレン、エチレンビスアマイド、マ
イクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、密ロ
ウ等のパラフィン系ワックスが好ましく使用されるが、
トナーの結着樹脂として使用する熱可塑性樹脂に相溶せ
ず、遊離性を有するものが好ましく、さらに好ましくは
ワックスの融点が90〜180℃、好ましくは100〜
170℃、より好ましくは110〜160℃であるもの
を使用する。その融点が180℃より高いものを使用す
ると定着時にワックスが溶融せず定着ローラとトナーと
の界面にブリードしないので高温オフセットが発生しや
すくなる。融点が90℃より低いものを使用するとトナ
ーの耐熱性が低下して固化・凝集しやすくなる。ここに
樹脂とワックスが「相溶しない」とは溶融混練したと
き、樹脂中にワックスが島状に分散され、樹脂の分子鎖
の中に取り込まれていない状態をいう。
して1〜7重量部、好ましくは2〜6重量部を添加す
る。その添加量が1重量部より少ないと高温オフセット
に対して効果が少なく、7重量部より多いと遊離ワック
スが多くなり感光体へのフィルミング・ブラックスポッ
トが多くなる。
電制御剤等の通常使用されるもの、その他の所望の添加
剤を随時使用してもよい。
脂と共に混合する。混合は熱可塑性樹脂をあらかじめ粉
砕したものを用いてもよいし、バルク樹脂を用いて粉砕
と混合を同時に行うようにして混合してもよい。
均粒径が100〜5000μm、好ましくは500〜2
000μmとなるように篩等をもちいて粒径を揃えてお
くことが好ましい。これは着色剤、荷電制御剤、ワック
ス等を均一に混合・分散する観点から要求される要件で
ある。
機を用いて混合する場合、粒径は上記と同様の範囲に調
整する必要があるが、混合時の混合原料の発熱割合が3
℃/分〜20℃/分であり、混合前後の平均粒径の差が
300〜800μmとなるような条件下で行うことが望
ましい。発熱の割合が高すぎると蓄熱により原料が凝集
し、発熱の割合が低い場合は、混合・分散が不十分であ
る。また、混合前後の粒径の差があまり大きくなり過ぎ
る条件下で行うと、混合機の発熱量が大きくなる。その
差があまり小さくなり過ぎる条件下で行うと、効率よい
分散が難しく、さらに食い込み不良(食い込み不良とは
原料が混練機のスクリューに十分入って行かないこと)
が生じ、生産効率にも悪影響を与える。
練する(以下「溶融混練工程」という)。
機、加圧ニーダ、三本ロール等を利用すればよいが、そ
の際、溶融混練の設定温度(Ts)を: Tm−20℃≦Ts≦Tm+20℃(式中Tmは熱可塑性樹
脂の溶融温度)の範囲に設定し、樹脂がTm+35℃以
下の温度で吐出するような条件下で行う。
脂およびワックスが充分溶融しきらず、混練機に負荷か
がかかりすぎ、混練を行うことができない。また樹脂が
充分溶融しないため、樹脂の融着機能が充分発揮され
ず、顔料などの添加剤が遊離し、フィルミング発生の原
因となる。設定温度がTm+20℃以上のときは、十分
な剪断力がかからない状態で溶融混練されるため、ワッ
クス、荷電制御剤および顔料等の分散が充分行われず、
フィルミング、ブラックスポット、カブリ等の原因とな
る。
ように調整するのは、吐出する温度がTm+35℃より
高いと、溶融混練の設定温度(TS)をTm+20℃以
上に設定した場合と同様の問題、すなわち溶融混練時の
低い剪断力、およびそれに伴うフィルミング、ブラック
スポット、カブリ等の問題が生じる。
を冷却し、粉砕分級する(以下「粉砕分級工程」とい
う)。
パッド等に受けて自然冷却してもよいし、または強制冷
却、例えば吐出物をプレスローラー等に誘導し圧力をか
けながら強制冷却してもよい。強制冷却、特に圧力をか
ける場合にあっては、吐出した溶融混練物はTm−20
℃の温度までは急冷したり、延伸(押圧)せず、徐冷す
ることが好ましい。急冷したり延伸(押圧)したりする
と、ワックスの不十分な分散、大きな粒径のワックス粒
子、米粒状の分散あるいは木の葉状の分散等の問題が生
じ、それに伴って感光体上へのブラックスポット、フィ
ルミング等の現象が生じる。
クスが、分子径0.2〜3.0μmの球形および/また
は長軸1.0〜4.0μmの紡錘形の形態で均一に分散
している。
砕分級し平均径5〜15μmのトナーを得る。
する。
均粒径を求めたところ840μmであった。この混合物
をヘンシェルミキサーに入れ、2000rpmで3分間
混合撹拌した。この混合撹拌により混合物の温度が25
℃から46℃に上昇した。混合後の平均粒径は320μ
mであった。
℃の温度に設定し上記で得られた混合物を押し出し混練
した。この時吐出した樹脂の温度は151℃であった。
吐出した樹脂の塊が93℃の温度になるまで徐冷し、続
いて冷風にて急冷し、冷却物を粗粉砕した。
で平均径8.2μmに粉砕した後、DS分級機にて粗粉
と微粉のカットをして平均径8.7μmのトナー粒子を
得た。
(H2000;ヘキスト社製)0.2重量%の割合で添
加し表面処理をおこなった。このようにして得られたト
ナーをトナーAとする。
均粒径を求めたところ1040μmであった。この混合
物をヘンシェルミキサーに入れ、2000rpmで3分
間混合撹拌した。この混合撹拌により混合物の温度が2
4℃から48℃に上昇した。混合後の平均粒径は550
μmであった。
℃の温度に設定し上記で得られた混合物を押し出し混練
した。この時吐出した樹脂の温度は162℃であった。
吐出した樹脂の塊が98℃の温度になるまで徐冷し、続
いて冷風にて急冷し、冷却物を粗粉砕した。
で平均径8.2μmに粉砕した後、DS分級機にて粗粉
と微粉のカットをして平均径8.5μmのトナー粒子を
得た。
(H2000;ヘキスト社製)0.2重量%の割合で添
加し表面処理をおこなった。このようにして得られたト
ナーをトナーBとする。
した条件下で、実施例1または実施例2と同様にしてト
ナーC〜トナーHを得た。
ルムに溶解し遠心分離した。10分後に表面に浮かんだ
ワックスを採取し、SEM写真を採りワックスの粒径を
測定した。結果を下記表2に示す。
(DW)を表す。aおよびbはそれぞれ紡錘形のワックスの
長軸の平均(a)および長軸の平均(b)をそれぞれ表
す。
ンダー型キャリア(平均径62μm)と充分混合し帯電
させた。負帯電性トナーの場合には複写機EP8600
(ミノルタカメラ社製)を用い、正帯電性トナーの場合
には複写機EP8600を改造し、感光体を有機積層感
光体に変えて耐刷テストをした。結果を下記表3に示
す。
おこなった。 感光体のフィルミング; ◎: フィルミングは全くない ○: 少しフィルミングしているものの実用上問題ない ×: フィルミング発生し、カブリが発生する 黒点融着(ブラックスポット(BS)); ○: 黒点融着は全くない △: 感光体上に黒点融着の発生が見られるものの、コピ
ー画像には発生しない ×: コピー画像に黒点がでる
均一に分散しており、ワックスの分離に起因する感光体
へのトナー融着、フィルミングおよびそれに伴うブラッ
クスポット、かぶり等が生じない。
Claims (1)
- 【請求項1】 (1)少なくとも熱可塑性樹脂100重
量部およびワックス1〜7重量部を混合する工程、 (2)上記(1)の工程で得られた混合物を設定温度
(Ts): Tm−20℃≦Ts≦Tm+20℃(式中Tmは熱可塑性樹
脂の溶融温度)の範囲で、樹脂がTm+35℃以下の温
度で吐出するように溶融混練する工程、および(3)上
記(2)の工程で得られた混練物を冷却し、粉砕分級す
る工程よりなる電子写真用トナーの製造方法。
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JP3094695B2 (ja) | 2000-10-03 |
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