JPH1016130A - 加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板 - Google Patents

加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板

Info

Publication number
JPH1016130A
JPH1016130A JP8178120A JP17812096A JPH1016130A JP H1016130 A JPH1016130 A JP H1016130A JP 8178120 A JP8178120 A JP 8178120A JP 17812096 A JP17812096 A JP 17812096A JP H1016130 A JPH1016130 A JP H1016130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silica
corrosion resistance
organic resin
weight
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8178120A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Kusakabe
隆 宏 日下部
Shigeko Sujita
田 成 子 筋
Kazuo Mochizuki
月 一 雄 望
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP8178120A priority Critical patent/JPH1016130A/ja
Publication of JPH1016130A publication Critical patent/JPH1016130A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工程において地球環境を汚染することのな
い加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
を提供する。 【解決手段】亜鉛または亜鉛系合金めっきを施した鋼板
の表面に、Cr6+量が全Cr量に対して70%以下で、
付着量がCr換算で5〜500mg/m2 のシリカ添加クロ
メート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上層に、粒子径
が長さ40〜300nmの鎖状シリカと粒状シリカを混
合してなる水分散シリカを含有する水性有機樹脂層を付
着量が乾燥重量で0.1〜3g/m2有することを特徴とす
る加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼
板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として自動車車
体用鋼板としてプレス成形して用いられる加工性および
加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車車体の高耐食性化に対する社会的
要請に対して、冷延鋼板上に亜鉛または亜鉛系合金めっ
きを施した表面処理鋼板が自動車車体に用いられてい
る。これらの表面処理鋼板としては、溶融亜鉛めっき鋼
板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、
および電気亜鉛系めっき鋼板などが挙げられる。
【0003】しかしながら、車体組み立て後に行なわれ
る塗装が十分に行渡らない車体袋構造部や曲げ加工部
(ヘミング部)では、めっき鋼板自体に、更に高耐食性
が要求され、このような要求に対応した自動車用鋼板と
して、例えば特開昭57−108292号公報や特開昭
58−224174号公報等では、亜鉛および亜鉛系合
金めっき鋼板上にクロメートおよび有機高分子樹脂層を
施した有機複合被覆鋼板が提案されている。これらはい
ずれも水溶性あるいは水分散性有機樹脂と水分散シリカ
ゾルを含有した塗料をクロメート処理した亜鉛系めっき
鋼板の上層に塗布して、高耐食性を得ているが、従来の
有機複合被覆鋼板では、以下の様な問題点があった。 可溶性成分が成膜後も皮膜中に残存するため、耐ク
ロム溶出性に劣り、化成処理時にクロムが溶出して環境
汚染の原因となる。 アルカリ脱脂時に樹脂層の剥離を生じ、耐食性の劣
化を招く。 腐食環境下において、樹脂層内に水分が侵入し、可
溶性成分が溶解して高アルカリ性になるために、樹脂層
/クロメート間の密着性が劣化する。
【0004】この様な問題点を解決するために、有機溶
剤中でシリカ表面を有機置換した疎水性シリカとエポキ
シ樹脂等を配合した塗料組成物を用いる方法が特開昭6
3−22637号公報に提案されている。この場合、シ
リカゾルと有機樹脂との相溶性は確保され、また、優れ
た塗装後密着性が得られるものの、塗膜の可撓性が十分
でないため、プレス加工等による成形加工時に加工部塗
膜層に損傷が生じ、この部分の耐食性が劣化するという
問題点が指摘されている。
【0005】こういった加工後の耐食性が劣るといった
問題点に対して、ウレタン系樹脂およびシリカを主成分
とする皮膜層を設ける方法が特開昭62−289274
号公報に提案されている。この場合、加工性に対して若
干の改善効果は得られるものの、より厳しい加工を施す
とやはり耐食性が劣化するという問題があった。特に、
水性樹脂を用いる場合は、水分散シリカとの組合せによ
っては、相溶性が得られず、塗料化できないという問題
があった。
【0006】一方、家電製品用の耐指紋鋼板として、亜
鉛系合金めっき鋼板にクロメート皮膜を形成し、カルボ
キシル化ポリエチレン系樹脂ディスパージョンとコロイ
ダルシリカからなる水溶液を塗布乾燥させて皮膜を形成
する方法が特開昭61−36587号公報、特開平1−
44387号公報に提案されているが、自動車車体用鋼
板として使用される場合の環境とは大きく異なり、これ
らの方法では耐食性が不十分であり、また、優れたスポ
ット溶接性を得ることはできなかった。
【0007】また、従来使用されていた有機溶剤系塗料
は、光オキシダント発生要因として有害物質の一つとさ
れ、米国や欧州を中心にして、地球環境保全のために、
排出規制が実施されつつある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の種々の問題を解決するもので、特に、製
造工程において地球環境を汚染することのない加工性お
よび加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板を提供する
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、亜鉛または亜
鉛系合金めっきを施した鋼板の表面に、Cr6+量が全C
r量に対して70%以下で、付着量がCr換算で5〜5
00mg/m2 のシリカ添加クロメート皮膜を有し、該クロ
メート皮膜の上層に、粒子径が長さ40〜300nmの
鎖状シリカと粒状シリカを混合してなる水分散シリカを
含有する水性有機樹脂層を付着量が乾燥重量で0.1〜
3g/m2有することを特徴とする加工性および加工後耐食
性に優れた有機複合被覆鋼板であり、水性有機樹脂がア
ニオン系水性有機樹脂であることが好ましい。
【0010】さらに、水性有機樹脂層が、伸び50〜1
000%かつ引張強度200kgf/cm 2 以上のアニオン系
水性ウレタン有機樹脂層であることが好ましい。
【0011】さらに、水性有機樹脂層中における全シリ
カと有機樹脂の乾燥重量比が、樹脂100重量部に対し
てシリカ10〜60重量部であり、鎖状シリカの乾燥重
量比が、全シリカ100重量部に対して10〜80重量
部であることが好ましい。
【0012】さらに、シリカ添加クロメート皮膜のシリ
カ含有率が、全Cr100重量部に対して50〜300
重量部であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、前記従来技術の問題点
を解決すべくなされたもので、樹脂層を形成させるにあ
たって、粒子径の異なるシリカを樹脂層中に含有させる
ことによって、加工性ならびに加工後耐食性が優れるこ
とを見出し本発明に至ったものである。
【0014】本発明の鋼板用の素材としては、亜鉛また
は亜鉛系合金めっき鋼板を用いる。鋼板に施されるめっ
きの種類としては、純亜鉛めっき、Zn−Ni合金めっ
き、Zn−Fe合金めっき、Zn−Cr合金めっきやZ
n−Ni−Cr合金めっき、Zn−Co−Cr合金めっ
きなどの3元系合金めっきなどを含み、また、Zn−S
iO2 めっき、Zn−Co−Cr−Al2 3 めっきな
どの複合分散めっきを包含する。これらのめっきは、電
気めっき法、溶融めっき法、あるいは気相めっき法によ
って施される。めっき付着量は、好ましくは10〜10
0g/m2より好ましくは20〜60g/m2とする。
【0015】これらの亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板
の上に、後述の有機高分子樹脂層との密着性を向上さ
せ、また、優れた耐食性を付与するためにシリカ添加ク
ロメート処理を行なう。クロメート付着量としては金属
Cr換算で5〜500mg/m2 好ましくは10〜150mg
/m2 の範囲とする。Cr付着量が5mg/m2 未満では、耐
食性が不十分なだけでなく、樹脂層との密着性も劣るの
で好ましくない。また、500mg/m2 を超えても、これ
以上の耐食性向上効果はなく、また、絶縁皮膜としての
抵抗が高まり、スポット溶接性および電着塗装性を損な
うので好ましくない。また、クロメート中のCr6+比率
は全Crに対して70%以下さらには50〜30%が好
ましい。Cr6+量が70%を超えるとアルカリ脱脂時の
耐クロム溶出性が劣化するので好ましくない。また、シ
リカ添加クロメートのシリカ含有率が、全Cr100重
量部に対して50〜300好ましくは50〜150重量
部であることが好ましい。50重量部未満であるとシリ
カによる防食機能が十分に発揮されず、また、該クロメ
ート層の上に施される有機樹脂層との密着性が不十分で
あるため好ましくない。一方、300重量部より多いと
不導体であるシリカのために皮膜抵抗が上昇しスポット
溶接性が著しく劣化してしまう。クロメート中に添加す
るシリカは、液相シリカ、気相シリカなどが挙げられる
が、クロメートとの相溶性が保たれるものであればどれ
も好適に使用できる。この様なクロメート処理は、ロー
ルコーターなどを用いる塗布型クロメート法、電解型ク
ロメート法、反応型クロメート法などの方法で施すこと
ができる。クロメートの乾燥は、加熱しなくてもよいが
処理板を50〜200℃に加熱することにより乾燥でき
150℃以下で充分である。
【0016】クロメート処理皮膜の上層には、水分散さ
れたシリカとアニオン系水性有機樹脂、特に好ましくは
アニオン系水性ウレタン樹脂、または、ノニオン系水性
有機樹脂単独若しくはこれらを配合してなる有機複合被
覆が施される。
【0017】樹脂中には、粒子径が長さ40〜300n
mの鎖状シリカと粒状シリカを混合してなる水分散シリ
カを含有する。ここで、鎖状シリカは一次平均粒子径が
5〜20nmの粒状シリカが鎖状に結合した形態をもっ
たもので粒子径は好ましくは40〜100nmであり、
鎖状シリカとともに添加する粒状シリカは、平均一次粒
子径が50nm以上の粒状シリカ、または、一次平均粒
子径が50nm以下のシリカ粒子が凝集した平均凝集粒
子径が50nm以上であり、さらには平均粒径100〜
600nmである凝集したあるいは単一の粒状シリカが
耐食性、加工性、加工後耐食性、スポット溶接性等に優
れ、好適に使用できる。鎖状シリカの粒子径が長さ40
nm未満であると被膜中で3次元のからみ合いが少なく
なるために加工後の耐食性への効果がないため好ましく
ない。また300nm超であると被膜中でシリカ同士の
からみ合いが増し、樹脂との分散性に劣る状態になるた
め好ましくない。また、粒状シリカの粒子径が50nm
未満であると加工性を改善する効果が発現されなくなる
ため好ましくない。図1に電気Zn−12.5%Niめ
っき鋼板(板厚0.80mm)を脱脂後、ロールコータ
ーを用いて、Cr6+/全Cr=50%、全Cr100重
量部に対して200重量部のシリカを添加した塗布型ク
ロメートを施し、最高到達温度130℃で焼き付け、鎖
状シリカと一次平均粒子径が100nmである粒状シリ
カを各乾燥重量比で混合し、後述する実施例中の有機樹
脂No.1(アニオン系ウレタンエマルジョン樹脂、伸
び500%、引っ張り強度350kgf)の樹脂固形分
100重量部に対して、全シリカ固形分が40重量部に
なるよう含有させた有機樹脂塗料をロールコーターで塗
布し、最高到達温度160℃で焼き付け、加工性および
スポット溶接性を調査した結果を示す。評価は「○」印
以上を好適範囲とする。図1の結果より解る様に、鎖状
シリカのみの場合、スポット溶接性が優れるが、加工性
が劣る。一方、粒状シリカのみの場合は、加工性は優れ
るが、シリカが均一に分散しているため、有機皮膜内部
における電流経路が確保できず有機皮膜抵抗が上昇して
スポット溶接性が劣るため好ましくない。従って、樹脂
層中の全シリカ100重量部に対して、鎖状シリカの重
量は10〜80重量部であることが好ましい。
【0018】また、該水性有機樹脂と水分散系シリカと
の配合比は、樹脂固形分100重量部に対して、固形分
にして全シリカ量は10〜60好ましくは25〜50重
量部の範囲とする。10重量部よりシリカ配合量が少な
いと防食効果が期待できず、また、60重量部よりシリ
カ配合量が多いと不導体であるシリカのために皮膜抵抗
が上昇しスポット溶接性が著しく劣化してしまう。
【0019】水性樹脂としては、樹脂骨格中に親水基を
導入した水溶解型と水分散型樹脂、あるいは強制乳化法
によるエマルジョン型樹脂が使用できる。強制乳化法に
よるエマルジョン型樹脂は乳化剤が残存すること、一
方、水溶解型樹脂は低分子量であることに起因する耐食
性不足が懸念されるためにより好適には水分散型樹脂が
使用できる。また、水分散型で乳化剤を包含した樹脂も
好適に使用できる。特に本発明で用いられる水性樹脂と
しては、アニオン系水性樹脂およびノニオン系水性樹脂
が好適に使用できる。アニオン系水性樹脂とは、樹脂骨
格中にアニオン系の親水性基を、ノニオン系水性樹脂と
は、樹脂骨格中にノニオン系の親水性基を導入した水性
有機樹脂である。アニオン系の親水性基とは、カルボキ
シル基、スルフォン酸基あるいは、リン酸エステル基な
ど、ノニオン系親水基とは、ポリエチレングリコール等
の水酸基、アミド基、メチロール基等が挙げられる。
【0020】本発明では、これらのアニオン系親水性基
あるいはノニオン系親水性基を樹脂中に導入した有機樹
脂とする。アニオン系水性有機樹脂あるいはノニオン系
水性有機樹脂を使用するのは、塗料中において、水性シ
リカゾルは負の電荷を持ち分散しているため、カチオン
系水性樹脂であれば、電気的反発がなくなり、塗料がゲ
ル化し鋼板上に塗料を塗布することが困難になるためで
ある。
【0021】また、アニオン系およびノニオン系の親水
性基を導入し、水性化した有機樹脂であれば、組合わせ
る樹脂の種類は特に限定されず、例えば、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂
等あるいはこれらの組合わせによる樹脂骨格を一部変性
した有機樹脂(例えば、エポキシ変性ウレタン樹脂、ウ
レタン変性エポキシ樹脂、アクリル変性エポキシ樹脂
等)が好適に使用できる。最も好適には、アニオン系水
性ウレタン樹脂が使用できる。ウレタン系樹脂とはウレ
タン結合を多数分子内に有する高分子化合物であり、樹
脂骨格の一部をアクリル、エポキシ、アルキッド、エス
テルなどで変性したものも好適に使用できる。また、上
記水性有機樹脂塗料中には、それぞれの樹脂に対して通
常使用される架橋剤が配合されても良い。
【0022】また、有機樹脂層が、伸び50〜1000
さらには500〜1000%かつ引張強度200kgf/cm
2 以上さらには200〜500kgf/cm2 のアニオン系水
性ウレタン有機樹脂であることが加工性および加工後の
耐食性を確保する点から好ましい。有機樹脂層の伸び、
引っ張り強度がこの範囲を外れた場合、加工性および加
工後の耐食性が劣るため好ましくない。
【0023】以上のような有機樹脂、シリカを配合して
なる本発明の樹脂組成物をめっき鋼板のクロメート皮膜
の上に塗布する方法は、ロールコート、スプレー、シャ
ワーコート等のいずれであっても良く、塗布後100〜
200℃に加熱することで乾燥でき、160℃以下でも
十分に乾燥できるため、BH鋼板等にも適している。ま
た、樹脂組成物の乾燥膜厚、すなわち固形皮膜の付着量
としては、0.1〜3.0g/m2である必要があり、特
に、0.5〜2.0g/m2が好ましい。0.1g/m2未満で
は、十分な耐食性が得られず、また、3.0g/m2を超え
るとスポット溶接性が劣化し好ましくない。また、以上
の処理は片面のみであっても、両面でも良い。
【0024】
【実施例】本発明を実施例に基づいて具体的に説明す
る。各種の亜鉛系めっき鋼板(板厚0.8mm)を脱脂
後、ロールコーターを用いてCr6+/全Cr=50%、
全Cr100重量部に対して200重量部のシリカを添
加した、塗布型クロメートを施し、最高到達温度130
℃で焼き付けた。次に種々の水性樹脂と平均粒子径の異
なる各種シリカを混合することにより調整した塗料をロ
ールコーターで塗布し、その後最高到達温度160℃で
焼き付けた。
【0025】(平板耐食性)5%NaCl水溶液噴霧
(35℃)4時間、乾燥(60℃)2時間、湿潤環境
(RH95%、50℃)2時間を1サイクルとする複合
サイクル腐食試験に供し、200サイクルでの試験片の
赤錆発生状況を観察した。平板耐食性の評価基準は以下
に示す。 ◎:赤錆発生無し ○:赤錆発生面積率 10%未満 △:赤錆発生面積率 10〜20%未満 ×:赤錆発生面積率 20%以上
【0026】(加工後耐食性)円筒絞り試験(絞り比:
2.0、しわ押さえ圧:1000kg)を行なった試験
片を5%NaCl水溶液噴霧(35℃)4時間、乾燥
(60℃)2時間、湿潤環境(RH95%、50℃)2
時間を1サイクルとする複合サイクル腐食試験に供し、
100サイクルでの試験片の赤錆発生状況を観察した。
評価基準は以下に示す。 ◎:赤錆無し ○:赤錆発生面積率 10%未満 △:赤錆発生面積率 10〜20%未満 ×:赤錆発生面積率 20%以上
【0027】(加工性)エリクセン試験機を用いて、無
塗油のブランク径が異なる各試験片をポンチ径33mmφ
の円筒絞り加工(しわ押さえ圧=1000kg、ポンチ
スピード=60mm/min)し、限界絞り比(LDR、成形
限界のブランク値をポンチ径で割った値)で評価した。 ◎:限界絞り比 2.4以上 ○:限界絞り比 2.3以上2.4未満 △:限界絞り比 2.2以上2.3未満 ×:限界絞り比 2.2未満
【0028】(耐クロム溶出性)脱脂、水洗、表面調
整、化成処理の4工程を行い、処理後のクロム付着量の
変化を蛍光X線分析により測定した。評価基準は以下に
示す。 ○:1mg/m2 未満 △:1以上2mg/m2 未満 ×:2mg/m2 以上
【0029】(スポット溶接性)先端6mmφのAl2
3 分散銅合金製の溶接チップを用い、加圧力200kg
f、溶接電流9kA、溶接時間10/60秒〔60Hz
のうちの10cycle 〕で連続溶接を行い、ナゲット径が
基準径を下回るまでの連続溶接打点数を測定した。評価
基準は以下に示す。 ◎:3000点以上 ○:2000〜3000点未満 △:1000〜2000点未満 ×:1000未満
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、優れた加工性、加工後
耐食性、耐クロム溶出性、およびスポット溶接性を有す
る有機複合被覆鋼板を提供できる。従って、本発明の有
機複合被覆鋼板は、自動車車体をはじめ、同様の品質特
性を期待される広範囲の用途に使用され、工業的価値は
極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 有機樹脂皮膜中の鎖状シリカの含有量に対す
る加工性またはスポット溶接性の評価を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 75/04 NFY C08L 75/04 NFY C08K 3:36

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛または亜鉛系合金めっきを施した鋼板
    の表面に、Cr6+量が全Cr量に対して70%以下で、
    付着量がCr換算で5〜500mg/m2 のシリカ添加クロ
    メート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上層に、粒子径
    が長さ40〜300nmの鎖状シリカと粒状シリカを混
    合してなる水分散シリカを含有する水性有機樹脂層を付
    着量が乾燥重量で0.1〜3g/m2有することを特徴とす
    る加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼
    板。
  2. 【請求項2】前記水性有機樹脂層中に含まれる水性有機
    樹脂がアニオン系水性有機樹脂である請求項1の加工性
    および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板。
  3. 【請求項3】前記水性有機樹脂層が、伸び50〜100
    0%かつ引張強度200kgf/cm2 以上のアニオン系水性
    ウレタン有機樹脂層である請求項1または2に記載の加
    工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板。
  4. 【請求項4】前記水性有機樹脂層中における全シリカと
    有機樹脂の乾燥重量比が、樹脂100重量部に対してシ
    リカ10〜60重量部であり、鎖状シリカの乾燥重量比
    が、全シリカ100重量部に対して10〜80重量部で
    ある、請求項1〜3のいずれかに記載の加工性および加
    工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板。
  5. 【請求項5】前記シリカ添加クロメート皮膜のシリカ含
    有率が、全Cr100重量部に対して50〜300重量
    部である請求項1〜4のいずれかに記載の加工性および
    加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板。
JP8178120A 1996-07-08 1996-07-08 加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板 Withdrawn JPH1016130A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8178120A JPH1016130A (ja) 1996-07-08 1996-07-08 加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8178120A JPH1016130A (ja) 1996-07-08 1996-07-08 加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1016130A true JPH1016130A (ja) 1998-01-20

Family

ID=16043011

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8178120A Withdrawn JPH1016130A (ja) 1996-07-08 1996-07-08 加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1016130A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533779A (ja) * 2003-09-18 2007-11-22 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト 水性接着剤分散液
JP5230428B2 (ja) * 2006-09-07 2013-07-10 新日鐵住金株式会社 優れた耐食性・塗料密着性を有するSn系めっき鋼板用水系処理液および表面処理鋼板の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533779A (ja) * 2003-09-18 2007-11-22 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト 水性接着剤分散液
JP4933895B2 (ja) * 2003-09-18 2012-05-16 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト 水性接着剤分散液
KR101158133B1 (ko) * 2003-09-18 2012-06-19 바이엘 머티리얼사이언스 아게 수성 접착제 분산액
JP5230428B2 (ja) * 2006-09-07 2013-07-10 新日鐵住金株式会社 優れた耐食性・塗料密着性を有するSn系めっき鋼板用水系処理液および表面処理鋼板の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100740068B1 (ko) 전도성 유기 코팅
JPH0692567B2 (ja) 溶接可能な防錆潤滑性被覆形成性組成物及びこれを用いた表面処理鋼板の製造方法
JP4416645B2 (ja) 耐食性に優れた耐熱処理金属板、有機被覆金属板及びリン酸塩処理亜鉛系めっき金属板
US4537837A (en) Corrosion resistant metal composite with metallic undercoat and chromium topcoat
KR960002636B1 (ko) 가공후 내식성이 우수한 유기복합피복강판
JP2834686B2 (ja) 耐クロム溶出性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH1016130A (ja) 加工性および加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JP2002172363A (ja) 有機被覆表面処理鋼板
JP2793945B2 (ja) 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH0994916A (ja) 有機複合被覆鋼板
JP2976405B2 (ja) 耐水二次密着性と加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JP3503194B2 (ja) 有機複合被覆鋼板
JP5372305B2 (ja) 防錆塗料および耐食性に優れる塗装鋼材
JP3260904B2 (ja) カチオン電着塗装性と耐食性に優れる有機複合被覆鋼板
JPH10176281A (ja) 耐水二次密着性と電着塗装性に優れる有機複合被覆鋼板
JP3458553B2 (ja) 耐水二次密着性と加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH05138805A (ja) 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH0966262A (ja) 加工性および加工後の耐食性に優れた有機複合被覆鋼板の製造方法
JP2619626B2 (ja) カチオン電着塗装用高耐食性表面処理鋼板
JPH09234820A (ja) 樹脂被覆金属板
JPH01311178A (ja) 高耐食性防錆塗料
JP2753666B2 (ja) 電着塗装性にすぐれる樹脂塗装鋼板
JPH07106611B2 (ja) 耐食性および溶接性に優れる有機複合被覆鋼板の製造方法
JPH05138804A (ja) 加工後耐食性に優れた有機複合被覆鋼板
JPH09234419A (ja) 耐水二次密着性に優れた有機複合被覆鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20031007